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教育はそれを発展・維持させるために、収益を必要とするビジネス的な側面を持ちます。

例えば新しい教材の開発には資金が投入されます。資料を集め、機材を導入し、人を雇用する。

ただ教えていれば良いという方法だと、資料が増えず内容のアップデートが行われにくくなり、教育環境も次第に悪くなります。

良い教育環境を維持するためには、収益とセットで考えた方が発展が見込めると思います。


美術解剖学の主な収益としては教科書などの印税や教材の売り上げ、講習会などの講師料があれば。

学校などの研究機関であれば教員の人件費や、国の研究補助金があてがわれます。大学で分配された費用は研究費といい、研究の規模によって額が増減します。

先進的な研究には億単位の資金が投入されますが、日本の美術解剖学ではせいぜい数百万円くらいの規模です。


大学外の美術解剖学の収益はどの程度あるのでしょうか。

公式で発表しているものを紹介してみます。


『スカルプターのための美術解剖学』シリーズ

おそらく現代の美術解剖学関連で最も収益を上げている教材です。

クラウドファウンディングの額が発表されています。

キックスターターのクラウドファウンディング回収額

第一弾:$22,562(304万円)

第二弾:$44,736(604万円)

第三弾:$75,986(1026万円)

これに加えて書籍の収益があります。

第1巻:約45ドル~100ドル

第2巻:約45ドル~100ドル

第3巻:約45ドル~100ドル

欧米主要各国の翻訳版が出ており、ネット上は公式サイトで購入するようになっています。これ以外の言語の翻訳は該当国の出版社からライセンス契約で出ています。

エディションにはペーパーバック、ハードカバー、PDFデジタル版があります。


『ポーズマニアクス』

一度活動停止していたものの、クラウドファウンディングサイトのキャンプファイヤーで約40日間の支援を募ってプロジェクト目標額の達成に成功。

最終的に支援額は17,014,300円。


『モルフォ人体デッサン』シリーズ

日本語版が累計31万部を売り上げる(2022年10月)。

一冊の価格の多くが1320円なので単純計算すると総売り上げ4億920万円以上。


これらの額をどう捉えるかは立場によるかと思いますが、有名なものではこのくらいの規模の市場が動いています。


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