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#58  足裏への責めが思いのほか効いてしまっていたのかくすぐりが止んだ今でも鈴菜の呼吸は荒く、腹側部の筋肉もビクビクと何かに怯える様に小刻みな痙攣を繰り返している。  あなたはそんな彼女の震えている脇腹へ羽根をゆっくりと近づけ、試しにと言わんばかりに羽根先を脇腹の窪みへと差し込んでいった。 「んくぅぅっっ!?」  羽根の尖った先端が脇腹の皮膚にコソッっと触ると鈴菜はビクリと大きな反応を返し、その羽根先の刺激から逃げようと必死に腰を横に引いて抵抗しようと試みる。その抵抗によって脇腹の部位が僅かに羽根先から離れることはあったが、逃げられたのは僅かに数センチ程度の距離であるためあなたが逃げた脇腹を追って羽根を少し動かせばすぐに窪み切って皺の寄った彼女の脇腹へと追いついてしまう。それでもなお脇腹を逃がそうと必死に腹側部を引こうと試みるが、手と足の拘束がその動きを阻害してしまいそれ以上は逃げられなくなってしまう。  あなたはそんな逃げられなくなった彼女の無防備な脇腹の肌に羽根先を着地させ、皺の寄った脇腹の上皮を掃き掃除でもするかのような動きでくすぐり始めた。 「んふっっ!!? んくぅぅぅぅぅ!! んんっっ、んんんっっっ!! んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」  羽根から脇腹を逃がそうと弓なりの格好になるまで身体を曲げてしまった鈴菜は、あなたのこそばしに唸り声を上げながら嫌がる様に悶え始める。  窪みに出来た皺の形をなぞる様に左に右にと羽根先を動かし彼女の腹側部に耐え難いこそばゆさを送り込むあなたの責めに、鈴菜は顎をプルプルと震わせ声を押し殺すような笑いを口内だけで響かせていた。  この反応を見るにこの部位も相当刺激に弱いと見たあなたは、さらなる彼女のリアクションを求め羽根の動きに変化を加えながら新鮮な刺激を彼女に送りこんでいった。 ————コチョコチョ、コチョコチョコチョ……コチョコチョ……  脇腹の中心から少し上の方をなぞってあげたり、逆に下の方で羽根先をチョロチョロ動かしてみたり……  背中側までくすぐる範囲を広げてあげたり、臍の近辺まで羽根を這わせてみたり……  鈴菜がそれ以上逃げられないのを良い事にあなたのくすぐりは執拗に彼女の脇腹を捉え粘着するようにその部位ばかりを責め回している。 「くっっふっっっ!! うぐふっっ!! ぷくっっくくくっっっ……んくくっっふっ!!」  必死に身体を逃がしながら笑いの衝動を堪えている鈴菜だったが、その口元は緩いVの字に歪み零れる唸り声からも時折笑いに似た色声が漏れるようになっていた。  もう一押しで笑わせられるか……  と判断したあなたは、遊ばせてあったもう一本の羽根を背中側から彼女に知られないようこっそり回して、反対の脇腹を狙うべく羽根を位置につかせた。  羽根から逃げようと弓なりになった身体の反対の脇腹は、今くすぐっている脇腹とは真逆に緩いカーブを描いて突き出すような姿になっている。  肌は皺の一本も見られないほどにピンと緊張するかのように張り、触られればその刺激をダイレクトに感じてしまう事は請け合いだ。  そんな緊張した反対側の脇腹にあなたは羽根の先端を僅かに触れさせ、羽根先で小さな円を描くような動きをさせて新たなくすぐりを開始すると…… 「ぴぎゃっっ!!? んひゃはっっ!!? いぎゃああぁあぁっっっははははははははははははははははははははははははははははははは、や、や、やめっっ!! うぎゃははははははははははははははははははははは、はひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、いひぃぃぃぃぃぃぃっっ!!?」  鈴菜は先程よりも大きなビクつきを見せ、弓なりに曲げていた身体を反射的に反対側へと逃がす態勢を取り出した。しかし、身体を挟むようにあなたの羽根はくすぐっているのだから彼女が左に身体を引こうが右に引こうが羽根の刺激からは逃げられない。そんな事など見なくても理解できている筈だが、彼女の羽根逃げはしばらく続き……まるでダンスを踊るかのように腰を何度も左右にくねらせる光景があなたの目を楽しませた。 「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、や、やめっっ! やめろ! この馬鹿っっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは……その触り方、いやらしすぎなのよっっ!! 今すぐやめろっほほほほほほほほ、うははははははははははははははははは、いへへへへへへへへへへへへへへ!!」  足裏でも笑わせる事に成功したが、この脇腹の部位は足裏以上に刺激される事を嫌がりながら笑っている。  それを見る限りは足裏よりも脇腹の方が弱いのだろうと推察できる。  というか……彼女は本当にくすぐりに強いのかどうかも甚だ疑問に感じ始めた。足を責めても脇腹を責めても我慢できず笑っているのだから……下手すれば“腋”の部位も弱い可能性がある。もし仮にそうであるなら……彼女のコースが“最難関”だと言われる所以は何処にあるのだろうか? 料金が一番安いという面から見ても難しいのだろうと覚悟して挑んでいたのに……このように簡単に笑われると正直拍子抜けしてしまう。  これならまだ……自分の方がよっぽど我慢強いんじゃないか? とさえ思えてしまう。  果たしてこの反応は素直に喜んでおくべきなのか……それともあなたを油断させる罠だと勘繰りを入れるべきなのか……  今のあなたにはどちらなのかは判断できない。  でも、この笑い悶え方と嫌がるリアクションを見る限りは、この脇腹という部位は彼女の弱点であると言っても差し支えないだろう。  彼女は脇腹が弱い! このチェックでその事実を知れたことは大きい筈だ。 「ひっ、ひぃぃっひひひひひひひひひひひひ、はひ、あひぃぃぃ!! ハァハァ……はへへへへへ、んひひひひひひひひひひひひひひ、くひひひひひひひひひひひひ!! はひぃ、はひ……かはっ!!」  脇腹が弱いという事は分かったのだが、責めの時間が長引けば長引くほど鈴菜の反応も落ち着きを見せ始めてしまう。普通であれば一度笑ってしまえば手を緩めない限りは笑い続けてしまうものだろうと思うのだが、鈴菜はどうやらそういう体質ではないらしい。例え弱点であっても刺激への“慣れ”までの時間は常人よりも短いようだ。手を抜いている訳でも緩めている訳でもないのに彼女の反応が緩やかに落ち着きを取り戻しつつあるのが見て取れる。 「ふっ……ふふ……ふふふ……。一度ならず二度までも私の事笑わせるなんて……なかなかやるじゃない。あんたの事……少し甘く見ていたわ」  その後、完全に笑いを抑え込むことに成功した鈴菜は、先程までの無様な笑い悶えなど存在しなかったかのように自信に溢れた表情を取り戻し、余裕がある事を見せつけるかの如くあなたへの敬意を言葉にして零す。 「二度も笑わせてもらったお礼に……正直な情報を一つあんたに与えてあげるわ」  くすぐりは続行しているにもかかわらず、鈴菜は笑うどころか刺激に対する反応すら返さない。 「今くすぐってるこの脇腹……そこは確かに私の弱点……と言っても差し支えない箇所よ。私は脇腹のくすぐりに弱い……それは確かだけど、あんたはそれを知ったところで次の本番に生かす事は出来ないわ。見ての通り……私はくすぐりに慣れるのが普通の人より早いの♥」  彼女の反応の変化を見て「もしかしたら……」と思ってはいたが、彼女自身がそれを告白したことで疑念は確信へと変わってしまう。 「つまり……本番ではもうココは責めない方が良いって事よ。だって……慣れちゃったんだもの……脇腹へのくすぐりに♥」  くすぐり慣れが早いのであれば、今までチェックした足裏も脇腹も本番に回せば笑わせることは出来ないかもしれない。足裏も脇腹も選ばないとなれば残された部位は“腋”の部位だけとなってしまうが…… 「まぁ、あんたがヤりたいっていうんだったら別に止めないけどね? 本番は素手でくすぐるんでしょ? だったら……私のくすぐり慣れも通用しないかもしれないものね……」  彼女が言うように本番は今まで使っていた羽根ではなく生の手でくすぐる事となる。羽根と手では受ける刺激も責められる感触も全く違うはずだ。  くすぐりに慣れるのは早くても、慣れる前に笑わせられればあなたの勝ちなのである。だから、彼女の口車に乗せられて良い反応を見れた足裏や弱点だと豪語する脇腹を責めないというのは愚の骨頂だと言える。  しかし、気になるのは……彼女の強気な態度である。あそこまで無様に笑わされたというのに、今ではそれを微塵も感じさせないほど自信が漲っているように見えてしまう。  弱点である事も認め……更には「そこは責めない方が良い」とまでアドバイスしてきた彼女……。  あなたは彼女のその余裕ある態度を見てしまうと迷いが生じてしまう。  本当に弱点を責めるべきなのか……それとも……  あなたは羽根を動かすのも忘れ彼女の言葉と自分の考えを交互に浮かべて迷い続けた。  どうするのが正解なのか? 何処を選ぶのが正しいのか……  そして羽根の動きが完全に止まってしまったタイミングで、第二チェックの終了を告げるアラーム音が部屋に鳴り響いた。  あなたは動かす事も忘れていた羽根を自分の方に引き、無言で手を差し出している恵理にその羽根を渡した。  次の本番で笑わせられなければプレイが終わってしまう。  弱点は分かった……足裏の反応もどんな感じか覚えている。  鈴菜の言う通り、脇腹や足裏のくすぐりに慣れてしまったという事であれば、その二か所は避けて初めて触る腋に賭けてみるのも一興だと思うが……彼女があなたへ真実を語っているかも分からないし、そもそも次の責めは羽根でなく手で行うのだ。刺激の質も責め方も変わるのだから受け取り方も必ず変わってくるはず……  そう信じて脇腹や足裏を責めてみてもいいはずだ。脇腹の刺激だってやせ我慢して耐えていたのかもしれないのだから、全部が全部信用するのは彼女の掌の上で踊らされることになる。  あなたはしばし時間を取り様々な可能性を頭に巡らせた。  そして……数分の後、本番の責め場所を1箇所に絞り込み恵理にそれを伝えた。  あなたは恵理に…… A:まだ調べていない“腋”を責める……と告げた。→#59へ B:弱点である“脇腹”を責める! と告げた。→#62へ C:反応の良かった“足裏”を責める! と告げた。#64へ

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