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11:奴隷商の娘だってお年頃なのである  水が完全に止めて貰えたのは……私が意識を手放す……ほんの数秒前の……事だった。 「がはっっ、がひぃぃぃ! はひぃぃぃっっげぼっげぼっ! くはっ……かはっ……かはぁぁ……はぁ……はぁ……」  顔は涎と汗と涙でグチャグチャにさせられたが、幸か不幸かそういう汚いモノは前髪から未だ滴る残り水に洗い流されどれが涙でどれが涎なのか区別などつかない。  そういう羞恥の感情を気にするほど気持ちに余裕などありはしないのだけど……なぜかくすぐりと水攻めから解放された私の最初の思考は……それに注視したのだった。  形振り構わず笑い狂っていたくせに今更自分の痴態を気にするなど滑稽な感情だと思いはするが、この感情は私が“まだ”正常に物事を思考できる脳を維持できている事の証明であり、自分を失ってはいないという証拠にもなる。  私はその時初めて安堵した……  このまま意識を吸い取られてしまっていたら……もう自分ではいられなくなるんじゃないかと恐怖の一片を垣間見たのだ。    そうじゃなかったから……良かった。まだ自分を失っていない……それだけは分かって……良かった……。  それから数分間……今度こそ本当に休憩の時間を与えてくれるようで、オーナーも黒バニーも後方の椅子の方で談笑をしながらくつろぎを見せている。  万理華も……その場に残ってはいるけど、精根尽き果て呼吸だけを一所懸命に行っている私を興味深げに眺めるだけで手を出さず、時折私の身体を見回すようにグルリと拘束人形の周りをまわって感嘆の息を吐いていた。  先程の後遺症なのか、私の目には未だに小さな火花のようなチカチカが点いたり消えたりを繰り返している。  肺に酸素を残す為頭への酸素供給が少なくなされていたのか呼吸をするたびに脳内に酸素を吸っている実感が伝わる程の清涼感をその都度感じ、空っぽにさせられた頭に言い現わす事の出来ない奇妙な快感を植え付けられていくのを感じる。  きっと……九死に一生を得た時の感覚はこんな感じなのだろうな……  私は、誰も納得してくれないであろう確信をその快感に得る。 「……お姉さんって、何でそんなに美人さんなの?」  私がぼんやりその様な事を頭に浮かべていると不意に背後から万理華の声が届けられ、私はくすぐりを受けた最初の反応を再現するかのように身体を大きくビクつかせる。 「な、な、何でって……知らないわよ……そんな事……」  美人と言われ嫌な気はしないが……言っている人物があの万理華である為、何か含みのある質問じゃないかと疑ってしまいたくなる。  答え方を間違えれば……また気まぐれに休憩時間にくすぐりが再開されるのでは? ぶっきらぼうに言い放った後そのように感じ『しまった……もっと優しく答えればよかった』と後悔の色を顔に宿してしまう。 「ふぅ~~ん……じゃあさ、お姉さんの“お胸”は……いつからそんなに膨らんだの?」  私の不安をよそに万理華は私の背中に密着するくらいに歩を進め、背後から脇の下に開けられた小窓を覗き込んで私の胸を興味深げに覗き込んだ。  どうやら悪意のある質問を私に投げかけている訳ではないようだ……興味本位……と見て取れる表情で私の胸を見ている。 「……い、いつからって……覚えてないわよ。そんな事……」  自分の胸と私の胸を見比べたながら私のぶっきらぼうな返答を聞く万理華……その言葉に納得がいかなかったのか片頬を膨らませて自分の真っ平な胸を手で触り始める。 「お母様はいつか大きくなる時が来るって……言ってくれるんだけど……。万理華のお胸は全然大きくならなんだよ? 何でぇ? 万理華は大きくならないの? ずっとこのまま?」  いかにも10歳にも満たない少女が抱える微笑ましい悩みだなぁと私は気の抜けた息をフゥと一つ吐くが、万理華自身は私の胸との格差を真剣に悩み「うぅ~うぅ~」と納得のいかない唸りを上げている。別に答えてあげる義理は無いのだけど……私も小学生の頃成長の早い女子を見て不安に思ったことぐらいある。気持ちが分かってあげられない訳でもないのだから……そこは意地悪くせず彼女の悩みに寄り添う答えを彼女に返してあげた。 「私だって……あんたの年くらいの頃は悩んでたわ。私だって胸は……小さかった方だったし……」 本当の事を言うとその当時の私の胸は彼女程真っ平という訳ではなかった。恐らく標準のサイズくらいは膨らんでいたと思うのだが……その当時の私は自分より人間ステータスが上の女子に対抗意識を燃やしてしまうという負けず嫌い体質を地で行っていた。だから、自分より少しでもテストの成績が良い女子にはライバル視していたし、胸やお尻の大きさに差があると分かれば「なんで私は恵まれていないんだ」と自分の生まれを恨みさえしていた。  今でこそそのような“対抗意識バチバチ”の性格も収まっては来ているけど……万理華の義母である麻由里の、出るとこ出てて引っ込むところは引っ込んでいる見事なボディラインを見た時、奴隷に堕とされたショックも吹き飛ぶくらいにムカッ腹が立ったのは覚えている。それを思い出した時、結局……私も性格の根本は昔と変わってはいないのだろうなと気付かされ、妙に気恥ずかしい気持ちに苛まれる事となってしまう。 「ホントに? お姉さんも昔は小さかったの? 万理華と同じくらいに??」  気恥ずかしさで頬を赤らめてしまった私は、実は状況は同じでなかったという事を申し訳なく感じながらも彼女の言葉に「そうだよ」と心無い返事を返してあげた。 「じゃあじゃあ! 私もそれくらいになれるんだね? いつかはお姉さんやお母さんみたいな立派なお胸に……」  僅かな罪悪感を感じながらも彼女の希望を潰えさせてはならないと気を遣いつつ「必ずなれるから安心なさい……」と確証も根拠もない返事を彼女に返す。それを聞いて無邪気に喜ぶ彼女を見て、私は心の中で『多分……きっと……ね……』と、言い切った言葉とは裏腹に曖昧な濁しを自分の中に入れた。 「そっかぁ~~私もお姉さんみたいになれるんだぁ~~♥ 嬉しいなぁ~~」  私の言葉を何の疑いもなく受け取り将来の自分への期待に胸をときめかせている万理華を見て、私の胸は再びチクリと良心の呵責的痛みを発し私に苦笑いを作らせた。 「お姉さんのお胸も……お母様みたいに柔らかいの?」  苦笑いを浮かべた私に万理華は興味の対象が悩みから素朴な疑問に移り変わり、私は興味の変化の速さについていけず思わずドギマギした態度を取ってしまう。 「お母様のお胸は……マシュマロみたいに柔らかくて……気持ちが良いんだよ? お姉さんのお胸も……それくらい柔らかい?」  そりゃあ……私よりも二回りくらいはデカいであろう麻由里の乳が柔らくない訳がないじゃない! きっとマシュマロのような感触なんでしょうね……私の“何とか膨らんで見せた余裕のない胸”とは違って! 「ま、まぁ……負けてるとは思わないわね……。うん……」  別に意地を張るような場面では決してないのだけど……どうにも私の負けず嫌い魂は彼女と比較されるのを嫌っているらしく対抗意識が勝手に芽生えてしまう。しかし“完全に勝っている”と自信満々に言えないのは、どこか無意識下で自分の敗北を認めてしまっているからだと思わざるを得ない。自分が発した言葉ながら自信の無さが伺えてしまっていてかえって痛々しい。 「本当にィ?」  万理華もその言葉には疑問を持ってしまったらしく、脇の下から顔を覗かせて私の顔をジト目で見上げる。 「ほ、ホントよ! ホント! 私のだって……マシュマロより柔らかいって……彼氏に言われたことあるし……」  触らせた事すらないのにそのような方便をよくも抜け抜けと喋ったな……と自分の負けず嫌いな性格に自分自身が呆れてしまうのだが、万理華はその言葉を聞いて何やら良からぬことを企んでいるかのように口元に笑みを浮かべた。 「じゃあ……ホントかどうか確かめてみよ~っと♪」  恐らく……触る為の口実を得たかっただけというのが彼女の狙いだったのだろうが、今回のくだりは安い挑発に乗ってしまった私のミスだ……だからこの流れは甘んじて受けなくてはならない。 「ど、どうぞ? 触って分かるんだったら……試してみなさいよ!」  私がそのように返すと万理華は無邪気に「やったぁ」と喜ぶ声を上げ両手をワキワキと動かして背後から私の胸を狙う……  そして、脇の下に開けられた“くすぐり用の小窓”に手を突っ込んでそのまま私の胸を覆うように両手を忍ばせていった。 「あひっ!? つ、つ、冷たッっ!?」  万理華の手が想像以上に冷たい事に驚いた私は、悲鳴に近い声を上げ身体をブルリと震え上がらせた。しかし万理華は私のそのような反応もお構いなしにガラスと胸の頭頂部との僅かな隙間に小さな手を滑らせて優しく胸の上半分を手のひらを被せていく。恐ろしく冷たく感じた彼女の手が私の胸の形に合わせて被さると、その手は有言実行と言わんばかりにゆっくりと私の胸の感触を確かめるべく揉み込みを開始した。 「うっっ……ひっ!? あ、あぅ♥ ちょ、ちょっと! そ、その揉み方……やめて!」  胸の頭頂部にある乳首の先端をわざと手のひらの上で転がして刺激するように万理華の手は動き、私は不覚にも甘く艶のある声を零してしまう。  まるで……刺激に敏感な乳首をワザと手のひらに擦らせて快感を与えようとしているかのようなその触り方に私は思わず声を荒げてしまう。 「えぇ~? お母様は“こういう揉み方をして♥”っていつも私に言ってるんだよ? こうすると気持ちが良いんだって~♪ お母様ったら……いつも万理華のマッサージに、す~ぐお漏らししちゃうんだよ? 大人の癖におしっこなんてお漏らししちゃってだらしないよね? アハハ……」  麻由里は……義理の娘に何をさせているというのか? いつもという事は……毎日彼女にこんな事をさせて楽しんでいるというのか? おしっこのお漏らしとは言ってたけど……多分それは……アレだ。性感を高められて出しちゃうアレだ……きっと……。  だって……こんなズルい触られ方したら……私だって変な気分に…… 「お姉さんは……お漏らしなんてしないよね? お姉さんは大人だもんね? しないよね? ね?」 無様に万歳の格好で動けなくされている私の無防備な胸を何の躊躇もなく手のひらで撫で回し、私に抗いようのない性感を刻み込んでいく万理華の手技に、私の下腹部はいやらしい疼きを募らせていった。、  彼女の手の動きはとて10歳くらいのお子様がヤるような動きでは決してない。毎夜義母の指南を受けながらその動きを身体に染みつかせていったのが分かるくらいに的確で……正直……身体全身が物足りない快感に疼いて仕方がない。  それほど彼女の撫で回しには熟達したテクニックが凝縮されている。  乳首の転がし方一つ取っても快感を生ませるための余念がない。右に左に……上に下にと様々な角度に転がされ、私の乳首は360度全て彼女の手のひらに擦らされ均等に刺激を受けていく。  そして私の反応が“僅か”でも過剰になったら、その反応が良かった角度に再度乳首を転がせ手のひらの皺に乳首の先端を挟ませて余計な動きを封じながら無理やり擦り付け強い刺激を送り込んで来る。これはもはや……エロのプロである風俗嬢にも匹敵……いや、それを上回るテクニックを植え付けられていると言っても過言ではない。  この胸触りはヤバイ! 麻由里がすぐにイってしまうと言うのも頷けてしまう!  胸を触り始めて数秒しか経っていないのに……私だってもう……我慢できそうにないくらい追い込まれてしまっているのだから。 「気持ち良い? 万理華の“お胸コチョコチョ”は……気持ち良い?」  身体が空中に漂っているかのようにフワフワと意識が宙を舞い、10歳の子供に欲情してしまったかのように身体が火照ってむず痒い……  正直に答えたくはないから言葉としては代わりの言葉に置き換えておくが……正直……気持ち……良い♥  このまま身体の疼きごと下のワレメから盛大にアレをお漏らしをしてしまいたいと思える程に……気持ちが良くて……癖になりそうだ。 「くふぅ♥ んんっっ……んうぅ♥ コレは……こ、こ、こちょ……こちょ……じゃ……ないわよ……んふぅ♥ んぐぅぅ~~~」」 「えぇ~これもコチョコチョだよぉ? お胸のお豆さんを……手のひらでコチョコチョ~って撫で回してあげてるんだから……コチョコチョで良いんだよぉ~~」 「ち、違っっはぁあ♥ こう言うのは……コチョコチョじゃ……なぁぁい……ん♥」 「これがコチョコチョじゃないの? じゃあ……こういうのが……コチョコチョって言うかなぁ?」 足がが地につかなく感じる程の心地よい快楽に甘い声が漏れてしまうのもお構いなしに喘いでいただらしない私に、万理華は意地悪な笑み浮かべて手の形を僅かに変え始める。  今まで手のひらで転がすように刺激していた乳首を……今度は指で直接摘まむようにして持って…… 「ほ~~ら、こちょこちょこちょ~~♥♥」  快感に勃起させられ硬くなった私の乳首を、爪の先で根元から引っ掻くようにガリガリと強く刺激する。この刺激に……私は声にすらならない悲鳴をガラス人形の中で叫び散らす。  手のひらの中で嬲る様に少しずつ高められてきたじれったい性感が、この引っ掻きによって一気に限界以上の快感を引き出してしまったのだ。まるで雷にでもうたれたかのような強烈な快感の電流が頭頂部から足指の先まで一気に駆け巡った。私は堪らず反射的に身体を仰け反らせようと上半身を上げようとするが、狭いガラス人形の中では仰け反る事も許されない。万理華によって送り込まれる無慈悲な強制快楽にガラスの内側に身体をぶつけながらのた打ち回る。 「はガひャあアぁああぁァぁぁっッ!!? えぎィぃぃぃぃぃぃィぃぃぃぃぃッっ!!? だ、だ、ダメ!! それはダメっっへっっ!! いヒゃあァぁぁぁぁあぁぁァぁぁあっぁ!!」  行き過ぎた快感は苦痛なだけ……と何かのエッチな雑学本で読んだことがあるけど……この快感はやっぱり快感の塊であって……私の疼いていた下腹部を一気に催してしまいたい欲で一杯にする。  焦らされて不覚にも下腹部の奥に溜め込むこととなった致したい欲……それを出し切るまでアソコから吐き出してしまいたいという欲に埋め尽くされた。 「アハハ♥ お姉さんってばとってもくすぐったそう♥ 身体をバタンバタンって人形さんにぶつけちゃってるよ♥」  万理華の意識の中でこの責めはあくまで“くすぐり”の範疇なのだろう。指先をコチョコチョ動かしているのだからくすぐりだ……と思い込んでいるのだろうからその思い込みは変わらないのだろうが、この凶悪な乳首責めは決してくすぐりだとは言わない! もっと別のベクトルの責めだ。言うなれば強制快感責め! 抵抗できない女子の性感を無理やり高めて無理やり絶頂させる……さっき私が麻由里たちに受けさせられたアレと同じだ。寄ってたかってイカされるあの責めと同列だ。 「お母様は万理華のコレに数秒も我慢できなくなっちゃったんだよ……だらしないよね? 大人なのにお漏らしするんだよ? まるで子供みたいだよね?」  こんな的確に性感を高める責めに……イカされない人間は多分いない。こんなプロ顔負けのテクニックを施されて淫欲が高まらない筈がない! 私ももう限界だ……。胸の……乳首だけを責められただけなのに……最も性感の強く生まれるアソコを弄られたわけでもないというのに……  乳首だけでイってしまう……だらしないけど……イきたくて仕方がないのだ! この快感に抗う方法がそれしかない以上……私に選択肢などない。でも―― 「まさかお姉さんもお漏らしなんてしちゃわないよね? ちゃんと我慢できるよね? 大人なんだし……」  万理華は私に念を押す。お漏らし……つまりは勝手にイったら駄目だと……強要する。彼女は子供とは思えない程妖艶なジト目で妖しく私の顔を見上げている。そして口はやっぱり何か企んでいる形に笑んでいる。   「大人なのにお漏らしなんてしたら……お母様と同じようにお仕置きしちゃうからね? 絶対お漏らししちゃだめだよ?」  そんな事を言われても……もう我慢汁は私の内太腿を伝って足首まで濡らしてしまっている。無理だ! こんなの耐えられる訳が無い! 火照り切った身体はもう私の制御など無視して更なる快楽を欲して疼きを強めている。私にそれを律する力など残っていない。くすぐりや先の快楽責め……先程の水攻めに気力・体力を極限まで削られ……抗う力などとっくに消え失せてしまっているのだ。  それよりもこの快楽に身を委ねたくて仕方がない。死ぬほど苦しい思いをさせられ疲弊しきるまで追い込まれたカラダに……この快感は……凶悪過ぎる! “楽”を欲していた身体に……この凶悪な快楽は毒でしかない。自ら欲してしまう……毒でしか…… 「あれぇ~? お股のトコから……チョロチョロお水が出てきてるけど……これって、なぁに? まさか……オシッコ?」 「あっっはっっっ♥ あああぁぁぁぁあっぁぁぁち、違っっっ!! も、もうイきそうなのっっ!! もうホントに……イキそうなのぉぉぉ!!」 「ダメって言ってるでしょ? お仕置きするよ? 良いの?」 「いい! もう何でもいいからっっはっっっ!! 一思いにイカせてぇぇぇ!! 私の事っっ思いっきりイカせてよぉぉぉぉ!!」 「むぅぅぅぅ!! 駄目だって言ってるのに勝手にお漏らししてるぅぅ!! お姉さんもお母さんと同じで私からお仕置きされたいって事だね? いいよ……分かった……」  イキそうでイかない……ギリギリ絶頂に届かない……でも、我慢汁は我慢など出来ずにワレメから次々に溢れていく。もう少しでイけるのに……あと少しで想像も絶する程の快感を味わえそうなのに……  無慈悲な奴隷商の娘は……そんなイク寸前の私を見て乳首を触るという行為自体を止めてしまう。 それどころか……胸から手を引いていきそのまま胸の付け根付近である脇の下まで手を移動させていく。 「はぁはぁはぁ♥ な、なんで……? なんで……やめるの……?」  期待が膨らみ過ぎた反動からか私は倍近く離れているであろう小娘に実質上おねだりのような言葉を疑問符に乗せて発してしまう。 「お漏らしをした悪いお姉さんには……これからお仕置きを受けて貰います♥」  アソコは満たされなかった疼きで我慢汁を漏らしながらヒクヒクと痙攣を繰り返す。  それはまるで食事をお預けにされたペットの口のよう……  ネバついた涎をダラダラと垂らせながら……ひたすらに空腹を満たした意欲を口の動きで主張している。 「お仕置きって……なに? それよりも……アソコ……触ってよ……。もっと気持ち良く……シテ……」  頭が馬鹿になってしまったとも思える程の直接的なおねだりを私は無意識で零してしまっている。考えるより先に欲望の方が勝手に口から零れている…… 「お漏らしをしたお母様にはいつもお仕置きとしてコレをしてあげてるんだよ♥ でもね……お母様ったらね……コレをされるとすっごく悦んじゃうんだぁ~~お仕置きだって言ってるのに……」  私の胸横まで移動した万理華の小さな手は、その言葉とともにゆっくりと指を立て爪の先を肋骨の隙間に僅かに沈ませていく。 「はぎひっ!? ちょ! う、うそ……でしょ? あぎひっっ!? こんな状態でヤるつもりっ!? 敏感になってるこんな状態でッ!!」  肋骨の間に彼女の細い指先が沈み込んでいく感触が快楽を欲して惚けてしまっていた私の身体を無理やりに覚醒させた。  胸の横に感じるゾワゾワっとした寒気……胸を掻き毟りたくなるほどのムズガユイ違和感に身体がジッとはしていられなくなる。  その刺激は……先程の強制的な快楽と同じで……とある欲を無理やりに掻き立てていく。  快楽責めであれば……性欲が掻き立てられるところではあるのだが……今回のコレは……そのような色を帯びた欲とは程遠い欲が掻き立てられている。  脇の下に食い込んだ万理華の指に掻き立てられたその“欲”とは……  今の今まで苦しめられた……  笑いたくて笑いたくて仕方が無くなる……笑いの欲求……  “笑欲”に……他ならなかった……。

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