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9:地獄の始まり 「お待たせ……メリッサちゃん♥ これからが楽しい楽しい“こそぐりタイム”の始まりよぉ♥」  ミゼル司祭……もといエリシアの母マドレアが戻るやいなやラフェリアはメリッサの身体から降り、彼女の腕の付け根付近に羽根を構えて待機する。そしてマドレアに羽根を持つよう指示を出して自分の横に来るよう誘導する。  マドレアは命令通りに机に置いてあった2本のホネクジャクの羽根を左右それぞれの手に持ち、言われた通りにラフェリアの隣へと立った。 「よぉ~し♥ じゃあ……時間ももったいないしさっさと始めちゃいましょうか♥」  ラフェリアが目で合図を送ると、マドレアが無言で両手をメリッサの腹部へと伸ばし羽根先を垂直に構えてみせそのままゆっくりと腹部を狙うかのようにその羽根を降ろしていった。 「や、や、やめなさいっっ! やめて!! 触らないでっっ!! イヤっっ!!」  手を……足を……どうにか自分の拒絶感を相手に伝えようと必死にバタつかせようとするメリッサだが、手首の枷と足首枷が彼女の意思表示を阻害しほんの少しバタつかせるという自由も奪ってしまっている。それに加え上腹部に巻かれたベルトが彼女の上半身を完璧に拘束台に縛り付けているため身体を浮かすことも叶わない。まさに彼女は完全拘束された哀れな被験者と成り下がってしまったのだ。  そんな無防備な彼女の腹に羽根の先を落としていくマドレアだが、ヘソの穴に羽根先が触れそうになった瞬間、その羽根を皮膚に触れさせないように左右に分けて別れさせ、細くスレンダーな彼女の腰周りの中で最も美しくくびれた脇腹の両サイドに狙いを絞りそこへと羽根先を向かわせた。 「暴れても無駄よぉ~? どんなに暴れてもこの羽根からは一切逃げられない……どんなに嫌でもこの羽根のこそぐり責めからは絶対に逃げられないの……貴・女・は♥」  マドレアの操る羽根先が何の躊躇いもなくメリッサの脇腹のくびれへと触れる。まるで先端を突き刺すように……脇腹の敏感な神経に直接突き立てるかのように。 「うひっっ!!? ひぃぃぃぃっっっっ!!」  羽根先が突き立てられた瞬間、ゾクゾクゾク! っとした寒気が一瞬にしてメリッサの体中を駆け巡り、やがてその寒気は耐え難い痒みへと感覚を変え始めた。 ――コソ……コソコソ♥  羽根が意地悪に彼女の脇腹の皮膚を小さくなぞり始める。その動きに合わせてメリッサは…… 「あひっ!? はひっっっひひっひっひ……いひぃぃっっ!!」  徐々に口元を笑の形に変え、吐く息とともに未完成な笑いが断続的に漏れ始める。 ――コソコソ……コソコソ……コソコソコソコソ♥  マドレアの操る羽根はメリッサの敏感な脇腹の神経をいやらしくこそぐり、徐々にギアを上げるかのようにそのこそぐりのスピードを早めていく。 先程まで十分すぎるほど焦らされていたメリッサにとって、この触れる範囲と触れる早さが変化していくくすぐりは耐えられない。刺激を我慢しようなどという小細工をするまもなく彼女は…… 「あひゃっっ!!? アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! あひっっ!? えひっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、や、やだぁぁはははははははははははははははははははははははははは!! んはぁぁはははははははははははははははははははははは!!」 あまりにも簡単に……あまりにも無様に我慢できない笑いを吐き出し始めてしまう。 「ウフフ♥ まさか脇腹から責められるとは思わなかったでしょ? でも大丈夫♥ ちゃ~~んとこっちも責めてあげるからねぇ~~♥ わ・た・し・が♥」  笑い出してしまったメリッサの顔をうっとりした目で眺めるラフェリアは、大げさに自身の両手を彼女の顔の前に掲げその手をゆっくりと降ろしながら目的の箇所へと羽根を移動させていった。 「た~~っぷり焦らしてあげたから……さぞかしココを触られるのは効くでしょうねぇ~~♥ ンフフ……どんな声で絶叫してくれるか……楽しみぃ♥」 ラフェリアの持つ羽根は生き物のように羽根先をウネウネと動かしてメリッサの絶望を煽っていく。その羽根先が自分の左右の腋の部位に位置取り、今まさにくすぐるぞと間を置いて構えが取られるとメリッサは思いがけず屈服の言葉を彼女に漏らしてしまう。 「あひっっひひひひひひひひひひひひひひ、わ、わ、わかった! 協力するっ!! 霊薬でもなんでも作ってあげるから!! やめてっ!! もうやめて!! いひっっひひひひひひひひひひひひひひひひ、はひぃぃぃぃぃぃぃ!! そこだけはやめでぇぇぇ!!」  屈服などしない……そのように心に決めたのは何分前のことだったか……。自分でもこのような言葉を吐くのは不本意だと思っている。しかしそこをくすぐられるという未知なる恐怖に抗えるほど決意は固くなどなかった。  不死の霊薬など魔物に作って良い事など一つもない。むしろ世界的に均衡が崩れ危うくなるのは目に見えている。だから軽々と承諾してはならないはずだ。たかが“くすぐり程度”の責め苦に屈するなどあってはならないのだ。  しかし、彼女は屈してしまった……いとも簡単に……。  ラフェリアの巧みな追い込み方に抗う術を持てなかった。  チャームをかけられ、自分でも理解できるほど敏感にさせられたワキの神経……。そしてとことんまで焦らされ続け追い込まれた精神……。触られればどんな責め苦になるのかもはや想像もできない。どんな狂い方をしてしまうか考え力さえもない。 ただ……怖い。  その羽根が触れることだけが……心の底から怖い。 「だぁ~~め♥ 貴女のその言葉……信用できないんですもん。嘘ばっかり付いちゃうし♥ だから本当の心の底から絞り上げられる真実の声を聞かせてもらうわ……ここをくすぐって……ね♥」 「い、いやっっ!! 怖いっっ!! やめてっっ!! こわいっっひひひひひひひひひひひひ!! んはぁぁあああっっ!!」 「怖がらなくても大丈夫♥ すぐに怖いなんて思えなくなるほど意識を吹っ飛ばしてみ・せ・る・か・ら♥」  無情にもラフェリアの羽根はピンと限界まで伸ばされたメリッサのワキの丘陵へと優しく着地する。 「んひっっっっ!!?」  その羽根先が触れた瞬間、メリッサの時が止まったかのように声も体も強烈に緊張し固まる。 「ほ~~ら♥ 行くわよぉ? コォ~~チョ~~~コ~~チョぉ~~~っ♥」 その緊張を解すかのように、羽根先が彼女の腋の丘陵……そのテッペンを優しくなぞり始める。 その僅かな刺激に、止まっていた時間を再び進め始めかのようにメリッサは笑い始める。 「はひゃっっっ!? アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! や、やだ!! あひぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、えひっっひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! そこダメっっ!! そこダメっっっっ!!」  脇腹の責めに比べてみてもまだほんの少し羽根先がチョロチョロと触っただけ……。それでもメリッサは大きく体をビクつかせ大げさな笑いを吐き出してしまう。 「もう! そんなに簡単に笑われたら……意地悪する気が萎えちゃうじゃない! そんなにダメなのぉ? ココを触られるの……」 「あひゃぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! だめっ! だめなのっっ!! ダメだからやめでぇぇぇ!! これ以上動かさないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「フフ♥ やめてあげる訳ないじゃない♥ なんせ私に毒を盛ろうとしていたんでしょ? そんな悪い子に慈悲なんてかけると思う? 私が……」 「あ、あ、謝るから! それは謝るからっっ!! やめっっへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! ワキだけはやめでぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ!! お願いっっひひひひひひひひひひひひひ!!」 「だぁ~~め♥ 許さない♪ たっぷり笑い狂って……心の底から反省なさい! ほ~~れ、ほれ♥ コチョコチョコチョ~~♥」 「そ、そんにゃっっはっっ!? ばひゃぁぁぁあぁぁはははははははははははははははははははは、だめだってばぁぁははははははははははははははははははは、だぁ~~っっははははははははははははははははははははははは!! イギャアァァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」  ラフェリアの羽根が本格的にメリッサの腋を引っ掻き始めた。   窪みの丘陵を上に下に……左に右にと縦横無尽に動かし、羽根の先端の反発力を利用してゴミを掃くようになぞりながら引っ掻いていく。そのこそばゆさたるや筆舌に尽くしがたい! 蚊に刺された痒みがくすぐったさの化身だとするならば、今の彼女にはその刺された箇所を何百匹もの蚊に同じように刺されたかのような猛烈な痒みをその箇所に与えられているようなものだ。  腋の奥底にあるはずの神経を直接触ってくすぐられているかのような、触られた瞬間飛び上がりたくなるほどのこそばゆさ! ムズムズするこそばゆさとはかけ離れた、身体の拒否反応を最大限引き出してしまうこそばゆさに彼女は襲われる。 「ぃぎゃああぁぁぁぁぁぁあぁぁはははははははははははははははははははははははははははははは、えはっ、ひはっっ、いひぃぃぃっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ、はひぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! や、やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!!」  ただ羽根の先がサワサワと脇腹と腋の部位を引っ掻いているだけ……それだけにしては大げさに笑いすぎじゃないか? と傍から見ればそのように映るが、それを受けている本人はその刺激がいかに我慢ならない刺激なのかを体感している。 痛痒さを生む尖った毛先が特徴的なホネクジャクの硬い羽根先……焦らしに焦らされ刺激に敏感になった身体……そして、ラフェリアの魔法……チャームによって空気の揺らめきでさえこそばゆく感じるようにされた触覚神経……。それらが合わさり、何倍にもシナジー効果を生み今の狂わんばかりのこそばゆさが出来上がっている。 このような刺激に人間が耐えられるわけがない。 そもそも……人間に与えるべき刺激ではない。 しかし、ラフェリアの内なる淫欲は裏切った彼女に容赦はしない。 例え彼女が死ぬ前に発狂することになるとしても、責め手を緩めるつもりがない……。それが彼女の性欲を満たし続ける限り……続いてしまうのだ。生かされながら延々と……。 「アハハ♥ その笑い声……堪らないわぁ♥ もっと笑って? ほらもっと笑いなさい! 下品に涎を垂らしながら笑い狂って頂戴っっ! ほらっっ! ほらぁぁっっっ!!」  腋の急所を無慈悲にほじくってハッキリとしたくすぐったさを与えてくるラフェリアの羽根捌き。その確実に笑わせてやるという意志の宿った羽根の動きは、メリッサの笑ってしまう神経を刺激してやまない。 「あぎゃあぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! うぇひへぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ぐ、ぐるじぃぃぃっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!! たしゅけへっっへへへへへへへへへへへへへへ、だぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 「ドクターメリッサ……脇腹の加減の方は如何です? こんなものでは全然足りないでしょう? でしたらもう少し強く擦って差し上げましょう。こんな風に……」  腋の刺激に悶え、脇腹への刺激に反応を示さなくなったメリッサの動きを見て、マドレアはどうにか意識をこちらに向けようと責め方の質を変え彼女に新たな刺激を与え始める。 ――ソワ、ソワ…………サワサワサワサワサワサワサワサワサワっっ!! サワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワっッ!!  ゆっくりと上下に動かす……言うなれば焦らしの延長線上のような責めをやめ、毛の密集度の高い羽根のサイドを使って ギコギコと大きく上下に押し引きし責め立てる新しいくすぐり方を始めた彼女の責めにメリッサは再び脇腹への拒絶感を高め悲鳴混じりの笑いを口から吐き出した。 「えぎぃぃぃっっっ!!? だ、だめぇぇぇっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへ!! そんにゃに強く擦っちゃだめぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 耐えらんないっひひひひひひひひひひひひひひ!! そんなの耐えらんないィィィィ!! いぎぃぃいぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」  脇腹の両サイドを痛痒い毛先が連続的に引っ掻いて行ってはまた戻っていく……。押し込まれれば毛が横倒しになるくらいに肌に触れ続け、そこから引きの動作に移れば寝ていた毛が逆側に引っ張られ強い反発力とともに引っ掻く動作に取って代わる。この往復を何度も繰り返されれば、脇腹への刺激が普段全く効かないような鈍感な者でもきっと悲鳴を上げてのたうち回る事だろう。  しかしメリッサは逃げられない。逃げたくても逃げられないよう拘束されていて体を捻る事すらも許されていないのだから。 「あら……脇腹の方が反応が良くなっちゃったみたいね♥ それなら……こっちも少し本気で行くわよぉ~~!」  脇腹の刺激が強くなると見るや否や、今度はラフェリアサイドのくすぐりが責め方を変える。 腋の柔らかな丘陵を羽根先でコソコソと悪戯するような責め方から、毛先を寝かせるくらいに押し付けてそのまま力強く上下左右に動かし回して羽根の芯部分で強く引っ掻くような責めに……。丘陵だけを丁寧にこそばしていた刺激とは違い、腋の窪みの端まで動く範囲を広げたそのくすぐりは、先程までの責めがまさに“悪戯程度の刺激だった”と言わんばかりに激しい笑意を生んでしまう。 ――ガサガサガガサガサガサガサガサっっ!!  カサコソという乾いた音を立てていた羽根はその責めになった途端茂みの奥で小動物が蠢いているかのような少し重みのある音へと代わる。それと同時に刺激の質が大きく変わり、ただでさえ脇腹の刺激に耐えられなかったメリッサはこの刺激にも当然耐えられず…… 「ひぎゃあぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! あは、あはっ、アハァァァッハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! ひぃ、ひぃぃぃっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! やっぱり腋だめぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへ!! 死ぬっっ! 死んじゃうっっふっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!! 苦しすぎて死んじゃうっっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ、だはぁははははははははははははははははははははははははははははは!!」  手を、足を、腰を、尻を……身体のあらゆる箇所をばたつかせてそのあまりのくすぐったさから少しでも逃れようとみるが、どの部位も彼女の要求に応えてくれる事はない。  足首と手首は枷の金属部分がガシャガシャと擦れる音を立てるだけだし、腰や尻は腹部のベルトによって台に縛り付けられているため浮かすことも出来ない。  かろうじて頭部だけは左右もしくは上下に動かすことはできるため、メリッサは必死に顔を横に振って少しでも気を逸らそうと無駄な努力を繰り返す。 「おびゃあぁあぁぁぁははははははははははははははははははは、やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへ、おでがいぃぃぃぃっっひひひひひひひひひひ!! 腹が裂けちゃうっっふふふふふふふ、笑い過ぎて腹が捩れて裂けじゃうぅぅぅぅっっふふふふふふふふふふふふ!! ギヒャアァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」  腹が裂けてしまう……。彼女が叫んだこの言葉は決して大げさな言葉ではない……彼女自身はそう感じてしまっているのだ。 脇腹を横から切り裂いていくかのような羽根の上下に掠る動き、横隔膜を無理やり上下運動させ笑いという悲鳴を強制的に生み出してしまっているワキへのくすぐり……。この二つの刺激に彼女の腹の筋肉は痛々しい程に痙攣を繰り返し、笑う度に強い痛みを引き起こしている。その痛みが彼女に錯覚を与える……腹が裂けるているのではないかという恐怖を植え付けている。   「あらあら……お腹裂けちゃうのぉ? それは大変ねぇ~~♥ 司祭? その羽根で彼女のお腹……摩ってあげたらどうかしら? 治るんじゃない?」 「……承知しました。では……」  メリッサはふざけて言っているのではなく本当にそのような危機感を持ったから叫んだ。しかしラフェリアはその言葉を真に受けずむしろ茶化してマドレアに新たな指示を出す始末……。この受け手と攻め手との認識のギャップはメリッサに“辛さを分かってもらえない”という絶望を生み、彼女の苦しみを倍化させることに一役買っている。 ――コソッ♥ コソコソコソコソ♥♥   「ぐひっっ!? はひっっっ!!?」  そして腋の刺激と相対して辛いのがマドレアの責め方だ。  彼女の感情は読めない……それは責め方にも現れており、彼女の操る羽根の動きも性格同様読み切れない。    今、移動した腹の攻め方もラフェリアの責め方とはまるで違う……感情のないロボットに責められているかのよう……。  ヘソの中をほじくるかのように羽先を突っ込んで掻き乱してみたかと思えば、腹の浮き出た筋肉の筋を撫でるようにこそばしてみたり……痙攣している箇所に羽根を這わせて良い子良い子と撫でたかと思えば、腹の上に文字を書くように不規則に動いてみたり……。一貫性のない責め方がメリッサを追い詰めていく。刺激の読めない責め方をされどう対応していいか考えることもできずただただ無為に笑わされていく。 「ぶはっっ!! うはあぁぁあぁっっはははははははははははははははははははははははははははははは、腹だめぇぇへへへへへへへへへへへへ!! ヘソもだめぇぇぇへへへへへへへへへへ!! 死ぬっ、くるひぃぃぃ!! やめでぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ!! ヒギャアァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 「司祭? 彼女ってば……お臍が良いんだって♥ せっかくだからそこも重点的に責めてあげなさいな♥」 「はい……」  ラフェリアの命令に従順に従うマドレアは指示のあった箇所にメスを入れるように羽根を差し込んでいく。  普段は服の下に埋もれて姿さえ見せないよう隠されてあるメリッサの臍の穴へ2本の羽根を同時に差し込み、毛先を穴の中で躍らせるようにワサワサと動かして新たな刺激を加えていく。 ――コソ……ゴソゴソ♥ ゴソゴソゴソゴソゴソ♥♥ 「ぶひゃっっっっははははははははははははははははははは、やめでって言ってるでしょォォォほほほほほほほほほ、ヒギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! ヘソなんて触らないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへ、そんなトコに羽根を入れないでぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  ヘソの中を内側からまさぐられているような今までに味わったことのない不快感がメリッサを襲う。臍という自分でも触ることの滅多にない秘所……そんな場所を羽根の痛痒い刺激がほじくれば不快感とともに絶望的なこそばゆさを味わってしまう。 「うへひゃあぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! ホントにダメっっへへへへへへへへへ、ほんとにダメェぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへ!! やめっっやめでぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへ!! うびゃぁあぁははははははははははははははははははははははははははは!!」  「喜んでもらって私も嬉しいわぁ♥ それじゃあこっちも、も~~っと悦ばして……あ・げ・る♥」  臍に気を取られているとラフェリアの次なる責め手がメリッサを襲う。 「ほ~~ら、シャカシャカシャカシャカぁ~~♥♥」  今までのような丁寧な動きを捨て、色欲をそのまま動きにしたかのような激しい動きを羽根にさせ、メリッサの美しい腋の曲線を暴風が何度も通過するかの如く激しく責め立てた。 「エギャアァァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! いひぃ、あひぃぃぃっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、やだぁぁははははははははははははははははははははは、激ひぃぃっっひひひひひひひひひひひひひひひひ、激ひすぎぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひ、ふぎゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! えははははははははははははははははははははははははは!!」  その激しさに呼応するかのようにメリッサの笑いも限界を超えて激しさを増す。  限界など……とうの昔に超えていたのではあるが、それでもなお笑いの激しさは意に反して増すばかり。メリッサの感じる限界はラフェリアの責めにことごとく更新され続け、更なる苦しみを彼女は受け続けているのだった。 「く、くくるひぃぃぃっっひひひひひひひひひひひひ!! イギがでぎないぃぃぃぃひっひひっひっひひひひひっひっひひひっひひっひひひひひひひひ!! やずまぜでぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへ、少しでイイがらやずまぜでぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  顔は汗と涙と涎でドロドロ……自慢の銀色の髪も額の張り付いてしまい顔を振っても前髪は左右にすら揺れない。  ばたつかせた手首足首は枷の端が食い込みすぎて切れるような痛みを発している。痙攣し続けている腹は裂けるように痛く、肺と喉は焼けるように熱く染みるように痛い。  身体中のあちらこちらが悲鳴を上げ、本体であるメリッサ自身を総合的に苦しめる。 まさか“くすぐり”という行為にここまで苦しめられるとは露にも思いはしなかった。被害者の女性が苦しむ姿を隣で見ていても別段その辛さは身に染みて想像できたことなど1度もなかった……。  それは児戯ゆえ……。結果として死に至ったり発狂するほどの結末に至っても、見た目は児戯……児戯による悪戯で楽しく笑っているようにしか見えないのだから……結局実際に受けてみない事には本当の苦しみ辛さは理解できない。 しかし体感して辛さが想像以上で後悔してももう遅い。手足はもちろん体を拘束された彼女にはその苦しみを自らの意思でやめさせることが出来ない。途中でギブアップという行為をラフェリアは許さない……。 「がはっっははははははははははははははははははははは、いきぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、うひひ、はひひひ、んびゃあぁぁはははははははははははははははははははははははは!! も、もういい! もうゆるじでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 本当に死んぢゃうぅぅぅぅっっ!! ゲホっ、ゴホッッ!! はひぃひぃぃひぃ……んはぁぁ……はぁ……んああぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「私が簡単に死なせると思う? 司祭……そろそろ一度かけてあげて?」 「はい……」  意識を途切らせられればどんなに楽か……かもすれば呼吸を止められたほうが楽なのではないかとさえ思えてしまう。 しかし、横隔膜の筋力や身体の各筋力が弱まり呼吸する力や笑う力すらも弱まってくると、あの司祭が余計な魔法を唱えてくる。他の犠牲者を責めている際も彼女が毎度その魔法を唱えて犠牲者の意識を強引に引き戻していた。 実際にかけてもあると、なんとも不思議な感覚になる。今まで軋むように痛かった関節部分や裂けるように辛かった腹筋や横隔膜……それらの疲労が心地いい清涼感とともに一瞬で吹き飛んでいく。 肉体の疲労を回復させる魔法……始めはそう思ったが、現実はそう甘いものではなかった。 「はぎっっ!? んあぁっ!? はひっっはひっっ!! はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……んぐっ!? んんんっっ!!?」 マドレアの魔法は疲労を完全に回復する魔法ではない。僅かに回復はするがその本質は、本人に“疲労を忘れさせる”という効果がメインなのだ。 その魔法が効果を保っているあいだは疲労感や痛覚が麻痺し回復したかのように感じる……しかしその本質は忘れさせるだけであり、この魔法の効果が切れれば蓄積した疲労はすぐに本人に返される。そういう魔法なのである。 「ひぎっっ!? は、はへ!? ちょっっ、うぞっ!? 肌が……皮膚がムズムズするっっ!? な、なにこれ!! い、いやっっ! 身体が変っっ!! 身体中が変になってるっっ!!」 そしてこの魔法の一番厄介な効果は……その“忘れさせる”という部分にある。 この魔法は疲労を忘れさせると同時に……今まで味わった“くすぐったい刺激”の記憶も忘れさせてしまう。 くすぐられた記憶が忘れ去られるとどうなるか? それはまた最初に逆戻りさせられる事と同意義である。 「だ、だ、だ、だめ!! 今触っちゃダメっっ!! 肌が……神経が敏感になりすぎてるっっ!! 今はだめっっ!! 絶対触っちゃ……触っちゃダメ……」 つまりくすぐられて辛かった記憶は持ち合わせているが、それがどんな刺激だったのか肌が忘れてしまっている。 そのため、焦らされ皮膚を敏感にさせられ、どんな刺激が襲うか分からない怯えている状態の肌の感覚に戻されるのだ。 くすぐられて……慣れないまでも、やっと刺激の質を理解できそうになっていた彼女に……その記憶をリセットさせるという所業がどんな効果を生むか……それは彼女が考えるも先に味わうこととなる。 「もう呼吸も整ったでしょ? 疲れも吹っ飛んだわよね? だったら……」  ラフェリアは、責める前のように怯えきっている彼女の顔を見てニヤリと笑い、そして両手に持った羽根を彼女の腋の窪みへ再び差し込んでいく。  見慣れた羽根のはずなのに……跳ねっ返りの強い毛先の感触を覚えていたはずなのに……メリッサはその羽根の刺激をどうしても思い出せない。  小刻みに先端を揺らしながら刺激に敏感な腋の窪みへとその羽根が近づいて……やがてその羽根先がチョンと皮膚に触れた瞬間、メリッサは声にならない甲高い悲鳴を部屋に響かせる。  そしてその触れた羽根先はラフェリアの手の動きに合わせて上下にゆっくりと…… ――コチョコチョ。コチョコチョ。コチョコチョ……  腋の敏感な神経の表皮をなぞるように、抵抗感のある毛先を湾曲した腋のラインに沿わせて上下……上下と往復させくすぐっていく。 「えぎぃひゃぁぁっっっっ!! はぎぃぃぃぃっっっひひひひひひひひひひひひひひ!! にゃにこれぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! く、く、くすぐったすぎるぅぅぅふふふふふふふふふふふふふ!! やめっっへへへへへへへへへへへへへ、やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! こんなの反則よっっっほほほほほほほほほほほほほほほ、だはぁぁははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」  ラフェリアの責めに合わせてマドレアの羽根もメリッサの臍を襲う。  穴をほじくるように……2本の羽で交互に臍の穴を掃除するかのように。 ――ゴソゴソゴソゴソ♥ コソコソコソ……ゴソゴソゴソゴソ♥ 「いぎゃあああぁぁぁああぁあっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! 臍がっっははははははははは、ヘソはくすぐったすぎるぅぅふふふふふふふふふふふふふふふ!! ぃぎゃはははははははははははははははははははははははははは、えぎぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、だぁははははははははははははははははははははははははは!!」  服を脱がされ全裸で万歳の格好を強いられ拘束されたメリッサには彼女達の陰湿なくすぐり責めから逃れる術はない。  刺激に弱い腋を閉じてこの不快な刺激から逃れたい! 腹を左右に捩ってお願いしてもないのに臍を掃除しているあの羽根から逃れてしまいたい! そう思えば思うほどに手首に巻き付いた枷が憎くて仕方がなくなる。この枷さえなければ……このベルトさえ外れてしまえば……そのように何度思ったことだろう……。  その度に手足が自由にならないこの身体に絶望感を抱いてしまう。この児戯のような責めに対して何も抵抗ができない自分が悔しくてもどかしくなる……。 「死にかけたら何度でも元に戻してあげるから……気兼ねなく笑い狂って頂戴♥ でも普通の人間ならコレに5回ほど繰り返せば頭がバカになって壊れちゃうのよねぇ~~悲しいことに♥」  出来るなら、この顔を覗き込んで楽しそうに責め立てている淫魔の顔に拳を突き立ててやりたい。 「ラフェリア様……あの魔法はマナを大量に使用致します……しばらくは死なぬよう手加減をして頂きたいのですが……」  出来るなら淫魔のいいなりになっているこの司祭を蹴り飛ばしてしまいたい……。 「そうねぇ……殺しちゃうのまずいのよねぇ~~メリッサちゃんには絶対に不老不死の霊薬を作ってもらわなくちゃならないんだから……」 「はい。貴女様の身体を完全にこちらの世界に復元するにはあの薬は必要です……それに我が主の体も治さなくてはなりません……」 「貴女……まだあのロクデナシの事を“主”だなんて呼んでいるの? あの男のことなんて薬が出来ちゃえば用無しでしょうに……」 「それでも……私を復活させ、貴女様の一部になるきっかけをくれた方……。人間性よりもその行いにこそ敬意を払って如かるべきなのです」 「私を召喚するためにミゼル司祭の身体を犠牲にし……あまつさえ貴女の“目”も召喚の寄り代にしたあの男……。確かに霊薬の知識だけはあの男に頼らざるを得ないけど……完成したあとは簡単に裏切られると思うわよ? 私も……貴女も……」 「構いません。今は彼を主と崇めて、従順に従う以外に霊薬を完成させる方法がありません……しかし完成さえしてしまえば……」 「フフ♥ 考えることは同じようね? チャームに操られているとは言え、心の奥底ではあの男のことを……」 「永遠の命……それは貴女にも私にも……そして主様にも必要な霊薬でございます……」 「そうね……その為にも、この裏切り者をもっと絞り上げてあげないと……ね?」 「……はい……」 「それと……。やっぱりあのイノシシ娘は小細工を施してココへ乗り込んできたみたいね……」 「……ドクターの……妹様ですか……」 「あと……貴女の娘さんも来たみたいよ? エリシアちゃんだったっけ?」 「エリシアが……なるほど……」 「司祭? ううん、マドレア……上を任せても良いかしら? 私はこの重罪人を改心させるのに……少し本気を出させてもらうわ……」 「はい……仰せのままに……」 「っはぁ、はぁ、はぁ……も、もうやめて! お願い……薬……作る……から……」 「さぁ、メリッサちゃん? ここからはお遊びはナシよ……休憩も勿論なし! 意識がぶっ飛んでもすぐ無理やり覚醒させて責めつづけてあげるわ! 上が片付くまで……必死に自我を保つよう努力なさい!!」 「や……め……て……。もう……やめ……て……」 「この責めを受けて1時間以上も正気を保った人間はいない……。私を裏切った貴女にはこれから地獄を見せてあげる。もう微笑みの表情を浮かべること自体も苦痛になるくらいのトラウマを……植え付けさせてあげるから♥」   地の底からドス黒い魔気が湧き上がり黒い煙が琥珀の拘束台を包むように立ち上っていく。  やがてその煙は形を成すように顕在化し、それぞれが真っ黒な樹木の蔦を形作っていく。  その数はもはや数え切れる量ではない。太い蔦から細い蔦が伸び。その細い蔦の先端が人間の手のように広がり指を形成する。  その手が何十本も……何百本も太い蔦から枝分かれし……生きているかのように不気味に蠢いている。 「ひっっひぃぃぃぃぃぃっっっ!!?」  無数の小さな手がメリッサの無防備な身体の回りに埋め尽くすように配置されていく……その光景は地獄の亡者が自分の体を欲してもがき苦しんでいるかのよう……。その光景を見るにメリッサは気が遠くなるほどの絶望に包まれた。 「私もあの魔法……少しは使えるけど……期待はしないことね。司祭みたいに休憩を挟みつつかけるなんてこと……絶対にしないから♥」  蠢く手を掻き分け胸の横に陣取ったラフェリアがメリッサの顔をクスリと笑みを見せ覗き込む。    そして次の瞬間、一瞬真顔になると指をパチンと鳴らし触手達に合図を送る。  その合図がメリッサの地獄の幕開けであったことは、彼女がすぐに悟ることとなる。  無数の気色の悪い触手と……真顔になったラフェリア……。 その責めは……辛い責め苦と呼ぶにはあまりにも軽々しい。  何度も窒息死を繰り返し味わうかのような地獄…… そう……それはまさに“地獄”だったのである。

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