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※手直し前の早読verです ピクシブ投稿シリーズ作品 晒される六花 〜4.アオいハルが散る学園祭 前編〜 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18144307 の後編verになります。 メインは羞恥露出的な状況ですかね。 後半で出てきた尻尾アナルプラグは、ライブ感の産物なので、手直し時は前半の集団愛無でもっとアナルをほぐしてあげたいです(親切心) ───以下本文── (こ、ここ……通って行かなきゃいけないんだよね……) 壁の手は、ゴム手袋でも設置しているのだろうか、気味の悪さは演出されているものの、陳腐なものに見えた。ただ、そのチープさの中に潜む、得体の知れない不穏さを感じ取ってしまい、六花の恐怖心を煽ってくる。 とはいえ、ここで怖気づくわけにはいかない。絶頂の余韻で膝が震えるとは言え、進まなくてはいつ何時あのミイラが戻ってきて、また恥辱の限りを尽くされるかと思うと、一刻も早くこの場から離れるべきなのだ。 (大丈夫……これぐらい……) 自分に言い聞かせるようにしながら、一歩を踏み出す。両サイドからの手はやっぱりゴム手のようなもので、ふよふよと頼りなく揺れている。少しだけ安心して、歩幅を大きくしようとした時に、それは──起こった。 「……えっ?」 手を掴まれた。踏み出した側の、体より少し後ろに残った手首を掴むように。いや、それだけじゃない。そのまま力任せに引き寄せられていく。 「ちょ、ちょっと待って……っ!」 慌てて声を上げながら、抵抗を試みようとしたが、すでに遅く── 「……あ、やっ!」 もう片方の腕も、反対側の壁から伸びてきた手に捕まれてしまった。そして、今度は両腕を引き上げられるような体勢になる。そうされているうちに蠢く手の数は増えてゆき、あっという間に六花の身体は複数の手によって拘束されてしまった。 「ちょっと! いい加減にしなさ……ひゃあん!?」 抗議の声をあげようとした瞬間、背中から侵入してきた自分のものではない体温を感じで、思わず六花は甲高い悲鳴をあげてしまう。そのまま無法な指先は器用に動いてきて、ブラジャーのホックを外してしまったのだ。 「こ、このぉ……や、やめて……」 背後からの辱めに対して、六花は怒り がにじりでたような声をあげる。だが、視界にあるのは無機質な壁と、不気味な手だけだ。その抗議は虚しく反響するだけで、前後左右、上下から人肌を秘めた手は好き勝手な動きをしてくる。 「……ッ」 やがて、背中の方からシュルリと滑るように下着を抜き取られてしまった。締め付けるものがなくなり、乳房の形がメイド服越しに露わになってしまう。それを契機としたように、左右からの手は胸元へ伸びる。一方、下半身──とりわけ、太腿やお尻にも執拗なほどの手つきで撫で回されてしまっており、スカートは当然の如く捲られて、ショーツが丸見えになっている。そのまま手首、足首はがっしりと掴まれるので、磔のような拘束状態になってしまった。 「は、離してッ!!」 懸命に暴れようとするが、壁からの手達はビクともしない。むしろ、腕を捕まえる力は強くなっていくばかりだ。さらに、あろうことか、胸を弄んでいた手が、その先端を見つけてきて摘み上げてくる。 「ぁううぅ……」 衣服越しではあるが、乳首を引っ張られ、引っ掻かれ、押し潰され、捏ね繰りまわされる。乱暴で、拙いと言えるような指遣い。しかし、肉体が示すのは、甘い疼き。 (な、なんで乳首こ、こんな……) ──気持ち良い。予想外の反応を示す身体に困惑してしまう六花。絶頂後で敏感になってしまっているのもあるだろう。六花はそう思いながらひとつの可能性から目を逸らす。それは、あの男達によって、散々弄られたことで性感開発されてしまっているということだった。 「んン……や、やぁ……」 悩ましい吐息を漏らしてしまう六花。手は無遠慮に、執拗に、尖りを責め立ててくる。指の間で充血を促され、カッチカチと形容できるほど勃起させられてしまう。ブラジャーを抜き取られたせいで、胸元でふたつポチッと膨らんだ突起がいやらしく強調されてしまう。その様子に、壁からの手は興奮したように、さらなる愛撫を重ねてきた。 「んくっ、あふっ……そ、そこばっかり……ぃ」 そんな言葉に構わず、壁の手達は六花の肢体を蹂躙していく。そしてついに、六花の秘所にまで辿り着き、指先を立ててくる。ショーツは食い込まされ、媚肉の形がくっきりと浮かんでしまう。 「や、やだ……そこは……だめぇ……」 弱々しい声で懇願するが、聞き入れられない。それどころか、壁の手は容赦なく、ショーツの中にまで侵入して来て、割れ目に指を突き入れる。先刻までひたすらに掻き回されていた蜜壺の内部はぐっしょりと濡れており、あっさりとその指を受け入れてしまう。 「ひゃうんっ!」 そのまま、内壁を擦られる度に、水音が響き、足腰が震える。一方他の手は、お尻の境を掻き分け、揉みほぐすようにして撫で回してくるのだから堪らない。あまつさえ、奥に潜む皺穴さえもツンツンと伺うように刺激されてしまう。 「あ、ああ……いやあ……やめてよぉ……」 恥ずかしさとくすぐったさがない交ぜになったような感覚に襲われてしまい、六花は羞恥に染まってしまう。それでも沸き起こされる快楽には抗えず、六花の口からは艶っぽい声が漏れ出してしまっていた。 「あっ、あっ、あっ……!」 そのまま、多数の手による執拗なまでの責めは続いていく。前後から挟み込むような形で、六花の柔肌を、粘膜を苛め抜こうとしていた。小陰唇にまで指が這い回り、クリトリスを剥き出しにされてしまった。そこに向かって我先にと、数多の指が群がっていく。 「あぁあ! そ、そこはぁ……ッ」 敏感な箇所を触られ、六花は思わず声を上ずらせてしまう。壁からの手達は調子に乗ったのか、さらに指遣いを激しくする。愛液を塗りたくるようにしながら、肉豆を扱き上げていく。そのたびに、淫靡な粘着音と共に、快感の波紋が広がっていった。 「はぁ、はぁ、はぁ……ッ」 荒い呼吸を繰り返してしまう六花。指はなおも、浮き出た両胸の中心を、豊満なヒップに秘められた蕾を、こじ開けた花弁の最深部を、さらには最も敏感な陰核までもを、穿って、擦り、摘んで、引っ掻いて、扱いて、虐め抜いてくるのである。 「あっ! あうっ! ひィッ!! っあんっ!!」 弱点全てを同時に責め立てられ、もはや悲鳴じみた喘ぎを上げ続けるしかない六花。全身が性器と化したかのような錯覚を覚えてしまう。 (こんなの……ダメだ……。このままじゃ私……) ──イカされてしまう。 その予感があった。このままでは、本当におかしくなる。この場から逃げ出さなければならないという理性的な思考とは裏腹に、肉体の方は完全に屈服してしまっている。 (な、なんで、私の体、こんな……ッ) そんな時だった。突然、視界が闇に覆われたのは。伝わる不快な温度が、それが壁からの手のひとつによって目隠しされたのだということを告げていた。 「えっ!? ちょ、ちょっと、うぅんっ!!」 抗議の声を上げるが、それすら許さないとばかりに壁からの手が六花の口内に滑り込んで来た。指先で舌を引っ張り出しながら、指先が喉の奥へと突き入れられる。視界を奪われたことで鋭敏になり、そんな嘔吐反射が伴うような責めにすら、しかし、肉体は悦びを求めているような反応を示してしまう。 「はぐ……ふぐ……ッ」 口を犯されながら、耳にも壁の手達の指が伸びてくる。耳珠をグリグリと捏ね繰り回すように弄ばれ、かと思えば 入り口の侵入を焦らすように、周辺をゆっくりとなぞられる。ゾクゾクとした疼きが背筋に走り、そのせいで、意識せずとも甘い吐息が零れてしまい、それを口内の指で絡められる。 (うう……そ、そんなところまで……) おぞましいはずの行為なのに、身体は否応なく昂ぶってしまう。 そんな状態で、壁からの手達はさらに愛撫を続けてくる。 胸元をまさぐり、乳首をつねり、押し潰す。ショーツの中では膣穴に潜り込んだ指がピストン運動を行い、媚肉の内側をこそげ取るかのように蹂躙してくる。そのまま手首を掴んでる手によって、グイッと強引に腕を引かれる。壁があったはずの空間に連れ込まれ、そのまま何者かに抱き留められるような形になってしまう。 (こ、これ、まずいんじゃ……) 恐らくは壁の向こうのバックヤードに引き込まれている。このままでは壁からの手役として六花の肢体を蹂躙していた男子学生達に、いいようにされてしまうだろう。衣服は剥ぎ取られ、あるいは拘束されて、火照らされた身体を指で、舌で、玩具で……集団がエスカレートすればそれ以上だってあり得る。そう思った瞬間、六花は身を捩らせる。 (た、助けて……誰か……!) 心の中で必死に助けを求める六花。そんな届くはずのない叫べは、誰を求めたのか。響裕太か、あるいは──。 誰かの顔を思い浮かべたその瞬間、六花の腕の拘束が解ける。同時に目隠しの役目をしていた手も引き剥がされ、次の刹那には、六花の肩を背後から抱くようにして、魍魎のような男子生徒達から引き離すように、力強い手が身体を導く。 「あ……」 それは狼の被り物と、キバを見せた老紳士──ドラキュラを表しているのだろうか──の仮面に、その下は執事のようなフォーマルな服装をした姿の二人だった。その手に引かれて、駆け足でお化け屋敷の出口を目指す。衣服の乱れを直しながら、六花はひたすらに走る。そしてようやくお化け屋敷から出ると、そのまま人通りの少ない踊り場へと誘導される。息を整えながら、六花はその二人の顔を見据えようとする。が、もちろん被り物のせいで、表情を読み取ることはできない。ただ、自分を助けてくれたことは確かなので、礼を言うべきだろうと口を開きかける。だが、それよりも早く、二人の男が動いた。手で顎を持ち上げられ、狼の面が迫ってくる。もう一人の男の手は腰に回され、まるでダンスを申し込むように、六花を抱き寄せて来る。 「アイツら、ちょっと調子に乗せ過ぎちゃった。ゴメンね、六花ちゃん」 そんな風に獣じみた口の奥から発せられたのは、聞き覚えのあるもので──そう耳が反応したのも束の間、手首に冷たい感触が走った。見ると、いつの間に取り出されたのか、銀色に輝く手錠が掛けられていた。左右両方ともにカチリと金属がぶつかり合う音が響き、それぞれの男手に繋がれる。 「あ、あなた達……こんな所まで来て一体何する気ですか……」 六花の疑問に対し、答えを示すかのように、二人の男は空いてる方の手で面を外す。現れたのは、バスで、海の家で、公園で……散々六花の体を弄んだ憎き男たちだ。 「六花ちゃんがメイド喫茶やるって聞いたから居ても立っても居られなくてね。ほらっ、執事の格好で併せ的な感じで俺らも仮装させてもらったよ」 「まぁ、初めましてじゃないけど、改めてまして。俺はリュージで、こっちはタツヤ。今日も、ヨロシクね?」 二人揃って不気味なほど爽やかに笑うと、リュージと呼ばれた方の男が六花の両手を掴んで引き寄せ、その掌を頬に当てると、愛おしむような仕草で口づけを始めた。 (……ッ??!) 突然のことに驚く六花だったが、同時にゾクリッとした感覚が背筋を走り抜ける。身を引こうとしても、両腕が手錠されてるうえでしっかりと押さえられているため、逃げられない。男の舌は、六花の口内の気持ち良いところを知り尽くしているかのようだった。歯列の裏や上顎を舐め上げられる度に、甘い声が漏れてしまう。弛緩してしまった舌をキャッチされ、強く吸われる。 (あっ、ああ……) 意識が蕩けていくような快楽に、抵抗しようという意思が挫かれそうになる。そんな思考を繋ぎ止めたのは、下半身に不意に生じた指の感覚。ショーツ越しに恥丘を撫でられたかと思えば、その薄布を捲り上げて、何か無機質な物が侵入してくる。視界にはリュージの姿しか捉えられないのだが、タツヤの仕業なことは安易に想像がつく。が、それが、ローターだと予想できても内股になって身を捩るくらいしかできない。気づいた時には、すでにスイッチが入れられており、ブブブっと震える振動に、媚肉をいいように揺さぶられる。 (キ、キスしながら、ま、また、これぇ……) 舌先同士を絡ませ合いながらも、股間を襲う刺激は容赦なく六花の肉体を責めたててくる。お化け屋敷での執拗に全身への愛撫を受けたこともあり、もう、いつ絶頂を迎えてもおかしくない。というか、今にも果ててしまいそうな程に昂ぶっている。が、それを許さないかのように、その楕円の細かい刺激は、若干上方に位置する敏感突起へは届いていない。決定的なものを避けるような焦れったさに、腰が揺れてしまって仕方がない。 そんな淫らな姿を晒す六花を嘲笑うように、リュージの舌がツンツンと悪戯のように舌先に触れてきて、そして唇は離れていく。名残惜しげな唾液の糸を見送りながら、目線を上げると、タツヤが意地悪な笑みを浮かべていた。 「なーに、六花ちゃん? もしかして物足りなそうだね。もっとして欲しいのかな?」 そう言いながらローターを押し込んでくる。口調こそ優しげなものの、明らかに六花を辱めようという意図があるものだぅた。実際、六花は恥ずかしさと悔しさを堪えるように、目をギュッと瞑るしかなかった。だが、それすら彼らの誘導に他ならなかったのを思い知る。瞳を包み込むような布の感触。 バンダナのようなものか、もしくは目隠しを目的とする専用のアイテムなのか──とにかく、六花は視界を塞がれてしまったのだ。 「えっ!? ちょっ……まっ」 混乱する六花をよそに、今度は右耳に生暖かい息がかかる。そのまま、妙に艶のある音域の声で、脳髄に響くように囁かれる。 「ふふっ、今日はこうやって六花ちゃんと学園祭を周ろうと思ってね」 「それと、まずは、ゴメンね。さっきのお化け屋敷は、暗がりだから女の子の体触れるかもよってアドバイスしてやったら、よりにもよって六花ちゃんにあんなエスカレートしたことしようして……」 「そう、だから、この目隠しは俺たちからの謝罪の表れだよ。これならクラスメイトとか友達に六花ちゃんってわからないかなって思ってね」 そこまで言うと、耳元から離れていき、再びどちらかよの手が六花の太腿を撫で始めた。ショーツで挟み込むように固定されてしまっているローターがなおも振動し続けるせいで、既にそこは愛液が垂れ落ちている。それを柔肌に馴染ませるように、愛おしむように指先は這い回る。一方、おヘソの側からも手は無遠慮に入り込み、ブラジャーを失った乳房を揉みしだいてきた。 「ったく、アイツら……非道いよねぇ、ブラジャーまで取るなんてさぁ……こんな胸ポチさせてたら、学校のみんなに六花ちゃんが露出好きって バレちゃうかもだよね」 咎めるような口調とは裏腹に、男は乳首を見つけて摘んではコリコリとしごきあげてくる。快感が電流のように走り抜け、思わず背中を仰け反らせてしまう。 「私は露出なんて……やっ、やめて……ッ!!」 視界が無いことで、感覚が研ぎ澄まされているのか、胸も、股間も、いつも以上に鋭敏に反応してしまっているように思える。 「だから、そんな六花ちゃんにプ、レ、ゼント。ほら、これで、きっと大丈夫だよ?」 その声と共に、胸の先端にふれる感触。 「はいっ、ニップレス付けてあげたからね。片方には媚薬塗ってあるから、気持ちよくなり過ぎないように気をつけてね。どぉ? 嬉しいかな?」 そう言われて初めて、六花は両胸に何か貼られたということを認識する。 (……!) そのシールのようなものの存在を聞いたことはあるが、実際に付けた経験はもちろん、無い。それより問題は媚薬を塗布してあるという部分である。それを意識してしまうと、その保護膜一枚の下で、ピンクの性的器官がムズムズと、もしくはムクムクと疼いているように感じられて仕方がない。 「も、もう……こんなの、なんで……や、やだ……んっ!」 背筋を張ると、敏感突起を否応なしに知覚してしまい、存在しない甘い痺れを生じさせてしまう。内股になりながら身を捩ると、今度はショーツ越しにローターの振動を感じてしまい、またしても腰砕けになってしまう。もはや立っていられないほどに快楽が蓄積されてしまっているのに、男達は学園祭を周るという言葉通り、ゆっくりと闊歩し出すのだから堪らない。 「ど、どこ行くの!? やだぁ…… 学校でこんなの……ひどい、ひどいよぅ……」 そう抗議しても、何も見えない中では暗闇に向かって話しかけているようなものである。だが、それでも言わずにはいられなかったのだ。しかし…… 「しー、あんまり騒ぐと声で六花ちゃんだってわかっちゃうよ? それともクラスメイトの前で恥かしいところ見られたかったんだっけか。あ~ごめんごめん」 などと、タツヤに茶化されれば黙るしかないのだった。 「ふふふ、でも、大丈夫だよ。六花ちゃんが感じなければ、ふとももにえっちなお汁が垂れてお漏らしみないになることも無いんだし」 それは暗に、快楽に呑まれてしまえば、そんな痴態を晒しながら歩くことになると思い知らされるに等しかった。六花は羞恥心を押し殺し、その刺激を耐え忍ぶしかなかった。 「そうそう大人しくして、さぁ、響裕太くんを探しに行こうか?」 (……えっ? いま、なんて?) その言葉に、六花は大きく動揺する。聞き返そうにも、声をあげればクラスメイト達にバレてしまうかもしれないという男達からの牽制は抜群に効いていた。ヒビキユウタ。その名前に六花の心臓が高鳴る。そして、その鼓動が早くなるにつれて、体が熱くなるのがわかる。 そんな六花の反応を楽しむように、タツヤは続けた。いや、リュージの方かも知れなかったが、どちらにせよ、六花の耳元で囁く声色に変化は無い。 「六花ちゃんにこの学園祭でチャンスをあげるんだよ。響裕太くんに、六花ちゃんを見つけてもらえたら君の勝ち。俺たちはもう二度と君の前には現れない」 (……ッ!!) その内容に、六花は息を飲んだ。見つけてもらう。聞こえはいいが、それは この屈辱的な状況を目撃されるということに他ならない。しかし、それが成されなければ、きっと今までと同じようにこの男達に六花は弄ばれ続け、性的調教を施されることになるだろう。もしかしたら、これからずっと、ずっと── (……そ、それだけは嫌……ッ!) 六花が今置かれている心境など、まるで無視したようなダブルバインド。選択の余地はなく、思考を乱す混乱の渦の中、ただひたすらに耐え忍ばなければいけないことだけは確かであった。唇を噛み締める。そんな六花の心を見透かすように、タツヤは続ける。 「まぁ、でも、これじゃあちょっと簡単過ぎるだろうから……」 その声色は、どこか楽しげでさえある。そして頭に伝わる感触。 「ネコミミカチューシャ付けてあげるね。ほーら、かわいい~~っ」 「これで俺たちと一体感出て少し難易度上がるからね。それと、尻尾も……」 (し、尻尾……!?) その言葉に思わず六花が身を固くすると、臀部に手のひらの温もりを感じた。その手つきはいやらしく、まさぐるように六花の尻たぶを撫で回してくる。そして、ショーツに指をかけて、双丘の割れ目に向かって引っ張ってきた。 「ま、また、食い込ませてくるぅ……」 連動してローターが秘裂への密着度を増すが、それより問題は次の衝撃であった。奥の匿門に、何かを挿入された感覚があった。その瞬間、身体中に電流が走ったかのように錯覚する。 その正体が何であるかなんて、想像するまでもない。 六花の顔がみるみると青ざめていく。 「はーい、尻尾、装着~~」 背後から嬉しそうな声が聞こえる。六花はその悪趣味さに目眩を起こし、意識を失いそうになるが、尾てい骨の下の確かな違和感がそれを許さない。尻尾付き肛門プラグ。そんなものが本当に自分に差し込まれたとは思いたくなかったが、この男達ならやりかねない。 「あらら、スカートちょっと捲れちゃうね。そりゃそうか。まぁ、六花ちゃんの魅力的なお尻をサービスってことにしてあげよう」 リュージの手だろうか、再び臀部へと伸びてくる。アナルプラグの具合を確認するように、グリグリと動かされる。そうされて、嫌悪感を飲み込むように下腹部の熱がじんわりと広がっていくのが侮辱だった。 「じゃあ、気を取り直して学園祭を楽しもうねぇ」 タツヤの声と共に、ゆっくりと歩き出す。 (こ、こんな格好で、歩くなんて……ッ?!) 視界を奪われている六花には、今の自分の状態は想像でしかわからない。 しかし、ショーツの中で感じるローターの振動が、股間の湿り気が、アナルの異物感が、胸の先端の疼きが──それぞれから無理やり押しつけられる快感の全てが、自分がどれほど恥ずかしい姿を晒しているかなど、考えるまでもなく伝えてくる。そんな状態で、男達の言いなりになりながら、歩を進めるしか今の六花に出来ることはない。それが正解なのか──このあまりに卑猥な姿を響裕太に晒すのが正しいことなのか、もはや判断がつかなかった。 一歩踏みだす度に、全身が快楽に震える。そして同時に、そんな情けない姿で歩いていることを自覚させられて、羞恥心に苛まれる。実際のところ、この状況を、周辺の視線はどう感じ取っているのかも不明瞭なので、猜疑心も強まり、羞恥心とない混ぜになっていく。 (……ダ、ダメ……考えたら、おかしくなる……) そんな思考に反して、歩みは止めることは出来ない。やがて、周囲のざわめきが、耳に飛び込んでくる。 (……ッ!!!) 祭りの喧騒の中なので、それが自分に向けられたものなのか判然とはしない。しかし、あちこちで聞こえる異性の黄色い歓声は、全てこちらへのものに思えて、六花は激しい不安に襲われる。 (み、見られてる……ッ!?) そう思ってしまえば最後、身体中の火照りと、性感帯を一斉に責められているような感覚はどんどん肥大していき、六花の理性を蝕んでいく。子宮の奥からせぐり上げてきた切なさは、瞬く間に脳髄にまで到達して、正常な思考能力を奪っていった。 秘所からは愛液が溢れ出し、ショーツを濡らす。それは染みを拡大させながら漏れ出し、内股を伝ってニーソックスを汚し、膝裏に溜まる。そんなシーンが脳裡に浮かび上がり、六花を激しく動揺させた。 六花は取り乱すように頭を振りたい衝動に駆られるが、そんな動きでさえも不自然さを伴えば注目を浴びてしまうだろう。耐えるしかない。 (た、える……? なんの、ため……?) 不意に湧いた疑問に、六花の意識は囚われる。自分は今、何をしようとしているのか。そもそも、なにを、なぜ、耐えているのか。絶頂寸前にまで追い込まれたこの身体の疼きなのか、頭がおかしくなりそうなほどの恥の念か、それとも、響裕太の前でこんな醜態を見せるわけにはいかないという一途な想いか── (も、もう、わからないよ……) 身体中が熱い。熱くて熱くて、何も考えられなくなる。いっそ、このまま堕ちたほうが楽とさえ思えるくらいだ。 だが、六花はそれでも、縋るように抗おうとしていた。瞬間、新たな刺激に身体が反応する。臀部に食い込むショーツの布地の感触が、僅かに増して、続けて、アナルプラグが更に奥に押し込まれた。 「ひっ、ひィぃンっ!」 思わず悲鳴を上げる。甘く艶やかに響いてしまったそれは、周囲の興味 を引くには十分すぎるものに思えて、六花の顔が一気に紅潮していく。 「六花ちゃんのお尻、やっぱり、ぷりんぷりんでみんな注目してくから、俺も鼻が高いよ」 タツヤがそう言って、臀部を揉んでくる。激しくそうされると、プラグの感触がより鮮明になってしまい、六花は漏れ出そうになる声を抑えることで精一杯になる。 「お、お尻……だ、だめ、です……ッ……」 呟くような抗議の声を上げるが、タツヤは構わず手を動かす。その度に、異物がその存在を主張してくるようで、屈辱感で気が狂いそうになった。 「おっ、向こうに見える赤毛の彼、もしかして彼が裕太くんかなぁ?」 リュージの言葉に、六花の心音が跳ね上がる。まさか本当に響裕太に見られているとは思いたくなかったが、その可能性を考えるだけで息苦しさを覚えた。 「あ、ごめんごめん、全然違うひとだったねぇ」 そう言いながらも、リュージの手が動く。 「どっちが媚薬付きだったのかなぁ、教えてよ、六花ちゃん」 安心したタイミングで、胸元をまさぐるように指が這う。ニップレスのおかげで主張は隠せているはずなのに、ピンポイントに左右に秘めた突起をカリカリ、カリカリ、と保護膜越しに掻かれると、腰が震えるような快感が走る。特に右側の乳首だ。わずかにでも刺激を感じるたびに、ニップレスからの解放を求めるように硬く充血してしまうのがわかる。ローターはなおも振動を続けながら、淫豆を避けた状態で蜜液を溢れさせ続けてくるのだから、もどかしさが募っていく。 (だ、だめ……も、もう、イ、イかせてぇ……ッ!) 身体の奥底から、何かがせり上がってきた。もう我慢できない。散々弄ばれ続けたのだ。六花の意思が負けたわけではない。男達が狡猾過ぎるのだ。そんな状況では、いくら気丈な六花であっても耐えきれるものではないだろう。 その時だった。 「あ、裕太くんだ。今度は間違いない」 リュージがそんなことを耳打ちしてきた。絶頂へのことで頭がいっぱいになっていた六花は一瞬、それが誰のことを指しているのか、わからなかった。しかし、すぐに気づく。 (ひ、響くん……) 六花は逡巡する。いま自分から助けを求めれば、この悪趣味な露出ゲームは、そしてこれからの陵辱の未来は終わるかもしれないのだ。今の惨めな姿を晒すことが引き換え──だとしても、彼ならば受け入れてくるのではないか。 しかし、次の瞬間、六花はそんな甘い思考を、即座に捨て去らざるをえなくなった。六花の考えがまとまるよりも早く、彼女の身体に異変が起きたからだ。全身が小刻みに痙攣しはじめたのだ。それは、ローターの位置を少しずらされたことで、クリトリスを直に揺さぶるようにされたとか、ニップルごと摘みあげるように右乳首を捻られたとか、アナルプラグが浅口での抽挿を始めた、とか様々な要因がもたらした結果ではあるが──まるで、スイッチひとつのオンによる、電気ショックのように、六花の体は見計らったように──絶頂を果たした。 (ん゛ん゛ンん゛っっっん~~ッ?!!) 声にならない悲鳴で済んだのは、六花にとって幸運であった。とは言え、六花の身体は、脳裏に描いた響裕太との逢瀬を遮るように、意識と肉体の両方へ強制的な羞恥アクメ を叩き込まれていたのである。 「あら残念、裕太くん、気づかずに行っちゃったね。まぁ、六花ちゃんもイっちゃったんだけど」 リュージが、そう言いながら笑う。六花は今にも崩れ落ちそうだったが、二人によって無理やり支えられている。 絶頂を迎えたばかりの六花には、もはや反論や抵抗などできるわけもなかった。ただ、無力に震えながら、荒い呼吸を繰り返すばかりだ。 「じゃあ残念だけど、このゲームは六花ちゃんの負けだね。今日は目隠しでお尻調教してあげたから、次はどうしよっか?」 ひと気の無い校舎裏で、目隠しを解きながら、タツヤが訊ねる。六花は何も答えられなかった。永遠とも思えるような恥辱的な時間は、六花の頭に真っ白な空間を作り上げてしまっていた。それは響裕太の存在を、束の間ながらかき消してしまうほど強烈なものだった。六花のスマホが震える。 そこに表示されてメッセージには、響裕太が六花を探し出せなかったことの恨み節と、この後のキャンプファイヤーでの誘いが綴られていた。 六花はそれを、ぼんやりとした頭で眺めていたが、やがてゆっくりと立ち上がると、そのまま歩き出した。タツヤとリュージの姿はいつの間にか消えている。手錠やローター、アナルプラグは、起きた淫靡な事実を物語るかのように粘液にまみれて地面に転がっていた。六花の虚な視線の先には、校庭が見える。そこには、すでに多くの生徒達が集まっていた。 六花は、その喧騒の中へと踏み出していく。 ──学園祭はまだ終わらない。

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妖精紳士

六花に羞恥心が残っているのが良いですね 愛撫メインのシリーズなのが嬉しいです、アナルほぐしやって欲しいですね 続編があると嬉しいです