Home Artists Posts Import Register

Content

 ──ぴちゃぴちゃ、ちゅるるるっ、ちゅぴちゅぴっ、れるぅぅっ♥

 自分の股間から聞こえてくる淫らな水音に、上杉らいはの喉から「あっ、はぁっ……♥ やめて、くださっ……♥」と、甘く潤みながらも否定の言葉が漏れる。

 ちゅー……と優しく陰核にキスをしていた相手──らいはの兄である上杉風太郎の妻・義理の姉となった上杉(旧姓:中野)四葉が、こちらも潤んだ瞳で上目遣いで見つめてくる。


「本当にやめていいの、らいはちゃん……♥ ここ、真っ赤に膨れちゃってる……♥ 私にこうされて、嬉しいんじゃないかな♥」

「あっ……あっ……♥ ダメ、ですぅ……♥ こ、こんなの……お兄ちゃんへの、裏切り……ですぅ……♥」

「……そうだね♥ でも、風太郎さんを裏切ってるのは、誰かな……♥ 私? それとも……こくっ、こくっ♥ こんなエッチなジュースを私に飲ませてくれる、らいはちゃん?」


 強く秘所に吸い付かれると、もうダメになる。

 らいはの腰は簡単に抜けてしまって、四葉にされるがままになって、それどころか「これ好き♥ 気持ちいいの好き♥」と秘所を体が勝手に押し付け始めさえする。

 いけないのに、絶対に制止しないとダメなのに。兄を、裏切ってしまっているのに。


「どうして……こんなこと……♥」


 これから隅々まで四葉に味わわれ、撫で回され、その度に何度も絶頂させられるのは分かっているのに。

 それでも儚く抵抗して、体を自分で抱いて見つめてくる義理の妹に向けて、四葉は愛情のたっぷり籠った……かつては兄に向けられていたそれを、年下の少女にすべて向けなおしているような声音で、ハッキリ告げた。


「私にも、そんなの分かんないんですよ──♥」



 四葉がショウコという女に出会ったのは、彼女が半死半生の大けがを負って、血塗れで壁に寄りかかっている場面だった。

 まだ出産を経験していない……そもそも妊娠もしていない……四葉にとって、これほどの出血を見るのは初めての経験であり、真っ青になってショウコに駆け寄り「大丈夫ですか!?」と声を張り上げる。

 真っ黒な髪の先端が青く染まっているという、独特なファッションをしているショウコは、何者かに痛々しく潰されるのを何とか逃れた隻眼で四葉を見上げると、見た目の怪我よりもずっと軽い口調で語り掛けてきた。


「ああ、ご心配なく。流石にもう、この世界で真理の教導を続ける訳にはいきませんが、生命活動に支障はありませんので」

「いや、何言ってるんですか!? この大怪我で、そんなことを言ってる場合じゃ……!」

「あなたは、悍ましい異性愛という悪徳に染まり切ってしまっているようですが、この世界を去る前に最後の救済をしていくことにしましょう。女神ソラの加護が、あなたにあらんことを」

「錯乱してるんですか!? 大丈夫ですよ、すぐに救急車を呼んで……わ、わぁぁぁぁっ!?」


 そうして、四葉の眼前で唐突に閃光が瞬いて。

 それが収まった時には、明らかに致死量が零れていたはずの鮮血も、傷ついたショウコの体すらも、綺麗さっぱりに消えてしまっており……しかし同時に、ここで謎の半死人と交わした会話自体を四葉は忘却していたので、首を傾げながらその場を遠ざかっていく。

 この時、夕飯の材料を買うために四葉は外出していたのだが……メニューがとっくに決まっていた為、彼女はもっとも大切なものが消失してしまっていることに、この段階では気付かなかった。

 即ち──きわめて複雑怪奇な経緯の果てに結ばれたはずの夫……上杉風太郎に向ける好意が、丸ごと消え去っていたのだ。



「おかしい、おかしい、おかしい……! こんなの、絶対におかしいです……!」


 四葉は風太郎や他の姉妹……今はそれぞれに姉妹同士で同性婚を交わして、穏やかに暮らしている……との思い出の写真を引っ繰り返し、何度も何度も確認しながら──風太郎への好意がミジンコほども湧き上がってこないおとに、ひたすら戸惑っていた。

 あれほど大きな感情が、世界その物を覆ってしまえるくらいに強いと信じていた心の動きが、今はもう自分の中に見当たらない。

 運命の悪戯が呼んだ再会から始まる、五人姉妹で一人の青年を取り合った初恋の再開……四葉が「違う、違う」と写真を見つめて、苦し気な声を漏らしていた。

 何しろ、記憶はまるまるあるのだ。風太郎へどんなふうに惹かれていって、姉妹たちとどんな形で競い合って、想いが報われて恋人同士になれて泣くほど喜んで、夫婦として姉妹たちの関係に向き合って一緒に悩んで……全部覚えている。そこに激しい好意の炎が燃えていたことも。


「風太郎さんのことが、好きなはずなのに……“上杉さん”へ向けていた気持ちと、今の私が繋がらない……!」


 もしかして、脳の病気か何かなのかとすら疑い、一人で悶々とする四葉。当然、普段ならば最高の相談相手である夫には、こんなことを万が一にでも知られる訳にはいかない。

 何しろ、記憶に欠けは無いのだ……恩人としての感謝も、友人としての情も、身内としての親近感も、何もかも残っている。これが嫌いに変換されているとか、風太郎への全ての感情が無になっているのならば、四葉は逆に冷徹な判断ができたかも知れないが、それも叶わない。


「どこ……どこなの……私の恋心……! 見つかって、お願い……!」


 涙目になりながら写真を取り上げ、眼前に掲げては沈み込むのを繰り返し、シェイプアップでもしているのかと自分で思えてきた頃、ふと見覚えのない写真が視界の端に映った。


「ああ、これは……風太郎さんのしまっていた写真ですね。そうでした、家族になるから互いの写真を一つのアルバムにって……」


 中野家が撮影した訳では無い写真。

 そこには当然、風太郎の家族が……妹のらいはの姿が映っていて──。


「はふぅ……♥」


 写真で顔を確認しただけで、軽く達して愛液を噴いてしまうほどに……四葉は自分の恋を“再発見”したのだった。



「──もう、これっきりにしてください……これ以上は、お兄ちゃんに悪いです……あぉっ♥」

「らいはちゃんは、本当にいい子ですね……♥ こうやってお腹をなでなでされるだけで、びくんびくんって腰を跳ね上げてイッちゃうのに♥」


 らいはの体は、とっくの昔に四葉によって開発されきっている。

 あの日、ただでさえ「好きだった、好きでないといけないはずの人」への思いを見失って、完全に正気を失っていた四葉は義妹の元を訪ねて……あふれでる想いのままに陵辱した。

 キスだけでイケるようになるまで口づけを繰り返し、少しだけ指を沈めただけで“じゅんっ♥”と潤むまで秘所を四葉の指の形にして、腋も尻も膝裏でさえも舐められれば潮を噴くまで性感帯に変えて、四葉がM字開脚で誘えば最後らいはの側から襲い掛かって貝合わせにふけってしまうように、心も体も四葉の恋人に……いや、正しく“お嫁さん”として躾けた。

 口では必死に風太郎をおもんばかって見せるが、今も腹を少しだけ掌を沈めるように撫で回すだけで「お゛ほぉぉぉぉっ♥」とかわいらしく、そして無様にオホってみせる。


「ああ、ごめんね♥ ごめんなさい、風太郎さん♥ 私、まだあなたが好きなはずなんです……全然、そんな風に思えないのはきっと、らいはちゃんのせいなの♥ らいはちゃんが、私から風太郎さんが大好きだった気持ち、愛してた心を奪っちゃったんですよね? らいはちゃん、お願いだから返してください♥ ふふふ……ここを吸ったら、隠したものを出してくれるかな♥」

「やっ……あぁぁぁっ♥ 乳首、吸わないでぇぇっ……♥ お゛んっ♥ お゛ひぃぃぃぃっ♥」

「あー……♥ なんてエッチな声♥ そうやって誘惑して、私を誘って♥ 悪い子、悪い子ですよぉ、らいはちゃん♥ お兄ちゃんからお嫁さんを寝取るなんて、謝らないと……♥」


 優しく抱きしめて、そのお尻を何度も鷲掴みにして揉み上げながら、四葉が囁く。逆にらいはの荒い息が、四葉の耳元には響いている。

 そこにはもう、抵抗の意思なんてほとんど籠っていない。こうやって抱き合っている今も、お腹同士をこすり合わせて、乳首をつんつんとキスさせようとしてくるのだから。

 ポーズだけだ。こうしておけば、兄想いの健気な妹のポーズを取っておける。本当は兄嫁に心を蕩かされていても、無理やりされている体裁が保てる……。

 四葉も普段はそれを許しているが、時どき無性にそれをはぎ取りたくなるのだ。


「ほら、謝って♥ 謝りなさい、らいはちゃん♥ いい子だから謝れ♥ らいは♥」

「あ、ふぅぅぅぅっ♥」


 耳元で名前を呼び捨てしてやるだけで、目元に涙を浮かべて達する義妹。こんなにチョロいと心配になってしまうが……四葉に縋り付く小さな体躯から「ご、ごめんな、さい……四葉さんを誘惑する、私は悪い娘です……♥」と弱弱しい謝罪が零れた。

 何も、何も悪くないのに。圧倒的に優位から屈服させられて、気持ちよくさせられると、意のままに謝罪を口にする。その姿が、好きで、好きで、好きで、好きで好きで好きで。風太郎への気持ちが、そのままらいはに移ったとは思えない、未曽有のときめきを覚えるのだ。


「ふふ……悪い子♥ 兄嫁を誘惑して、お兄さんを裏切って……風太郎さんが大好きな私に不貞行為を働かせる、そんならいはちゃんのことも……私はこうやって、気持ちよくさせてあげますよ♥ 嬉しい? らいはちゃん」

「は、はいっ……四葉さん、好きっ……♥ ダメだって分かってるけれど、好きなのっ♥」


 らいはに抱き着かれて、四葉はじん……と痺れるような快感を覚えた。

 それはかつては、風太郎に感じていた感覚そのものだ。四葉の顔に恋の喜悦が浮かぶ……今、確かに四葉はらいはに恋している。


「あんっ♥ あぁっ♥ 四葉さんっ♥ あはぁぁっ♥」

「あはっ♥ あぁっ♥ 気持ちいいですよ、らいはちゃん♥ このまま、一緒に……んんっ♥ 一緒に、イキましょうねっ……♥」

「あっ、あっ、あはぁぁっ♥ 四葉さん、イク―ッ♥」


 らいはと激しい貝合わせの果てに、四葉はとくとくと彼女の中に愛液を注ぎ込む。

 男の射精と似たような感覚。相手の体の中を、支配するような気持ち……。

 四葉はらいはの柔らかい体を抱き寄せ、その首筋に強く吸い付く……まるで、自分の所有物だと証を付けるように。



「あの……良かったの、二人の旅行に、私が付いてきて」

「遠慮するなよ、家族なんだから。四葉もいいって行ってくれてるし」

「ええ、風太郎さんの家族と仲良くするのは、当然のことです」


 四葉は温泉地の見事な紅葉を見つめながら、朗らかにそう返す。

 特に今回は、他の姉妹たち……女同士で、姉妹同士で番った彼女たちも、同じ宿に泊まることになっていた。それなら……風太郎も家族を呼ぶべきだと、四葉が主張しても違和感はない。

 四葉と風太郎の婚姻は、ごくごく当たり前に継続している。忙しくしているので、風太郎から求められることは無いが、多分セックスくらいならできてしまうと思う。彼はそれくらいに、四葉にとっては今でも特別だ。

 ただ、男として愛していないだけ……いいや、もう、四葉は男を愛せないのだけれど。


「(ごめんなさい、風太郎さん……♥ 今夜も沢山、お酒を飲んで“さっさと”寝てくださいね……♥)」


 四葉の見ていた風景を見つめて感嘆の声を上げる風太郎に隠れて、四葉はらいはの……本当の恋する相手のお尻を揉む。


「あんっ……♥ ダメです、四葉さん……♥ お兄ちゃんに、見つかっちゃう♥」

「でも、夜まで我慢できる?」

「そ、それはぁ……♥」

「素直になって……♥ 貸し切りのお風呂があるから、みんなと一緒にシようね……♥」


 最終的に、五人全員がレズビアンとなった中野姉妹。

 といっても、乱交をしようという訳では無く、互いが愛するのはそれぞれに一人ずつ……五等分の個性は、三組の婦婦に統合され、これからも紡がれていく……。

Files

Comments

邪バレンスタイン

夫の妹とくっつく展開……やはり王道! ってか何故ショウコはそんなボロボロなんだ……戦闘後か?

屋根が高い

リクエストありがとうございました! 背・徳・的!兄嫁さんとか婚約者と同じ意味ですからね! “血族”との争いに負けて世界をたたき出された感じですね…メタ的に言えば、もう五等分世界でやることが無くなったので別世界で活動する理由付けです。