【衝撃!】逆恨みで家宅捜索と事情聴取を受けた話(前編) (Pixiv Fanbox)
Content
\家 宅 捜 索 ニ キ/
小説がなかなか投稿できなくて申し訳ございません...トライセプスです。
タイトルだけでビックリした方が多いかと思いますが、私が1番ビックリしています!
心配させないように結論だけ先に書くと、ガチ冤罪なので逮捕とかされる恐れは皆無です。
ただでさえメンタル死にかけの時期なのに、私のストレスの主原因である例の叔父(詳しくは過去記事を読んでね)がとんでもない事をやってきやがりまして...
エッチじゃないので需要はないかもしれませんが、貴重な経験をしておりますので気分を晴らすためも兼ねて執筆しました。
なるべく面白くなるよう趣味でジャンケットバンクの画像を入れつつ、小説風に書いたので社会勉強がてらぜひご一読してくださると嬉しいです!
さすがに一部フィクションも混ぜていますがほぼ実話。
後半は脳内セリフが長いのでやや読みにくいかもしれませんが...
内容はともかく私の脳内はいつもこんな感じで回ってます(笑)
後編はまたそのうち書きます!
あと内容的に無料プランではなくスタンダードプランで投稿しております。
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コンコン
とある平日の朝9時30分、誰かがドアをノックした。
怪しい勧誘がたまに訪ねてくるので、荷物の受け取り以外のノーアポ訪問は無視するようにしている。
(こんな朝早くから迷惑だな。いつも通り居留守しとこ)
コンコン...コンコン
(しつこいなぁ。早く帰んないかな)
ピーンポーン
「トライセプスさん、いらっしゃいませんか?」
「.........................」
「警察署の者ですが」
「!!????!!!」
静かな部屋で心臓が飛び出そうなほど驚いた。
何か犯罪をしたつもりはないが、こんな朝に突然警察が来るなんて只事ではないだろう。
めちゃくちゃ動揺していたが必死に落ち着くよう自分に言い聞かせ、恐る恐る扉を開けた。
「トライセプスさんで間違いありませんか?我々はこういう者です」
「!?!??」
扉の前にいたのはモノホンの警察。それも3人。
1人は中年で小太りの男、1人は私(27歳)より上にも下にも見える男、そしてもう1人は全身を目立つ青い服で包んだ男。
青い人以外の2人はこちらへ警察手帳を見せてきた。
テレビで見た事あるやつだ。
「え...あ、え?あの...な、なんですか??」
「突然の訪問で失礼します。実はあなたとご両親に窃盗容疑の捜査令状が出ておりまして。これから家の中を調べさせていただきます。それと、スマホや事件に関係のありそうな物品も押収させてもらいます」
「................はい?」
聞き間違いである事を願ったが、驚きを通り越して頭が真っ白になっている私をよそに、玄関前で中年の警察が捜査令状と押収品リストの書類を読み上げ、私とその警官の姿を青い人(鑑識の人だと理解する)がパシャパシャとカメラに収める。
「〜〜〜...という事で、家宅捜索をさせていただきます」
「えぇ!?ちょ、ま、待ってくださいよ!何のことですか!?入れませんよ!!」
近所にこんな所を見られたらあらぬ噂を立てられそうだが、突然来た人を家に入れるなんてありえない。
ましてやマジで何の話か分からない罪による捜査...やましい事をしてなくても拒否感でいっぱいだ。
「捜査令状は裁判所から正式に認可されたものですので、これは強制の家宅捜索です。抵抗されると公務執行妨害となりますよ」
「はいっ!?!!ほんとに何の話ですか??」
「先ほど読み上げた通り、窃盗による捜査令状が出ているんです」
パニックで全く聞いていなかったが、捜査令状読み上げの時にその内容も喋っていたらしい。
一度深呼吸をして改めてその内容を聞く。
「な、何の窃盗ですか?心当たりが何にもないんですけど」
「Tさん(伯父)より、Hさん(祖父)宅に保管されていたTさんの私物4点が窃取されたという嫌疑が、トライセプスさん(以下、トラ)とご両親に対してかけられています。令状の有効期限は今日から1週間で〜〜〜〜〜〜」
「.....................」
この短時間で何度目かの驚きで冷静さを欠く。
が、それと同時に無意識な思考回路が結論を捻り出す。
「そ、そんなん報復に決まってるじゃないですか!!認めませんよ!?」
報復...という表現は咄嗟に口から出た単語で、実際は適切ではない。
が、あの時はそこまで頭が回らなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
伯父についてはエピソードが多すぎるので、ここでは軽くだけ説明します。
(気になる人は過去記事を適当に漁ってどうぞ。たぶん全体の1/10くらいしか書かれていませんが笑)
・20年以上祖父母の世話・介護をトラ家に丸投げにしておいて、祖母が亡くなった去年、遺産目当てに戻ってきて『俺が次期当主だ!家長だ!』と親戚や我々の前で"本気で"宣言しちゃうヤベー奴。
・頭脳も性格も品性も最悪だという事に本人だけが全く気がついておらず、60余年かけて肥大し天元突破したプライドのせいで、自分が全てにおいて優れていて正しいと心の底から盲信している。あとめっちゃ粘着質。
・伯父とその一家は"弟や妹とその家族は次期当主である長男様に無条件で従い敬うべきだ!"と本気で思い込んでいて、いまだに信じて疑わない。
・親戚(極一部除く)、祖父の介護関係者、法事に来たお坊さんetc...関わった事のあるほぼ全員が嫌悪感を示す。ちなケアマネは直接の接触拒否、老人ホームは迷惑行為により出禁にされたのだが、それら全てはトラ母の差金だと妄想して騒いでいるらしい。
そして今回の事件に最も関係するエピソードは...
・トラ母が全く自分(伯父)の思い通りにならずイライラが募り、祖父を介護していたトラ母に手を出して怪我を負わせ、結果"暴行事件"として警察に突き出された事
だろう。
...デギズマンだろ、こいつ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
という感じなので、今回の窃盗の訴えは完全に逆恨みによる狂言だと確信した。
「そ、そんなん報復に決まってるじゃないですか!!認めませんよ!?冤罪です!!」
「......警察は捜査令状が出された以上、家宅捜索をする義務がありますので。申し訳ありませんが、部屋の中と押収品を調べさせてもらいます」
「あっ!ちょっ!」
(や、やばいっ!!!!!!)
警察が室内へ上がり込んでいく。
その時私は、本件とは全く違うところで死ぬほど焦っていた。
(スマホの中にはエッチな画像が大量に保存されているぅぅぅ!!!あとPC取り上げられたらエロ小説バレるし仕事もできにゃい!!!!)
全身から吹き出る脂汗。高鳴る心臓。キュッとしまる喉...生きた心地がしなかった。
鑑識が部屋の中を様々な角度で撮影し、1人の警察が部屋の中を見て回る。
そしてもう1人は私をマークしている。
「ん?これは...?」
「あ!それは!」
「トラさん、動かないでください。これは?」
「あっ...す。その...友達に頼まれて代理購入したアニメグッズが入ってるダンボールです...リコリスリコイルっていう...(恥ずかしい)」
「...そうですか。うん。怪しい場所は調べましたが該当の品はないようですね」
狭い部屋のため捜査は15分ほどで終わり、ほっとしていた。
そもそもが冤罪なので盗品など出てくるはずもないのだが、心臓に悪い事に変わりはない。
「リサイクルショップの会員証やレシートはありますか?」
「ないです」
「ここ半年ほどで粗大ゴミなどを捨てましたか?」
「いえ」
一瞬で理解した。
今の質問は盗品を売り払ったか、捨てたかどうかを調べるためのものだ。
という事はほぼ間違いなく、家宅捜索の前にリサイクルショップやゴミ回収業者を調べでいるはずだと思った。
「ではトラさん...次はスマホを見せてくださいますか?」
「っ〜〜〜〜〜!!.........はい」
私はエロ画像を見られる事に対して怯えていたが、見せるしかないので意を決してスマホを取り出し——————
「ストップ!」
「な、なんすか?」
「そこで止めて。スマホはいつも左ポケットに?」
「え?そ、そうですね.......?」
「分かりました。鑑識、取り出しているところの写真を。あとスマホの表と裏をそれぞれ1枚ずつ」
「はい」
重苦しい沈黙と共にシャッターが切られる。
そしていよいよ...
「では、ロックを解除してスマホを渡してください」
「.......分かりました」
警察3人は机にスマホを置き、ラインやメモ、メッセージ、メールなどを一つずつ調べていく。
"窃盗があった可能性のある期間"の記録を入念に見ていた。
時々警察が鑑識に命令して画面の写真を撮り、淡々と次へ進んでいく。
そしてついに警察の指が写真フォルダをタップする。
(あああああああ!!俺のエロ画像がやばい!!見られる!!事件とは何も関係ないけど...だ、大丈夫だよな?!二次元エロ画像の所持は別に捕まらないよな?!!)
スッ...スッ...スッ...
画面をスライドされるたび、私は寿命が削られていくような気分に陥った。
「.....................トラさん」
「...はい」
(あぁ...わいの尊厳...おわたぁ...)
「トラさんの写真を見てると...」
「っ.......」
「お腹減ってきちゃいますね(ニッコリ)」
「へぁ?」
私のスマホには確かに外で食べたご飯の写真や、自分で作った美味しそうな料理の写真がたくさん保存されている。
警察はそれに反応し、本日初めての笑顔を向けてきた。
「あっ、どうも...りょ、料理が好きなもので」
「そうなんですか!実は僕、昔は管理栄養士を目指してましてね〜」
「そ、そうなんですねぇ。はは、は」
(なんだ?いきなり態度を軟化させて...こっちを油断させて、情報を引き出そうとする作戦?アメとムチ...警察がやりそうな手口だけど)
警察はそう優しめに声をかけながら、チェックが終わったスマホをこちらへ返却してきた。
てっきり没収されて、数日かけて隅から隅まで中身を見られると思ったのでとても意外だった。
「それでは次はPCを見せていただけますか?」
「ぬぁ...はい」
(やべぇ!今度はエロ小説が!!俺のエロ小説とか参考資料がっ!!!あああああ!!!)
内心爆焦りながら、警察がスマホ同様に中を確認する。
が、ホーム画面のファイル名を見ただけで調査は終わった。
(?...もう終わり?スマホもPCもてっきり署に持って帰られると思ってたけど...なんだ?やっぱりさっきから違和感が...というか...家宅捜索なのに軽すぎる!!)
この辺からようやく冷静さを8割程度取り戻し、本来の思考回路が戻ってくる。
「それでは家宅捜索はこれで終了です。この『押収品目録交付書』に母印か認印をお願いします」
「もくろく...こう...ふ?」
「『捜査令状に書かれた調査対象を押収しました』という証明書類です」
「なるほど...」
リストにはパソコン1台、スマホ1台と書かれている。
押印を求められたので、棚の中にしまってあるハンコを探す。
無罪なのに母印...つまり指紋を警察に取られるなんて嫌すぎる。
ゆっくりとハンコを探しながら、脳内で状況分析が急速に進んでいく。
(冷静に...まずは事実の確認。訪問時は固い態度で有無を言わさずに盗難品が隠せそうな場所を一通り捜索。それからスマホを確認し、終わった後から態度が軟化。俺が違和感を感じたのはそこから...PCを調べる頃には3人からどことなく緩んだ空気が漂い始めていた。そして結局スマホ・PCはこの場で確認しただけで終了...か。普通なら押収品は問答無用で根こそぎ警察署に持って帰って調べるはずだろうし)
時間が圧縮したようなスピードで、脳みそが回転しまくる。
(この警察たちは伯父→トラ母への暴行事件とその背景を知った上で、家宅捜索に来ているはず...あの暴行事件は"身内の争い&初犯&暴行時の録音はあるが動画はない"ため、イエローカード的な不起訴で一旦終わっている。とはいえ誰がどう考えても"暴行は行われていた"というのは分かる内容だ。そして伯父は状況証拠が揃っているにも関わらず、徹頭徹尾"完全無罪"を主張し続けて反省の色は全くなし。警察・検察からの印象は最悪だろう)
「...ハンコありました」
「こことここに押印をお願いします」
「はい」
(田舎の警察署なら捜査官の人数もそこまで多くないはず。という事はこの2人(鑑識は除く)のどちらかが、過去にトラ母や伯父や参考人の事情聴取をした可能性も高い。ならば両者の人格...特に伯父のあの醜悪さは警察に伝わっているはず.........それら全てを勘案すると...)
本気で思考を始めて2分ほど、私の中でこの事件の全容が次々と整理されていく。
この件に対する被疑者・被告人・警察...それぞれの立場・目的・裏の本音まで推測する。
それらは限りなく正解に近い自信があった。
(なるほど。つまり...
①トライセプスと両親
立場:被疑者
目的:無実だから堂々としていればいい。とはいえ不安。
本音:こんなのくだらない逆恨みだ。名誉毀損で反訴して慰謝料を請求するかどうか要判断。でも伯父一家とは極力関わりたくない。
②伯父
立場:被告人
目的:暴行事件で警察に突き出された事&プライドを傷つけられた事に対する復讐
裏の本音:自作自演。トラ母どころか一家全員犯罪者にしてやる!家宅捜索ざまあみろ!家長に歯向かうからだ!暴行事件の訴えを撤回して謝罪しろ!
③警察
立場:公務員
目的:被疑者の取り調べをさっさと終わらせて検察に送る。
裏の本音:明らかにあの異常な被告人の逆恨みによる自作自演だし、被疑者たちはたぶん無実。警察が復讐に利用されて不愉快だけど、裁判所から令状出たから公務員として仕事はしないといけない。
って感じか.........)
ハンコを押し終え、交付書の控えを受け取る。
(つまり警察は"お役所仕事で捜査はしているが本気で疑ってはいない"。そして"元から白だと思っていた上に、リサイクルショップでもゴミ業者でも家宅捜索でも何も出なかったため、警察の評判を下げないためにこちらへ優しくし始めた"というところか.........警察も大変だなぁ。あんな奴のせいで余計な仕事を増やされて)
「それでですね、トラさん。警察署までご同行いただいて、事情聴取をさせてもらいたいのですが。お忙しいとは思いますが、午後はご予定いかがですか?厳しければ明日でも構いませんよ」
「忙しいですけど、気が気じゃないので今日行きますよ。なるはやが良いです」
あとで知った話だが家宅捜索は強制、事情聴取は任意だったらしい。
だが警察は自発的には強制とも任意とも言わない。
ちなみに任意だからといって拒否すると...警察・検察からの心象が悪くなり、不必要に疑われ結局強制的な出頭命令を食らうらしいので、ゴヨウ・ガーディアンには逆らわないのが吉。
「ありがとうございます。では14時にいらしてください」
「あー...その、私車持ってないんですけど...申し訳ないんですが、送迎とか頼めたりしますか?」
この時の私は何をとち狂ったのか、警察の車で送迎を頼むというクレイジーなお願いをしてしまった。
自分から(パトカーに)入っていくのか...(困惑)
警察も少しビックリしていたが、すぐに快く承諾してくれた。
「もちろん構いませんよ。取り調べで貴重なお時間を取らせていただきますし、送迎は任せてください。我々は一度署に戻りますので、また改めて迎えに来ますね」
「ありがとうございます!」
「ああ、そうだ。取り調べはベッド2つ分くらいの狭い部屋で行います。休憩はトラさんの好きなタイミングで取れますが、荷物は中に持ち込めません。それと飲み物と印鑑を持ってきていただく事をオススメします」
「そうなんですか。分かりました」
(口調と態度と話の内容がやっぱり友好的だな...一応被疑者なのに。"こっち寄り"という認識で間違いはなさそうだ......とはいえ"優しい演技でこちらを油断させ供述を誘導している"という線も0じゃない。無実とはいえ、取り調べで変な事を言わないように細心の注意払わないと)
「それではまた後ほど。朝早くから突然押しかけてしまって申し訳ありませんでした」
「ああ、いえいえ全然!午後もよろしくお願いします!」
「こちらこそ(ニコッ)」
警察の3人はゾロゾロと玄関へ向かい、そして挨拶をして帰っていった。
私は窓から3人が覆面パトカーに乗り込んで帰っていくところを確認し、ようやく完全に肩を撫で下ろした。
バタン...ガチャ...
「......ぶっはぁぁぁぁーーー!人生で1番びっっっっくりしたーーー!」
異様に喉が渇いていたのに気がついて、とりあえず冷たい水を一気飲みし、それからベッドへ倒れこんだ。
(とりあえずこの数時間の間に事情聴取について検索しないと...めっちゃ不安だし。両親に...は取り調べ終わるまで連絡しない方がいいか。それはそれとして.........スマホとPCのエッッッ画像が見られなくて良かったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)
そうなのだ。
家宅捜索にはびっくりしたが、私が1番心配していたのはセンシティブな画像を見られる事であった。
だが奇跡的にノーダメージで済んだのだ。
(友達に写真フォルダ見られても大丈夫なようにスマホのエロ画像はたまにシークレットフォルダに隠してあるし、その作業をちょうど昨日やってた俺は神!そしてPCも他人から見られるのを意識して、デスクトップだけならエロ系が分からないようにメンテナンスしてて...セーーーーフ!!)
まだ油断するわけにはいかないが、私の尊厳は奇跡的に守られた。
あとは事情聴取に臨み、素直に無実の証言をするだけ。
(それにしても、うん。あのどうしようもない伯父が自己反省するのは全く期待していなかったけど...よりにもよってこういう事をしてきちゃうんだな〜)
「..........................」
暴行事件の時から伯父が弁護や相談をしているのは、芸能人を使い過払金などのCMを打ちまくってる某大手法律事務所。
こちらが相談している地元の人権派ベテラン弁護士曰く「弁護士は本来、金儲けを目的としてはいけない。だけど積極的に宣伝を打つような事務所は利益優先で、依頼者から報酬をもらうために...おっと、これ以上は私の口からは」と言っていたのを思い出す。
(あの大手事務所の事だ。伯父に勝ち目がない事を分かりつつ、金ズルにするためにこの無謀な訴えに協力したんだろう。不起訴になったあの暴行事件に対し、いつこちらが再審請求するのか怯えているという話も、悪徳弁護士に「我々がいないと逮捕されちゃうかもしれませんよ〜」とカモられてるからだろうな。実際は不起訴のままだと思うが...)
ベッドから起き上がり、椅子に座って思考を続ける。
(まあ、その件はあっちが勝手に怯えてくれているなら、それを利用しない手はない。再審で2回目の不起訴が出たらそれが"イエローカードの不起訴"であっても、頭の悪い奴は本気で「やっぱり俺は完全無罪だ!トラ母の捏造だったんだ!」と大手を振ってふんぞり返る。それなら時効ギリギリまで再審請求のカードは切らず、精神的不安のスリップダメージを与え続ける方が有用で...)
「...あ。今はそこまで考えてる場合じゃなかった。食欲ないけどご飯食べて、事情聴取に集中しないと」
完全なる逆恨みでとんでもない事をしでかした伯父への"ルールに則ったお礼"を考えるのは、この冤罪事件を完璧に跳ね返してから。
この時の私はまだ、取り調べが実に7時間にも及ぶ長丁場になるとは思ってもいなかった...
〜事情聴取編へ続く〜