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#12 「へぇ……先輩ってば今の誘惑では触らないんだぁ? ふぅ~~ん」  目の前にあった触りたくて仕方がない足裏に何度手を伸ばそうと思ったか数えていないが、あなたは我慢に我慢を重ねた結果どうにか七穂の足に使い捨て用のストッキングを穿かせる事に成功した。 正直、このスベスベのストッキングの上からでもまだ彼女のおみ足を触りたい衝動に駆られているのだけど……そこで触ってしまえば折角我慢した自分を裏切る行為となってしまう。だからあなたはストッキングを穿かせた後は、恐ろしい物を手放すかのようにすぐに七穂の足を彼女の元に返し、あなたはこれ以上刺激が強くならないようにと、彼女が靴を試し履きする姿をそっぽ向いて視界に入れないよう気を付けた。  「てっきり……あのAVの人みたいに野獣の様に襲ってくるかと思ってましたけど……中々我慢強いんですね? 先輩って♥」  “あのAVの人みたいに”……と七穂が言葉を零したのを受け、あなたは思わず彼女の方に視線を戻してしまう。  その言葉を聞くとまるであなたから奪っていったAVを見て来たかのような言い草だ……  あなたはその事を小声で七穂に問いかけると、彼女は頬を赤らめつつも口元をニヤリと歪ませ…… 「見ましたよぉ? 全部。そりゃあ……愛すべき先輩の性癖なんですから……事前勉強くらい済ませてきますよぉ~♥」  その言葉を聞きあなたは驚愕した。  なんと彼女はあなたのくすぐりフェチ物のAVを見てきたというのだ……しかも全部!?  あのAVの中にはソフトなイチャイチャ物もあれば、フェチ歴の長いあなたでも若干引いてしまう位ハードな拷問めいたものまであった筈だ。  それを全て見た……という事は、そういうハードな物も見たという事だ。  こんな普通そうで純粋そうな彼女が……そんなハードなプレイ物を見てどんな反応をしたのだろうか? と、感想を聞いてみたい気持ちもあるが……流石に公衆の面前で聞く様な話でもないし、それ以前にまだ七穂に対してくすぐりフェチについての話をする程の勇気は湧いてこないし何より恥ずかしい……。  だから聞きたいのは山々だが、彼女のその返しには「そ、そうか」と無難な返事しか出来ない。  そんなあなたを見て七穂は再びニヤリと笑みを零し、脱ぎ終わった靴を箱に戻し……あなたに再び足を預ける様な素振りを見せる。 「さ、先輩? 履き終えたのでぇ~今度は脱がしてください? 勿論、脱がす以外の行動をとった場合……特大のビンタを食らわせてあげますから、そのつもりで♥」  再びあなたの太腿に足を乗せ来た七穂に心臓がドクンと高鳴ってしまうが、彼女が冗談交じりに平手打ちの素振りをしてみせたものだから、触りたいという欲はそれでどうにか抑えられ彼女の足からスッキングを脱がす事だけ行う事が出来た。  ストッキングが脱げて素足になった彼女は、これ以上あなたをココで誘惑するのは可哀そうかもと思ったのか、足を自分の元に戻し自分の手で履いてきたボーンサンダルを履き直し試着コーナーを後にし、箱に直したはずのブーツを今度はレジの方へと持って行きそれを購入しようと客の列に並び直した。  本当の所は彼女の素足に触っておけばよかったという後悔の念が無い訳ではなかったが……あなたが我慢した事に満面の笑みを浮かべて喜んでいる彼女の姿を見ると我慢した事にも意味はあったと思う事が出来る。  あなたは順番待ちをしている七穂の後ろ姿を見ながら、そのような事を思いつつフゥと重荷を降ろすかのような息を一つ零した。  とはいえ……正直彼女があのような誘惑をしてくるなど思いもよらなかった。  ついこないだまでは、下ネタNGと言わんばかりの清楚っぷりを振りまいていた彼女だったのに、今日の彼女は何もかもが吹っ切れたかのような大胆さであなたを誘惑してきている。  それはひとえに、あなたの性癖を知った事が最大のキッカケだろう。七穂もあれで彼女なりに我慢していた部分は大いにあった筈なのだ……  不安にもさせていただろうし、もどかしい思いもさせていただろう……  あなたが隠していたのと同じように彼女もまた自分の性癖や思いを隠してきていたに違いない。  そういうしがらみがあなたの性癖暴露によって吹っ切れたからこそ……彼女の知られざる一面を今覗けていると言っても過言ではない。  それは大変に嬉しい事ではあるのだけど……  今後どんな誘惑をしてくるのかと考えると、背筋がゾクっと寒気を帯びてしまう。  そしてその誘惑に負けてお仕置きを受ける事になれば……今の彼女がどんな仕置きをしてくるのか想像すら出来ない。  それを見てみたいような……見たくないような……  我慢して七穂をくすぐってみたいような……七穂を怒らせて責められてみたいような……  そんなどっちつかずの感情があなたの心の天秤を容赦なく揺らしてくる。  どっちに傾ければいいのか……心の中で葛藤しながらも、どちらの結末も経験してみたい……という邪な自分が居たりもする。  そんなこんなを頭の中で展開しているとショッピングを終えた七穂があなたのもとへと戻って来て、あなたの腕に無理やり抱き着くように自分の腕を絡ませ次の目的地へと誘導を開始する。  あなたの二の腕には、七穂の腕以外にも彼女の柔らかな横乳が押し付けられるように当てられている。  その感触を味わった瞬間……あなたの頭の中にモヤが掛かり再び意識がぼんやりし始める。  この柔らかい胸のすぐ横にある……もっと柔らかいあの場所を触りたい。  あなたの欲はすぐにそのような衝動を発現させ、あなたの我慢を削り始めてしまう。  七穂が何を企んでいるかは分からないけど……次、誘惑されるという事になれば、また我慢できる保証はどこにもない。  彼女の身体の感触を覚えてしまった腕がこれ以上の誘惑に晒された時、しっかりと自制心を保ち続けながら紳士に振舞えるという自信はこれっぽっちも持てない。  七穂のワキがあなたの二の腕に当たり、あなたの妄想を掻き立てて来る。  彼女のワキの柔らかな感触と体温が二の腕の神経を伝わり直接脳に語り掛けて来る。  「我慢せずに触ってみてはどうですかぁ?」と……七穂の幻想の声まで聞こえてくるようだ。  その声にあなたは先程の我慢など吹き飛ぶような勢いで、また“触りたい欲”を発現させ悶々としてしまうが、七穂はその様なあなたのもどかしそうな顔を見て口元を緩ませ…… 「それじゃあ、次はあのお店を見てみましょうよ♥」  と、次のデート場を示すかのように店の入り口を指差した。  七穂が指差した店は…… A:眼鏡・コンタクトショップだった……#13へ B:楽器専門店だった……#14へ C:本屋だった……#15へ

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