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・映画見た

 お盆の連休でゲーム作るぞ〜って思ったんですが,何せ連休,ふだん働いてる友人たちと予定を合わせやすいので,ゲーム制作そっちのけで遊び呆けてしまいました。ただ周りの人の話を聞くのはすごい刺激になったし,得るものも多く,家で寝てるよりはマシだったかな〜と。せっかくの連休ですし。

 引っ越し祝いってことで,遠路遥々山奥の果てを訪ねてくれた人たちもいたりして,クソ田舎ですが唯一の娯楽としてゲオがあったため映画を借りまくって見たりしてました。これも1人ではまずやらんかっただろう(映画を見る習慣がない)ので,いろいろ得しましたね。

 あと今だけらしいんですが,ゲオで7泊8日の旧作映画が13泊14日で借りれるのでまとめ借りに向いてますね。まとめて借りると見るのが億劫になったまま期限を迎えそうですが(あと新旧混在すると返却期限が無茶苦茶になったりとか)。こういうレンタルサービスってビジネスの本質は延滞金にあるらしいので(確かに1本数千円とか1万円とかするような円盤を数百円で貸し出してペイするのってめちゃくちゃ先だよなあ)さもありなんという気もしますね。あとご家庭向けに販売しておりレンタルなどには使ってはいけませんって警告が出るんですけどこれはどういう裏技で回避してるんでしょうか? と思って調べたらビデオレンタル店には専用の商品を卸していてディスクにレンタル専用と書かれているよって記事が出てきて「まじ~?」って思ったらマジでした,勉強になるなあ。



●天使にラブ・ソングを

 全編を通してコメディですが,完成度がたかく単なるおちゃらけではないのが良いですね。今で言うと,なろうとか無双とか言われる余地があるかもしれないんですけども,それはパイオニアでもあるってことやからね。全編を通しての隙の少なさ,無駄のなさ。言葉の一個一個,仕草や表情の精度がすごく高くて,今見てもあんまり古さを感じないのが古典の古典として完成されてるゆえんなのかな,とかは思います。

 すべてのカットに意味があって,緩急のつけ方もめっちゃ上手い。1992年の映画だけどこのクオリティ? すごいな~。翻訳とかも質が高くてプロの仕事を感じますね。圧倒的な知性と教養,ほんで茶目っ気が伝わってきてすごく良い。

 人物の一人一人がすごく魅力的で,画面の隅にいるだけの端役でもキャラが立ってるのが(行動に哲学があるのが)すごくよくできてる。あんまり面白くて二回見ちゃったけどもう一回くらいなら見てもいいかも~とか思いました。隣にいる人を変えて連続で2回見たんですが人によって視点が変わるのも面白かった。なんせ面白いですからね。子供のころは派手でおもろいシーンを見てキャッキャしてた記憶があるんですが,いま改めて通しでみると全部のシーンがおもろくておもろいシーンはなお面白いからスゲ~! って思います。



●ルパン三世 GREEN vs RED

 今のルパン三世をほとんど知らんのですが,今って(今といってもけっこう前だけど・・・)声優が変わっちゃったじゃないですか。その声優変更がなされる前に,過去のルパンのメンツで,ルパンの立ち位置を切り出した構造的な作品としてはやはり凄く好きですね。

 たとえば同じ国民的なアニメとして,ドラえもんとかサザエさんとかって自分たちの立ち位置や役割みたいなのが決まってるなって思う時もあるんですが,クレヨンしんちゃんとかルパン三世は自由であることがある種の象徴であるとも考えているので,こういう,言ってしまえば凄く日本映画的な空気感の作品がリリースされるのはルパン三世というIPの自由度を感じる反面,この路線で成功させられなかったのはやはり悲しさも有ったりとか(OVAならではの挑戦的な路線ともとれますが・・・)。


 なにしろ,グリーンvsレッドは作品としてすごいとっ散らかってるんですよね。すごく好きなのは前段の通りなものの,それはそれとして,やはり完成度の低さは言い訳できない。この作品は,ローガンとかアイスキューブ周りの話をなくしてルパン三世のなんたるかみたいなとこにもっとフォーカスしてもいいはずなんですが,ズタズタに滅多切りされた時間軸や展開は全容の把握をとにかく難しくしているし,そもそも全体を通したら「べつにこの話今やらんくてもよくね?」ってカットがめっちゃ多い。

 その理由のいくつかを類推してるんですが,作中のルパン会議でも言ってる「何も盗んでないやつ(カリ城ルパン)が一番有名なのは納得がいかない,ルパンは盗んでナンボ」って部分が自縄自縛になってるのかな〜とかは思ったりします。あとはルパンというIP,記念作品としての制約なのかもしれませんが。

 押井ルパンがどうのみたいな話については不勉強なのと,そういう「作品に書かれていないこと」をおもんばかるのは甘えを許すことでもあるので,ぼくの知ったことではないのですが……

 しかしそのとっ散らかりかた,未完成的な部分を置いといても,やっぱ絵作り,作品のリリースに対して凄く真剣だから,なんだかんだ好きだし面白いと思うし心に残る。手を抜いてるところがないんですよね。内省的,自罰的でありながらも,エンタメとしてのルパンはこうだよ! って言い張ってる力強さがある。最後のカーチェイスのシーンとか何回見てもめちゃくちゃシビれちゃうね。だけどあれも,あのカーチェイスのまま終わればめちゃくちゃイケてるエンタメだったと思うんですがな~んか日本映画っぽい語りを入れちゃうんだよなあ,なんなんでしょ~ねこの全体的にただようジットリとした空気感。アダルティな下ネタもかなり直接的に入れてくる作品だったりはするので,やはり「ルパンはどうあればいいのか」に対してあがこうとした感じは伝わってきますね。



・ドラゴンクエストユアストーリー

 ぼくは映画館で観たのですが,知人が見たことないというので,改めてレンタルして見ました。全体の評価としてやはり「ラストがやりたいだけならそれに注力するような作りをすれば良い」としか言いようがないですかね。

 ラストへの持って行き方があまりにもいい加減で,全体が牽引されて内容がぐちゃぐちゃになってることを看過できない。ルパンの時と言ってること逆じゃね? って思われるかもしれないんですが,ユアストーリーは作中に予防線を張りまくって適当に色々なものをないがしろにして,ツッコムやつがバカ,みたいな上から目線なのがムカつくしダセえんですよね。この作品がどうありたいのか,が存在しない。上っ面なんですよね。

 安っぽいメッセージを載せるために作品全体が歪められることがぼくには良いことであるとは思えませんし,いわんやドラクエ好きな人にとっては,ですよ。


 ぼくはぼくが好きな作品でグリーンvsレッドみたいな事をやられても「世代交代の上でこういう表現もありえるかもしれない」と思うんですが,ユアストーリーみたいなことをやられたら「薄っぺらい表現の踏み台にされたな」と思うでしょう。これはルパンにもドラクエにも思い入れのない人間の言葉なので,ある程度の中庸性はあって欲しい。



・ドットハック セカイの向こうに

 ぼくはドットハックを全然知らないのですが,知人が凄くドットハック好きで,でも映画は見たことがない,というので見てみました。

 知人の下馬評としては「映画用にオリジナルのストーリーラインになってるし,興行的に振るわなかったし,おそらくファンサみたいな作品だからあんまり真剣に見なくてもいい」なんて言ってたのですが,現実とバーチャルの境目的なアニメとして凄くよくできてたので驚きました。知人も「よくできてるのがおかしい,納得がいかない」と言ってました。お前ほんとにドットハック好きなの?(好きだと思う)

 ぼく的には何よりオンゲと絡めたボーイミーツガール,ジュブナイル的なところがすごい面白くて。「トモヒコがキモすぎてワロタ〜」なんて思ったりはしたんですけど,あれはきっと自分の言ったことが伝わってると思ってたからああいう行動なんだろうな〜,とか思うと手放しでは笑えなかったりはしなくもない…(それはそれとしてマジでキモそうだったのがウケる)。

 それはそうと,ドットハック,てか劇中ゲームのザ・ワールド,ゲーム版でもそうなんですけど,劇場版も「なんでこんなゲームが運営されてんの?」って思いがめっちゃ強いですね。そしてそのオンラインゲームを描くいびつさ,みたいなものがゲームから離れたとき,すごいまともになってしまったので「ドットハックをゲームで見る必要がない」という知識を得られたのが知見でした。オフラインのゲームでオンラインのゲームを真似して語ると,どうしても様々な無理が生じますよね~。


 これはぼくの意見なんですが,この映画,なんというか,ユアストーリーよりユアストーリーしてるな〜と思います。

 現実とゲーム世界のザッピング,MMOがあまりにも現実に浸透した世界での虚構と現実の狭間にある自分のあり方,みたいなのがちゃんと描かれてるのがすごくよい。

 こういう手合いの作品って,ゲーム部分と現実部分のどっちかいらなくね? みたいになりがちなんですが(実際ゲームのドットハックでは現実部分にあまりフォーカスしていないらしいし),この映画はどっちの描写もすごく地に着いた感じがして,ゲームありきの現実,現実ありきのゲーム,ってのがまとまってるしハマってるんですよね。ゲームも現実も,映画で描かれたこの先が両方見たくなる。

 知人いわく,ゲーム版とか元の設定を知ってたらわかる部分も多いとからしいんですが,設定的なものに関しては作中で語られてる部分だけで理解できたしいいんじゃないかなーと思います。期待してなかったからかもしれませんが,これは結構好意的な印象に終わった作品でした。ツッコミどこが多くても,それが作中のルールならそっか〜としか思わんようにできる許容とかは要るかもしれませんが,でもそれってフィクションを楽しむ心構えではあると思うので。騙されてるうちは騙されてればよく,騙しに疑問を抱くようであれば,それは作品の品質が劣ることだと思っています。


 余談だと,舞台がめちゃくちゃ地元なのが笑ってしまった。しかし地元とは思えんほど栄えていたし,全員IQ高そうだったので,ドットハックの世界では福岡に遷都したのかもしれないな。



 いや~映画の感想書いただけになっちゃったな,残り三本借りてて,天使にラブソング2(見たことない),ハローワールド(見たことない)クレヨンしんちゃん夕陽のカスカベボーイズ(見たことある),って感じで,いや〜行けるかな? まあ行けると思いたい。


 ところで,この記事はほとんどを電車の中でぽちぽち書いたのですが,まじでおれの邪魔するやつ全員消えてくれって気持ちにしかならなくて自分自身の狭量さに結構驚きましたね。大声で話す人,ずっと貧乏ゆすりしてる人,ずーっと左右に延々首を振ってる人(調べたら不随意運動といって意思に関係なく体が動く病症があるらしい),各々の事情はあるんでしょうけど,ぼくにとっては等しく自分の世界に引きこもらせてくれないノイズだな~と。

 そんな中でかなり攻撃的な気持ちが頭をもたげてきて,やはり自分自身の社交性,協調性のなさみたいなもの自体に苛立ちを隠せないとこもありますかね。周りで何が起こっていようが,自分とスマホ以外の視界,聴覚を完全にシャットアウトできるような集中力を持ち得ていればいいだけって気もしますし。気が散りやすい性分なのがよくないですね。家にいるときは意識的に様々なものを削り落とすような生き方をしているとも言える。テレワーク主体になって職場が集中できる環境だったんだな~って言ってる人と同じですかね。ちょっと違うか。

 ですが,横柄になった方勝ちみたいなのも不快だし,席移動するのも疲れるし,何回も移動するのアホらしいんで,公共の場では一律大人しくしてて欲しいですね。盛り上がるような楽しいことがあった気持ちはわかるけどTPOはあるっしょ~,っていう。わざわざ電車の中で前科自慢とかしなくてもいいでしょ,免停の自慢とかさ~。田舎の酔っぱらった爆走ヤンキーじゃねーんだからさあ・・・(残念ながら,ぼくが住んでいるところは田舎になってしまったのだが・・・)

 とかいいつつも,僕自身なくて七癖,模範的,規範的,規律正しい社会の歯車をやっているわけではないので,ぼくみたいな人間を殺したいほど憎い人もいるとは思うんですよね。ぼく自身が公共の場でミスった行動をして殺意を向けられることもあるでしょう,そういう感じでお互い様な人生を歩んでいます。ぼくがこういうことを言い出すのは病気によるものではあるんですが,騒がしいのも病気なのもクセがあるのも個人の様々な事情であるように,ぼくもこういう病症があることに対して何とか自覚的なので,いきなり手斧を握りしめて公共の場で暴れたりしないわけで,そういうときには「おっと,やべえ・・・怒りに支配されてるぜ!」なんて思いながら飲んだメンタルの薬がじーんわり効いてきたあとに読み返して,「うわあ! なんでこいつこんなに攻撃的なこと書いてるんだ!?」って思ったりするわけなんですね。

 

 そんな感じで,みなさんも自分自身の感情の在り方に疑問を感じたらぜひメンタルに行ってくださいね! という日記でした。そういう話だったかな? まあわからんけど,ゲームはがんばって作りますんで! メンタルが安定したら・・・

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