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成し遂げました。

ONE STEP FROM EDEN

・Slay the Spireクローン,って言うにしてもここまでくると結構別ゲーだからアレですかね。なんかカードなんちゃらみたいなジャンル分けがあるらしい? よくわかりませんけども。でもローグライクもそうだけど広いよな,ジャンルの区分けが,ジャンルの区分けは本質的にそのジャンルのデッキが分厚くなった時点で破綻するので,ゲームタイトルでゲームジャンルを説明して欲しいですね。無理かな。

 さておき,Slay the Spire に代表されるようなデッキビルドのゲームです。そこがアクションゲームの土台,敵の攻撃を受け流して「敵のターンをなかったことにできる」ので,その領分をどこまで持ち込むかによって結構遊びの感触が変わるかなとは思います。一応実績全部解除したのでHELL14まで通せるということにはなりますが,それはイコール「すべての敵の攻撃を完全に避けられる」ではないんですよね。僕はヴィオレットとヘーゼルが特に苦手で,とは言えそれはメインで使ってたのがサフロン(ソロ)だったからというのが原因ではあるんですが。

 このゲームは自キャラ以外のすべてのボスキャラと戦わなくてはならない以上,どんなキャラでも苦手なボスが存在しますし,その苦手なボスが出た時にどれくらい苦手度が高いのか(低ランクなら勝てるのか,デッキが整ってから挑んだ挑んだ方がいいのか,そもそもどのタイミングでも戦いたくないのかとか)によってキャラ選択の自由度が若干縛られてるのがきついなぁというのが最初の感想でした。

・が,キャラに関しては,どのキャラも使ってて楽しいシーンが最終的には存在する初期ビルドがちゃんと作られてるのが面白い。しかもそれぞれに独自の楽しさがあるんですよね。キャラのB面もそこを生かしつつ違った形の遊びにしてきてるのはよく出来てるな~と思います。ただそこに至るまでのハードルが高かった。

 さっき「敵のターンをなかったことにできる」って書いたんですが,普通に全部受け答えしてたらダメージレースに勝てない。どっかのタイミングで当たり負けしてしまうので,たいていのキャラは相手の強いターンをなかったことにしなきゃならないんですよ。レヴァなんかのシールド積めるキャラが最初「つっええ!」って思ったのはほとんどの敵の攻撃を受け止めて自分のターンをねじこめる所だったんだと思います(なので,レヴァにおいては反射しても状態変化を受ける毒と凍傷がほんまに厳しかった)。ロックマンエグゼやってないからこんなに難しいの? って思ってたんですが,ロックマンエグゼやってる人でも泣くほど死にまくってるらしいのでこのゲームが常時エンジンを全開にしてるだけでしょうね。

 逆に言うと,一通り敵の攻撃を見終わった後だと,今度はどのキャラを使っても柔軟に余裕をもって立ち回ることが出来る。アクションゲームの部分が無限である限りどんなデッキだろうが成立し得るので,まだサフロンソロしかやってませんが,ヘル13まではいろんなキャラで可能性を試してみたいなーと思いつつ同じデッキをずっとループしてたのですが……。理由は初期デッキの完成度がとにかく高く,ヘルを上げる段階だと高難易度においても立ち回りが安定するためです。


・デッキ圧縮が強すぎる,これはそもそものドミニオンとかSlay the Spireがそうなので当たり前っちゃ当たり前なんだけど,大量のカードをブン回して強いデッキって,そもそもマナが溢れかえっているデッキってことになるので「何が強いのかハッキリしない」というモヤッとした感じがあるのもありそう。

 仕組み上無限にマナを生み出すデッキは作れるといえば作れるのと,デッキを厚くするとマナが加速するというシステムがあったりとかでそこらへん補強はしてあるんで,連打力がある限り毎秒好きなだけカードをキャスト可能な方向に持っていけますしデッキが分厚くても困ることはないんですが,とはいえポチ数が少ない方が強いっていうのはグラブルもそう言ってますからね。適当なデッキでも山札のキャストをABボタン全連打して画面をめちゃくちゃにして完走できるのはそれはそれで面白いんですが,最終的に完走したデッキ見ると大体多くても4~5枚くらいになってるキャラがほとんどだな~と。

 この辺,Slay the Spireの高難易度帯はうまいこと出来てるなと思います。どうしても火力負けするので繋ぎで適当なカードを拾いつつ,どのタイミングでデッキの完成形に整えていくか,整わなかったときどうするかみたいなプレイングの純粋さは,あのゲームの完成度を高めてる要素ですね。こっちはゲームに慣れてくると敵のターンが存在しなくなるので,別に初期デッキのままでも一切困らないという。何なら初期デッキがほぼ完成してて,そっから1~2枚引くか足すかした状態が最強みたいな奴結構いますからね。こういう風に書くと澄み切ったアクションゲームっぽいですけど,受ける編成にしたら受けることは可能だと思う。たぶん


・幸運値がいいスパイスになってるかな~と思いつつも,コモン辺りにキーパーツが落ちてるキャラが結構あったりするので出にくくなると逆に困ること(レア以上は拾えない前提でデッキを作っていくためむしろ出なくても問題ない),勝手に増えていくので後半になると幸運値が高止まりをキープすることなどから,この機能は一部のシレンにあるような低層でゴミアイテムしか落ちてない奴みたいでなんか微妙な気持ちですね。

 ヘル上位で幸運20からスタートするようになるのはダイナミックになって結構面白いんですが,反面コモンが出にくくてデメリットを受けるキャラもいると思うし,ブルーブラッドとかいうレジェンダリーコモンレリックが手に入らなくなるのほんまにイライラするので,幸運値を減らすような仕組みがあってもよかった気がする。一応,フォーカスすることで2減らすことはできますが……2減ってもな。


・そんな感じで,全体的なバランスは大味だな~と思います。ランダムの振れ幅がでかい一方,ある程度狙った効果を拾いに行ける仕組みが作られていることと,繰り返しになりますが,気に入らないトレジャーを完全に意識して排除しても全く困らないデザインになっているので,結果的に臨んだラインに収束しやすいイメージがあります。そもそもキャラ固有のカードがなく,全キャラの差異が武器と初期アーティファクトくらいっていうのもそこらへんの大味さに影響を及ぼしてる気もします。

 その結果,「何をしても勝てる」こと,「絶対的な勝ち筋が全く変わらない」ことがどの難易度帯においても証明されているため,ヘルのクライムはやっている側は単調だなと思いました。劇的に難易度が変わるのは,人質が攻撃してくるようになる所と,ボス最高Lv化,ヘル14の3か所だけで,アクションゲームでちょっとずつ難易度上がって周回は単純につまんね~な~という感想も出る。

 アクションとデッキビルドのいいとこどりみたいなのも,どっち付かずになってる気がします。敵の攻撃を完全に耐えられない構造になっている(状態異常に対応する手段がない)ことでアクションは絶対に要求される瞬間が出てきますし,アクションに慣れるまではどんなにデッキを組もうが意味不明になるだけで結局死ぬ。そしてアクションに慣れてしまうと,もうどのキャラでもデッキビルドの意味がほぼなくなってしまうみたいな感じなので。

 勝ちを突き詰めると全キャラで同じことをするハメになってしまう以上,いろんなキャラでいろんなクリアの仕方を試してる段階が一番おもろいかもしれません。ヘル13はいろんなキャラで攻略試したいかもな~という気持ちはある。


・解禁作業で言うと,解禁作業全般がなんかシュッとしてないなと思います。各キャラの第二形態(サフロンだけ例外があるけど)がゲートクリア限定? なのがなんかまとまりがない,わざわざ一人殺さないとダメなのが嫌で,別にテラブルルートでもよくないですか? って思うんですけどダメなんですかね。サンちゃんも何十回もゲート破壊されてイライラでワロタwでしょこんなん。

 あとは実績絡みの解禁がリタイアだと開放されなくて2回ずつやるハメになったりとか地味~に嫌なところが多かった。こういうとき僕は「全解禁MOD」を探しに行くんですが,このゲームに関しては全要素の全解禁MODはありませんでした(悲しい)。キャラとかの解放MODはあるっぽいけどその時点でキャラは全部解禁終わってて,ぼくはHELL14にいきなりいけるMODがあればそれでよかったんだな……


・で,ヘル14がほんまにつまらん,最悪ですね。このゲームのすべての要素とアンチシナジーを起こしていて,本当にとにかく面白くないという感想しか出なかった。最大HPが1で始まる,というのはキャラによって受ける影響の差が広く,初期HPが低ければ低いキャラほどその影響が小さく強いということになるので,まずそこが嫌ですよね。そもそも初期HPが低いキャラは,HPが低い状態で立ち回ることを前提としたデッキになっているので,サフロン(ソロ)とかレヴァとかショップキーパーなんかがヘル14で圧倒的に強いのはもう文句のつけようもないでしょう。

 そんでその最大HP1も,初期の最大HPが1ってだけなのでちょっと進めばいくらでも増やすことが出来る。これもまた面白くなくて,それじゃあヘル13と違いが全くないじゃんって気持ちになってしまう。かといって常時HP1,本当にカスったら即死を常時強いられる形になったら,今度はデッキを構築していく部分に一切の意味がなくなってしまうので,それはそれでクソつまんねえゲームになっちゃうんで素直にヘル13で止めときゃよかったのにな。

 あとはこのゲーム,前回のプレーで進んだ分に応じて初期報酬が増える仕組みとかあったりするんですけど,それも開幕即死が連打されるヘル14においては恩恵が一切なくなるため,なんかそういう細かいところでイラッとするな~というのが多数ある。高難易度に突っ込んでおいて文句言うなよって話は当然あるんですが,でも実績を置いてるってことはそういうことだと僕は認識しています。実績にあんまりゲームに関係ない要素が入ってるのが嫌い派なんですけど皆さんはどうですか? 完璧にゲームをクリアしたら実績全解除で100点満点! が一番うれしくないですか? これは宗派によるとは思うし,ビルゲイツが実績を作った時,実績の意味を定義しなかったからこんな悲劇が起きてしまっているんですよね。タイムマシンが発明されて歴史介入が行われるまでは解決しないでしょうね。その時には僕が書いたこの文章も消えるんだろうな,実績という言葉が世界から消えるから……

・トータルでは,女の子がかわいいのと,慣れてくるとやべえ攻撃をシュッシュ避けたり受けたりしながら,強い攻撃をガンガン叩き込んで敵を消し炭にするのがめっちゃ楽しくなってくるのでそこだけでもめっちゃ評価できますね。アクションゲームはキャラ動かしてる感が出るタイミングから楽しい。みなさんも女の子がかわいいゲームを作り,女の子がかわいいゲームを遊びましょう,クタジマ・トシトは女尊男卑の支配する歴史へ……




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