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23:通話 「えぇ……そうっス。日本支部の立ち上げは失敗に終わったっスよ……」 「――。――――、――?」 「……悠里ですか? はい、捕まりましたね……。逃げ遅れたみたいで……。連れて行った部下も大半は捕まりました……。島から逃げ出せたのは自分だけっス」 「…………、――――――。――――――、――――――――」 「いやぁ……自分は最初から“悠里には荷が重い”と感じてましたから……。だから適当なところで見切りをつけて脱出させてもらったんス」 「――。………………、――――――――? ……………………」 「それは大丈夫です。肝心な事は何ひとつ彼女には教えていなかったから……警察で尋問されようが何ひとつ有益な情報は喋れない筈っスよ」 「―――。――――……、――――――――?」 「私が本部から派遣された“監視官”だったことも悠里は最後まで知りませんでした。所詮は組織の広告塔以外の何者でもなかったってとこでしょうね……」 「――――、―――――――。――――――――……」 「厚生労働省の動きっスか? えぇ……今回はかなりの収穫があったっスよ♥ 五十嵐志乃が警察の方に移籍してくれたおかげで随分楽に部下を送り込む事が出来ましたから♥」 「―――。――――――、――――――?」 「五十嵐志乃は……まだ泳がしておいても良いんスか? 彼女……やっぱりお怒りのご様子でしたよ? 父親を殺された恨みも深そうだったし……」 「――――――――――……。――――――、―――――――」 「成程……。じゃあ近々援軍を送ってくれるって事っスね? コッチに……」 「――――――。――――――――――、――――……」 「私っスか? えぇ……まだ日本に居ますから……問題ありませんが……」 「―――――――、―――――――――……。―――――――――」 「分かりました。また部下を送り込んで今度は広範囲に潜伏させてみます……。司法機関とか、行政機関とかにも……」 「――――。―――――――――、―――――――――――――――――」 「了解。では、今度は私が“三城屋楓”を演じればいいわけですね? 顔を変えて……」 「――――、――――…………」 「私がやるからには……失敗なんて有りえませんよ。なんせ……」 「あの時……彼女の父親を手に掛けたのは……私なんスから……」 「それに知ってました? ……三城屋楓というコードネームは……私の本名なんスよ? 広告塔として国際指名手配されている名前は……結局私なんですよ♥ 面白いでしょう? フフフ……あははははははははは!!」 「今度は……五十嵐志乃とは正面から戦ってやっるッス。勿論……神崎琉姫とも……ね……」 「楽しみっスね、どんなルートを巡って私に辿り着いてくるのか……今からのあの2人から目が離せないっス♥」 「――――――――。――――――――――――――――」 「えぇ、はい。分かってるっスよ? 抜かりなく汚染を進めていくッス……ラフスタシィで……」 「それよりも……そっちの方はお願いしますね? 特に神崎琉姫は……危険な存在になりかねないっス……。私の勘がそう警報を鳴らしてるんスよ……あいつは五十嵐志乃よりも……危険だって……」 「あの状況判断力……あの身体能力……。完熟すれば末恐ろしいっス。なにせ悠里の目を欺いたんスから……あの密室で……」 「――――――。――――――――――……」 「ハハ……そうっスね……そっちは心配無用でしたよね? なんせ……トップなんスから……」 「彼女達が所属する……警察署の……」 「それじゃあ、また進展があり次第連絡するっス。それまで、せいぜい2人の動きを止めておいてくださいね?」 「警察……署長……殿……♥」

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