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いつもご支援ありがとうございます。私のTwitterとか見てる方は知ってると思うんですけど、とある天才的概念にどハマりして3作連続で書いたりしたんですよ。で、私といえばデアラなわけで。


デアラで書かねば……性癖が廃るというもの……をしたら何と4万字になったわけですよ。ちなみに2日で書き上げました。相談とか付き合ってもらったのも大きいですがアホの所業です。タイトルも疲れてたのでもうぶん投げてます。

そんなわけでKRMRの侵略です。果たして精霊たちはチンポ堕ちせずに済むのか!

趣味で書き上げた部分は大きいけどいいねとか感想貰えると嬉しいです。かなり濃厚にしたので……デアラに噛み合うふたなり概念はマジの起爆剤で危険物だぁ。


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 天宮市上空一万五千メートル。巨大な空中艦の外装を疾走する物体こそ、天女の如き姿をした少女であった。

 普通ならありえない。巨大な空中艦の存在も、炎を纏って空を駆ける赤毛の少女の存在もだ。しかし、この世界における神秘の中心『精霊』ならば有り得る話だ。

 そんな精霊少女が神秘の力を振るう相手は、仇敵であるDEMインダストリーであろうか。否、全くもって異なる。


「一体何があったの! いいえ、何をされたの、耶倶矢、夕弦、六喰!!」


 空中艦〈フラクシナス〉の艦長にして〈イフリート〉と呼ばれる精霊の少女、五河琴里。彼女は守るべき相手であり数少ない同胞たちに声を荒げて問いかけた。

 一万五千メートルという人が活動できる領域でなかろうと、精霊は易々と動き、また声も通る。顕現装置と随意領域と呼ばれる技術で作動し続けている空中艦の存在もあって、凄まじい風圧にも会話は途絶えることはない。


「……否定。〝私〟は八舞夕弦なる人物ではありません。偉大なるKUROMARU様に霊結晶(セフィラ)を封印していただいた、セフィラロック精霊(スピリット)『YDR』。おまえをKUROMARU様の忠実な下僕とすべく拘束します」

「くっ!」


 だが、会話が成り立っているわけではない。ほんの数日前まで、人として言葉を交わして確固たる信頼もあった八舞夕弦の声は、ダウナーなどという言葉で片付かないほど無機質で、名も『YDR(わいでぃーあーる)』など記号の如き代物に成り果てていた。

 他の二人、八舞耶倶矢と星宮六喰も同様だ。彼女たちの霊装は漆黒の光沢に呑まれ、その露出度の高さはまるで別物。乳房は卑猥なまでに膨張し、丸出しの股間には突起と球体が合わさった見慣れない黒玉が備わっており、乳房の先と玉の部分にはピンクの鍵マークが浮かんでいる。それが何を意味しているのか、琴里には皆目見当もつかない。

 首元の真ん中には紫紺の目玉を蓄えたアクセサリーが着けられて、それに見咎められるだけで琴里はどうしようもない悪寒に駆られた――――これまで得た情報から、あれが夕弦たちの言う【KUROMARU】なる者だと察せられるほどの悪寒だ。


(胸元の霊結晶……あれのせいで洗脳されているってことよね。けれど、下手に触れたら)


 そして胸元に浮かんだ霊結晶。普段は身体の内側に秘められた精霊の源、小さな宝石が胸に張り付いていた。それぞれの霊力光など何一つ残らず、ラバー霊装と同じ漆黒に染まった霊結晶は、彼女たちの異常と紐付けるには十分すぎる代物だった。

 あのように弱点丸出しの姿でセフィラロック精霊と自らを称したのだ。裏にいる人物は力だけはある底抜けの馬鹿か、あるいは霊結晶を壊して洗脳を解けると思うならやってみろという挑発と人質の意味を持たせている、と言ったところであろう。

 実際、危険を承知で精霊の力を解放した琴里だったが、霊結晶に仕掛けが施されていると分かっても手が出せていない。彼女の力は破壊と己の再生能力に特化されており、対象の無力化には向いていない。それは逆に、彼女が相対する八舞姉妹や六喰の得意とする領分なのだ。

 下手に加減しようものなら自分が捕まる。だが、操られている彼女たちを傷つけるわけにはいかない。彼女が攻めあぐねているのは、そういった複雑な事情があるからだ。


 なぜ精霊同士が争うことになったのか。事は数日前、謎の霊力波を感知した直後の出来事まで遡る。

 精霊とは異なりながら、確かに霊力波を発した謎の生命体。それは彼がこの世界に適応した何よりの証拠であるのだが、この時点で危険性を察せれる者は誰一人としていなかった。

 新しい未知の精霊かもしれないと霊力波を追った〈フラクシナス〉に与えられた情報は二つ。モニタに浮かび上がった【KUROMARU】というメッセージと、〈ラタトスク〉で保護していた一部の精霊が何の脈絡もなく行方不明になったことだ。

 ただ、事が平行していると考えれば、精霊の行方不明事件は脈絡なく、ではなくなる。その【KUROMARU】が事件の鍵を握ると判断を下した琴里は、観測した霊力波の追跡を開始した。

 しかし、追跡を逆探知した〝敵〟による強襲に遭い、〈フラクシナス〉は航行の停止を余儀なくされた。その襲撃者というのが――――――行方不明になっていたはずの精霊たちだったのだ。


「敵艦の航行停止。特A級捕縛対象KTRを観測。速やかに対象を無力化し、ロック処理を開始するのじゃ。KGY、援護を」

「任務了解。抵抗が激しければ、KURO天使の戦闘使用も許可されている」

「たくっ、人を訳の分からない記号で括って……遊びならおいたが過ぎるわよ!」


 三人もの精霊に不意を突かれた琴里は、一度体勢を立て直すため苦渋の決断で退艦を命じた。その間、彼女たちを相手に時間を稼ぐべく、耐久力に優れた琴里自身が囮となった。無論、自分が説得に出ると言って聞かなかった兄を言いくるめるのは苦労したのだが。

 即座に囮になり、保護した精霊たちの大多数を逃がした理由は、彼女たちに対抗できる力が精霊をおいて他にないということもあった。が、精霊が狙われているなら、その力を封印できる彼も狙われている可能性が非常に高く、彼を失えば奪われた精霊たちを取り返す手段が失われる可能性も、当然十二分に考えられたからだ。洗脳というチートカードを切られた以上、仕組みを解明する前にこちらの切り札を切る愚策は犯せない。

 まだ少ない情報での予測だが、琴里が狙われたことから概ね間違いはないようだ。問題は、三人もの強力な精霊に琴里が狙われていることだが、簡単に捕まってやる義理はない。

 辛い状況だが、逆に言えばチャンスでもある。相手は奪ったばかりの精霊たちを全員投入してきた。それは、彼女たちを必ず取り戻すという目的がある琴里たちからすれば明確な好機なのだ。

 問題は三対一で囮を買って出た状況で、彼女たちの解放を望むのは理想が高すぎるという点だが――――予想だにしない救援が現れた。


「〈鏖殺公(サンダルフォン)〉!」

「〈氷結傀儡(ザドキエル)〉!」

「な……あなたたち、どうしてここに!?」


 斬撃と氷の息吹が琴里に迫っていたセフィラロック精霊たちを退かせた。

 琴里の危機を払い除けたのは、彼女が〈ラタトスク〉として保護した精霊で大切な友人たち、夜刀神十香と四糸乃だった。彼女たちは琴里の兄、士道と共に航行が停止した〈フラクシナス〉から脱出したはずだ。でなければ、妹一人を残す判断すら激しく反論した兄が納得するはずもない。自分が囮に、さもなくば全員で逃げると言い出すのがあの兄なのだから。


「転送の直前に抜け出した! 琴里を置いて行けるものか!」

『ごめんね琴里ちゃーん。でもでも、琴里ちゃんも水臭いよー? あわよくば助けたい、とか考えてるんでしょ?』

「そうです……夕弦さんたちも、助けなきゃ……!」

「っ〜〜! ああもう、後で士道に何て言われるか……」


 航行が停止した〈フラクシナス〉の転送装置は一方通行であり、迎えは期待できないし、今から二人を言葉で追い返せるわけがない。大人しく帰るくらいなら、危険を犯して合流などして来ないだろう。

 普段は士道の無茶を咎めて説教する役の自分が、帰ってから兄の説教を受ける姿を想像して辟易してしまう。

 だが、そういった安堵の時間を得るのは、この危機を脱してからだと言うことは彼女も承知している。


「特A級捕縛対象TOK、YSNを確認」

「歓喜。KUROMARU様がお喜びになられます」

「むん。三名共、必ず捕獲するのじゃ」


 数の上では互角になったが、セフィラロック精霊たちは逆に捕らえる対象が増えたことを喜んでいる。表情は全く変わらないが、言動から【KUROMARU】なる者が精霊という存在を手にすることに強い執着を抱いていることが読み取れた。


「あれが、耶倶矢たちだと言うのか……!? あのような姿にされて、なぜ何も思わぬのだ!」

「洗脳されてるわ。恐らく相当強力な暗示に囚われて、私たちのことを正しく認識できないくらい思考を歪められてるってところね。もし顕現装置で解放できなければ……美九の〈破軍歌姫〉より厄介だわ」


 誘宵美九の天使〈破軍歌姫〉は『声』によって相手を操ることが可能だ。しかし、相手の優先順位を変えるだけで人格変化を及ぼすほどではなく、非常に高度な随意領域や完全な霊力を持つ者には通用しない。

 KUROMARUの洗脳は、そういった意味で〈破軍歌姫〉以上に強固だ。彼女たちは今、人格すら書き換えられて琴里たちを〝捕縛対象〟としか本気で思っていない。今の彼女たちはKUROMARU以外の好感度を『ロック』された状態だということだろう。

 説得は不可能。ならば、美九と同じく能力者を無力化するか、随意領域で〝洗浄〟してもらうか。けれど片や能力者がどこにいるかも分からず、片や霊結晶の封印という観点から『声』と違い通用するとは思えない。

 説得や洗脳の解除は現状不可能に等しい。この場合、取れる選択肢は殆ど一つだった。一つだが、突破口は十分にあると琴里は乾いた唇を舐めて、十香たちに声をかける。


「十香、四糸乃、よく聞いて。私が大技を使って三人を散らす。その間に、一人に集中攻撃して無力化してちょうだい。十香の攻撃力と四糸乃の氷があれば、今のあの子たちを無力化するのは難しくないはずよ」

「む? 今のあの子たちとは、どういうことだ?」

「少し戦ったから分かるんだけど、今のあの子たちは力を十分に発揮できてないのよ」


 不完全な霊力の解放、限定霊装を顕現させた琴里と三対一で〝互角〟だったという点から、琴里が抱いた正気は決して間違いではない。

 霊結晶の封印という強引な手段の洗脳によるものか、士道との繋がりが残っているからなのか、琴里からは窺い知ることができないものだが、六喰たちの戦闘能力は明らかに劣化していた。

 これなら三人のうち一人か二人を無力化し離脱。あわよくば、全員を無力化して〈フラクシナス〉を正常化し、洗脳を解く手段を探すことが出来るかもしれない。


「正直、あなたたちが残ってくれて助かったわ。私一人だと時間が足りなかったかもしれない……ま、終わったらみんなで仲良く士道のお説教でしょうけど」

『わはー、士道くんの本気のお叱りなんて滅多に見れないねー』

「ふふ……」


 士道の説教を想像したのか、四糸乃が笑みを零す。彼の自分を棚に上げた内容が容易に想像できたからだろう。

 もちろん、その説教を受けるには危機を突破してから、というのは三人になっても変わらない。十香たちの不意打ちから体勢を立て直した六喰たちが、黒く染ったそれぞれの武器を取り出す。許可を得ていたという『KURO天使』と呼ばれるものなのだろう。戦闘能力が劣化したとはいえ、元の能力を有しているなら厄介だ。


「させないわよ。来なさい、〈灼爛殲鬼(カマエル)〉!」


 琴里が先手を打つ。巨大な戦斧を掲げ、それを変形させて己の右腕に巨大な砲門を作った。精霊でも受ければタダでは済まない、火力に秀でた彼女が持つ最大の必殺技。


「しっかり避けてよね……! 〈灼爛殲鬼〉・【砲(メギ)――――」


 琴里が纏う極熱が銃口に吸い込まれ、烈風をかき消す炎の轟音が――――――轟くより早く、外装から漆黒の闇が弾け飛んだ。


「な……んぐぅ!」

「ひゃあ……!?」

「く、こいつ、は、あぁぁ!?」


 狂三という精霊が操る影より深い淀みと実体を持つ闇は、汚泥のように少女たちの関節や手首足首に張り付いて身動きを封じる。必然、琴里の【砲(メギド)】も不発に終わってしまう。


「感謝。対象の捕獲を開始。〈早漏騎士(フェラエル)〉・【萎える者(チン・ナハシュ)】」


 空中艦の外装に縫い付けられた琴里たちへ向かって、夕弦が己の天使を差し向けた。本来ならペンデュラムの先端に菱形の刃がついた長い鎖の天使〈颶風騎士(ラファエル)〉・【縛める者(エル・ナハシュ)】が、凛々しさの欠片もないおどろおどろしい漆黒に染まり〈早漏騎士(フェラエル)〉・【萎える者(チン・ナハシュ)】などという卑猥な命名がなされた『KURO天使』へと変貌していた。

 鎖の先端に刃ではなく眼球の黒丸がついたそれは、身動きが取れない三人をギョロリと睨め付けると、三本に分裂し無防備な獲物へ同時に襲いかかった。


「ぐあぁっ!? くっ、放せぇ!」

「いやぁ! よ、よしのん、よしのん!」

「くぅ!? この鎖、霊力を吸い取って……!?」


 腕から両脚に掛けてを鎖でグルグル巻きにされ、陸に打ち上げられた魚のように外装上に転がる。鎖という見た目に反し、彼女たちが纏う黒い霊装と同じくラバーのように柔らかく、けれど今の彼女たちでは解けぬほど硬く締め付けてくる。しかも琴里が言うように、彼女たちの霊力を吸い上げて抵抗力を削ぎ落としていく。

 ――――戦力差に惑わされず、そして黒幕が出てきていないと思い込んでさえいなければ、何より自分たちの霊力封印を解いてでも全力でかかれば、たとえ不意を突かれようと勝機はあった。

 それは彼女たちが知らない〝もしも〟の話。既に結末に至る運命が定まったこの世界では、何の意味もないIFだ。この場に運命を覆す、時間を巻き戻す精霊はいない。

 卑猥な鎖に戒められた主たちの手を離れた天使が、外装を揺蕩う黒い体液に捕捉される。剣と戦斧、人が乗れるほど巨大なウサギの人形。意思を持つ〈氷結傀儡〉はともかく、武器である〈鏖殺公〉と〈灼爛殲鬼〉は主の手を離れてはもがくことすらままならない。

 ラバーに似た体液に呑み込まれた天使は、黒く染まったシルエットの全貌を次第に打ち崩されていく。バキン、ベキンと嫌な音を立てながら崩壊し、澱みの中に呑み込まれていく。それを止める術は三人の手にはない。


「あぁ! よしのん、よしのん、やだ、やめてください! よしのんを、返して……!!」

「四糸乃! 天使をこれほど容易く……」


 己の心を映し出す武器、ともすれば身体の一部を物の怪に呑まれて破壊されることを絶望と呼ばずして何と言う。

 目の前で打ち砕かれていく天使を見上げることしかできない少女たちは、やがてその身に纏う絶対の鎧すら液体に呑み込まれ始めていることに気づいた。


「いやっ、霊装まで……あぁぁぁっ!!」


 衣服を変化させた限定的なものとはいえ、精霊を守る強固な城である霊装が汚泥に呑まれ、消えていく。あるいは呑み込まれたと表現するべきかもしれない。

 琴里たちはあっという間に丸裸にされ、強力な武器も鎧も失って絡め取られた惨めな捕虜と化した。それを感情のない怪しい色彩で見下ろすセフィラロック精霊。かつての友人を見下しながら、その目には憐憫や躊躇がない。〝これら〟は主であるKUROMARUに必要なモノで、自分たちより下に位置する生物であると言う感情しかなかった。


「拘束完了。続けて処置を行います。MKR」

「了解。〈封快従(デカエロ)〉・【開玉(キンタ・マータイブ)】」


 六喰が凄まじい重量の乳房を揺らし、夕弦の天使と同じ変化を遂げた〈封解主〉の杖、先端に黒丸の眼球と下端が鍵ではなく巨大な口が生えた〈封快従〉を外装に突き出す。下端の口がベロリと唇を出して地面を舐めた途端、瞬時に巨大な『孔』が開いた。いや、孔というよりは口。巨大な目玉の怪物が大口を開いたような空間が生まれた。

 姿形は変わって特殊な力が付与されたとしても、元の能力が全て失われたわけではないのだろう。拘束されたまま開いた怪物の口に呑まれた三人は、その先へ容赦なく叩きつけられ苦悶の声を零す。

 口の先は〈フラクシナス〉の中に繋がっており、広めの通路に揃って移動させられたようだ。六喰たちも即座に追いつき、続けざまに声を発する。


「解放、〈早漏騎士〉。続行。KUROMARU様、拘束変更の許可をいただけますか?」


 夕弦の声に応えるように、琴里たちの腕や脚を戒めていた液体がグチュグチュと動き回る。気持ち悪さに身を捩る三人だったが、液体は手足を包んで凝固する。

 肘や膝まで包むグローブとブーツと化したそれは、琴里たちの身体から主導権を奪い取る。両脚を膝立ちにし、両手を背中でピタリと付けさせる。そして凝固したラバーグローブから液体が滴ると、ブーツの足首とグローブを繋ぐように接着させた。

 もちろん霊装が解けた三人は裸体を晒した状態だ。そんな格好で跪き、両手を背中に回して身体を反らそうものなら、少女たちの美しい女体は余すことなく外気に触れてしまう。悔しげにしていた少女たちの顔が、恥ずかしい格好で裸体を晒す羽目になり真っ赤に染め上がる。


「いや、恥ずかしいです……!」

「放せ! なぜこのようなことをするのだ、六喰、耶倶矢、夕弦!!」

「……何をするつもり? KUROMARUは私たちも……あなたたちと同じようにする気なのかしら?」


 頭が回る琴里は羞恥を押し殺して夕弦たちに問いかける。無機質な応答しかしてこなかった彼女たちが、まともな答えを紡いでくれるとは思っていない。だが、無言のまま事を終えるのは諦めたも同義だ。

 そうして少しでも時間を稼ごうと発せられる言葉に、夕弦たちは予想だにしない答えを返した。


「否定。あなた方には、KUROMARU兵チンポロック型の処置を受けていただきます」

「ち…………は?」


 琴里は羞恥を忘れ、ぽかんと口を開いた。他の二人と違い、KURO天使に与えられたニュアンスを何となく理解してきた彼女でも、その直球で下品な名前には理解が追いつかない。精霊すら洗脳する恐ろしい存在が、何を以て卑猥で下品な命名の兵士を生み出そうというのか、たった数秒では検討をつけるどころか理解すら難しかった。


「KUROMARU様より承認。KTR、TOK、YSNの三名への『チンポロック精霊(スピリット)』化を実行します。〈早漏騎士(フェラエル)〉」


 理解より早く耶倶矢のKURO天使がそのベールを脱ぐ。快活な彼女のものとは思えない冷淡な美声と共に、身の丈を超える漆黒の巨大な槍が現れた。

 これまでの天使に漏れず、その殺傷能力足る鋭さは失われていた。先端には矛先の代わりに巨大な唇がついている。しかし、殺傷能力が失われているにも関わらず、その得体の知れなさに三人は背筋を凍らせて怯える。


「よせ、止めるのだ耶倶矢! そのような卑猥なもので何を」

「KUROMARU様より与えられし物を侮辱することは許さない。改造執行、〈早漏騎士〉――――【勃つ者(チン・レエム)】」


 ビュルンッ、と卑猥な槍の先端が蠢動する。最速の名に恥じないKURO天使は、目にも止まらぬ速さで唇を分裂させ、三人の股座へと疾走させる。

 拘束された三人は反応すらできなかった。できるだけ隠せるよう内股にした股間部へ、巨大な唇が容赦なく割って入る。想い人がいながら未通の乙女たちの恥部へ、ぶちゅりと卑猥なキス音が響いた。


「「「うっひぃ!?♥」」」


 瞬間、目を剥いた三人は情けない声を張り上げて悶絶した。単におまんこへとキスをされたから、ではない。

 その〝おまんこ〟という下品な名称を含めた快感が、脳髄へ一気に溢れた。もっと言えば、彼女たち精霊の心臓足る霊結晶にKUROMARU細胞が接触したのだ。

 文字通りにKUROMARUの因子、細胞は外側を拘束するのみに留まらない。耶倶矢たちの天使、彼女たち自身のように琴里たちを【KUROMARU】の意思で支配する。


 ぶちゅぅぅぅぅ♥ ちゅるっ、ちゅるる、ぶちゅるるるるるっ♥


「「「んほおぉぉぉぉぉぉぉぉっっ♥♥♥」」」


 傍から見れば股間を唇に吸われているだけだが、実際には精霊の根源を無遠慮に舐め回されているようなもの。

 脳を激しく掻き回される錯覚に陥った少女たちは、上擦り目で唇を尖らせたブサイク顔で甲高い悲鳴を上げる。十香の暴力的な美貌や、四糸乃の愛らしい面、琴里の愛嬌のある大きな瞳ですら補いきれない無様な表情だ。


「KUROMARU細胞侵入……浸食濃度の規定量突破を確認。チンポロック精霊用の肉体改造を開始」

「ん゛ぐお゛ぉ!?♥ や、やめろぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥」


 身体が熱いと吠えた時には、少女たちの身体は変貌〝し終えて〟いた。

 乳房の肥大化。どったぷんっ、と大きく波を打つ脂肪の塊が三人の胸部から一斉に飛び出した。小ぶりでささやかな膨らみの琴里と四糸乃でさえ、改造前の六喰や夕弦に勝るとも劣らぬ爆乳を手に入れ、十香に至っては百センチを優に超える凄まじい爆乳が揺れ動いていた。体躯に見合った美しい乳房たちが、性欲を満たすための下品な肉へと進化、否、人として退化する。

 急速な変化に全身から脂汗が滴り、白目を剥きかける。だが、最大の変化は乳房ではなく直接吸い上げられた股間部だ。

 凄まじい熱量に囲まれた股間から唇が離れていく――――陰茎がズルリとそそり勃つ。


 ビキビキビキビキッ♥ ビキッ、ビキキキッ♥


「ひやあぁぁぁぁぁぁ!?♥♥ お、おちんぽ、がっ♥」

「お゛っ、お゛ぉ!?♥ なんで♥ ちんぽ♥ ほお゛っ♥♥」


 赤黒い血管を表皮に浮かべた肉棒。根本には手のひらにずっしりと重みを感じさせるだろう陰嚢まで実っていた。

 名称はもはや語る必要がない。四糸乃でさえ、その愛らしい容貌から無自覚に発しているのだ。それが紛うことなき男性器であることは明白だった。


「チンポの発生、勃起を確認。次の段階に以降する」

「「了解」」


 腰を反らして身悶えする琴里たちを見下ろす三人が、戸惑いのない動きでしゃがんでチンポに顔を近づける。そして、愛しい少年とキスを交わした唇を「あー♥」と艶めかしく開き、怪しげな黒い唾液が垂れた口内を見せつける。我慢汁を垂れ流すチンポは、そんな口内へと運び込まれていった。


「な、夕弦、何を」


 琴里が夕弦、十香が耶倶矢、四糸乃が六喰。それぞれがチンポを口に頬張ろうとする三人へ、似たような言葉を飛ばした。突如生えたグロテスクなモノに触れられたくなかったのか、はたまた彼女たちにそのようなことをさせたくなかったのか。

 どうであれ、次の瞬間には琴里たちの思考は〝飛んで〟いたのだけれど。


 ずるずるるるる、ずぼぼぼぼぼぼぢゅぼおぉぉぉぉぉぉっ♥♥


「「「ん゛おお゛お〜〜〜〜〜〜〜お゛ぉ゛っ!!?♥♥♥」」」


 バキュームフェラチオ。冷徹な無表情がチンポに唇を吸い付かせ、縦に大きく伸びる。頬が窪み、唇が捲れて鼻の下は馬の如く伸縮した。三人同時に羞恥心が皆無で一切止まらないひょっとこフェラに晒され、琴里たちは与えられたばかりのチンポから生じるオスの快感に打ち震えた。


「唾液の塗布……細胞の尿道浸食開始……んふ。KUROMARU様の力に包まれた気分はどうだ」

「ウホオォォォォォッ♥♥ フェラ♥ フェラヤバいのだ♥ やめっ♥ う゛お゛♥ こんに゛ゃ♥ お゛ほぉ゛♥♥」

「い゛ひぃぃぃぃんっ♥♥ ちんぽ抜けちゃ♥ ぬけ♥ 射精るっ♥♥ おぉぉぉぉ♥ むくろさんっ♥ 正気にもどおぉぉぉぉぉ〜〜〜〜♥」

「何か勘違いをしておるようじゃが……んむ。むくは〝六喰〟など、下等な人間の名を持ち合わせてはおらぬ。セフィラロック精霊MKR、KUROMARU様の忠実な下僕なのじゃ」

「肯定。ほひへ、あなた方もそうなるのれふ」

「いや、いやあぁぁぁぁぁぁ♥♥ こんな♥ ちんぽなんか♥ 生やすやつの奴隷になんか♥ なりたくっ、んふおぉぉぉぉぉぉぉっっ♥♥♥」


 三人の表情は悶絶と言う他ない。目があらぬ方向を彷徨い、腰はフェラに吸い上げられたチンポの影響で引くに引けぬ状態。少女たちほどの美貌を、これだけ歪めることができるという事実が一番の驚きかもしれない。


「ちんぽっ♥♥ でちゃいますっ♥ ちんぽっっ♥♥♥ キンタマっ♥♥ から、のぼってきて、でちゃうぅぅぅぅ♥♥」

「んおおぉぉぉぉ♥♥ お゛ぅっ、ほぉぉぉぉぉ♥♥ し、しどー♥ しどおぉぉぉぉぉ♥」

「ヤバッ、ヤベッ♥♥ もっ、射精る♥ イく♥ イくイくイくイくイくイくっ♥♥ い゛ィくうぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜♥♥♥」


 思い思いに言葉を吐く。霊結晶に土足で入り込まれ、与えられた歪みの知性で吐き出す。

 射精。彼女たちは味わう前からその意味を理解していた。どんなオスでもこの一瞬に命を注ぐ。バカになる。最高に気持ちよくなる。知能に与えられた知識と、実際に気持ちよすぎるフェラを受けたチンポが叫びを上げている。デカすぎるキンタマから射精、射精、射精射精射精射精――――――


「「「でりゅうぅぅぅぅぅぅぅ♥♥」」」




「〈封快従(デカエロ)〉――――【閉珍〈セクヴァ・チンロック〉】」


 ガチャンッ♥ ギュチュウゥゥゥゥゥゥ♥


「「「うほぉぉぉぉぉぉっ!!?♥♥♥ しゃせーできに゛ゃい゛ィ゛ィィィィィッッ!!♥♥♥」」」


 今感じられる極限に行き辿り着き、弾け飛ぶ。その思考ごと『ロック』された少女たちのチンポが凄まじい勢いで飛び跳ねた。

 けれど、その飛び跳ねに生じるはずの体液が一滴足りとも飛び散らない。亀頭のギュチィッと黒い液体によって、染み出ることさえない。彼女たちは気づいていなかったようだが、そもそも射精に至る尿道が唾液に制圧されていたため、彼女たちが感じていた〝射精しそうな感覚〟は全くの勘違いだ。脳がそうだと思い込み付与していただけで、身体は僅かに零れかけた汁すらギチギチに封じ込められた。


「第二形態に移行、完了したのじゃ」

「了解。さて、ゴミチンポ共。射精したいですか?」


 グリッ♥


「ほぎゃあぁぁぁぁぁぁッ♥♥♥ チン汁でるっ、はれつすりゅうぅぅぅぅぅぅ♥♥♥」


 ヒールの先端で『ガッ♥ ガッ♥』と封印された亀頭を蹴り付けられ、琴里が白目を剥いて悲鳴を上げる。横目で彼女を見る十香と四糸乃は切なさに吐息を零しながら、自分も〝ああなる〟のだと戦々恐々していた。


「愚昧。おまえの汚っねぇチン汁は、KUROMARU様の素晴らしい細胞によって封じられています。吐き出したいでしょう? 断絶。もうおまえは、KUROMARU様のご許可がなければチンポ汁で泣き喚くこともできない『チンポロック』に処されました」

「チンポロック、だと……!?♥」

「そうだ。KUROMARU様より与えられしモノは〝気持ちいい〟だろう。だが、KUROMARU様に従わなければ、おまえたちはその気持ちよさを得ることは決してない」


 欲しければ従え、と彼女たちは言っている。チンポで射精したければ、KUROMARUという存在に従えと。

 射精権利を握られての契約交渉。普通ならば成り立たない。いくら人が性的欲求に苛まれるとはいえ、外敵に交換条件として提示されたところで〝はい〟と頷く色狂いにはなり得ない。

 しかし、メスがオスの快感を得たとしたならば。メスの身体に決して馴染まぬオスの絶頂が、至極の気持ちよさを持ち、堪えることが愚かしくなるほどの切なさを覚えてしまったのなら。


「「「っ♥」」」


 ゴクリと生唾を呑んだのは誰が先で、後だったのか。けれど全員がありえない要求に一瞬とはいえ思案をした。気持ちの良いフェラチオで射精できなかった生殺しに、心が僅かとはいえ傾いた。


「……あ、ありえん! 耶倶矢たちをこんな辱めた者などに、私たちは屈しない!」

「むん。KUROMARU様に敗北したふたなり雑魚チンポの分際で――――〈封快従〉・【封鍵〈アラ・チン〉】」


 六喰の〈封快従〉が発動した瞬間、チンポの先端のみを包み込んでいたKUROMARU細胞唾液の動きが活性化する。

 汚泥が竿に、陰嚢に降り注ぎ、表面にビキンビキンと突き刺さり固まるような音を響かせた。同時に、それなりのサイズを保っていたチンポが収縮を始め、十香たちは生えたばかりのチンポから生じる痛みと快感に悲鳴を上げた。


「あへぇぇぇぇぇっ!!?♥♥ お、おれ、おれりゅ♥♥ ちんぽへしおれりゅうぅぅぅぅっっ♥♥」

「まだ終わらぬ。KUROMARU様の細胞は、うぬたちのマゾチンポを常に発情させる。そして性欲だけが取り柄の粗チン巨玉に変えてしまうのじゃ」

「ひぃっ!?♥」

「愚かしいのう。素直に従っておれば、チンポの尊厳だけは守られたというのに……浅ましい己を呪え、このマゾチンポが♥」


 無垢な少女とは思えない侮蔑の視線に見下される。だが、チンポは六喰の超乳を眺めて激しい劣情を抱き、拘束に無意味な抗いをして主たちを苦しめる。六喰の蔑んだ目に何か言葉を発することもできない。

 やがて、三人のチンポは揃いも揃って未勃起を強制され、全体をラバー生地に包まれてしまった。セフィラロック精霊の股間にあるモノと同じだ。ここに来て、彼女たちは同じ改造をされたのだ、と察することができた。

 違いはサイズだ。六喰たちのチンポロックは通常の未勃起と少し大きめの陰嚢だが、琴里たちのチンポロックは陰嚢が極端に肥大化した代わりに竿が子供以下のチンポに退化している。キンタマは性欲の強さを表す巨大な代物であるにも関わらず、肝心のチンポが心底情けない短小状態だとラバーの上からでも理解できた。

 元々自分のモノではないチンポを小さくされたところで、と思うべきだ。なのに、琴里たちは短く大きくされたチンポに異様な屈辱感を覚えた。それは、フェラチオから続く凄まじいまでの切なさが、チンポを〝自らのモノ〟と認識している何よりの証左だ。


「ラバー皮膜の完全生成確認。完全封印(チンポロック)完了……これで射精どころか勃起すら出来ぬ。むん、粗チンポがビクビクと暴れておるのう」

「無様。KUROMARU様に連絡します。この世界初のチンポロック精霊です。指示を仰ぎましょう」


 自分のモノでありながら、メスの身体はオスの感覚に順応しきれない。肉体の矛盾を突く慣れることのない情欲に悶えながら、琴里がひっそりと二人へ声をかけた。


(と、十香、四糸乃。大丈夫?)

(うむ……正直なところ、大丈夫とは言えぬが)

(はい……)

(そうね。恥ずかしいけど、私もよ……いい、よく聞いて。これからきっと、私たちは黒幕の前に連れて行かれるわ。私たちの身体をこんなふうにしたKUROMARUってやつの前に、ね)


 四糸乃はともかく、十香すら顔を引き攣らせた。鋭い直感を持つ十香だからこそ、精神すら蝕む身体の変化の恐ろしさを理解し、同時に黒幕への恐怖も一段と引き上げられてしまっている。

 チンポに心惹かれる浅ましさは同じ琴里だが、故に唯一冷静な彼女が指示を出す。


(いい? 私たちの力は、夕弦たちのように劣化はしていないはずよ。霊力は吸い取られただけで、必ず回復する。天使も同じはずよ。力が戻ったら、息を合わせてKUROMARUに攻撃する……もし会う時に戻らなくても、チャンスが来るまで粘りましょう。奴に屈しちゃダメよ)


 殺されずに使役されるなら、拒絶して抵抗すればいい。理屈は十香や四糸乃にも分かる。


(し、しかし、このチンポ……んっ♥ 股間の疼きに、耐えられるだろうか)

(っ!)


 だが、問題はさっきから抑えきれていない情欲だ。

 KUROMARUの体組織に犯された三人は、もはや射精どころか自由な勃起すらできない。その上でKUROMARUの要求を呑まずに堪えるなど、出来るのだろうか。

 十香らしからぬ弱気な態度に琴里が言葉に詰まる。琴里こそ、夕弦にヒールでチンポを嬲られただねで情けなく呻いた当人なのだ。が、すぐ勢いを取り戻して語りかける。


(……耐えましょう。いえ、耐えるのよ。私たちがKUROMARUに協力したら、次に犠牲になるのは逃げた皆よ。私たちのせいで、私たちがチンポで気持ちよくなりたいために、被害を増やしてしまうなんて……許せる?)


 情に訴えるしかないのが、司令官として間違っているのは理解している。それでも、これ以上事態を悪化させないために琴里は情に語りかけ、心を強く保つしかなかった。


(あ……だめ、です。頑張って、おち……アソコの気持ちいいの、我慢します……!)

(そうだ、シドーを、折紙たちを……斯様な化け物の手に堕とさせるわけにはいかぬ!!)

(ええ、そうよ。私たちは)


「チンポなんかに負けないっ!」

「おちんちんなんかに、負けません……!」

「おチンポなどに屈するものか!」



「〈早漏騎士〉・【萎える者】」



「「「ひギャッ♥♥♥」」」



 作戦会議――――優しき精霊(雑魚チンポ)同士が気高い信念で誓いを終えたのを見計らったように、冷徹な精霊が黒の鎖で三人のロックチンポを戒める。

 黒丸眼球が枷の形になると、竿と陰嚢の境目に手錠をかけるように引っかかる。そこから横に伸びる鎖のリードが仲良く引かれ、最後に一本に収束するリードが夕弦の手に握られる。


「解放。手足の連結を解除。さあ、おまえたちをKUROMARU様の元へお連れします。起立。立ち上がりなさい、マゾチンポ共」

「だ、誰が言いなりになど……」


 ビンッッ♥


「「「おぉんっ♥」」」


 チンポのリードを引かれた途端、手と繋がっていた拘束が解かれた両脚が勝手に立ち上がる。夕弦の絶妙な力加減が、三人の感覚をコントロールしている。

 両手は背中に回されたままであるため、必然的にチンポを庇う情けない内股へっぴり腰を揃いも揃って描く。肥大化した乳房が淫らに垂れる淫猥な姿だ。


 ぐいっ♥ ぐいっ♥ ぐいっ♥


「「「あぁぁ〜ん♥ あ〜♥ あ〜♥」」」


 さっきまでの誓いはどこへやら。三人とも、チンポリードを引かれる度に爪先を『ピピーッン♥』と惨めに立たせ、鼻水を垂らした情けない蕩け顔で歩く。チンポが引かれ、小走り、へっぴり腰、チンポが引かれて小走り、へっぴり腰。チンポが引かれて小走りへっぴり腰――――――比類する者が少ない美しい少女たちが、下品なモノを引かれてみっともない小走りで〈フラクシナス〉を駆け抜けていく。

 六喰のKURO天使で移動させれば済む話であろうに、彼女たちはそうしない。チンポロック精霊に立場を弁えさせるためと、KUROMARUと呼ばれる者はそういった無様が好物であるからだ。


(こ、こんな品性のないことが♥ 趣味だなんて♥ 知りたくないのに♥ 頭にっ、浮かんでくるっ♥ KUROMARUの細胞が、頭の中をぐちゃぐちゃにぃ♥)


 それを〝知ってしまった〟琴里はみっともない顔の奥歯を噛み締めた。我が子のように慈しむ空中艦の主が、友人と共にチンポリードを引かれながら廊下を進むこと数分後、転送装置に辿り着いて艦橋へと視界が映った。

 琴里たちが転移したのは艦橋の下段。艦長である少女がいつも見下ろしている場所に立ち、チンポリード連行された情けない姿で艦長席を見上げた。

 無論、退艦済みの艦橋に人影はない。では、人影ではないものならどうか――――――琴里が腰をかけるべき艦長席に浮かんだ巨大な怪異球なら、いてもおかしくはないだろう。


「KUROMARU……!!」

「貴様が、夕弦たちをおかしくした、元凶か!」

「み、皆さんを元に戻して、ください!」


 セフィラロック精霊の首元に設えられた意匠を、そのまま大きくした形状の怪物。ギョロリと大きな眼に少女たちが吠える。


「おい、誰に向かって口を聞いているゴミチンポ共」


 ゴチンッ!♥


「ほげぇ♥」

「お゛っ♥」

「あ゛ぎゃ♥」


「「「う゛ぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ♥♥♥」」」


 夕弦が口調を完全に崩すほどの怒りを発露した途端、彼女を含めた三人が息を合わせて琴里、十香、四糸乃の巨大なキンタマを蹴り上げた。弱体化しているとはいえ精霊の全力タマ蹴りに、琴里たちは言葉にならない声を上げて悶絶した。

 股間を両脚で抑えるように畳み、チンポリードを揺らして艦橋でのたうち回る。新たに生えたオスの急所に、我慢強いメスと言えども耐えられない。忠誠心の高いセフィラロック精霊の前で、下級の兵であるチンポロック精霊がKUROMARUに生意気な口を聞いたらどうなるか、その身を以て証明してしまった。

 セフィラロック精霊にとってKUROMARUは神だ。好感度で例えるなら『無限』。何ものにも変えられず、KUROMARUに害を為す者へはどれだけ親しかろうが幼かろうが容赦はしない。彼女たちのブーツのヒールは、さらに蹴りでよりパンパンに腫れ上がったキンタマを渾身の力で踏み潰す。


「「「お゛ぎゃあ゛っ♥♥ ほんぎょおおぉぉぉぉぉぉお〜〜〜〜♥♥♥」」」


 琴里、十香、四糸乃が、夕弦たちとは別の意味で、彼女たちらしからぬ顔と悲鳴を張り上げる。仲良く枷と鎖で連結したチンポの根元を、タマの裏を鋭いヒールで潰されにかかる。


「否定。マゾチンポ、いえ、よく聞けゴミチンポ共♥ ふざけんじゃねぇ♥ KUROMARU様は♥ おまえらマゾチンポが顔を上げて拝むことすら失礼に値する存在だ♥」

「んぎょおおぉぉぉぉぉ♥ わかっ、わかりましたぁ♥ わかったから足退けてっ♥ キンタマ♥ ちゅぶれりゅうぅぅぅぅぅぅ♥♥」

「理解できておらぬ♥ タマを踏まれて粗末なモノを勃起させようと震えておるのが何よりの証拠じゃ♥ おらっ♥ 悔しかったらチンポ勃起やめてみろ♥ キンタマ踏まれて悦ぶマゾから卒業しろよ♥」

「む゛り゛っ♥ むり゛でずっ゛♥ キンタマッ♥ 痛いのにムズムズしますっ♥ チンポッ♥ ムズムズして、おしゃせーしたいですっ♥」

「は? 馬鹿なの? 脳みそキンタマ女がさ、KUROMARU様に逆らって射精できると思うなし♥ このまま一ヶ月はテメェらのキンタマ踏み続けて、立場分からせてやるよ♥」

「ヤベッ、やべろ耶倶矢♥ あやまる、あやまるのだっ♥ ごめんなさいっ♥♥ ごべん゛♥ なざい゛なのだ♥ ずびばぜん゛でじだあ゛ぁ゛♥♥」


 両手の代わりに両脚の爪先を天井に向け、下半身のバンザイポーズで降参をアピールする。ほんの数分前の誓いは、思った以上にあっさりと崩れたようだ。

 もちろん本気の屈服ではないが、キンタマを嬲られるだけで誰一人逆らえなくなるのは事実だ。そして、耶倶矢たちに容赦のない服従精神を与えた存在が、ギラリと目を光らせてセフィラロック精霊に指示を出す。


「「「はっ♥ 勝手な行動をして申し訳ございません、KUROMARU様♥」」」


 即座に足を引き敬礼する。ビシッと一糸乱れぬ敬礼は、中央に転がる白目を剥いたタマ屈服ふたなりチンポ共を一秒前まで荒い口調で嬲っていたとは思えぬほど鮮やかだ。


「……了解したのじゃ。おい聞け、KUROMARU様に敗北したふたなり雑魚女共。おまえたちの役目を教えてやろう」


 KUROMARUの意志を受け取った六喰が言葉を発する。耶倶矢がそれを引き継ぐように言葉を重ねた。


「絶対の神、KUROMARU様はこの世界を掌握するための尖兵を欲して、そのために私たち『セフィラロック精霊』を生み出した。そしておまえたちは元の能力を十全に扱いながら、射精の快感のためにシコシコと働く戦闘員『チンポロック精霊』だ」


 同じ精霊とはいえ、その上下関係がどう構築されているかは明白だった。セフィラロック精霊は、KUROMARUの性奴隷であると共に彼女たちチンポロック精霊の随伴を主な任務としている。

 戦闘能力の低下を代償に決して裏切りのない忠誠心を植え付けられ、肉体を卑猥に改造されて性的欲求を封じられたセフィラロック精霊。逆に戦闘能力を保持したまま、抗えぬ絶対的な性的欲求に襲われるチンポロック精霊。奴隷精霊という身分で、隔絶した差が生まれていた。


「警告。これからおまえたちチンポロック精霊に、必要な教育と調教を施していきます。KUROMARU様から授かったモノを十分に活かして励みなさい。報酬。そうすれば、相応の射精快感が得られるでしょう。宣告。それがおまえたちチンポロック精霊の生きる意味、価値です」

「っ……あ……だ、誰が、そんな奴隷みたいに……働くもの、ですか……!」

「徒労。無駄な努力は避けた方が、お互いの手間がなくて済みます。忠告。無駄な努力が一つ終わったようです」


 ――――無様に倒れながら反論した琴里の視界にヘドロの如き液体が映った。


「え……!?」


 それは艦橋の床を、壁を、天井を呑み込むと、琴里や夕弦たちの身体に張り付いたラバーと同じもので全てを塗り替えていく。


「ふ、〈フラクシナス〉が……」

「真っ黒に……ま、マリアさん、は……」

「…………うそ、でしょ」


 やがて、禍々しい光沢と各所に浮き上がった球体眼球に〈フラクシナス〉の艦橋が支配される。否、もはやここは琴里たちの知る〈フラクシナスEX〉ではない。

 無駄な抵抗……密かに侵入していたKUROMARUの侵食を阻んでいた存在がたった今呑み込まれたことを言っている。KUROMARUはこのために艦を航行不能に留めさせた。破壊ではなく乗っ取りを選び、この世界で最強の空中艦を掌中に納めたのだ。

 この艦は琴里を艦長として二度と認めない。醜悪な眼がギョロリと浮かぶ艦長に座するは、この世ならざる怪異球。


「〈フラクロシナスEX〉の発艦を確認。おめでとうございます、KUROMARU様」

「誠に目出度いのじゃ。やはり、この世のあらゆる優れたるモノは、KUROMARU様の元へあるべきじゃのう」


 ――――〈フラクロシナスEX(エクスタシー)〉。絶望に染められた空中艦に救いの手を差し伸べるものは、いない。ならばここは琴里たちにとって、逃げ場もなければ救いもない地獄と化したということだ。


「祝福。偉大なるKUROMARU様に敬礼!!」

「「はっ!!」」


 再びKUROMARUへと敬礼するセフィラロック精霊たちを呆然と、愕然と、絶望の表情で見上げる琴里たち。こんな時でも彼女たちの視線は霊装の隙間から零れた肉々しい女体に向けられ、勃起不能のチンポをギチギチと唸らせているのだから、仕方のないふたなり女共、という評価はあながち間違っていなかった。


 ――――ギョロリと首元に眼が生まれた。その心身を縛り見つめる眼を以て、少女たちは名実共にチンポロック精霊となる。


 五河琴里、他二名が地上に逃げ延びた仲間たちと合流を果たすことはなく、その行方を空の彼方へとくらませた――――そして、チンポロック少女たちのもどかしく狂おしい時間が幕を開ける。




「「「あぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♥♥♥」」」


 下品な身体付きの少女たちがだらしのない悲鳴を上げ続ける。

 爆乳の先は首輪から伸びた二プルファックプラグで塞がれ、股間は巨大なキンタマとそれに隠れ潜む粗チン。巨玉の中心は鍵マークで射精と別れを告げている。次に開くのはいつになるか。反抗にもならない強がりを抱くふたなり少女たちの心中は、その疑問と願いが常に渦巻いている。

 局部を下品にひた隠しにする『ロック』は厳重なれど、艶めかしい汗を流す白磁の肌は大きく、いいや、殆どが露出している。手足に着けたラバーグローブとブーツ以外は、大小豊かな生尻すら隠せていない。


「おぉぉぉぉぉっ♥♥ おしゃせー♥ おしゃせー♥ しゃせー、ください♥♥ おちんちんしゃせえぇぇぇえぇぇぇぇ♥♥♥」

「おぉ゛♥ 射精、させろぉ♥♥ ちんぽ♥ ちんぽぉぉぉぉぉぉぉ♥」

「ぜぇ、はぁ……ほっ、ぎょひぃぃぃぃぃぃっ♥♥ ちんちんっ、ち゛ん゛ち゛ん゛♥♥ かいほうしてっ♥ 射精じでる゛のに゛♥ できてない♥ づらい゛♥ だずげで♥ おにーち゛ゃん゛♥♥ だずげでぇ゛ぇ゛♥♥」


 彼女たちが腋の下から靴裏まで見せつけた腋見せエロ蹲踞の姿勢で何を〝している〟のかと言えば、見れば一目瞭然の〝休息〟だ。

 もちろんKUROMARUや彼の命令を遵守するセフィラロック精霊から見ればの話であり、客観的に見て耳と鼻の穴にKUROMARU細胞で作られた触手を突っ込まれ、睡眠中に〝射精の錯覚〟を脳に送られ続けることを休息とは言わない。

 事実、少女たちの身体が必死に腰を振って現実の射精を得ようとしている。脳は射精していると思い込んでいるのに、身体は全く射精できていない。その違和感は彼女たちの心を蝕む。感覚だけを覚えたチンポロック精霊たちは、射精のことを考えずにはいられなくなる。

 空虚な腰振りは現実の時間で八時間ほど繰り返される。彼女たちの起床時間になるまでだ。



「チンポロック精霊KTR、TOK、YSN、敬礼!」

「「「はいっ!♥」」」


 ビシッ♥


 〈フラクロシナス〉・トレーニングルーム。充実したレクリエーション施設の一箇所に、チンポロック精霊KTR(けーてぃーあーる)、TOK(ティーオーケー)、YSN(わいえすえぬ)が並んで集められていた。

 当然、彼女たちの名前はこのように記号を並べただけの道具以下のものではないのだが、琴里たちはその名に返事をしなければ、容赦のない罰を受けてしまう。たとえ相手が同年代、あるいは年下の元友人であろうと、事実上の上司であるセフィラロック精霊(スピリット)MKRに従う他ないのだ。

 便宜上の名称で〝六喰〟と呼ばれる少女は、平時であるためかKURO霊装ではなくラバースーツを身につけている。ただ、それがチンポロック精霊からすれば目に毒だ。猛毒と言っても過言ではない。

 露出度はチンポロック精霊よりは少ない。が、それは精霊同士であくまで比べればの話。結局、肌面積が多分に広がっているのは変わらない。胴体を覗いてラバースーツを着て、乳首の先端とチンポとキンタマを『ロック』された。自分たちも似たような格好だというのに、琴里たちは六喰のドスケベ逆バニーもどきに鼻息を荒く目を血走らせていた。


(む、六喰のおっぱいデカすぎ……前に測った時よりずっとデカくて……ち、ちんちん簡単に挟めちゃいそう♥ ふーっ、ふーっ♥ お、落ち着きなさい♥ チンポで物を考えすぎ♥ けど……や、やっぱりデカすぎるっ♥)


 自分も下品な爆乳を不本意に手に入れた以上、琴里が六喰のドスケベおっぱいに向ける感情は好機と戦慄と羨望ではなく、純度百パーセントの劣情だ。

 生理的な微動ですら大仰に揺れる汚れのない爆乳。琴里の手では両手を使っても、片方の乳房を包み込むことすら難しいだろう。あどけなさの残る貌に似合わぬ扇情的なデカチチ。休息中も射精感覚を覚えた脳が、視線を乳房で埋め尽くせと命じるのも無理はなかった。

 十香、それにあの四糸乃ですら六喰の爆乳を揺れを一瞬たりとも見逃すまいと鼻の下を伸ばしている。

 そんな状態だからか、敬礼に使う両脚揃えの力加減を全員で仲良く見誤った。三人とも、短小に見合わぬデカ雑魚玉を太ももで『むぎゅっ♥』とプレスしてしまった。


「「「ほギョッ♥♥♥」」」


 ピタリと閉じた脚で封印キンタマを挟み込み、敬礼しながら鼻水を噴き出しマヌケ面を晒す。三人の竿を結ぶ【萎える者】の鎖の繋がりもあって、品性下劣が三位一体になっていた。

 琴里たちの醜態を『チンポロック精霊は低俗な存在故に仕方がない』で片付けた六喰は、続け様に命令を下す。


「チンポロック精霊KTR、TOK、YSN、整列!」

「「「はいっ♥ 腋見せチンポーッ♥」」」


 両手を頭の後ろで組み、鍵をつけられた爆乳と粗チン巨玉を差し出すように整列。少しややこしいが、敬礼と整列は役目が異なる。もっとも未だに具体的な役割の違いは全く分かっておらず、小っ恥ずかしさはキンタマを潰してしまう敬礼より遥かに上ということは、三人の耳まで真っ赤な羞恥顔を見ればよく分かる。

 年頃の乙女がO字に開いたはしたない股座から、メスとしてもオスとしても終わっている短小デカキンタマを差し出すなど、恥ずかしがるなと言う方が狂っている。

 実際、これでも慣れてきた方だ。最初に習った頃は三人仲良く金的を受けるくらいはまだマシな方で、キンタマに紐と括った洗濯バサミを無数に取り付けられ、それを人質ならぬタマ質にトレーニングルームをガニ股全力疾走させられたこともあった。

 キンタマに支配されたチンポロック精霊は、この程度恥もなく出来るだろうと六喰は蔑んだ目で腰の低いガニ股変態ふたなり女を見下ろす。


「脳みそキンタマのマゾチンポ共、射精したいか?」

「っ……はい、したい、ですっ♥」


 これはあくまで訓練。自分から求めたことではない。そう言い聞かせて琴里は媚びへつらう。拒絶と無言は、訓練調教の放棄と見なされて連帯責任で罰を受ける。そうなる前に恥は自分で受け入れ、少しでも十香たちを楽にする……という〝大義名分〟で琴里は射精を求めた。悔しさとは裏腹に、口は半開きで悦びを露にしている。


「我慢の足りないチンポロック精霊、要件を端的に述べるのじゃ」


 琴里たちはガニ股のまま背中を地面に下ろす。グググッと腰が上がり、ラバーの下で震える矮小な竿と腫れ上がったキンタマを自分たちの〝頭上〟に掲げた。公的に見れば、股間に生えたモノが自分たちの身体で一番優れたものだと宣言するようなポーズ・ブリッジ姿勢。


「チンポロック精霊KTR、チンポ願いますっ♥」

「チンポロック精霊TOK、チンポ願います♥」

「チンポロックッ♥ 精霊YSN、チンポっ♥ 願いますっ♥」


 ふりふりふりっ♥ へこへこへこっ♥


 股をおっぴろげて玉を掲げたマゾたちの集いが、腰を振り抜きキンタマを揺らし、渾身の掛け声で射精を強請る。チンポロック精霊が〝報酬〟の射精を求める際、最も基本とされる動作だ。

 このブリッジ姿勢で性処理を求めた場合、姿勢を崩した時点で報酬は打ち切りとなる。そうなった時、チンポロック精霊に文句を言わせないために自分たちで体幹を鍛えさせているというわけだ――――KUROMARUの趣味に悔しさを滲ませていた三人も、ブリッジ姿勢チンポ願いの羞恥にその怒りを萎ませてしまう。

 勃起を求め続けるチンポと違い、琴里たちの反抗心はさっそく萎え始めていた。逆らえばチンポに罰。従順になればチンポに羞恥。脳みそがキンタマになったという罵倒がこの上なく的を射るマヌケな活動を強いられる。


「腰が低いのう。もっと高く掲げて、KUROMARU様に授かった粗チンタマを敬うのじゃ。休まず腰とキンタマを振り、射精を乞うがよい。今日は三時間ほど続けるのじゃ。それがうぬらに許された唯一の悦びだ、マゾチンポ共♥」

「はいっ♥ チンポ願いますチンポ願いますっ♥」

「マゾチンポに射精させてください、お願いします♥ マゾ豚に射精許可お願いします♥ チンチンムズムズしてたまりません♥」

「チンポッ♥ 願います♥ チンポロックッ♥ 精霊YSN♥ おちんちんっ♥ お射精っ♥ させてください♥」


 そうして琴里たちはグツグツと煮えたぎるキンタマを人質に、チンポロック精霊として様々なことを学ばされる。KUROMARU細胞を通して卑猥な知識を植え付けられ、油断するとすぐ下品な言葉が飛び出す癖がついたのと同じように、脳に直接植え付けてしまえばいいだろうに。セフィラロック精霊は、引いては彼女たちを操るKUROMARUは、あくまで三人の身体に低俗な振る舞いを強いた。


「むん、時間じゃのう。〈封快従(デカエロ)〉・【開玉(キンタ・マータイブ)】」


 日に三回、時間になると決まって彼女たちはある場所へ連れて行かれる。六喰が担当なのもあって、覚悟を決める暇もなく三人はKUROMARUを模したような口の中に放り込まれた。

 ――――行き着いた場所はトイレ。〈フラクシナス〉では男子トイレで〈フラクロシナス〉では【精霊便所】とされる場所だ。

 もちろん取り込まれた際に改造され、中身は元の男子トイレとまったく異なる。個室が全て取り払われ、壁にズラリと立ち並ぶのは黒いラバーの壁や床とコントラストを生み出す白いオブジェ。何を隠そう〝小便器〟である。

 普通なら少女には関わりがないものだが、ふたなりになった彼女たちなら話は変わってくる。精霊化の影響で排泄器官が不要となった琴里たちだが、精霊の天使とKUROMARU細胞で生み出された男性器は、何ら問題なく排泄機能を有している。時間が経てば霊力を変換し膀胱に排泄液が溜まり、放出できるようになるのだ。何故そんな機能を付けたのかは、言葉より雄弁な嗜好が如実に語っていた。


 小便器の前に琴里たちが横一列に並ぶ。ここまで来たのだ、やることは一つだ。

 真っ白な小便器はピカピカに輝いており、毎日ブラシで磨かれているようだ。もっとも、実際に磨いているのは使用後に洗浄を命じられる琴里たちのデカチチとキンタマであるのだけれど。


【マゾチンポKTR専用便器。はみ出し厳禁!】

【ゴミチンポTOK専用便器。はみ出し厳禁!】

【クズチンポYSN専用便器。はみ出し厳禁!】


 定期的な排泄行為に迷わないように、彼女たちを表す記号と注意書きが施された立て札が小便器の上に置かれている。

 そして小便器の中には、股間から放つアーチがしっかり行き着けるように大きな標的が張り付けられていた。マークの代わりに元〈フラクシナス〉内に保存されていたデータを復元し、彼女たちチンポロック精霊の〝生前顔写真〟が張り付けられている。チンポに囚われる前の自分たちの顔写真に向かって、少女はチンポを差し出した。


「チンポロック精霊KTR、整列完了しました! いつでも……おしっこ準備開始できます♥」

「チンポロック精霊TOK、整列完了しました! いつでもおしっこ準備開始できます!♥」

「チンポロックッ♥ 精霊YSN、整列完了しました! い、いつでも……おしっこ♥ 準備開始できますっ♥」


 整列のガニ股腋見せポーズで自分たちの小便器に股間を突き出す。至極当然のことだが、男性器を生やして間もない琴里たちへ、KUROMARUの使徒は懇切丁寧に〝やり方〟を教えていた。


「〈封快従〉・【解精(ペレス)】」


 六喰が〈封快従〉の秘中を琴里たちのチンポへ打ち込むことが合図の代わり。

 【解精】は物質分解の形態。本来ならばこの世のあらゆる物質を無へと帰す秘中の秘。そう、〝本来ならば〟だ。


「……ひゃっ♥♥」


 琴里が生娘のような声を零す。十香、四糸乃も同じで顔を真っ赤に染め上げている。まるで、元の彼女たちの精神へ回帰し、ガニ股腋見せでチンポを小便器に突き出すポーズを死ぬほど恥ずかしがっている。羞恥を押し殺すほど身を焦がす性欲を忘れ去ったように、だ。


(な、なんでこんな格好しなきゃいけないの……私たちは、女の子なのに……こんな変態みたいな姿勢でお、おしっこだなんて♥)

(く……恥ずかしい♥ 恥ずかしいが、やらねば! 琴里と約束したのだ、必ず皆の力になると!)

(よしのん……恥ずかしいけど、琴里さんと十香さんのためにも……頑張って、おしっこ、しなきゃ)


 列を為した白磁の生尻まで桃のように朱色を帯びている。小刻みに生じる震えは許容量を超えた羞恥の証だ。

 〈封快従〉・【解精(ペレス)】の効果は性欲の霧散。ほんの一時のみ、彼女たちは肥大化した睾丸に溜まった性欲を忘れ去る。無論、脳髄に刻まれた射精の快感を忘れたわけではないため、あくまで射精の欲求のみが霧散した状態だ。

 彼女たちは僅かな時間、眠りですら逃れられないキンタマで逡巡しキンタマで判断する変態下劣なふたなり女から、年頃と乙女と変わらぬ性欲に舞い戻る――――ということは、彼女たちに降りかかる羞恥が射精欲で誤魔化し切れなくなるということ。


「膀胱充填率100%! 尿意更に上昇! 尿道バルブ開放!」

「ターゲットロックオン! 誤差修正! チンピクブレ確認どーぞ!」

「膀胱充填率150%突破! 圧力上昇! 発射許可を求む! 今にも漏れそーです……も、漏れるぅ♥ 許可お願いしまぁぁぁぁす♥」


 馬鹿馬鹿しい教えに従って少女たちは準備を終える。

 許可はチンポロック解錠の瞬間。キンタマを封じられたまま、膀胱から尿道に繋がる道のみを開け放たれた瞬間、少女たちは再び叫ぶ。


「チンポロック精霊TOK・小便ビーム、発射!♥」

「チンポロックッ♥ 精霊YSN・小便ビームッ♥ 発射っっ♥♥」

「チンポロック精霊KTR・小便ビーム……発射ァァァァ!♥♥♥」


 じょばばばばば♥ じょぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼっ♥


 真っ黄色の小便が三人のチンポから迸る。キンタマの全長より小さく短い、見るからにオスの底辺である粗チンの尿道からアーチが生まれ小便器を引っぱたく小気味の良い音が響き渡る。

 ガニ股チンポ娘たちが足並みを揃えて行う定期排泄――――その音が僅かに乱れた。


「……あっ♥ はひっ、うひ……♥」

「っ……四糸乃、どうかしたのか?」

「四糸乃?」


 美少女たちの連れションというだけで異常な状況、倒錯的で無様な光景だと言うのに、その中でも一際清廉で愛らしい幼さを残す四糸乃が、表情筋をピクピクと痙攣させながら奇っ怪な声を上げた。

 それは激しくなる。大量の放尿を一本の線にして小便器にぶっかけるチンポが、どこかもどかしげに震えて、やがて『ビクンッ♥』と跳ね上がった。


 ぷしゃっ♥ ぱしゃぱしゃ♥ ぷしゃあぁぁぁぁぁぁぁっ♥


「おっ、ひょおぉぉぉぉぉぉぉぉ……♥♥♥♥」


 粗チンの尿道が大きく開いたことで、規則正しかった放尿のアーチが一気に乱れる。一本の美しさすら感じる線から、放射状に攪拌した見るに堪えない野ションに変わる。

 当然、四糸乃の四散する放尿は便器の中に収まるはずもなく、黒い壁や床に黄色い水の染みになって滴り落ちた。

 琴里と十香が横目で呆然と見やる少女の貌は解放感に蕩け、尊さなど無縁の淫らなものだった。


 ゴチンッ♥


「ほギャア゛ッ♥♥♥」


 その貌がおかしな悶絶の表情に変わったのは、相も変わらず容赦のない金的の成果だ。背後で監視していた六喰が、大きく広がった股座の中心を迷いなく蹴り上げ、巨大なキンタマを『ドスッ♥』『ドゴッ♥』と痛めつける。


「おいクズチンポ。うぬが何をしたのか分かっておるのか、んん? ここは〈フラクロシナス〉。KUROMARU様……主様の腸よのう。うぬ、その腸に何をひっかけた?」

「お゛ッ♥ ぎッ♥ ほげっ♥♥ お、おしっこっ♥ でずっ゛♥」

「そうじゃな。主様に頭を垂れてチンポを差し出し射精をこわねば生きていけぬ脳みそキンタマ女の分際で、主様の身体を不浄の体液で穢した罪は重い。まあ、元々うぬの無用な羞恥心は目に余っていた――――――仕置きじゃ。覚悟しろよ、マゾチンポ♥」


 お仕置きは別室で、これまでとは全く異なるやり方が選ばれた。

 無骨な部屋の壁にグローブとブーツの表皮が張り付き、四糸乃のチンポ丸出しの大の字に縛り付ける。

 そこに六喰と合流した耶倶矢と夕弦が、徹底的な調教を開始した。


『〈早漏騎士〉――――【恥を欠ける者(エロ・ドリル)】』


 否、それは調教ではなく拷問の領域にあった。

 ペンデュラムと槍が融合し、さながらドリルのような形を描く。その矛先はKUROMARU細胞の影響か、極限まで細長く変化していった――――まるで、皮からピョコリと僅かに亀頭を露出させた四糸乃の粗チンの〝穴〟に狙いを定めているようだ。

 四糸乃はガチガチと歯を鳴らし、真っ青な顔色でイヤイヤと首を振る。怖がりだった四糸乃と言えど、ここまで恐怖に頬を引き攣らせたことはないであろう。もう一度小便を垂らしてしまいそうな勢いだ。


「いや……やめて、ください……た、たしゅけっ、たすけて……お願い、です……謝ります、から……」

「喧騒。マゾチンポが何か騒いでいますね、KGY」

「気のせいでしょ。KUROMARU様の身体を汚しておいて、お仕置きから逃げようとするなんて、どんなマゾでもしないし。さっさとやっちゃお、YDR」


「〈封快従〉・【開玉】」


 そのドリルの行先が『ぐぱっ♥』と開かれた。それでも小さく、削岩機が如きえげつない凹凸の槍を受けいれられるとは思えなかった。

 真っ青を通り越し、白目を剥いてブクブクと唾液の泡を吹き始めた無様なチンポロック精霊の〝尿道〟へ、耶倶矢と夕弦の天使が突き刺さった。


 ごりゅごりゅごりゅごりゅごりゅ♥


「う゛ほ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ゛っ゛♥♥♥♥」


 それは人の持つ穴に挿入れたとは思えない凄まじい音で、同時に世界に比肩し得るものが存在しない愛らしさを持つ少女の喉から信じられないほど野太い声をひり出させた。

 青色の美しい双眸が真っ白に裏返ったまま、愛らしい貌を支える鼻梁から太い鼻水を噴射し、しきりに痙攣する舌根をさらに震わせる悶絶オホ声を吐き散らす。

 拡張されたとはいえ、所詮は液体を通すためにある小さな穴が尿道だ。間違っても小型の削岩機を挿入れるための穴ではない。しかし、KUROMARU細胞に侵食された天使は、繊細な肉壁を一切傷つけることなく挿入を完了した。


 ごりっ♥ ごりごりごりごりごりっ♥


「う゛っほぉ゛♥♥ ん゛ひょお゛おぉおぉおぉおぉぉぉ〜〜〜〜〜〜♥♥♥ お゛っ♥ お゛っ゛♥♥ お゛っ、じっご♥ もれ、もれりゅ♥♥ おしっごのあに゛ゃ♥♥ ごわれ゛ぢゃう゛♥♥♥ ごりごりっ、やべへえぇえぇえぇええぇえぇぇっ♥♥♥♥」


 掘削する。傷つかないのをいい事に、強引に出し入れして四糸乃の尿道を押し広げてしまう。貰い物のチンポとはいえ、神経が接続されたチンポの尿道を掘られて無事で済むはずがない。上限かと思われた四糸乃の大きな濁声は、射精もおしっこもできないのに感じる尿道の感覚に益々高まっていた。


「お゛ぎゃあ゛あ゛あ゛〜〜〜〜♥♥♥♥ だずげっ゛♥♥ イグッ♥♥♥♥ おしっこのあにゃ♥♥ イグゥ♥♥♥♥ もれ゛♥ る゛♥♥ ちんぽ♥ ザーメン♥ おしっこ♥ もれりゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥」

「発狂。漏らせないと理解しているでしょう? おら♥ 絶対ザーメン射精せない尿道アクメ、もっとキメろ♥」

「おしっこの穴ガバガバにして♥ ずっと尿漏れさせて♥ 常にお仕置きされてなきゃ気が済まない尿垂れチンポにしてやるし♥」

「案ずるな。漏れた汚水はむくがうぬの口に『孔』を繋げてやろう♥ 己が漏らした小便で存分に溺れるが良かろう……そのうぬの貌で主様を悦ばせよ♥」


 耳を疑いたくなる凄まじい尿道掘削の音。それを無表情で、けれどKUROMARUの楽しみになると変わり果てた悦びを披露する六喰たち。何より、尿道を穿られて白目を剥きながら、段々と頬が緩んで締まりのない貌になる四糸乃。

 どれか一つでも心がへし折れて屈服してしまいそうな光景を、琴里と十香は正座で直視していなければならない。


「こ、琴里、四糸乃が……わ、私たち、は……琴里、頼む……いつ……教えて、くれ……」

「…………わからないの。けど、耐えてちょうだい……きっと、きっとチャンスが来るわ……必ず、チャンスが……っ」


 彼女たちは、途切れ途切れに繰り返す呼吸より太ももで挟んだ巨玉と悲鳴を上げる陰茎に意識を向けなければならない。巨玉はグツグツと煮えたぎり肥大化し、粗チンはこの期に及んで勃起を訴えていた。

 四糸乃を助けたいと願う心とは裏腹に、射精したいという興奮が留まることをしらない。さりとて琴里は性的欲求を解消したいとは言えない。終わりのない発情禁欲生活に、縋る瞳を向ける十香や発狂する四糸乃に〝耐えてくれ〟と言ったのは、他ならぬ琴里なのだ。

 彼女は耐えなければならない。脱出のチャンスが巡ってくるまで、狂おしい欲求を押さえつける。いつか、いつかはと、目の前にぶら下げられた極上の褒美を見て見ぬふりをし、いつか来るかもしれない希望に縋り付く。




 自分たちを救ってくれた彼なら必ず助けてくれる。確固たる希望が、まるで意味のない空想だと初めに気づいたのは、慈母の如き愛情を持ち、誰より人を慮る天使であった。


「チンポ願います」


 それを天使と呼ぼうと言うのは、たとえ彼女の信奉者であっても不可能な命題だ。拘束封印された粗チン巨玉が身体の一番上に来るように掲げたブリッジ姿勢。肥大化した巨玉が重力に引かれ、どっぷんと卑猥な音を立てて揺れる。

 チンポロック精霊の射精懇願姿勢。訓練でいつもやらされているものだからか、震えもなく完璧な姿勢だ。


「は?」

「よし、の……?」


 ただその姿勢を、あの四糸乃が、自分から行ったという一点の事実に凍り付く。琴里は羨望にも似た絶望を。十香は純粋に信じられないという声を零す。

 そんな二人の友人に目もくれず、自分のことだけを考えた浅ましいキンタマ女がさらにチンポを掲げて声を発する。


「……チンポ願います♥」


 チンポ、チンポと言うだけで必ず言葉が止まっていた四糸乃の口が、今日はやけに流暢だ。洗脳されて本意ではないと知っているはずの相手に、本当に浅ましい劣情を抱いて懇願する。

 天使だった少女は、トレーニングルームに至る前の廊下で、ケツを振って艶めかしく歩く夕弦の魅惑に堪えることを諦めた。射精したさに他者を捨て、希望を捨て、絶対にしてはならなかった〝自主的な懇願〟で堕落の一歩を踏み出した。


「チンポ限界です!♥ チンポ願います!♥」

「嘲笑。真っ先にチンポ願いとはいいご身分ですね。心を裏切り、仲間を裏切って射精を求める気分はどうです?」


 四糸乃は仲間を裏切った。すべてを裏切った。自分より他人を慮り、他者を傷つけることを誰より忌諱していた少女は堕ちた。


「ど、う……きもち、いいです!♥ やっとチンポ射精できるって、キンタマがグツグツムラムラしてます♥ クッソどうでもいい約束を放り投げて♥ みっともねぇチンポ懇願するの最高に気持ちいいですっ♥ だからもっと、気持ちいいことしてください♥ ――――セフィラロック精霊YDR様♥ KUROMARU様♥ チンポロック精霊YSNのお射精管理お願いします!!♥」


 今この時より、四糸乃という少女は『チンポロック精霊YSN』。人を蹴落として、傷つけてでも射精を求める名実共に脳をキンタマに支配された品性下劣なチンポ精霊だ。

 堕落して蕩けた表情を愕然と見下ろす琴里と十香のことなど、もはや目に入っていない。入って、葛藤していたとしても、その葛藤はYSNの選択を止めるだけの大きさを持ち得ない。仮に彼女が深く想う少年がいたとしても、精々顔を赤らめて羞恥に呻くくらいで、チンポブリッジをキメたまま留まるだろう。少年に恥ずかしくない姿を見せるより、射精させてもらえる恥ずかしいポーズをキメる方が遥かに価値がある。YSNという下品な少女の価値観は、そうやって彼女を射精以外は何も意味をなさない世界を構築し直す。

 もうYSNには支える人格も大切な友人も愛する人も必要ない。チンポの射精だけを対価と報酬にして働く、KUROMARUの淫らな尖兵だ。


「……承認。KUROMARU様、チンポロック精霊YSN、並びにセフィラロック精霊YDRの解錠を願います♥」


 ガチャンッ♥


「ひギャアッ♥♥♥」

「「ッ!!?」」


 YSNのチンポロックが完全な解錠を以て解き放たれた。琴里たちが驚いたのはYSNがみっともない嬌声で短小をぴょこっと勃起させたから、ではない。

 夕弦のロックが初めて解き放たれ、爆乳の先端にあるドスケベな巨乳輪乳首と、YSNの十数倍はあろう巨根が反り返る。琴里と十香が揃ってチンポを並べたところで、まとめて押しつぶされるのが関の山だと格の差は即座に理解できた。勝っている点と言えば、性欲の大きさを示す陰嚢くらい。キンタマのサイズで勝ったところで、何の誇りにもならない。

 その身体が潰すのは反抗心のみではなかった。確かに、セフィラロック精霊の身体がいちいちスケベなのは裏切りの抑制、強制発情を促すためでもある。


「発問。今回はYDRのどこをお使いになりますか? 真っ先に懇願した浅ましさに免じて、KUROMARU様は複数回の射精許可をおまえに下さいました」


 初めから考えられていた。あるいは、セフィラロック精霊は必ずそう問いかけるのか、YDRは短小粗チンを見下して言った。

 口か胸か尻穴か、挿入れたいのか挿入れられたいのか。反逆には厳しいセフィラロック精霊だが、己の任務であるチンポロック精霊への性的奉仕には寛容だ。なぜならそれが彼女たちの役割だからだ。

 そして、射精のやり方を素直に答えるのはチンポロック精霊の役割だ。


「おしっこの穴♥ おしっこの穴を願います♥ 小便穴を穿り回してください♥」


 ぶっとい我慢汁を垂れ流す粗チンをフリフリと横にダンスさせ、少女は尿道に対する快感を求めた。チンポそのものではなく、尿道で快楽を貪りたいという異常な嗜好にYDRがクスリと微笑む。


「変態♥ せっかくメスの穴を使えるというのに、おまえは小便穴で気持ちよくなりたいと?♥ この前のお仕置きが癖になりましたか?♥ このお漏らしマゾチンポ♥」

「はいっ♥ あれからずっと、忘れられませんでした♥ いけないこと、だと思ってるのに♥ 誰より、何より、欲しいんです♥ ちんぽのおしっこで♥ 気持ちよくなって♥ クソマゾアクメでザーメンぶち撒けたいですっ!!♥♥♥」


 勢いよく腰を振り上げ、チンポロックから放たれても小さいものは小さい、亀頭が僅かに皮から飛び出た情けない粗チンをフル勃起させる。少女のチンポ尿道は粗チンそのものより大きく見える。もちろん思い込みと目の錯覚でしかないが、それだけ尿道を期待して開いているということだ。


「ちんぽ♥ ちんぽ♥ ほじほじ♥ お漏らし穴をほじほじ♥ たくさんお射精、させてくださぁい♥」


 疑いようもなく、取り戻すことなどできないと分かる道に一人堕ちた。

 そんな従順なチンポロック精霊に、セフィラロック精霊が望み通りの〝報酬〟を与える。


 ずぷっ♥ ずぷずぷ、すぷぷっ♥


「お゛ッほ♥♥♥」

「驚嘆。何の準備もなく指を呑み込むとは……尿道が筋金入りの性感帯。ほとほと変態ですね♥」

「おっ♥ もっと♥ もっと太い指♥ もっともっと強く、私のおしっこ穴虐めてください♥ ヤベッ♥ おしっこの穴でヤベェ♥ イグッ♥ イキそお゛ぉぉぉぉ♥♥♥」

「肯定。何回でも射精しなさい。しろ♥ キンタマ中身、尿道アクメだけで空っぽにしてやる♥ チンポ振ってごめんなさいしても絶対許さねぇ♥ チン汁涙流しながら死んでも勃起させ続けろ♥ おらイケ♥ 三……二……一……ゼロ♥」


 キュポンッ♥


「ん゛ぎょひぃぃぃぃぃぃっ♥♥ お゛ほおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ♥♥♥♥ 射精許可ザーメンでりゅーーーーーーーーーーーっっっ♥♥♥♥♥」


 ぶびゅびびびっ♥ ぶりぶりぶりゅぶりりりりりりぶびぃぃぃぃぃっっ♥


 尿道から指が引き抜かれた途端、YSNのチンポは初めて自分の意思で射精した。自分の意思で初めて精通した。それは、ドロドロと猥りがましい白濁の噴水。尿道解放の影響で排便のように汚い音を響かせる。


「ちんぽいぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっ♥♥♥♥」


 その白濁液の濁りが加速度的に増す。同時に失禁もしているらしい。

 容貌に集えた愛らしさをかなぐり捨ててこそ得られる無様なアクメの貌は、彼女だから意味がある。単なる女にさせてもKUROMARUは価値を見出さない。この世界でもっとも美しい彼女たちにさせるから、その背徳で下品な声と貌に意味があるのだ。


「……うるっ、さい……っ♥」


 琴里の怨嗟は誰に向けられたものか。KUROMARUか。それとも真っ先に裏切った清楚な皮を被っていた小便精霊に対してか。

 YSNが報酬を受け取る間、琴里は何も出来ない。彼女と切り離され、二人きりになったチンポリードをユラユラと揺らし、ギンギンにした股間を両手で揉みしだく。当たり前だが、外部からの感覚は完全にロックされている。


「ことり♥ ことりっ♥ もう、やだ♥ やだぁ♥ 助けてくれ、シドー♥ こんなの、無理なのだぁ♥」

「だっ……ダメよ十香♥ 耐えるの♥ 士道は、絶対に来る、来るんだから♥」


 内股で股間を抑えてケツを振る美少女たちの何たる無様なことか。マヌケな絵で言えば、チンポブリッジで射精し続けるYSNに負けず劣らずだ。

 琴里は十香に応える。しかしその表情はいつになく余裕がない。怒気を孕んでいるとさえ錯覚するほどだ。


(だ、まれっ♥ だまりなさいよこの変態チンポ女♥ ぶち犯すわよ!?♥ それ以上余計な口を開いたら、そのクソエロい身体のマンコをガンガンチンポでぶち犯してやるわよ!♥ わかったら黙ってなさいよ♥ 私だって♥ 射精したくて辛いのよおぉぉぉぉぉぉぉぉ♥♥♥)


 実のところ、それは錯覚などではないのだが、あくまで内心に留めているのが琴里の強靭な意思を語っていた。


(くそっ、今日こそ脱走を実行に移すはずだったのに♥ あの小便ガキのせいでっ♥ ヤリ損ねた♥ 隙を見つけて一匹押し倒して♥ ハメ潰して無力化する♥ あのクソエロマンコぶち犯してやる♥ 完璧な計画だったのに♥ 何一人だけ気持ちよくなってんのよ、豚チンポがっ♥)


 ただ思考はとっくに〝オス〟の一面に染まりきっていた。聡明な司令官の思考はチンポの射精欲求に呑まれ、ハメ潰しなど不可能な粗チンでイキるド変態オス思考に成り果てていた。

 何とか外側へ出力をせずに済んでいるのは、本当に奇跡としか言いようがない。十香が心を辛うじて折らずにいるから――――さっさと堕ちろと願わずにはいられないから。

 五河琴里という人格にへばりつくプライド。それが彼女の無意味な強がりに繋がっている。要するにきっかけが欲しいのだ、彼女は。

 射精欲求に耐えられるメスなどいない。反抗的な口を利くのは耐えていると思い込んでいるだけ。自分はまだ堪えているぞと、こうして堕ちていないフリをしていても射精はさせてもらえるのだと浅はかに考える。




 そんな琴里のプライドが、世界の命運を握らされた取るに足らない心が欲する〝堕ちるだけの理由〟が転がり込んできたのは、六喰と耶倶矢が『ラバードール』をトレーニングルームへ連れてきたとある日のことだ。


「KUROMARU様の寵愛を受けた新しいチンポ奴隷……紹介するのじゃ♥」

「んぶっ、お゛っ♥ んおぉぉぉぉぉぉ♥♥」


 台座の上に百八十度開いたエロ蹲踞開脚と腋見せでしゃがんだラバードールは、中身が〝人〟であることを表すように口をモゴモゴと蠢動させる。しかし、頭の上から爪先まで余すことなくピッタリと張り付いたKUROMARU細胞のラバーが、中身に言葉を許さない。

 〝新しい雌〟を紹介する六喰は、どこか嬉しげだった。雌はびっちりと張り付いたラバーと、鍵に戒められた爆乳と短小チンポを僅かに揺らして身悶えしていた。

 普通なら〝六喰〟の感情が見え隠れしていることに注視しなければならない。


(((エッッッッッッロォォ……ッ!!?♥♥♥♥)))


 だが、琴里たちは今し方目にしたラバードールの身体に釘付けになり、その瞳で激写した雌の肢体をピンクに染まった脳髄に張り付けて回っていた。


(な、何よあのクソエロマンコはぁぁぁぁぁ♥♥ ひ、人が四六時中射精禁止されてるってのに♥ なんてバカエロい身体見せつけてくれんのよ、このマンコ女っ♥ うほっ、おっぱいでっかぁ♥♥ 令音よりでっけぇ♥ めちゃくちゃ握って挟んでハメ潰してぇぇぇぇぇ♥♥♥)

(あのメスマンコのケツえっろぉ……♥ は、ハメたい♥ メスマンコの穴マンコにちんぽこハメてぇ〜〜♥ あのデカケツにパンパンヘコヘコしてぇ〜〜〜〜♥ ……は! な、何を考えているのだ私は♥ 見ず知らずのマンコに一目惚れなど♥ 気をしっかり……いや、エロすぎのだ♥ あんなエロい身体、KGYたちより……ぐお゛♥♥♥ あいつを見ていると♥ ちんぽイライラして、ヤバいのだぁ♥♥♥)

(ふーっ♥ ふーっ♥ チンポロック♥ されてる♥ あの背丈……もしかして令音さん?♥ それとも七罪さんが、大人の格好で……うおっ、ちんぽヤベェ♥ は、早くお顔見せてください♥ 豚まんこのお顔♥ ぶち犯したいです♥ 素顔でぶち犯してぇ♥♥♥)


 隙間なく完全拘束されたラバー人形というだけなのに、卑猥な胸とムチムチの太ももとデカケツから目が離せない。自分たちと同じチンポロックがされて、自分たちより惨めな姿の雌にチンポがギンギンに疼いてしまう。

 現実の彼女たちは揃いも揃ってガニ股を開き、半開きの口から涎を垂らして腰を振っていた。見てたったの数秒で、彼女たちの劣情は顔も分からぬ雌マンコに狙いを定めきっていた。仲間のうちの誰かが捕まったのだ、と半ば確信しながら、案じるどころか〝犯したい〟と恥も外聞もなく全身でアピールする。


「こいつはKUROMARU兵……つまり私たちの性処理玩具だし♥ あんまり派手に使って壊さないよう、丁寧に使い潰してよ♥」

「はいっ♥ チンポ願いますっ♥♥」

「「ッ!!?」」


 だが、アレが兵の〝共有財産〟であると宣言されたことでYSNは先走ったチンポ願いのブリッジをして、琴里と十香は絶望で表情を凍りつかせた。

 性処理玩具、つまりは射精用のオナホール。総じて、チンポ願いをしなければ使用できないということだ。随伴用に性欲がロックされているセフィラ型はともかく、琴里たちチンポ型は射精許可がなければ使用できない。自分たちの性処理はすべからく射精と直結していると、この何日経ったかも分からない漆黒の牢獄で骨の髄まで味わった。


(あんなエロいマンコが、私には使えないっていうの……そ、そんなの♥ 死ぬより♥ 辛いっ♥)


 いっそ殺して欲しい。今日この瞬間まで、一向に得られない絶頂射精にキンタマは握り拳より大きく膨張し、チンポは四六時中ロックされたラバー貞操帯の中で、四六時中ギチギチと勃起の膨らみを訴え続けている。




「チンポ願いますっ!!♥♥♥」


 まあもっとも、そうして丁寧に堕ちる言い訳を並べ立てるより早く、琴里の身体は跪いていたのだけれど。

 全裸より恥ずかしい姿で頭を下げ、肥大化したキンタマのせいで接着させられないケツを掲げて揺らす。YSNのチンポブリッジに対抗する土下座。


「こ、琴里、何をしているのだ……?」

「チンポ願いますっ!♥ チンポ、お射精お願いしますっ!!♥ そのドスケベエロマンコにっ♥ おちんちんびゅーびゅーさせてくださいお願いしますっ!!♥」

「やめろ琴里! やめるのだ! 何をして……琴里ィ!!」


 聞こえない。何を聞こえない振りをして土下座し、溜まりに溜まった性欲の発信先を懇願する。劣情をもう我慢しなくていいと思うと、友の蔑みも、司令官の立場を失ったことも、愛する兄に二度と会えない悲しみも、すべてチンカス以下の価値しかないと割り切れた。


「う、うぅぅぅぅぅぅ〜〜♥ ズルい、のだ♥ 二人ばかり、ズルいのだぁぁぁぁぁ♥ 私もおチンポしたいぃぃぃぃぃぃぃぃっっ♥♥♥」


 十香が隣で何かを喚いている。罪悪感が彼女の心に鋭い切り傷を作っていく。ああ、先に堕ちた少女はこれほど傷ついていたのだと気づいた。

 十香はガニ股で腰を前後に振って踊り出した。そんな彼女もすぐ気づくだろう。殺してくれと罪悪感が叫ぶ。皆を裏切る事実に葛藤する――――――狂おしい欲求の前には、やはりチンカス以下の価値しかないことを知る。


「チンポ願います!♥ チンポ願います!♥ チンポロック精霊TOKに射精許可を下さい!♥ 生意気言ってすみませんでした!♥ しゃせいしゃせいしゃせー!♥ チンポ願うのだああぁぁ!♥♥♥」

「チンポロック精霊KTR、オナホ精霊の使用許可を求めます!♥ 小便臭いチンポより私の方がずっと優れています!♥ 金玉土下座で願います!♥ あのケツマンコにチンポぶちこませてくださいぃぃぃ!♥♥♥」

「ず、ずるい!♥ 卑怯ですチンポロック精霊KTR!♥ 私、YSNの方が先に裏切ったんです!♥ 私が先、低能チンポ共はお下がりもらってけ!♥♥ チンポ願います!♥ チンポ願います!♥ チンポ願いますっ!♥♥♥」


 KTRが土下座で平伏し、YSNがブリッジで己の価値はチンポ以下だと宣言し、TOKが尊厳を投げ打ったガニ股チンポダンスで屈服した。

 チンポロック精霊たちの完全なる敗北だ。その罪悪感が彼女たちを突き動かすことはない。微かに秘めた少女たちの心を傷つけることしかせず、身体は欲望のためだけに動き続ける。知能指数がチンポ射精のためだけに費やされ、それでさえ品性下劣で馬鹿な言い回し。加えて互いを蹴落としてでも気持ちよく射精しようなどという浅ましさ。

 友愛も、肉親への情も――――まして、愛する者への行為すら打ち砕かれる。


「射精行為を許可する。チンポロック精霊KTR、YSN、TOKを解錠」

「「「ありがとうございます、セフィラロック精霊様♥」」」

「……けど♥ まだこいつを使うのはダメだし♥ これは特別な許可が必要だからね♥」

「むん。であろう、主様♥」

「「「へっ?」」」


 三人のポカンとマヌケな面をギョロリと紫紺の瞳が見やる。ラバードールの顔面に浮かんだ【KUROMARU】の目。彼はKTRたちの虚しい抵抗が終わり、無様な屈服を行う姿を直接見届けるためにラバードールを包む細胞と同化していたのだ。

 そして、彼が見届けたいのはKTRたちの屈服だけではない。美しい精霊たちの堕落を、一体誰がラバーの下から見せられていたのか。その答え合わせという名の絶望で欲を満たしたい。


「紹介するのじゃ♥ KUROMARU兵ケツマンコロック型――――――」


 ベロンッとラバーマスクが崩れ落ちる。ドロドロとした膜が剥がれて露になった顔を見て、KTRたちは〝生前〟の絶望を取り戻す。

 青がかった髪に少女にしか見えない面。けれど、その貌が何を意味するかを三人、特にTKRはよく知っている。生前、何年もの間一緒にいた肉親の容貌を――――愛する兄だった者の貌を忘れるものか。


「――――あひぃぃぃぃぃぃぃぃんっ♥♥♥ ちんぽぉ♥ おちんぽぉ♥ ケツマンコッ♥♥ ケツマンコに、おちんぽハメてぇ♥♥ ケツハメメスイキ許可お願いじま゛ずう゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛♥♥♥♥」


 MKRが言い切る前に顕になった妖しい美貌を抱いた貌は歪み、彼女たちの絶望を手助けする懇願を響き渡らせた。

 蕩けた目とだらしなく開ききった口。面は少女にしか見えず、ドスケベムチムチのメスボディ。一見して堕ちし精霊にしか見えない〝彼〟は、唯一精霊たちと異なる〝自前のチンポ〟を持っている。つまり、ラバードールが女だと言うのはKTRたちの完全な思い込み。


「SOR(えすおーあーる)♥ KUROMARU様の手で豊乳豊ケツムチムチメスボディにされ、チンポの収縮短小化で永久ロック♥ デカ乳とケツマンコでメスイキすることを覚えた変態肉便器なのじゃ♥」

「やだっ、いやだぁぁぁぁぁ♥ ケツイキしたくないのに♥ メスイキしたいっ♥ むくろ♥ やめて♥ ことりたちに、こんな〝私〟見せないでぇぇぇぇっ♥」

「うぬも物分りの悪いメスよのう♥ むくはMKR♥ 六喰などという哀れな下等生物ではなく、KUROMARU様の性奴隷にして順々な兵士なのじゃ♥」

「そしておまえは私たちの肉便器♥ さっさと理解して、ケツマンコ使わせろし♥ あぁ♥ おまえを見てると性欲封印されてるのにチンポめちゃくちゃイライラするっ♥ ドチャクソエロいケツマンコ♥ 犯させろし♥」


 KUROMARU兵ケツマンコロック型SOR。生前の名前は〝五河士道〟。発情期の猿のように腰を振るTOKに名を与え。小便狂いのYSNの優しさを拾い上げ。チンポ欲に負けてすべてを売り渡したKTRが世界で一番愛した兄。

 ――――今はこの場で誰よりメスらしい衝動を抱えるKUROMARU兵SOR。〝彼女〟は長い髪を背中に烟らせて、チンポロック精霊に絶望と劣情を届けに現れた。


「な、なんでぇ……なんでよぉ……♥」

「なんで? いや、当たり前じゃん♥ 私らが元〝八舞耶倶矢〟や〝星宮六喰〟なのは事実だし、それを活用しない手はないし♥」

「ちょうどうぬがYDRに出来もせぬ脱走を企てた日に、このメスを迎えに行っていたのじゃ♥」


 そう言って、二人はSORを捕まえた経緯を話し始めた。

 彼が一人の時を狙い、KUROMARUの手から逃れてきたと嘯いて近づいた。すぐKUROMARUの再洗脳が始まる。解放されるにはキスをしてもらうしかない。そんなことを言えば、多少怪しみながらも彼は精霊のために尽くしてしまう。

 そのキスにKUROMARU細胞を大量に流し込んで溺れさせ、一瞬でメス化させた。唯一残ったオスのチンポは極短小化処置と永久ロックを行った。こうしてオスの精神にメスの身体を与えられ、唯一無二のオスの情欲さえ封印されたSORへの調教は、KTRたちと真逆、メスになるためのものだった。


「でぇ♥ 身体はすっかりケツハメメスイキにどハマりしちゃったんだけど、最後の最後までおまえらや〝元の私たち〟のことは譲らないの♥ 滑稽でしょ♥ ケツアクメキメながら、それだけはいやだ♥ それ以外ならなんでもしますぅー♥ ってさぁ♥」

「そ、そんな……シドー、すまない♥ 私たち、は……♥」

「ごめんなさい♥ ごめんなさい士道さん……あ、あぁぁぁぁ……♥」

「う、く……っ♥」


 あのような姿になっても、自分たちと同じ狂おしい情欲に苛まれても最後の一線だけは譲らなかった事実に脳みそキンタマ精霊たちが涙を流す。

 だが、KUROMARUが求めているのは彼女たち脳みそキンタマチンポロック精霊〝らしい〟振る舞いだ。


 ガチャンッ♥


「「「おっほーーーーーっ!!?♥♥♥♥」」」


 固体化し、宙に浮かんだKUROMARUの瞳がKTRたちに目の涙ではなくチンポの汁を溢れさせた。チンポロックが解錠され、SORをスケベな目で見続けていた変態マゾペニス共が一匹残らず野に放たれた。


「すっごく素早い勃起♥ とても立派なお勃起♥ おら♥ メス堕ちキメたケツマンコを見てギンギンにチンポおっ勃たせる気分はどうだ、マゾチンポ共が♥」

「ひぃひぃぃぃぃ♥♥ やめて、やめてくださいっ♥ こんなの、ひどい♥ ひどすぎます♥」


 YSNが堕ちたチンポブリッジの分際で嘆く。聞き慣れた罵詈雑言にしっかりチンポを勃起させたマゾらしい責任転嫁だ。


「酷いのはこやつを見捨てたうぬらであろう?♥ さあ、本性を表せ脳みそキンタマのマゾチンポ共♥ ハメ倒したいのは、こやつの〝ここ〟であろう?♥」


 MKRの呼びかけに合わせてSORのラバースーツが溶けて消える。残ったのは股間のチンポロックのみで、それ以外のメスに関わる全てが解き放たれた。

 数日ぶりに露になったのだろうメスのムチムチボディは、そこにムレムレの性臭を加えている。それだけで三人が「「「うひょおぉぉぉ♥♥♥」」」と知性の欠片もない表情で粗チンを限界勃起、我慢汁を射精のように噴き出すほどの興奮だが、本命はSORのメス穴だ。

 ムッチリとデカいケツ肉に負けない膨らみを帯びたサーモンピンクの巨穴。元は肛門だったそれは、縦に割れて肥大化し、劣情を誘う表皮をヒクヒクと蠢かせて自分は媚肉だと表現している。


「むふふ♥ 見よ、このクッッソエロいケツマンコ♥ 童貞のまま終わったオスの代わりに、しっかりとチンポを受け入れたビッチマンコ♥ うぐっ、見てたらまた使いたくなってきたのじゃ♥ ん゛お゛っ♥ 封チンイライラしてやがる♥ 責任取れクソビッチマンコがっ♥」

「こいつの穴、マジで凄いよ♥ あのYDRがハメ潰しに集中しすぎて、ちょっと元の人格が溢れてきてたし♥ 小突くとこ次第で『はぁぁ〜ん♥』とか『んほぉぉぉ♥』とか、バカエロい声出しまくってさ♥ こんなの我慢できるわけないし♥ 最初はチンポでイキたそうにしてたのに、段々お尻で気持ちよくなってたの、エロすぎてこっちがイキそうだったし♥」

「や、やめ♥ 二人とも、ほんとに、やめて♥ …………やめてください♥」


 家族だった少女にチンポの劣情を向けられ、散々レイプし倒されたケツマンコの恥をさらけ出されて、SORは力無く哀願した。その間も調教された媚肉はヒクヒクと利口に蠢きチンポを誘っている。強制されたエロ蹲踞チンハメポーズで震えるものだから、彼女の魅力であるムチムチメスボディが最大限に活かされてしまっていた。


「うっ、ふーっふーっ♥♥ フーッ♥ フーッ♥」

「しど……お゛ぉっ♥♥ くそ、ケツマンコエロすぎて……♥♥」

「はぁ、はぁ……は、はぁ、あっ♥♥」


 三人は、それぞれ懇願していたポーズのままチンポをユラユラとさせている。KTRとTOKは歯を食いしばり、YSNはブリッジ姿勢でケツマンコの直視を避けている。

 だが、それらはSORへの気遣いと言うより、彼女の身体を味わう前に間違っても射精をしたくない。極上のメス肉を堪能する前に水を差したくない。精神が見事にオスと化した脳みそキンタマ女たちの矜持であるように見えた。


「忠告。二人とも、KUROMARU様をお待たせしすぎていますよ」

「あ、YDRじゃん。こいつのケツマンコに絞られて飛び出した人格の処理は済んだわけ?」

「肯定。キンタマを揉みしだいて霊結晶の中に押し戻しました。提案。元人格の肉体からの排除を進言いたします」


 そして、現れたYDRが言葉を重ねた。


「招集。チンポロック精霊KTR、TOK、YSN、敬礼」

「「「はいっ!♥」」」


 射精を人質に厳しく躾られた号令は、SORが極上のメス臭を漂わせていても、咄嗟に反応してしまうほどだ。

 直立してビシッと敬礼をした三人へさらに命令は続く。


「申告。このケツマンコを使用したければ、KUROMARU様へ忠誠を誓いなさい」


 ――――その命令は射精を盾に従わされることとは訳が違う。

 愛しい少年が堕ちたメスになって開花した穴を使いたくば、全ての元凶へ忠誠を誓えと。射精だけでなく、全てを差し出し服従しろという絶対的な命令だった。


「琴里、四糸乃、十香っ♥ あ、諦めないで……けつま……私のケツ穴なんて、使いたくないでしょ?♥ だから、本当に、お願い……♥ さ、三人にレイプされたら、私ほんとにぃ……♥」


 KTRたちはほんの少し、悩んだ。


(チンポハメてぇ♥ ぜったい♥ あのデカチチ犯す♥ 私よりデカい乳ぶら下げやがって♥♥ そんなんで男名乗ってんじゃねぇぞクソマンコが♥)

(チンポハメてぇ♥ 何が諦めないでだバカマンコ♥ レイプする♥ 絶対絶対絶対、私のチンポでオスに最後を告げさせてやる♥ 覚悟しろ♥ シドーとかいうオス人格ザーメンで溶かして、SORとかいう使い勝手のいいオナホマンコにしてやる♥)

(チンポハメてぇ♥ ケツ振り誘惑ヤッベ♥♥ あの顔で涙目になんのはんそくぅ♥♥ ちんぽっ♥ フル勃起♥ いつでもイける♥ あの男のフリしたメスマンコに♥ おしっこちんぽハメハメしますっ♥ ぜってぇする♥)


 その悩みが思考に浮かんでくることがない、という刹那より短い時間の中で、だが。

 ここで抵抗したところで何も得はない。結局SORはセフィラロック精霊たちに犯される。KUROMARUにオスを奪われたメスの身体の尊厳を蹂躙される。そんな羨ましいことを独り占めされるくらいなら。自分たちが耐えたところで、得られるものが彼女に向ける愛情などという形のないモノならば。


「チンポロック精霊KTR――――――」

「チンポロック精霊YSN――――――」

「チンポロック精霊TOK――――――」


 SORの美貌が絶望を描いた。ケツマンコを見せつけながら被害者ぶっているメスマンコが何に絶望し、震えたのか。元オスのメスである癖に、オスチンポを生やされたメスたちの心が読めないなど滑稽だ。

 生前の名を呼ばれたところで、彼女たちには何の意味もない行為だ。


「「「KUROMARU様に、絶対の忠誠を誓います!!」」」


 少女たちは絶対の忠誠心を披露した。愛した者の前で見せるチン勃起敬礼は、身体のどこにも淀みのない証拠だ。精神の劣情が、彼女の流す滂沱の如き涙が訴える愛情を踏み躙った証だ。


「私たちは射精のためならどんなことでもします♥ KUROMARU様の性処理奴隷♥ 殲滅任務、捕獲任務、レイプ任務、なんでもいたします♥ 全てをあなたに捧げます♥」

「そこのメスマンコを犯せって言われても♥ 迷いなく飛びついて頭の上からケツ穴の奥まで、レイプします♥ 好きな人をオナホ代わりにしか考えてない、脳みそまでキンタマに染まったバカチンポ共の活躍にご期待ください、KUROMARU様♥」

「そして、たくさん射精をさせて欲しいのだ♥ たくさんたくさん、気持ちよくオスイキさせて欲しいのだ♥ メスイキしっぱなしのゴミオスのことなんてどーでも良い♥ 私たちの全てはKUROMARU様のためにあるのだ♥」



「「「私たちチンポロック精霊をクッソ気持ちいいアクメデートに導いてください、KUROMARU様♥♥♥♥」」」



 今ここに完全な〝契約〟が結ばれた。少女たちの心に秘めたる絆は断絶し、二度と結び直されることはない。罪悪感も、愛情も、一瞬の迷いのうちにチンポに負ける。


「〈KURO霊装・五番(ゴルデ・ンボール)」♥〉」

「〈KURO霊装・四番(エロ)〉♥」

「〈KURO霊装・十番(イケナイ・アクメ)〉♥」


 霊力の封印が解かれたことで、完全なる霊装が顕現する。黒く染まり、KUROMARUの意匠を尽く司り、恥部を丸出しにした性欲の権化たるチンポロック精霊たちのKURO霊装。

 それは事実上の〝射精解禁〟を意味していた。屈服の報酬を少女たちは即座に受け取った。


「うそ、やめ――――ぶごぉ゛っ゛!!?♥♥」


 チンポロック精霊が持つ最大の特徴は、時間を懸けて完成させた際に維持される類まれな戦闘能力。取り分け、KTRたちは躊躇いを遥かに上回る劣情に駆られやすい体質に育った。ほぼ完璧なチンポロック精霊だ。その勢いにベースが人間のSORが反応しきれるはずがない。

 まずSORに飛びついたのは、そういったはしたなさから一番無縁だった少女だ。青髪の幼子は、SORの顔に股間を押し付ける。猿のように飛び込みながら、メスマンコの顔面をレイプする。


「お゛っ♥♥ すごい、ですっ♥♥♥ おほ♥♥ SORさんのお口、ヤベェくらい気持ちいい♥♥ おらっ、おらっ、おらぁ♥♥♥♥」

「ぶごっ、ぶげっ♥♥ ぶ、ぶぅぅぅぅ♥♥♥ ぞごっ、ぢがっ、はな゛♥♥ おぶぅぅぅっ♥♥♥♥」


 ただ、YSNが口だと思い込んで挿入した場所は彼女の鼻の穴だ。かなり無理があるが、短小の粗チンであるため何とかねじ込めた。そして反論は彼女の小顔の方が小さく見える巨玉を押し付けられて圧殺される。


「げひっ、げひひ♥ おっぱい♥♥ デカチチ……くふぅぅぅぅっっ♥♥♥ キンタマごとチンポ包まれてヤッべェェェェェェェッ♥♥♥♥」


 そして引き倒されたSORの胴体に馬乗りになったKTRは、垂れ気味なほどデカい乳房を両手と両脚で下品に抱き込み、キンタマごと包み込まれて極上の気持ちよさを得る。アヘり散らかした顔に彼女の妹の面影は全くない。


「お゛っほ♥♥♥ このケツマンコヤバッ……♥♥ 童貞卒業射精とか、一瞬で終わる♥ 射精すっ♥♥ ぜったい膣内射精♥♥ ザーメンぶちまけて♥ 私のキンタマで蓋してやる♥ 孕め♥ 精霊チンポで赤ちゃんはらめぇぇぇぇぇぇ♥♥♥♥」


 TOKはムチムチの生脚の片方を持ち上げ、チンポをケツマンコにねじ込んだ。と言っても、大きさ故に半ばキンタマを挿入しているようなものだが、発情猿の如くだらしのない貌をした彼女からすれば、もうどっちだって構わないのだろう。

 三者三様に暴力的な美貌が何の役にも立たず、支えにもならない発情猿貌で剥き出しにする。フリーマンコで解禁射精をただただ楽しむ。


「おぉぉぉぉ♥ でるっ♥ おしっこ、SORさんにぶっかけりゅ♥♥♥ ぐひっ、考えただけで気持ちよすぎてイクゥゥゥゥゥゥゥッ♥♥♥♥」

「ほおおおぉぉおっ♥♥ 私よりでっかいバカ乳マンコ持ちやがって♥♥♥ このっ、このぉ♥ チンポ射精♥♥ このだらしない乳まんこで♥♥ うけとめろぉぉぉぉぉぉぉっっ♥♥♥♥」

「ほっほっほっ♥♥♥ うほぉぉぉぉぉぉ♥♥♥♥ ちんぽ♥ ちんぽ♥ これがマンコ♥ マンコか♥ うひっ、メスマンコさいっっこ♥♥♥ チンポずっとイク♥♥♥♥ イクッ♥♥ イグーーーーーッッッ♥♥♥♥♥」


 びゅるぼびゅるるるるぶびゅぶびゅぶびゅぶびゅぶびゅるるるるるぼびりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅ♥♥♥♥


 性欲で物事を考えるだけの発情を植え付けられた少女たちは、一度無制限に射精を解禁されれば、いつ尽きるとも知れぬ絶倫早漏短小チンポを振り続ける。粗チン故にピストンは絶え間なく襲いかかる。愛していた少女たちのキンタマにのしかかられ、レイプされるSORの絶望は如何ほどのものか。

 想像し難く、けれど筆舌に尽くし難い快感にKUROMARUの瞳が笑う。彼は度し難い嗜好の持ち主だ。彼女たちを、世界を丸ごと呑み込み生み出す倒錯的な快感を永遠に享受する。


「あぎょっ!?♥♥♥ おぅぼっ、ひひょぇぇぇ!?♥♥♥♥ 金玉パイズリ止めでっ、ケツマンコノック止めてっ、鼻粗チンファックやめべえぇえぇぇぇぇぇ!♥♥♥♥ ひぎょぉぉぉっ!?♥♥♥ 琴里、四糸乃、十香、お願い、願いぃぃぃ!♥♥♥ ――――願います、チンポ制止願います!♥ KTR、YSN、TOK様ぁぁぁぁ!♥♥♥ こ、このまま死ぬっ♥♥ うぶっ、ほぎょっ、ぶぼぉぉぉぉっ♥♥♥ オス失格のメスイキイクううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!♥♥♥♥」


 笑う瞳は見つめていた。己に対抗し得る存在が失われ、己の悦楽に堕ちた甘美なる光景を――――――――




 空中要塞艦〈フラクロシナス〉艦橋。戦艦の中というよりは、王を崇め奉る玉座を冠した場に近い。漆黒の空間に王の眼球が幾つも並んだ光景は、彼の支配と自尊心の象徴。

 少女たちが玉座の前に降り立った。黒く染った卑猥な霊装に鍵マークが浮かんだラバー貞操帯。ちょうど任務から戻ってきたチンポロック精霊たちだ。


「チンポロック精霊KTR、灼卵喘鬼(タマエル)。チンポ亀頭いたしました! 素体捕獲数150、撃墜数387、A地区の制圧完了です!」

「チンポロック精霊YSN、尿漏傀儡(ザドモレル)。チンポ亀頭しました! 素体捕獲数72、撃墜数は498、B地区の制圧完了しました!」

「チンポロック精霊TOK、竿抜皇(チンポルフォン)。チンポ亀頭! 素体捕獲数100、撃墜数は451、D地区の制圧完了したのだ!」


 ビシッ♥


 敬礼し嬉々として戦果を報告する少女たち。その手でチンポ型の漆黒大剣を振り翳し、キンタマ型の漆黒戦斧で焼き尽くし、オマル型の漆黒ウサギで凍りつかせた。その戦果を報告することで彼女たちは報酬を得る。


「賞賛。素晴らしい戦果にKUROMARU様も大変お喜びになられています。各自、射精許可証に記入し、提出してください」

「「「はっ! 失礼します!」」」


 セフィラロック精霊からKUROMARUの意思を受け取ったチンポロック精霊たちは、足早に転送装置へと入って艦橋から離脱する。

 KURO天使の使用には強烈な発情効果が付属している。真面目な顔を真っ赤にしていたのがその証拠だ。足早にもなりたくなるだろう。いくら従順になろうと、彼女たちは脳みそキンタマのチンポ女なのだから。


「報告。チンポロック精霊MKがS地区の洗脳に成功。適性がある者全員がKUROMARU様に忠誠を誓うダンスを踊っているとのことです。続けてチンポロック精霊NTMがC地区の反抗勢力をチン玉化。近隣地区の士気喪失に貢献。どちらも射精許可を求めています……了解。随伴するセフィラロック精霊の性処理を承認。追加。特S級捕縛対象は依然として逃亡中。ですが、時間の問題かと思われます」


 ――――全てはKUROMARU様の思うがままに。


 世界はKUROMARUの手に堕ちつつあった。複数の精霊を万全な状態で使役したKUROMARUは、世界の七割を完全に制圧した。魔術師などの抵抗勢力も、性欲に呑まれたチンポロック精霊の蛮行に為す術なく敗れ去る。

 彼女たちは射精のため、既に何万という生命を冒涜している。初めは罪悪感がぶり返し苦しんでいた。


「「「KUROMARU様、失礼いたします♥」」」


 それも今は過去の話。任務を繰り返す事に天使を使い、狂おしい欲求が膨れ上がった彼女たちは、任務を終えた直後にも関わらず即座に許可証を書き上げてきた。

 パンパンに腫れたキンタマと粗チンの解放を望む文章をたった数分で書き殴ったのであろう三人は、手にした申請書類の走り書きに目もくれず声を発した。


「射精許可申請、チンポロック精霊KTR!♥ 相手・セフィラロック精霊YDR様!♥ 指定部位・クソデカキンタマ!♥♥♥ 手段・渾身蹴り!♥♥♥♥ 玉マゾ足蹴射精を申請します!♥ チンポ限界です!♥ チンポ願います!♥」

「射精許可申請、チンポロック精霊TOK!♥ 相手・セフィラロック精霊MKR様!♥ 指定部位・ゴミチンポ!♥ 手段・鋭利ヒール潰し!♥♥♥♥ 踏みつぶし搾り取り絶頂を申請します!♥ チンポ限界です!♥ チンポ願います!♥」

「射精許可申請、チンポロック精霊YSN!♥ 相手・ケツマンコロック精霊兼チンポ専用メス便器SOR!♥♥ 指定部位・小便穴!♥ 手段・チンポ尿道逆ファックッ!♥♥♥♥ チンポinマイチンポオナホ射精を申請します!♥ チンポ限界です!♥ チンポ願います!♥」


 射精のために世界全てを敵に回し憎悪を受ける少女たちは、知性ゼロ性欲MAXバカ丸出しの脳みそキンタマ精霊として腰を振り、掲げ、チンポを突き出す。


「「「チンポ限界です!♥ チンポ願います!♥ チンポ願います!♥ チンポ願いまぁぁぁぁぁす!♥♥♥♥」」」


 服従せし少女たちの力を以てKUROMARUは君臨する。先にあるのは世界の王か、あるいは新たな世界への侵略か。


 デートの世界の終着点は近い。果たしてどこで何を間違えてしまったのか――――――汚泥に塗れ性欲に支配されたヒロインたちには、その思案も、関わりさえもないことだ。



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実はこれでも天使を何も知らず使って小っ恥ずかしい名前叫んだり、脱走未遂の時にセフィラロック精霊の誘惑を受けて知性皆無にされて失敗したりとかカットしたネタがあったりします。てか何だかんだ機会がなくてやってなかったけど、天使の名前をド下品に変えるの楽しすぎる。癖になりそう。

まだモチベが残ってたり感想やいいねで欲求満たされたら今回の裏側というか、士織編を書いてみたかったり。

Comments

タコよっちゃん

真面目に無様な事を全力でやってるのが良い。 四糸乃が裏切った時の絶望と失望、堪らない。 素晴らしかったです!

いかじゅん

無理やりやらされるクソ無様もたまらねぇぜ……四糸乃が裏切る破壊力が想像した以上でした!