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#53  時間切れになった直後の鈴菜の過剰なあの反応……アレは一体何だったのか? たまたまあのタイミングだから良かったのか? それともあの場所だけが弱かったのか? 尽きない謎は多かったが、今はセカンドチェックとして“脇腹”を選択している最中……腋とは違う部位なのだからコッチはコッチの責め方を実施しなくては……  あなたは前回の腋チェックの最後の反応を気に掛けつつも、眼下に堂々と晒されている鈴菜の脇腹の括れに羽根先をソヨソヨと動かしながら近づけていった。 「くっっ!! うっ、うぅぅ……ぐぅぅぅぅぅ!!」  鈴菜はその羽根の動きを見て、先程の刺激を思い出したのか苦い顔を浮かべなが犬が威嚇するように唸り声を上げる。  今にも噛みつかんとするように羽根の先を睨んでいた鈴菜だったが、いざその先端が引き締まった彼女の脇腹の括れに触れると…… 「ぃひゃあああぁぁぁああぁあぁ!!?」  刺激の強さの割にいささか大袈裟じゃないだろうかと思えるほどの反応を見せる鈴菜。腰は驚くように反対へ逃げ、上半身はビクリと電流がそこに流されたかのようなビクつきを見せる。  あなたはその反応をみつつ、羽根先を括れに入った皺をなぞらせるように横に滑らせていき彼女の脇腹へ本格的な刺激を送り込み始める。その刺激にも鈴菜は敏感に反応と悲鳴を返し、あなたのくすぐりにキチンとダメージを受けているという事を視覚的にも聴覚的にも知らせてくれる。 「はひゃああぁぁああぁあぁぁ……あ、あっ、あぁぁっっ!? あふっっ!! うはっ! うはひゃっっ!? ンフっ!!」  腋の時とは違い、明らかに腰を羽根から遠ざけようとする動きを見せる鈴菜だったが、彼女が動ける範囲は拘束によって制限されており逃げられてもほんの数センチ……その僅かな逃避行では到底あなたのくすぐりから逃れられ事など出来やしない。あなたは彼女の嫌がりっぷりを面白そうに見つめつつ、逃げられない彼女の脇腹に羽根先を這わせてねちっこく刺激を送り続けてあげた。 「こ、このっ! んはっ、はひっっ!? や、やめっっ、うひぃぃっっ!? あひゃっ!? はひゃひゃっ!! んひひひひひ……し、しつこいっっ! んひぃぃぃ、っくっくっくっく……うくくくくくくく!!」  逃げようとしても逃げられないという事は重々承知だろうが脇腹への刺激が余程嫌なのか、鈴菜は逃げられないと分かっていても身体を逃がそう逃がそうと必死に羽根から遠ざかろうと無理な態勢を取ろうとする。その無理な態勢を行えば行う程責められている脇腹の皮膚は括れを深くさせていき、責められていない脇腹の方は逆に余裕なく肌が緊張するようにピンと張ってしまう。  あなたは鈴菜にバレないよう背後からもう片方の手を回し、その伸びきる様に緊張しきった逆側の脇腹にもこっそりもう一本別の羽根を忍ばせ、不意を突くようにその部位を下から上に撫で上げた。すると鈴菜は…… 「はぎゃっっっ!? アギャアアアァァアアァァッッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ、いぎなり何すんのよぉぉぉぉほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ、いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、急に触るのは反則っっふふふふふふふふふふ、反則よぉぉ!! ビックリするでしょうがぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、やははははははははははははははははははははははは……」  と、あなたの想像を遥かに超える大笑いを突然吐き出し始めた。  どうせプライドの高い鈴菜の事だから、予測外の刺激でも簡単には笑わず必死に我慢する行動を取るだろうと思っていたあなたの予想は見事に裏切られ、まるで無抵抗な赤ん坊のようにゲラゲラと笑い始めたのだ……その反応を見せられたあなたの方が逆にビックリしてしまう。  ワキの最後の方の反応の時もそうだったが、今回の件で疑念は確信へと変わった……  彼女は自分の想像した責められ方を大幅に外れた刺激にめっぽう弱いのだ。恐らく彼女の中ではその豊富な経験から羽根の触った位置から次に触られる箇所への道筋や刺激の質等を瞬時に計算できるのだろう。そうであるからくすぐりに対してある程度予測を立てて構える事で我慢をすることが出来る……。しかしその反面、最初に触られる刺激や突発的な刺激には自分の予測が役に立たず構える事が出来ない為我慢できず吹き出すように笑ってしまう。  予測が出来ない刺激だからこそ“くすぐったい”と感じるのがくすぐりであるが、彼女の場合は触られた箇所からどのように派生してくすぐってくるかを予測できるほどにくすぐられ慣れしているらしく……普通にくすぐっていては彼女を笑わす事も吹き出させることも出来ないだろう。 「かはっっはっっっっはひっっ!! んぐっっふ……ふっっ……くっっ……ふぅふぅふぅ……んんんっっ!!」  その証拠に、最初こそあれほど笑っていた彼女だったのに……くすぐりの経過時間が経てば経つほどその刺激にも慣れ始め、今のように笑いを再び引っ込める事が出来てしまっている。  難易度が高いと言われる鈴菜のそのような秘密が有ると分かり、かなり有益なチェックになったとあなたは内心嬉しくはなるが……同時に、それが分かったことによって彼女の強みも露呈する結果となり今後の“責めにくさ”も高まったと言わざるを得ない。  この後に控える最後の責めは“少しでも笑わせられれば”クリアとなるから、やり方を工夫すればどうにかなりそうだが……問題なのはその次……彼女を“屈服するまで笑わせ続ける”というルールの段になった時がお手上げだ。  彼女は新鮮な刺激や突発的、偶発的な刺激にはめっぽう弱いが……継続されるくすぐりには逆めっぽう強い。先程の偶発的に触ってしまった刺激や虚を突いたようなくすぐりを何度も繰り返せるわけでもないし……どのように責めていいかがまるで思い浮かばない。  弱点を見つけて追い詰めたと思った矢先に、その弱点に今後は苦しめられることになりそうであなたは気が気ではない。  いっそ何も知らないまま思うがままに責めていた方が気負う事なく強気にもなれただろうが、知ってしまった以上それに応じた責めを考えなくてはならない。どのように責めたらいいのか…… 「はぁ、はぁ……なぁに? どうしたのかしらぁ? 急に血の気の引いたような顔になっちゃって……」  不安が羽根の動きを鈍らせ、責めが弱くなった途端に反応すら満足に返さなくなった鈴菜があなたの焦りを悟り、顔をニヤつかせながら言葉を零す。 「私の事笑わせられたんだからもっと喜んだらいいのに……なんでそんな絶望したような顔してんのよ~? もしかして……私の“何か”を知って責め方が分からなくなった……とかじゃないでしょうね?」  あなたはその言葉にドキリと心音を跳ねさせる。彼女は予測以外にも心を読む能力でも持っているのか? と疑いたくなる程的確にあなたの不安を読み取ってしまっている。 「フフ……もしもそういう事なら……あんたは中々見込みがある奴隷って事になるわね……」  最終的にこのコースは“鈴菜が屈服するまで笑わせ続ける”というのが目的なはずだ。そうなれば……例え次の本番が上手くいっても、その次の責めでは躓いてしまうのが目に見えている。彼女を笑わせ続けるには……それこそ頭を空っぽにして責めないと予測不能な攻撃など出来やしない……そんな技術を持っている訳でもないし……それよりなにより……その様な状態でくすぐっても……面白くもなんともないのは明らかだ。 「でも、見込みが有っても無くても……私を屈服させられなければ全部無意味よ。だってほら……私があんた達の責めに屈服すると思う? 思わないでしょ? 奴隷ごときに……この! 私が! 屈服なんて! するわけ……ないじゃない♥」  語尾の強まりを受ける度にあなたの身体は無意識にビクリビクリと震えあがり、まるで軍隊の隊長の前に立たされているかのような緊張をあなたは強いられる。  立場はあなたの方が上の筈なのに……自由なのはあなたで、鈴菜は拘束されている弱者である筈なのに……。 ――ピピピピピピピ!!  結局……後半は羽根もろくに動かせないまま時間だけが経過し、第二チェックの終わりを示すアラームの音が鳴るまで鈴菜の小生意気な煽り言葉に晒され続けてしまった。  体力を消費したのは鈴菜の方の筈なのに……今ではあなたの方が精神的に疲れを負わされいる。  いけない……このまま不安が先行していては出来る事も出来なくなってしまう!   あなたはアラームの音をきっかけに不安に取りつかれた頭を切り替える様に頬を両手でパンパンと軽く叩き目を覚まさせた。  とにかく、後の事は後で考えるべきだ。今は目下……最終の責めで彼女を少しでも笑わせる事を目標にせねば、クリアしてもいないのにクリア後の不安をしても意味はない。  あなたは頬の軽い痛みに目が覚め、その目で改めて彼女の拘束された身体を見渡した。  反応はボチボチだったが条件次第では笑わない事もなかったワキの部位……  触り方次第では大爆笑も誘えた脇腹の部位……  そして、まだ触ってすらいない未知の箇所である足裏の部位……  あなたはこの中から本命の場所を絞り込んで本番の責めを行わなくてはならない。    少しの時間を使いそれらの部位をもう一度だけ見直したあなたは覚悟を決める様に頭を一度だけ頷かせた。  表情一つ変えずあなたに「最後の責め場所……決まりましたか?」と聞く恵理に、あなたは…… A:もう一度“腋”を狙って責めてみる! と伝え彼女の腋の部位へと移動した。→#60へ B:手で責めれば突破口は広がる筈……と彼女に“脇腹”を責めることを伝えその部位へ移動した。→#62へ C:“足裏”ならば刺激されていないから笑わせられるはず……と彼女に足裏を責める旨を伝えその場所へ移動した。→#63へ

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