ダブルで便利!一発出し拡張機能を入れておこう (Pixiv Fanbox)
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こんばんは、スタジオ真榊です。今夜は「WebUIの便利機能をマスターしよう!」に引き続き、UI周りの拡張機能について紹介していきたいと思います。ご紹介するのは「Aspect Ratio selector」と「Config-Presets」の2本立て。それぞれ、お気に入りのキャンバスサイズや各種生成設定を記憶しておいて一発出ししてくれる便利機能です!
WebUIに慣れれば慣れるほど、無駄な手間が省けるようになるのは嬉しいもの。便利UIをダブルで導入して、もっとスマートに画像生成しちゃいましょう!
「Aspect Ratio selector」でアスペクト比を一発出し!
はいこちらのボタン、見たことない方はとりあえず試してみてはいかがでしょうか。
拡張機能「Aspect Ratio selector」は、キャンバスのアスペクト比(縦横比)を一発出ししてくれる便利UIです。既定値から選ぶだけでなく、よく使うアスペクト比がある場合は、ユーザーの好みで各ボタンの比率を操作することもできるので、いちいちセレクターを1ミリずつ動かさずにスマートに画像生成を楽しむことができます!
①インストール方法
「拡張機能リスト」▶「読込」▶一覧から「Aspect Ratio selector」を見つけてインストールし、「適用してWebUIを再起動」するだけです。成功していれば、上図のアスペクト比ボタンがt2i、i2i欄に出現します。
②使い方
【上段】
見た通りで、それぞれの比率に合った数値にキャンバスサイズを自動変更
してくれるボタン。現在入力されている高さ(Height)のサイズの数値を基準にして、比率通りの幅を自動計算する仕組みです。
例:高さ100px✕幅2048pxで1:1を押す→高さ100pxを基準にするので高さ100px✕幅100pxに
例:高さ2048px✕幅2048pxで16:9を押す→高さ2048pxを基準にするので高さ2048px✕幅3641pxに
【下段】
1はデフォルトの512px✕512px、「2」は縦長の768px✕512px、「3」は縦長の403px✕716pxが出ます。こちらは絶対値で、キャンバスサイズに何が入力されていても必ずこの値になります。
③編集方法
それぞれのボタンは、フォルダ内のtxtファイルの内容を書き換えることで編集することができます。
「stable-diffusion-webui\extensions\sd-webui-ar」フォルダ内にある「aspect_ratios.txt」が上段、「resolutions.txt」が下段に対応しているファイル。
こちらを書き換えるor書き足すことでボタンの内容を変更することができます。
左列がボタンに書いておく文章、右列が比率。x/yの形式で書きましょう。
このように書き換えると…
こんな感じで増えます。「正方形」などと表示させたくなりますが、日本語は不可なようなのでお気をつけて。
絶対値ボタンのほうはこんな感じ。左から「ボタン表記」「横幅」「縦幅」、#以下は結果に影響しないメモ欄です。
512x512, 512, 512
768x512, 768, 512
1152x768, 1152, 768
2048x1630, 2048, 1630
▲このように入力すると…
こんな感じでビジュアルな見た目に。「1」「2」「3」だけのボタンより見やすくてよいですね!
「Config-Presets」でお気に入り設定を一発出し!
次に紹介するのは、キャンバスサイズだけでなくサンプラーや高解像度補助など、生成画面の大半のお気に入り設定を一発出しできる拡張機能「Config-Presets」です。
①インストール方法
こちらも「拡張機能リスト」▶「読込」▶一覧から「Config-Presets」を見つけてインストールし、「適用してWebUIを再起動」するだけです。成功していれば、t2i、i2i画面下部にこのような欄(▲)が追加されます。
②使い方
「Add/Remove...」ボタンを押すと、このようにメニューが展開されます。
今度は「Config presets」ボタンを押すと、こちらのように…
使いやすいおすすめ設定が一覧表示されます。これらのリストから一つを選んでクリックするだけで、画面左側の設定にそれぞれの数値を入力することができます。もちろん、これらの数値は自分で編集・追加・削除することができます。
ほとんど正方形なのは直したいですが、生成が早くて高品質な人気サンプラー「DPM++2MKarras」をデフォルトにしているあたり「できる…!」感がありますね。
(1)削除したい場合
その設定を選択した状態で、一覧の横のゴミ箱ボタンを押すと消えます。
(2)一部変更したい場合
その設定を選択した状態で、「Open config file...」ボタンを押します。すると「config-txt2img.json」がtxtファイルで開かれるので、該当部分を好みに書き換えればOKです。
【注意!】config-txt2img.jsonの書式がおかしくなると、WebUIが正常に動作しなくなります。自信がない人は横縦のサイズを書き換える程度にしておき、また初めて上書きする際は必ずバックアップを取っておきましょう。config-txt2img.jsonがある場所は「stable-diffusion-webui\extensions\Config-Presets」です。img2img画面の生成設定は、同じ場所にある「config-img2img.json」で編集します。
③自分で新たに追加する方法
基本的には画面左で好みの設定を作ってから、こちらの一覧で保存したいものをチェックして、「Save & restart」ボタンを押せばOKです。(※一度WebUIが再読込されます)
デフォルト状態ではこのように全ての欄にチェックが入っているので、覚えさせたいパラメータ以外は外してしまいましょう。それぞれのパラメータの意味はこちら。
txt2img_sampling サンプラー
txt2img_steps ステップ数
txt2img_width キャンバスの幅
txt2img_height キャンバスの高さ
txt2img_batch_count 生成回数
txt2img_batch_size 生成枚数
txt2img_restore_faces 「顔の修復」のOn/off
txt2img_enable_hr 高解像度化のOn/Off
txt2img_hr_scale 高解像度化のスケール
txt2img_hr_upscaler 高解像度化のアップスケーラー
txt2img_hires_steps 高解像度化のステップ数
txt2img_denoising_strength ノイズ除去強度
txt2img_cfg_scale スケール
おすすめは、512x512の正方形になっている部分をこのように(▲)変更しておくことですね(正方形で生成している人ってあまり多くなさそうですが…)。サンプラーを変更するのも便利ですが、スペルがおかしいと動作しなくなるのでよく注意して、バックアップを取った上でいじることをおすすめします。
終わりに
そんなわけで、今夜はW便利機能のご紹介でした。どちらも見落としがちですが、入れておいて損することはない優れたUIなので、ぜひインストールしてみてくださいね。
4/1より募集中の寄稿イベント「AIイラスト術 天下一武道会」も、着々とエントリー記事が集まりつつあります。4/12の締め切りまではまだ間がありますので、ぜひどしどしお送りください!
4月に入り、先週末はスタジオ真榊のそばの桜並木も満開になりました。皆様は生活に変化がありましたでしょうか?賢木は相変わらず社畜ライフにひーひーいいながら、上と下に挟まれた中間生物と化してがんばってます。。
そんなこんなですが、新年度もどうかよろしくお願いします。
それでは皆様、楽しい画像生成ライフを!スタジオ真榊でした。