「AIでラクに稼げる」は本当?FANBOX成功者は〇人に1人 (Pixiv Fanbox)
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【注意:2023年8月現在、PixivFANBOXではAI生成コンテンツの掲載が禁止されています。本記事の掲載内容は、いずれもFANBOXでのAI生成コンテンツが容認されていた時期のものですので、ご理解の上お読みください。なお、当スタジオのようなAIイラストの技術解説は「AI生成コンテンツ」には該当しないことを運営側に確認しております】
皆さまこんばんは、スタジオ真榊です。本日はPixivFANBOXの「お友達紹介キャンペーン」についてご報告があります。
ピクシブ社より通知があり、当FANBOXのキャンペーン欄からFANBOXに登録して条件を達成された方が、累計で10名に達したことが分かりました。開設から4カ月、どなたが達成したかは情報開示されないので分かりませんが、おめでとうございます!
また、当FANBOXのリンクから登録してくださったこと、ありがとうございました。キャンペーン達成の5000円は招待したスタジオ真榊側にも同額が支給されるので、現在エントリー募集中の「AIイラスト術天下一武道会」の賞品代に充てようと思います。
ちまたではよく「絵が描けなくても、画像生成AIを使えばFANBOXでラクに儲けられる」といった風評を耳にします。手元にあるのはごく限られた情報ではありますが、今回はキャンペーン条件達成を「FANBOXが軌道に乗った」=成功ととらえた場合、AIイラストにおいてそれは一体どれくらいの割合なのだろう?ということを考察してみたいと思います。
キャンペーンの条件
さて、まずは考察の前提となるキャンペーン概要についてざっくり説明します。このキャンペーン、達成者と招待者それぞれに5000円ずつ支給される太っ腹な企画なのですが、ルールがちょっと複雑なんですね。
達成条件はキャンペーン登録後、翌月末までに有償プラン加入者が20人以上増えていること。参加資格があるのは「過去にこのキャンペーンの招待を受けたことがなく、FANBOX未登録か、もしくは支援者がまだ20人以下のクリエイター」だけです。素直に読めば「キャンペーン登録したのが1月1日でも1月31日でも、締め切りは2月28日まで。3月1日以降に20人追加加入を達成してもクリアにはならず、再トライはない」ことになります(厳密に運用されているかは不明)。キャンペーン登録するなら、できるだけ月初めに近い方が条件達成しやすくなるということですね。
ちなみに、プランは月額100円から10000円の間でなら、いくつも作ることができます。ピクシブ社の解説によると、FANBOX全体で見た1支援あたりの平均額は500円前後に収束するそうです。AIイラストでFANBOXを始めるなら、100円など支援しやすい金額から始めてキャンペーン達成をまず目指してみる、という手法もありかもしれませんが、そうするとのちのち500円、1000円プランに加入してもらいづらくなることもあり、プランの料金設定は悩ましい問題です。(この点については後述します)
登録者は全体で何人?
ちなみに本日(4月4日)時点で、スタジオ真榊のキャンペーンページから登録してくださったFANBOXクリエイターさんは計84人。条件達成されたのはこのうち10人、つまり8~9人に1人だけということになるので、決して低いハードルではないと思います。特に、「翌月末まで」の縛りがなかなか大変ですよね。
スタジオ真榊のリンクから登録してくださった方は、ほぼ全員がAIイラストをメインにFANBOX活動を始められています。仮に500円のプランだったとすると、翌月末までに10000円(500円×20人分)以上稼げたユーザーは8人に1人もいなかったということになります。
もちろん、手描きイラストで翌月末までに10000円の支援を集めるのはよほど活動が既に有名でないかぎり困難でしょうから、「それに比べれば楽勝じゃないか」ととらえる向きもあるでしょう。ただ、たとえAIイラストだとしても、ご支援を頂けるような質と量があるコンテンツを出力するのはそれなりに労力が掛かります。数カ月続けて順調に投稿を続けているFANBOXを拝見していますと、サムネイルから明らかな個性を感じるものばかり。手描きイラストに比べれば格段にハードルは低いとはいえ、決して「楽勝」「誰でもできる」といったものではなさそうです。
FANBOXプラン、どうしたらよいか?問題
【AIでFANBOX】支援金は〇十万円、スタジオ真榊活動報告
【注意:2023年8月現在、PixivFANBOXではAI生成コンテンツの掲載が禁止されています。本記事の掲載内容は、いずれもFANBOXでのAI生成コンテンツが容認されていた時期のものですので、ご理解の上お読みください。なお、当スタジオのようなAIイラストの技術解説は「AI生成コンテンツ」には該当しないことを運営側に確認し...
ところで以前、こちら(▲)の記事でFANBOXの始め方や支援の内訳などについて書いたところ、ネットニュースに取り上げていただくなど非常に大きな反響がありました(結構な脅しや嫌がらせもありました)。その後、たまにご質問をされるのが、「FANBOXのプラン内容や料金をどう決めたらよいか?」という問題。せっかくなので、この機会に少し書いてみたいと思います。
スタジオ真榊はAIイラストの投稿がメインではなく、AIイラストに関する記事や辞典を投稿してお読みいただいているタイプのFANBOXなので、あまり参考にならないかもしれませんが、4カ月ほど運営してきて分かったのは「これに加入していただいたら必ずこれをお返しします」と約束するタイプのプランは、のちのち辛くなってくるだろうなということです。ピクシブ側もこのようなアドバイス(▼)を書いていますが、これは本当だなと実感しています。
《プランについての説明を記入する際に「このプランでは必ず週1回こんなイラストを投稿します」など、支援者に対して具体的な約束をすることは、あまりおすすめしません。もしも、クリエイターが短期的な成功ばかりを追って特典の充実に時間や労力を費やし、疲れて、FANBOXの投稿ができなくなったら、結果的に熱心な支援者を裏切ることになります。そして特典だけが目当ての支援者も、すぐに去っていきます》ーFANBOXクリエイターガイド 「プランを作るときの注意点」より
AIをうまく活用できるようになってくると、同じプロンプトで品質の高いイラストを量産できるようになります。FANBOXを軌道に乗せるのに必要な「質と量」が同時に確保できるので、AIイラストは継続的支援サイトと相性のよい手法だというのは間違いのないことです(楽勝かどうかは別として)。ただ、最初の1カ月は頑張れても、2カ月、3カ月と続けていくとなると、時には体調を崩すときもあるでしょうし、普段の生活が忙しくて更新できなくなるタイミングもあるでしょう。コンテンツの「質と量」の確保はFANBOX成功の必須条件ですが、健全な継続には重荷になってしまうことがあるのです。
プランの特典は活動内容によってさまざまなので一概には言えませんが、せいぜいがスタジオ真榊のように「一部読める」「全部読める」「全部読める+お気持ち(投げ銭)」の3パターンくらいにしておいた方が長く続けられるのではないかなと思います。
終わりに
そんなわけで、今回は「AIでラクに稼げるは本当?FANBOX成功者は〇人に1人」というお話でした。
サムネイル用に作ったイラストなんですが、せっかくの美術部っぽい部分がFANBOXサムネサイズだと見切れてしまうので、文字なしバージョンを。CLIP STUDIO2.0に遅ればせながらアプデしたので、おいおいレビューなどもしていきたいと思っています。
話はやや横道にそれるのですが、このところAutomatic1111版SDwebUIのアップデートが頻繁に行われており、git pullでアップデートすると一部の拡張機能がうまく動かなくなることがあるようです。Latent coupleの考察記事の「2」がほとんどできあがっているのですが、この影響で内容の検証が一部できなくなっています。その間、別の記事を更新していきますので、気長にお待ち頂ければと思います。
それでは皆さま、楽しいFANBOXライフを!スタジオ真榊でした。