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#29~雑貨屋で手を出したお仕置き(本編)~ 「このヘッドマッサージャーは本来なら頭に刺し込んで頭皮を刺激する為に作られた道具なんですけど……でも、ほら……差し込んでみたからこそ分かるでしょ? これを差し込まれたらどれだけ強いくすぐったさを感じてしまうかを……」  ナース姿の七穂が聴診器を構えるかのようにマッサージャーを見せ付け、その様に言葉を低く抑えながら身動きの取れないあなたに問いかける。 「頭をヤられただけでもあれだけくすぐったかったんですから、これをワキなんかに差し込めば……もっとこそばい気分になると……思いませんかぁ?」  先程雑貨屋の片隅で七穂にコレを差し込まれた時の刺激はリアルに覚えている。  刺激をやめさせるために手を出してしまったほど頭がこそばゆさに包まれたことも十分に思い出せる。  そんなおぞましい刺激を生むヘッドマッサージャーを七穂は両手に1本ずつ持って、それらをあなたの無防備なワキへと差し込もうと構えを取っているのだ。  拷問台である“ラック”によって腕を限界以上に引き上げられ伸ばされている為、あなたのワキはこれ以上伸ばしようがない程伸びきった状態にさせられている。  手を動かせば痛みが走る程余裕なく伸ばされたそのワキに……七穂は不敵な笑みを浮かべながらソレを近づけさせて来る。  一度受けたのだから、ソレが差し込まれればどんな刺激を受けるか分かり切っている。  あのステンレスで出来た細い脚が肌を撫でていく気色の悪い感触は、思い出したくなくても思い出せてしまう。  想像するだけで堪え切れない笑いの塊が腹部の下の方から湧き上がってきて、まだ触られてもいないのに……この伸びきった腋にアレが差し込まれると考えるだけで身体中がゾクゾクと震えだして言う事を聞かなくなる。  顔が勝手ににやけ始めてしまう。  マッサージャーの脚がジャラジャラと音を立てる度に思わず吹き出しそうになる程の笑いが込み上げてきてしまう。  絶対にくすぐったいという事は分かり切っている。  分かり切っている事だからやめさせたいが……さっきのように七穂をくすぐってでも止めるといったようなことは一切出来ない。  腕は万歳の格好から降ろせないのだから……  脚は真っすぐに伸ばされた状態から動かせないのだから……  そうこうしている間に七穂は拘束台の上へと靴を脱いで白いタイツ姿の格好になって登り、そんな状態のあなたを見降ろしながら身体を跨いで座る様に腰を屈めていった。  あなたの股間付近の横サイドに膝を立てて座り……あなたの身体に体重を乗せないよう腰を浮かせて座る姿勢を取ると、七穂はあなたの無防備に伸びきってしまっているワキを改めてほくそ笑みながら眺め、両手に持ったそれぞれのマッサージャーで左右のワキ端を狙うように構えを取り始めた。  あなたの両ワキのすぐ真横にあのマッサージャーの沢山の脚が構えを取っている……その光景を視界に入れるだけであなたの口元はヒクヒクと勝手に小さな痙攣を起こし笑いを吐き出そうとしてしまう。  あなたは、その出てきそうになっている笑いを必死に我慢しようとするが、直後に襲った想像以上の強烈な刺激に唾を吐き飛ばすかのように笑いの塊を吐き出してしまう事となる。 ――ズズズ……ゾワワワワ~~~~ッ!?  ワキに対して横向きに差し込まれたそれは、ワキの表面と肩の裏の肌を同時に脚の先でなぞりながら撫で進んでいった。  それが左右の腋に同時に行われると、あなたはくすぐったさを感じるより前に口から悲鳴と笑いが飛び出していき、痛むことは分かっていながらも腰を浮かせるような動きを行い案の定手首と足首に強烈な痛みを味わう羽目になってしまった。 「ほ~~ら、マッサージャーの味はいかがですかぁ? 気持ち良くて思わず身体が喜んじゃうでしょ? もっとやってあげますから存分に味わって気持ち良くなってくださいねぇ~?」  マッサージャーの複数の脚が同時にワキの敏感な肌を撫で上げていくおぞましさは、頭をマッサージされた時のこそばゆさとは比較にならないほどくすぐったい!  決して強くなく痛くもない……だけどしっかりと“撫でられている”という感覚を与えらえるのは、ステンレスで出来た脚のしなやかさが成せる業なのだろう。  差し込まれる度に強烈な寒気と耐え難いムズ痒さがワキ全体に広がりワキの奥までその刺激が走り続けていく。そしてそれを引き抜く刺激も、くすぐったくされた皮膚を再度撫でる事でムズ痒さに拍車をかけあなたの笑いを引き立てていく。  七穂はそれを何度も差しては出し差しては出してを繰り返し責め立ててくる。  それが何度も繰り替えされていくうちにあなたの身体はすぐに拒絶反応を示し、手足に意図しない力が込められていってしまう。  手は嫌がる様に手首に巻かれた枷を引こうとし……脚は暴れるように左右に開こうと抵抗を試みていく。  しかしながら勿論それらの動きは枷が抑制してしまうので上手く抵抗する事も暴れさせる事も出来ない。  それが分かってはいても……ワキへの異常なくすぐったさがあなたを勝手に暴れさせ無駄な体力を消費させてしまう。  そんなあなたのよがる姿を上から見下ろしている七穂は、なにやら悦に浸る様な表情を浮かばせながらもあなたへの責めを休みなく続けていく。 「あ~あ、先輩ったらだらしなぁ~~い♥ 涎なんて垂らしながら笑っちゃって~まるで赤ちゃんみたい♥ こんな姿を私に見られて……恥ずかしいと思わないんですかぁ?」  恥ずかしいと思わないか? と聞かれて“恥ずかしくない”と答えるハズはないのだが……ワキに送り込まれる強制的な笑いの刺激があまりにも強すぎて、彼女に答えを返す余裕すらない程笑いが口から垂れ流されていってしまう。  こんな無様で無防備な格好を七穂に見られること自体恥ずかしく思える所なのに……その上涎を垂らしながら笑い悶えている姿を見られているとなれば恥ずかしさが苦痛に思える程情けなさと不甲斐なさに心がダメージを受けてしまう。  一刻も早くこの恥ずかしい笑い姿を隠してしまいたい気持ちで一杯だが……それも手足に付けられた枷によって自由を奪われている為その姿は晒され続ける事となる。  七穂に煽られて改めて恥ずかしいという気持ちを強く抱かされるが……あなたにはその恥ずかしさを解消する手段が何一つない。だから、羞恥の感情に苛まれながらも情けない姿で刺激に笑い狂わされる事を続けるしかない。続けたいと思わなくても……七穂が手を動かせば強制的に続く事になってしまう。これはそういう“罰”なのだから…… 「ほ~ら、ほらぁ! 脇の下も抜き差ししてあげますからもっと笑ってください? 笑いながらしっかり反省してくださいよぉ? 私の事……くすぐったコ・ト!」  ワキの中心を撫でられるのもおぞましいくすぐったさを与えられ思わず笑ってしまう所まで追い込まれてしまうが、その腋の中心から少し下のほうにずれた“脇の下”の部位を撫でられるのはワキ以上に刺激が堪え難く、あなたは目を見開きながら笑い悶える事を強いられる。  胸のすぐ横の肋骨が浮き出た皮膚をステンレス製の脚がゾゾゾ~っと撫でていく感触は指の爪で引っ掻かれる刺激に似ているが、刺激の強さは段違いにマッサージャーの方が上だ。  爪での引っ掻きであればくすぐったさを痛みに変えない為にある程度手加減して触るのが鉄則になるが、このマッサージャーの脚は触る事に関して手加減などしなくても問題はない。爪の先が丸みを帯びた樹脂で覆われている為肌を傷つける事もないし、どんな強くなぞっても痛みを生む事も無い。  だから、爪の引っ掻きよりも強く鮮明な刺激を脇の下に与えられるし与えられるこそばゆさも爪の刺激よりもハッキリしていて余計にくすぐったく感じる。  そのくすぐったさたるや皮膚の中に手を入れて直接神経を逆なでしているかのようなおぞましさ……  そんな刺激に苛まれ、あなたが笑いを我慢できる事など到底出来るハズもなく……あなたはワキ以上にその強制力のある刺激に大笑いを強いられ、七穂に更なる無様な顔を晒す事となった。 「患者さぁ~ん? どうですかぁ? 私にこんな笑い顔を見られて恥ずかしいですかぁ? それともくすぐったい方が上ですかぁ? それともそれとも……まさか、この刺激が“気持ち良い”なんて思ったりしてませんよねぇ?」  大口を開けて笑い悶え、涙と涎と鼻水でグチャグチャになった顔を七穂に見降ろされ……恥ずかしいと思わない筈がない。  今すぐに顔を隠したくなる衝動が沸き上がる程に恥ずかしいと感じているのだが、脇の下に送られてくる強烈な刺激にそんな恥ずかしさも吹っ飛ばすほどの笑いが吐き出される為恥ずかしがっている余裕すらない。笑い顔を見られるのは恥ずかしい……だけど、くすぐったくてどうしても笑ってしまう。笑ってしまうのは恥ずかしいと思いまくっているのだけど、七穂がマッサージャーをカシャカシャ音を立てながら脇の下に刺し込んで来ると……笑わずにはいられなくなってしまう。それがどんなに恥ずかしくても、笑いたくないと思っていても笑わされてしまう。脇の下に送られてくる刺激はそういう刺激なのだから……  この笑いたくて仕方が無くなる刺激を“気持ち良い”と感じているか? と問われても、表面上の答えは首を横に振る仕草を返す事になるが……実の所、あなたの身体にはくすぐったさ以外にも不可思議な感覚が背筋に走っているのがあなた自身も自覚している。  くすぐったい! と思う刺激を受けた瞬間に、下腹から背筋を伝って心臓まで走り抜けていくゾワリとした寒気に似た感触……  その感触自体にくすぐったいと思える要素は少なく……むしろこの寒気が心臓を包むことによって氷の手で心臓を掴まれているかのような何とも言えない清涼感を胸辺りに感じる事になる。  その寒気は……烈火のごとく襲うくすぐったさの刺激に隠れてしまいがちだが、ワキを刺激されていた時から僅かに感じ始めていた感覚だ。  まるで性感帯を優しくなぞられて無理やり淫靡な気分に持っていかれているかの様な感覚に似ている。  与えられている刺激はまごう事なく純然たる“くすぐったさ”しかないはずなのに……その僅か一部の刺激に性感を呼び起こす刺激が紛れ込んでいるのが、認めたくはないが自覚出来ている。  くすぐられているだけなのに快感の種が芽吹きそうになっている……なんて事を七穂に知られればそれこそ変態扱いされかねないと思ったあなたは、そう思えてしまっている事実を隠すように頭を必死に横に振って彼女の言葉を否定しようとするが……  七穂にはそれが嘘である事が分かっているらしく、あなたの横振りの顔を見降ろしながらも呆れたような表情を浮かべてあなたに言葉を返し始める。 「そんなに顔を横に振ってても分かってますよぉ? だって先輩……笑い顔が段々必死じゃなくなってきてますもん! くすぐったいけど~なんか気持ち良い……って、そんな感じの顔になっちゃってますもん!」  七穂はその様にジト目であなたを睨みつけると、手に持っていたマッサージャーを拘束ベッドの下に放り捨ててあなたの顔の前で手をワキワキさせ始めた。  あなたはその手の動きを見てドキリと心臓を高鳴らせ、顔を青ざめさせながら顎を逃がすように引いていった。 「本当はこの後足の裏もアレでマッサージしてあげようかとも思ってましたけど……先輩が気持ち良くなっちゃうんじゃアレはもう使えません! だって……それじゃあ治療になりませんからねぇ……」  顔の前でワキワキ指を蠢かせて煽る七穂……。その顔はジト目から怪しい企み顔の笑みに変わり、あなたの不安を大いに掻き立て始めた。 「もう容赦なんてしませんよぉ? 気持ちが良いなんて微塵も感じられないくらい先輩の事大笑いさせてやるんですから♥ 覚悟してください? 私の指……自慢じゃありませんけど、子供の頃にピアノを習っていた事もあってしなやかで強くくすぐる事も出来るんです♥️」  ランダムな動きでくねっていく七穂の指……その指は女性らしく細くて華奢に見えるが、彼女が言うように動きは速い割にしっかりとくねり切るまで動いており、指それぞれが子供時代に鍛われたんだろうなという事が垣間見れる。  その指にこの伸びきったワキをくすぐられたどうなるか……?  このしなやかで細い指先に脇の下をモゾモゾとまさぐられたら……一体どれほどのくすぐったさを味わう羽目になるのか?  あなたは想像を掻き立てられ、青くした顔を更に真っ青に染め上げ彼女の仕草に恐怖を覚え始める。 「よぉ~~~く、見ていてくださいね? ほら……このコチョコチョ動いてる指達がぁ……先輩のワキの上にゆっくり近づいてきてぇ……」  言葉に誘導され蠢いている七穂の指を目で追うあなた……その指は彼女の言葉通りあなたの無防備に晒されているワキの窪みへとゆっくり降下を始めていくのが確認できる。 「ゆ~~っくり、ゆ~~っくり……降りてきてぇ~~~ほら、そろそろワキの膨らみのトコに指先が触れそうな所まで降りてきましたよぉ? あと少しですぅ♥」  あなたの顔を不敵な笑みを浮かべたまま見続け、その様に焦らしの言葉を入れる七穂……。  彼女の言葉を聞き生唾を呑んで緊張するあなただが、その指先がワキに触れるかどうかの距離まで降下すると、先程感じた不安よりも彼女の指に直接触って貰えるという期待感の方が高まり……ワキに触れる瞬間を見ようと思わず首を持ち上げて自分のワキに視線を集中させる。  引っ掻くように動いている七穂の細い指先……  それの動きが少しゆっくりになり始め……いよいよワキの膨らみのてっぺんに触れる直前のところまで降りてきている。  掠る動きによってワキと指の間にある空間の空気が僅かに揺れる。その揺れを……刺激に過敏になっている腋が敏感に感じ取ってそれだけでこそばゆさを味わってしまう。  きっとくすぐったい筈だ……  あの指がワキに触れると……きっと物凄いくすぐったさを生んでくるはずだ……  何度も生唾を呑み込んでその様に想像を膨らますあなたに……七穂の指はいよいよあなたのワキの表皮に爪の先っぽを触れさせて一瞬蠢かせていた動きを止める。  ほんの一瞬の静寂……  ワキに触れているのは僅かに指の爪の先っぽのみ……  動きが止まった事によって尚更刺激に対する過敏さが増していく。  その証拠に過敏になり過ぎたワキの皮膚が勝手にピクピクと脈打つように震えを生じさせ、七穂の指の動きを期待して待つかのような動きを見せ始める。  その期待に応えるよう……七穂は口角をニヤリとあげて指にグッと力を込め始める。  そして煽り言葉を吐くと同時に…… 「それぇ~~~っ♥ こ~~~ちょ、こちょ、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~~~ぉ!!」  ワキに全ての指先を当てさせるように降ろし、一斉に指をモジョモジョと蠢かせ直して彼女による直接的なくすぐりが開始された。  その刺激があまりにも想像の斜め上を行くくすぐったさであり、あなたが想定していた指の感触とはまるで違う、身体の芯をも笑い震わすようなくすぐったさがその指先から放たれた。しなやかで力強くそれでいて繊細な動きを繰り出す指達は、予想を遥かに超えるむず痒い刺激の嵐を巻き起こしあなたは先程まで以上の笑いを七穂に返す事となってしまう。 「アハハ♥ 私の指の味はどうだぁ~~! くすぐったいだろぉ! コチョコチョコチョコチョ~~♥」  伸びきったワキの筋をこれでもかとくすぐり回し引っ掻き回していく七穂の細指。彼女の指のこそばゆさは筆舌に尽くしがたい凶悪な刺激を生み、あなたはそのくすぐったさに限界以上に口を大きく開いて、唾も涎も吐き散らす事になるのを気にも留めず必死に笑いという拒否反応を吐きつつ悶え苦しんだ。 「まだまだ私のお仕置きはこんなものじゃ済ましませんよぉ? さっきいい反応をしてた脇の下もくすぐってやるんですからッ! ほ~ら、こちょこちょこちょこちょ~~♥♥」  ワキを引っ掻き回していた七穂の指は彼女の煽り言葉に従うようにワキの中心から少し下の方へと移動していき、アバラの浮き出た胸横まで素早く移動を完了させた。そして彼女の“こちょこちょ”という掛け声を合図に移動し終えた指はあなたのアバラの隙間に食い込むように指に力がこもりそのまま皮膚の奥で指先を蠢かすようなくすぐりが再開された。  その刺激たるや目が飛び出てしまうかと思えるくらいに衝撃的で、もはや“くすぐったい”という言葉では形容できない拒絶を強いる副反応があなたの身体にもたらされた。  脇の下の奥に走る敏感な神経を直接弄っているかのような七穂の指先の刺激は、その指が動くたびにあなたの胸奥に眠る笑い袋を勝手に刺激し、脳を経由しない反射的な拒絶の笑いをあなたに強いていく。その笑いの強制力はあなたの当たり前に行っていた呼吸という機能をことごとく邪魔し、あなたの肺に深刻な酸素不足を招いていく。  肺が酸素不足に見舞われると当然身体は酸素を欲っして呼吸をしろと脳に指示を求めて来るのだが、自らの意思ではなく拒絶反応として生み出されている笑いを脳が制御出来るハズもなく……呼吸をしようと試みはするがその行為を笑いが阻害する為まともに呼吸をする事も出来なくなってくる。呼吸が出来なくなっていると脳が理解するとパニックを起こしてしまい、少しでも呼吸を出来ないかと口を開かせる命令を下すが……その開いた口からは脇の下を襲っているくすぐったさを体現するかの様な激しい笑いだけが次々に溢れ、呼吸をするどころではない程の笑い狂いをあなたは強制される事となる。  笑いが笑いを引き連れて口から吐き出され、その笑いが次の笑いの呼び水になって延々とループしてしまう……  あなたは七穂のくすぐりにそのような状態にさせられ、呼吸の出来ない苦しさを悲鳴ではなく笑いで七穂に訴えかける事しか出来なくされた。 「どうですか? 苦しいでしょ? 私のくすぐりはくすぐったくて笑わずにはいられなくなるでしょ? もっともっと先輩の事笑わせてやりますからね! 私との約束を平気で破る様な先輩には、しっかりお灸を据えて反省させてやるんですからッ!」   脇の下を激しくくすぐった後は再びワキの窪みの方まで手を戻して伸びきった腋窩に指を這わせてモジョモジョとくすぐる刺激を送り直したり……  そうかと思えばその腋窩から徐々にくすぐっている手を下に降ろしていき、また脇の下をくすぐるぞという意志をその手に込めさせて移動させていったり……  また脇の下をくすぐってあなたを笑い漬けにさせたかと思えば、今度は腋窩の方へとは戻らず脇腹の方へ指を滑らせてマッサージするように脇腹を揉みしだいたり……  あの手この手を尽くしてあなたの身体の横サイドをくすぐり犯していく七穂は、あなたにくすぐりの刺激を慣れさせないよう様々に刺激の仕方を工夫しあなたの笑いを持続させる努力を行ってくる。  さっきはワキの窪みを優しく引っ掻くような刺激でくすぐったのなら、今度は少し強めにワキの肌を揉むようにくすぐってみたり……  脇の下に指をめり込ませて強く揉むように刺激したなら、今回は肋骨の間を指でサワァ~と撫でるような刺激で責めてみたり……  脇腹を揉む刺激を与えたのなら、次はお腹側の臍の周囲をモショモショ~っと指先で触って刺激してみたり……  同じ責め場所でも多種多様に変化をつけてくすぐってくる七穂の責めにあなたは毎度新鮮なくすぐったさを与えられ、頭のネジが吹き飛んだかのような狂った笑いを口から吐き出し続けてしまう。  既に頭の中は酸素不足もあり何も考えられない程真っ白に塗り替えられており、脳の指示も“笑え”か“拒絶しろ”という命令しか出せなくなり身体を暴れさせながら笑い悶える事しか出来なくさせられている。  もはや理知的な考えをしたり、冷静な言葉選びをするような人間的な行動など起こせていない……。くすぐりに笑わされ続けているあなたは、極めて原始的で本能に限りなく近い行動しか行う事は許されないのだ。 「ほらほら、もっと笑え~~~っ! 私の事公共の場で辱めた罰だぁ~! もっと笑って反省しろぉ! ほ~れ、こちょこちょこちょこちょ~~~っ♥♥」  酸欠が苦しくて上手く頭が働かない……  笑うたびに身体が刺激を拒絶しようと勝手に動こうとしてしまい、意志とは無関係に体力を消費してしまってしんどさが積み重なっていく……  もう笑いたくない……  でも、七穂の指が動けばあなたは強制的に笑わされてしまう……  笑いたくないのに……  苦しいのに……しんどいのに……身体の節々が痛みを発しているのに……  くすぐったくて……笑ってしまう……  くすぐったくて……暴れてしまう……  くすぐったくて……悶えてしまう……  くすぐったくて……  楽しそうに笑いながら指を動かす七穂のくすぐりが……あまりにもくすぐったくて…… 「まだまだこんなものではありませんよ! 私の怒りはこんなじゃ収まりませんっ!! 折角のデートを台無しにした罪……今ここで償って貰いますからね! コチョコチョ~! コチョコチョ~~!! こちょこちょこちょこちょこちょ~~っ!!」  酸欠で意識が遠くなったり刺激に起こされて急にハッキリしたりを繰り返している。  苦しい……滅茶苦茶苦しい……  しかし、笑いが止められない。  凄く苦しいけど……七穂の指がワキをコチョコチョすればやっぱり笑ってしまう。  脇の下をガリガリ引っ掻かれても……脇腹をモミモミされても……  どんなに苦しいと感じていても、笑いたくないと思っていても、七穂の指が動けばあなたの口からは笑いが溢れ出してしまう。  何かのマシンの一部になってしまったかのように……指が動けばスイッチがオンになるかのように笑いが吐き出されてしまう。  そこにもう……あなたの意思は通ってはいない。  七穂の指が“全自動笑わせ機”になってしまっているのだから……あなたはその機械の指示通りに笑う事しか許されない。 「私は映画も楽しみにしていたんですからねッ! あの映画……先輩と一緒に見たいって思っていたんですからっ! そこのところ分かってますか?」  ワキ……脇の下……脇腹……とサイクルしていた責めのスピードが、言葉の強さに応じて早くなっていく。  責め場所が早く変われば……それだけ刺激の質も変化する為、増々慣れる事が出来なくなり笑いも激しさを増す一方になってしまう。  もはや自分が今何に笑わされているのか自覚する事も出来ていない……  腋がムズ痒いからなのか……それとも脇の下がくすぐったいからなのか……脇腹がこそばゆく感じているからなのか……それとも、くすぐりに笑わされ苦しんでいる自分を想像するとあまりにも滑稽だから笑ってしまっているのか……もしくはそれら全てが入り乱れているからなのか……  笑いの原因を理解する事はもう出来ない。  酸素の行き届いていない頭でいくら考えようとしても……その様な繊細な事象を理論立てて説明する事など不可能の域に達しているのだから考えがまとまらない。 「苦しいでしょう? 恥ずかしいでしょう? くすぐったいでしょう? そういう感情……私はお客さんがいるあのショッピングモールの中で味合わされたんですからね! それがどれだけ悔しい事か……少しは理解してください?」  くすぐったい……笑う……苦しい……。くすぐったい……笑う……苦しい。くすぐったい……笑う……苦しい……  それをただ延々と繰り返えしているだけだ。  まるで本能のままに行動している獣そのもの……人間をやめて獣になったかのような……いや、無理やり獣に“させられている”ような感覚を今味わっている。  七穂の言う恥ずかしいやら悔しいやらの感情はもう湧いてきさえしていない。今はひたすらに、この苦しい責めを一刻も早くやめて貰いたい……という願いだけで埋め尽くされている。 「やめてなんてあげませんよぉ? この“我慢出来ない病”を治すまでは延々に先輩のワキ……こしょぐり責めにしてあげます! ほら、壊れるくらいまで笑ってください? 私のくすぐりで……」  笑い悶え、苦しむあなたの顔を片唇の口角を上げ勝ち誇った表情で見降ろしながらくすぐり手を激しく動かす七穂……。彼女の言葉の語尾はあなたへの恨みが込められているかのように力が込められている。しかしながらその表情の片隅には“映画を見れなくて本当に残念だった”と言わんばかりの影が落とされていて、その顔を見ると何とも切ない気分が過ってしまう。  あなたが我慢出来なかったせいで映画を見る事が出来なかった……  それは紛れもない事実であり、戦犯はあなた以外にあり得ない。  その恨みを晴らす為の仕置きだとも思っているのだが、彼女の感情の片鱗に“本当に映画を見たかった”という思いを汲み取ると、途端に申し訳ない気持ちが沸き上がってきてしまう。  この件に関してはちゃんと謝りたい……  誠心誠意を尽くして頭を下げキチンと謝りたいと思ってはいるのだけど、恨みのこもった七穂のツボを突いたくすぐり責めがあまりに激し過ぎて……思ってはいても謝罪の言葉を口から出す事は出来ない。  謝罪したい気持ちが浮かんでも、酸欠の苦しさやら笑う事の苦痛の方が先立ってしまい謝罪に回す力を絞り出せない。  今笑う事に必死で……申し訳ないと思う気持ちを出す事さえままならない。  彼女のくすぐりに対して行える事と言えば、誠意もへったくれも見られない様なバカ笑いを返す事だけ……  バカみたいに笑い、バカみたいに勝手に苦しんでいるだけ……  こんな不誠実な姿を見せられて七穂が許してくれるとは到底思えないのだけど、当の七穂本人は実に満足気な表情を浮かべてあなたをくすぐっている。  あなたをくすぐる事が楽しくてしょうがない……と言わんばかりの顔で手を動かしている。  顔は紅潮し……興奮の甘い息があなたの顔にも散々吹き掛けられている。  罰として行っているこの“くすぐりプレイ”だが、あなたが一方的に悪いというシチュエーションも相まって、七穂はあなたに対して仕置きをしているんだという悦びをあなたの苦しそうな顔を見て全面的に感じているようだ……。 「ハァハァハァ……♥ フフ……フ……先輩ったらこんなにみっともない顔で笑い悶えちゃってぇ……フゥフゥ♥ そんなにくすぐったいですかぁ? 私のくすぐり……そんなに笑いたくなっちゃうほどですかぁ?」  部屋の薄暗い壁には怪しい色のスポットライトによって作られた影が二つ…… 「ン♥ んはぁ♥ はぁ♥ こんな……子供っぽいお仕置きでぇ……先輩が一杯……苦しんでるぅ♥ いっぱい……笑ってぇ……辛そうにしてるぅ♥ ぁは……はぁはぁ♥」  その内の一つは、拘束台の上で一直線に身体を伸ばし切った格好で寝かされ、腹部と見られる部位や股間と見られる部位を激しく突き動かし、手足を小刻みに暴れさせている様子がうかがえるあなたの影…… 「コレはただの……くすぐりですよ? ただの……コチョコチョ遊びですよ? それなのに……先輩は今にも死んでしまいそうな顔をしながら“ヤメテ”って叫んでる♥ そんなに嫌なんですかぁ? 私に……身体中を……コチョコチョ~ってされるの……そんなにやめて欲しいんですかぁ?」  もう一つは、そんな暴れる身体に跨る様に座って馬乗りの姿勢になったまま手の指先だけをウネウネと動かし、暴れる身体を更に暴れさせようと刺激を送り込んでいる七穂の影…… 「はぁはぁ♥ ンっ♥ でも……やめて……あげませんよぉ~? 私の……気の……すむまで……先輩の身体はぁ……私のこちょこちょでぇ……支配しちゃいます♥ ンっ♥ ふぅ♥ はぁ……はぁ……私が満足し切るまで……ずっと……先輩のことぉ♥ 笑わせ続けますぅ♥ ずっとぉ……ずっとぉ!!」  実際の顔など見なくてもその声を聴くだけでも七穂がいかにあなたに対して興奮を覚えているかが伺える。七穂はあなたの突き上げる腰に合わせて……自分の股間もその腰に密着させて刺激を味わっている。 「アン♥ あぁは♥ やだ! 腰骨がアソコに当たって……なんか気持ち良ぃ……んひゃん♥」  やがて……七穂の左手は、あなたの身体をくすぐるのを止めナース服越しの自分の胸の膨らみへと添えられるようになった。  右手ではあなたのワキをくすぐり、左手では服の上から自分の胸をまさぐり…… 「あ……ダメ! ただ……コチョコチョ……してるだけ……なのに……ぅん♥ こんなエッチな気分に……なっちゃうなんて……。私……ダメ……♥ 手が……止まんなく……なっちゃう……うぅ♥」  そして、股間はあなたが付き上げて来る腰の部位に押し当ててスリスリと自ら刺激を生んで悦の世界に浸り始める。 「何でぇ? タダの……こちょこちょ……なのにぃ♥ 先輩の事……こちょこちょしてるだけなのにぃ……♥ すっごく……エッチな事……してるみたいな……感じにぃ……ヒャン♥ うぅ……」  片手になったとはいえ七穂のくすぐりは容赦などない。  だからくすぐったさに笑いが我慢できる事はないのだが……  七穂の恍惚な表情を見れば見る程、笑う事への苦しさは緩和され何とも言えない背徳的なエロスを感じ始めてしまう。  服を着ている筈なのに……肌の露出もほとんど無いというのに……  七穂が自分の苦しむ様子を見て悦に浸っている様子を見るだけで……このプレイがいかに倒錯的なエロスを生んでいるかをヒシヒシと感じられてしまう。 「あ、ぁん♥ やだ……服……脱ぎたくなってきたぁ! もう……身体が火照り過ぎちゃって……服を……今すぐに……ンンッ♥」  結局……折角借りて来た可愛い色のナース服も自分の手で剥ぐように脱ぎ……インナーも脱ぎ捨てブラとパンティだけの姿になった七穂は、拘束されているあなたの身体にダイブするようにギュッと抱き付き上半身裸であるあなたの胸に自分のブラ越しの胸を押し当てしばし無言の時間を過ごした。  あなたは、胸の上に抱き付いている七穂を抱き締め返す事が出来ない歯痒さを感じつつも、彼女が普段以上にドキドキしているのを胸の鼓動で感じ取る事となる。  そして暫く抱き付いた後……胸に埋めさせていた顔をゆっくりあなたの方に向け……  少し恥ずかしそうな表情を向けたまま……あなたにこのように言葉を紡ぐのだった。 「もう少し……先輩の事……こちょこちょしても……良いですか?」  あなたはその言葉に唾を飲み込みながらも覚悟を決めるように口を閉じ大きく頷きを返してあげた。  すると……七穂は満面の笑みをあなたに向けて……再びあなたのカラダに向けてその細くしなやかな指を突き立てていくのであった。  この行為は……ホテルの退出時間まで続き、最終的にあなたは腰が立たなくなる程の疲労を強いられ部屋を後にする事となった。  正直……身体的にはしんどさ以外に何も生んではくれない七穂の仕置きだったが、不思議と精神的な面での充実感はデート以上のものがあったと今では思える。  腕に抱き付いてあなたの身体に寄り添っている七穂の満足げな顔を見ていると、改めて“くすぐられて良かった”と思えてきてしまう……  それは……性的に近い行為を行ったから得られた満足ではなく……この特殊な性癖を七穂と共有でき、七穂にも楽しんでもらえたという結果を得られた事による満足である。  今回は“くすぐられる側”に回ることになった為に七穂には“責めの快感”を感じて貰うだけに留まったが……次こそは“くすぐる側”に回って彼女に“責められる快感”の方を味わってもらいたいと思っている。  拘束され……カラダを自分の意思通りに動けない状態にさせられ……相手の思いのままにくすぐられ……笑いという感情を相手に支配され尽くされる感覚……  Sっ気の強い七穂がその感覚を“快感”だと思わなければ少し考えなければならないが……ホテルから出て口にした彼女の言葉は、そんな杞憂を吹き飛ばすようなあなたを喜ばす一言だった。 「……私も……抵抗できないようにガチガチに拘束されて……身体中を先輩にこちょこちょされたら……先輩みたいに……コーフン……しちゃうのかなぁ? 一度……ケーケンして……みたい……かなぁ? そういう……アブノーマルな……お仕置きを♥」  その言葉を聞き明日にでもやってあげるよ! と興奮気味にあなたは七穂に返すが…… 「だったら……明日のデートでは、私のユーワク……しっかり最後まで耐えて見せてくださいね?」  と、悪戯っぽく笑って、簡単にはさせませんと言わんばかりのアッカンベーをあなたにして見せる七穂。  しかし彼女は最後にボソリとあなたに聞こえない程の声で呟きを入れた。 「でも……次は期待してますよ? せぇ~んぱい♥」  ……と。 【ワキくすぐられエンド:完】

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