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5:王女様の欲望は意味不明です 「ほ、ほれ! 悔しかったら……この足を……舐めてみよ! わらわにくすぐりをやめて欲しかったら……わらわの足裏を……舌先でチロチロ舐めて……くすぐってみよ!」  王女はとても恥ずかしかった。  まさか自分が“くすぐられてみたい”という好奇心を持っていて、それを満たすために少女を調教している……などと本当の思いを打ち明けられるはずもない。だから遠回しに少女の“反撃”という体を取ってくすぐらせようとしていた。 「あひひひひひひひひ!? はひひぃぃぃっひっひひっひっひっひっひっひっひっひ?? い、嫌れすぅぅぅぅぅふふふふふふふふふふふ、き、汚いじゃないれすかぁぁはははははははははははははははははは!! あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 「ま、また汚いと言ったな! このたわけがっ!! わらわの足が……き、汚いわけがないじゃろっッ!! さっき……ちゃんと足湯に浸かってきたし……特別綺麗な靴下を穿いておったのじゃから……汚いわけが……ないじゃろう!」  王女の欲はもはや我慢しきれないくらいに膨らみ過ぎていた。少しでもいいからくすぐって貰いたい……少しで良いから舐めて貰いたい……。  くすぐったいという刺激を感じてみたい……。   無理やり笑わされるという感覚を味わってみたい……。  笑いが止められなくて苦しいという思いをしてみたい……。  くすぐったいという刺激に……支配されてみたい……。    そんな頭の中の欲望が王女から強気に責めるという気持ちを奪っていく。  王女様に対して失礼な事を言う少女に対して、徐々に言葉が弱気になっていく。 「はひぃ……はひぃ……はひぃ……。お、お、王女……様?」  ついには意地悪なくらいに足裏をくすぐり責めにしていた指達も動きを止め始める。  そして顔を真っ赤に染め上げた王女は、唇を震わしながらも恥ずかしそうに自分の欲望を少しずつ少女に零していく。 「こ、これは……王女からの命令だ! な、な、舐めろと……言っておるんじゃ! わらわの……この……足裏を……舐めろと……ううぅぅ……」 「あの……さっきから……な、舐めろって……その……どういう意味で……」 「えぇい! 口答えするなっッ!! わらわが舐めろと言ったら舐めるんじゃ!! 口答えするようじゃったら……く、く、くすぐり責めに……してやる……ぞ……」  王女は恥ずかしくて仕方がない。自分がくすぐられたいという思いを素直に言葉に出せず、困惑する少女に対して命令をして舐めさせようとしているのが……とにかく恥ずかしくて仕方がない。  しかし、今まで散々少女に対して酷い仕打ちをしておいて本当は“自分がくすぐられてみたい”という恥ずかしい性癖を打ち明けて果たして少女はどんな反応を示すのか……? 拒絶されるのではないか? 自分の本当の真意を否定されてしまうのではないか? そんな思いが恥ずかしさと共に王女を弱気にさせていく。  先程までの強気な態度を少女に示す事が出来なくなってしまう。ドSな王女様という自らが設定した擬態が保てなくなっていく……。 「ひっ!! わ、わ、わかりました……。舐めます……」  態度が少しずつ弱気になっていく王女に何が何やら分からない混乱の渦中に放られた少女だが、くすぐり責めにするという交換条件には敏感に反応してしまい、嫌々ではあるがその申し出を受け入れる覚悟を決めるしかなかった。  そして目の前に差し出された王女の美しい足裏に誘われる様に顔を近づけ、試しにと言わんばかりに土踏まずの箇所をペロリと一舐めしてあげた。 「んひゃん♥ んはっ!? くふっふふふ……んんっ♥」  舌先が土踏まずの窪みをツツツと舐め上げる刺激に王女は思わず身体をビクンと反応させ色を帯びた声を漏らしてしまう。  その時、想像した以上の刺激が王女にはもたらされていた。  自分の指で触る程度のむず痒さ……と想像していた彼女だったが、舌の湿った感触だったり、舌の柔らかさ……それらが土踏まずの敏感な神経を逆撫でする想像以上のこそばゆさに、想定以上に声を上げさせられてしまった。 「あ、あの……これで……良いですか?」  少女の舌は本当に一瞬、土踏まずの中心をペロリと一舐めしてすぐに口奥へ引っ込んでいった。  想像以上のこそばゆさに声まで上げてしまった王女は恥ずかしさに更に顔中を火照らせ、ゴクリと生唾を呑んで今の一瞬の刺激を思い返している。未だ舐められた跡に唾液が付着していてスースーと少しの風も感じてしまうくらい敏感になっている足裏ではあるが、あの舌で舐められた刺激は何物にも代えがたい。  舌先が皮膚に触れた瞬間のあのゾクッと身体が思わず反応してしまう清涼感と、言葉に言い表せない腹の底がむず痒くなっていくあの刺激……。  王女はあの刺激を頭の中で何度も反芻した。  反芻して出した結論は…… 「ま、まだまだじゃ! も、も、もっと……わらわが笑ってしまうくらいに……一所懸命に舐めて見せよ! ほらッ!!」  恥ずかしくて少女の方を向くことはできないが、代わりに自分の足先を少女の顎部分に軽く乗せ足裏をピンと伸ばすように彼女の前に晒してあげた。もっと舐めてみろと急かしながら……。 「は、は、はひ! わ、わ、わかりましたよぅ……」  チロッ……チロチロチロ……。 「あぐぅぅっふ♥♥ ンんっっッ!! くふふふ……うくくく……」  困惑の少女はまたしても差し出された足裏に向けて少し顔の角度を変えぎこちないながらも舌先を彼女の足裏に当て、再びチロチロと控え目に舐め上げを再開してあげた。まるで仔山羊がミルクを啜る様に……小さくチロチロと……。  その刺激に、またも王女は艶のある声を零しながら溢れ出してくる笑いの衝動を必死で抑えようと口に手を当て我慢しようとする。込み上げてくる不可思議な可笑しさに気を抜けば笑ってしまいそうになるのを王女は必死に我慢しようと試みるがどうしても土踏まずに触れる生暖かい舌先の感触を意識すると口横から勝手に笑いは漏れてしまう。彼女が「恥ずかしくて笑いたくない」と思っていてもその強い笑いの圧力は彼女の手だけでは抑え切れず、波のように歪んだ彼女の小さな口元からは僅かずつ笑いが零れ出していく。 「ほうじょしゃま? これくらひで……いいれすかぁ??」  先程まで激しくくすぐられていた少女には今の状況は訳が分からない。舐めないとくすぐられるという事で仕方なしに王女のおみ足に舌先を這わせているが……これが何なのであるのかは理解できない。  ただひたすらにモジモジと恥ずかしがる王女の足裏を舌を上下に動かし、舐めるご奉仕を繰り返している。自分がくすぐられないようにと……。 「んふ♥ くふふ……んはぁぁは♥ はぁ、はぁ、はぁ……ま、まだ……まだじゃ。まだわらわは……笑っては……おらんぞ?」  状況は一向に飲み込めないが、どうやら王女は自分の足裏をくすぐって笑わせてみろと言いたげなのは分かった。なぜそんな事をしなくてはならないのか? それは少女にはまだ理解できていないが、自分が舐めてくすぐっている間は王女もくすぐりを止めてくれているのだからこの命令に背く訳にはいかない。  それに“笑わせてみろ”的な命令であれば、少女も願ったり叶ったりな気分である。  今まで散々笑わされてきたのだから復讐が出来るチャンスでもあるのだから…… 「じゃあ……こういふのはどうれすかぁ?」  なんだか良く分からないが笑わせていいのであればただ同じ場所を舐めるというのも芸がない……。そう考えた少女は王女をくすぐれるという思いが膨らみニヤリと口元を緩ませた。そして舌先でなぞるように土踏まずから足先へと移動していき、顎上に載っている王女の足指の股の間をペロペロと舐め上げ始める。 「うひぃぃぃぃぃいいいっっ!? ぷひゃっっ!! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、そ、そ、そこ……こそばいっッ!! うはははははははははははははははははははははは、だ、だ、だめじゃ!! そこはこそばすぎじゃぁぁははははははははははははははははは!!」  伸び切った足指の股の間をぬるりとした舌先がペロペロと舐め上げていく気色悪さに、王女は大きく身体をビクつかせ顔をビクンと起こして天井を向きながら笑い悶えた。  指の間へ順番にヌメヌメとした舌の感触が侵入し、入っては出てを繰り返していくむず痒さ……。この刺激には王女も笑わずにはいられなかった。口に手を当てて笑いを我慢しようとしても吹き出してしまう。そしてあまりのこそばゆさに我を忘れて足を思わず引いてしまう。 「んあ? 逃げましたね? 王女様ぁ~~! 私は逃げられないのにぃ……」  一瞬ではあったがおぞましい程のこそばゆさを味わった王女は、ハァハァと息を切らせながら自分の足を抱え込んで手で摩りながら刺激の余韻を落ち着かせようとする。そんな王女の姿を見て少女は立場も弁えず頬を膨らませて抗議し始めた。私は逃げられないのに自分だけ逃げるのはズルイです……と。 「はぁ、はぁ、はぁ……くっっ!! に、逃げた訳ではない! い、一時的な撤退じゃ……」  完全拘束された身である少女にジト目で抗議され、普段の王女なら「う、うるさい! 今度はわらわがくすぐってやる!」と言って自分の不備を誤魔化す所であろうが、今の王女はそれを行おうとはしない。  彼女は知ってしまった……  どうしようもなくくすぐったい刺激を受けると、自分がどんな風に笑わされるのかを。  そして、想像してしまった……  もし、この少女みたいに逃げられない身の上にさせられて今みたいにくすぐられたら、果たして自分は耐えられるのだろうか……と。  想像した後、王女は心の中で誓いを立てた……  今度は逃げないで耐えてみせる! どんなにくすぐったくても……逃げない! と。  それから王女は密かに期待した……  彼女ならわらわの事を遠慮なくくすぐってくれるかもしれない。  わらわの事を無理やり笑わせて……  支配してくれるかもしれない……。  くすぐりで……。 

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