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#60  背中越しから見る鈴菜の小さく膨らんだ横胸……  年齢から見るに成熟した女性である事は知識として理解は出来るものの、この小さな丘陵を見てしまうと本当にプロフィール通りの年齢であるか疑問を抱かなくてはならなくなる。  見た目は子供……でも、この店に出勤しているという事はやはりきっとそれなりの年齢なのだろう。残念なのはどこかのタイミングで発育不良を起こしてしまった胸と子供のようにしか見えないくらい低い身長と……そしてとても大人の女性とは思えない煽りをするその生意気な性格だけである。 「フン! 腋の反応が良かったからまた腋を責めるってワケ? あんたってほんと単純で馬鹿よね? そんなんで私の事笑わせられるとでも思ってるの?」    この性格の悪さが無ければ、可愛いだけの幼女という事で受け入れやすかったのだが……  などとあなたは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべつつも彼女の腋に背後から手を近づけさせた。 「…………ッっ!?」  鈴菜のピンと張った腋の皮膚に親指以外の指全てを当てていくと、彼女はビクリと身体を震わせ文句を垂れていたその口を閉じて吹き出そうとしたものを口内に無理やり押し留めた。  良い反応だ……  あなたはそのように感想を浮かべながら指に力を込め彼女の腋の皮膚感触を指先に伝えていく。  彼女の腋はとても柔らかく温かい……  先程までは羽根を這わせるだけで生の触感を味わえてはいなかったが、いざ素の指先で触れる事となった彼女の腋の肌は、人肌より少し高めの体温とピンと伸びきった弾力の感触が同時に味わえ、あなたの責め欲を存分に掻き立て始める。 「はぐっっ……くっ……ふっ! うぐぅぅ…………」  肌の感触を存分に堪能し愉悦に浸るあなたとは対照的に、鈴菜の方は敏感な腋の肌を触られ苦悶の表情と声を露わにしてしまう。  思っていたよりもあなたの手の感触がこそばゆく感じてしまったのであろう……彼女の口からは、先程までの強気な言葉は吐き出されなくなってしまっていた。  あなたはその必死に耐えようと目を閉じている彼女の顔を想像しながら、腋の窪みに添えた指達に次なる指示を脳から伝えた。 ――コチョ♥コチョ…… 「ぴはひっッ!? んくはっっ!!!」  中指と人差し指だけに与えられたその指示は“腋の窪みの中を指先で引っ掻け”という極々単純な命令でしかなかった。  しかし、その指示通りの動きを指達が取ると、鈴菜の口は堅く結ぶように閉じていた格好から一変して、吹き出すように口を開いて唇をワナワナと震わせる格好になってしまった。  溜め込んでいた息を全て吐き出す様に……  鈴菜は開口と同時に肺の中の酸素まで絞り出したかのように勢いのある吹き出しを行ってしまう。 ――コチョコチョコチョ♥ コチョコチョコチョ♥  吹き出しはしたがまだ笑わせるには至っていない。でもこの勢いならすぐに笑わせられる筈だ。そう考えたあなたはこれを機にと全ての指を一斉に蠢かせて彼女の腋に容赦のないこそばしを展開する。 「ぶひゃっ!? あがっっっはっっ!! はっ……はひっっ!! んぐっっふっっっふっっふ……んんんんんんんっっ!!!」  一瞬“笑い出したか?”と思ったが、鈴菜は笑い出す寸前で口を閉じ、顔を左右に振って湧き上がってきているであろうこそばゆさに抵抗を始めた。  あなたはそれを見て、我慢するのであれば責め方を変えてやる! と言わんばかりに薬指と小指を腋の下付近に這わせ、胸横の肋骨が浮き出た箇所に指先を沈み込ませてグニグニとその奥をマッサージするように新たなくすぐりを行う。 「はぐひっ!? うぎっひっっっ! んひひっっ……くひひ……ひひ……んむぅぅぅぅぅぅ!!」  我慢の隙間から零れた悲鳴のような声に“今度こそ笑わせたか?”と再び期待を持ちかけるが、声を上げたと同時に笑いを引き摺りながらも必死に口を閉じてしまった鈴菜を見てあなたはその期待から一転して焦りの色を顔に映し出し始める。  どのような触り方をしても“あと一歩”の所までは運べても、どうしても次の一歩に辿り着かない。普通ならとっくの昔に笑わせていてもおかしくない責めを行っているにもかかわらず、鈴菜はなんだかんだ苦悶の声を零しながらも耐えきって見せてくる。   「ふくくっ……くっっふ! ふっ……ふふっ…………ん……」  そうこうしているとこちらの責め方にも被りが生じ始めてくる。  なるべく同じ個所を同じくすぐり方で責めてはいけないと頭では思っていながらも、くすぐる時間が長引けば長引くほど責め箇所も責め方もレパートリーが無くなっていき……結果同じことの繰り返しに成り果ててしまう。  同じことを繰り返せば……必然的に刺激の質に“慣れ”が生じてしまうというもの。特にチェックの段階で刺激を送り込んだ腋の部位なのだから、なおの事刺激慣れを助長してしまう事は目に見えている。 「ふ……ふふ……ふ……。ふぅぅ~~~~」  あなたの焦りをくすぐり方の乱れで悟ったのか鈴菜は笑いの我慢を途中でやめ、あなたに対して余裕のある深呼吸をわざとして見せる。  背後からでも、彼女がすでに笑いを我慢すらしていない事など見ずとも分かる。  大きな深呼吸の後彼女は余裕ある態度で笑ったのだ…… 「フフフ……どうしたの? まだ時間はあるんでしょ? ほら……もっと責めなくちゃ♥ まさかこの程度で終わりなんて言わないでしょ? 私の事笑わそうと意気込んでいたんだから……」  くすぐったさによる強制的な笑いではなく、あなたの責めを小馬鹿にするような余裕ある笑い…… 当然この笑いはあなたのくすぐりで笑ったとみなされるわけではない。彼女が自発的に零した嘲笑なのだから…… 「馬鹿ね……私相手に同じ個所を2度責めようとするなんて……。それがどれだけ愚かな事かって……2回もチェックさせてあげたっていうのに見抜けなかったわけぇ~? だとするとあんたの目はとんだ節穴だったって事になるわね」  同じ個所を2度責める事の愚かしさ? 鈴菜の言葉にあなたはくすぐっていた手を止め彼女の言葉に耳を貸す。 「フン! なに? 諦めちゃったの? 案外根性なしなのね……あんた……」  もはや腋の部位で触っていない箇所は1つも無い。責め方もあれこれ工夫してローテーションさせてみたが、鈴菜はピクリとも笑わなくなった。そんな状態で彼女を笑わせることなど出来やしない……。万策が尽きた……という言葉が彼女の言葉の後に脳裏を過った事であなたは自然と手を止め攻め手を引いてしまったのだ。 「ううん、違うわね……ちゃんと悟ったっていうのが正解かしら? 私の事……もう笑わせられる見込みが無くなったから潔く手を引いたって事でしょ?」  鈴菜の言葉に悔しいながらもあなたは頭を頷かせる。彼女の言葉に何一つ非は認められなかったのだから頷くより他なかった……。 「なるほど……そういう潔さがあるっていうんなら……あんたにはまだ見込み有るって事になるわね」  笑わせられなかった事によりどんな罵詈雑言が飛び出すのかと覚悟を決めていたあなたに、意外にも鈴菜は“潔く負けを認めた”あなたの態度に感銘の意を言葉に示した。 「いいわ……だったら特別に今回だけはヒントをあげる。普段はこんな甘っちょろい言葉を掛けるのも虫唾が走るくらいだけど……あんたのその態度は少し気に入ったわ♥ だから特別よ?」  彼女の口からそのような言葉が出てくるとは思わずあっけにとられた表情で彼女の正面に回り込んだあなたに、鈴菜はクスリと笑みを浮かべて囁くような声で言葉を紡いだ。 「薄々気付いていたでしょうけど……私はくすぐりに対して慣れるスピードが早いの。特に弱点ではない部位への刺激はそれ相応に慣れるのも早くなるわ」  慣れるスピードが早い体質……あなたは彼女の言う通りその事実に薄々気付いていた。  本番前に腋をチェックした時も、最初の反応や途中出までの流れは良かったと覚えている。しかし、その良かった状態は長く続かなかったという事実も覚えている。つまりはそれこそが彼女の言う“慣れ”によるものなのだろうと種明かしを受けた今なら想像がつく。 「それとね、あんたがどういう意図でココを狙ったのかは分かんないけど……腋は私の弱点ではないわ。だからこんなトコ……2度も責めてしまったっていうのは愚策中の愚策だったって事よ♪」  腋に対しては意表を突いた責めが有効……。そのように感じていたあなたは、実は腋が最大の弱点ではないだろうか? と期待してこの部位を選んだのだが……彼女の言葉にそうでないことを知らされ愕然とする。  あれだけのリアクションを取れておきながら弱点ではないという事は……それじゃあ一体どこが彼女の本当の弱点なのか……? 「勿論……弱点を教えてあげるような甘いことは絶対にしないけど、それでも腋じゃないってだけで少しは絞れたんじゃないかしら? 後はそこへの責め方を工夫すれば……もしかしたら私を少し笑わす事も出来るかもしれないわね……」  確かに“腋”が弱点でないというのが真実なら、あとは足裏か脇腹かの二択だ……。直接弱点を教えて貰えないのは残念ではあるが、少なくとも弱点候補から腋が消えたというのはあなたにとって朗報と言える。 「刺激に慣れやすい体質……って教えてあげたんだから、どうやって責めたらいいか……もう分るわよね?」  弱点という位なのだから笑い易い箇所である事は考えなくても分かる事だ。その弱点を本番に選ぶことも重要だが……彼女の体質である“刺激に慣れやすい”というのを加味してチェックの段階でも責めなくては台無しになってしまう。  だったらどのように責めたらいいか……?  その答えはすでにあなたの頭の中で纏まりつつある。 「フフ……良い目つきになったじゃない。次に挑戦してくる時が楽しみだわ♥ あ、勿論……私は手加減なんかしてあげないんだから……あんたもそのつもりで責めてきなさいよね?」  今となってはなぜ彼女があなたにあのようなヒントを漏らしたのか疑問の残るところだが、あなたは彼女の言葉に深く頷きを入れて振り返り部屋の外へと続く扉を開けてその部屋を後にした。  結果としては負け……  本番で鈴菜を笑わせられなかったあなたの負けではあるが、それ以上に値千金の情報を彼女から与えられた。  この情報を得てあなたは再び彼女へリベンジする事を決意する。  次こそはこの手で……彼女を無様に笑い狂わせてみせる! と胸に秘めながら…… 『鈴菜ルート失敗②……【刺激慣れ】エンド……完』

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