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#55 「はぁ、はぁ、はぁ……ふざけんじゃないわよ! 私への責めを途中で切り上げて次の箇所に進むなんて……どれだけ私を舐めれば気が済むってのよ!!」  あなたは脇腹の反応の良さに気を良くしそこの責めを早めに切り上げ、ギャーギャーと文句を垂れる鈴菜の背後へと回り込んで次の責め場所である“腋”の部位に羽根を移動させる。  正直……弱点はほぼ脇腹で決まりであるため腋の責めはオマケの様なものだが、もしかすれば脇腹よりももっと弱い箇所が実は腋だった……というミラクルもあるかもしれない。くすぐりに強いと豪語する彼女が流石に脇腹以上の反応を腋で見せるとは思わないが……しかし、脇腹の部位からそれほど離れていないこの部位だってくすぐられれば耐え難い笑意を生むはずだ。脇腹であれだけのリアクションを得る事に成功した自分のくすぐり方なら、もしかしたら弱点出なくても彼女を笑わせることが出来るかもしれない……あなたはそのような期待を抱きながら早速と言わんばかりに鈴菜の背後横から両手にそれぞれ持った羽根を突き出し、空中でくすぐる振りを見せながらゆっくりと羽根先を彼女の伸びきった腋の筋に触れさせた。 「絶対許さないんだからね! 絶対にあんたなんかのくすぐりに屈服なんてしてあげな……ふぁっっ!? あひゃっっ!!?」  柔らかい羽根先が腋の窪んだ箇所の端にコソッっと触れると、鈴菜は悪態をついている途中でなんとも間抜けな声を口から零してしまう。  余程さっきの責めを耐えられなかったことに納得いかなかったのであろう……彼女は次こそは絶対に屈服しないとあなたに宣言しようとしていたようだが、その宣言は言葉を言い終わるのを待たずに間抜けな悲鳴に上塗りされてしまう。 「あっっはっっっ! はひっっ!! んんんんんんっっふっっ!! んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」  思わず吹き出しそうになった鈴菜だったが、流石に二回も失態を見せる訳にはいかないという意思の表れか開きそうになった口を無理やり閉じ直し、肩を震わせながらも与えられる刺激を耐えようと必死に我慢する。  目を閉じ、首を左右に振りながら声が漏れるのを頑張って我慢している姿を見るに、くすぐりられることに絶対の自信を持っていたはずの鈴菜でもやはりこういう敏感な箇所を羽根でこそばされればくすぐったさを感じてくれるようだ。  あなたは、脇腹に続き腋への責めも良い反応を見れた喜びに、高揚感と満足感を同時に得る。  どうせなら、このまま腋でも鈴菜を無様に笑わせて彼女のプライドをへし折ってやってしまいたい……  あなたはそんな思いを込める様に羽根を大きく上下に動かして、鈴菜の腋の上から下までを幅広くこそばしていく。 「はっっくっっふっ!!! うぷくっっ!! こ、この!!! 調子に……乗ってんじゃ……ないわ……よ……っっほひ!? うぐひぃぃぃぃぃぃっ!!? んくふっっふっっふっっ……んんっっ!!」  くすぐったさに慣れて悪態をつきそうになったら、その悪態を吐かせないよう新たな箇所をコショコショとくすぐって新鮮な刺激を加え彼女の口を無理やり閉じさせる。その刺激にも慣れてきたな……と思ったら、次はもっと触られたこともなさそうな部位を羽根先でこそばして新たな刺激を与える……  最初こそこの繰り返しで鈴菜を黙らせることに成功していたが、それを繰り返すうちにいよいよ触る箇所にも被りが出始め刺激の新鮮さは失われていき、数分後には何処を触っても鈴菜の反応は小さく薄く成り果ててしまった。 「ふ……フフン! やっぱりその程度の腕しかなかったってわけね? もう腋の何処を触られてもこそばさを感じないわ。最初は頑張ってたみたいだったけど……私を笑わせられなくて残念だったわね♪」  あれほど苦悶の表情を見せておいてどの口がそれを発しているのかと呆れたくなるが……ことくすぐりに関しては彼女の言う通り、羽根をどこに忍ばせても、どんな触り方をしても彼女はピクリとも反応を見せなくなった。  刺激に慣れてしまったのか……? もしそうであれば、恐るべき早さでくすぐったさを克服した事になる……。  これが彼女の強みなのか? そういう事であれば余程責め方を工夫しなくては彼女を笑わせるどころか眉の一つさえ動かす事も難しだろう。  流石は最難関コースのコンパニオンというだけはある……確かに攻略するには難儀しそうである……。 「ほらほら~もう少し焦って見せたらどう? もうすぐチェックの時間も終わるのよ? 私を少しでも笑わせて見せなさいよぉ~ほらほらぁ~♪」  刺激の質を完全に理解したと言わんばかりの自信満々の彼女の態度にあなたは苛立ちを覚えるも、彼女の言った通りもうすぐ第二チェック終了の時間を迎えてしまいそうである。  これ以上無駄に触り回しても彼女を笑わせることなど出来はしない……と理解したあなたは羽根の動きを止め終了の合図がかかる前にその羽根を手元に戻そうと羽根を持つ手を下げようと力を抜く。 「あら? もう終わり? 今度は勝ち誇った顔で羽根を引っ込めるんじゃなさそうね? 無駄だと分かって羽根を止めたんでしょ?」  羽根が止まるや否やまたも悪態をつき始める鈴菜。  あなたは図星を突かれた悔しさゆえにもう一度責め直してやろうか! と羽根を持つ手に力を込めなおすが……そんな勢いだけで彼女を責めても笑わすどころかまた悪態をつかれるだけだ……と、悟り大人しく羽根を引っ込める方の選択に身を委ねた。 「ふふ……もうあんたのくすぐりは効かないわ! 腋だろうが脇腹だろうが足裏だろうが好きなトコ責めたらいいわよ! 私はもう絶対に笑ったりなんて————」  あなたが羽根を下げる為に鈴菜の肌から羽根先を離そうとした瞬間……いつの間にかあなたの真横に立っていた恵理が、あなたの耳元で「時間です」と大きくはないが小さくも無い声でチェックの終わりを指示した。  まさか隣に立っているなど思いもしなかったあなたは、不覚にもその声に驚いてしまい羽根を持った手をビクリと震わせてしまう。  一旦は肌から離れた羽根先もそのあなたの驚きにイレギュラーな動きを見せ、まだ近くにあった鈴菜の腋の肌を下から上にソワリと撫で上げる事となった。 「―—ぃは、ひゃっっ、ぃひぃぃぃぃっっっ!!?」  このイレギュラーな出来事に一番意外な反応を見せたのは鈴菜だった。  たまたま触れた羽根の刺激があまりにこそばゆく感じたのか……それとも触りどころが良すぎたのか、彼女は背筋をピンと伸ばすようにビクついて甲高い悲鳴をその場で上げた。  恵理の声に驚いたのは勿論だったが、あなたは彼女の上げたその悲鳴にも驚かされた。まさか、あれだけいきがっていた彼女が最後の最後にこのような悲鳴を上げるとは思いもよらなかったのだから……  鈴菜は羽根が完全に引いていった後もプルプルと小刻みに震え何故か悔しそうに唇を噛んで、赤くなった顔をあなたに見られないように横を向いて悲鳴を上げた事実には一切触れなかった。  しかし……今の反応は何だったのだろうか?  最後にイレギュラーで触れたあの箇所だって今しがた責めてきたくすぐり方と何一つ変わらなかった筈なのに……あの一瞬だけは人が変わったかのように大きな悲鳴を上げていた……  特別な事は何一つしていなかったのに……何かを考えて行った行為ではなかったのに……  逆に言えば“それ”が良かったのか?   何も考えず……終わろうとさえ思っていた意識外の責めが……彼女に想定外の刺激を加えたという事なのだろうか?  意識して責めていても脇腹ほどの反応は得られなかったのに、意識外で与えてしまった刺激には敏感に反応した……  彼女はそういう刺激に弱いのかもしれない……  責めよう責めようと責める気満々の刺激にはある程度我慢できるけど、そういう意思を向けないで触るくすぐりにはめっぽう弱い……そういう体質なのではないだろうか?  残念ながら時間切れであるためそれを検証するチャンスは最後を残すのみとなるが……あなたは最後の最後で彼女を堕とすための重要なピースを得られたように思え俄然やる気が沸き上がる。  難攻不落の無敵艦の様相を呈していた鈴菜であったが、どうやら突破口らしきものは彼女にもあるようだ……  あなたは値千金の情報を得られた……と喜びつつも改めて彼女の身体を舐め回すように見ながら最後の選択をどうするかの考えを巡らせた。  今良い反応を見られた“腋”の部位をもう一度責めてみるというのもアリかもしれない……。  しかし、先程の反応がたまたまだったのかもしれないのだから、反応が腋よりも良かった“脇腹”をもう一度責めるのも良いかもしれない……。  触ったいないから未知の領域である“足裏”は……正直責めるにはギャンブル性が高い気がする。でも、触っていないからこそ新鮮な刺激を送り込むことが出来るという利点もある……。  さてどうしたものか……。  あなたが悩む様子を顔を斜めに傾けて覗き込む恵理。彼女は言葉では何も言わないが、悩んでいる時間はありませんよとでも言いたげな目であなたを見ている。  あなたはその目に頷きを行って見せ、自分の考えがまとまったことを彼女に知らせる。  それを見て薄く笑顔を浮かべなおして顔を正面に向けなおした恵理に、あなたは…… A:このまま“腋”をもう一度責める。と、力強く宣言した。→#60へ B:反応の良かった“脇腹”を責める。と、鋭い目を鈴菜に向けて宣言した。→#62へ C:まだ触れていない“足裏”を責める。と、彼女の足の部位を指して宣言した。→#65へ

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