最近の読書#14 (Pixiv Fanbox)
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みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が読んだ本の感想を思ったままに書いていこうと思います!
あくまで個人の感想として読んでいただけたら嬉しいです!
それでは、どうぞ!
・仕事は楽しいかね?(デイル・ドーテン)
ビジネス書。
小説仕立てで仕事への向き合い方を説いてくれる本。
本書の内容を要約すると「絶えず変化し、試行錯誤を繰り返すことこそが成功の秘訣である」ということ。
現状の良さに甘んじることなく、状況に合わせ変化し、失敗をしながらも試すことを続けていく事の肝要さが描かれていた。
これは僕の「現状維持は緩やかな衰退である」という持論と全く一緒だった。
現状維持をしようとしても周囲のライバルは常により良いものを取り入れ進化していくのだから、停滞していればそれはすなわち相対的に見て衰退しているといっていい状態である、という僕の考えを裏付けてくれるようで、非常に勇気を貰えるものだった。
自分の進んでいる先が進化なのか退化なのか、それは誰にも分らない。それでも、歩みを止めず踏み出す必要がある。
この本、「金持ち父さん貧乏父さん」や「7つの習慣」と並んでマルチとか詐欺で紹介されることが多いから胡散臭いイメージが付きがちだけど、普通に良書だった。
自己啓発とか読みたい人向け。
・株・投資信託・iDeCo・NISAがわかる 今さら聞けない投資の超基本(泉美智子/奥村彰太郎)
投資の解説本。
これからのライフプランを考えた時に投資の必要性、そして自分の人生にあった資産運用を見つけてもらうための教科書的な内容の書籍。
資産形成や将来のお金のことを基礎基本からしっかり学びたい方向けのベーシックテキスト。
図解や表も多く、視覚的に分かりやすい工夫が施された正に入門編といった本だった。
基礎基本から投資や資産形成を学びたい方向け。
・人工知能は人間を超えるか(松尾豊)
人工知能の本。
ディープラーニングやビッグデータによって技術の進歩が目覚ましいAI業界。
普段の生活でもわりと一般的に使われるようになったAIのこれまでと、そしてこれからについてを解説する内容となっていた。
TwitterやYouTubeなどでもAIによる判定が当たり前になった現在のように、AIの活用はソーシャルワークやインターネットのような親和性の高い分野から順に、物流や交通、農業などの産業、運転や芸術まで、これからじわじわと浸透していき、あらゆる職業をサポートするとともに、その職業における仕事の一部を奪う結果にもなる。
短期的には会計や法律といった判定が単純なものが、中期的には生産管理やデザインといった異常感知をする仕事がAIに置き換わっていく。
長期的に考えて人間に残された仕事は「サンプル数の少ない極めて難しい判断をすること」と「人間が接する方が価値を感じてもらいやすいインターフェースとしての役割」に二分されるであろうとのこと。
例えば「経営判断」のようなサンプルが少なく経験などを加味する必要があるものは人間の仕事として残る可能性が高い。
飲食店の接客やセラピスト、営業などの需要も「人間にやってもらいたい」と人がコミュニケーションを求める限りなくならないだろう。
資本主義経済においても生物の進化においても、「予測性の高いものは生き残りやすい」という本質がある。
これから先、どんな技術革新があったとしても、選択と淘汰を乗り越えていくために、未来を見据える能力を磨いていきたい。
・ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(しめさば)
ライトノベル。
アニメ化もしているらしいけど初見。
会社の上司に惚れて5年越しの思いを告白するも玉砕する主人公・吉田。
やけ酒を呷り記憶も曖昧な中、家出少女の沙優と出会う。
「ヤらせてあげるから泊めて」
そういう彼女を家に連れ込むも泥酔した吉田は手を出すことなくそのまま就寝。
そしてそこから二人の同居生活が始まる、と言ったストーリー。
正直最初は「スケベブックの導入や…」と思いながら読んでいたけど、ヒロインが非常に嫁適正高く「男が思い描く理想の同棲相手」という感じの奥ゆかしい子で「守護らなきゃ…」と庇護欲を上手く掻き立てるキャラクターとして描かれていた。
美少女コンテンツって男慣れしてないヒロインが多い印象があるけど、「悪い男たちに食い物にされてきた女の子」をメインに据えるのは珍しいな~と感じた。
でも僕こういうスケベブック大好きなの…ふーんえっちじゃん…。
純真だけど世間に汚されてしまった子って何とも言えない劣情が湧くよね…えっちじゃん…。
こういった他者との性体験を想起させるキャラクターやそこからにじみ出る仄暗い感情は人を選ぶかもしれないけど、僕にはブッ刺さりでした。
なのでこういう設定やキャラクターが刺さるかどうかが全てだと思う。
・白菊-shiragiku-: 伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花(山崎まゆみ)
長岡花火の本。
僕の故郷、新潟県長岡市では毎年8月2日、3日にかけて大花火大会をする。
日本三大花火にも数えられる長岡の大花火だけど、最初に打ちあがるのは毎回決まって楚々とした白い花火「白菊」。
この白菊を生んだ花火師「嘉瀬誠次」の足跡を追いながら、長岡花火に込められた想いを紐解いていく、というのが本書の内容。
長岡花火の発祥は明治の時代、当時長岡にあった花街の芸妓(遊女)が、客である旦那衆から集めた資金で打ち上げたものが始まりとされている。
しかし明治から始まった花火大会も昭和十三年から二十二年までの間は戦争でいったん中止に。
加瀬自身も徴兵で松輪島へ行き、戦後数年はソ連で強制労働をさせられる。
栄養失調で死んでいく同胞を前に、明日は我が身と暗澹とした日々を送ることに。
その後、出兵から帰ってきた嘉瀬氏は家業の花火師として活躍。
正三尺玉や長生橋から信濃川へ降り注ぐ豪儀な「ナイアガラ大瀑布」など、現在でも人の心を掴んで離さない名花火を生み出してきた。
そして数奇な縁から、かつて自身が強制労働されていたハバロフスクで死んでいった仲間たちに手向けた花火を打ち上げる。
この鎮魂の花こそが、白菊。
戦後の長岡花火は長岡空襲の慰霊として開催されてきた歴史があるが、そこで咲く炎の花が人の心を惹きつけてやまないのは、もしかしたら嘉瀬氏の戦争体験からくる深みがそこに表れているからかもしれない。
また、2004年に長岡は中越地震という大震災に見舞われている。
そこからの復興祈願で始まった「フェニックス」。
これは10か所以上ある打ち上げ台から5分近く花火を打ち上げっぱなしにするという他に類を見ない、間違いなく世界一の大花火だ。
実は僕自身もこの震災の被災者なんだけど、このフェニックスを見たときは本当に感動したのを覚えている。
このフェニックスを実行委員会からの依頼で考案したのも嘉瀬氏だそうだ。
そんな加瀬氏も、今年で100歳になるという。ここ2年はコロナの影響で自粛していた長岡花火も、今年から復活するらしい。
戦後から現代に至るまで、長岡は何度も苦難に見舞われ、そこから不死鳥のように立ち上がってきた。
そんな先人たちの不屈の精神こそが、長岡花火で感動する心の源流であり、今の我々を形作っているのかもしれない。
今年ももうすぐ、長岡花火だ。
以上になります!
夏コミ原稿が終わって本読むのが楽しくて仕方ない感じなので、もしかしたらまた近日中に感想文を書くかもしれません!
その時はまたご覧いただけたら幸いです!
それでは!また!