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みなさま、本当に久々で申し訳ございません...トライセプスです!

ここでは長くなるので、

・現状報告と更新ボロボロな謝罪

・Skebリクエストの締切間に合いませんごめんなさい報告

は今日か明日に別記事で書きます。


————————————————————————

さて、久々の小説新作は...現在抱えているリクエストで1番知名度高くて需要がありそうなToLOVEる催眠シリーズの...みんな大好き『古手川唯』!...の前編です!


古手川唯については日本人の1000割が知ってると思うので、ここで魅力を書くまでもなかろうです。


ちなみに私が人生で初めて見たToLOVEるはジャンプ本誌で、リトと古手川が雨でびしょ濡れになって、公園の遊具の中(?)に避難して、2人っきりになって服が透けてエッッッ...!ってなる回です。


あの時は確か小学生?で、エッチさが衝撃的すぎて数日間フラッシュバックしてマジで心臓がバクバクしていた記憶があります(ピュアリィ・ハレンチメモリー)

あの頃からすでに素質があったんだなぁ...


(参考画像)



『原作』ToLOVEる

『人物』古手川 唯

『あらすじ』​​規則に厳しく何かと口うるさいクラスメイトの風紀委員、古手川 唯。ある日猿山がリトと廊下を歩いていると、毎度お馴染みのラッキースケベがリトを襲った。それを見た猿山は、次のターゲットをロックオンして...

『文字数』22,000字

【古手川 編(前編)】猿山ケンイチがS眠でリトのハーレムを根こそぎ奪っていくお話


 ここは彩南高校。

授業と授業の短い休み時間、リトと猿山は連れションをしてから教室へ戻る途中だった。


「なあ猿山」

「どうした?」

「昨日の夜、ウチの一階でゴソゴソ音してたけど知ってるか?」

「あー、昨日の夜な。それなら音の原因は俺とモモちゃんだな」

「えっ!?あんな時間にモモと何してたんだよ?」

「んー、まあ、大した事ないぜ?夜中に喉が渇いた俺がキッチンに行ったら、偶然モモちゃんがいてな。それで色々積もる話をしてただけだよ」


 猿山はどこか優越感を孕んだような口調で、リトに昨夜の出来事について説明する。


「そ、そういう事か...ほっ」

「な〜に安心してんだ?」

「べ、別になんでも!ただ...猿山がモモにセクハラとかしてないか心配に思っただけだよ」

「おいおいリト〜。親友の俺に対してずいぶんな物言いだな〜」

「わ、悪い...そんなつもりじゃ」


 猿山は無用な心配をしている親友の背中をぽんぽん叩く。

リトは謝りながらも、どこかモヤモヤしているような雰囲気だ。


「ま、お前の心配も分からんでもないけどよ!リトも知っての通り、俺ってエロい奴だから女の子にセクハラしたって、それはしょうがない事だもんな〜」

「ははっ、は...そうだな」

「.........」


 愛想笑いするリトの反応を見て、猿山は内心大笑いしていた。

その理由は以前、猿山の動向を見兼ねたリトが”女の子との距離感”についてそれとなく遠回しに異を唱えてきた事にあった。

その際、猿山が”俺はエロい奴だから女の子にセクハラするのはしょうがない”と暗示をかけ、リトはそれを”猿山の言う事に違和感を感じない”という暗示によって信じ込んでいる事を確認できたからだ。


(よしよ〜し。リトへの催◯は今日もバッチリだな。お人よしな性格で助かるぜ)


 その後もしばらく2人は話をしながら、教室までの曲がり角へ差し掛かった。

そこで日常と化した”トラブル”が発生してしまう。


ドンっ!


「きゃっ!」

「うわっ!」


 角から現れた少女とリトがぶつかり、少女が運んでいた大量のプリントが床へ散乱した。

が、さすがは結城リトというべきだろう。

ただぶつかっただけでは飽き足らず、彼は飛び散ったプリントを踏んで足を滑らせ、その勢いで少女を押し倒し、胸を鷲掴みにしながらスカートの中へ顔面を突っ込ませてしまった。


「いっててて...あれ?視界が真っ暗...」

「いたた.........んっ!?♡…っ〜〜〜!」

「なんかあったかい...それになんか、手に柔らかい感覚が......」

「...うき...くんっ!」

「こ、この感触と声は......ま、まさか!古手が...」

「あーあー、やっちまったなリト」


 リトが顔を上げ、ラッキースケベをしてしまった相手と目があう。

猿山が両耳を塞いだ直後、大きな声とビンタ音が廊下に鳴り響いた。


「ハ...ハレンチだわ!!!」

「ぶべっ!!」


 リトがラッキースケベをしてしまった相手は、クラスメイトにして風紀委員長を務めるつり目黒髪巨乳スレンダー美少女...”古手川 唯”であった。

風紀委員だけあって校則違反にはかなり厳しく、頻繁に風紀を見出すトラブルメーカーであるリトやララたちには一際警戒している至って真面目な少女だ。


(ほ〜、今日の古手川の下着は黒か。ハレンチだぜ〜)


「ご、ごめん古手川!!今のはわざとじゃ」

「言い訳無用よ!今日という今日は許さないんだから!」

「だからごめんって!!」


 ラッキースケベのおこぼれを堪能した猿山は、微笑ましく痴話喧嘩をしている2人を収めるために間へ割って入った。


「まーまー古手川。リトがわざとこんな事する奴じゃないって分かってるだろ?」

「ふ、不可抗力です...」

「っ...そ、それは分かってるけど......んぐっ......ごめんなさい結城くん」

「いや、分かってくれてばオレはそれで......そ、それよりプリント拾わないとな!重かったらオレも運ぶの手伝うからさ!」

「え...あ、ありがとう......♡」


(はぁ...また今日も結城くんにハレンチな事されて怒っちゃった...わざとじゃないのに...それに今回はよりにもよって...)


 古手川がチラリと猿山の方へ視線を送ると、それに気がついた猿山は小さく親指を立てた。


(結城くんよりも警戒すべき猿山くんなんかに仲裁されるなんて!)


 古手川は2人の男子に対して複雑な感情を抱きながら、いそいそとプリントを拾い集める。

3人がかりで作業したためあっという間に回収し終え、その流れでリトと猿山もプリント運びを手伝う事となった。


「古手川...さっきの件、本当にごめん」

「も、もう謝らなくてもいいわよ。私もビンタしてしまってごめんなさい」

「ははは。俺のおかげで仲直りできたみたいだな〜」

「........」

「........」


 猿山の発言になぜだか同意したくなかった2人は、うんともすんとも言わずに沈黙で返した。

そのまましばらく沈黙が流れ、目的の職員室が視界に入るところまで近づく。

そんな中で唯は色々と思考を巡らせていた。


(そういえば猿山くんって、最近ララさんを始め、学年問わず色んな女の子とかなり親しそうにしてるのよね...それこそ結城くん以上に...そういえばこの前、ヤミちゃんが結城くんにハレンチされたところを目撃したけど、いつもは私みたいに手を出すヤミちゃんが手を出さなくなってたわね)


 古手川は数日前の記憶を回想していた。

ベンチでたい焼きを食べているヤミに話しかけ、”どうすれば結城くんからハレンチされた時に怒って手を出さないようになれるのか”相談を持ちかけた事がある。


『ケンイチ...猿山ケンイチに特別な稽古を付けてもらいました』

『え...?猿山くん?』

『そうです』

『ま、待って?結城くんの友達の猿山くん?...”あの”猿山くん?』

『そうです』

『.........』


 その時はヤミに本当の答えをはぐらかされただけだと思ってすっかり忘れていたが、リトにビンタしてしまったばかりで罪悪感に苛まれている古手川は彼の横顔をチラリと見つめた。


(猿山くんがヤミちゃんに特訓を?嘘にしか思えないけど...でも...結城くんのためにも相談くらいはしてみようかしら...騙されたと思って)


 古手川は職員室へプリントを届け終えると、リトに聞かれないように猿山へ「昼休みに風紀委員室へ来てくれないかしら?」とアポイントを取り、彼は鼻の下を伸ばしながらそのお誘いを快諾した。


 彼女はまだ分かっていない。

リトを想って起こした勇気ある行動が、自分を陥れる結果になろうとは...


————————————————————————


ガラガラガラ


 風紀委員室の扉が開き、呼び出しを受けた猿山が部屋へ入ってきた。


「よう、古手川ー」

「猿山くん、来てくれてありがとう。相談したい事があるんだけど、他の人に聞かれないように鍵を閉めてくれる?」

「お、おう。分かった」


 ガチャリと鍵がかかると、そこには猿山にとって都合が良すぎる密室が完成した。


(まさか古手川から俺に近づいてくるとは。相談ってのは...まず間違いなくリトの事だろうな)


 猿山はこれまでの経験から彼女の相談内容について察しをつけており、それに対する回答(作戦)も持ち合わせていた。

そして予想通り、古手川は乗り気ではないながらも彼に悩みを打ち明ける。


「なるほどー。古手川が俺なんかに何の話かと思ってたけど、リトの事だったか〜」

「そ、そうよ...何度も言うけど、絶対に他言無用だから!」

「分かってるって。ヤミちゃんから俺の話を聞いて、ねぇ...古手川さんもお目が高い!」

「そういうお世辞はいらないわ。それで...私にもその特訓とやらを付けてもらえないかしら...?」


 古手川は不安を感じているのか、胸の下で腕を組み、無意識にその2つの立派なふくらみを強調する。

ララにも引けを取らない迫力の乳房に、猿山は今にも襲いたくなる欲求を必死に押し殺して返事をした。


「ごくっ...うへへっ、古手川は大事なクラスメイトだからな。俺でよければ協力するぜ」

「ほ、ほんと!?」

「おう。【リトに怒って手を出して怖がられるのを解消したい】【もっと素直になりたい】...どっちも克服するにはヤミちゃんみたいに荒療治が必要だけど、その覚悟はあるか?」

「荒療治...?そ、それって一体...」


 ずっと気になっていた”特訓”の内容について、古手川はついに質問をした。


「それはな...【ハレンチな事をしても怒らないように、エッチな事に慣れる特訓】...だぜ!」

「..........は?」

「だから、【エロい事に慣れておけば、ハレンチな事をいきなりされても怒らなくなる】って理屈だよ」


 目を丸くしてわなわなと震え始める古手川に、猿山は全く怯まず特訓の説明をする。

それもこれも、彼女にも他の少女ら同様に、ある程度の催◯がかかっているからこそであった。

しかしだからとは言え、相手が怒らないとは限らないのだが...


「そ、そんな無茶苦茶な特訓ありえないわ!ハレンチに慣れるためにハレンチな事をするだなんて...!!」

「落ち着けって古手川!リトともっと仲良くなりたいんだろ?!」

「そ、それは...」


 猿山は知るよしもない事だが、外面は真面目で優等生な彼女であるが、内心ではリトと結婚して妊娠するようなハレンチの域を超えた過激な妄想をしてしまう事もある少女である。

今の古手川の脳内でも、リトと”仲良く”しているドラマが繰り広げられているのかもしれない。

猿山にビンタしようとした右腕がゆっくりと下へ落ちていき、彼女は深く深呼吸をした。


「へへ、なら俺との特訓が最善策だと思うぜ?ヤミちゃんの成果を見たんだろ?」

「ぐぬっ...」

「それにさ、俺からセクハラされても怒らなければいいだけだろ。それに慣れればリトのセクハラにだって冷静に対応できるようになるって」

「それは確かに...あなたの言う事に一理はあるけど...」


(いやいや、どう考えても一理ないだろ(笑)...でもそれを都合よく信じちゃうのが催◯の効果なんだけどな〜。笑うな、笑うなよ俺!)


「リトから怖がられなくなったら、きっといい感じになれると思うぜ?親友である俺も全力でサポートするからさ」

「結城くんと...いい感じに......ふぅぅぅ...分かったわ。あなたを完全に信用した訳では無いけど、やれるだけやってみるわ。よろしく」

「よしきた!」


 古手川との特訓を引き受けてノリノリの猿山は、少し考えるフリをしてから風紀委員室のホワイトボードに作戦を書き出した。

その間、古手川は後ろを向かされる。


「これでよし!それじゃあ古手川向けの特訓を発表するぜ」

「え、ええ」

「特訓はこれだー!」


 バンっ!っとホワイトボードを叩くと、古手川はその特訓内容を読み始めた。


=======================

・古手川は猿山からの”軽いセクハラ”を受ける。(唇や胸や股間には触らない)

・古手川はセクハラを我慢する事。

・怒った回数によって以下の罰ゲームに従う事。


1回→セーフ

2回→制服をはだけさせて上下の下着を見せる

3回→胸を揉まれる

4回→胸を舐められる・吸われる

5回→セックスをする

=======================


「な、な、何よこれ!あなたふざけてるの!?」

「はい、早速1回怒った〜」

「なんでもう始まってるのよ!」

「特訓するって古手川が言ったんだろ?それより怒ったら罰ゲームになっちゃうぜ?」

「っ〜〜〜!...くっ...分かったわよ。やればいいんでしょ」

「そうそう。リトのために頑張ろうぜ〜。古手川が怒らない限りハレンチなところは触らないからな。じゃあそこに立っててくれ」


 抽象的すぎる特訓ではあるが、彼女がセクハラに対して怒らなければそれで済む話。

だが、猿山は彼女が絶対に怒ると確信しており、万が一ダメでもなんやかんやでセックスまで持ち込める自信があった。


「じゃ、まずは手を触らせてもらうかな〜」

「っ...」

「お〜、スベスベできめ細かいぜ〜。美人は手も綺麗って言うけど、その通りだな」


 ゾゾゾ...っと古手川の背中に寒気が走る。

好きでもない、ましてや苦手なタイプの同級生から手を撫で回されているのだから当然だった。


(怒っちゃダメ、怒っちゃダメ...いくら猿山くんが生理的に無理な人だからって...手くらいなんて事ないわ)


「腕も細くて綺麗だぜ〜...古手川もいい調子だな。じゃあ次は...太ももでも触らせてもらおうかな〜」

「なっ!そんなところハレ...っ」

「ん〜〜〜?今怒らなかったかな〜?」

「き、気のせいよ!脚くらい勝手に触りなさい!」

「許可いただきました〜。なら失礼して...うほっ!」


 古手川のしなやかで弾力がある健康的な太ももへ、猿山の両手が伸びていく。

風紀の乱れた服装を厳しく取り締まる立場の風紀委員でありながら、ほぼ全ての男子生徒が性欲の眼差しを一度は向けたであろう”古手川唯”の魅惑の太もも。

それを猿山は同意の上、合法的に撫で回せるキップを手に入れていた。


すりっ♡すりっ♡すりっ♡むにぃっ♡むぎゅ♡


「んっ♡…ちょっと...触り方が気持ち悪い...!」

「そんな事ねーって。普通に触ってるだけだぜ?」


(うっは〜!あの古手川のエッロい太ももを自由に触れる日が来るとは!しかも上から睨みつけられてる特殊な状況で!やべ〜...すげ〜...勃起してきちまった〜!)


「前から思ってたけど、古手川の脚ってムッチリしててエロいよな〜」

「なっ!あなたなんて事を...ぐぅぅ」

「あれ、耐えるのか。じゃあこれはどうかな?...べろ〜〜〜っ」

「ひぃぃっ!!ちょっ!な、何してるのよ猿山くん!!!離れて!」

「うおっ!」

 

 猿山が古手川の太ももを5cmほど舐めた次の瞬間、怒鳴り声とともに彼女は彼を脚で突き飛ばした。

尻餅をついた猿山の視界には、一部だけテカった白い太ももと、怒ってもなお美しい風紀委員の顔が映っている。


「あ、あな、あなたねぇ!人の脚をいきなり舐めるなんて何考えてるのっ!!?」

「いてて...軽いセクハラだろ?ルール通り、胸も股間も触ってねーじゃん?」

「どこが”軽い”なのよ!そもそも脚を触る時点でハレンチそのものでしょ!」

「古手川...今ので2回目だぜ」

「あっ!!...で、でも今のはあなたの過度なセクハラのせいで...」


 本来なら守る必要もない異常な特訓だが、古手川は催◯によって、怒りつつもそのルールを受け入れている。

それゆえに怒ってしまった罰ゲームに対して焦り、見苦しい言い訳をしてしまった。


「おいおい古手川、言い訳はよくないだろ。俺はお前が頼んできたから、特訓に付き合ってやってるんだぜ?」

「ゔっ......それは...ごめんなさい...」

「それに、リトのハレンチはもっと過激だろ?さっきだって胸揉まれながらパンツに顔突っ込まれてたじゃねーか」

「い、言わないで!...ぐっ...これで2回目... 罰ゲーム...」


 古手川は顔をしかめながら、ホワイトボードに書かれている罰ゲームの内容を確認した。

【制服をはだけさせて上下の下着を見せる】...その文字の並びが、リトから受けるラッキースケベとは別種の羞恥心を抱かせる。


「どうした古手川ぁ?恥ずかしがってないで下着見せてくれよ〜」

「で、でも...」

「これもリトのためだぜ?」

「!...結城くんの......っ〜〜〜!」


 古手川は羞恥心を振り払うように目を固く瞑って、シャツのボタンを一つずつ外していく。

ゆっくりと見えていくしなやかな腹部だけでも猿山はかなりの興奮を抱くが、肌の露出面積が続々と増えていき、セクシーな黒いブラジャーが姿を現した。


「おぉっ!古手川は黒いブラか〜!エッロいぜ」

「うるさいわよ!...し、下もよね...くっ!」

「ほっほ〜、下もお揃いか〜。風紀委員のくせに大人っぽいハレンチな下着を着けてるんだな〜」


(ま、パンツは今朝見たから知ってたけど...にしてもマジでグラビアアイドルみたいなエッロい身体してんな〜。スレンダーなのにおっぱいデカいし、セクシーなパンツにぷっくりマンコが食い込んでるし...あ〜!今すぐ押し倒してぇ!)


 目を閉じていても分かる猿山からの突き刺さるような卑猥な視線。

古手川は異性に下着を見られる...見せつけているという現状を意識して、頭部に血液を集中させてしまう。


「っ...も、もう見せたんだからいいでしょ?おしまい!」

「何言ってんだ?まだ5秒も立ってないだろ」

「は、恥ずかしいのよ!」

「いや〜、にしても...げっへへへ〜、古手川のおっぱいマジで国宝級にエロすぎんぜ〜。やべぇなこれ」

「はぁ♡息がかかる♡…っ!そんなに顔近づけないで!」

「触ってないからセーフだろ〜」

「へ、屁理屈よ!」

 

 猿山は自分で用意したルールに則り、確かに胸には触っていない。

が、それでも吐息がかかるほどの至近距離で胸を凝視されるのは、彼女の気持ち的には触られているも同然であった。

それこそが猿山の狙いである。


(古手川のやつ、思ってた以上にチョロいな。もう一押ししたらまた怒るぜ、これは)


「せっかくだし、おっぱいの匂いを確認してみるか〜」

「はっ!?」

「す〜〜〜...はぁぁ〜...おっほ!緊張で汗かいてるからか、甘くて濃厚なメス臭がすっげぇ〜!」

「っ〜〜〜!...猿山くん!ハレンチもいい加減にしなさい!!.........あ」


 怒気を発した1秒後、古手川は己の過ちに気がついた。

鋭い目つきで猿山を睨みつけるが、男は満面のニヤケ顔で彼女を見つめ返す。


「あなた...ハ、ハメたわね!」

「なんの事か分かんねーな〜。それより3回目だぜ。次の罰ゲーム...おっぱいを揉ませてもらうからな」

「い、嫌よ!」

「嫌だから罰ゲームなんだろ?それに、胸を揉まれるのに慣れたらハレンチ耐性(?)も強化されるってもんだぜ」

「そ...それは...分かるけど...ゔぅっ......わよ」

「え?なんて?」

「揉んで...いいわよ(ぼそっ)」


 古手川は猿山の屁理屈に屈してしまい、歯軋りしながらも罰ゲームを受け入れた。

お固い風紀委員からの”胸を揉んでいい”という同意発言を聞き、女慣れしている猿山もさすがにテンションが爆上がりする。

鼻の穴を膨らませ、生唾を飲んで、乳房へ両手を伸ばしていく。


「はぁ、はぁ、さ、触るぜ古手川。怒るなよ?」

「さ、さっさと済ませて...」

「へいへい」


むにゅ♡


「ん♡」


 人生で初めて男から”意図的に”触られた胸。

指がブラジャー越しに乳房を刺激した感覚で、古手川は女の子らしい声を小さく漏らした。


むにゅ♡むにゅ♡もみっ♡むにぃぃっ♡


「ふぐっ♡」

「うっは!やっぱデカいと揉み心地が違うぜ〜。柔らけ〜」

「ちょ、っと♡…触り方が...んっ♡…ハレンチすぎっ.....きゃぁ!!?さ、猿山くん!!何して?!?」


 ブラ越しに胸を触られる感覚に慣れつつあった古手川だが、次の瞬間、驚嘆と共に身体が大きく跳ねた。

それもそのはず。

猿山は彼女の許可も取らずにブラジャーの下から中へ手を滑り込ませたのだから。


「直揉みだと柔らかさが段違いだぜ〜。エロすぎんだろ」

「は、はぁ!?んくっ♡…ちょ、直接揉むなんて許してな...あっ♡やめっ♡ひぅ♡」

「許すもなにも、罰ゲームは”胸を揉まれる”だぜ?当然直接に決まってるじゃん」

「だから屁理くつぅ♡…あっ♡待っ♡…はぁ♡」


むぎゅ♡むにぃ♡もみんっ♡もみっ♡くにゅくにゅ♡


(猿山くんの手つき...ハレンチすぎる♡なんでこんなに気持ちいいのよっ♡自分でスるより断然...♡)


 古手川は胸を揉まれているだけでビクビクと身体を震わせ、熱い吐息を肺の奥から吐き出してしまう。

猿山が2桁の女性と関係を持ち、愛撫テクニックを日々上昇させている事を知らない彼女は、彼の的確な胸揉みに翻弄されていく。


(うっほっ!古手川のピンク乳首もご開帳〜!美巨乳なだけじゃなくて乳首も乳輪も綺麗すぎるぜ!)


 最初はブラジャーの中で生乳を揉んでいたが、古手川を感じさせながら気がつかれないよう少しずつブラを上にズラしていき、いつの間にか生乳を全露出させるに至っていた。


「ずいぶん気持ちよさそうだな〜。感度抜群じゃねーか」

「だ、黙りなさい...んん♡…あ、あなたがハレンチな触り方をするからでしょ...あっ♡くぁ♡……ん?...っ!?!?ブ、ブラジャーがっ!!」

「あ、やっと気がついたか。生乳拝ませてもらってるぜ〜、へへっ」

「さ、猿山くん!!あ、あなた勝手になんて事——————


ぎゅっ♡   ぎゅっ♡


「をぉ〜〜〜っ♡♡♡」


 羞恥心による怒りで頭に血が上った直後、今まで触られていなかった両乳首を急に掴まれれて視界が一気に真っ白になる。

胸から伝わった痺れるような甘い刺激が全身に染み渡り、筋肉が蕩けるようにプルプルと震えてしまう。

一瞬何が起きたのか分からなかった古手川は、視界が晴れると同時に猿山にイかされた事を理解した。


「はぁ〜っ♡はぁ〜っ♡」

「気前良くイってたな〜。乳首がそんなに気持ちよかったんだな。古手川のイキ顔、すっげえハレンチだったぜ」

「っ〜〜〜!」


(さ、最悪よっ!!私、猿山くんなんかにイかされたの!?)


 彼女は猿山からのこちらを怒らせるための執拗な煽りを受けたが、怒りよりも屈辱感が湧き上がった。

校長の次に警戒し、軽蔑し、ナチュラルに見下していたハレンチ男子に事もあろうに絶頂させられた事が、古手川にとってはショックで仕方なかったのだ。

様々な考えと感情が錯綜してフリーズ状態になった古手川に、猿山は間髪入れず次の行動を仕掛ける。


「じゃあ次はおっぱい舐めさせてもらうからな〜」

「......は?!ど、どうしてよ!怒ってないでしょ!?」

「いやいや、さっき怒ってる最中にイってただろ?俺は見逃してないぜ〜?」

「なっ!そ、そんな...」

「てことで...いただきま〜す!はぷっ」

「ひぐっ♡」


 動揺しまくっている古手川をよそに、猿山は大きく口を開けて魅惑的な肉の突起にしゃぶりついた。

ビクッとした彼女の口からハレンチな声が出る。


「れろっ、れろっ、べろ〜...ちゅっぱ、ちゅっぱ」

「ひぃっ♡いやっ♡あっ♡待って♡イ、イったばっかりで乳首が敏か、んんっ♡♡」

「あ〜、古手川のおっぱい母性たっぷりで癒される〜。汗が甘くてミルキーで...れろっ、ちゅ〜〜〜...っぷぁ。ムラムラ止まんね〜。天国〜!」


もみっ♡もみっ♡カリカリ♡


「ふっ♡…ん、っぐぅ♡くぁ♡やめてっ♡」


 ザラザラした舌ベロで授乳するように左乳首を舐め吸われ、右乳房は指が沈むほど揉まれながら乳首を爪先でイジられる。

処女でありながら感度抜群な古手川にとって、緩急つけた無数の快感は凶悪な毒であった。

ハレンチで軽蔑しているブサイク男子が自分の胸にむしゃぶりつき、まともな抵抗ができないほど感じさせられている現状に、彼女はなんとも言えない感情を抱いてしまう。


(こ、こんなの♡猿山くんに騙されるみたいに罰ゲームを受けさせられて♡胸を揉まれて吸われて舐められて♡…んく♡鳥肌が止まらないわ♡…好きでもない人にこんな事されて気持ち悪いはずなのに...気持ちよすぎてふわふわしてきちゃう♡)


「んっ♡…はっ♡ふぅ♡…んっ!♡…くぁ♡」

「へへへ、可愛い声が我慢できなくなってきたみたいだな〜」

「っ...だ、誰がよ......ん♡」


 猿山に指摘されて声が漏れている事に気がついた古手川は、焦ったように両手で口を抑える。

その健気な仕草がオスを余計に興奮させるとも知らずに。


(よ〜し、このまま感じさせつつ怒らせて、本番まで持っていけそうだな)


「くりゅ、くりゅ、ちゅっぱ、ちゅっぱ...乳首がガッチガチに勃起してきてるぜ?俺の乳吸いがお気に召してるみたいだな〜」

「き、気持ち悪いことを!...っ…し、知らないわよ...」

「リトにこうされる妄想でオナったりするのか?下着もそうだけど、古手川が1番ハレンチだよな」

「なっ!...く...あんっ♡」


 散々手玉に取られてきた彼女だが、次に怒った時の罰ゲームを意識して必死に怒りを抑えていた。

猿山からどれだけの挑発を受けても言葉を押し殺し、目を潤ませながら睨みつけ、快感に悶え続ける。


(も、もう少し...もう少しよ...耐えなさい、私っ!)


「べろ〜、れろれろれろ...ぢゅっ!」

「ぃんっ!♡♡…ぐぅ♡は♡は♡」

「お?今イったか?」

「イ、イってないわよ......はっ♡はぁぁ♡…ふっ...私の...勝ちよ」

「え?なにが」


キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン


 校舎中に響き渡る昼休みの終わりを告げるチャイムの音。

それは同時にこの特訓の中断を意味した。


「うぇ!?もう昼休み終わっちまったのか?!古手川の反応が面白すぎてじっくりやりすぎちまった!」

「はぁ♡はぁ♡…こ、これで特訓は終わりよね。ふぅぅぅ...さっさと教室に戻るわよ」

「いやいや、教室には戻るけど特訓は継続だぜ?」

「...は?まだ続ける気なの?」

「そりゃそうだろ。だって古手川、まだハレンチに全然慣れてねーんだから」

「うっ...それはそうだけど...」

「ま、今日はこれ以上俺から古手川を怒らせるような真似はしないから大丈夫だ」

「...約束よ」


 こうして2人は午後の授業に遅刻してしまったが、組み合わせが古手川と猿山であったため、”ほとんどの”クラスメイトは2人の特殊な関係を疑う事はしなかった。


————————————————————————


 最後の授業を終えて放課後となり、クラスメイトがまばらになり始めた頃、猿山にとっても古手川にとっても予想していなかった事件が起きた。


「よおリト、おつかれ〜」

「お、猿山。おつかれ」

「毎週の事だけどラストに古文の授業ってのはしんどいよな〜」

「はは、確かにな」


 友人との他愛ない談笑の流れで2人で結城家に帰る雰囲気になった時、リトが1日の疲れを振り払うように席に座ったまま両腕を広げて蹴伸びをしようとした。


むにゅ♡


「ひぁっ!!♡」

「え」

「お」


 リトの体質が引き寄せるのか、手を広げた先にたまたま、後ろ側から真横を通りかかった古手川の胸部がぶつかってしまった。

結果、リトが彼女の胸を下から持ち上げたような形になる。

みるみる顔を赤める古手川、あわあわしながら偶然を訴えるリト、そして(これはもしかすると!)と期待する猿山。


「な、な...」

「こ、これは!わ、わざとじゃないんだ!」

「ハ、ハ、ハレンチなー!!」

「ぶべっ!」


 例の如くハレンチを働いたリトに古手川のビンタがヒットする。

普段ならそれだけで終わる話ではあるが、今日ばかりは状況が違った。

そう、彼女は”怒って”しまったのだ。

それも猿山の目の前で。 


「あ、またやっちゃった...ごめんなさい、結城くん!」

「い、いや...俺が悪かったから...」

「おいおい古手川〜。ただの事故なのに、俺の親友に”怒る”のはやめてくれよな〜。」

「猿山くん何をそんなにニヤニヤして......っ!?あ、あなた、まさか...!」


 猿山の言葉を受けて急激に顔色が変わった古手川に、リトは疑問符を浮かべる。

猿山はリトの肩をぽんっと叩いて、口を開いた。


「リト、先に帰っててくれよ。たまには親友の俺が古手川にビシッと注意しておいてやるからさ」

「なっ!」

「え?...い、いやいやい、そんなの必要ないって!」

「ちょっと話するだけだから平気だよ『リト、俺を信用して今日は帰っててくれ』」

「あ...そ、そうだな。分かった」

「ゆ、結城くん...そんな」


 彼女を庇おうとしたリトも、猿山の力が籠った言葉に謎の安心感を覚えて引き下がってしまう。

すぐに荷物をまとめて教室を後にし、古手川と猿山だけが取り残される。


「古手川」

「っ!」

「話があるから2人になれる場所まで行こうぜ」

「うぅ...分かったわよ...」


(リト、お前はやっぱり俺の親友だぜ。お前のナイスハレンチのおかげでまさかの今日いきなり古手川と初体験できるんだからな〜!)


 古手川は猿山の3歩後ろを歩き、そのまま保健室へと連行された。

今日は御門が不在のため、自由に使える密室として鍵を受け取っていたからだ。


「こ、ここ...保健室じゃない」

「そうだぜ。ここなら誰にもバレずに安全に5回目の罰ゲームができるからな」

「5回目...ね、ねぇ猿山くん!さっきのはナシでしょ!あなたからのセクハラで怒ったわけじゃないし、あんないきなり胸を触られたら誰だって!」

「見苦しいぜ古手川〜。これはリトからの唐突なセクハラに耐えるための特訓だ。それに...ルールをよく見てみろ」


 猿山はルールが書かれたホワイトボードの写真を見せる。

そこにはこう記されている。


・怒った回数によって以下の罰ゲームに従う事。


「な?”誰に怒ったら”とは書いてないだろ?俺以外に、リトとか里紗とかララちゃんに怒っても1カウントだぜ」

「ぐ...そんなのへ」

「屁理屈じゃないぜ?古手川、本当はセックスが初めてだからビビってるだけなんだろ?」

「!!」


 図星を指摘され、またしても顔が赤くなる古手川。

その動揺の隙をついて、猿山はベッドへ彼女を押し倒した。


「きゃぁ!...な、何するのよ!」

「セックス」

「うっ...いや...」

「パンツの中、こんなグッチョグチョに糸引いてるのにか?」

「っ〜〜〜!それはただの防衛本能で...」

「まあまあ。罰ゲームだけど、しっかり気持ちよくしてやるから任せてくれよ」

「...................」


 罰ゲームを受けなくてはいけない義務感、昼間の気持ちいいセクハラと初セックスへの期待・不安からくる肉体の昂り...それらが”猿山に処女を捧げる拒否感”を上回り、ことごとく自分の主張を論破された事も併せて、彼女から抵抗する気力をごっそり失わせた。

言われた通りに脚を広げ、挿入されるのをじっと待つ。


「じゃ、挿れるぜ」

「ま、待って!避妊具を着けなさいよ!」

「あ、いる?」

「と、当然でしょ!」

「分かった分かった。ちょっと待っててくれ」


 猿山は御門の机の引き出しの奥から備え付けのXLサイズコンドームを取り出して装着し、すぐに獲物の元へ戻ってくる。


「ほら、着けたぜ。よく見てくれよ」

「っ♡…そ、そうね...」


(い、今頃だけどなんて大きさなの!?お兄ちゃんのより断然大きいじゃない!あ、あんなのが...私の中に?...お、お腹千切れたりしないわよね...?)


「よし、挿れるぜ!」

「待っ...」


ぬっ...っぷ♡みちっ♡ぬぷぷ♡…めりめり♡…ぬるる♡


「んっ♡…んんんっ♡…んぃ♡…はっ♡はっ♡…太っ♡」

「お、おおおお〜〜!!なんだよなんだよ!古手川のマンコ、膣内までぐちょぐちょじゃねーか!処女でこんなスムーズに挿ってくなんてハレンチすぎだぜ風紀委員!」

「う、るさ...は〜〜〜♡はっ♡ん♡んんっ♡」


 古手川は肉棒が胎内を圧迫してくる異物感と、指でのオナニーでは決して届かない初めての快感に戸惑いながらも、確かな嬌声を上げてしまう。

両手でシーツを掴み、腰をくねらせ、噴き出る汗でシャツからブラの黒が透けていく。


ぬるっ♡みりっ♡ぐぐぐ......ぷちゅ♡…ずるるる♡


「あっ」

「おっ、処女膜貫通したな、今」

「っ...わ、私の...初めて...あっ♡あ♡ん♡」

「うおっ!一気に締まりがキツくなった!へへっ、奥が弱いんだな」


(は、初めては痛いって聞いてたのに...一瞬だけだった♡私の初めては結城くんになら...って思ってたのに...猿山く...あっ♡だめっ♡男性器の出っ張った部分で中を削られる快感がすごくて考えが散らされる...♡気持ちいいっ♡)

(古手川のマンコめちゃくちゃ気持ちいいぜ〜!ふわふわしてるのに締まりもあってフィット感抜群!それに、あの堅物で口うるさいクラスメイトの風紀委員と保健室でセックスしてるって思うだけで...誤射しちまいそうになるっ!透けブラエッロ!あ〜やべっ、紅潮した顔美人すぎる!キスしてぇ〜!)


 奥まで繋がった猿山は本能に導かれるまま、古手川に覆い被さり顔を近づける。

その動きを察知した彼女は唇をキュッと噛む。


(え?なに?顔...近っ!まさか猿山くん...私にキスしようとしてる?)


「古手川...ん〜〜〜」

「ひっ...いやっ!!」

「あぶぅ!」

「あっ!つい手が...あ、あなた今どさくさでキスしようとしたでしょ!?」

「わ、悪い、ついな。へへっ」


 タイミングを間違えた猿山は、片頬だけを違う意味で赤く染めてしまう。


(ちぇ、セックスまでしたから流れで行けると思ったんだけど...罰ゲームから外れる行為だし、さすがにガードが固いぜ〜。仕方ねぇ。チャンスはこれからいくらでもある!)


 気持ちを切り替えた猿山は潔くセックスに集中した。

古手川の腰を掴んで体勢を整え、肉棒の長さを生かした自慢のストロークピストンをお見舞いする。


にゅっろろろろろ〜〜〜♡ずぷぷぷぷぷぷぷ〜〜〜♡

にゅっろろろろろ〜〜〜♡にゅぷにゅぷにゅぷ〜〜♡


「っあ♡はっ♡あっ、あ、、あっ♡」

「気持ち良いか〜古手川〜?太くて長いチンポで入り口から奥まで潰されるのは」

「だ、れ...がっ♡あっ♡くっふ♡…ぐぅ♡あ♡」


(やだっ♡なによこれ♡ただ前後運動してるだけなのに、腰が浮いちゃうくらい気持ちいい♡こんなゆっくりと...♡私に猿山くんの男性器の長さを覚え込ませるようなハレンチすぎるセックス♡♡)


 未知の快感を与えられ、古手川の目尻には涙が溜まり、口からは白い吐息が吐き出される。

実は誰よりもハレンチな性欲を抱えている彼女は、最上級のペニスを持つオスとのセックスを経験して早くも蕩けてしまう。


にゅっろろろろろ〜〜〜♡にゅぷにゅぷにゅぷ〜〜♡


「おぉっ♡んっ♡イ...っ♡くぅぅ♡ぁ♡」

「ぬほっ!セックス初膣イキ!今のはやばいって〜。俺も...はぁ、はぁ、そろそろ射精すっかな〜」

「っ♡…イ、イくならさっさと...ぅぁ♡イきなさいよ♡…はっ♡私は早く帰って...勉強し...っ♡あ♡んんっ♡」

「ま〜たイってるじゃねーか。エロすぎだぜ古手川〜...あ〜、俺ももう...」


 猿山はピストンを早めて自分が絶頂するための準備に移った。

それを古手川も本能的に理解し、ドキドキと胸を高鳴らせる。


ずっちゅ♡ずっちゅ♡ずっちゅ♡

ぱんっ♡ぱんっ♡ぱんっ♡ぱんっ♡

びくっ!どちゅ!♡...びゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!♡♡♡


「う...ぉぉぉぉ...こて、がわ〜〜〜〜!」

「ん♡…で、出てるっ♡奥で♡あっ♡イっ♡…っ〜〜〜〜〜〜〜〜♡♡♡」

「っべ〜、気持ち良すぎて視界がパチパチするわ〜」

「い、いつまで射精して...長すぎっ...んぐっ♡ま、またイっちゃ♡…くぁぁぁぁ♡♡」


 膨らんでいくゴムの重さを子宮で感じとりながら、古手川は人生で初めてオスの射精を受け止めた。

オスの動きに連動して自分も激しい絶頂を向かえ、ビクビクと身体をしならせる。

身体が蕩け、自慰行為とは比較にならない快感物質が脳から噴き出す。


「ふぅ〜、最高だったぜ〜。古手川も一緒にイってくれたみたいで嬉しい限りだ」

「あ♡…….はっ♡は〜〜〜♡はっ、は〜♡」

「お〜い...へへ、アクメして上の空って感じだな。それなら......ちゅ、っぱ♡」

「んっ♡…キス...やっ」


 ゴム中出しで判断能力が鈍っている古手川に、猿山はさっとキスをしてしまう。

彼女はその不意打ちを受け入れざるを得なかったが、無意識に軽い拒絶を口にした。


「初セックスお疲れ古手川。どうだった?」

「ふ、ふんっ!別に大した事なかったわよ...」


 熱が冷めた古手川は猿山と行為に及んでしまった事実を認識しながら、乱れた髪と服を整える。

チラリと視線を下に向けると、ベッドの上にはでっぷりと太った使用済みのゴムが置かれていた。


(うっ...使い終わった避妊具なんて初めて見たわよ...あ、あんなに?猿山くんが私の女性器であんなに精液を出してたの?...っ♡)


「...がわ....おい、古手川?」

「あっ!な、なによ!」

「いや、ゴム見てボーッとしてたからどうしたのかと思ってな。まさか...俺ともう一回したくなっちまったか?ははは!」

「は、はぁっ!?」

「俺は何回でも付き合うぜ!なんたって古手川の身体は...」


 猿山は途中で口を閉ざしたが、そのエロい視線は古手川の胸にあからさまに注がれ、相変わらずのニヤニヤな下品顔をしていた。

古手川は反射的に腕で胸を隠し、キッ!っといつも通りの鋭い視線で男を睨みつける。


「そのハレンチな視線で見るのをやめなさい!」

「そう睨むなって。今日はこれで本当に終わりだからさ」

「...『今日は?』」

「そうだぜ?特訓はまだ初日だからな。古手川の問題を解決できるまで、毎日俺が特訓してやるから安心してくれ!」

「も、もう終わりでいいわよ!こんな事、もう...」

「えいっ」


むにっ♡


 猿山は唐突に古手川の胸を揉んだ。


「ん♡…か、勝手に触らないでもらえる?」

「ほらな。昼間と比べて、胸を揉まれても簡単には怒らなくなってるぜ」

「!!...ほ、ほんとだわ」


 実際はセックス直後だったために、日常の中で急に揉まれるのとは状況がまるで違うのだが、古手川はそこまで頭が回っていなかった。


「へへへ、そういう事で、明日からも頑張ろうぜ〜」

「...はぁ、こうなったら私も覚悟を決めるわ。猿山くん、明日からも特訓をお願いするわ........不本意だけどね」

「おう!」


(ここでやめたらただ猿山くんに処女を捧げただけで終わっちゃうわ。ここまでやったら何としてでも、結城くんからの”怖い人”ってイメージを払拭してあげるわ!)

 

 こうして古手川も、猿山の魔の手にズブズブとハマっていくのであった。


————————————————————————


 それからほぼ毎日、2人は生徒指導室や保健室で秘密の特訓を重ねていった。

猿山の提案してくる罰ゲームは毎回(気分で)変わっていき、ある日は手コキ、ある日はフェラチオ、またある日はパイズリというように、”猿山に触られるだけ”の受け身な内容だけでなく”猿山に奉仕する”自発的な内容も組み込まれていく。

古手川は毎回恥ずかしさを誤魔化すために小言を言いながらも、しっかりとオスを悦ばせるための性的技術を学習していった。


(古手川のやつ、毎回俺を睨みながら仕方なさそうに罰ゲームを受けてるな〜。ここまでの女の子は初めてだけど...最近は睨まれフェラとかされるとゾクゾクしちまうんだよな....これはこれでアリだぜ!)


 そして特訓が終わると自然に一緒に下校するようになり、そこでも特訓と称していきなりセクハラをしてくる事態が当たり前のようになっていった。

最初は強く注意していたものの。日に日に語気が弱くなり、ついには軽い小言程度まで抵抗感が落ちてしまう。

とはいえ古手川は周りにバレる事を極度に警戒しており、猿山もそこのラインはきっちり理解していたため、周囲に人目がある時は決して手を出さないよう注意を払っていた。


 ある日の放課後...猿山は下校中、またしても急に古手川のお尻を手で鷲掴みにした。


「んんっ♡…あ、あなたまたっ...!」

「おっと、悪い悪い。手が滑ったぜ〜」

「もう...あなたは結城くん以上のハレンチで要注意人物だわ。毎日毎日...」

「まぁまぁ。これも特訓だろ、古手川」


(私がいつも口うるさく注意するから、結城くんも含めた男子は私を怖がったりうるさがったりウザがったりするのに...この人はいっつも冗談っぽくニヤニヤ笑うだけで......何かしら、ここ最近のこの感情は..た、ただヘラヘラして反省しないこの人に呆れてるだけよね!そうに決まってるじゃない!!だってあの猿山くんよ!)


 催◯によって発生している単純接触効果を超えた単純”肉体接触”効果とでも言うべきか、本人も気づかぬうちに、毎日ハレンチ行為をしあっている異性に心を傾けてしまうようになっている...のかもしれない。


————————————————————————


「ちょっと!これはどういう事よ!?」


 とある休日、古手川は猿山しかいない結城家を訪れていた。

洗面所から出てきた彼女は怒りの表情のまま、リビングでくつろいでいる猿山に怒鳴りつける。


「何って...バニーガールのコスプレだが?」

「コスプレだが?...じゃないでしょ!私が断っても何度もしつこく自宅トレーニングに誘ってくるから仕方なく来てあげたまでは良いとして...こんなハレンチな仮装をさせられるなんて聞いてないわ!」


 古手川の手には、猿山が用意した黒メインの典型的なバニーガール衣装が握られていた。


「今日はそれ着てしたい...こほん、する必要があるんだって〜」

「こ、断るわ!こんな......絶対無理!」

「え〜、古手川可愛いし綺麗だしスタイルも良いから絶対似合うって。ちゃんと合いそうなサイズを用意したんだから頼むって〜。一生のお願い!」

「なっ♡……い、いえ、やっぱり無理だわ!こんなの着るなら死んだ方がマシよ!」

「それはコスプレイヤーとかに失礼だろ...でもやっぱ無理か〜。ならしゃーないか。知ってた知ってた」


 意外とすんなり引き下がった猿山に、古手川はほっと肩を撫で下ろす。

が、それも束の間、猿山は無意識な独り言をぼそりとつぶやいた。


「ならララちゃんに頼んでみっか。3サイズも近いし、頼みやすいし(ぼそっ)」

「っ!!!」

「じゃあ今日は普通に私服で...あれ?古手川?どした?」

「や、やっぱり着るわ...」

「え?」

「し、仕方ないから着てあげるって言ってるのよ!あなたはここで待ってなさい!」

「......まじで?!!」


 古手川は着替えのために洗面所へかけていく。

猿山はなぜ突然やる気になってくれたのか分からなかったが、とにかくガッツポーズした。


(どうして猿山くんが『ララさんに頼む』って聞いただけでモヤっとしちゃうのよ!そして勢いでOKしちゃった私のバカ!)


 彼女は猿山が自分以外に手を出しているとは夢にも思っていないが、ただ自覚のない嫉妬を抱いてしまう。

ハレンチすぎるセクシー衣装を苦戦しながら身につけ、彼の元へ再び戻った。


「...お、おまたせ...」

「ぬおおおおお!!!!や、やっべ〜!!!」

「きゃ!いきなり大声出さないでよ!」

「わ、悪い!に、似合いすぎて鼻血出てきそうだ!しゃ、写真良いか?」

「ダメに決まってるでしょ!...全く......もう」


 そこには猿山の想像をゆうに超える至高のバニー古手川が立っていた。

ウサギ耳に赤い蝶ネクタイ、谷間と鼠蹊部がセクシーで光沢のあるハイレグスーツ、そして網タイツにハイヒール...彼女の美貌と合わせて一生オカズにできるレベルのハイクオリティ。

動くたびに胸とハリのある大きな尻が揺れ、網タイツによって何倍もいやらしくなった太ももは立派な性器と呼べる淫靡さに昇格している。


「はぁっ!はぁっ!す、すぐに特訓始めるぞ!」

「め、目が血走ってて怖いんだけど!...あっ♡んんっ♡ぬろっ♡んっ♡んっ♡るっろ♡ちょ、ちょっほ♡いきなりっ♡んん♡待っ♡」


 ブレーキの壊れた”猿”は目の前のウサギの両腕を掴み、強引に唇を塞いで舌を挿入した。

メスはオスの圧力に驚きながらも、これまでの特訓によって抵抗がなくなったベロチューにすぐに応対する。

彼女もまた、コスプレセックスという一段上の世界へ足を踏み入れた事にひどく劣情を燃やしていた。


「んろ♡っちゅ♡あっ♡そんなにお尻揉まないで♡」

「ちょっと我慢できねぇわ...んーろっ、べろっ」

「ひぃぅ♡…ぃやっ♡あっ♡う、後ろから膣に指が...挿っ...♡」

「うっわ、最初から濡れてんじゃん。それに俺が指示してないのにチンポさすって...良い調子でハレンチ体勢付いてきたんじゃねーか?」

「それは...これだけあなたと特訓してるんだから当然でしょ...んく♡」


 古手川はキスに付き合いながらズボンのチャックを開け、パンツをずらし、窮屈にしていた肉棒を取り出して両手でスリスリと愛撫する。

元々素質があった彼女は日常では相変わらずお固いものの、一度スイッチが入ると小言を言いながらもしっかりハレンチ行為に応対してくれるまでに成長していた。

だがまだ他の少女らのように、自分から誘ってくる事は皆無である、


くっちゅ♡くっちゅ♡ぐっちゅ♡ぬちっ♡


(っっっ♡猿山くんの男性器...いつもより固くて重たい♡それに少ししか触ってないのにもう我慢汁でヌルヌルしてきた♡…そ、そんなに私のバニーが良いのかしら?♡)


「古手川すまん。先に一回射精していいか?貯めすぎてて気が狂いそうなんだよ」

「え...しょ、しょうがないわね♡どうすればいいの?」

「フェラ頼む」

「はいはい...これじゃどっちの特訓か分からないじゃない♡」


 古手川は少し頬をほころばせ、頼まれるがまま床に膝をついた。

自分の顔と同程度の長さを誇るペニスの香りをスンスンと嗅ぎ、口を大きく開いてゆっくりと咥内へエスコートしていく。


「あ〜〜〜...ぐっぷ♡…にゅぷぷ♡ぬっぷぷちゅ♡んぐっ♡…ぬろろっ♡」


(やっぱりいつもより大きいじゃない♡顎が外れちゃいそうだわ♡匂いもキツイし...頭クラクラしちゃう♡)


「ふぬぉ!?く、口の中あっつ!舌柔らけっ!」

「ふぉっふぉ♡ふぁわれふぁいれ♡(ちょっと♡暴れないで♡)」


 感度の上がりまくっている肉棒が、体温の上がりまくっているメスの口に飲み込まれていくと、肉棒の主はその浮世離れした気持ちよさによってガクンと腰を砕いてしまった。

両膝がガクガクし、気を抜けば倒れてしまいそうだ。

優秀な古手川はそれを察して、抱きしめるように両手を伸ばして彼を支える。


「んっぬ♡るろろろろ♡ぬろろろろ♡」

「あっ、あっ、あっ、こてがわっ」

「ふ〜♡ふ〜♡…ぐっぽ♡にゅるる♡れろろろろ〜〜♡」

「おっ、ぐぅふ!舌添えストロークにサイドフェラ!...や、やばいってそれは!」


(くすっ♡私のフェラでビクビクしてる猿山くん、ほんのちょっとだけ可愛いかも♡いつもの仕返しよ♡たまには一方的にやられちゃいなさい♡)


 古手川は口マンコをねっとり贅沢に利用して、オスの生殖器を絶え間なく刺激していく。

猿山は小刻みに腰を震わせ、口をアホっぽく開けながら風紀委員・古手川唯のスケベなフェラ顔を鑑賞する。

竿を咥えていても分かる美顔と破壊力のある谷間、網タイツから透けて見える太もも...目からの刺激だけでも十分射精可能なほどの絶景だ。


「あっ、うっぐ...もう...だめ......出るっ!!!」

「んぶっ!?♡」


びゅっく〜〜〜〜〜〜!!♡びゅろろ!!♡♡びゅ〜〜〜〜!♡♡♡


「んんんんんんっ♡♡」


(あっ♡精液が喉に直接♡♡熱いっ♡灼けそう♡濃っ、重っ♡…い、息が出来ない!...あ、あれ?!猿山くんどうして頭掴んで!?男性器が喉奥に入ってて苦し...お、溺れちゃう♡精液で溺れ...っ♡)


 これまで古手川はフェラこそしてきたものの、”肉棒から出る排泄物”というイメージが拭いきれずに精飲は拒否してきた。

咥内で射精された後は毎回ティッシュや手の中へ吐き出していた(猿山は『その姿もエロいからヨシ!』と思っていた)のだが、今回は猿山の暴走によって逃げ場のない状態になってしまう。

その結果——————古手川は喉を鳴らした。


「お...お〜〜〜〜.....出る出る...気持ちえぇ〜〜〜...」

「ん...ごきゅ♡…ごきゅ♡ごきゅ♡ごきゅ♡ごっきゅ♡」


(うそっ♡私、猿山くんの精液飲んじゃってる♡あれだけ断ってたのに...でも...意外と嫌じゃない...かもっ♡♡)


「ごくっ♡…ごくっ♡…………….ずろろろろ!ぶはっ!!!...はぁ!♡はぁ!♡はぁ!♡ぅえ、飲んじゃった...」


 全ての精液を飲み干した古手川は、ハッと我に帰って肉棒を引き抜き、大きく早く息を吸いながら口を手で抑えた。

最初はそれをエロいと思って眺めていた猿山であるが、射精の余韻が冷えていくにつれて自分の過ちに気がつき、怒られると直感する。


「だ、大丈夫か古手川!悪い!つ、ついうっかり勢いのまま奥で射精しちまった!」

「げほ♡…んくっ♡…わ、わざとじゃないならいいわよ」

「え」

「そ、それより...けほっ...お、お水...喉にあなたの精液が引っかかって...こほっ」

「あ、ああ!待っててくれ!」


 怒られなかった奇跡に安堵した猿山は急いで水を持っていき、古手川はそれを豪快に一気飲みした。

彼女らしからぬ行動だらけだが、それこそが彼女が変わっている証拠なのだろう。


「はぁ、はぁ...猿山くんの精液...いつもいつも糊(のり)みたいに濃すぎるのよ...」

「へへ、そうかな?」

「なんで嬉しそうなのよ?...もう...しかもあれだけ出したのに男性器が大きいままじゃない♡」

「古手川がハレンチの塊みたいな格好してるせいだろ...セックス、しようぜ」

「.............っ♡」


 時刻は13時過ぎ...それから3時間の性行為を終えた2人は、身体を清めるために風呂へ入った。

正確には古手川を先に入らせる...と見せかけて猿山が後から乱入し、裸で逃げ場のない古手川となし崩しで混浴を仕掛けた。

彼女が何度注意しても湯船の中で胸を揉まれ、そのまま猿山の不意打ちキスが口火となり、ゴムがないため水中素股で1発射精。

安全のため早めに解散する予定であったが、そのせいで風呂から出た時刻は17時となってしまった。


————————————————————————


「はぁ〜、長風呂でのぼせちまったぜ〜」

「あ、あなたのせいでしょ!...ハレンチにも限度があるわよ...♡」

「へへへっ、悪かったって〜」

「もう...次やった.................ら゛ぁぁぁぁぁ!!!!??????」

「うわあああああああ!!!」


 洗面所の扉を開けて先に廊下に出た古手川。

その目に映ったのは、なんと件の結城リトであった。

彼女の口から聞いた事のない奇声が発せられ、廊下のリトも驚いて叫び、洗面所にいた猿山の心臓が飛び出そうになる。


「こ、こ、古手川!!?」

「ゆ、ゆ、ゆ、ゆーきくん!!?」

「え...リトだと!!?ちょ、うわっ!」

「きゃあ!!」


 ドタン!!


 古手川が立ち止まった事で後ろを歩いていた猿山が彼女にぶつかり、そのまま2人は床へ倒れ込んでしまった。

目の前で人がこけたために、リトは疑問より先に「だ、大丈夫か2人とも!」という心配の言葉を出す。


「い...ったたた...」

「猿山く...ひぁっ!♡」

「ん...なんか右手に柔らかい感触が...あ」


 猿山はまるでリトのように、古手川を押し倒して右胸をガッツリと掴んでいた。

それを見たリトは自分のこれまでの経験から、この後の展開を予知した。


「ハ...ハ...ハレンチよ......早くどいて...」

「お、おう...悪い」

「あれ?古手川が...怒ら...ない?」


 自分がやらかした時はほとんど決まって怒られながらビンタを食らう。

猿山も同様の末路を辿ると確信していたのだが、それは見事に裏切られた。

古手川は怒号を飛ばさず、猿山に対して困った顔をしながら優しく邪魔な手を退かせるだけに止まったのだ。


「ゆ、結城くん...お騒がせしたわね...」

「いや...まあ、うん。そ、それより2人は...」

「っ」

「リト〜、お前もしかしてなんかハレンチな想像してねーか〜?」


 修羅場に戻りリトからの質問を受けそうになった瞬間、猿山は古手川を守るようにリトの隣に移動して肩を組み、平静を装いながら肩を組んだ。


(猿山...くん)


「ハレンチな想像!?...し、してない!」

「ほんとか〜?俺と古手川が洗面所から一緒に出てきたんだから、健全な男子なら妄想の一つや二つするだろ普通〜」

「お、お前...古手川の前だぞ!やめろって!」

「.............」


 古手川は何も言わず...何も言えずに猿山の行動に身を任せていた。

そのため、教室であれば確実に起こっている猿山のハレンチな発言にも、きゅっと口をつぐむ。


「ま、実際はたまたまさっき古手川がウチに寄ってな。湯船を溜めてる途中だった俺が古手川と軽く世間話してたら、お湯が洗面所まで溢れちまってさ。それで親切な古手川が掃除を手伝ってくれてただけなんだよ〜」

「あ、ああー、なるほど...そ、そうだったんだな、古手川」

「え?...え、ええ!そ、そうなの!は、ははっ、は」

「いや〜、妄想力たくましいリト先輩のご期待には添えなくてすまん!」

「だ、誰がだよ!」


 猿山の神がかり的な口車によって修羅場を脱し、3人それぞれに安堵の表情が訪れる。


「掃除してくれてありがとう、古手川」

「ぜ、全然!私が話し込んじゃったせいもあるもの!」

「それでも助かったよ。それにしても...前から思ってたけど、ここ最近古手川ってなんとなく雰囲気が柔らかくなったよな」

「え?そ、そうかしら?...あ、ありがとう。そういってもらえて嬉しいわ」


(あれ?結城くんのための特訓の成果が出たっていうのに、あんまり嬉しくないわ...どうしてかしら?)


 それから3人は軽く話をして、気まずさが限界に達した古手川はそそくさと家を後にする。

その帰り道、彼女は今日の刺激的な時間を回想し、こう考えた。


(結城くんに褒められても微妙だった原因は分からないけど...そんな事より今は、あのハレンチすぎる猿山くんが他の女の子にまで被害を及ぼさないように、私がしっかり手綱を握って相手してあげないといけないわよね...♡…だ、だって私は風紀委員なんだもの!それ以外の理由なんてないんだから!)


                後編に続く


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