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いつもご支援ありがとうございます。書くものが書くものが多い……!!というわけで私の溜まりに溜まったモチベの発散期間第二弾、デート・ア・ライブで監獄戦艦パロ(前編)です。2万字書いても終わらんので諦めました。開き直りました。上位プランはもう一更新分待ってください。あと少しいつも以上に好き放題させてもらえると嬉しいです。

待っていただく分、こちらの更新はモチベ天井由来の濃厚なやつをお届けします。まあ士織ちゃんが入ってるから別の意味で濃厚ですが、私の性癖を知ってる人なら耐えられると信じて全力投球します。


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 彼は自分が有能だと信じて疑わない人間だった。彼を評価する実際の声は、働き者の無能という悲惨なものだったのだが、精霊保護を謳う〈ラタトスク〉で重要なポストを得たムノーダムの耳には何一つとして届かない。無能どもの戯言と、有能と信じて疑わない男は聞く耳を持たなかった。

 しかし、彼にはある弱みがあった。過去に一度、自分より一回り以上も歳が離れた少女にしてやられたのだ。その時は何とか難を逃れ、今はこうして〈ラタトスク〉実働部隊のサポートを担当する僚艦艦長に抜擢されたが、自分の価値に絶対の自信を持つムノーダムは今の今まで過去を水に流してしまっていた。


(ば、馬鹿な。なぜこの小娘が、儂の艦に乗っているのだ!?)


 彼が水に流しても、相手はそうとは限らない。彼は空中艦〈フラクシナス〉僚艦を務めるに値する性能、そして資質があるかの試験的な運行に視察へ現れた三人を見て、目を見開いた。

 どうせ本部の誰かだろうとタカをくくって、部下の報告を聞き流していたことを後悔した。艦長室に入ってきた三人のうち一人は、年端もいかない赤毛の少女――――かつて煮え湯を飲まされ、今や自分より上の立場にある精霊の少女だったのだから。


「な、ななぁ……!?」

「あら、久しぶりね。前に見た時より肥えてるじゃない。豚みたいよ、あなた」


 少女はニヤリと笑ってムノーダムを見やる。間違いない、覚えている。少女の隣に立つ少年が「お、おい琴里」と慌てた様子で窘めるが、ムノーダムはそれどころではなかった。

 なぜこの女がここにいる、というのは愚問だ。ムノーダムが艦長を務める僚艦、そのサポートの対象たる〈フラクシナス〉の艦長が、この五河琴里なのだから。


「どんなずる賢い手を使ったのか知らないけど、随分いい身分を得たようね。その小物臭い顔に見合わず。でも腹には合ってるわ……まったく反省してないようで、安心したわ」

「そ、そんな! め、滅相もないぃ……」

「はっ、おべっかを使うのは相変わらず得意なのね」


 この女だ。この女のせいで、己の器に相応しい椅子に座るのに、こんなにも時間がかかっている。本当なら、少女が偉そうにふんぞり返っている司令席に座るのは、この私だったはずなのに。

 などという傲慢な言い分をおくびにも出さない男は、琴里に対して大量の汗を浮かばせながら腰を低くし応答した。

 今は琴里の方が立場が上。艦長としても、弱みを握られた相手としても、彼女に勝てるものが何一つなかった。

 少女に随伴する美女と少年に関してもそうだ。前から目をつけていた美人解析官の村雨令音。精霊をデレさせる切り札である五河士道。ムノーダムの嗜好、野望の全てを満たせる札が琴里という小娘に奪われたと彼は恨みつらみを心の中でぶつける。


 もっとも、全て男の逆恨みだが。令音と士道は間違っても男のような下衆な相手に従う人格ではないし、琴里はムノーダムが企んだ無謀な野心の一端を握り潰したに過ぎない。その時に見た男の姿があまりにも哀れで、それ以上関わる価値もないと放っておいただけなのだ。


「それにしても、あなたが私と〈フラクシナス〉を、ね……ホント、悪知恵だけは働くというか。この艦にも余計なものを積んでるんじゃない?」

「っ……」


 しかし、また関わり合いになってしまえば話は変わってくる。いつか正当な地位について復讐を、などと考えていた矢先に視察と称して現れた少女。

 無用なことを考えなければ何の問題もない。だが、彼はそういう無用なことを考える性格で、過去に琴里に屈辱的な敗北を喫し、弱みを握られている。琴里が嘲笑を浮かべて言ったことは、正論のあまり言葉に詰まることしかできないものだった。


「ふぅん、まあいいわ。一週間と言わず、一日でボロを出しそうだし。行くわよ士道、令音」

「はぁ……ちゃんと説明してくれるんだよな?」

「ええ、たっぷりと、そこの豚の狼藉を教えてあげるわ」


 士道は完全に初対面だが、妹がここまで嫌悪と敵意を剥き出しにしているとなれば、ムノーダム側につくことはなかった。彼女に事情を説明されれば、懐疑的な視線は全て男への嫌悪に変わるだろう。

 精霊に近づくための二人ににべもなく対応されたムノーダムは、最後の一人に声をかけた。


「む、村雨解析官!」

「……失礼する。もう顔を合わせることは、ないかもしれないが」


 だが、令音にすら真っ当な返答はなかった。否、彼女の中ではムノーダムに対して最も順当な対応なのだろう。琴里のように見下してはいない。その憂いを帯びた瞳は、ムノーダムに何の興味も示していなかった。

 三人が立ち去った艦長室に静寂が落ちる。それは長くは続かず、数秒後には荒れた空気を醸し出した。


「クソが! なんであの小娘が視察に来るんだ!! てっきり本部の連中が……えぇい!」


 腹を揺らして周囲に当たり散らし、自分の見通しが甘かった事実を物に八つ当たりで押し付けていく。もちろん、何の解決にもならない。

 ムノーダムの計画では、僚艦として〈フラクシナス〉に接近し、ある装置を使って精霊にアプローチをかけるつもりだった。

 精霊の力は強大だ。何より美しい。業腹だが、あの五河琴里もムノーダムは自らが愛でるに値すると価値を認めてはいた。

 本部の人間に取り入るなど簡単だった。彼は無能で態度がデカいが、自分より上と認めた人間に心にもない言葉で取り入ることに全く抵抗感を持たない人間だ。先の琴里に対しての態度を見れば、それは一目瞭然だろう。いつか自分が相手より上の立場になれば問題ないと、本気で考えているのだ。

 だが、事は男の思い通りにはいかなかった。本部の人間を説得して捩じ込ませた僚艦の計画は、琴里に察知されていた。

 ならばこの先の流れは透けて見えたも同然だ。仮にこの艦から何も出なかったとしても、琴里は既にムノーダムを蹴落とす手段を持っている。〈ラタトスク〉創設者ウッドマン卿に贔屓された小娘なら、男をほんの少し報告するだけで、この僚艦だけを接収して活用するのは容易い。


「えぇい、させぬ、させぬぞ! 儂の才に嫉妬する小娘が! あの女とガキも、なぜあのような生意気な小娘に従っておるのだ!!」


 理由は単純明快、五河琴里はムノーダムなど足元にも及ばないほどに有能だからだ。それを認めたがらない男は、現実を直視しない無能は彼女たちをこき下ろす。

 でなければ追いついてなどいられない。男は考え無しに僚艦へ物を積んでしまっていた。琴里たちの目に入れば瞬時に身の破滅を招く、成り上がりのための不正の数々を。

 一度目で懲りていれば良かったものを、大それた野望を抱いた代償は大きい。このまま男は、願いこがれていた精霊の肌にすら触れることなく終わるだろう。


「……いや、いや、待て。待てよ。あやつら、何日この艦に乗ると言った?」


 しかし、運命はあらぬ方向へと流転する。無能故に、男の動向はどんな存在にも読み取ることは不可能だった。

 思考でなく本能で動き、無能である自分を有能と勘違いした男を予測するのは、全知の天使でさえ根をあげることだろう。向う見ずの無謀者という意味では、男は〈始原の精霊〉すら上回る。


「なるほど、なるほど……一週間、一週間あるのだな」


 そして、部下にまとめさせた三人の搭乗理由を確認する。向う見ずである癖に、欲する物のために貪欲な知欲を見せる時もある。

 琴里と令音だけでなく、士道が視察に付いてきたのは、彼を拠り所とする精霊たちの精神状態が落ち着きを保ちつつあるため、長期間不在の間でも問題がないかのテストを兼ねるためだ。いずれは彼抜きでの日常を過ごすこともあるだろうと、こちらも試験的にということだ。

 長期間と言っても一週間程度。それが琴里や令音の僚艦滞在期間にも繋がっている。何か問題があった時、すぐ駆けつけられる意味でも僚艦の視察はうってつけだった。あるいは、琴里が合理的な理由で兄と離れない手段を用いたのか。


「ぐふ、むふふふ……悪くない、悪くないぞ」


 琴里の意図は知る由もない。が、ムノーダムからすれば精霊を攻略する要である彼を共に連れてきてくれたことに、感謝の念さえ覚え始めていた。

 これは好機だ。過去は琴里に察知されて悪事をくじかれた。しかし今、男の懐は探られていない。それは琴里が男を見下している、ムノーダム風に言えば慢心しているからだ。

 無論、その慢心はあと数時間と保てない。過去がそうであったように、琴里は動き出してからが本当に早い。だから慢心ではなく、見下した相手への正当な評価になるはずだった。


「おい、アレを起動させておけ。ああ、そうだ。あの連中を実験台にする……あ? 実際に効果があるかは未知数……知るか! それを何とかするのが貴様らの仕事だろうが!!」


 だが、琴里は知らない。優秀であるが故に、無能の行動力というものを侮っていた。弱みを握られて釘を刺された状況で、おかしな行動はできないと。

 そして三人は知る由もなかった。ムノーダムの手の内には、〈ラタトスク〉にもDEM社にも存在しない奇跡の成果が握られていると。


「聞こえているか? 連中を食堂に案内してやれ。例の薬も用意しろ……ちっ、効果時間など分かっておるわ! 早急に連れ込め! 五河士道を〝例の姿〟に着替えさせておくことも忘れるな! いいから早くしろ!」


 ――――いっそ探られる前に、切り札で先手を打てれば難を逃れられる。むしろその先、彼女たちを思い通りにできるかもしれない。


「――――貴様らは儂の言う通りに動けば良いのだ! 儂がいれば全て上手くいくのだからなぁ!!」



 こうして動き出した物語は、上手く行く理由が何一つないものである〝はず〟だった。

 そう。確定していない未来は、ありとあらゆる幸運と不幸によって形を変える。

 たとえばムノーダムの無能の所以である無駄な行動力。何もかもに無能の文字が使われる彼だが、決して無ではない。マイナスにしろプラスにしろ、何かしらの影響がある。

 褒めるべきは部下であろう。男があまりに無能であるため、部下のクルーたちは同情的な視線を向けられた。それがほんの一瞬、極小の穴に針を通す奇跡を起こした。

 奇跡は連鎖した。五河琴里に、五河士道に、村雨令音に。霊力を持つ者に、全く気取られることなく新薬を投与してしまえたのだ。



 この僚艦には男が積み上げてきた〝私財〟が幾つも搭載されている。琴里が睨んだ通りにだ。

 しかし、さしもの五河琴里といえど想像できないことがあった。それこそが奇跡の成果――――――精霊にすら通じる洗脳装置が開発されていたなど、未来を予測する天使でさえ脈絡がなく理解が及ばない。

 洗脳ラボ。僚艦の中に隠された男の切り札だ。男と違って有能な技術者たちが揃っている。本来ならば、僚艦が任務を受領した際に精霊を一人一人ゆっくりと飼い慣らしていく予定だったのだが、今は急遽繰り上げになった洗脳処置の影響で忙しなく稼働した。

 ムノーダムは何を手伝うわけでもなく、ただ一人拘束された女たちをニタニタと眺めていた。もう自分のモノになった気分で、戦利品を品定めするようにだ。


「くく、何がおべっかを使うのは得意だ……今度は貴様がおべっかを使う番だ、小娘め」


 空中でアームによって固定され、両手を背中で束ねられ、両脚を大股に広げられたことで赤白の子供っぽいパンツが露になった少女。琴里は下着が露出するガニ股ポーズで拘束されているにも関わらず、ぼんやりと虚空を見つめて微動だにしない。

 〈ラタトスク〉が解析した精霊のデータを盗み取り、開発させた特殊な心神喪失薬のお陰だ。ごく短期間に限るが、精霊だろうが擬似的に喪神させられる。

 幼き宿敵――もちろん琴里は道端の石ころくらいの価値しか男に見出してはいない――の醜態に気分を良くしたムノーダムは、彼女の両脇に同じポーズで拘束された二人の〝女〟を見やる。


「村雨令音、あの時はこの小娘のせいで手が出せなかったが、おまえは儂の専属秘書として傍に置いてやろう。く、クク!」


 たとえ無骨な軍服にガニ股を開いて下着を露出した下品な格好だろうと、彼女の美貌に翳りは見られない。だが、タイツの上からでも分かる色気のない下着はいただけない。彼女に相応しいモノを与えてやらねばならぬな、とムノーダムはほくそ笑む。


「おまえにも存分に働いてもらうぞ、五河士道……いや、五河士織よ。そのような姿を持っていたことに、儂も感謝せねばなぁ?」


 そして、最後の一人に男は目を向ける。どこから取り寄せたのか、来禅高校の女子制服を着せた彼は、長い髪が背中に烟り、そのナチュラルメイクが施された清楚な面も相まって少女にしか思えない。股間の女性下着では包み切れない逸物がなければ、性別を暴くことは至難の業であろう。

 とある精霊を攻略するために生まれた女装姿であり、報告には上がっていたが実物は本当に素晴らしい。彼とて汚い相手を自分の下僕とする趣味はないが、これほどの逸材なら性別は問わない。いいや、彼のように利用価値があるなら、自分が〝使える〟ように改造してしまえばいい。


「ムノーダム様、そろそろ……」

「うむ、始めるぞ」


 悦に浸る男を部下が引き戻す。三者三様にムノーダムは感情を抱く。けれど、三人に施すモノは同じだ。

 何も手伝わないと言ったが、男の認識では語弊がある。ムノーダムは何もしないのではない。彼女たちを見て優越感に浸りつつ、部下に指示を飛ばすことが仕事なのだ。


「これより【精霊メスブタ奴隷】作戦を開始する! 各員、儂のためにこの雌どもを徹底的に洗脳するのだ!!」


 合図と共に、琴里たちの頭部に巨大なメットが装着された。肩口辺りまでを覆い隠し、各所に洗脳装置と直結した電極プラグが刺さっている。内部の様子は、ラボ各所に配置されたモニタから逐一把握可能だ。

 何も知らず、ぼんやりと虚空を見つめ続けている三人のマヌケ面が筆舌に尽くし難い。これからその面が思うがままに歪ませられると妄想すると、ムノーダムのペニスがズボンの中で心地の良い熱に包まれる。

 その妄想を現実にする洗脳が始まる。まずは不都合な記憶の改竄からだ。


「……おぉぉぉぉ♥ ほっ、おぉぉぉんっ!?♥」

「ふぅ、ふぅ……ひぐっ、あひぃぃぃぃっ!?♥」

「はっ、はっ、うあっ、あぁぁぁぁぁっ!?♥」


 洗脳が始まった途端、令音たちがビクッと全身を震わせ、その怪しい痙攣は留まることなく加速していく。

 記憶を強制的に書き換える。顕現装置の施術で記憶を消去する術は既にあるが、これは洗脳のための記憶消去。まして、特殊な力を持つ彼女たち相手に恙無くとはいかない。

 脳にかかる膨大な負担を和らげるべく、強烈な快楽中和を行う。三人が突如として喘ぎ始めたのはそれが理由だ。

 三人の口がだらしなく開き、メットの中で涎を垂らし股間に染みを作り出した頃、他の担当者による並行作業が始まる。


「……んあっ♥ あぁぁぁぁぁぁ♥♥」


 令音はアームによって制服を引き千切られると、胸部から『どったぷんっ♥』と露になった乳房に注射器を差し込まれる。性感帯の感度を上げることで、洗脳への拒絶反応を消していく。

 当然それは表向きの理由であり、本質的にはムノーダムが好き勝手にできる肉便器(オナペット)を欲しただけのことだ。乳房全体、乳輪、乳首へ事前に決められた改造が順次施される。美しい白磁の爆乳が薄汚い欲望に晒され、雌に相応しく変えられていく。


「あぁっ、うあぁぁぁぁぁぁぁっ♥♥ ひぃんっ、あぅぅっ、ひぃぃぃぃっ♥♥」


 士織はムノーダムの雌娼婦に、というのもあるが、彼は琴里の兄でもある。男が深い恨みを持つ琴里は、彼を深く慕っているのだ。精霊として、霊力を封印されたのが何よりの証拠だ。

 その士道を〝士織〟にしてしまおうというのは、彼女を精神的に追い詰めるという点では実に的を射たやり方だ。

 無論、琴里が士道に家族以上の愛を求めていることは読み取れるはずもない。が、男の歪んだ嗜好と美しければ性を問わない寛容、ないし雑食な性癖は琴里の士道への愛情を穢す最大のやり方を自覚なく選んでいた――――男の彼を娼婦にして辱めるという、普通なら絶対に思いつかない方法だ。


 まず五河士織として〝極力〟必要ないものへの処置だ。極力、であるため完全な除去はしない。だがムノーダムが楽しむ上で必要性が薄いもの、即ちペニスだ。

 穿かせた下着からペニスを吐き出させる。脳に大量の快楽物質が循環しているため、既に勃起状態だ。大きさは思春期男子の標準的なサイズとほぼ一致する。それを〝男の娘娼婦〟という世界唯一の存在に見合うモノに変えるのが、五河士織を作る上で最初にすべきことだ。


「んおぉぉぉぉっ、おぉっ、ほぉぉぉぉぉぉぉっ!!?♥♥♥」


 琴里は〝全て〟だ。男にとって一番厄介で一番恨みを持つ少女の全てを奪い、支配してやると歯茎を剥き出しにした改造を選択した。

 少女の大切な部下と兄を奪うだけでは気が済まない。全身の性感帯を、幼さに見合わない奴隷娼婦のものにする。真紅の軍服を剥ぎ取り、見窄らしい少女の裸身にありとあらゆる手を加えていく。


 今回は彼女たちの視察に合わせた緊急スケジューリングであるため、身体の改造はこの時点で詰め込めるだけ詰め込んでしまおうという男の腹積もりだった。

 半端なことをすれば、一週間という期限がすぎて事が露呈してしまう。琴里には信奉者の部下と、ラタトスク上層部からの信頼がある。ならば出し惜しみは無用。ここで出来得る限りの改造を施す。

 さらに男は計画の要である洗脳装置の様子に意識を向けた。順調によがり狂っているようだが、内部の進行は果たしてどうなのか。


「おい、洗脳の進捗はどうなっている?」

「はっ。そ、それが、あまり思わしくなく……この三名の抵抗力が激しく、今の出力では洗脳に不備が生じる可能性が」

「なんだとぉ?」


 三人が口を開き、胸を反らし、股間を濡らして喘ぐ様に上機嫌だった男の表情が一変する。揺らしたところで全く眼福ではない腹を揺らし、洗脳作業を担当する部下の一人の肩を掴んで詰め寄る。


「どういうことだ、完璧な洗脳装置ではないのか!」

「あ、あくまで『精霊にも通用する洗脳』というだけですので……あまり出力を上げすぎると、彼女たちの記憶に重大な欠落が生まれ、そこから予想だにしない行動を取る可能性も」


 彼は部下の言い訳に舌打ちする。それを何とかするのが貴様らの仕事だろう、と自分を棚に上げる思考は変わらない。

 そう、あくまで精霊を洗脳可能な装置であり、完璧な装置ではない。想定された時期より早く、しかも三人同時の洗脳。士織という霊力を封印できる人間が不確定要素にもなっている。数多の問題を抱えつつ、精霊という理外の存在に完全な洗脳を行える装置を簡単に作り出せるのなら、ムノーダム一派より早く作り出せる組織はいくらでも存在する。彼らを差し置いて〝可能性がある〟洗脳装置を作り上げたからこその奇跡なのだ。

 そして奇跡的に作り出した洗脳装置は、二度の成功例が存在しない虎の子の一機。強引に扱って破損させれば全てが水の泡だ。

 かといって洗脳の出力を上げるだけでは、三人の脳に深刻なダメージが残る。それはダメだ。ムノーダムは壊れた人形で遊ぶ趣味はない。それ以前に、士織は精霊保護の要だ。おいそれと廃人になどしようものなら、新しい精霊が手に入らなくなってしまうではないか、とムノーダムはどこまでも自分本位で事を思案する。


「何か方法はないのか? 儂を貴様らの破滅に巻き込ませるつもりか!?」

「は、はぁ……いえ、そのようなことは!」


 無能な部下を持つと苦労するとばかりに叱責を飛ばし、打開案を探らせる。普通、部下を威圧するだけして何もしない上司からの激励など、何の効果もない。


「あ……ムノーダム様、その、代案が一つ」


 だが、彼らも自分の命運が恐ろしかった。何より目の前でよがり狂う美しい女たちで〝おこぼれ〟が貰えるかもしれないという不純な欲求が、彼らを強く突き動かした。


「なんだ、言ってみろ」

「はい……洗脳の出力を一部分に絞って引き上げ、一定の条件下で洗脳人格を表層化させることが出来れば、あるいは」

「ほう? つまり、小娘たちの人格を完全に封じ込めず、都合の良い人格を表に出させる一定の時間を作る、ということか」


 無能だが悪知恵に関しては理解が早い。


「だが、それでは間隔が空くのだろう? 小娘どもに好き勝手に動かれる可能性はないのか」

「それは、無意識下の行動制限をかけることで、恐らく防げるかと……」

「で、その妥協案で完全な洗脳が可能なのだろうな?」

「一週間で彼女たちの人格を完全に封じられるかどうかは、かなりの賭けになってしまいます」


 間を空ける妥協案にしては、随分と曖昧で不確定だ。ムノーダムは顎に手を当て思案をするフリをした。

 というのも、男の頭はもう答えを出していた。部下からの進言をほとほと都合よく解釈した答えを。


「ふん、要するに洗脳した小娘どもを儂の手でたっぷり調教し、奴隷にしてしまえば良いのだろう。ならさっさと始めろ!」

「は、はい!」

「案ずるな。貴様の望むおこぼれもくれてやろう、くっくっく」


 完全な洗脳が出来ない不満を持ったことは事実だが、男は部下の無能を寛大な心で受け入れた――――要約すれば簡単な話、男は自分の手で〝切り替わる哀れなメスブタ〟を嬲りものにしたいのだ。

 自らの破滅がかかっているのに呑気なことだが、いざとなれば部下に全てを押し付けて逃げればいいと慢心しているムノーダムらしい判断とも言える。

 だが、男の無能に巻き込まれた彼女たちはたまったものではない。


『ん゛おおぉぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥』


 出力が引き上げられた洗脳電流が迸り、三人の脳に快楽物質が炸裂する。腰が怪しく揺れ、嬌声の張りが数段飛ばしで跳ね上がった。


「おっ、んおっ♥♥ ほおぉぉぉっ、いおぉぉおぉぉぉぉ♥♥♥」

「ひっ、ひぅっ、あひぃぃぃぃんっっ♥♥♥」

「あぁぁぁぁぁぁっ、あぁぁぁ、うきゅうぅぅぅぅぅぅ♥♥♥」


 喪神した脳は尿意の我慢もままならないのか、黄金色の水が三人の股間から四散する。汚さを覚える光景も、それぞれに歪んだ情欲を抱くムノーダムからすれば、絶景そのものなのだろう。男は感極まった醜悪な笑みを浮かべて叫んだ。


「さあ、イクことを覚えろメスブタ娼婦ども! そして、この儂の前に屈するのだ!」


 三人が腰を突き出し、背を折らんばかりに反り返す。


「おおぉおぉっほおぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥」

「あひぃっ、うきゅひぃぃぃぃぃっ♥♥♥♥」

「あぁぁぁ、いああああああああっ♥♥♥♥」


 その股間から淫汁が飛び散る。琴里の秘部から四散し、士織のペニスがブルンブルンと揺れ、令音の尿道から水柱が立つ。

 メットの内部では鼻の下を伸ばし、目を上擦らせた無様なアクメ顔が披露されている。

 しかし足りない。その程度では、誰も満足しない。

 三者三様の魅力を持った身体が、脳が改造されていく。美しき者たちが、穢れた思想に染め上げられていった。




 会議室には複数の人員が集まっていた。僚艦を指揮する艦長と〝三人の女〟だ。年齢序列で言えばムノーダムが一番になるだろうが、実力と人格が評価されれば男は地に落ちる。


「……見分の結果、問題になりそうな点はまだ見つかっていない」

「ええ、そうでしょうとも。我が艦は〈フラクシナス〉の支援に尽力し」

「令音は〝まだ〟って言ったのよ。それに、万に一つこの艦に異常がなかったとしても、あなたたちに問題がありすぎるわ」


 決して優秀とは言えない。自分どころか部下の管理もできていない。艦長に求められるあらゆる資質を幼き身体に蓄えた少女は、この僚艦の杜撰すぎる体制に正当な異議を申し立てる。

 琴里が次々と正論を放っていくにつれ、男の笑みがヒクヒクと引き攣る。歯に衣着せぬ物言いは、琴里が苛烈な性格であること以外に僚艦の練度が低いことをそれほど問題にしているのもあるのだろう。


「琴里、ムノーダムさんにだって事情があるんだし、もういいんじゃないか?」


 暴言じみた琴里の正論を止めたのは、彼女の隣に座った少女だ。可愛らしい少女の声色を持つ精霊攻略の要である〝五河士織〟は、訳あって女の格好をしている〝ということになって〟いる。

 士織の助け舟に対し、琴里はギロリと彼を睨みつけた。少女の怒りは練度の低い僚艦のみで湧き上がっているものではなかった。


「はぁ……いい? 彼らが何か失敗した時、それが精霊の攻略に支障が出るようなものだった時、危険を伴うのはあなたなのよ? 前にも言ったけど、あなたの安全はこっちで保証するものなの。それをこんな杜撰な管理で崩されたらたまったものじゃないわ。そこのところを分かって言ってるんでしょうねぇ、この半細胞生物」


 純粋に、精霊という暴利の化身と分かり合おうとする兄への配慮があってのものだ。ムノーダムが抱く不純な欲求と違って、琴里は本気で彼の身を案じて半端な仕事を許さない。

 琴里が苛烈に言葉を並べ、士織が気圧されつつ宥め、恐らくは令音が仲裁して話を戻す。


 そんな茶番が来る前に男は立ち上がった。


「? どこへ行こうっていうの。まだ話は終わってないわよ」


 小首を傾げて琴里が言う。チュッパチャプスの棒でピコピコと指す男に対し、言い足りないことが沢山あると。


「いいえ、これから始まるのです」

「はぁ? あなた、またおかしなことをして」


 瞬間、館内の照明が切り替わった。淡く妖しい色は、とても灯りに適しているとは思えない。

 だが、そのことに気づいているのはムノーダムだけだ。消灯時間は程遠く、しかも重要な会議室で切り替わった照明を見て琴里たちは呆気に取られる。


「令音、士織、琴里――――娼婦がそのような服を着ていていいのか?」


 そんな彼女たちにムノーダムは問いかけた。何を当たり前のことを言っているのかと、返すべきものを。

 しかし彼女たちの当たり前はたった今切り替わった。そして馬鹿なことをしているのはムノーダムではなく、彼女たち【奴隷娼婦】の方だ。


「く……まさか、あなたに物を指摘される日が来るなんてね。士織、令音」

「……ああ」

「う、うん。そう、だな」


 琴里は悔しげに、令音と士織はどこか訝しんだように顔を顰めるが、本気の懐疑にはなり得ない。

 三人は服を脱ぐ。【奴隷娼婦は艦のクルーの前で許可なく服を着てはならない】という決まりから、軍や学校の制服、タイツやソックスを脱いで置き、畳んだそれらの上に下着を添える。

 さらにはブーツなども艦の備品だ。許可なく履いていた証拠を、衣服の前にしっかりと置かせる。

 そうして全裸になった身体を堂々と、不義がないと証明するため包み隠さず見せつける。右手でビシッと音がなるほど、それぞれのモノが卑猥に揺れるほど強く敬礼する。


「……奴隷娼婦、村雨令音。着衣許可を得ず乗艦していたことを謝罪する」

「奴隷娼婦、五河士織。ムノーダム様へ着衣許可を求めなかったこと、深く謝罪します」

「ど、奴隷娼婦、五河琴里。恥ずべき違反を謝罪します……」


 裸になり敬礼する。世の中にこれほど恥ずかしく、そして支配欲を満たす光景もあるまい。

 令音は平然と。士織は頬を染めて。琴里は赤みに加えて言葉に震えを乗せて無礼を謝罪する。たとえ相手が無能者であろうと、僚艦の男に対する慰安任務を放棄してはならない。

 いつ如何なる時も娼婦の使命を忘れず全うせよ。それが、切り替わった人格の行動原理だ。洗脳は見事成功した、と断言して構わないほどの絶景だ。

 けれど、完成はしていない。照明の色によって人格の切り替えが行われる。本来の人格をベースに、娼婦の使命に心を燃やす別人格へと書き換えられる。

 一週間で、この人格を〝定着〟させねばならない。そのための都合のいい体裁を秘め、ムノーダムは手を伸ばした。


「……んんっ、あっ♥♥」


 爆乳を揉みしだいてやるだけで、あの動きの薄い眉根が面白いくらい動く。倒れそうなほどぼんやりとした瞳が、快感に蕩ける。

 極上の裸体は、触れているだけで包み込まれ絶頂する錯覚を得る。まして、その肢体が自らの思い通りに改造されているとなれば尚更だ。

 平時から我慢するのが大変だった。サイズの合わない制服に乳首を浮かべたグラマラスな爆乳は、外気に放り出されるだけで過剰に暴れる。百センチの大台を優に超え、乳輪は色鮮やかで下品なくらい肥大化している。親指サイズの横太乳首に触れてやれば、令音の腰が『へこっへこっ♥』と動き出した。


「……んっ、ふぅっ♥♥ くふぅぅぅぅっ♥♥♥」

「ふむ、反省はしているようだな。おまえはどうだ、士織」

「ひぅ゛っ゛♥♥」


 平たい胸の乳首を指で摘まれた士織が、甲高い声を上げてペニスから『ぴゅっ♥』と淫汁を飛ばした。


「なんだ、乳首を摘まれてチンポが気持ちよくなったか? 相変わらずの変態だな、士織」

「は、はい♥ 私は、乳首でおちんちんが気持ちよくなるド変態です♥ 娼婦に相応しいメスブタになるために、チンポのオナ禁を頑張っています♥ でも努力が足りなくて、今にもメスイキ射精しそうです、ごめんなさいっ♥ あっ、イクッ♥♥」


 令音に負けず劣らずの横太敏感乳首を男が摘むと、皮がダルダルに余った包茎短小チンポが『ぶびゅるっ♥』とザーメンを無駄打ちした。中性的な妖しい色香を持つ彼は、射精でメス顔イキしさらなる矛盾を重ねる。

 士織はペニスを中心に身体を改造された。見ての通り、オスの一面を極端に弱くし雌の一面を結びつける歪な改造だ。

 陰茎の収縮と皮の拡張を行い、口と乳首と臀部を射精機能と結びつけた。通常の性行為に必要な大きさと性交の快感による射精機能を削ぎ落とし、女が感じるべき場所に反応するように変えたのだ。

 士織のペニスは勃起しても皮が剥けない仮性包茎という男失格の逸物になった。その代わり、可愛げのある女の顔に相応しいメスイキ器官になった。


「いい努力だ。せいぜい励めよ。さて、司令官殿は……おやおや」

「な、何よ」

「いいえ? 実に出来た奴隷娼婦の身体だ。貧相なりによく飾っているな、と」


 琴里の顔が恥辱に引き攣る。そう、その顔が見たかった。自分に屈さざるを得ない屈辱の表情だ。

 少女には徹底的な恥辱と快楽を味わわせる。このコンセプトを以て改造された身体は、常に乳首が勃起し陰核の皮が剥けるリングをハメられるという酷く惨めな彩りで飾られていた。

 乳房は貧相な大きさの代わりに乳輪が膨らんだパフィーニップル。秘部はぷにマン。他にも令音と士織に振り分けた改造のほぼ全てを琴里には与えた。

 そして屈辱を感じる精神。娼婦の精神を何より優先する設定の令音や士織と違って、琴里にはある程度の反発心を残してある。

 残した方が精神を屈服させやすいから、などという理屈的な考えでは行われていない。その方が、琴里に屈辱的な敗北を刻み込むことができるから設定させたのだ。


「むふふ、まあいい三人とも許してやろう。そら、娼婦の仕事をするがいい」


 ドカッと椅子が壊れるのではないかと案じる勢いで男が座り直す。さっきまでの殊勝な態度とは何もかもが違って、格下の相手を威圧するために染み付いた厚顔無恥な動きだ。


「……了解した♥」


 無論、その恥知らずな振る舞いも娼婦たちからすれば跪くに値する行為だ。

 大きく股を開いた男の股間にしゃがんだ令音は、いそいそとズボンを脱がせにかかる。頃合を見計らい、士織が令音の隣に隙間を縫って座り込んだ。


「はぁぁ♥ ムノーダム様の立派なおちんぽ♥ んくっ……ご奉仕させていただきます♥」


 二人の眼前に勃つ濃密な匂いの逸物。短小化した士織のチンポが子供の仮性包茎なら、ムノーダムのそれは大人の仮性包茎。無能故に太さ、重さだけは無駄にある巨チン目掛けて士織と令音は唇を落とした。


「ここにムノーダム様の……んちゅっ♥ 立派なせーしが……はむ、ちゅるる♥」

「……んっ♥ ちゅう♥ じゅるじゅる……♥」


 士織が手のひらサイズに肥えた陰嚢を手で揉みながら、恍惚とした顔で舐め上げる。士織にはムノーダムに対する絶対の信頼を刻んでいる。それこそ、精霊にキスをする唇で陰毛塗れの汚い玉に口付けすることを躊躇わないほどに。

 士織の尊厳が尽く踏み躙られる中、令音は粛々と竿をしゃぶる。暴力的な美貌から舌を淫靡に晒して舐め上げる。士織とは異なる魅力を持つ彼女だが、その奉仕技術は間違いなく群を抜いていた。


「っ」


 女の格好をした兄と最も親しい友人が揃ってチンポを奉仕する光景を、琴里は歯噛みをして見守っていた。


「何をしているのだ、琴里。まさか部下に押し付けるだけ押し付けて、自分は傍観か、んん?」

「……分かってるわよ! ヤればいいんでしょ、ヤれば」


 絶対にやりたくないという躊躇いが見て取れる。だが二人が率先してフェラチオする中で見下す男に煽られては、琴里もやらざるを得ない。

 士織と令音に挟まるように座った琴里は、亀頭に唇を近づける。皮から中身が半分ほど除き、薄汚い恥垢が溜まった亀頭に顔を思いっきり顰めたが、恐る恐る舌を出してチロチロとチンポ舐め奉仕に参加した。


「れろっ、れろぉ♥ くっさ♥ 何日、洗ってないの♥ このクズ……れろ、んぶぇ……ちゅぱっ♥」


 赤い髪を手でかき上げ、舌で亀頭を舐める。琴里に憎しみを込めて妄想した時でも、ここまで卑猥な絵は頭に浮かべることが出来なかった。

 たった今、己の力で想像を超えたという確信が男の中で生まれた。


「むほほ、案外上手いじゃないか。お兄さんの小さいチンポとは段違いの奉仕感だろう?」

「うるひゃい、だまりなさい♥ んちゅっ、こんなの♥ くさいだけ♥ れろっ、んれろぉ♥」

「はい♥ 私の子供チンポなんかと、比べ物にならないです……琴里、チンカスたくさん舐めれて羨ましい♥♥」

「……じゅっぷ♥ ぢゅるるる、ちゅぷぷぅ♥ ん、ちゅうぅぅぅ♥♥」


 琴里の舌使いは丁寧で繊細だ。亀頭の皮の隙間にこびりついていた恥垢を残さず掃除し、鈴口を舌先で穿って甘い快感を与える。

 士織はチンカスを舌に乗せて口に含む琴里を羨みながら、陰嚢を奉仕して精液の生産を加速させる。

 令音は淡々と、けれど激しくしゃぶりついて言葉より雄弁に竿フェラを行う。案外、最も愛情深く相手に奉仕するのは彼女なのかもしれない。


「ぐっ、射精すぞ! 並べブタども!」


 真っ当に限界が来る。今まで力づくで抱いてきた女とは違う。洗脳で引き上げた奉仕心のフェラチオに、男は堪らず射精に至る。

 手のひらを顔の下に置き、口を『あー♥』と広げた三人の美しい顔面にムノーダムがザーメンを解き放った。


 ドピュッ♥ ドプトプドプブビュルルルルルルッ♥ ブビュブビュブビュリュリュリュリュリュッ♥♥ ボビュウゥゥゥゥゥゥッ♥


 男のザーメンは濃厚で、身に余る欲望を象徴するかのように深い黄ばみを帯びていた。そんなモノが三人の美貌に降りかかるものだから、凄まじい背徳感と全能感に射精が放たれ続ける。

 断続的に噴き出す精液が琴里たちを汚す。唇、口の中、鼻の穴、瞼、髪。美貌を支えるありとあらゆる場所が薄汚い男の汚れた精液で染め上げられる。男はその光景に満足気な息を吐いた。





(……こんなに心地のいいモノは、初めて……シンと、触れ合っていた時みたいに、鼓動が高鳴る♥)

(こ、こんなやつのザーメンが……さいあく♥ さいあくなのに♥ からだがへんっ♥ あついっ♥ いやぁ♥ たすけて、おにーちゃん……♥)

(あっあっ♥ イクッ♥♥ 何もしてもらってないのに♥ またイクッ♥ ムノーダム様のザーメン、気持ちいいっ♥♥ 私のクソザコせーしと全然違う♥ 濃厚でプリプリで、美味しいぃ……♥)


 ザーメンに溺れる娼婦たちは身を震わせた。施された洗脳改造に気づくこともなく、オスの精液に悦びを露にして――――――




 令音の通信機に連絡が入った。どうやら、琴里を案じた〈フラクシナス〉のクルーが独断で彼女にコンタクトを取ったようだ。


「……私だ」


 彼女が通信に顔を映すと、相手が驚いた顔を見せた。何せ、水気を帯びた髪を下ろしているのだ。誰だって、何をしていたかは容易く察せられる。

 だが普段色々と無頓着な令音だからか、通信会話は何事もなく始まる。


「……それで何か……その顔は聞くまでもないね。琴里のことか」


 内容は当然のように敬愛する五河司令に関してだ。〈フラクシナス〉側のクルーにも、ムノーダムの情報は伝わっているのだろう。彼らの不安を和らげる言葉を令音は慎重に選んだ。


「……安心したまえ。彼女の強さは、皆よく知っているだろう? 私も目を離さないようにする……それに、この艦の司令も噂ほど厄介な男ではないかもしれない……んっ♥♥」


 語彙が僅かに跳ねたが、お得意の気怠げな雰囲気で上手く誤魔化す。


「……ああ、良くしてもらっている……ん、絆されてはいないよ。とくっ、に♥ 問題がない♥ から♥ 本当に、そう言っているだけだ♥」


 頬の赤みは風呂上がりで誤魔化せる。画面外からデカ尻を揉みしだかれようと、令音なら耐えられると信用している。

 その一方的な信用はさらに激しくなり、ムノーダムは令音の秘所に肉棒を押し付けていく。ゾリゾリと竿で薄い恥毛を擦り、パンパンとわざとらしく尻に腰をぶつけて音を立てる。


「……おかしな音がする? いや、気のせいだっ♥ この部屋には♥ 私しかいない……っ♥」


 薄く妖しい照明が灯る〝司令官の自室〟で令音は苦しい言い訳を述べる。手で弱々しく押し退けたり、太ももで肉棒を挟んで止めようとしているが、無駄どころか気持ちいいだけだ。

 さらに調子に乗ったムノーダムは、令音の尻臀を指でこじ開けて秘部に亀頭をねじ込んだ。


「う゛あ゛っ♥ すま、ない♥ 来客だ♥ 一度切るっ♥」


 間伸びもせずいつになく余裕のない声色で令音は通信を切った。その瞬間、感度が数十倍に跳ね上がった媚肉を肉棒が掻き分けて侵入した。


「んおぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥」


 通信機を落として仰け反りアクメをキメた令音。ムノーダムはその細くしなやかな両手を掴み、バックから激しいピストンで責め立て始める。


「ほほ、儂のことは気にせず会話を続ければいいものを。そんなに儂のチンポが恋しかったか、んん?」 


 パンッ♥ パンッ♥ パンッ♥ パンッ♥


「……ん゛ぅ゛っ♥♥ 戯れは、止めた方が、いい♥ 事が知れて問題になるのは、あなたも同じはずだ♥」


 何とか会話を切り上げて男を窘める令音だが、その言葉にいつもの冷静さはない。ムノーダムを止めるどころか、マンコの奥をグリグリと突かれて「ん゛お゛ぉ゛♥♥♥」と鏡に向かって唇を尖らせたマヌケな顔を披露し情欲を煽ってしまう。


「はは、世迷言を抜かすな。事がバレて困るのは、おまえたち娼婦だけだ。儂には関係ない」

「……っ、う゛あっ♥♥ あっあっあ♥」


 奴隷娼婦の慰安任務は、艦外の人間に決して知られてはならない。知られれば、重い罰則が下される。

 ただし、それは奴隷娼婦当人に限った話だ。彼女たちを使う男性クルーからすれば知ったことではない……ということになっている。


「ほれっ、知られたくなければ言うことがあるんじゃないか。おまえの頼みなら、聞いてやらんこともないぞ」

「……ふっ♥ あっっ♥♥ 私が♥ チンポをマンコにぶち込まれている間は、どうかご配慮をお願いしますっ♥ チンポ気持ちよすぎて声を我慢できないメスブタのために、お願いします♥」


 ムノーダムはお気に入りの令音に早速手を出した。時間を見計らって令音にだけ照明を当て、部屋に連れ込んでその身体を好き放題にしている。

 あの澄ましたがハメられるだけで乱れてよがる。少し理不尽な圧をかければ容易く懇願する。一週間という時間がなければ、令音だけを抱き潰していたに違いない。


「むほほ、分かった分かった。未来の副官の頼みだ、聞き入れてやろう。そらイケ、このメスブタが!」

「んほおおおおおおおお〜〜〜〜〜ッ♥♥♥♥」


 アナルに指を挿入れてぐちゅぐちゅと掻き回してやれば、彼女の澄まし顔が完全に剥がれ落ちる。


「イグッ♥♥ イグッイグッ、おまんこイグゥゥゥゥッ♥♥♥♥」


 鼻の下と口元にデロデロと鼻水と涎を散らし、表情筋を全開にしたアヘ顔で絶頂をアピールする。

 今日令音を調教に使える時間を全て生ハメセックスに使ってしまったが、十分すぎるほどの満足感を得られたのは言うまでもない。




 次に業務を遂行させたのは士織だった。しかし、令音のように欲望のまま扱うことはまだできない。

 なんといっても、彼の精神にはまだ男としての感覚が根強く残されている。大部分は肉体の改造と精神の洗脳、人格付与で沈んだが、何かの拍子で本来の認識が目覚める確率は令音や琴里より遥かに高いという計算結果が出ている。

 しばらくはフェラチオが限度だろう。が、一週間で三人を堕としきるため、そうのんびり事を進めてはいられない。

 身体と心がメスに近いのなら、あとはしつこく慣らしてやればいい。彼が様々な経験を積んで精霊を堕とすプロになったように、今度はメスの経験を身体に積ませるのだ。


「あ、あの、着てきました、けど……」


 おずおずと現れた士織の格好は給仕の服、簡略化した言い方をすればメイド服だ。

 だが、以前士織が着たロングドレス式ではなく、胸部が取り払われたデザインと恥部がギリギリ隠れるミニスカの、正しく〝そういうこと〟のために用意されたコスプレ衣装だ。フリルやヘッドドレスが僅かながら残された正規品の残滓だ。

 その格好は、類稀な容姿に似合っている。女にしては長身だが、顔と仕草が素晴らしい。


 ムノーダムの部下が揃いも揃ってチンポを勃起させているのだ。性別など士織の美しさに比べれば些細なことだろう。


「うむ、よく聞くのだ。これからおまえには、特訓をしてもらう。儂の僚艦がサポートするに相応しい、精霊を攻略する娼婦にな」


 儂のためにな、と重ねてムノーダムは言う。めちゃくちゃな理屈だが、照明の光で切り替わった士織の洗脳人格は彼の言葉を疑わない。

 それに、精霊をデレさせる。孤独な少女たちを救い出す。こうした元の人格が上手く刺激されそうなワードを織り交ぜてやれば、洗脳の効果はより深みを持つ。乖離させながら、乖離しない部分を生む。精霊の捕獲はムノーダムの目的でもあるため、一石二鳥だ。


「分かりました……ムノーダム様のためにも、頑張ります♥」


 ――――それにしても、これほど美しい相手に忠誠を尽くされるのは良い気分だ。

 琴里への当てつけの面が大きかったが、士織の美しさに当てられその気になったムノーダムは、彼を完璧なメスにするという意味合いでも本気になりつつあった。

 己の尊厳が死に絶えようとしているとは露知らず、士織は部屋に裸で立ち並ぶクルーに向かって赤面しながらスカートをたくし上げた。

 スカートを捲って、改造されたチンポを露にする。先日までクルーたちと同じく強く勃つことが出来たはずのチンポは、先端まで皮を被ってピクピクと痙攣することが精一杯のオスとして哀れまれる様相を呈していた。


「み、見てください……私のおちんちん、小さいです♥ オスとして、終わってます♥ し、しこしこしても、皆さんみたいな立派なオスチンポに全然ならないんです♥ 気持ちよくもなりません♥」


 射精自体は生かしたまま性行為での射精機能を禁じた。その上で陰嚢を霊力と結合し、無尽蔵の精液を生み出す器官に変えた。

 結果、士織はオスとして役に立たない癖に射精だけは人一倍したがりの変態チンポを抱え込んでしまった。


「だから♥ 皆さんのチンポで♥ 私の雑魚チンじゃ勝ち目がない本物のオスチンポで気持ちよくして欲しいんです♥ ホモセックスで♥ 私の穴をメス穴にして♥ 前立腺をケツマンコの子宮にして♥ 私を娼婦に相応しい立派なメスブタに変えてください♥」


 そのどうしようもないオスの身体にメスの意識と性感帯を埋め込む。すると、相手のチンポを見て乳首を勃起させケツ汁を垂らし、ドスケベホモセックスを所望するメス男子が自動的に出来上がるというわけだ。

 一見してめちゃくちゃな理屈だが、気持ちよくなるためにはメスにならなければならない。娼婦として大成しなければならない。精霊をデレさせるためにはオスの身体を保たなければならない。その二つを洗脳で上手く繋げてやれば、思いの外思考矛盾による洗脳の解除は防げた。


「み、皆さん♥ 私みたいな、まだメス未満のホモ穴で勃起してくれて、嬉しいです♥」


 傍から見ればチンポ以外にオスの要素がまるでない男。そして、危険を犯して計画に乗ったのだからムノーダムのおこぼれに何としてもあやかりたいという心が、クルーの中から迷いを消した。五河士織を可愛らしいメスを判断し、勃起したオスチンポから我慢汁をダラダラと滴らせる。

 士織はそんな彼らの前に跪いた。美しくしなやかな動きは、経験と洗脳によって少女そのものだ。

 思考の矛盾が解消されたわけではない。クルーたちより、洗脳されているはずの士織の方が内心でオスの性器への嫌悪感、尻穴をメスの性器として使われることへの拒絶感が強いはず。

 だから心身共に慣らしていく。必要なのは、彼が記憶に最も根深く使い慣れた場所。


「ちゅっ♥」


 士織はチンポの先にキスを落とした。リップ音を鳴らし、薄紅の艶めかしい唇で濡れた亀頭にバードキス。精霊たちの唇と重なった唇が、見ず知らずの男根の表面に重ねられる。


「ちゅっ♥ ちゅっ♥ ちゅっ♥ ちゅっ♥」


 そのまま二本目、三本目、四本目とキスを落とす。薄紅にいやらしい汁の糸が伸びて、消えて、伸びて、消える。

 延々と繰り返す。オスの男根に、己を染め上げて変えてくれるモノという意識を以てキスを落とす。端まで行けば戻り、また端まで到達すれば繰り返す。


「んちゅっ、ちゅう……ちゅう、ちゅうぅぅぅ……♥」


 繰り返す事に段々と口付けを深くしていく。馴染ませる。射精に少しずつだが導いていく。

 特訓が終わるまで、クルーたちは何度士織の唇でイクだろう。そして、献身的にさえ見える少女の姿をした者に何人が虜になるだろう。

 令音は絶対に分けてやるつもりはない。だが、士織の調教になら参加させてやってもいい。部下を使い倒す癖に心が狭い無能者――――――では、そんな無能者に頭を下げさせられる有能な者は、如何か。



「まったく、何ですかな、この体たらくは」

「…………」


 司令服を着た琴里が拳を深く握り、屈辱の扱いに頭を垂れる。

 かつてとは大きく立場を逆転した、司令官と奴隷娼婦。実に愉快で、まだ期限付きとはいえ無敵の立場にいるムノーダムは、琴里を詰る言葉を重ねた。


「あなたの部下たちは積極的で、慰安に対しての姿勢が実に素晴らしい。だが五河司令、あなたは何をやっておられる? 視察に来たからと言って、慰安業務を疎かにしていい理由にはなりますまい?」

「分かってるわ……ごめんなさい」

「ごめんなさい? やれやれ、艦長殿は儂をほとほと下に見ているようだ」


 口調が艦長らしく振る舞っているからこそ、琴里の方が我が儘を言っている風にも見える。見えるだけで、実態は全く異なるものだが。

 奴隷娼婦としての成績が悪い。そう難癖を付けられた琴里は、何故か以前のように口頭による反論ができなくなっていた。


(奴隷娼婦はオスに逆らってはならない……当たり前のことなのに、この男を前にすると、どうして……っ)


 だが、身体は正直な反応を示した。ムノーダムに見下された琴里の身体は、自然と平伏の姿勢を取っていた。

 ブーツとソックスを脱いで差し出す。〝なぜか〟、そうする必要があると考えた。

 そうして頭を垂れる。今度は頭を下げるだけでなく、額を床に擦り付ける。琴里は司令官にあるまじき土下座という姿勢を取ったのだ。


「申し訳、ございませんでした♥」


 謝罪の言葉を事細かに語らない代わりに、これで事を収めて欲しい。

 無能な男に頭を下げる怒りの熱が湧き上がる。だというのに、オスに頭を垂れるマゾヒズムな悦びに震える身体を止めることができない。


「ククク、ガハハハハハハ! 初めからそうして跪いていれば良かったのだ小娘が! 貴様にはお似合いの姿だ……いや、もっとお似合いにしてやろう」


 じょぼぼぼぼぼぼ!


「……え?」


 琴里が響いた音に何かと思い顔を上げると――――ちょうどムノーダムが彼女のブーツとソックスに小便をぶちまけているところだった。


「は…………んぶぅ!?♥」

「ほれ、これ食って廊下で反省しろ。靴もそのまま履き直せ」

「んっ、んんん〜〜〜〜っ!♥♥」


 小便を染み込ませたソックスを丸めて、呆気に取られた口に放り込む。即座に吐き出さないのは、男性器から排出されたものを琴里の喉が甘美に感じるが故であろう。小便に塗れた自分のソックスを口に含みながら、その味に少なからず興奮を覚えているのだ。


「むほほ。どれ、反省の途中で吐き出してしまわぬようこれも付けるがいいわ。貴様の兄がさっきまで穿いていた下着だ」

「んおっ!?♥ ん、んんっー♥」


 今はノーパンメイド服で業務を遂行している。小便ソックスで興奮する変態司令官には丁度いい代物だろうと、男はたっぷりと我慢汁とザーメンを吸った女物のショーツを琴里の顔面に被せてやった。両脚を入れる穴から視界を確保し、クロッチ部分が鼻と口を覆うようにしっかりとだ。


「んおおぉおぉおぉおぉっ♥♥♥」

「くく、兄が女装変態なら妹はその匂いで興奮する品性のない女だな! さっさと靴を履いて、これを持って廊下で反省しろ、この無能娼婦めが!」


 最後に『私は穀潰しのバカ娼婦です♥』と書かれた素朴な木の板を手渡して、のたうち回る琴里を部屋から追い出す。


「ふーっ、ふーっ、ん゛ぅ゛ぅ♥♥♥」


 その目は狂いかけではあれど、絶対にやり返してやるという意思表示をしていた。その気概だけは褒めてやってもいいと、男は勝ち誇って椅子に座り直す。


「おい令音、今すぐこっちに来て儂の部屋を掃除しろ。視察? そんなものが理由になると思うな!! 今すぐ服を脱いでワシの部屋に来い!」

『……すまない。すぐにムノーダム司令の元へと伺う』


 琴里で発散して満足はしない。次に令音を、その次に士織を、琴里を。時間は有限なのだ。洗脳人格を表面化させておける時間も、男の欲望に比べて何と少ないことか。

 令音は今頃大慌てで裸になって男の部屋に向かってきているだろう。

 士織は肉棒に慣れ初め、尻穴が渦き始めている頃だろう。

 琴里は屈辱と快感が綯い交ぜになった顔で、クルーの笑いものになりながら小便ソックスと小便ブーツを付けて兄の女下着を被っているだろう。


 本当に素晴らしい。胸がすく。だが終わらない。一週間などで終わらせてなるものかと、無能な働き者は三人により苛烈な任を与える。


 残り五日――――ムノーダムにとっての極楽浄土が終わるまで、まだそれだけの時間が残されていた。その事実が絶望か希望かは、どちらに立つかによって決まるだろう。


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監獄戦艦をパロディで使わせてもらいながら、デアラの設定もそれっぽくする。両方やってこそのエロスがあるんじゃないかなって……。

もっと本気でやるなら竿役も原作に寄せるんですが、さすがに追い込まれて云々は尺がマジでヤバイのでうちの無能オブ無能に出てもらいました。こういう三下以下のやつに超有能ヒロインや絶対的な存在が冒涜されるの、好きすぎる。

こいつの功績は行動力とデコイだけです。あとは九割九部の運ゲーを制した部下が命懸けで得た功績。でも全部ムノーダムのものです。なんでこいつ裏切られねぇんだ。

そんな勝手男が本当に好き勝手しかしない後半も近日お届け予定です。この後有能竿役書く予定なのでここで無能にヒロインが敗北欲を満たさせてもらうぜぐへへ。

Comments

タコよっちゃん

監獄戦艦だー! この王道感、ナイスです!改造シーンは竿役の無能さも相まって悲惨でした!

いかじゅん

最近フェチを刺激される監獄戦艦です。後半を書いたら今度は別の作品でもやりたいですねぇ!