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21:笑いと痒みと快感と…… ――プスッ! …………。ドクドクドク…… 「っあ!!? んんっっっっ!!?」  腕の血管から冷たい流動物が流し込まれていく。注射器から黄色い薬液が注入されていく。  腕の中心から始まり、ジワリジワと寒気が指の先や腕の付け根……胸の先端や背中、股間部を通り過ぎて……果ては足の先や頭頂部まで広がっていくのを肌に感じる。 「フフ……すぐに効いてくるわ、楽しみにしていてね?」  注射をし終えた悠里は注射器をテーブルの上に無造作に置き、腕を組みながら琉姫の身体を舐めるように眺めていく。   「んっっ……くっっっ……うぅぅぅぅぅ!! んっっっっ!!」  悠里が口にしたように、薬液の効果はすぐに琉姫の身体に変化を与え始める。  血管の中を走る寒気が熱に代わり、やがてその熱は耐え難い痒みへと変化していく。その変化は注射を打たれた腕を中心に爆心地が広がっていくかのように身体中を巡っていく。 「か、ひっっ! かゆ……いっっ!! んくぅぅぅぅぅぅ!!」  肌の神経という神経が全て体外に出されてしまったかのように刺激に対する反応が過敏にさせられていくのが分かる。  先程筆で塗りこまれた薬液の比ではない……。空気が揺らめいていなくてもムジュムジュとしたじれったい刺激を感じ取ってしまう。その刺激が痒くて仕方がない。強制的に身体中がムズムズさせられてジッとさえしていられない。 「ほら……暴れないで? 痒いのは最初だけ♥ 痒みが過ぎていくと今度は……」  悠里の言葉に従うように痒みは加速度的に強まっていく。身体中の全神経が泡立っているかのように耐え難い痒みを生んでいく。 「か、か、痒いっっっっ!! ひぃぃぃっっっ!! 滅茶苦茶痒いぃぃぃっっっっ!!」  痒いのに掻かせてもらえないもどかしさ。琉姫はその加速していく痒みに対処する事が出来ず、せめて痒みから意識を少しでも反らそうと手枷に手をワザと食い込ませ、痒み以上の刺激を腕に与えようと試みる。  しかし、そんな気晴らしも波のように押し寄せる痒みに掻き消され、一瞬の安寧すらも与えてはもらえない。 「あっっっっ!! ダメダメダメっっッ!! お願いっっっ掻いてっっ!! 身体中が痒過ぎてもうおかしくなりそうっっっっっ!! 掻いてよっっっっ!! 掻いてっっ!! 掻いてぇぇぇぇぇぇ!!! んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」   琉姫は身体をビクビクと痙攣させながら痒みに悶えていく。先程塗られた薬液の敏感性も相乗効果として上乗せされ痒みは極限まで高まりつつある。  掻きたいけど掻けない。思いっきり引っ掻いて気持ち良くなりたいけど手や足を動かせないから掻けない。触る事すらも出来ない。  辛い。くすぐりに笑わされるよりもよっぽど辛い。  笑わされるのは確かに苦しいけれど、笑う事で多少なりともストレスを発散は出来る。思いっきり笑えば気持ち良さすら感じる事もある。でも痒みは……何も生んでくれない。ただひたすらに痒いのを耐える事しか出来ない。手足が動かせないもどかしさにじれったさを感じながら悶える事しか許されない。笑わせ責めが発散するタイプの拷問であるならば痒み責めは我慢を強いる抑制型の拷問……この無限にも思える痒みのじれったさにいつまで耐えればいいのか? いつまで悶えていればいいのか……。初めてこの注射を受けた琉姫には計り知れるわけがない。  このまま頭の中が“痒い”というワードに埋め尽くされ、おかしくなってしまうんじゃないか? 痒みという刺激に自我を殺されてしまうのではないか?   そう思い始めた矢先……。悠里の言葉が真実であった事を知ることとなる。 「はっっひっっへ!? あへっっ!? はへへへへへへへへ??」  “痒いのは最初だけ”という言葉通り、全身を覆っていた痒みはものの数秒で威力を失っていった……。  否、“失っていった”というのは琉姫が一瞬そう感じただけの表現であり、真の部分は全く逆の効果が現われていた。  痒みが強くなりすぎて痒みと認識が出来なくなっていたのだ。知覚出来る痒みを通り過ぎ……その上の刺激へと昇華したに過ぎなかった。  その昇華した刺激というのが…… 「けひっっっ!!? あへひひひひひひひひひひひひひひひ!! うへへへへへへへへへへへへへへ、はひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、むくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくくっくっく!!」  “くすぐったさ”だった。 「はひひひひひひひひひひひひひひひ、にゃ、にゃにこれっっっへへへへへへへへへへへへへ!! 痒かったとこが……物凄くくすぐったくなってく!! アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、ちょっっっ!! 何よこれぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  まるで全身の敏感にさせられた神経を羽根の先でコソコソとこしょぐられているかのような、むず痒さとくすぐったさの境界。どちらかというとくすぐったさの方が強いために琉姫はこの刺激に笑いが我慢できなくなる。  痒みを通り越してくすぐったさに書き換わった刺激に今度は笑い悶え始めてしまう。 「だひゃぁぁぁあぁぁぁぁっっっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! にゃにこれぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへ、くしゅぐったいぃぃぃぃぃぃ!! 身体中がくすぐったくて堪らないっっひひひひひひひひひひひひひひひ、あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! だぁぁ~~っはっはっはっはっはっははっははははははははははははははははははは!!」 「ムフフ♥ 始まったみたいね? 痒みの先の全身をこそぐられる感覚♥ どう? 何もされていなくても十分にくすぐったいでしょ? 何も……されていなくても……」   「がひっっっひっひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、いひぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ!! も、もう嫌ぁぁぁははははははははははははははは、くすぐりはもう嫌ぁぁぁはははははははははははははははははははははは!!」 「貴女に注射したクスリはね、痒みを極限まで引き出す効果を持っているの。だから最初は痒かったでしょ? とっても……」 「えひぃぃぃぃっひっひっひひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!! はぎゃぁぁははははははははははははははははははははははははは!!」 「行き過ぎた痒みに脳がついていけなくなって……今は痒みをくすぐったさに変換している状態だけど、身体中はまだしっかり痒みを残しているはずよ? くすぐったさに上書きされてはいるけどね……」 「わ、わ、わがっだから! どうにかしてぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! くすぐったくてしんじゃうぅぅふふふっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!! だひゃぁぁはははははははははははははははははははははははははは!!」 「痒い所を掻いて貰える時ほど快感を感じる瞬間ってないわよね? それはもう……絶頂するよりも強い快感を瞬時に味わえるんだもの♥」 「あぎぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ!! 笑いがっっはははははははははははは、とめらんないぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ!! くるひぃぃぃっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!! くるひぃぃぃぃぃ!!」 「もし今……ホントは痒がってる貴女の身体を引っ掻いてあげたら……どうなるかしら? 痒過ぎてくすぐったく感じてる貴女の事、引っ掻いてくすぐり回したら……どうなるかしらぁ? ねぇ?」 「あひっっっひひひひひひひひ、ま、待って!? 何を……ひひひ、する気っッ!!?」 「さぁ、みんな? 琉姫ちゃんに最強の快感を与えてあげましょう♥ 死ぬほど気持ちの良い快感を味あわせてあげましょう!」  悠里の声掛けに部下の女性たちは一斉に返事を返し琉姫の身体に再び手を構え直す。  そして誰が合図を送る訳もなくそれぞれが先程まで担当していた箇所を爪を立てて引っ掻き始める……ガリガリと強めに。 「んbっっ!!! あzぃkひgぃぃ!!?」  爪の先で皮膚を一撫で引っ掻かれただけで雷にでも打たれたかのような電撃を全身に帯び、思わず状態をビクンと硬直させて言葉にならない悲鳴を上げてしまう琉姫。  先程まで痒みを強く感じていた箇所を思いっきり引っ掻かれ、痛みが知覚できる前に強烈な快感が彼女を襲う。  脳の感覚神経を焼き切ってしまうかのような熱い快感の電気信号。その信号はもはや電撃と言っても過言ではない。痒みも痛みもくすぐったさえも凌駕した“やっと掻いて貰えた!”という快感が一瞬にして琉姫の脳内を電撃で痺れさせて回る。 「ひぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁぁ!!! んぎひぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!?」  あまりの快感に、琉姫の視界には小さな火花がいくつも散っていくのが見えた。脳内を焼き尽くしている快感が火花となって再現されるほどに蹂躙していく。  痒くて堪らなかった箇所を……我慢を強いられていた箇所を掻いて貰える凶悪な快感! 琉姫の目は死神を見たかのように驚く様に見開き、口横からはだらしのない涎が垂れだしてしまっている。 「あっ、はっっっ、ひっっっ、あっっっっっ!! んあぁっっっっっっっ!!」  腋の窪みを……足の裏を……背中を……首筋を……脇腹を……脇の下を……それぞれ引っ掻く刺激に、本当ならばくすぐったくて笑ってしまう刺激のハズなのに、琉姫は言葉の繋がらない悲鳴を涎と共に垂れ流す。   「フフ♥ 気持ち良かったでしょ? さぁ本番はこれからよ? みんな? 琉姫ちゃんを存分にくすぐり回してあげて♥」  「はぁぁ~~い♥」  揃った返事の直後、爪先で引っ掻いてくれていた指達は彼女達の意思によってくすぐりの形に変化していく。  腋の窪みを指先でコチョコチョ。足裏の土踏まずや足指の付け根をコチョコチョ。背中をコチョコチョ。首筋をコチョコチョ。脇腹も脇の下も内太腿もコチョコチョ、コチョコチョ。  折角強い刺激で引っ掻かれて凶悪な快感を味わったというのに、今度は腹の底からムズムズさせられるようなくすぐったい刺激にシフトチェンジされていく。 「あびゃあぁぁぁぁはははははははははははははははははははは、ちょっっっっほほほほほほほほほほ!! やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへ、くすぐりゅのだめぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  くすぐりにシフトチェンジされた刺激に当然のように笑わされる琉姫だったが、その様子はすぐに変化を見せ始める。 「だぁぁ~~ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! んっ♥ んくふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!! くしゅぐったいぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、ぁん♥ ひふぅぅっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふ!! むくぅぅぅ♥」  本人が意識して出している訳ではないが、笑いの中に確かに甘い吐息も混じるようになっていた。くすぐったいから笑っているだけのハズなのに……。何故か熱くて甘い吐息が漏れ出てしまう。笑いが苦しいハズなのに……その苦しさが妙に愛おしく感じるようになってくる……。 「あっっっ♥ ひっっ! んきぃぃひひひひひひひひひひぃぃん♥ んあ♥ はっっっはっっっぁぁははは……はひゃ♥」  くすぐりが強まるにつれその吐息の頻度も上がっていく。逆にくすぐったさによる笑いは波が引いていくように勢いを抑えていく……。   「あひっっ♥ んああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁっっ、にゃにこれぇぇぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへへ! くしゅぐったいのに……気持ち良いぃぃぃひひひひひひひひひひ!!?」  身体はくすぐりに対して“くすぐったい”と素直に反応している。しかし、その電気信号は脳の神経を走っていくにつれ徐々に別の感覚へ書き換えられていく。その感覚とは“快感”。くすぐったいという刺激は脳が刺激を判別する頃には快感に置き換わってしまっている。さっきまでは問答無用にくすぐったい! と判断されていた刺激なのに……。 「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、な、な、なんれ? 身体が……おかひぃぃぃ?? えひっっっっひひひひひひひひひひひひひひ、あひゃ♥ んひっっっっ♥♥」  なぜこんな変化が琉姫の脳に起きてしまったのか?  それは、あの引っ掻きを入れられた瞬間に変化させられたと言わざるを得ない。  あの凶悪な快感が脳の伝達神経を焼き、強烈な記憶として焼き付いてしまったのだ……極限的に痒みを植え付けられた皮膚を引っ掻かれると天にも昇る快感を得る事が出来る……と。  だから引っ掻きよりも弱い刺激のくすぐりにもその快感の一片を感じずにはいられなくなっている。  あの刺激をもう一度欲しいと願うから、くすぐったいという感覚から少しでも快感を得ようと勝手に脳の神経が気持ちが良いと錯覚してしまう。本当はくすぐったいだけの刺激であるハズなのに……あの快感をもう一度味わいたいが為に妥協してしまっているのだ……彼女の脳が。くすぐったい刺激も快感にしてしまおうと……。 「あひぃぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、だ、だめっっっ!! 身体が変だからくしゅぐらないでぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへ!! なんかダメっっへへへへへへへへへへへへへ!! 身体中がゾクゾクして堪らないのぉぉぉぉぉぉ!!」  つまりは身体が変なのではなく、脳が言う事を聞かなくなってしまった結果くすぐりが快感に置き換わってしまっているという変化が琉姫の中で起きている。それがこのラフスタシィの薬効……。ラフスタシィの恐ろしい依存性に起因してしまう一端である。  脳に強烈な快感を焼き付け、それを欲しがるように脳の欲求制御を書き換えていく……。この薬を使っている間はその快感が続くと錯覚するから、その薬を欲しがるようになっていく……。  麻薬に含まれる2%の依存性がその部分だけに集中してしまっている。だから、この薬品は違法薬物に他ならない。依存性が強すぎるのだから……。 「あっっっ♥ ひっっ♥ いひゃあぁぁぁぁあぁあははははははははははははははははははは! やばいぃぃぃひひっひひひひひひひひひひひひ、なんか……お腹の下がやばいぃぃぃひひひっひひひっひひひひひひひ!!」  くすぐられる度に琉姫の下腹部はジュクジュクと疼き始めていく。快感の熱が下腹部に集まってくるのが自分でも分かる。  笑いの息苦しさと、引っ掻きたくなる衝動に駆られる股間の疼き……そして、忍耐という壁を今にも打ち砕いていつでも漏れ出してやろうと構えている溢れんばかりの熱い恥液。  こんな無様な自分は想像だにしていなかったが、認めなくてはならない……。今……確かに、くすぐられて……快感を感じてしまっているという事実を……。 「はひ、はひ、はひぃぃぃ!! い、一旦やめて!! ストップっっ!! くしゅぐるの……やめて!! だめ!! ホントにだめっっっっへへへへへへ!! 身体が変になってるからっっっはははははははははははははは!! おでがいぃぃぃぃぃぃひひひひひひひひ!! んひっっっっっ♥」  くすぐりが快感を生み、くすぐりが笑いも生む。笑ってしまうと全身の力が抜けてしまい、快感を我慢しようとする琉姫の邪魔をする。くすぐったくて気持ち良い……でも恥ずかしいからその思いを表に出したくない。だけど、どんなに我慢しようと試みても、笑いがその我慢しようとする気力を抜けさせてしまう。  快感だけが無条件で下腹部に集められていく……。気持ちの良い瞬間を味わうために、発射の準備を行っていく……。 「あひひひひひひひひひひひひ!! も、も、もうダメっっッ!! 限界ッッっひひひひひひひひひひ、これ以上はダメっっッ!! 一回止めてぇぇぇぇ!! お願いぃぃぃひひひひひひひひひひひひひ!!」 「何が限界なの? 笑う事が? それとも……他の何かが……かしら? ンフフ♥」 「ひ、人が見てる前で……恥ずかしいぃぃひひひひひひひ!! お願いっっ!! くすぐるのやめてえぇぇへへへへへへへへへへへへへ!! 一回落ち着かせてぇぇへへへへへへへへへへ!! んはぁあぁぁあぁぁ♥♥」 「恥ずかしい? 何の事かしらぁ? くすぐられているだけでしょう? 何が恥ずかしいの? うん?」 「も、も、もうダメ! ヤバいのっっっ!! とにかくもうヤバいのっっっ!! やめでぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへ、いひゃあぁぁぁぁぁぁぁ♥ んっっくぅぅぅぅぅぅっぅ!!!」 「恥ずかしがる必要はないわ♥ 出したいものがあるのなら出せばいいじゃない……別にそれを咎める人間はここにはいないわ♥」 「で、で、でも! こんなの……恥ずかしすぎるぅぅぅふふふふふふ!! くすぐられて……ィく……なんて……」 「うん? 今……何て言ったのかしら? 良く聞こえなかったなぁ~~?」 「はひっ、んひっっ!! んんんっっっっ!! やめ……だめ……も、もう……無理ぃぃぃひひひひ!! もう無理ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「う~~ん、なんて言ったのか分からなかったけど、きっともっとくすぐって欲しいって言ったのよね?」 「はひっ!? ち、違っっっ!!」 「だったらしょうがないわね、ご要望にお応えして……」 「ま、待っっっっ!! これ以上は本当に……っっっ!!」 「みんな? もっと強くヤってあげなさい♥ 恥ずかしさを感じないで良いくらいに♥」 「ま、ま、ま、待って! 待って!! お願いぃぃぃぃ!! ひゃめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」  琉姫の絶叫も虚しく、部下達の手は彼女達の返事と共に刺激が強くなるよう更に動きに変化を加え始める。  腋の窪みを撫でる様な刺激で責め立てていた指を素早くモジョモジョした動きでくすぐる動きに変えたり、土踏まずと足指の付け根だけをくすぐっていた指を足裏全体に這い回らせて刺激の範囲を広げたり、背中の優しい愛撫も爪の先で掠っていく様な刺激に変え、首筋の表も裏も指先でコチョコチョ這い回らせ……内太腿を攻撃していた指も、しっとりと濡れ始めていた秘部の直前の部分を意地悪くくすぐり始めたり、脇腹、脇の下へのくすぐりも揉み込むような強力なくすぐりにチェンジしていく。 「ぶっっっっ!!? ぶはっっ!? うびゃあぁぁぁっぁぁぁっぁはははははははははははははははははははははははははははははははははははは、だ、ダメだっだらぁっぁぁっぁぁはははははははははははははははは!! いぎぇぇぇぇへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへ、ビャハァァアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! はぎっっ!? いひっっっ!!? んぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」  その“笑え!”と脅迫する様に強くなった刺激に琉姫は今まで以上の笑いを盛大に吐き出してしまう。  そしてその全身の力を抜かしてしまう強制的な笑わせ攻撃に、とうとう琉姫の我慢も限界を迎え……。 「ばひゃっっっ!!? や、やらぁぁぁぁ!! びゃはははははははははははははははははははははははは、だんめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!! ン゛ぎひゃぁあぁっぁぁあぁぁっぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 ――プシッ! プシィィィィィィィィィィッッ!! ビュビュビュビュ! ぶしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…………  悲鳴の声と同調するように股間からは盛大な淫液のおもらしがなされ、噴出された熱い飛沫に床はたちまち水溜りを形成し始める。 ――ドクッ、ドクドク……ドクドクドク……  噴水のように無様にイってしまった琉姫の股間はその後もヒクヒクと痙攣を続け未だ熱を孕んだ粘液を垂れ流し続ける。 「はぁはぁはぁはぁ……はぁ、はぁ、ゲホッッケホッ!!」  笑う事で引き起こされた酸欠の苦しさと、再び落雷を受けたかのような強烈な快感の電気刺激の余韻が混じり合い、琉姫は目も虚ろになりながら咳と荒い呼吸を繰り返す。  身体はイった後の清涼感に包まれ、一時的に痒みもくすぐったさも感じずにいさせて貰えている。 「どう? 今まで感じた事のない快感だったでしょ? 気持ち良すぎて……意識が一瞬どっかにぶっ飛んじゃうくらいに……」  頭をうな垂れて呼吸を繰り返す琉姫に悠里が腰に手を当てクスクスと笑いを含ませながら語りかけてくる。  正直……彼女の言葉は一切耳に入っては来なかったのだが、次の言葉はしっかりと脳内に響き渡った。  そして……戦慄する事になる。彼女の言葉に……。 「お薬の効果は後2時間くらい残ってるわ♥ それまで快感を何度も焼き付けてあ・げ・る♥ 何度も何度も……休みなく……ね♥」  今、イった事で責めの終わりを迎えたと勝手に思い込んでいた琉姫に絶望的な爆弾が落とされる。  この快感を強制的に味あわせる拷問はまだ始まったばかりだった……。  笑い苦しんだ末にイカされる拷問は、今1巡目を終えたばかりだったのだ……。  それを自覚した瞬間……琉姫の目の前は真っ暗になっていく。  この疲労しきった身体に……まだ鞭を打たれるのだと分かった瞬間、意識は闇の中へと彷徨い始めた。  しかしこの闇も……すぐに明るくさせられる。  快感という名の電撃に、無理やり明るくさせられるのだ……。  琉姫の意思とは無関係に……。

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