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皆様こんにちは、スタジオ真榊です。今回は多くのAI術師さんたちを悩ませている、ツイッターの「シャドウバン」についての記事です。


スタジオ真榊のアカウントはAIイラストが生まれるずっと前から成人向けの活動を続けてきたので、開設した7年前からずっと検索に引っかからない状態だったのですが、いろいろと対策を講じた結果、無事解除されて検索にヒットするようになりました。当初は解除されたり、また見えなくなったりの繰り返しでしたが、3月中旬以降は常に検索にヒットする状態になっています。



シャドウバンが解除されるかどうかはAIイラストアカウントにとっては死活問題。普段通りの投稿ができなくなってしまったり、ツイッターから離れてしまったりした方をよくお見かけします。もちろん「こうすれば確実に解除できる」とまでは言えないのですが、「いつごろからどういった方策を講じ、どれくらいの期間を置いてどのように解除されたのか」を報告することはそれなりに有益かと考え、AI術師がシャドウバンされがちな理由の考察と合わせて記事にすることにしました。


「18禁イラストを投稿しているわけではないのにシャドウバン状態になってしまった」というAIユーザーさんにとって、この記事が何かの参考になれば幸いです。


目次

- シャドウバンとは

- ツイッター側の主張

- シャドウバンの種類

- 日本におけるシャドウバンの実態と疑問

- AIイラストレーターに起きている現象

- 日本版シャドウバンの理由推測

- AIイラストレーターが対象になるのはなぜ?

- 「肌色BANなど存在しない」という反証

- シャドウバン解除のために試した10の対策

- 3月3日に突然解除

- 終わりに

シャドウバンとは

ツイッターにおける「シャドウバン」は、さまざまな方法でツイートが目に入りにくくなる制限措置のことです。一般に「Ghost Ban」「Search ban」「Suggestion Ban」「Reply deboosting」の4種類があるとされ、ツイートが他のユーザーから見えなくなったり、検索画面に表示されなくなったりします。短期間の場合もあれば、長期間にわたることもあり、具体的判断基準や期間の目安は明らかにされていません。


アカウントの凍結と違ってやっかいなのが、自分からは検索できるのでシャドウバンされていることに気付きづらく、原因になった行為も特定しづらいということ。特に検索やハッシュタグからの流入がなくなると、いいねやリプライの数が減ってしまうので、シャドウバンは活動のモチベーション低下に繋がってしまいます。


ツイッター側の主張

ツイッター社はこちらの記事で、「シャドウバンなんてしてない。確かに検索では見えないけどフォローしてプロフ欄に直接飛べば全部のツイートが見られるのだから、これはシャドウバンじゃない」(意訳)というトンデモ理論で反論しているのですが、要するに「ツイートと検索結果をランク付けしている」ことは認めています。





さらに、ランク付けではない検索からの「除外」についても認めています。「検索結果の質を保つために、一部のツイートやアカウントが検索結果から除外されることがあります。また検索の質を下げたり、他の利用者が検索したときに不快な思いをさせたりするツイートやアカウントは、自動的にTwitter検索から除外される場合があります」とのこと。




確かに、何かの拍子で未成年のTwitter検索画面に無修正のエロ動画が流れてきたら大変ですから、そうしたアカウントやツイートは自動的に引っかからないようにする、というゾーニングの仕組みは必要だと思います。ただ、その基準やペナルティ内容、シャドウバンになった原因の告知、誤検知の場合の解除方法などをはっきりしてもらわないと、ユーザー側としてはどう振る舞ったらいいのか分からなくなってしまいますよね。


シャドウバンの種類

ツイッター側の主張はさておき、シャドウバンを食らうとどうなるのか、の話に移りましょう。


シャドウバンにはいくつかの種類があります。通説とされているのは下記の四種ですね。ただ、特にAIイラストアカウントが食らっているBANは、これらの通説とは少し異なる現象を引き起こしているので、この記事では体感に基づいた考察を行っていきます。


・Suggestion ban(検索候補BAN)

Search suggestion banとも。検索表示における優先順位が下げられ、ツイート内容が不適切(センシティブ)コンテンツと認定されます。設定画面で「センシティブな内容を含むものを表示する」にチェックを入れたアカウント以外はツイートが見えなくなります。

・Search ban(検索BAN)

検索結果に一切表示されなくなります。フォロワーや「センシティブな内容を含むものを表示する」と設定しているアカウントからも検索にヒットしなくなるので、ハッシュタグを使う意味がなくなります。

・Ghost ban(ゴーストBAN)

凍結状態を除けば、最も重いBAN。自身のリプライが送信相手や自分以外の第三者から見えなくなります。長期間続くことはあまりなく、攻撃的な投稿やbotめいた反復的行動を取った場合に短期間課されることが多い模様。

・Reply deboosting(リプライ抑制)

リプライがすぐ表示されず、「さらに返信を表示する(攻撃的な内容を含む可能性のある返信も表示する)」というタブをタップしないと読めなくなります。シャドウバンだけでなく、ブロックされることが多いアカウントや、攻撃的なリプライを多く送っているアカウント、報告(通報)を多くされているアカウントがこの状態に陥りやすいとされています。


日本におけるシャドウバンの実態と疑問

自分がシャドウバンになっているかどうかは「シャドウバンチェッカー」と呼ばれるサービスを使えば確認できます。下記のサイトがよく知られています。








ただ、2023年2~3月ごろから、利用するサイトによって明らかに結果が異なる現象が発生していました。ご存じの通りツイッター社のガバナンスが揺らいでいることと関係があると思われますが、シャドウバン状態であってもオールグリーン(問題なし)と表示されることもあるので、注意が必要です。前述の通り、日本におけるシャドウバンはこの4類型と異なる形式で運用されていると感じられる部分があるため、現時点ではあまり参考にしない方がよいでしょう。


     ▲2016年~2023年1月までの公式アカウントはほぼこの状態


ここからは体感の話に移ります。さきほどの4類型とは別に、特にAIイラスト界隈では「チェッカーではSuggestion banとだけ表示されるのに、自分以外のアカウントからはツイートが一切検索結果に引っかからず、センシティブ表示にチェックを入れても表示されない」という現象がよく観測されています(アカウントによってはSearchBanとダブル表示されることもあるようですが、実質は同じ)。スタジオ真榊のアカウントでフォローしているAI関連アカウントを無差別に調査したところ、AIイラストレーターさんたちが陥っているシャドウバンは、この状態であることがほとんどでした。


また、「検索に引っかからない」度合いにもレベルがあり、「@から始まるIDを入れると見られるが、それ以外の方法ではツイートがヒットしない」パターンや「IDを入れても一切ヒットしない」というパターンが確認できたほか、そのアカウントの画像ツイートの一部または全てに「センシティブな内容が含まれている可能性のあるメディアです」と書かれたフィルターが自動でかかってしまうケースもあります。さらに重いものでは、設定画面の「あなたがツイートする画像/動画はセンシティブな内容を含むものとして設定する」という項目が自動でオンになり、オフにできなくなったという報告も確認されています。


こうした現象はさきほどの「シャドウバン4類型」では説明できないため、より実態に即した対策を練らなくてはなりません。


AIイラストレーターに起きている現象

AIイラストレーターがシャドウバンを課される場合、下記のような現象が起こることが多いようです。


・自分のツイートは検索できるのに、別のアカウントから@から始まるアカウントIDをツイッター検索しても、「話題」「最新」「画像」「動画」欄に過去のツイートが一切ヒットしない。

・検索画面の「ユーザー」欄にも表示されないが、設定欄から「センシティブな内容を含むものを表示する」にチェックを入れていた場合、ユーザー欄にだけは表示される。

・設定から国籍を「台湾」など海外にしたアカウントから同じことを試すと、全ての欄に過去のツイートが全て表示される。※「センシティブな内容を含むものを表示する」にチェックを入れていなくても見える


本稿では、チェッカーによる診断結果によらず、これらがそろった状態を便宜上「日本版SearchBan」と呼ぶことにします。もともと避難用に作った「スタジオ真榊運営アカウント」は現在その状態なので、興味のある方は「@ntrsakaki」で検索するなどして試してみて下さい。



日本版シャドウバンの理由推測

前提が長くなりましたが、ここからが本題です。なぜ、AIイラストレーターのアカウントはこの「日本版SearchBan」に陥ることが多いのでしょうか。


シャドウバンは一般的に、ツイッターの利用規約に違反しているユーザーが対象になるとされています。スパム行為や不適切なコンテンツを投稿したり、自動生成ツイートを行ったりした場合のほか、ツイートやいいね、フォローなどの頻度が高すぎる場合もシャドウバンの対象となることがあります。Twitterヘルプセンターによると、下記のような行為が「してはならない行為」として列挙されています。


・内容が同じまたは似ているリンクやツイートを繰り返し投稿する。

・特定のトレンドトピックやハッシュタグ(#記号の付いたキーワード)を乱用する。

・ツイートや返信の送信を自動化する。

・ボットやアプリケーションを使って特定のキーワードで構成された似たような文章を投稿する。

・複数のアカウントで同じような文章を投稿する。

・フォローとフォロー解除を過剰に行う。


日本版SearchBanにおいて興味深いのは、「日本国籍のアカウントからのみ隠される」ことと、「センシティブ閲覧設定にするとユーザー欄にだけは表示される」ことです。もしかするとどの国でもシャドウバンはこのような仕様(影響範囲が同国籍のみ)なのかもしれませんが、なぜ全ユーザーから見えなくするのではなく、日本国籍のアカウントだけなのかをとりあえず考えてみましょう。


日本と海外のセンシティブコンテンツの扱いの違いといえば、まず思い浮かぶのが「わいせつ物」をめぐる法律の違い。日本では性器があらわになった画像や動画をウェブ上に投稿した場合、たとえ投稿先が海外サーバーであったとしても、わいせつ物頒布等罪(刑法第175条)などに該当します。


ツイッター側が「日本でのみ表示されない」設定のシャドウバンを作ったのは、これが理由ではないか?という仮説を立ててみましょう。つまり、「日本において無修正のnsfw画像を投稿している可能性があるアカウントは、海外のユーザーが閲覧する分には構わないけれども、日本では犯罪だそうだから、日本国籍のユーザーからは検索にも引っかからないようにしておこうね」「ツイッター社が犯罪のほう助をしていることになっちゃうかもしれないしね」というのが、日本版SearchBanの主な目的ではないか、という推測です。


AIイラストレーターが対象になるのはなぜ?

では、ツイッター側がどうやって違反アカウントを自動認定しているかといえば、AIやアルゴリズムによる機械的判断で行われていると考えるのが自然です。現在のツイッタージャパンの状況で目視と手動によるBANを行えるマンパワーがあるとは思えませんので、これはほぼ確実でしょう。


センシティブなコンテンツとそうではないものを、どうやって自動で見分けているのでしょうか。よく言われるのが、「肌色率の高い画像は危険」という説です。過去にはこうしたツイートが「センシティブ」と誤認されたケースがあり、キャンバス全体に対して「照りのある肌色」が占める割合が多いイラストはnsfwコンテンツと誤認される可能性は高そうです。






AIイラストレーターは、基本的にイラストのみを連打する投稿内容になりがちです。かつ、女の子を主眼に描いたイラストが多いのも特徴でしょう。日本人の感覚からはいわゆる「18禁」とは言えない画像であっても、水着や下着が見えるなど肌色率が高い投稿を続けているアカウントが多いので、他のアカウントとあまり交流せず、肌色率の高い画像ばかりをしかもハッシュタグつきでツイートしているとなれば、実態はさておき「センシティブなアカウントである可能性が高い」として自動検知されてもおかしくなさそうです。


「肌色BANなど存在しない」という反証

もう一つ、まったく別の仮説も立てられます。それは「肌色BANなど存在せず、単純に何者かに通報されたのではないか?」という考え方です。


実際に、「例えばうる星やつらのラムちゃんのファンアートはたくさん投稿されているし、#ビキニの日といったハッシュタグも普通に見ることができるので、肌色BANが存在しないことは明らかだ」という説が唱えられたことがあります。実際、先日から注目されているハッシュタグ「#AIグラビア」などは、シャドウバンされていない多くの肌色投稿が見られるので、それなりに説得力を感じる説です。しかも、AIイラストレーターに敵意を持つ人は残念ながら非常に多いため、そうした人々の集団攻撃ではないか?と想像するのも無理のないことかもしれません。


        ▲「#ビキニの日」でツイッター検索した画面


ただ、この説には怪しいところがいくつかあります。まず、AIイラストアカウントはフォロワーがまだ数人でもシャドウバンになるケースがあるのに対し、よりヘイトを買っているであろう有名アカウントでもシャドウバンになっていないケースがあることを、「集団通報説」では上手に説明することができません。


また、「ビキニの日」や水着キャラのファンアートなどは、一つのアカウントが長期間連続的に肌色画像を投稿する性格のものではないことにも注目すべきです。センシティブアカウントへのシャドウバンに「継続反復性」が求められるのだとしたら、これらの反証を持って「肌色BANが存在しない」ことを示唆することにはならないと考えられます。


こちらの投稿(▼)をご覧ください。


特に私からは特別な設定をしていないのですが、イラスト投稿の中に一部自動でセンシティブ警告が加えられたものが混ざっています。ツイッター側がこれをどうやって検知しているかといえば、やはり通報によってではなく、何らかのシステムで自動検知していると考えるのが自然でしょう。それも、はっきりと「これがこうならセンシティブ」というラインがあるわけではなく、偶然性に大きく左右されるものであることが想像できます。


「健全」と書きましたが、ツイッター社がセンシティブと機械的に判断するラインは日本におけるR-18(乳首や陰部の露出、性交や精液など性的な描写)よりもずっと低く、R-12~15程度(肌が大きく露出している)ではないかと考えられます。また、各アカウントの裁定に大きなブレがあることから、そのラインを厳密に裁定しているわけではなく、あくまで機械的・統計的に各アカウントをスコア評価していることが推察されます。


先日ツイッター社が公開したアルゴリズムのソースコードでも、各アカウントやツイートごとに評価点があったことが判明しているので、センシティブコンテンツにおけるシャドウバンにおいてもそのような運用がされているとの説は、それなりに信憑性があります。



シャドウバン解除のために試した10の対策

前提説明が長くなってしまいましたが、ここからが本題です。どうしたら、ツイッター社に「このアカウントはセンシティブではない」「検索に表示しても大丈夫だ」と判断してもらえるのでしょうか。


スタジオ真榊では、これまで考察してきた「AIイラストアカウントがシャドウバンされるのは、反復継続的に肌色率の高い人物イラストをハッシュタグつきで投稿していることなどが機械的に検知され、内部的なセンシティブ評価が一定値を超えたためである」という仮説をもとに、下記のような対応を取ったところ、最終的に検索にヒットするようになりました。


シャドウバン解除と関係がありそうなものとなさそうなものがありますが、何かの参考になるかもしれないので全部列挙していきます。



①「あなたがツイートする画像/動画はセンシティブな内容を含むものとして設定する」をオフにした


もともと@studiomasakakiは18禁創作アカウントでしたので、開設以来7年間ずっとシャドウバン状態でした。というより、「あなたがツイートする画像動画はセンシティブな内容を含むものとして設定する」にチェックを入れていたので、セルフでSearch suggestion Ban状態になっていたという方が正確です。そうすることが自然だと思っていましたし、そのことによってストレスなく運用できていたので、特段これで問題ありませんでした。ただ、AIイラストを中心に活動していくにあたって、全く検索にヒットしないことにデメリットを感じ始めたので、GhostBANになったタイミングで大きく運用を変えることにした、という経緯があります。

その第一歩がセンシティブ設定のOFFだったわけです。これからはしっかり健全に運用するから、検索にヒットするようにしてね!という決意表明のようなものですね。


②nsfwを含む過去のツイートを全削除

次に「黒歴史クリーナー」を使って、2022年10月以前のツイートを全て削除しました。これは、2022年11月にGhostBanされたタイミングで行いました。


※当時はまだ「日本版SuggestionBan」状態で、かつ全ての画像にセンシティブ警告が出る期間だったので、このような形で表示されています。


また、これ以降、明らかに18禁と言えるツイートや肌色率の高い画像投稿を目視で探し、順次削除しました。これは、ツイート全体に対するセンシティブと思われる投稿の割合がシャドウバンに影響しているのではないか?という仮説を基に実施した対応です。なおその際、@ntrsakakiという避難アカウントを解説し、nsfwツイートはこちらで行う(本アカでRTする)ことを一時検討しましたが、すぐ本アカウントと同様にGhostバン状態となったため、この取り組みは諦めました。


③nsfwがからむ投稿は外部サービス利用を徹底する

スタジオ真榊はえちちな同人サークルなので、当然投稿したい内容にはえちちな内容が含まれます。そうした場合、PixivやFANBOXに投稿して、そのURLへのリンクを張り、かつサムネイルもセンシティブだと自動検知されないような画像を選ぶことを徹底しました。例えばこちらのツイートです。


人間が見ればえちちな内容だと分かるのですが、AIなどでセンシティブと検知しにくいトリミングにしてあります。ツイッターには画像投稿の際、個別に「内容の警告を設定する」ことができ、「ヌード/暴力/センシティブな内容」を選ぶことができるのですが、「これをしていればシャドウバンにならない」という確証が全くないので、これは利用しないことにしました。むしろ、自分から「このアカウントはセンシティブなコンテンツを投稿しています」と認めることになるわけで、「いずれ検索にヒットするようになりたい」という今回の目的とは相反すると考えたからです。目指すのはあくまで「人間が運用している健全なアカウント」と認定してもらうことです。


④イラスト投稿ツイートが連続しないように注意した

イラスト投稿とイラスト投稿が連続しないことを意識づけました。AIイラストレーターはよく夜のうちに翌日の予定投稿を複数仕込むことがあるのですが、これをせっせとやっていると、ツイッター側からはあたかも画像投稿botであるかのように見えてしまうのではないか?という仮説を基にしています。botめいた反復継続的な定型投稿は非常に検知されやすいと考えられるので、イラスト投稿の連続は避け、できるだけ自分の意見を中心にしたツイートを間に挟むことを心がけました。またイラストを投稿する際、ハッシュタグは#AIartか#AIイラストのうち一つだけを使うようにし、複数ハッシュタグの併用は避けました。


⑤nsfwな投稿のリツイートを一切しない

nsfw(成人向け)な投稿をリツイートしたことで、そのアカウントもセンシティブと判断されることにつながるとの説があり、そうした投稿には「いいね」と「ブックマーク」だけを行うことにしました。また、削除していない2022年10月以降の全投稿を目視でチェックし、nsfwツイートのRTを一つ一つ手動で解除しました。


⑥発信オンリーではなく交流に使う

自分の投稿のアピールに使うだけではなく、できるだけ他の方のツイートや記事、イラストを紹介したり、リプライしたりして、本来のSNSらしい使い方を心がけるようにしました。botの特徴は「自分が得するツイートだけを反復継続的に繰り返す」ことですので、他のアカウントとの交流は基本行いません。ごく普通にリプライにお返事したり、すてきなイラストに「すてき!」と書くだけのことですが、これも大事なことだと思っています。いわゆる「営利」っぽい動きが強まるほどにシャドウバンの危険性も増す、と考えていました。


⑦TwitterBlueに加入してみた


日本で有料サービス「TwitterBlue」の提供が始まった1月11日に加入してみました。(その時点で、チェッカーによる結果は「SearchSuggestionBan」のみでしたが、何をしても日本国籍のアカウントからは検索できない状態)

加入によってシャドウバンが解除されるかも?とちょっぴり期待しましたが、特段そんなことはありませんでした。とはいえ、絶対に関係ないと言い切ることもできないので、これも一応記載しておきます。ちなみに、申請からおよそ48時間後にTwitterBlue機能が使えるようになりました。


⑧「警告が出るまで一気にフォロー」をやめた

AIイラストレーターさんを「これ以上フォローできません」のメッセージが出るまで一気にフォローすることがあったのですが、これも客観的にみてbotのように見える行動と考え、自粛しました。(※「一気にフォロー解除」はやったことがありませんでしたが、これも念のためやめておいたほうが良いように思えます。


⑨プロフィール欄を工夫した

TwitterBlue申請時、アカウント名やプロフ欄を軽々に変えられなくなると聞いていたので、nsfw感をできるだけ薄められるように文面を工夫しました。ヘッダーは肌色率が低めのものを選び、文言中にも18禁やセンシティブを連想させるものはできるだけ排除しました。プロフ欄に記載するハッシュタグも一つだけにしました。また、リンク先のブログとFANBOXにもいきなりnsfw画像が目に入るような作りはやめておきました。これも効果があったかは分かりませんが、そもそもサイトを見て下さる方がnsfw目的でない方が増えたこともあり、自然な流れだったかもしれません。


⑩FANZAやDLsiteへのリンクをツイートしない

これらのサイトへのリンクが原因でシャドウバンされたという説を耳にしたので、これ以降PixivやFANBOXをのぞき、R-18系プラットフォームへの直リンは避けました。Twitterはアフィリエイトリンクの記載を規約違反としていますので、もしかするとR-18は関係なく、アフィリエイトと誤認されたことによる措置かもしれません。



3月3日に突然解除


再びGhostBanにならないか心配していたので、定期的に複数のチェッカーを使う習慣をつけていたのですが、ある日どのチェッカーでもオールグリーンになっていることに気付きました。あるチェッカーはかなり前から常にオールグリーン表示になっていたので、「また誤検知か」と思っていたのですが、別アカウントで検索すると過去ツイートが全てヒットする状態になっていると気づき、解除されたことがわかりました。


その後、何度かSearchSuggestionBan状態に戻ったり、解除したりを繰り返していましたが、3月中旬以降は常時検索ヒットする状態で安定しています。


こちらはフォロワーの伸び率を外部API(Socialdog)で調べたものですが、3月6日前後を境に大きく伸びていることが分かると思います。このころFANBOXの記事紹介ツイートが伸びた影響もありますが、RTだけで伸びたというより、そこに検索からの流入も加わったことが大きかったのではないかと推測しています。


終わりに

そんなわけで、「AI術師が陥るシャドウバン問題 7年ぶり解除までにやった10対策」でした。


アカウント開設が7年前で、過去ツイートの一斉削除が昨年11月。Twitterblue加入が今年1月で、3月にシャドウバン解除。かなり気の長い話ですが、こうした経緯になります。Twitter社への解除申し立てといったものは特にしていませんでしたが、申し立てを試して解除された方もいらっしゃいましたので、合わせてやっておくと効果があるかもしれません。




記事中には盛り込まなかったのですが、最近のツイッターは開設したてのアカウントに対する規制が非常に重いです。例えば、開設直後によそに攻撃的リプライばかりを飛ばすと即凍結かゴーストBANされ、ゴミアカウントとしての烙印を押されてしまいます。これからAIイラスト活動を始めようという方は、新規アカウントを作ってすぐにハッシュタグもりもりのイラストばかりを連日投稿するとか、AIイラストアカウントを無数にフォロー爆撃いいね爆撃するとかしているとシャドウバンの危険性が高まりますので、特に開設直後の行動は気をつけましょう。


理不尽なシャドウバンに遭遇した術師さんにとって、この記事が何かの役に立つことを祈っています。スタジオ真榊でした。

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Comments

triptraps

いつも勉強させていただいております。 シャドウバンの記事とてもためになりました! 先日水着の画像を投稿した際センシティブ扱いをされていたのでちょっと危ないなと思っていました^^; 肌色少なめ投稿心がけます!

スタジオ真榊

ツイッターがおすすめツイート欄の選定アルゴリズムをgithubに公開したので調べてるんですけど(後日記事にします)、シャドウバンについては別の仕組みなので記載がなかったものの、常にさまざまな行動でアカウントをスコア付けしている感じが伝わってきましたわ。4/15からオススメ欄は有料契約者のみになるので、それ以降どうなるかも気になりますわね。