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——————どうしてこんなことになってしまったのだろうか。 この部屋に来るまで、少なくとも数日前まではおむつを卒業するためリイチくんとマンツーマンでの練習をしていただけだった。私の精神は異常をきたしておらず、成果こそ順調ではないがいわゆるトイレトレーニングを進められていたのだ。 少し前、リイチくんが持ってきてくれる本を読み終えた私は彼に「本棚のある部屋でくつろぎたい」と要望した。ここに来てからそこそこ経つが、暇な時間は読書とトイレトレーニングに費やしていたのでリイチのチョイスにまかせて長編小説や技術本を持ってきてもらうには限界が来ていた。 彼はその頼みを快く聞き入れ、私をこの部屋に案内してくれたのだ。 ————————————勘違いしないでほしいが、この部屋の本は気に入っていた。 初めは私も絵本ばかりのプレイルームに連れてこられた時は不満を抱いていたが、いざ本を漁ってみればそこには海外の翻訳された児童書やとても貴重で手に入らない絵本の宝庫。美しいイラストや独特な世界観に浸れるこの部屋は存外悪いものではなかったのだ。 だが本を読み始めた2日目。そこで彼と出会ってしまう。 彼の名前は「シズク」。見た目からするとまだ9歳か10歳くらいのナイトキャップを被った子供で、のんびりした口調にのほほんとした性格。あまり言葉にすると惨めになるが「私と同じ」逆月医院に夜尿症治療をしにきた患者だった。 「ナオトにーちゃんはぼくよりずぅっと大人なんだねぇ、かっこいいなぁー!」 私のことが気に入ったのか、未だ残っていたらしい大人らしさに惹かれたのか、シズクはすぐに私に懐き私に本を読むことをお願いしたり隣で昼寝をしたりしていた。 気恥ずかしくはあったが好意を向けられる事自体は嫌いではない。警察官としても子供は守るべき存在なのだから。 だが私は彼と出会ってしばらくして、この体の不調により不運な事故を起こしてしまう。 「お、おしっこ……うぅ……」 そう、おしっこ。今の私は我慢がほとんどできなくなってしまっていた。 リイチくん曰くこれは「治療段階でオムツに頼って治りが悪くなる子もいる」そうなのだが、それでもかなり悪い状態らしく尿意から数分も我慢することができない。 幼児と言われては言い返せない状態なのだが、なんとかトイレに行こうとしてもその日は自分の膝の上でシズクが落ち着いてしまっていたので立ち上がることもできず……私は、オムツにおもらしをしてしまった。 シズクはそれを感じ取ったのか赤面して息を荒らげる私に 「ナオトにーちゃん、おしっこしちゃった?……えへへ、ぼくもだよぉ」 そういって、なんとその場で自分のズボンを脱ぎ私と同じように濡れてしまったオムツをさらけ出したのだ。 ——————正直私は、そこで安心してしまった。子供とは言え自分と同じ境遇の者がいるのだと。実際それを目で見るのとここはそういう場だと情報を伝えられるのは安心感がまるで違った。 そのままリイチに会いに行こうとする私だったが、そこでシズクは私にとんでもない提案をし始める。 「ね、にーちゃん。……おしっこ我慢する勝負しない?にーちゃんが負けたら、次の日もここで勝負しよ?」 こんな、子供が行き来するプレイルームでおしっこを我慢する勝負をしようという突拍子もない提案だった。始めは私も露出癖はないし、子どもたちに混ざる事はできないとことわろうとしたのだが、シズクに何度も「お願い」をされ、きがつくと首をたてに振ってしまっていた。 勝負の内容はこうだ。 『ジュースを同じ量飲んで、先にオムツから溢れたほうが負け』 シズクはこういうかけごとに慣れているのか、既におねしょシーツまで用意しており承諾してしまった私はその恥ずかしい賭けからにげられなくなってしまう。 だが。つまりはいま勝ってしまって明日からはシズクとまた読書だけをたのしめばいい。 ——————数日前まで、わたしはそうおもっていた。 結果は惨敗。その日も、つぎのひも、そのつぎのひも。わたしはシズクにぼろまけをしてしまっていた。 私のオムツはどうやら三度までならおしっこを耐えられる。だがジュースをのみ、ひっしに我慢をしてもあまりがまんのきかないわたしはすぐにおもらしをしてしまう。 ふわふわとしたかおりのするプレイルームで、子どもたちがたまに見学するなかまいにちオムツからあふれさせ、おねしょシーツをぬらしてしまうまいにち。 シズクはというと、しょにちいらい一度もおもらしをしていない。——————いや、わたしのしっぱいがはやすぎるのかもしれない。しずくが催すまえに、私はなんどもおもらしをしてしまっているのだ。 賭けにまけたわたしは、まいにちぐっしょり重くなったおむつのまま部屋をつれだされ、りいちくんのまえでごめんなさいをさせられおむつをかえられるひび。はながききにくくなっているが、りいちくんいわく「おしっこの匂いとれてませんねぇ」だそうだ。 かけをしたひはへやにもどってからも「おしっこがしたい」とおもうまえにおむつがぬれてしまうしまつ。 わ、わたしは、どうなってしまったのだ……?? ===================== そうしてナオトはひっそりと、より深い堕落へと堕とされてしまっていた。 彼の名前は『シズク医師』。れっきとした成人であり逆月の患者ではなく医師である。 担当を持たない医師として患者に紛れるシズクは、その幼い外見と香りに関する技術、そしてリイチ仕込みの薬剤知識やシラヌイを見て学んだ技術を利用し、既に調教をされた患者をより堕としたり状態改善を邪魔する役割を与えられている。 『かわいい』が生き甲斐であり、興味に対する飽くなき探究心。元患者であったシズクはスカウトされて医院に所属したチヨスケとは別方向の天才児だったのである。 ナオトはしらずしらずのうちにプレイルームに漂う香りや、与えられるジュースに毒されていきより幼児的に変えられてしまったのだ。 「ナオトにーちゃんはかわいいからねぇ、ぼく…もっとにーちゃんと遊びたいなぁ。えへへ。次はお外で勝負かなぁ……?」 こうして無邪気に微笑むシズクが医師だと知るのは、関係者のみ。ナオトは知ることもできず堕とされていくのだろう……。 続く……?

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Anonymous

I love naoto ❤️