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  • bandicam 2022-07-19 16-30-23-590.mp4

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最近のエイプリルはどうですか 一方通行でも聞いてみた

 5~6月はほんとに死んでいましたが最近はやる気があるぞ! まずは直近に確定させた方針と,新機能やオミットする機能の話など


・今後の開発方針

1.完成率が高まる設計は取り入れていくが,完成度に固執しない

2.不要な機能は削るが,機能を不要と断定することに固執しない

3.プレイヤーは初回のプレイであることを自覚的に作る


1.について これが最大の指針になります 次のゲームでやればいいことは次のゲームでやるし,すべてのデータを自分が出せる最高の品質にすることにこだわらない,一方でエイプリルというゲームの完成進捗が上がるとか,見た目が悪すぎて直さないと開発中それをずっと見続けるのが嫌とか,これを入れないと座りが悪すぎてケツがむずむずするなら工数を使って取り入れる という感じです


1-1.ex:ジョブレベルアップ時の表示にテコ入れを施しました

bandicam 2022-07-19 16-30-23-590

 これは,エイプリルのジョブレベルアップの恩恵パターンがゲーム設計の拡がりと共にかなり広範になってしまうことを当初想定しておらず(スキル解禁とかパラメータ上昇ぐらいしか考えてなかった),そのままやってきた時にしかしポップアップとして表示できる表示物や挙動に制限があったので,無理やり誤魔化してましたが何とかしないとプレイヤーが意味不明になる・・・とずっと思っていて,ようやく解決した奴です 

 まだ過去の表示物が残ってるんで,そこら辺を整理してもう少しスマートになる予定(ジョブボーナス!のポップアップとかも,HPがアップとか,SPDがアップとか,装備枠が+1された!とか好きな文言を出せるようになり,運用としても文字の表示でカバー出来るならトータルでそっちの方が楽になるため・・・)


 ↓昔の奴 色々表示されすぎてるし何がどうなったのかよくわからないポップアップが出ていたのが嫌だった


1-2.ex 気に入らない絵は描き直すが,常にベストパフォーマンスを想定しない

 たとえば「剣士」の絵は前々から下手だなあ下手だなあと思っていて,それがかなり嫌だったので描き直しました

 描き直したら中々よくなったので,他にも気に入らん奴を描き直すか・・・っていうのをいくつかの絵に施しました いくつかお見せすると,左は小さな変更(顔の輪郭だけ修正),右は全部改修

 しかしこれを全体にやっていたら最後の方を描き直すころにはまた最初の奴が気になるため,まあパフォーマンスとして65点くらい出てれば大丈夫,ぱっと見の印象や形が明らかに狂っている,顔がゆがんでいるなどなければスルーで行こうという方針を決めた,という感じです

 一切見ないのも変だけど,全部をやるのは無理みたいな距離感の中で,どこまで現実的な着地点を決めていくかです そもそも絵描きではないので,絵にベストエフォートを求めるのは無理だしだるすぎます 線はカンで描いており,乱数が良ければまあまあいい絵になる という感じでナレッジやノウハウがありません



 2.について,思い付きで導入してコントロールできてない機能は削るが,必要な機能はちゃんとメンテして育てる という感じです


2-1.ex 裏ダンジョン

 裏ダンジョンとそれに参加する方法を思いつきで前に作ったのですが,これは作って以来一度も手が入れられておらず,設計として「こういうものを作った」という満足感のためだけに存在し続けており,先般のメインメニュー改修の時に裏ダンジョンが急に出てきて存在を思い出した という体たらくです

 このくらいの距離感のシステムがゲーム中に存在していても多分あんまり使うことがないなと思ったので,裏ダンジョンシステムと,それに関するチケットアイテムなんかはまとめてオミットでいいかな 的立ち振る舞いをする ということです


 一方で,「使いこなせてない上にいらない機能だから削る(≒削除することでゲームのまとまりが良くなる)」という大前提であることは忘れないようにします

 消すのも足すのも前に進むからやることで,シンプルイズベスト的盲目な価値観にのっとってなんでもかんでも消すとかはしない 必要な機能なら面倒くさくても定期的に手を入れて使えるようにしています 表示回り,成長周りは一生何か弄っており一生終わりませんが,やらざるを得ないのでやっていく という感じです


 例えばジョブ画面の熟練度ボーナス一覧も今何とかしたい筆頭です ここの表示は完全に挙動がおかしくなっており,そもそも各ジョブ最大8個しかスキルを付けられない所に無理やり9個以上,ひいては9個以上になった時に取得済みのスキルを追い出す機能を作ったら表示がめちゃくちゃになり終わっています

 表示がおかしい時 20~35の熟練度ボーナスがどこかへ消えてしまいます なんで? そういう風に作ったからなんですけd 2つ表示するなら直近のものである20と35が表示されるべくなんだが・・・もう何が正しい挙動で何が悪なのか僕にはわからなくなってしまっていた

 この辺ずーっとバグってるまま動いてるけど,表示系の問題だけでゲームとしては動いてるからとりあえずいいかみたいな価値観で誤魔化しててかなり悪いです これは直したいし何なら大改修を振るってもいいぐらいと思っています でも何か意図があってこうなっている気もするしよくわかりません

 ほんと言うと1ジョブに9個以上のスキルを載せる設計がだるいから消したいし「めんどいから複雑な設計は手放す」という選択肢でシェイプアップすれば確実に完成へのスピードは上がりますが完成度が下がるので,両方を天秤に乗せた時に正しいと考えられる設計に寄せていく,といった形です



 3.について もうエイプリルを3年くらい作っているためもう1000回以上は見たすべてのコンテンツをスキップしたくなり,ストーリーやら演出やらチュートリアルやらに全部スキップ機能を付けてしまったのですが,初回のプレイヤーが導線に沿ってリニアなプレイをすることを考えるとやり過ぎたなと思っています チュートリアルのスキップなども大事な情報が欠損することがあるため(あんま知らせるべき情報はないとは思うものの)もうちょい考えた上でやればよかったかなという感じもします


3-1.ex チュートリアルのスキップとストーリーの状況を問わない閲覧許可

 ストーリーの全スキップとかも,今もう全部ストーリーを表示する機能をゲーム中から引っこ抜いたので今更再実装はやりたくないし一回哲学があって引っこ抜いたんだからそれを信じろ という方針でやっていきます


 ただ,1回目のプレイであることを見越した様々な作りや,逆に1回目でも十分な部分,2回目以後を遊んでくれる可能性がある人のための機能とかはこれもまあバランスよく入れたいですよね といった理想の話です

 全部を1回目のプレイヤーに寄せたら1回しか見なくていい演出を再プレイのたびに何回も見るのだるすぎるし,逆に全部を再プレイのプレイヤーに寄せたら全部不必要と思って様々な機能や表現を削りまくる方向にかじを切ってしまい意味不明になるので バランス バランスです バランスでやっていきましょう バランスなんて言葉は具体が存在しない抽象的存在ですが,バランスという感覚を意識しながら作っていくと,何かを足す時や何かを引く時に別の何かに与える影響を鑑みながら設計することになるので,それなりにまとまりのある挙動をします


アル中病棟

 もう面倒くせぇ スプシにしたんでみんな各自見てください スプシFANBOXに埋め込めるじゃん 基本的にアプリで寝る前に記録をつけているのと,アプリからスプシに転載するツールとかがあるわけではなく手作業なので気が向いたら更新します


ゲームプレイのストーリーテリング

 桝田さんのこういうツイートが話題になっていました。僕は基本的に完全に同意しています



 MMやリンダのシナリオ依存度が高い,というのはちょっと遊ぶだけとか動画メインのプレイヤーからしたら眉唾に思えますが,究極的にリンダキューブのプレイイングによって生まれる体験がプレイヤーに宿るような感覚を動画だけで説明するのは難しいと思います。ぼくはリンダキューブを狂ったように遊んだため,頭の中にリンダたちの行動パターンと結果が物語の螺旋と無限の分岐として描かれており,その中で僕がとった戦略が最終的な物語として記憶にありますが,そうじゃない人はリンダキューブの物語,シナリオといったときに,ゲーム側で用意された呼び水の部分だけ覚えているんじゃないかなと思います

 緻密に組んだクエストが短期間で全公開される,というのは,まあ140字に圧縮された言葉なのでいろいろな解釈があると思うのですがそういう感じかなと考えていて,無数のカオスの中にある選択肢の組み合わせが網羅されて暴露されたら,プレイヤーの体験的なものは断片的にネットの海に羅列されることとなり,「自分がつかみ取った物語」はフラグの組み合わせとして実現可能・再現可能な単一のデータに落ちる ということに感じています


 このツイートに対して,「スクウェアは過去のリメイクや移植,ファン活動により売り上げを出している」「物語が良いJRPGは今も生まれて売れてる」みたいなツイートとかがまたぞろバズってたんですが,本質的にはゲームの緻密なストーリーというのは小説的だったり映画的だったりする物語の良さとは違うところにある,という前提で考えるべくが抜けていると思います

 あとついでに過去の作品がリメイクとかで売れてるのは結局過去の栄光とか昔はよかった的な前に歩みだせない連中の美化です,付き合っていられません


 桝田さんのゲームに対するクリエイティビティ,特にプレイヤーの価値観や世界観に依存するゲームのデザイン力みたいなものを僕はかなり尊敬しており,実際あの人の作品は別に毎回超良いわけではなく現実の打率もそこそこ,俺屍も古いゲームですがほっといたらファンが爛熟してキショくなったというところが相場と思っています

 要するにあの人のゲームは,ゲームキャラクターがプレイヤーの手によって動き,プレイヤーの選択肢によってそれらしい振る舞いをすることへのフィードバックで物語を作ることを真芯でとらえ,その通りに作られているため,徹底した美学があります

 この人が作るゲームは,いわんや美学のあるゲームは,うっかり作られたつまんねえゲームでも遊んだプレイヤーには強烈な体験が物語として残るため,「あれはつまんねえけど良かった」という記憶が植え付けられます それはゲームかくあるべくであり,商材としてかくあるべくとも思います


 ゲームの物語が物語たるゆえんとして優れていたとして,それは物語が優れているのではなく,ゲームが優れているのである ということを徹底的に考える必要があります

 まあ僕がいつも言っていることではありますが,映像やテキストや美術やゲームシステムやなんやかやが独立して優れていたところで,ゲーム全体としては記憶に残らないものになってしまいます

 なぜか忘れられないゲームタイトル 全然面白くないはずなのに心の中枢でぶすぶすくすぶるようなゲームは総和によって生まれているということを本当にもっと自覚したほうがいいです 良い話を読みたければ本を読めばいいし 良い映像がみたいなら映画見ればよく,良い曲を良い環境で体験したければコンサートやライブ,美術館に行ってアートを鑑賞したり,動物園で生命の営みを感じたり,徹底的に管理されたゲーム体験がしたいのであれば投資とかにでも手を出せばよいと思います ゲームのあらゆるコンテンツは消費物であり,音楽も映像も物語もゲーム部分も基本的には消耗品という考え方の話をしているのかなと思っています


 そうではなく,ビデオゲームという媒体に求めているものがあるうえでビデオゲームに手を出すのであれば,もっとユーザーは何に対してゲームの輪郭を感じ取っているのかの啓蒙があってしかるべきではないか と考えています 最近は僕もそういう活動をやっていないのであんまり蒙を啓けていませんが,学生のころに作られたそういう下敷きは一生崩れることはないと思っています

 プレイヤーが操作したことによって物語が生まれる,特定のパターンを通した瞬間にのみ発生する(テキストや映像などの表現の外によって生まれる)物語がある的な価値観はなかなか現代となっては伝えることが難しいのですが,表層をなぞっていく連中には一方で一生わからないでしょう プレイヤーは命を賭してゲームと向き合うからこそゲームに刻まれた魂の慟哭がその真実を露出し,プレイヤーと本気の性の部分でしのぎを削りあうことが起こりえます そのときに作られていたゲームが命が賭されているものでなかった場合,プレイヤーは失望するというだけです 組み合わせ爆発によって生まれる選択肢の結果をナラティブと思い込んでいる連中も許しがたいですね


 逆も言えます プレイヤーはいちいちゲームに真剣になれないのでゲームも別に真剣になることをやめたという価値観です 桝田さんの言い分はこの価値観に近いと思っています

 ゲームの進化とかは30年40年言われ続けていますが,しかし結局画素数と映像・入力の分解能が肥大化しただけで何も変わっていないという事実に誰しもが向き合えば良いはずなのにそれをやっていません

 むしろそういう意味ではパチンコや中国産ソシャゲのほうがよほどゲームの本質です ゲームの販路の中心が小売業からサービス業に変遷していることにも向き合わずにゲームの歴史などと述べてみせるのはへそが茶を沸かします


 もう10年くらい前のゲームになりますが僕はFF13を当時JRPGの物語表現の最先端と思いプレイした際には心から震えました ストーリーは本当にカスで意味不明,特殊な固有名詞を狂ったように列挙することで真面目に話を読もうとした人間にしか意味がわからなくなる特殊な暗号化を施されていますがそれは置いといて,ゲームシステム・映像・フレーバーが高いレベルで融合していたので感動したということです

 FF13の様々な名シーンを語りたいのですが全部ゲームと融合しているので「なんでこれがゲーム的に良いのか」というのもセットで語らなければならず,めちゃダルいです 一応言っておくといろいろありますがホープ君がスノウPTに加入するシーンとバルトアンデルス戦(3回目)が特に良いですね

 蟹ゲーなどと言われていますがむしろリニアに物語が進むところは僕好み,変なパズルや迷路とかを敵と戦いながら攻略するのはやはり時代遅れです パルスに降り立って何したらいいのかさっぱりわからなくなるのとかはあまり好きじゃないですが,めちゃくちゃ強い敵同士が殴り合っているところに横槍を入れて漁夫の利をしてレベルめちゃくちゃ上げるとか,召喚獣でアダマンタイマイをコケさせて行動不能な間にデスを連射して殺すとか,オチューにバックアタックして稼ぐとか,そういうRPG独特のしょうもな稼ぎがあるところは気に入っています FF14は話面白いといえば面白いですが長期運営特有のプレイヤーの様子を見ながら気に入られる挙動をするところはサービス業的でやはりあまり好みではありません FF15は買ったのにちゃんとやってないなあ そろそろ真剣に新しもののRPGをやってみたいころあいではあります 十三機兵とかは物語も映像も音楽もかなり高い基準でまとまっており,相当良いゲームで間違いなく向こう30年くらい語り継がれる名作と思いますが,一方で十三機兵によって紡がれたゲーム体験はあんま本質的な部分ではないみたいな感じです


 そんで昔のRPGの物語や,物語体験が優れていたか? というとぶっちゃけそれも過去の遺物,時代遅れの妄言です DQ FF 天外魔境 ONI アレサ 桃太郎伝説  なんでもいいですけどメタルマックスもリンダも別にすごく話が良いとかはないと思います ぼくはヘラクレスの栄光3の名前入力のシーンで当時雷に打たれたかと思うぐらいのショックを受けましたが,そんな話を今してもだから何 という感じです ヘラクレス以外にもボクと魔王,ゼルダの伝説夢をみる島などはストーリー体験としてよかったのでコスりますが今やって面白いかなとかはあんまり思いません クリミナルガールズとかももっと参考にすればよかったかな・・・ 夢島のリメイクも過去の思い出だけで買ったけどまったく良いと感じなかったな・・・


 話は逸れましたが,べつにそんなにすごいものではないコンテンツを"すごかった"と感じさせ,記憶に残すのがゲームデザインにおける手練手管の本質と思っています 記憶の中で美化されることを是とするのは最悪ですが,「あの瞬間あのゲームは確かに最高だった」と思わせるのは大事です

 ぼくが小中学生や学校に行かず無職をやっていた時代に遊んだゲームの数々は本当にその時の僕にとって常に良いものたちでしたが,今遊んでも別にそんなにすごく面白いとかはあまり感じません いっそだるくて遊べません 古いし・・・ むしろ「確かに当時としてもこんくらいの感情だった気がするな」とかその程度の感覚で,じゃあ何で当時はそう思ったのか,今自分が2022年という舞台に立っていて表現をやることの意味は何なのか というのを考えていく必要がある,ということです

 だいたいは成長過程にある審美眼の途中に差し込まれていった試金石的なゲームだったので自分の中で物差しが生まれ価値判断の基準になるゲームとなった,などの観点が強いかと思いますが,それだけが全てではなく,やはりその時,そのタイミングでその自分にしかリーチしなかったゲーム存在がある ということの意味を考えたいですよねえ ここらへんはラブソングが自分のために作られていると勘違いするのとほぼ同じ意味ですかね


 ぼくは絵も文章も三流がいいところですが,10年前に作ったゲームを今でも語れる自信はあります そういうことです 20年前はちょっと怪しいかな・・・

 じゃ今週は3連休のあと4連勤で終わりということで,のびのびBOYとなってやっていきましょう


 それではまた

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