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#69 『私を選んでくださるのですね? ありがとうございます』  下半身を責めるパートナーを恵理で選んであげると、彼女はニンマリと妖しい笑みを浮かべて鈴菜に聞こえないようあなたに耳打ちで言葉を伝える。 『では、まずは私が言葉で彼女を牽制していきますので、その間にあなたは彼女の背後で責めの構えを取っていてもらえますか? しかるべき時に頷きを入れて合図を送りますので、あなたはそれを見て責めを開始して頂ければ助かります……』  そのように告げると恵理はあなたの耳元から口を離し、コホンと咳払いをしながら鈴菜の足元へと腰を屈めた。そして今度は鈴菜にも聞こえるような声量で彼女に言葉を発する。 「喜んでください、鈴菜……貴女の足は私が担当する事になりましたよ……」  折角鈴菜に誰が何処を担当するかを悟られないよう小声で恵理とやり取りを交わしていたのに、恵理はそれを無に帰すかのように自分の担当箇所を鈴菜に打ち明けてしまった。 「なっっ!? な、なんですって!? え、恵理が……私の足を担当!? それってつまり……足裏をくすぐるのは恵理になったって事っ?」   恵理の宣言を聞いて急に血の気が引いたように顔を青く染める鈴菜……返す言葉は震え、声も上擦ってしまい、緊張が一気に高まったことをその言葉で物語ってしまう。 「えぇ……そうです。声の距離感とかで分かるでしょう? 私はもう腰を屈めて貴女の足先が目の前に来る所まで姿勢を低くしているんです。今……私の数センチ前には貴女の反り返すように拘束された足指の関節が見えているのです……もう少し近づけば……唇が当たってしまうのではないかという程の距離です……どうです? 私の居る位置……想像出来ましたか?」  アイマスクで視覚を遮断し情報を与えない様にしていたのは何だったのか? と思える程詳細に自分の今いる位置を鈴菜に教えてしまっている恵理だが……彼女の言葉を聞いた鈴菜は脳内で想像した恵理の位置を確認しようと何度も下を見ようとする仕草を繰り返す。しかし、アイマスクを付けさせられている鈴菜に視覚的な情報が入るはずもなく、確認したいという欲求が満たせないもどかしさに鈴菜は思わず苦悶の声を零してしまう。 「しかし貴女の足裏は……見た目によらずかなり魅力的ですよね? カカトは綺麗に手入れされててガサつきが一切ありませんし……皺すらも出来ないくらい限界まで反らされ引き伸ばされた土踏まずの窪み……形の不揃いな胸のように並んだ母指球と小指球の膨らみ……小さくて可愛らしい足の指達……そして、顔に似合わず背伸びしようとしたあとが見られる、爪に塗られた薄紫色のペディキュア……。ハッキリ言って、鈴菜の足裏は私の好みのど真ん中を突いてきています。その足をこれから私の好きにさせて貰えるだなんて……光栄にも程があります」  拘束され無防備になっている鈴菜の足を下から覗いたり横や上から回り見してそのように感想を零す恵理に、鈴菜は寒気のような嫌悪感を抱いたらしく顔を何度も横に振って拒絶の意志を彼女に示す。しかし恵理はそのような鈴菜の態度を楽しむように言葉での責めを続けていく。 「私が……どれだけ“足の裏”という部位が好きか……貴女なら良く分かっているでしょう? そして私が今……何を考えているかも……貴女なら分かっているのではありませんか?」  恵理の顔が興奮からか真っ赤に紅潮している。鈴菜はその顔を見る事は叶わないが、声の調子でその興奮度合いを悟っているようで一層顔を横に振って嫌がるそぶりを見せている。 「ほら……私の細くてしなやかな指が……これから……鈴菜の……物凄く敏感な“土踏まず”の肌を触ろうとしてますよぉ~?」 「ッひっっ!? や、やめっっ!! そんな事……言わないでっっ!!」 「あ~~ぁ……この指先の動き……見るからにこそばゆいって分かる動きをしてんすよぉ? ほら……指先がコチョコチョ~って……細かく優しく上下に動いてるんです♥ これが触ったら……さぞかしくすぐったいでしょうねぇ~~♥ 果たして耐えられるでしょうか……」 「あっっ! はっっ! ひゃっ!? いひゃああぁああぁ!! 想像させないでってば!! 触られても無いのに勝手にムズムズしちゃうじゃないのぉぉ!! んはぁぁぁっっ!!?」 「私の指……もうちょっとで足裏に触れちゃいますよぉ~~♥ 後……2cm……1cm……」 「あぐぅぅぅっっ!! さ、さ、触るならさっさと触りなさいよっっ!! 焦らすなんて……卑怯……んはっっ!?」 「アハ♥ まだ指は触れてませんよぉ? ギリギリの所で触る前の予行練習をしているんです♪ でも……気を抜いたら触ってしまいそうなくらいスレスレの距離なので、ちょっとした空気の揺らぎは感じているでしょう?」 「はひっ!? んあぁあぁぁあああぁ!! ヤバイっっ、足裏がむず痒くなってくっ!! 触られてないのにっっ!! まだ触られても無いのに想像だけでもう……ジッとしてらんない!!」 「触ってあげましょうか? それともまだ焦らされたいですかぁ?」 「だ、だ、だからっっ!! さっさと触れって言ってんのよっ!! んくぅぅぅっっ!! これだったらまだ触られているのを我慢していたほうがマシっっ!!」 「へぇ? 触られて我慢が出来ると思っているんですか……ふぅ~~ん。だったらお望み通り……」  その言葉の後てっきり構えていた手をそのまま足裏につけて恵理がくすぐりを開始するかと思われたが、彼女はその言葉を言い終えるより前にあなたの方を下から見上げ一度だけ頭を頷かせて見せた。  一瞬それが何を意味するのか理解できなかったが、言葉を言い終えた後もくすぐりを開始しない恵理の姿を見てあなたはそれが“合図”である事を悟る。  この流れであれば恵理の責めからスタートするものだと勝手に思い込んでいたが、その想像は彼女の思い描いた責めとは違っていたようだ。  そうすると見せかけて不意を衝く反対側の責め……恵理はそれを狙っていたようだ。  あなたはその意図を汲み取り早速構えていた手を鈴菜の伸びきった腋へと近づけさせていく。  そして、全ての指が腋の肌に触れ、指先がその体温を感じたと判断するや否や…… ――コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!  鈴菜の柔らかくて弾力のある腋の肌にしっかり指を突き立てて指先を上下にうねらせながら掠り掻くくすぐりを開始する。   「ばぎゃはっっ!!? ちょっっほ!? にゃ、にゃんで!? にゃんで腋ぃぃひひひひひひひひひひひひひ!? あひはっ? 足は何だったのよぉぉほほほほほほほほほほほほほ、うはひゃっっははははははははははははははは、あひはははははははははははははははははははははは!!」  足の事ばかり想像を掻き立てられた鈴菜にとってワキは完全に意識の外にあったであろう。恵理はそれを計算に入れてあえて自分の責め箇所を伝え足へ意識が向くように促した。  まんまとその意図に乗ってしまっていた鈴菜にこの意表を突いた責めが耐えられるはずもなく、あなたのくすぐりに驚きのあまり身体を大きく仰け反らせたかと思うとその後はいとも簡単にゲラゲラと笑い始めてしまった。 「えぎゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、ひ、ひ、卑怯よぉぉほほほほほほほほほほほほほ、さっきまで足の事しか言ってなかったじゃないのよぉぉ!! いきなり腋をくすぐるなんてっへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ひ、卑怯っっふふふふふふふふふふふふふふふふ、くはっっはははははははははははははははははははははは!!」 「卑怯? なぜ卑怯なのです? 私は一言も足裏“から”くすぐる……なんて言っていませんでしたよ? 貴女が勝手に勘違いしたのでしょう?」 「うはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、足の話してたんだったらっっははははははははははははは、足から責めるのが筋でしょうがぁぁっははははははははははははははははははははははははははは!!」 「なんですかぁ? 鈴菜は……腋よりも足の裏を責められたかったんですかぁ? 仕方ありませんねぇ~。本来なら奴隷の言う事など耳を貸さない様にしてますが……今回は貴女の意志を尊重してあげようじゃありませんか」 「へぎっっひひひひひひひひ!? ど、ど、奴隷?? ち、違っっははははははははは、私は奴隷じゃないぃィぃひひひひひひひひひひひひひ、奴隷を調教する側なのよぉぉほほほほほほほほほほほほほほほ、くははははははははははははははははははははははははは」 「残念ですが、私が足の裏を担当した時点で……貴女は奴隷に堕ちる事が確定してしまったのです。貴女だって簡単に想像できたでしょう? 私が足の裏をくすぐれば……どうなってしまうかという事ぐらい……」 「ま、ま、待っへ!! ちょっと待っへへへへへへへへへへへへへへ、うくはっっははははははははははははははははははは、触らないでっっへへへへへへへへへへ、恵理は足に触らないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「だぁ~め♥ 私だって……触りたくてウズウズしていたのですから♥ ここからは容赦なく貴女の笑いのツボを……この指で“コチョコチョ”させて貰います♥」 「いぎぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、ひぃひぃ! お願いひひひひひひひひひ、待っへ! 待っへ!! 触っちゃ駄目っっへへへへへへへへへへへ、あんたのくすぐりはっっはははははははははははははははは、ホントに耐えらんないんだからぁぁああぁああっはははははははははははははははははははははは!!」 「問答無用♥ ほ~ら、コチョコチョコチョコチョ~♥♥」 「びぎっっ!!? うぎがっっっっっっはっっっ!!!?」  あなたのワキ責めから程なくして恵理のくすぐりも開始された。  連呼される擬音と寸分違わぬタイミングで指をモジョモジョと蠢かせ、鈴菜の足裏を彼女の細指が右に左に上に下にと縦横無尽に駆け巡ってくすぐり回していく。その動きの速さたるや早送りをしているかの如く素早く、足裏を引っ掻く乾いた掠り音もその速さに比例して途切れることなく鳴り続いている。  一見おっとりしていて冷めた印象を持つ恵理がそのような激しいくすぐりを急に展開したものだから、あなたは彼女の普段の姿とのギャップを大きく感じ何とも言えないエロティシズムを感じてしまう。  虫も殺さない……というか虫にも興味を示さなそうな、無関心がデフォで備わってそうな彼女なのに、足裏のくすぐりとなるとキャラが豹変してしまったかのように積極的に責めている。そのギャップたるやあなたの中の恵理像が一度崩れ再構築されてしまうほど……  あなたは恵理の新たな一面を見られて嬉しいやら恐ろしいやらの両極端な感情に苛まれてしまう。 「びぎゃっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、いぎゃ~~~っははははははははははははははははははははははははははははは、やはははははははめへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、やめっ、やめでぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、うぎぃひっはははははははははははははははははははははははははははは!!!」  恵理のくすぐりが始まるや否や鈴菜の笑い方はさらに激化の一途をたどった。  悲鳴と唸りと大笑いが交じり合い雄たけびのような笑いが撒き散らされているが、恵理の手が動けば動くほどその声は更に大きく更に激しく口から吐き出されていく。 「ぎゃ~~っははははははははははははははははははははははははは、うはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、こしょばいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、腋も足の裏もこしょばいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ギヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、うあはははははははははははははははははははははははははは!!」 「やれやれ……まだ始まったばかりだというのにそんなに大袈裟に笑うなんてだらしない。くすぐりに強いと豪語しているんですからもう少し我慢してくださいよ……」 「でひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、み、見えないのキツイぃぃひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ! せ、せめてアイマスク取っでぇっへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、見えるようにしでよぉぉ!!」 「それはダメです。貴女を責めるのに視覚情報を遮断するという行為は必須条件なので……」 「はがっっはははははははははははははははは、見えないと辛いぃっひっひっひっひっひっひ、見えないと余計にくしゅぐったいのぉぉほほほほほほほほほほ、いへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、き、きついぃぃひひひひひひひひひ、くはははははははははははははははははは!!」 「この反応を見るに貴女がいかに“視覚”に頼ってきていたかが良く分かりますね……。見えてさえいれば無敵に近い貴女の耐久性も、それを封じられれば一転して人よりも刺激に弱くなるとは……なんとも皮肉が効いていて面白いものですね……」 「かっはははははははははははは、ひぃひぃぃっっひひひひひひひひひひひひ!! 面白ぐなんでないぃぃひっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、はひぃぃっひっひっひっひっひっひっひっひっひ全然面白くなんて無いわよぉぉほほほほほほほほほほほ、でひひひひひひひひひひひひひ、イヒィ~ッッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ、うはははははははははははははははははははははははは」 「貴女は面白くなくても……私は十分に面白いと感じていますよ? だってほら……今まで全く反応すらしていなかった“足の裏へのくすぐり”でさえもこんなに大笑いさせることが出来ているのですから♥」 「あがぁあぁぁぁっっはははははははははははははははははは、それはっっあんだの触り方がっぁはははははははははははははははははははは、触り方がいやらし過ぎるからっっははははははははははははははははは!!」 「触り方? あぁ……これですか? この……足裏を左から右へ横方向に引っ掻くくすぐりの事です?」 「あひゃああぁぁああぁぁあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、そりだめぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、その触り方やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ひぎゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、それくじゅぐっだいぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 「これがお気に召したのでしたら……しばらくコレを続けて差し上げますよ♥ ほ~ら、カリカリカリカリカリぃ~~♥♥」 「ギャアアアァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、つ、土踏まじゅの内側やばいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! 引っ掻かれだら滅茶苦茶こそばいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、だはははははははははははははははははははははは」 「あぁ……ここでしょ? ココが弱いのですね? わざわざ教えて下さってありがとうございます♪ それではこの部分は念入りに……♥」 「ヤれっで言っでないぃぃひひひひひひひひひひひひひ!! やめろって言いだいのっっくすぐっだいがらぁぁっ!! っっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、うひぃっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ、えひひひひひひひひひひひ、やめでっっホントにやめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ」 「やめません♥ 貴女の笑いが枯れ果てるまでこの指で引っ掻き続けてあげます♥」 「いひゃはははははははははははははははははははは、もういやっぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、笑いだぐないぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ」 「笑いたくなくても無理やり笑わせ続けるのが“くすぐり責め”である事は貴女が良く理解している事でしょう?」 「わだじは強いる側だったはずなのぉぉほほほほほほほほほほほほほほ、される側に回るなんて聞いでながっだははははははははははははははははは!! ごんなに笑うのが苦しいなんで思っでもみながっだぁあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」 「笑いたくもないのに笑わされるというのは想像以上に苦しいものでしょう? 貴女が今まで奴隷たちに強いてきた責め苦はこういうものだったのですよ……」 「おでがひぃぃひひひひひひひひひひひひ、もうやめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、もう笑いだぐないぃぃひひひひひひひひひひひ、もう笑いだぐないのぉぉぉぉ!!」 「貴女に調教されてきた奴隷たちも同じことを言ったり思ったりしてきたはずです……貴女はその時手を緩めたり止めたりしてあげましたか?」 「かひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、ぐるじぃぃ! ぐるじぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」 「止めなかったでしょう? 緩めなかったでしょう? それどころか……こんな風にさらに激しく指を動かして……」 「がひっ!? あぎゃはっっ!!? イギャアアァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、指が足の裏を滅茶苦茶に這い回りだじだぁぁあぁぁはははははははははははははははははは、やばひぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、そのくしゅぐりヤバいひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 「ほら、足の裏だけがくすぐりではありませんよぉ! 貴女の弱点である脇腹だってこの方が……」  鈴菜に対する容赦のない責め言葉と攻め手を目の当たりにし自分のくすぐりにいまいち集中できていなかったあなただったが、責め言葉の中に混じらせた絶妙な促しを恵理から受け取りハッとなって止まりがちだった手を彼女の腋から慌てて離す。  そして、彼女の言葉通り鈴菜の脇腹へと手を移動させたあなたはこれでもかと言わんばかりに指に力を込めて彼女の脇腹の柔肌を掴みにかかる。 ――ガシッ!! ガシッっ!!! 「び、ギゃハっッ!!?」  両脇腹を同時に掴み込んだあなたの手の感触に鈴菜は身体を大きく震わせながら反応を返す。  これから行われる責めに緊張を強いられている事が分かる程に彼女の脇腹の肌はビクビクと小さな痙攣を繰り返している。あなたはその痙攣を指先に感じながらも指に力を込めなおし彼女の脇腹をグニグニと揉み込み始めた。 ――グニュ♥ グニグニグニ♥♥ 「べぎゃひゃっッ!!? びぎぃぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!?」  揉み込みが始まった最初の段階では鈴菜の口から笑いよりも悲鳴のような叫び声が先に上った。  しかしその悲鳴も、揉み込みが繰り返され脇腹に確かなくすぐったさを感じ始めると程なくして…… 「ひぎぃぃぃぃぃぃっっ……いぎゃはははははははははははははっっ!? うへひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひっ!? アギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、や、や、やだぁあっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、脇ばりゃ駄目っっっ!! うぎゃははははははははははははははははははははははははは、その揉み方ぁぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、ダメ、ダメっ!! ダメぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  間欠泉から熱い湯が勢いよく噴出するかのように鈴菜の口からは腹の底に溜まっていたであろう笑いの衝動が一気に放出してしまう。  その笑い方たるや音圧を身体の節々に感じられるほどであり、彼女がいかに脇腹へのくすぐりに弱いかをその笑いの勢いで悟ることが出来る。 「ギャ~~ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ、うはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、まじでぇっっへへへへへへへへへ、マジでやめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 脇腹はホントに無理なんだってばぁぁっっははははははははははははははははははは、いぎぃひっ! あひぃぃぃっっ!!? うひはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、やめでぇぇ!!」  鈴菜の脇腹の肌は彼女の笑い悶えに合わせてピンと張り詰めたり弛緩したりを繰り返す。あなたは肌の筋肉が弛緩したと分かれば全ての指をその肌に触れさせて指先だけでモジョモジョとこしょぐり、逆に緊張するように脇腹の筋が張り詰めたなと感じればその緊張した肌を揉み解すかのように人差し指と中指だけで強く揉み込んでいく責めを行う。緩急の付いたその責めは鈴菜の笑意のツボを存分に刺激しているようで、この責めが繰り返されている間……彼女はずっと身体を暴れさせながら止められない笑いの連続に悶え苦しんだ。 「おでがひぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ!! わきばりゃやめでっっへへへへへへへへへへへへへへへへへへ! いぎゃっっははははははははははははははははははははは、うひぃぃ!!? いひぃぃっっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ、苦じぃいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、イギがでぎないぃぃひひひひひひひひひひひひひ、うへひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、んははははははははははははははははははははは!!」 「やはり脇腹へのくすぐりは別格的に効いちゃいますね……。まさか目隠しを付けるだけでこれ程笑い狂ってくれるなんて思ってもいませんでした……」 「がはっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、見えないの辛いぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、見えないの怖いぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ!! 刺激がどこから来るか分かんないから構えらんないのぉぉほほほほほほほほほ!! それが辛すぎるぅぅふふふふふふふふふふふふふふふふふ、イギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 「フフ……堪りませんね♥ あの生意気な鈴菜を……自分の意のままに笑わせて苦しめられるというのは……。もう……それだけで興奮が最高潮まで達してしまいます……」 「あがははははははははははははは、恵理ぃぃひひひひひひひひひひひ、おでがいぃぃぃぃひひひひひひひひひひひひ、もうやめさせてぇぇへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへ!! くしゅぐるのやめさせてよぉぉ!! うひはっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」 「私も貴女の脇腹をくすぐって大笑いさせてみたかったというのは本音としてありましたが……触ってみてやはり私は足の裏こそが至高だと再確認させていただきました♥」 「くひはっっ!? いひゃっっ!!? 足指の間に指がっっ!? あぎひゃっぅ!! やめっっ!! そこっ! ほじくらないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「鈴菜の小さくて可愛らしい足の指ぃ♥ とっても可愛いから……ついつい意地悪したくなっちゃいます♥」 「あぎひゃっっははははははははははははは、指だけこしょぐらないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへ!! そんな優しく触られたらぁぁっっははははははははははははは、ムズ痒くなっぢゃうぅぅぅぅ!! んああぁっっっっ!!!」 「カカトだって剥きたての卵みたいにツルツルしてて……思わず撫で回したくなるくらい触り心地が良いんですよねぇ~~」 「うひぃぃっっっ!!? か、か、っかかとっっほほほほほほほほほほ!! カカトを爪でなぞっちゃっっははははははははははははははははははは、だみぇえぇっぇっへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「でもやっぱり……私はココが一番好きです♥ 足裏の……コ・コぉ~♪」 「えぎっっ!? ひへっっ!? あひひひひひひひひひひひひひひひ!! やめっ! そこっっ土踏まずぅぅぅふふふふふふ!! そこに指を這わさないでぇぇへへへへへへへへへへへへ!!」 「足の指が海老反る様に引っ張られてて拘束されているから……普段は窪んでいる筈のココも今日は真っ平になってますもんね~~♥」 「あひっ! はひっっ!! やだっっ!! もうヤダっっはははは!! 脇腹も足の裏もっっ……もう触られたくないぃィひひひひひひひひひひひひひ!!」 「この引っ張り切ったゴムのように緊張した土踏まずの肌を……私のこの硬い爪先で……ツツツ~ッってなぞってあげたら……鈴菜ってば良い反応を返してくれますよね?」 「あがっっっっはっつっ!!? だ、だがらっっ、やめでっっでぇぇへへへへへへへへへへへ!! うぎひぃぃぃぃぃぃぃぃ!? こそばいぃぃぃっっっ!!!」 「この触り方……ついつい笑っちゃいたくなるでしょう? ほら……爪の先だけでコソコソコソ~~ってされたら♥ 笑いたくなくても笑いたくなるでしょう?」 「にゃひゃはっっ!!? うはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、もう嫌っっはははははははははははははははは、もう嫌ぁぁ!!」 「でも私は……こんな優しい責めで鈴菜の事イジメるのはあまり面白くないんです。どちらかと言えば……こんな風に爪を肌に食い込ませて……」 「ぐぎひゃっ!!? あひっっひひっ!!? ちょっっ……」 「足裏の皮膚を剥ぎ返すくらいの勢いで引っ掻いて無理やり笑わせる方がっ! 私好みなんですよねっ!!」 ――ゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョ!! ゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョゴヂョ!! 「びぎゃああああぁああぁあああぁぁぁっっっっ!!!? あぎゃはっっっっはひ!! あぎひっ!? ふぎゃっっはははははははははははははははははははははははははは、いぎゃあああぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「ほらほらっ! 叫んでる暇があったら笑ってください? 足裏が壊れるくらいくすぐってあげますからっっ!! ほらぁ!! ほらほらぁぁ!!」 「おぎゃははははははははははははははははははははははは、ひぎぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、うへひはははははははは、ゲホゲホゲホっっ! くへひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、やめでっっ! やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「まだまだ時間はたっぷりありますから、存分に私達のくすぐりで笑い狂ってくださいね♥ ほら、暴れたって無駄ですよ? そんな無駄な事しなくていいので笑いなさい! ほら! わ・ら・え!!」 「ぃぎゃああああぁぁははははははははははははははははははははは、も、も、もう無理ぃィひひひひひひひひひひひひひ、限界ぃィひひひひひひひひひひ、死んじゃうっっ!! これ以上は死んじゃうぅぅぅふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ、だははははははははははははははははは!!」 「戯言も口から出さなくて良いですからっ! それよりも笑えと言っているでしょう? 限界なんて関係ありません! 喉が擦り切れるくらいまで笑わせて差し上げますから覚悟してください!」 「うはひゃ~~っはははははははははははははははははは、わ、わ、わ、わがだぁぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、もうわがったぁぁぁぁ!!!」 「何が分かったんです? くすぐりの辛さがですか? それとも自分の愚かさとかですかぁ?」 「ぎ、ギ、ギブ!! ギブぅっっふふふふふふふふふ!! ギブアップするっっ!! ギブアップさせてぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、も、もう無理だからぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」 「っ!? ギブアップですって? 苦し紛れに言ってはならない言葉を言ってしまいましたね? もう取り消しは出来ませんよ?」 「だはぁ~っはははははははははははははははは、い、いい!! 取り消さないからもうやめで!! くしゅぐり止めてぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「…………そうですか。まぁ良いでしょう……ルールは……ルールですからね……」  鈴菜のギブアップ宣言に物足りなさを表情に浮かべながらも恵理は渋々ルールに従うよう静かに足裏から手を引いていった。  それを見たあなたも脇腹から名残惜しそうに手を離し、地獄のくすぐり責めから鈴菜を解放してあげる事とした。 「がはっっはっっ! はひっっ、あひぃぃ……ゲホゲホ!! はひぃぃ……あひぃぃ……はへ……くひぃぃ……はぁ、はぁ、はぁ……」  責めから解放された鈴菜は今まで失われていた酸素を取り戻すかのように肩を震わせ激しく呼吸を繰り返した。  アイマスクの端からは、汗なのかも涙なのかも判断の付かない体液が垂れだしていて、その流れ出たモノと口の端からだらしなく垂れてしまっている涎とが合流し顎の先から雫となって床へと落ちている。 「19分42秒……。まぁ、ギブアップせずにあのペースで残りの11分を笑わされていれば……意識はなくなっていたかもしれませんね……」  先程までの興奮が嘘であったかのように冷静さを取り戻した恵理は、ストップウォッチを止めそのように鈴菜に告げる。しかし、その頬には興奮の後が見て取れる濃いピンク色の紅潮跡が見て取れ、彼女がどれほどあの責めに興奮していたかを名残で悟ることが出来てしまう。 「しかし、ギブアップを宣言したという事はどうなるか……知らない貴女ではありませんよね?」 「はぁ、はぁ……ケホケホ! はぁ……はぁ……わ、わ、分かって……いる……わよ。でも……これ以上は……ホントに……無理だった……はぁはぁ……。ホント死んじゃうとこ……だった……から……」 「貴女がギブアップをすれば私や美咲さんの報酬にも響いてくるというルールなのですよ? それを知ったうえで……それを言ったんですよね?」 「うぅ……うぅぅっっ…………」 「貴女ほどの我慢強いコンパニオンが、たかが二人のくすぐりにギブアップをしてしまうなんて……なんとも情けない……」 「だ、だ、だって! この目隠しがっっ!! これさえなければ……こんな事には……」 「負けを認めたのみならず今度は言い訳ですか? ホントに情けない! 言っていて恥ずかしくはないのですか?」 「うぐぅぅ……うぅ……」 「まぁ良いでしょう。報酬が引かれた分はこれからたっぷりお返しできるわけですし……それで少しは気を払させて貰いますよ?」 「うぅぅ…………」 「さて……美咲さん?」 「ッ!? は、はい!」 「これから彼女にギブアップをした罰を与えられるわけですけど……私は引き続き足裏を責めたいと思ってます。貴女には上半身をお任せしても……」 「あ、あぁ……えぇ構いませんよ。私は……ワキとか……好きですから♥」 「そうですか……まぁ私も……足の裏がだぁ~い好きなので……丁度良かったです♥」 「ですね♥ 私もワキ、だぁ~い好きです♥ 特に……鈴菜ちゃんの……このエッチな腋を触れると思ったら……思わず涎が出てきそうです♥」 「フフフ……奇遇ですね……私もです♥」 「ウフフフ……」 「フフフ……」  二人の会話を視覚を遮られたまま聞かされていた鈴菜は彼女達の好奇な視線を感じているかのように身体をモジモジとくねらせ嫌がる仕草をして見せている。  しかし彼女がどんなに嫌がろうが……どんなに逃げようと抵抗しようが、手足を拘束された彼女に抗う手段は用意されてはいない。  恵理と美咲は必死に手足をバタつかせようとする哀れな鈴菜を見て満面の笑みを浮かべる。  その笑みからは、これからどのように料理してやろうかと言わんばかりの含み笑いが零れていく。  鈴菜はその声をアイマスクによって作られた暗闇の中でただ聞かされ続ける。  自分がどのような報復に晒される事になるかを……恐怖に思いながら……  恵理と美咲の報復を見る→#70へ

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