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いつもご支援ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。

てなわけで先月に書いたまひるんの続編ですわよ。まだ読んでない方は是非読んで貰えると嬉しいです。いつもより地の文多めの作品ではありますが、こういうネチネチ系も好きなもんで……。

半ばシリーズ物なのでネチネチかつ前回の雰囲気を継続。けれど新しい要素もって感じです。

さらに続くかどうかはモチベによるのでいいねと感想あると嬉しいです。前回シンプルに読みたいって感想が嬉しくて……やっぱり可愛いよねまひるん。他にも何か考えたいくらい。


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 学校の『天使様』はとんでもない露出痴女だった。彼はそう白々しく言いふらすことができる立場にある。

 椎名真昼は『天使様』だ。文武両道容姿端麗。誰からも愛される天使――極一部の女子からは隠れた嫉妬を受けているようだが――と名高い。彼女をよく観察できる立ち位置を得た彼から見ても、真昼という少女は人に隙を見せず、特に外見は芸能人顔負けの可憐極まるものだ。

 そんな彼女が露出痴女などと誰が信じるのか。実際に見た者か、もしくは彼女が露出痴女であるべきだと決定した者しか信じない。結局のところ、当事者にならなければ椎名真昼の痴態を本気に受け取る人間などいはしない。だからこそ、どちらの意味でも当事者の平々凡々な同級生は、真昼の痴女っぷりを心から楽しむことができている。

 彼が手に入れた【改竄スマホ】。彼が名付けた意味の通り、対象にした人間の嗜好を一つ改竄することが可能な不思議なスマートフォンだ。そして、彼が真昼に与えた【設定嗜好】は露出。激しい露出の願望とありえないほどの快感は、彼女を見事な変態少女へと変えた。


 そうして、彼は真昼の痴態を目撃した。スマホ越しではなく、その目でだ――――――正確には、目撃した〝かもしれない〟だ。

 もちろん、彼の視点からは間違いなく真昼の露出を目にしている。声をかけたあの日、図書館の奥で真昼は確実に露出性癖を発露していた。彼からすればやっていると分かって覗いたものを見逃す謂れはない。

 だがもし、誤魔化そうとした真昼の言葉を鵜呑みにするフリをしたら、彼女の視点からはどうなる。答えは〝分からない〟だ。椎名真昼は自他ともに認める優等生で、彼女は分かってそれを完璧に演じている。

 そんな彼女が何でもないと誤魔化し、目撃者も言及しなければ真相は闇の中だ。当然、人望を培ったわけでもなければ目立ちもしない彼が真昼が露出していたと言いふらしたところで、変質者扱いされるのがどちらかは明白だ。逆に言えば、言いふらされないからこそ真昼も分からない。彼が素直に引き下がりすぎて、本当に判別ができないのだ。

 非常に回りくどいことをしたという自覚はある。が、彼はまだ真昼に直接的な干渉をしようとは考えていなかった。【改竄スマホ】はまだまだ使えると確信しているため、外部からの観察を心ゆくまで楽しみたい。それに中途半端な状態で言いなりにしようとすれば、頭の回転が早い真昼が何をするかが彼には想像ができない。真昼はあらゆるスペックで他者を上回るからこそ天使様と呼ばれ、敬われ、手に入れたいと考える人間が数多くいる――――そんな連中を見下せる優越感を得るのも悪くない。


 性悪な全能感が彼の中に芽生えた。しかし、摘み取るのはやはり早い。あの出来事は真昼の中に深く刻まれた。見られたかもしれない。見られていないかもしれない。野外露出に挑戦するほど露出快感が馴染んだ彼女だからこそ、見つかるかもしれないという危機感とハイリスクな性感の本質を見失わせたくなかった。真昼の慌てる姿が見たかったという考えがある以上、本音と建前を折半していると言った方が正しいのだけれど。


 では、あの声かけが真昼の危機感を煽り、露出への警戒と緊張を取り戻させただけなのか、と言えばそうではなかった。これは彼も予想だにしなかった事態だったが、真昼を映す【改竄スマホ】の機能に変化が起きた。

 厳密に言えば機能の追加ではない。椎名真昼を表す画面に【露出マゾ】の表記が増えた。まさかと思い改竄項目を弄ってみれば、そのまさかだ。彼女の露出嗜好は改竄の力で〝植え付けられた〟ものから身体に〝染み付いた〟ものへと変化した。

 これが彼の楽しみ以外に何を意味するかと言えば、じっくり丁寧に嗜好を植え付けて行けば行くほど、真昼はゆっくりと彼が望んだ通りの痴女へと変わる。彼が仕組んだ嗜好(せいへき)がなければ満足に生きられない、変態快楽を貪る天使様が完成する。

 その完成が何時になるかは分からないが、摘み取るには早いという彼の理屈がそう理解できないものではないと分かるだろう。自分自身が変態的な嗜好を持っているのだと思い込ませ、自分で自分を調教する。こんなに楽しいことはない。もっといやらしくなってから、必要に応じて触れる環境を作っていけばいい。

 関係性は思うがままに、堕落は確定的に、そして彼は椎名真昼に新たな【設定嗜好】を植え付けた。その対象は――――――――




 彼が起床後に【改竄スマホ】の遠隔盗撮を起動する頃には、真昼はとうに起床しほとんどの準備を終えているようだった。天使様の面目は家の中でも完全に保たれている。

 【露出癖】が根付いたとはいえ、真昼は基本的に家の中でも衣服を着て過ごしている。嗜好を発病すれば脇目も振らず全裸になることに変わりはないが、服を着ている状態との〝ギャップ〟を身体が楽しんでいることを理解しているのか、部屋着やパジャマは彼が遠隔盗撮が機能した段階ではほぼ確実に着込んでいた。

 けれど、露出癖の根付きによって異なるギャップを見せる時もある。まさに今、鏡に向かって身嗜みを整えている真昼の姿がそうだ。


 亜麻色の髪は解れなど知らずスラリと腰まで流れており、意外にも大きな乳房を戒める制服もブレザーまでぴっちりと着衣し、露出という露出がどこにも見当たらない。上半身は『天使様』の椎名真昼だ。

 しかし一転し、カメラの位置を真昼の下半身に向ける――――何も無かった。真昼の美しい秘部と艶かしい尻とその谷間、肌理の細やかな細い脚、爪先に至るまで、あるはずのものがない。

 上半身は着込みながら、下半身はスカートどころかタイツもショーツもありはしない。室内とはいえ、下半身だけを露出した真昼の姿は倒錯的で興奮を禁じ得ない。一部分の露出というのは、こうも魅力に溢れたものなのかと、彼の方が勉強になったくらいだ。

 天使様の裸を見たくて堪らない人間は数あれど、制服姿で足腰だけをという注文を脳内でする者は少ないだろう。まして見れるのが自分だけだと思えば、最近は肥大化して止まない優越感がより増す。


「……あっ♥ はぅ♥ ん……♥」


 そして、わざわざ下半身露出などと特徴的な制服姿の真昼は、予想通り嗜好の発露に至った。発情が近くなければ起動できない盗撮機能が使えるのだから、予想というより必然か。

 強制発動される【設定嗜好】を覆すことは彼にもできない。頬を赤らめ、動悸を荒くした真昼が事を終えるまで続く優雅な朝の鑑賞時間の始まりだ。

 染み付いた【露出癖】は既に実行に移されている。一部分だけを露出する背徳感は真昼の中で確かな快感になっているようで、彼女の太ももが仄かな光の線を帯びた。しかし、前と異なる快感とはいえ、野外露出に手を出した真昼を満足させるものではない。

 以前までならここからベランダにでも出て、玩具を使用した本格的な露出オナニーに興じていたであろう。しかし他ならない彼の手で、真昼には新しい【設定嗜好】を植え付けたばかり。

 今日も露出行為と合わせ、その嗜好が見て取れる。


「すぅ、はぁ……♥」


 挟まれた深呼吸は以前に比べて浅く、緊張や困惑より快感への期待感が勝っているようにも見える。あれだけのことをして気持ちよくなった自覚があるのだ。彼女の倫理観が緩み、快楽を受け入れるようになっていてもおかしくない。

 天使様の淫乱化を楽しむ者に見られているとも知らず、真昼は部屋の姿見鏡に背中を向ける。きっちり気込まれた上半身と丸裸の下半身というマヌケなギャップに飾られた、形が良く艶めかしい白磁の生尻。

 彼女はそれを突き出した。野外露出を思い出させる中腰のガニ股。亜麻色の髪だけでは誤魔化せない下品な羞恥ポーズ。改めて露出癖の可能性を感じる姿勢の癖を他所に、真昼は指を中心にして塗った液体をお尻のある場所に近づけた。

 白磁の肌と異なる色合いの膣口を指が通り過ぎる。言及した野外露出の際は、穴そのものより穴を広げる変態行為に耽る真昼に悦を感じていた。けれど今こうしてじっくりと眺めると、彼女の穴は言い得て妙だが見惚れるほどに美しい。

 その穴を綺麗だと思う日が来るとは考えてもいなかった。染み一つない薄桃色の皺穴。放射状に広がった線の中心に、極小さな窪みが蠢いている。菊門とも称される穴に、真昼の濡れた指が触れた。


 くちゅっ♥


「あぁんっ♥♥」


 一声で気持ちがいいのだと伝わる甲高い声音と共に、真昼のしなやかな指は美しい尻の穴を貪る。


「あっ♥ あっ♥ あっ♥ はぁぁ、んんんっ♥♥ ふぅぅっ♥♥ はぁぁんっ♥」


 初めの緊張感が消え失せた指先は、尻穴の周囲を撫で回して薬を塗り込み、中心にも僅かではあるが指を立てる。未だいきなり異物を挿入れるという行為は恐ろしいと見える。だが、初めの頃に比べれば雲泥の差だ。やはり【設定嗜好】による開発は常識に囚われていないと彼は改めて理解した。

 肛門。アナルとも呼ばれる排泄器官こそ彼が真昼に与えた新しい性癖だ。アナルを自分で開発したくなるとでも言えば分かりやすいか。それが根付いた露出癖と絡み合い、アナルを過剰に露出しつつ調教したくなるという性癖狂いの天使様というあられもない構図を生み出していた。

 彼が真昼のアナルを次に選んだ理由は単純で、これも以前の野外露出に起因している。あの時、真昼は裸でガニ股姿勢になるなど品性を疑うことをしたどころか、そのまま尻穴に指をかけて直腸を吹き曝すというドマゾの変態露出を極めた。あの瞬間に達した天使様のオホ声は、今なお脳髄に熱を以て刻まれている。

 もしあの光景に、アナルの快感がより入り交じっていたら。夜風に直腸を晒して気持ちよくなる行為に、敏感なアナルが付き添っていたら――――あるいはこの想像以上に素晴らしい光景が見れるかもしれない。


「あっあっあ♥ はぁ、ふぅぅ♥♥ お尻の穴が、こんなに気持ちいいなんて♥ やっぱり私、どこか変……最初から、変だった……?♥ やっ♥ んん♥ 早く♥ イッて♥ はぅっ♥♥ ふぅぅぅぅ♥♥♥ ひぃぃんっ♥♥♥」


 己の性癖に自問自答する姿は、何度見ても滑稽だ。ストレスでおかしくなったのか、元々からあったものが思春期の今になって発露したのか。

 分かるはずもない。言葉もろくに交わしていない唯一の目撃者候補が、不可思議なスマホを使って自分の嗜好を変質させたなど、たとえ真昼が今以上に聡明だとしても気づけるはずがなかった。


「はぁ、ふぅ、ふぅ♥ もう少しでイケそう……あっ♥ イクッ♥♥ もうイクッ♥ お尻の穴で……っ、イク♥」


 ぐちゅぐちゅと尻穴を弄る音が激しくなる。朝からガニ股アナニーに耽る真昼の声も次第に大きくなっていた。露出癖の影響なのか、彼女は気持ちよくなると実況めいた言葉を零す癖が出来ていた。無論、鑑賞する側としては歓迎すべき変化だ。

 アナルは子宮を裏側から擦られる快感、もしくは擬似的な排泄の解放感で快楽を得ることができるらしい。しかし真昼のやっていることはどちらでもなく、アナルの肉自体の感度を地道に上げることだ。

 普通ならいつまで経っても絶頂できないだろう。排泄の穴を性感帯に育てるという行為は、素人が一朝一夕で出来ることではない。もっとも【改竄スマホ】は普通ではないので、快楽の条件を平気で変えてしまえる。そのことに真昼が気づくことはない。彼女がアナルで気持ちよくなるのは生まれて初めて、この嗜好が植え付けられてからの出来事なのだ。


「イクッ♥ イクッ……ん゛お゛ぉッ♥♥♥♥」


 癖になった野太い嬌声が窄められた唇を震わせた途端、尻穴がキュッと収縮して秘部からばちゃばちゃと淫汁が吹き散らかされた。開かれた股座に糸が光を帯びて伝い落ちる。

 最後まで宣言をできるほど慣れてはいないが、それは露出癖同様に堪えきれない性感の絶頂が現れている証だ。

 まだ始まったばかりだというのにもう楽しませてくれる姿は、正しく『天使様』のポテンシャルを感じる。慣れないアナルでイッたことで嗜好の発病が終わったのか、遠隔盗撮が機能を停止する。無論、朝のうちに十分に堪能できたと彼に不満はない。

 それに【アナル開発】の嗜好は途切れたが【露出癖】の嗜好は、少なからず彼女の裡を疼かせている。

 何よりの証拠が彼のスマホに通知となって現れる。改竄スマホではなく、日常生活で用いるスマホのSNSを彼は開く。ちょうどあるアカウントが写真付きの投稿をした。


『♥MHR@淫乱天使♥』


 それは、ずぶ濡れのアナルをピンポイントで撮影したエロ自撮りの投稿だ。見事な色合いの菊門が、明らかに弄り回した後だと分かるほど濡れてふやけている様は、肛門とは思えない興奮を醸し出す。天使様の魅力はアナルからも発せられていると言わんばかりに、SNSに大量の反応とコメントが押し寄せてきている。

 人に見られたい。けれど見られるわけにはいかない。ネットの海に正体を隠して自分をさらけ出すのは、中々良い考えだ。彼が期待しているのは、この自主的に始めた自撮り垢がどれくらい〝成長〟するかだ。

 数日前より穴が拡がった真昼の菊門が映るSNSアカウント。今日も着実に増える閲覧者たちを尻目に、彼は悠然と学校へと投稿した。無論、このアカウントの正体を唯一知る観察者として、椎名真昼という『淫乱天使』に会うためにだ。




 彼が【改竄スマホ】を手に入れてから一番残念だと思うのは、真昼と同学年ではあれど同じクラスではないことだ。以前までなら彼女に興味はあれど、手を出すような蛮勇も器量もなかったという理由でさして残念にも思わなかった。

 しかし、こうして日々成長する天使様をスマホ越しに観察していると、逆に知りたくなってくる。普段、どんな顔をして彼女は人と接しているのか。欠点らしい欠点がなく、驕らず謙虚な才色兼備の椎名真昼。そんな真昼の裏側を唯一全て知っている男としては、彼女の振る舞いを覗いてみたいと思うのは当たり前のことだ。

 すると、お世話になりっぱなしの【改竄スマホ】が、彼の願望を見透かしたように機能をアップグレードした。大したものではない、というのは数々のとんでもない機能を体感してしまったから言えること。

 一日の限られた時間ではあるが、真昼とその周囲を俯瞰監視できる遠隔盗撮が可能になった。嗜好発病時の遠隔盗撮と違って、何かしらの干渉、その他の追加機能拡張はないようだ。シンプルな監視カメラという位置付けのようだが、彼自身の意思で真昼をいつでも観察できるのは今まさに求める大きなメリットだ。まさに【改竄スマホ】様々だ。

 このスマホは所持者の彼にしか画面を認識できないし聴こえもしないと既に確認済み。彼は思う存分、天使様の仮面を被った変態少女の観察を始めた。


 スマホの画面に別クラスの内部が映し出された。画質も普段使いしている遠隔盗撮と変わらず、実際にそこに立って間近で見ているようなリアリティがある。扱いに慣れてきてこそいるが、理屈を超えた底知れなさが恐ろしくもある。もっとも、所詮は一学生でしかない彼の自制心が働くほどのものではない。

 自分のクラスで目立たないことをいいことに、彼は平然とスマホを眺める。その手に椎名真昼専用の監視カメラが握られているなど思わない。誰もが羨むものを地味な男が手にしているなど、想像がどんなに豊かであっても予想できないだろう。

 画面を軽くタップして相手を追う。亜麻色の髪に誰に対しても温厚な天使様の微笑み。真昼が男女問わずに囲まれながら、巧みな話術とその笑みで完璧に対応している姿が映し出される。今朝、ガニ股でアナルを穿ってイキ散らしていた両脚はピタリと閉じられ、男子たちの視線を一部の隙もなく遮っていた。

 ただし、それは彼女の肌色を想像するしかない哀れな傍観者たちにのみ通じる。異質なスマホの持ち主である彼は、ピタリと閉じた脚の防壁を難なく突破し、スカートの中へ視線を踊らせた。類似機能のため苦もなく中身を盗撮してみせた彼だったが、ギョッと目を開いて驚愕の色で染めた。

 そこにあるはずのものがない。尻の谷間が完全に露出していた。オープンクロッチタイツによって白磁の尻が露になるだけでなく、着用した下着まで露出仕様のVバックと来た。

 となれば、真昼の尻を隠すものは何もない。大胆に股部の生地が切り取られたタイツに、秘部を辛うじて隠せるエロ下着。自慰を終えてたった数時間の菊門は、クラス中の視線を浴びるスカートを一枚挟んだギリギリの遮断の中で、ヒクヒクと怪しく痙攣している。


「……あ、え? はい、今日の放課後ですか……すみません。今日は少し……」


 スカートを覗き込むスマホから聞こえてくる音は、真昼が誰かに放課後の予定を詰められているものだ。朝礼もまだだというのに手が早い。がっつく男に真昼が靡くはずもない。だが、いつもより歯切れが悪い彼女に脈があるとおめでたい妄想をしたのか、男子の声は苛烈になる。それに続くように複数人が彼女に詰め寄り始めたようだ。


「あ、あの、今日は本当に……うぅ♥」


 彼女は誰の誘いも受けないことで有名だ。それでもワンチャンスがあるかもしれない、と考えるのは真昼がそれだけ憧れの天使様である証左だ。

 まあ、自分に脈があるとおめでたい妄想をして詰め寄る男子たちには残念な知らせだが、真昼はアナル露出の趣味がある変態で、今君たちはその露出趣味の発露に付き合わされているだけだぞ、と助言の一つでも慈善でくれてやりたかった。

 見られるかもしれない。真昼の中にある倒錯した興奮と危機感は、露出アナルに過剰な快感をもたらしていた。ぐぱぐぱと大きく速く呼吸をし、浅いピンクの皺を蠢動させる。詰め寄る人数が多くなる度に卑猥な呼吸も大きくなって――――――


 ぶぽぴゅっ♥♥


「っっ……♥ す、すみません。席を外します……っ!♥」


 あられもない音を立てた。水気が多分に混じった尻穴の呼吸音。スカートの裏地に飛び散るほどの興奮液に、歪みかけた口元を抑えながら真昼が教室から退出する。

 余裕のない天使様にポカンと呆気に取られた男子生徒たちを尻目に、真昼はトイレの個室に駆け込む。もちろんその様子もカメラはしっかりとブレることなく追いかけた。


「はぁぁぁ♥ 今朝、シたばっかりなのに♥」


 ポツリと呟いた真昼の声音は困惑と羞恥で半分、興奮が半分といった様子だ。露出に戸惑い自制していた頃に比べ、声音は分かりやすく甘くなっている。

 学校では品行方正の天使様でいなければならない。理由は知らないが、真昼は自らの価値を維持することに並々ならない努力を費やしている。だというのに誰の誘いも受けず、深い関係を築かないというのだから彼からすれば理解し難い人間性だ。

 理解はできないが、そんなお堅い彼女の〝天使〟を引きずり下ろす行為は楽しい。彼女が露出行為に手を出せるのは、少なからず彼女の地位が関わっている。天使様だからこそ怪しまれず、天使様だからこそ人目を浴び、天使様だからこそバレるわけにはいかない。

 淫乱で清楚な天使様は、トイレの中とはいえ迷うことなくスカートを脱いだ。急いで出てきたため、仕方なくトイレットペーパーでスカートの裏地を拭い、次に濡れたアナルを拭こうとして、手をピタッと止めた。


「…………♥」


 カァァと顔が赤くなる。露出癖に目覚めた真昼は、嗜好の発病がなくともある程度は〝発散したい〟という欲に駆られる。しかしまさか、学校のトイレでオナニーを始めるわけにも行くまい。

 一体何をするのかと観察され、行動に疑問符を浮かべられているなど露知らず、真昼はスマホをアナルに翳してパシャリと一枚接写する。そうしてスマホに文字を打ち込んでから、しばらく真っ赤な顔で画面と睨めっこしていた真昼だが、意を決したように最後のタップ音を響かせた。

 途端、彼のスマホに通知が飛ぶ。改竄スマホの方ではない方だ。一応近くに誰もいないことを確認してから、通知をタップして開く。


『この前買ったエッチな下着を穿いて露出♥ 色んな人に話しかけられてたら、興奮してこんなになっちゃいました♥』


 余程露出欲が高まったのだろうか。自撮り垢の『♥MHR@淫乱天使♥』を使った投稿に、初めて文章が添えられていた。言葉を使わなければ、欲が抑えられずに大変なことになる。だから仕方ないと、画面の向こうで彼女のアナルを見る者たちへ大胆なアピールをした。

 今朝からの連続投稿にまたも数百、数千の人間が加速度的な反応を見せる。


「っ……すごい♥」


 淫乱天使の自撮りは、その名に恥じぬ人気っぷりだ。人間としては恥じるべきなのだが、真昼の薄紅はほんのりと、しかし確実にいやらしく歪んでいた。

 何より恥ずべき尻穴が『キュッ♥』と窄み、密やかな露出の興奮に悦んでいる。

 校内で演じることで得られる興奮を発散する裏アカウントの存在は、彼の予想を遥かに超えて真昼の自制心を破壊した。





『お家のベランダに出て撮影してみました♥ お尻の穴と一緒に夜空を撮るのは大変でした♥ ゆっくりしてたらお隣さんに見つかっちゃうかも……♥』

『今日はお風呂で大胆に♥ ぴーすぴーす♥』

『ちょっとお尻の毛が出てきて恥ずかしい♥ 弄り過ぎたせいなのかな……でも気持ちよくて止められません♥』

『これからこの格好でおしっこします♥ してるところは恥ずかしすぎて流石に見せられません♥ ごめんなさい♥』


 毎日投稿され続ける『淫乱天使』のエロ画像は、日に日に変わっていく尻穴を詳細に記録していく。

 ベランダでまんぐり返しになり、アナルと星空を無理やりツーショットに収めた綺麗で下品な写真。シャワーを浴びる最中ピースサインで尻穴を広げている姿。髪と同じ亜麻色の尻毛が茂り始め、嬉し恥ずかしいと言わんばかりの接写。洋式便器に跨って、アナルを見せながら排泄寸前のマンコまで解禁してしまった絵まで。


 学校で見せる『天使様』に触れることなく真昼を満たす『淫乱天使』は、面白いくらいに彼女を露出の深みに突き落としてハードルを引き下げ、アナルの開発をとてつもない勢いで進めさせた。

 これが才能に秀でた天使の力とでも言うのか、今回ばかりは異質なスマホより文明の利器が仕事をした。そうなるように仕向けたのは【改竄スマホ】だと言えば身も蓋もないが、彼からすれば嬉しい誤算だ。

 彼が遠隔盗撮で手を出すまでもなく、二つの嗜好に呑まれ、別の視線を覚えた真昼は堕ちていく。やがてその〝不特定多数〟で〝自分からは見えない〟という不満を抱くようになるかもしれない。そうなったらきっと、真昼は新しい露出癖を開花させるだろう。聡明な彼女が快感に焼かれた脳で、どこまで〝ギリギリ〟を攻めるようになるか、観察する彼は楽しみで仕方がなかった。





 開花した嗜好が退くことはない。着実に進み続け、真昼の露出癖を高めていく……などというのは釈迦に説法だ。誰の目から見ても、椎名真昼が変態露出痴女であることは明白で、もう十分なくらい育った露出癖を彼女はさらに高めていく。身に馴染み始めたアナル癖も相まって、どこまでも止まらずに倫理の底辺へ続く階段を降りて行ってしまう。

 以前の河川敷に比べ、公園内は光源が溢れている。満ちているというには少なく、けれど暗闇というには遠い。点々と立ち並ぶ街灯は、露出の興奮で赤く火照った天使の肌を焼くように照らした。彼女は長い髪をお団子のように後頭部の真ん中で纏め上げ、汗ばんだうなじを見せつけながら歩く。


「はぁ♥ はぁ♥ ん……気持ちいい♥ もっと、遠くに♥」


 しかしながら、焼かれる肌の火照りは以前より浅い。決して少ないとは言えない。曲がりなりにも野外露出の危機感は、真昼の露出癖を突き上げて快楽物質を脳髄に吹き出させる。頼りない足取りに淫靡な汁の跡が残るほど彼女は興奮している。

 けれど足りない。一度経験してしまった。露出癖に呑まれた興奮。人に見つかりかけた興奮。その時に得た恐ろしいまでの快感と比べてしまえば、身体の熱気が限界に届かないのも無理はない。熱に浮かされた言葉を零しながら、真昼はさらなる熱を求めて公園を彷徨い歩く。

 人前で密かに露出する快感を覚えた真昼は、夜中の全裸〝程度〟ではもう満足できない。が、満足できないなら快感を足せばいい。学園一の秀才足る真昼からすれば、ありふれた問題の答えより平坦だ。


 時に【改竄スマホ】の遠隔盗撮に機能が追加されたのはつい先日のこと。彼は今日もその力を使って、真昼の秘めたる〝内面〟を覗き込んだ。


(あ、あっ♥ 気持ちいい♥ 怖い♥ あの時みたいに誰かきたら……け、けど、まだ来てない♥ あの♥ 恥ずかしいこと以外、どうでも良くなる感覚♥ 怖いけど気持ちいい♥ 来て欲しくないけど来て欲しい♥ 止めなきゃ♥ 迷惑をかけたら二度と振り向いて貰えない♥ けど、報われないことなんかより、こうして気持ちよくなる方が……だめっ♥ これ以上引っ張られたら、本当に戻れなくなるっ♥)


 真昼の〝声〟がスマホから聞こえてくる。ただそれは未だ彼女が出し切れない言葉にならない〝声〟だ。恥ずかしくて出せない。内面故に出す必要がない。そんな〝声〟を【改竄スマホ】は拾い上げる。

 恐ろしく精巧な読心術、テレパシー。道具への干渉や、そもそも嗜好の改竄などという異能を体感してきた身からすれば、驚くに値しない。されど歓迎すべき機能だ。

 真昼の内面はぐちゃぐちゃだ。嗜好の発病が近いのか、期待と自制が酷い矛盾を起こしている。恥ずかしいけれど気持ちいいのか。恥ずかしいから気持ちいいのか。露出への羞恥を失えば快感が意味をなさなくなる以上、この矛盾は彼も歓迎すべきところだ。彼女は最後まで『天使様』であらんとしながら、嗜好に呑まれる部分を増やして言って欲しい。彼自身、あまりにも傲慢で矛盾した想いを椎名真昼へ向けていた。


(あぁ♥ けど、本当に気持ちいい……♥ 怖かったけど、買ってよかった……ケツマンコが風を浴びて、ヒクヒク悦んでるっ♥)


 矛盾した真昼の思考は、やがて偏っていく。自撮り垢に殺到する下卑たコメントを眺める中で覚えたのだろう。まさかコメントした者たちも、真昼が学生で天使様と呼ばれ崇められる美少女とは思っていなかっただろう。そんな天使に似合わない卑猥な名称を用いて、彼女は夜風を浴びて得る快感に感嘆を零した。

 真昼の尻穴は開発が進み、随分と柔らかく淫猥になった。ともすれば未だ生の肉棒に対して未通を維持する秘部以上に、その菊門は大きくいやらしく花開きつつある。

 開発されたアナルをさらに拡げる拡張器具。円状の金属器が真昼の尻穴にくい込んだ様は、前の野外露出で見せたアナル拡張とは雲泥の差だ。中の肉の色。そこから染み出している愛液と見紛う腸汁。常に吹き曝しになったことで、美麗な尻臀が涎を垂らしたようにずぶ濡れだ。

 ケツ穴を吹き曝して夜道を歩く天使。けれど変態露出痴女の嗜好は満足しない。正確には、嗜好の片方しか満足できない。今の彼女は二つの嗜好を重ね合わせた難儀な人間だ。露出は全裸、アナル拡張の羞恥だけで満足しないのは、前回から変わっていないどころか、すっかり先へ進んでいた。


「フーッ♥ フーッ♥ お゛ほっ♥♥ ケツマンコ吹き曝しっ♥ マヌケッ♥ みっともない♥ こんなっ、恥ずかしい格好ぉぉぉ……♥♥♥」


 今度は声に出して独白する。ガニ股で腋を見せつけた変態ポーズ、というだけに留まらない。

 前はその場で立ち止まって誰もいない暗がりに見せつけていた姿を、わざと街灯の下、明るい場所に踏み入りながら彼女は〝歩いて〟見せつけていった。

 当然、腰を低くし股を広げた歩行はみっともないことこの上ない。ウサギ跳びの方がまだ見栄えがいい。ヨタヨタと歩く爪先は浮き上がり、情けなく恥ずかしい姿をどこまでも健気に追求する。恥ずかしすぎて、気持ちよすぎておかしくなった真昼の我慢顔に応えるように、爪先立ちガニ股腋見せポーズのケツ穴吹き曝しという、無様に無様を重ねまくった天使の公園散歩は十数分に渡って続いた。


「んおっ♥♥ あ゛っ、い゛ぅ゛♥♥ ケツ汁でるっ♥ ケツマンコの汁♥ でりゅっ♥♥ ふう゛ぅうぅぅうぅうぅぅぅ♥♥♥♥」


 その間絶頂すること五回。上擦った目でイキ声を発し、マンコだけでなく吹き曝しのアナルからも流水を吐き出す。鼻の下や口元で反射する光が、彼女の興奮度を如実に語っている。そして、絶頂の回数が一度の嗜好発病に伴う限界値の向上を表していた。

 一回、二回も果てれば過度な露出を危険視する思考が戻っていた真昼が、今では五回の絶頂を経験しても嗜好の熱を取り払うことができない。

 もっと大きな絶頂が欲しい。いつまでも終わらない露出快感に辟易していたのか、あるいは期待して用意したのか。公園のベンチに、真昼が買い揃えた玩具が無造作に置き去られていた。


「っ……♥」


 公園を醜態ポーズで歩き回った真昼が息を呑むということは、それらは嗜好にとってのメインデッシュ。

 ベンチに座った真昼はまず最初に手錠を掛けた。前にベランダで使った玩具と同じだが、危険度は段違いだ。手錠をベンチの手すりに引っ掛けてしまえば、鎖で繋がれ咄嗟に動けなくなる。前のように誰かが来たら急いで隠れること、つまり理性側不都合が生じる。

 理性側に不都合が生じるということは、嗜好側からすれば好都合ということだ。手錠でベンチからほとんど離れられなくなった真昼の汗が、いよいよ上気を帯びるほどの熱を以て滴り落ちる。

 ゴクリと息を呑んだ真昼が手に取ったのは、反り返った黒く太い棒の表面にイボを備えた玩具。それはバイブ以上にモノに近づける再現がなされていた。


(改めて見ても、大きい♥ 皆さんのオススメから、選んだ、ものですけど♥ 本当に、こんな大きなモノが、私のお尻の穴に……♥)


 裏の天使も表に負けじと人気を持つようになった。彼女の問いかけは鶴の一声となり、相応の品を手にするのにさして苦労はしていなかった。まあ、受け取る際の挙動は抑え込むのに苦労していたようだけれど。

 真昼がマジマジと眺め、僅かだが正気の色で戸惑いを露にしたモノ。張形、勃起した男性器を模したディルドだ。露骨なオナニー器具を手に持ってじっくりと鑑賞する真昼の様子は可愛らしく、クラスの男子たちが見たら卒倒物のいじらしさだ。

 自分のアナルがどう変わっているかは、誰より彼女が知っているはず。毎朝のオナニーも随分と指の通りが良くなっており、潤滑剤すらいらないのではないかと思えるほどだ。

 その認識を誰より信じられるのは椎名真昼だ。如何に彼女の理性が疑問視したところで、ディルドを鼻で笑える拡張器を付けて歩き回った淫乱天使のアナルは、気持ちいいモノ欲しさにぶびぶびとケツ汁を噴き出していた。

 挿入れる以外に選択肢はない。理性も、早く挿入れてイッて立ち去るべきだと意見する。それに従って彼女はディルドをベンチの上に置いて固定する。

 拡張器を取り外した真昼は、ベンチに両脚を乗せるはしたない動きを平然とやってのけた。彼女の中では、ベンチの上でしゃがんで股座をおっぴろげるくらい、もはや些少の羞恥しか生まない。小さな羞恥は真昼の快感足りえない。


「あっ」


 だが、それでも緊張はしていたのだろう。震える臀部を恐る恐るディルドの先端に押し当てたところで、彼女はベンチに滴る自分の淫汁で足を滑らせた。


「は、ひ……っ!♥」


 走った悲鳴は彼女が感じたであろう走馬灯に比べ、あまりに短い時間だった。滑った彼女の両脚は、示し合わせたように真昼の臀部をベンチに深く押し込んだ。咥えかけたディルドが、何の遠慮もなく突き刺さるくらいには、だ。


 ずぶぼぉぉぉぉぉぉぉっ♥


「んほぉーーーーーーっっっ♥♥♥♥♥」


 こんなにもマヌケな雄叫びを聞いたのは彼も初めてだった。人から聞いたもの、忌憚のないオホ声をぶちまける真昼からも聞いたことがない。

 悶絶と快感の境目でなければ得られないマヌケ過ぎる喘ぎ声。準備を済ませていたとはいえ、初めて異物を呑み込む状況としてはあまりに勢いが付き過ぎていた。直腸を思いっきり突き上げられる形になった真昼は、白目を剥いて首を反り返す下品な姿だけでは物足りず、両脚を外側へ『ぴぴーっん♥』と無様マヌケに突き出す。反った爪先があまりの快感にビクンビクンと波を打ち、曲げて開いてを高速で繰り返し、再び絶頂を覚えて鋭く尖る。


「お゛っ、お゛ぉぉぉぉ♥♥ んんぅ゛お゛ほおぉぉぉおおぉおぉっっ♥♥♥♥ おしりっ、ヤバッ♥ おぉっ♥♥ ふお゛っ♥ つ、つよすぎっ、いきおいっ♥♥ ほぉ゛っ゛♥♥♥ おしりやけるっ♥♥ ぬ゛ほぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ♥♥♥♥♥」


 マヌケな挿入れ方をした自分に。野外のベンチで全裸になってアナニーする自分に。それで絶頂した自分に。椎名真昼の身体に溜まった快楽物質が一気に起爆し、中枢神経を次々と穿つ。

 は行を中心にして口を大きくほの字に開く癖の付いた唇から、いつになく野太い濁声が響き渡った。放尿混じりの潮吹きが股座から飛び散る。

 軽く三回はイッただろうか。流石に我を取り戻した真昼が、手に力を込めて腰を引き上げようとした。


 ずりゅずりゅずりゅぅぅぅぅ……ずぽんっ♥


「うほぉぉぉぉ〜〜♥♥♥」


 ところが無理な姿勢が祟ったのか、途中で手と腰の力が抜けてしまい、ディルドの全面が再び彼女の直腸に戻っていってしまった。その天を突くような足ピンを戻せば楽に引き抜けるだろうに、気持ちよくイキ過ぎてそこまで考えが回っていないようだ。


「ぉぉおおぉぉおぉっ♥ こし、腰上がらないですっ♥♥ ぬ、抜こうとするとっ♥ へんっ♥ へんな♥ 声と一緒にお尻変になるっ♥ トイレ♥ トイレずっと♥ させられてるみたいに♥ 腰が戻って♥ お尻に戻って♥ だせなくてっ♥ おほーっ♥♥ ほっ、ほ゛っ゛♥♥ ほ゛お゛ぉ゛っ゛♥♥♥」


 タンタンッと真昼の美尻が濡れたベンチに着地して離れてを繰り返す。高感度なアナル自体の刺激と、腸壁越しに震える子宮、排泄の感覚を継続的に味わって、尻の穴はおかしく卑猥に形を変える。


「う゛ぅぅぅぅぅ♥ ふぅぅ、おぅっ♥♥ ほぉぉぉぉぉっ♥♥ あへっ、ほひぃぃぃぃっ♥♥♥ けつっ、けつまんこ♥♥ おっおっおっ♥ おほ♥ おごっ、おほひぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ♥♥♥♥♥」


 ケツ穴をディルドで穿たれ飛べない天使の淫乱オホ声が木霊する。深夜の公園の中で、人が来るかもしれない恐怖を振り切れぬまま、その破滅的なアクメ声を真昼は叫び上げた。今この瞬間だけは、人生が終わってもいいと本気で考えているのかもしれない――――――あるいはそんな考えも浮かばないほど、椎名真昼のイキ顔は多幸感で蕩けていた。





 淫乱天使の更新があったのは明け方。遠隔盗撮自体は丑三つ時を前に途切れたので、随分と時間が空いていた。


『おはようございます♥ 気持ちいい休日の朝をケツマンコのオナニーと♥ 昨日は疲れて、お尻の穴を開きっぱなしで寝ちゃいました♥ はしたなくて恥ずかしい……♥』


 その分、目で追うことのなかった部分の妄想を掻き立てる姿が映り込んでいる。

 ドスケベ下品に開いてしゃがんだ下半身の背中。これを取るために髪を纏めていた。もっとも、尻穴の毛をよく見れば亜麻色の髪ということはバレているだろうが、天使様の皮はそれを確信ではなく妄想に留めてくれる。あの椎名真昼がアナニー中のエロ写真を撮るなどありえない、と。

 汗がたっぷりと輝く背中から生尻に目掛けてのエロ写真。穴はディルドを咥え込み膨らんだ肛門口を外側へ広げ、尻肉の下には使った形跡がある拡張器具。自室で撮ったようだが、あの激しい野外露出の直後に撮影したものを今朝に投稿したことは彼の視点からなら明白だった。

 あの後本当に尻穴を剥き出しにして眠かったのか。それとも、顔も知らない連中に活気づいてもらうためのリップサービスか。どちらにせよ、淫乱天使様は信じられないくらいいやらしい姿と言葉を使うようになったものだと感心する。


 今頃は次々と届く自分のアナニー画像へのメッセージを見て、恍惚とした微笑みを浮かべているのかもしれない。もしくは、昨日の反動で顔を真っ赤にして恥ずかしがっているか。

 今日も知りたい。日々変わり続ける天使様の秘密を、彼だけは知れる。この様子ならアナル癖が染み付くのはきっと遠くない話だ――――――彼の手の中で、無垢だった天使は淫靡になり飛び立たんと、美しい羽根を広げていた。椎名真昼という天使の顔に支えられた、いやらしい微笑みを蓄えて。



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次回はさらにアナルを調教したり、遂に動画撮影に挑んだり、淫語癖がついたり露出趣味が加速したり…………つまり何にも決まってないってことだな!って感じです。

真昼がエロ写真にクッソ頭の緩い感想添える概念が思った以上にハマるというか、最近本当に口調崩壊無様好きね。

Comments

野良猫

今回も最高でした……! 露出に加えてケツ穴狂いにまでなり果てて人として終わっちゃうような性癖を自分から開拓していくのがめちゃくちゃえっちです!学校にエロ下着を付けていくところやSNSでの変態性癖公開も好きですが、特にラストの公園シーンがお気に入りですね!イき散らかしながら無様でマヌケなオホ声と淫語をあの天使様が上げているギャップに興奮しました……!

トキハ

これはもはや永久保存版のクオリティですよ…! ここまで綺麗に期待していたレベルを越えてこられると感服するしかありません。 しかもディルドアナニーで足を滑らせて先端から奥まで全体重で挿入するというニッチで最高に好きなシチュエーションが含まれてて感動しました。 処女のままアナニー中毒の露出マゾになってしまった天使様、最高に抜けました。

タコよっちゃん

清楚な天使が自らを卑猥に開発していくのが素晴らしい。 露出に加えアナルさらけ出しまで……。しかもSNS投稿も!? 最高でした!

焼き肉万歳

まさかのアナニー、まさかのvネック。この天使様エロすぎる

いかじゅん

ありがとうございます! 嗜好は自分のもので言い訳もできないから人として本当に終わってるの堪らないですよね……真昼は本当にオホ声ギャップが似合う。正当なNTRより変態無様を選んでしまっていますが……楽しい!!

いかじゅん

ありがとうございます!頭の妄想をぶつけているだけなので、そう仰っていただけると誠に嬉しい気持ちでいっぱいです! ディルドアナニーは単にアナニーさせるだけだとインパクト薄いか……せや、滑らせたろ!なまさに思いつきでしたが、こうしてお気に召していただけると思いついた甲斐があるというものです。

いかじゅん

天使様のSNS投稿……こうして変態美少女の名を欲しいままにする性活は続いていくのだ!ありがとうございます!

いかじゅん

自分の魅力を十分に理解してる清楚系美少女の変態露出……最高ですよねぇ。