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魔獣と契約を交わした兄騎士は見る間に狼男の姿に変身した。いやこれまでの変身とは違う。肉体を有する精神の所有者の交換が生じたのだ。今回の契約はそういうものであった。 つまりは現在の目の前にいる狼男こそが兄騎士であるのだ。兄騎士の肉体は狼男のモノとなりより一層力は手に入った。しかし兄騎士は、自身に巣喰う狼男に自分の肉体を手渡したのだ。器だった肉体にあったのは肉体そのものだけではない。ヒトの知性や自分の脳内に残っている記憶や経験。それが狼男の精神のモノとなったことが何を意味するのか兄騎士は理解していた。 弟騎士含む騎士団に包囲されていた。兄騎士の肉体が人間の姿にもどる。 「よう」 弟騎士の名前を呼び手を振る"兄騎士"。しかしそれが、すぐに兄騎士の姿をした兄貴ではない者とわかる弟騎士は、素早く剣を構える。 流石は弟分だな。チッと小さく舌打ちをする"兄騎士"は嘲笑を浮かべながら言葉を発する。 「これから面白れぇモン見せてやるよ。オメェの兄貴とのお別れ会とチンポ付きの狼男様の降臨をよぉ。」 "兄騎士"の姿をした狼男はゆっくりとひざまづき、満月に身を晒した…。

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