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「……ねえ?お兄ちゃん、どうしたの?


 集中できていないみたいだけど……大丈夫……?」


 あなたの目の前には、今――


 圧倒的なサイズ感の爆乳が、存在している。


 勉強机の前で椅子に座った彼女は――ラフなタンクトップ姿をしている。

 購入当時は、雲一つない青空を彷彿とする、爽快感に満ちあふれた水色のタンクトップだったが――、度重なる洗濯によって色がくすんで、今は、じっとりとした”湿度”感じさせる濃い水色をしているのだ。

 金銭的に余裕がないわけではないし、彼女の姉妹であれば部屋着にも気を配るのだろうが――

 彼女はそうしたものに、無頓着である様子。

 外で誰かに見せるための服とは違い、部屋着というのは、基本的に身内以外に見せるものではないのだ。元々の素材が良いために、損傷することもなく、「破れたら仕方ないから、新しいのを買うか」という踏ん切りも付かせてくれないタンクトップは、長年着用されていて――

 即ち、彼女のフェロモンが布地の繊維にまで染みこんでいるのだ。

”湿度”を感じるのは、彼女の髪が濡れて、肌がじっとりと汗ばんでいることも原因なのだろう。お風呂上がりの彼女というのは、髪を乾かすことを適当に済ませるタイプ。天然の美少女というのは、生まれ持っての恵まれた才能を持っている。例えば「丹念に保湿ケアをしなければ、髪が縮れたり、あるいはすぐに痛みやすい体質」というものが存在するわけで――然らば、その逆が存在してもおかしな話ではない。「特に何も、特別なことをしてなくても、お肌はずっとピチピチで、ニキビもシミも出来ず、髪の毛はサラサラのつやつやを維持し続けられる」という――夢のような話だ。

 勿論、そうした天賦の才能というのは、誰にでも与えられるものではないが――

 彼女は、超天才美少女女優と、同じ遺伝子を持って生まれてきているのだ。

 身体の代謝が良いので、沢山食べても、脂肪は胸や臀部を膨らませるばかりで腹部には付かない。五女はいつも太ったアピールをしているが――それだって、普通の女子からしたら「は?あんだけ食って、そんなにスタイル良くて、なにそれ嫌味?自慢?」と顰蹙を買うようなものであるのだ。

 そして、代謝が良いので――


 お風呂上がりに発汗した身体では、じっとりと汗ばんでしまう――ということだ。


 あなたの前で艶やかな濡れ髪を晒し、汗ばんだ身体で、胸の谷間をアピールしながら――上目遣いを浮かべている彼女。”どったぷん……っ♡”と、呼吸をするだけでも、胸元の爆乳はふるふると揺れるのだ。お風呂上がりであるので、軽めのナイトブラか、あるいはノーブラであるのだろう。立ちながら勉強を教えているあなたの位置から見えるのは、彼女の胸の上の部分だけであり――その答えを知る術はない。

 お風呂上がりのいい匂いを漂わせて、無防備に男の前であられもない姿を見せている彼女。

 あなたは自分の理性を総動員させて、どうにか耐えている状況だ。

 彼女達とは一つ屋根の下で過ごして、もう幾年もの日々が流れているのだ。

 歯の根がガチガチと震えるほどに食いしばり、出血しそうなほどに強く太腿を抓り、「嫌われてしまえば、こうして間近で彼女達を拝むことすら出来なくなるのだぞ」と理性が本能をボッコボコにぶちのめすことで――いとも容易く、耐えることが出来るのだが――


「……お兄ちゃん?集中できないなら……


 休憩、する?」


 彼女は、あなたの方を振り返り――


 上目遣いで、首を傾げて尋ねてくるのだ。


 あなたは彼女の言葉に、首を横に振りながら――

 腰を引いて、下半身の勃起を隠す。

 何度も何度も、そうした無邪気な誘惑を経験してきたのだ。自分の股間には常にコンプレックスを抱いていたし――それが大きくても小さくても、男の子である限り、そのコンプレックスから逃れることは出来ないとも思っていたのだが――

 このときばかりは、誤魔化しやすくて良かったな――なぞと考えていると――


「ねえ、お兄ちゃん?


 ……さっきからずっと


 ……胸、見てない?」


 彼女は――


 上目遣いであなたを見つめて、尋ねてくるのだ。


 一瞬、時が止まったのだと思った。


 例えば長女であれば、そのようなアピールは簡単にしてくるだろう。

「男の子はえっちな生き物」「大きなおっぱいが好きな生き物」「だから、大きいおっぱいが目の前にあったら、えっちなお兄ちゃんは見ちゃうよね~♪」と、飽くまで冗談めかして、あなたのちっぽけなプライドを守ってくれるだろう。次女も――まあ、ぎこちないながらも、男の子をからかって終わりにしてくれるに違いない。

 だが――、三女以下の三人はまるで違うのだ。

 彼女達の大きな乳房にどれだけ興味があっても――

 それを見ていることがバレてしまえば、あなたという雄のプライドは、粉々に砕け散ってしまうのだ。

 男を手玉に取ることや、恋愛雑誌による研究などにさほど興味を示さない彼女達にとっては――乳房をエロい目で見られるというのは、嫌悪の対象に他ならないわけであり――

 切腹すれば、許してもらえるのかなと考えていると――


「……ねえ?


 触りたいなら……触ってもいいよ?」


 彼女は――


”どさ……っ♡”


 と、ベッドの上に腰掛けて、あなたに答えてくるのだ。


「お兄ちゃん……私のおっぱい好きなんだよね?


 ……んっ、いいよ……


 お兄ちゃんが触りたいなら……好きにして、いいから……」


 あなたを誘惑するように――


 セミロングの茶髪で隠れた瞳で、上目遣いをしてくるのだ。


 心臓がバクバクとして、身動きが取れないのは――


 彼女を信頼していないから、ではなく「自分を信頼していないから」だ。


 彼女のような極上美少女と比較をすると――

 あなたという存在は、至って矮小な、どこにでもいるような凡人だ。

 ただのモブであるあなたは、漫画ならば背景の大勢の一人であり、顔が描かれることはなく――アニメならば、声優の名前がクレジットに表記されない程度の存在。「主人公の友人C」程度ですらない――物語に何の役割も持たない――ただ、「現代ファンタジー漫画で大勢人が死ぬなら、そこで巻き込まれて死ぬ一人なんだろうな」程度の人間でしかないわけであり――

 そんなあなたにとって、彼女からの挑発というのは──

 ”絶対に、命を賭けてもいいけど嘘だ”というものなのだ。

 美少女に告白されたときに、彼女に惚れられている可能性は想像できず――「罰ゲームで、あいつに告白してみろよwとなっている可能性」だけは簡単に想像できるのが、あなたというモブ男子なわけであり――


「柔らかいよ……?ねえ、お兄ちゃん……


 女の子のおっぱい、揉んだことある?


 ……おっぱいってね、すっごいやわやわで……もちもちで……っ♡男の子がみ~んな夢中になっちゃう触り心地なんだよ……っ♡


 私のおっぱい……


 揉んでみたくないの……?」


 彼女の誘惑に――

 舌が噛み千切れそうなほどに、強く力を込めて耐えるのだ。


 上半身は水色のタンクトップであり、下半身はムチムチな太腿が丸出しのホットパンツ。

 外出をする際に、その格好をすれば叱ることは出来るだろう。恋人が出来て、淫らにあなたを誘惑してくれば、乗ることも、叱ることも出来ただろう。だが――彼女はあなたの”家族”であり、そこに叱る権利は一切存在しない。精々が「も~、だらしないんだからぁ~」とお兄ちゃんとして、定型のような言葉を吐くのが限度。

「身体がえっちすぎて、欲情を誘発するから、肌を晒さないでほしい」というのは――

 お兄ちゃんが妹に吐ける台詞では、絶対にないのだ。

 そうして必死に理性を総動員して、耐えようとしたのだが――

 彼女はどうやら、諦めきれないらしい。

「圧倒的に格下だと思っていた存在に、簡単にあしらわれたら腹が立ってむきになる」という感情は、簡単に理解が出来る。あなたも彼女達にテストの点数で上回られれば、勉強を教える立場としては、屈辱を感じるに違いないのだ。だから、本来ならば「彼女のプライドを尊重した上で、傷つけないように穏便に断る」という選択を取るべきだったのだが――

 極上の爆乳が、目の前でたゆんたゆんとしていて、IQが低下しない雄がいるはずもないのだ。

 だから、彼女は自分の誘惑に乗らないあなたに、意固地になっている様子であり――


「お兄ちゃん? 


 私ね……今日、告白されたんだよ……?」


 彼女は――


 あなたの義妹の中野三玖は、自身の胸元に指を掛けて――

 乳房の深い谷間を見せつけながら、囁いてくるのだ。



――――



「ふふっ♪そんなに緊張しないでよ……”お兄ちゃん”……っ♪」


「兄貴?次の休み用事ある?……ふふんっ♪じゃあ荷物持ちになりなさいよ♪」


「お兄ちゃん……?ゲーム、一緒にしよ……?」


「お兄ちゃん!お兄ちゃん!私も何かお手伝い出来ることありますか!?」


「もぉ~……っ!兄さん、兄としての自覚をもっと持ってください……っ!」


 あなたに五人の義妹が出来たのは、小学生のときの話であった。

 母親を失った五人の姉妹を引き取るに際して、旧交のあったあなたの両親が引き取ることを決めたらしい。詳しい事情は子供だったので知らないし――高校生にもなると、分別が付いてむしろ聞けなくなる。彼女達も、自分達のことや母親のことは話しても「自分達の母親と、あなたの親にどのような関係があったか」は知らないようであり――

 だからそれは、まさしく青天の霹靂というものであった。

 勿論、あなたは混迷極まる激動の日々を過ごしてきたのだ。両親に息子一人という、至って普通の家庭に――唐突に、しかも五つ子の姉妹が加わるのだ。

 最初は彼女達も警戒していた様子だが――

 あなたは、自身が凡庸で矮小な存在であることには、ちょっとした自負まで存在しているのだ。

 まるで物語の主人公になったように、彼女達を導き、トラブルを解決して、惚れさせるような男――には、なれるはずもないのだ。人間には生まれ持っての器のサイズがある、と元々考えていて――更に、その五人の美少女姉妹によって、その推論を強制的に結論にさせられたのだ。あなたが自分に課したのは「分不相応に、慣れないことをするのではなく、彼女達の為に人生を捧げよう」と考えるもの。唐突に五人の妹が出来たお兄ちゃんとしての覚悟もあるが――

 それ以上に、「超一流スポーツ選手や超一流俳優の兄や弟は、トータルで見たときには、普通の人間の普通の人生よりも得している」という打算が強めにあったのだ。

 彼女達がどのような人生を歩むのか、子供の頃のあなたにはわかるはずもなかったが――

 女優やアイドルの道に進めば、その最上級の容姿だけでも、天下を取ることが出来る才能を感じていたのだ。

 しかも――それが五人もいれば、誰か一人はきっと大成するに違いない。それはまるで、熱心に勉強をして良い大学に入るように――スポーツに打ち込んでプロになるように――あなたの人生の進路を決めてしまうものであったのだ。

 だから――と言うのかはわからないが――

 あなたは五つ子姉妹からは、ある程度の信頼を得られていた。 

 勿論、裏で五人だけで集まったときは、悪口陰口三昧で煽られている可能性もあるが――少なくとも、あなたの視界の内では五人の信頼を得られることは出来ていたのだ。彼女達はそれぞれが、超一流の美少女。良い大学に進学して、良い企業に就職したときに――例えば、「実は妹が、超一流女優の中野一花なんですよ~」と言えることが出来れば、人生は勝利したも同然だと思っていたのだが――


「……ねえ?お兄ちゃん?


 私が告白されたって聞いて……


 どうして……そんなに、驚いてるの……?」


 五つ子の三女である、中野三玖は――


 どうやら、あなたの想定よりも遥かに――

 あなたのことが、大好きでたまらなかったらしい。



――――



「……お兄ちゃん、まだお風呂入ってないんだね?


 ……うんっ、ちょっと汗臭い……っ♡


 あっ、でもいいよ……ううん、逃げないで……


 逃げたら、大声出すよ?


 襲われたって言うよ……?


 ……ほらっ、逃げないで……隣にいてくれたら……そんな酷いこと、しないし……


 私に……


 そんな酷いこと、させないよね……優しいお兄ちゃん……っ?」


 あなたは今――

 中野三玖の部屋で、彼女のベッドの上に座っている。

 同級生男子達からは、かなり根強い人気を誇るのが三玖という存在だ。

 一花のように男を手玉に取るタイプと、四葉のように男の子を勘違いさせるタイプが広い人気を誇り――、二乃や五月のように、近寄りがたい雰囲気を醸し出しているタイプは、逆に深い人気を取っている。

 そして――

 中野三玖という存在は、その”いいとこ取り”とも呼べるべき存在だ。

 常にヘッドホンを首に掛けて、カーディガンで身体のラインを隠す、物静かな彼女は――男の子にとっては「結局、こういう娘が一番いいんだよなぁ」と感じてしまう代物。一花や四葉ほどに積極的でないのは、逆に言えば「三玖を彼女にしたら、独占欲を露わにして、俺のことめっちゃ束縛してきそう」というものであり――

 二乃や五月ほどに近寄りがたくないのは「もしかしたら、俺でもワンチャンありそう」と男の子を舐めさせてしまう代物だ。

 彼女達は五つ子であり、普段は髪型やアクセサリーで違いをわからせてはいるが――互いの変装をすれば、それは部外者には簡単に見抜くことが出来ない代物。あなたでさえ、その違いが完璧にわかるのは中学三年生になってからのことだ。性欲旺盛な高校生男子にとっては――「顔と身体が同じなら、じゃあ、結局誰を味わっても同じじゃないか」「一人を恋人にすれば、実質五人分のセックスになるではないか」と考えてしまうもの。あなたも、自身の愛しい五人の義妹が対象になっているから、腹立たしくはなるのだが――

 股間からぶら下がった、十数センチの肉棒に思考を支配されてしまう苦悩は理解が出来るので、軽々に否定することも出来ないのだ。

 一花や四葉は告白をしても、相手を傷つけずに断ることに慣れているし――、二乃や五月はそもそも、「いや、どうせ無理だろう」と思われて告白すらされない立場。その点では、三玖が物静かなのも彼らには都合が良かったのだろう。実際は違うのだが、イメージとしては「交渉を上手く進めて、口で丸め込めば、どうとでもなりそうな存在」であるのだ。男の子からすれば、中野三玖を彼女にするというのは、天文学的な低い確率であっても「0でないなら、挑戦する価値はある」というものであり――


 あなたは、今――


 そんな最上級の美少女と、ベッドの上で、肩が触れ合う距離であるのだ。


 お風呂の順番というのは、この家の中では常にあなたが最後だ。

 両親は長期出張中であるので、基本的にはあなたと五つ子姉妹であり――あなたは自分という汚れた雄が浸かったお湯で、彼女達を汚してはならないと思っていたのだ。最後の方は、お湯はほとんど冷めて温くなっているのだが――時折、「ああ、これは超絶美少女の中野五姉妹が浸かって、たっぷりと出汁が出ているお湯なのか――物好きではなくても、健全な性癖であっても、同級生男子に売れば大金を稼げるに違いない」という思考が沸き上がってしまうのだ。

 逆説的に言えば、そんな思考をする人間が、彼女達よりも先にお湯に浸かっていいわけがない。

 先に入っても、後に入っても、そもそも入らずに汗臭くても――結局のところ、あなたの精神には常に邪な欲情がわき上がってしまうのだ。その中でも一番マシな選択を取った、というだけの話であり、その順番自体には大した感傷もないのだが――


”すんすん……っ♡す~……っ♡……すぅ……っ♡ふはぁ……ん、けほ……っ♡……すんすんっ♡”


「お兄ちゃん……


 すっごく汗臭いよ……?


 仕方ないよね……♪女の子に囲まれているから……汗の匂いが、際立っちゃうのも……っ♡……んっ?……うんっ♡他のみんなも、同じこと言ってるよ?お兄ちゃんの男の子の匂い……っ♡


 ……あっ♡でも、安心してね?


 みんな……嫌ってるわけじゃないから……っ♡


 むしろ、その逆だよ……?


 お兄ちゃんの汗の匂い……っ♡我が家で唯一の男の子の……強い雄の匂い……っ♡


 みんな……大好きだから、ね?」


 彼女が――


 中野三玖があなたの体臭を嗅いでくれば、話は別なのだ。

 セミロングの茶髪で、前髪が隠れている表情の奥には――

 紺碧の海を彷彿とさせる、蒼色の瞳が存在しているのだ。

 どこまでも透き通るような雰囲気は、毛量が多く、影が強めな彼女の雰囲気とは正反対。ああ――同級生の男子が頻繁に口にしている「中野五姉妹でセックスするなら、絶対に気持ちいいのは三女だろうな」「三玖ちゃんとのセックスって、めちゃくちゃ汗だくになって気持ちよさそう」「長い髪は良い匂いがするのに、頭皮はめちゃくちゃ汗臭くて、あの爆乳を揉みしだきながらバックで腰を叩きつけてぇ~」という欲望を――

 あなたは本能で、理解してしまうのだ。

 偶然、彼女達の義兄にならなければ――あなたはそもそも、彼女達との接点は何もないわけだ。学年も違うわけだし――仮に同じだとしても、懸賞や宝くじも当たらない、あなた程度の運命力では別のクラスであったに違いない。十年か二十年が経ってから、居酒屋で「俺の出身校に、あの中野姉妹が通っていたんだぜ」と武勇伝が如く語るのが精一杯の人生なわけであり――

 あなたは――


 お風呂上がりの中野三玖が、良い匂いで、隣で、薄着で、爆乳をゆさゆさしながら匂いを嗅いできても――


 それを必死に、耐えなければいけない立場であるのだ。


 性欲に負けて彼女達をレイプするのならば――それはもっと、早い段階で終わりを迎えていたのだ。お風呂の順番が最後ということは、彼女達の脱ぎ捨てた下着が五人分、脱衣所のカゴに入っているということ。「中野家の五姉妹が、一日を過ごしてフェロモンをたっぷりと吸引した下着を――、五人分、一気に堪能することも出来る」というその誘惑に日々耐えてきたあなただからこそ――現状では、三玖を押し倒さずに済んでいるのだ。

 それはきっと、誇るべきではなく――

 むしろ、恥じるべきなのだろう。

「雄としては失格ではないか」「例えレイプであっても、中野三玖で童貞を捨てられるなら十分だろ」「同じ状況で三玖を押し倒さない情けない雄は、少なくとも、お前が通う学校には一人もいないぞ」と罵られるもの。彼女達が妹であっても――それは、実の妹ではなく、義理の妹に過ぎないのだ。血がつながっていないことを罵られたときに「いいや!誰がなんと言おうと、血の繋がりがなくても、三玖は俺の本当の妹だ!」と主張をすれば格好が付いても――

 三玖にあからさまな誘惑と挑発をされて「で、でも、義理とは言え妹だから……」とヘタレを見せれば、それは女の子の幻滅を煽るものであるのだ。


 そうして――


「お兄ちゃんってさ……


 本当に……私達のことを大事にしてくれてるよね……♪」


 三玖にとって、その態度は――


 どうやら、満更でもないものであるらしい。


「ねえ、私達が告白されてるの……知ってるよね?


 一花も、二乃も、四葉も、五月も……勿論、私も……っ♡


 こんな可愛いお顔に……えっちな身体があったら……仕方ないよね……っ♪


 ……ふふっ♡最初は嫌だったよ?性欲まみれの視線で……


 告白してるときもね、ず~っとおっぱいのこと見てくる男子……っ♡


 告白成功して、付き合ったら……真っ先におっぱい揉んでやる~♡みたいな視線を向けてくる男子達……っ♡


 他の四人も同じだよ?……でもまあ、仕方ないよね♪普通だったら、内面を知ってから好きになるんだろうけど……♡


 私達……すっごく可愛くて……おっぱいが大きいから……っ♡


 誰でも……一目惚れしちゃうのは仕方ないよね……っ♡


 おちんちんをギンギンに勃起させて……っ♡一花に振られたから次は二乃、それもだめだから次は私……みたいな……脳味噌に精液詰まったお猿さんみたいな真似させちゃうの……っ♡私達が悪いんだよね……っ♡制服越しにも目立っちゃう……っ♡おおきなおっぱい……っ♡隣の席にいるだけで……男の子を勘違いさせちゃうお顔……っ♡


 こうやって……密着するだけで……


 おちんぽギンギンになっちゃう……メスだから、いけないんだよね……っ♡」


 三玖の言葉は、あなたを責めているものではなく――

 むしろ、あなたを挑発するような声色が含まれている。

 あなたが彼女を押し倒せないのは――

 今のあなたが、恵まれすぎているからだ。

 ただ平穏な日常を過ごしているだけでも、常に、中野家の五姉妹フェロモンに包み込まれている状況。あなたの同級生男子が、例えば「残りの寿命半分と引き換えに、中野五姉妹の義兄にさせてやるぞ」と提案されれば――彼らはこぞって、悪魔との取引に乗るに違いない。

「彼女達の義兄として信頼される」という圧倒的に価値があるものを、あなたは実力ではなく、棚ぼたで手に入れた立場であるのだ。彼女達が(そんなことはありえないが)睡眠薬を盛ったり、手錠を掛けたりして、あなたを逆レイプするのならば、やだやだと言いながらも弱々しい抵抗で、幸福を甘んじて享受するが――

「違う……私そんなつもりじゃ……!」と彼女達に言われる可能性が、ほんの一ミクロンでもあるなら、あなたにそれを選択することは出来ないわけであり――


「ねえ、お兄ちゃん……?


 よく考えたらね……お兄ちゃんだけなんだよ……?


 私達のことを、性欲だけじゃない気持ちで好きになってくれたの……っ♡


 お兄ちゃんも、私達もまだ小さくて……可愛いとは思っても……『えっちしたい♡ハメたい♡パイズリさせてぇ♡顔射してぇ♡全員俺様のものにしてハーレム築きてぇ~♡』……なんて、思わなかったでしょ?


 お兄ちゃんは優しいから……


 性欲が芽生えても……ず~っと我慢してたもんね……っ♡」


 三玖は――

 あなたのズボン越しに、手を伸ばしてくるのだ。

 勃起を隠しやすいだぼだぼのスウェットは、しかし安物であるので薄い布地をしている。

 高校生になってから購入したことは覚えているが――いつ買ったのかは覚えていない、程度には長年、あなたの部屋着として履き古したものだ。度重なる洗濯によって、布地が本来持っていた撥水性は薄れて、コップの水をこぼせば、スウェットを貫通してパンツまでぐじょぐじょにしてしまうものだが――


「……ふふっ♡


 お兄ちゃんの……大きくなってるね……っ♡」


 それは――

 三玖に密着されながら、囁かれたときに、誤魔化しが効かないということでもあるのだ。


”さわさわ……っ♡もみもみ……っ♡ぐにゅっ♡むにぃ♡もみもみ……っ♡”


 三玖のすべすべな掌が、あなたの肉棒をズボン越しに撫でている状況。

 極上美少女五人に囲まれた日々では、あなたの意思とは無関係に、肉棒は簡単に隆起してしまう。「守らなければならないはずの義妹に、お義兄ちゃんが勃起する」という事実に――

 それはまるで、聖職者が自身の性欲を疎むような感情を抱いた日々もあったのだが――

 あなた自身が、穢れて、愚かで、どうしようもないと思っていた肉棒に――


”しゅりしゅり……っ♡さわさわ……っ♡かり……っ♡かりかり……っ♡”


「あ……っ♡


 カリカリされるの……好き?」


”かりかり……っ♡こりこり……っ♡かり……っ♡かりかりかりかりかり……っ♡”


”か………………っり……っ♡”


 三玖は、愛情たっぷりの手付きで”ちんカリ”を施してくるのだ。

 雄としてのプライドを陵辱されるような――彼女の愛撫。

 肉棒というのは雄の弱点の一つであり、とてつもなく敏感な部位であるのだ。例えば手や足の指が一本折れれば、それは尋常ではない苦痛をもたらすが――「だから、その場でのたうち回って、立ち上がることすら出来ない」という痛みにはならない。しかし、肉棒が折れたら――それは最早、想像することも、「肉棒が折れたら」という言葉を口にすることすらも、辛くてたまらないほどの激痛であり―― 

 本来ならば、ちんちんカリカリというのは”痛み”に分類されるものなのだ。

 しかし、現状で心地がいいのは――


 三玖がスウェット越しにそれを行うからだ。


 スウェットと下着、二枚の布地を隔てて爪を立てられると――そこに存在するのは、丁度いい鈍痛であるのだ。三玖はあなたに”むにゅっ♡”と爆乳を押しつけて、上目遣いを向けてくる。一花のイタズラっぽい笑みも、二乃の煽るような表情も、四葉の天真爛漫な笑顔も、五月の緊張で強張った表情も――どれもきっと、最高に興奮するのだろうが――

 前髪で片目が隠れているのに、その奥から熱っぽい視線を感じる――

中野三玖による”爆乳押しつけ密着ちんカリ上目遣い”は、雄に産まれて勝てるものではないのだ。


「ねえ、お兄ちゃん……?


 私達のこと……押し倒すつもり、ないんだよね?


 お部屋の中で……ベッドの上で……っ♡これだけ密着して……おちんちんカリカリ……っ♡お兄ちゃん、敏感なんだね……っ♡……射精したいの?……このまま、大事な妹のお手手で……っ♡びゅっびゅ~って射精したいの……?


 ……でも、だめ♪


 私……初体験はね?男の子にリードしてもらいたいから……っ♡」


 三玖は、あなたの耳元に顔を寄せてくる。

 幼かった頃は、あなたが彼女達に膝枕をして耳かきをしてやることはあっても――彼女達から耳かきをされることは、拒み続けてきた。勿論、五人の内の誰がやるかで、喧嘩に発展しかけたという部分もあるが――

 それ以上に、あなたは彼女達の膝枕に耐えられる気がしなかったわけであり――

 あなたの耳には、彼女達の魅力への耐性が付いていないわけであり――


”ふぅ~~~…………っ♡♡♡”


 と、暖かい吐息が吹きかけられるだけで、全身がビクビクと弾んでしまうのだ。

 三玖もその辺りで「あっ、目の前のこの雄は、どうやら私のことが大好きで大好きでたまらないらしい」と気が付いたようだ。


「お兄ちゃん……?


 私ね……告白、されちゃったんだよ……?」


 彼女の言葉に――

 あなたはもう、一言一句聞き逃すことは出来ず、全神経を集中させるのだ。


「生徒会長の男の子……知ってるよね?文武両道で……定期試験は学年一位……バスケ部のキャプテンもやっていて……ふふっ♡


 お兄ちゃんと同じクラス……だよね?


 私達に勉強を教えるために、お兄ちゃんも頑張ってるけど……それでも、あっちの方が成績上なんだよね?……運動神経は、お兄ちゃんがぜ~ったい勝てなくて……顔も……ふふっ♡


 そうだね……♡


 先輩の方が……ず~っとかっこいいね……♪


 ふふっ♡お兄ちゃんが昔の農民なら……先輩は歴史に名前を残すタイプの戦国武将だよ……っ♡お兄ちゃんよりも……雄としてず~っと格上……っ♡お兄ちゃんが告白しても……一瞬で振られちゃう、高嶺の花の女の子も……っ♡先輩に告白されたら♡おまんこ濡らして、お尻フリフリして……っ♡簡単に食べられちゃう……っ♡圧倒的な格差……っ♡


 ……そんな先輩にね……♡


 告白されたんだよ、私……っ♡」

 

 三玖が話す”先輩”のことを――あなたはよく知っている。

 彼は――俗に言う、「完璧」と呼ばれるタイプの男だ。

 恵まれた身体能力と、明晰な頭脳を持ち――更にはバスケ部に所属している高身長で、容姿も優れてモデル活動までやっている存在。それでいて、優れた自分を鼻にかけることはなく、時には自虐も簡単にこなすので、大勢の人間からの信頼が厚い――

 言わば、住む世界が違う人間であるのだ。

 あなたが全力で試験勉強をして、どうにか学年十番以内に入れているところを――彼はいとも容易く、爽やかな笑みを浮かべながら「だって、授業聞いてたらわかるっしょ(笑)」と言ってしまうような人間なのだ。あなたがあるいは、五姉妹の義兄でなければ、そこには多大な嫉妬を感じたのだろう。人間は皆平等であり、努力をすれば越えられない壁はない――というおとぎ話で育った人間にとって、彼の才能はあまりにも残酷なのだ。

 だが――

 あなたは一つ屋根の下で、美少女五姉妹と生活をしているのだ。

 神様に依怙贔屓されたような、美少女五人を前にすれば――口が裂けても、人と人が平等であるとは言えなくなる。神様だって暇ではないのだ。お気に入りで作り上げたオーダーメイドは、泥を捏ねて、造形を練って、最上級の逸品を作り上げるだろうし――それ以外の量産品は、まるで鉄板で大量の鯛焼きを作るかの如く、型枠に人間の材料を流し込んで「はい、終わり」であるのだ。

 生徒会長を務めている彼がどんなに優秀であっても――

 そもそも、中野家の五つ子とは比較する対象になっていないのだ。

「むしろ、あいつと自分を比較して、劣っているからと嘆くことが出来るって……どれだけ自信過剰なんだ……」と思ってしまうようなもの。あなたが中野五姉妹の義兄であると、知っている人間もわずかにいるので、その縁で彼女達のことを聞かれるときもある――というのが、あなたと彼の数少ない接点であるのだ。それがなければきっと、彼はあなたの下の名前すら覚えていないのだろう。それは別に、何も悪いことではない。好きや嫌いは、感情が昂ぶったときに発生するものであるのだ。あなたという人間はそもそも、同じ土俵にすら立っていない――ただのモブに過ぎないのだ。

 だが――


「ねえ、お兄ちゃん……♡


 私が先輩と付き合ったら……どうする?」


 彼女に――


 中野三玖に告白をしたとなれば、話は別だ。


 彼のことを義弟にする、という部分は実際、どうでもいいのだが――


 目の前にある――


 三玖の、極上爆乳ボディが好き勝手に貪られる妄想に、あなたは耐えられないのだ。


 彼のような優秀な雄にとって、三玖のような極上の雌というのは、繁殖欲求をぶつけるのに最適な相手だ。修学旅行の風呂場で、一度拝んだことがあるが(誓って、見ようとして見たわけではなく、ただの偶然だ)――彼の肉棒は非勃起時ですら、あなたの勃起を上回るような逞しい逸物。男風呂で股間を隠していないのは、彼自体の明るい性格もあるのだろうが――何より、コンプレックスの存在しない肉棒だから、なのだろう。 

 自身の股間に、完璧な満足をしている男がいるはずもない――というあなたのそれが、まるで、負け犬の願望になるかのような逞しさ。あれが仮に勃起すれば――

 それは、ほとんどの雌が受け入れられるものではないのだろうし――

 三玖のような極上の雌は――

 彼にとって、最高のオナホールになるに違いない。

 あなたという矮小な雄は、五人の義兄という立場だから、どうにか生きながらえているに過ぎないのだ。彼女達の恋人や花婿になるには、あなたという雄はあまりにも格下だ。「愛にそんなのは関係ない」と口先でさえずるのは簡単だが――実際に強靱な雄が、フル勃起した肉棒を見せれば、彼女達は生唾を飲んでそれに見惚れてしまうだろう。

 勿論あなたは、彼女達と、”どうにかなる”とは思ってもいなかったが――

 それでも一花が、二乃が、三玖が、四葉が、五月が――

 それぞれ、優秀な雄の肉棒を目の前に「嘘……っ♡粗チンのお兄ちゃんよりもおっきい……っ♡」と恍惚に浸っている姿を想像すれば、肉棒はギンギンに硬くなってしまうのだ。


「先輩と付き合ったら……っ♡


 私、きっと……っ♡


 このおっぱい……好き放題にされちゃうね……っ♡


 ……だってね?告白してくるとき……ず~っとこの胸、見てたんだよ……?私の顔よりも……おっぱいが目当てみたいで……っ♡……でもでも、しょうがないよね……っ♡


 こんなに大きいおっぱい……っ♡


 お兄ちゃんが大好きな……AV女優でもいないよね……っ♡


 ……知ってるよ?お兄ちゃんの趣味……っ♡スマホのパスコード……私達の誕生日だよね……♡


 ……ふふっ♡大丈夫だよ♡他の四人も知ってるから……っ♡


 お兄ちゃんのスマホの中にある……っ♡


 巨乳AV女優が寝取られちゃう……たくさんのAV……っ♡


 ちゃんと……知ってるから……っ♡」


 どうやら三玖は――


 あなたの、寝取られ性癖も理解している様子だ。


 あなたは元々、特殊な性癖は持っていなかった。

「おっぱいの大きい女の子好き!」程度の感情はあったが――それ自体は、むしろ持っていない男を捜す方が難易度の高いものだ。性癖の尖り方ですら、何か優れたところを持っているわけではない。「ふーん、おもしれー男」的な路線ですら勝ち目がない人間であったのだが――

 故にあなたは、置かれた環境に適応する他になかったのだ。

 中野五姉妹を義妹にするというのは――

 即ち、彼女達が他の男と結ばれる姿を、最低五回は眺めなければいけないというものだ。

 あなたは義兄ではあるが――それ以上に、シンプルに雄として、彼女達とは釣り合わない存在であるのだ。女性を見るための審美眼だけは、ゴシゴシと磨かれて、最大まで鍛えられているというのに――あなたが手に入れられるのは、あなたと同レベルの、しょうもない女だけという事実。そんな状況で、あなたが純愛を性癖にしていても、生涯満足は出来ないわけであり――

 だから、あなたの脳味噌は”寝取られ”で快楽を味わえるように適応していったのだ。

 会ったこともなければ、話したこともなく、デビュー作のインタビューパートはスキップしたAV女優が知らない男優とセックスをしているだけでも――人間の脳味噌は、そこに寝取られを感じるように出来ているのだ。あなたの妻ではない知らない女が、元同級生ではないAV男優に、酔い潰された振りをして、稚拙な台本と棒読みの演技でセックスをしても――「ちくしょう、ちくしょう、僕の妻をよくも」と本気で思いながら肉棒を滾らせられるのが、男の子の特権であるのだ。

 一花がイケメン俳優に酔い潰されて、お持ち帰りされて、なし崩し的に既成事実を作られても――、二乃が冴えないオタク男子に弄ばれて、太った身体で寝バックでハメ潰されても――、四葉が体育会系のムキムキな男子と、激しい対面駅弁ファックでベロチューをしていても――、五月が冴えない普通の男子に本気で惚れてしまって、アナル舐めパイズリをしていても――

 三玖がその先輩と、本気の愛を囁き合う濃厚汗だく子作り交尾をしていたとしても――

 本来、何も関係のないはずのあなたは、強い寝取られを感じて興奮してしまうのだ。


「お兄ちゃん……いっつも、トイレでシコシコしてるんだよね?


 ……うん、わかってる……っ♡……お部屋でシコシコしたら、バレちゃうもんね……っ♡


 ……ほんとはぁ、オナニーバレたら困るから、我慢したくても……っ♡我慢できないんだよね……っ♡大好きな妹たちにバレるかもしれなくても……っ


 ♡男の子の性欲は、オナニー我慢できないんでしょ?


 ……私達に軽蔑されるかもしれない、と思っても……っ♡


 お兄ちゃんの性欲は……オナニー、我慢させてくれないんでしょ?


 辛いよね……っ♡大変だよね……っ♡夢精しちゃったら、幻滅されるから……っ♡


 私達が出かけている隙に、トイレで……息を殺してシコシコしてるんだよね……っ♡


 私達がいなかったら……


 一人っ子のお兄ちゃんは、お部屋の中で自由にシコシコ出来たのに……っ♡


 年頃の女の子の……敏感な嗅覚だとバレちゃうからって……っ♡トイレで情けなく……隠れるようにシコシコ……っ♡自由にオナニーする権利もなくて……っ♡終わったら、消臭スプレーして……っ♡


 ……ふふっ♡


 でもね、お兄ちゃん……っ♡


 ……皆、気が付いてるよ……っ♡


 ……うんっ♪みんな……五人とも気が付いてるよ……っ♡


 あ……っ♡この匂い……


 お兄ちゃん、さっきシコシコしたんだ……っ♡オナニーしたんだ……って♡


 ……一花に提案されてね?


 皆で、気が付かない振りをしようって取り決めしたんだよ……っ♡


 お兄ちゃん、私達のせいでプライベートがないし……っ♡それに、性欲があるのは仕方ないことだもんね……っ♡健康な高校生男子が、シコシコ禁止されるのは……あまりにもかわいそうだから……っ♡


 みんな、見て見ぬ振りしよう……っ♡


 気が付いても、お兄ちゃんには内緒にしよう……って約束してただけで……っ♡


 ……ほんとは、ちゃんと気が付いてたんだよ?


 お兄ちゃんが……トイレでシコシコオナニーしてるの……っ♡」


 三玖の言葉に――


 あなたの心臓は、ギュッと縮んだような錯覚を得る。


 ただでさえ、今のあなたは劣等感に押し潰されそうだったのだ。

 自分よりも圧倒的に格上の雄がいる、と煽られている状況。三玖以外の四人の彼氏においては、最早、存在すらも完璧な妄想に過ぎないのだ。それなのに――彼女達がいずれ、彼氏を作り、初体験を済まし、他のオスと子作りをするという事実だけでも――

 脳味噌は、どうしようもないほどの”脳破壊”を受けていたのに――


 あなたはトイレでオナニーをしていたことまで、バレバレであったのだ。


 彼女達を気遣って不在の内を狙い、短時間で済ませ、終わった後は消臭スプレーを――大便直後よりも多く吐き出していたのに――

 それでも、雄の濃厚な精液臭は、かき消すことが出来なかったらしい。

 今までは完全に、隠し通せていたと思っていたのに――彼女達にそれが、簡単にバレていたという事実。スマホで寝取られAVを見ながらシコシコして、便器に精液を吐き出し、トイレットペーパーで先端を拭き取る無様な真似が――

 しかも五人全員に知られていた、という事実だ。

 もしも日本が銃社会であり、三玖が防犯用に枕元にそれを置いていれば――

 あなたは迷わず、自分の頭を撃ち抜いたことだろう。

 仮に、三玖の机の上にあるカッターナイフやボールペンで喉を貫こうとしても――彼女は必死に抵抗をするだろうし――大声を出せば、残りの四人もすぐに部屋にやってきて、あなたを抑えつけるだろう。一対一であれば負けることはなくても、五人全員に同時に覆い被されれば、あなたは簡単に敗北するに違いない。

 あなたが今、自ら命を絶っていないのは――

 それを成功させる術がない、というただの一点だけが理由だ。

 

「あ……っ♡


 お兄ちゃん、傷ついちゃった?


 ……そうだよね♡シコシコしてるのがバレるの……っ♡恥ずかしいんでしょ?お母さんやお姉ちゃん相手でも、恥ずかしいってネットに書いてたのに……っ♡しかも……妹にバレちゃったら……♡


 お兄ちゃんとしての立場がないよね……っ♡


 ……ねえ?


 じゃあさ……


 いっそ……立場、なくしてみたら?


 お兄ちゃんとか、妹とか……そういうこと忘れて……っ♡


 一人の女の子として見てみたら……どうなるかな……?」


 三玖は――


 どうやら何か、明確な目的があってそれを暴露したらしい。


 高温のサウナの中で、血液が沸騰しそうなほどに身体を温めてから、冷たい水風呂に全身をぶち込めば”ととのう”ように――三玖もそうした効果を狙っているのかもしれない。失恋したばかりの相手は、狙いやすいという価値観があるが――今のあなたは、彼女の言葉によってふらふらになっているのだ。三玖のぽそぽそと囁く言葉を、耳の中に流し込まれるのは――それは最早、催眠と呼べるものだ。


「私のおっぱい……大きいよね……♡


 ……ねぇ?


 何センチ……あると思う?」


 彼女は――


”むにゅっ♡”と、両腕で自身の乳房を挟み込んで、それを強調してくるのだ。


 タンクトップ越しに感じる、圧倒的な存在感。

 彼女達は義妹であるので、エロい目で見てはならない――

 と、理性では理解していても、本能が”ごきゅりっ♡”と生唾を飲ませるのだ。

 手を伸ばせば、そこには彼女の爆乳が存在する。

 五姉妹にとって、男達の性欲は常に警戒せねばならないものだ。

 どんな理由があっても、強姦は法的に許されるものではないが――人間心理的には、また別問題だ。「酷い目に遭うということは、何か悪いことをしたに違いない」と因果を逆転させてでも、世界が公平であることを望むのが人間ナンのだ。「あんな極上の美少女が、爆乳をぶるんぶるん晒しているのだから、襲われる方にも責任がある」と考えてしまうのは、仕方がないことであり──

 だからこそ、彼女達は常に警戒を怠ってはいない。

 自然体でありながらも、異性と絶対に二人きりにならない一花や――あるいは、「襲われたら抵抗して、ちんぽ噛み千切ってやる」という雰囲気をありありとアピールしている二乃だけではなく――、天真爛漫な四葉や警戒心の薄そうな五月ですら、男達と二人きりになることは絶対に避けているのだ。

 少し遠回りしてでも、人通りの多い大通りを歩かねばならず――夜道の薄暗い公園を歩く際には、ワンタップで警察に通報する準備をしなければならない存在の三玖が――


 今――


 あなたの前で、爆乳を”むにゅっ♡”と強調しているのだ。


「お兄ちゃん……私達のおっぱいが小さい頃から……ず~っとそばで見てきたよね……っ♡


 だから、あんまり理解してないんだろうけど……


 私達のおっぱい……すっごく大きいんだよ……っ♡


 ……グラビアアイドルでも、女優さんでも……AV女優でもほとんどいない大きさ……っ♡私達だけで街中を歩いたらね?スカウトの人たち、すっごく声かけてくるんだよ?


 ……ナンパも、勿論一杯……っ♡一花もね……っ♡グラビアのお仕事、一杯来てるけど……全部断ってるんだよ……っ♡


 ……それと


 AVのお仕事も……きてるんだって……っ♡


 ……ふふっ♡安心していいよ?全部断ってるから……っ♡


 ……でも……


 もし、出演してくれるなら……


 契約金……1億円だって……♪


 ……そうだよ?あの身体には、それだけの価値があるの……っ♡一瞬で死んじゃうモブでも……可愛すぎて♡えっちすぎて♡話題を総なめしちゃう天才女優中野一花……っ♡


 あの身体には……一億円の価値があるわけでね……?


 ……だから……


 お兄ちゃんの目の前にある身体も……一億円の価値があるんだよ……っ♡」


 彼女の言葉に――


 あなたは手を伸ばして、そして、寸前で止める。


 電車の中で痴漢をする男達の気持ちが――


 今、どうしようもなく理解できてしまうのだ。


 電車に乗る前から、列に並んでいる女の子を品定めして「ほほう、あの娘は地味で大人しそうだから、触っても声をあげないだろう」と考えながら手を出すのではなく――

 それはほとんど、本能的に手を伸ばしてしまうのだ。

 目の前にいる雌の尻を触れば、自分の人生が一発で終わるとわかっていても――吸い込まれるように、手が伸びているのだ。男の子の性欲というものは、簡単に制御は出来ないし――それが出来れば、世の中の性犯罪の九割は減るのだ。ある意味では、人間の業のようなものであり――「そんな身体をしている女の子にも問題がある」と責任転嫁してしまうのは、仕方ない部分があるのかもしれない。

 そして――


「……触ってみる?」


 三玖は――


”痴漢OK”の上目遣いで、あなたを見つめてくるのだ。


 手が止まっている理由は、最早、あなた自身にもわからない。

「三玖のお義兄ちゃんだから」という軟弱な理由で我慢できるほどに、中野三玖というのはレベルが低い美少女ではない。仮に彼女が実妹であっても――いや、あるいは実母であったとしても、その爆乳を触る許可が出れば迷わずに手を伸ばせたわけで――

 考えてみると、どうやら――


 あなたは自分の想像していたよりも、遥かに──


 三玖を”女”として見ていたらしい。


 兄弟姉妹であれば、幻滅されても大したことはない。時間が経過したり、甘いスイーツがあれば簡単に関係が修復されるが――男と女の関係では、それは一発で致命傷になるもの。家族としての愛情ではなく、一匹の異性としての獣欲は――

 一度破壊されたら、二度と修復出来ないものなのだ。

 義妹として見ているならば「モテないお兄ちゃんのために、おっぱいを恵んであげる♡」と言われたら喜んで触るが――、分不相応を承知で、三玖に惚れている雄ならば、ここでの返答を誤れば一発でバッドエンドもあるわけで――

 いや、むしろあなたの雄としての魅力の少なさ的には、完璧な選択肢を選び続けなければハッピーエンドには到達できないわけであり――


 などと、思考をぐるぐると巡らせているのだ。


 パソコンやスマートフォンで、圧倒的な情報量を処理しようとすると、フリーズで止まるように――

 今、あなたの脳味噌も、三玖の目の前の爆乳に思考が止まってしまう。

 三玖の乳房の十センチ手前で、手を伸ばしたまま、そこから先にも後にも行けないのだ。

 冷静に考えれば、そうした優柔不断な態度こそが三玖の嫌うものかもしれないが――

 三玖の爆乳を前に、冷静でいられる雄がいるはずもなく――


「…………っ♡」


 三玖は――


「……意地悪、してるの……?」


 それを「あなたが焦らしているから」と判断したらしい。


「お前は俺様のことが好きみたいだけど、だったら、もっと興奮させてみろよ」「そうじゃないと、俺様はお前の乳を揉んでやらないぞ」とアピールをしていると──三玖は考えたようだ。冷静になれば、あなたのような臆病な雄にそんな真似は出来ないのだが――

 それは即ち、あなたを前に、三玖もまた冷静ではないということであり――


「ねえ……お兄ちゃん?


 これね……102センチの……Lカップだよ……っ♡」


 彼女の言葉に――


 あなたの心臓は、バクンと弾むのだ。


「スリーサイズは……上から102センチ、58センチ、96センチ……っ♡……うんっ♡他の皆も、大体同じだと思う……っ♡五月は……ウエスト、少し違うかもしれないけど……っ♡


 でもね……おっぱいは皆同じ……っ♡


 102センチの……Lカップだよ……っ♡」


 それは――


 あなたが、想像すらしたことのない数値だ。


「そうだよね?お兄ちゃん?


 普通の女の子は……Lカップなら、110くらいは欲しいだろうけど……っ♡


 私達……すっごく華奢だから……っ♡


 男の子が力強く抱きしめれば、それだけで折れちゃいそうな……っ♡肩幅狭くて♡胸板も薄い……っ♡小さい身体なんだよ……?お兄ちゃんが、特別なトレーニングとか運動してなくてもね?……ただ、男の子に産まれたってだけで……♡


 私達は五人とも、お兄ちゃんに勝てないの……っ♡


 お兄ちゃんがその気になればぁ……♡


 レイプされても……私達、抵抗できないんだよ?


 お兄ちゃんの大きくて、ゴツゴツしたお手手で……私達の細い手首を掴んじゃうの……っ♡ギンギンに勃起したおちんちんを……♡くびれたお腹に擦りつけて……っ♡


 後ろから……っ♡大きなお尻のお肉をかき分けて……っ♡


 おちんぽにゅっぷ~って入れても……っ♡


 私達、絶対勝てないんだよ……?」


 三玖はあなたの手の甲を、さわさわと触ってくる。

 電車の中の痴漢が「いや、触ったのではなく、偶然触れただけだ」と言い逃れをするような――繊細で、吹けば消えてしまいそうな触り方。三玖の言葉に、あなたはもう、我慢をすることが出来ない。102センチというバストサイズでLカップという――彼女の、極上の線の細さ。「いっぱい食べる女の子の方が健康的でいい」という理屈もわかるが――それ以上に男の子は、手が触れることすら許されない繊細さにたまらなく興奮をしてしまうのだ。

 身体が小さく、胸板も薄く、ともすればあばら骨が浮かび上がりそうなほどなのに――

”どった――っぷんっ♡”と揺れる爆乳に――

 耐えることが出来るのならば、最早それは、雄と呼ぶに能わず――


”がば……っ!”


”どさっ♡”


「……お兄ちゃん♡


 可愛い妹を押し倒すなんて……さいってー……っ♡」


 あなたは本能のままに、三玖を押し倒してしまうのだ。


 華奢な五つ子姉妹の中でも、彼女は特に体力がない方だ。

 例えばこれが四葉ならば、力で撥ね除けられる可能性もあるし――、一花ならば、どうにか言葉を弄してあなたから逃れられるのだろうし――、気の強い二乃ならば、あなたの睾丸を蹴り飛ばすだろうし――、あるいは五月ならば、ボロボロと大粒の涙を流して、あなたの良心の呵責を狙ってくるのだろうが――


”にや……っ♡”


 蠱惑的な笑みを浮かべている三玖を前に、あなたはそれを止める理由が見つからないのだ。


 あなたの中には幾重にも渡る安全弁が存在しており、どれほどに興奮をしても、絶対に”事故”が起きないようになっているのだ。それなのに――、三玖は自分から、あなたの”暴発”を求めているのだ。「先に誘ったのはお前の方だからな!」というそれは、強姦魔だけが口にしていい台詞だとは理解しているのだが――


”むっにゅ~~~~っ♡♡♡♡”


「んあ……っ♡」


 あなたは――

 本能の赴くままに、タンクトップ越しの爆乳を鷲掴みにするのだ。

 嗚呼――

 それをどれほど待ち望んでいたのかは、わからない。

 彼女達の衣類を洗濯するときに、ショーツやブラジャーを手にすることはあったし――あるいはお風呂上がりの彼女達が、バスタオル一枚でウロウロしている際に”事故”が起きることもあった。

 だがそれらは、結局のところ、本質とはまるで縁遠いものであるのだ。

 彼女達の爆乳のサイズや、ブラジャーの触感や、あるいは視覚による情報は――掌から伝わる情報量とは、雲泥の差があるのだ。あなたはタンクトップの中に手を突っ込んで、三玖のなま乳を鷲掴みにする。柔らかく、ずっしりとした重みがあるそれは――あなたの掌からはみ出るほどに、圧倒的なサイズ感をしているのだ。

 指の谷間から溢れる乳肉にすら、たまらない興奮を抱き――


「んんん……っ♡ふぅ♡んん……っ♡あっ♡


 お兄ちゃん……えっち……っ♡」


 あなたは掌の中心で、彼女の乳首をこねくり回すのだ。

 ぷっくらと大きめな乳首というのは、ともすれば下品なほどのサイズ感なのだろうが――中野三玖の、しかも102センチLカップの爆乳を前にすれば、そこにあるのは圧倒的な美しさだけだ。爆乳とも呼ぶべきそれに釣り合いが取れる、下品なほどに大きな乳首は――

 それは即ち、他の四人にも同じものがあるということ。

 ああ――清涼飲料水のCMで爽やかな雰囲気を露わにしている一花が――無邪気すぎて、子供っぽさを感じることもある四葉が――そうして、ドスケベな乳首をしているという事実。

 三玖の爆乳を揉みしだきながら、他のメスの乳首を考えて肉棒を隆起させるというそれは、雄として最低なものであり――


「……ねえ、お兄ちゃん……っ♡


 女の子のおっぱいを揉んでるときは……私のことだけ考えて……?」


 前髪越しの上目遣いで、彼女はジトっと睨んでくるのだ。

 普段ならば萎縮して、あなたの肉棒は縮み上がるのかもしれないが――今のあなたは、三玖の嫉妬すらも心地の良い背徳感になるのだ。「彼女達は冗談や挑発で、他の雄に乳房を触らせるほど安い存在ではない」「故に、その乳を揉める雄のあなたは、彼女達が惚れるに値する男であるのだ」という理屈に脳味噌が支配されて――

 雄としての自信が、どんどんと沸き上がってくるのだ。

 あなたは、彼女のタンクトップをまくり上げて――


「……ふふっ♡お兄ちゃん、どう……?


 私のおっぱい……変じゃない……?」


 彼女の――透き通りそうなほどに、真っ白な爆乳と視線を合わせるのだ。

 健全な高校生男子として、数多の美女の乳房達は、スマートフォン越しに眺めてきていた。

 だが――

 三玖のそれは、まさしく”比べものにならない”という圧倒的なものだ。

 腋の下を切開して、シリコンパックを詰めたり――あるいは、不規則な生活の日々で、大金を浪費して、二重顎になるようなAV女優とはまるで違い――

 きゅっとくびれたウエストと対比になるように、圧倒的な存在感の爆乳が”どったぷん……っ♡”とくっついているのだ。

 仰向けになっても、乳房が上をツンと向いているのは――偽乳ではなく、むしろ天然で圧倒的な張りを有しているからだろう。どこまでも指が沈み込む軟らかさと、しかし掌を押し返す反発力を両立させた極上の素材。子供の頃から「どうして、おっぱいの感触を再現したオモチャは出ないのだろうか」と考えていたのだが――なるほど、とあなたは理解をさせられる。三玖の爆乳の触り心地は、神様が作り出した奇跡の一つであり――人智のお呼び至る所ではなく――


「…………っ♡」


 あなたは――


 そんな三玖の、102センチLカップを揉みしだくことが出来ているのだ。


 彼女の谷間を、横乳を、下乳を、乳の裏側を、クーパー靱帯を、乳輪を、乳首を――その全てを掌に収めているという背徳感。「世界を敵に回してでも、彼女を守りたい」というライトノベル的な価値観は理解できていなかったが――今、あなたはそれを実感している。目の前にいる極上のメスの爆乳を、好きなときに、好き放題に揉めると言う権利は――

 世界中の全てよりも、遥かに価値が高い存在であるのだ。

”もみもみっ♡””ぐにゅぐにゅっ♡””ぷにぷにっ♡””つんつんっ♡””むっにゅ~っ♡もにゅもにゅ……っ♡”と、あなたは三玖の爆乳を揉みしだき――

 本来ならば、それで十分に満足できたのだが――


”さわさわ……っ♡なでなで……っ♡かり……っ♡かりかりかり……っ♡”


 三玖は仰向けになったまま、あなたの股間を撫でてくるのだ。 

 三玖の乳を揉むために、興奮のあまり前傾姿勢になり――そうなれば必然、彼女の手が届く位置にあなたの股間が存在する。 

 直接引っかけば痛みが存在するかもしれないが――

 ズボン越しであれば、多少激しくなったところで興奮しか存在しないのだ。

 三玖は”カリカリ♡””カリカリカリ……っ♡”とあなたの肉棒を、指一本でカリカリと引っかいてくるのだ。爆乳を揉みしだきながら、股間をカリカリとされて――そんな物は、耐えられるわけがなく――


「あ……っ♡


 我慢汁……染みてきたね……っ♡」


 あなたのスウェット越しに、黒いシミが浮かび上がるのだ。

 トイレを済ませた後に、尿漏れが起きるシミならばそこには羞恥しかないのだが――

 あなたの我慢汁は、純度100%、三玖への興奮で作られているのだ。

 彼女はどうやら、それがたまらなく嬉しいらしい。

 笑みを浮かべながら、ゆっくりと起き上がってくる。あなたが押し倒している体位とはいえ、体重をかけて、絶対に逃さない姿勢を取っているわけではないのだ。彼女が嫌がれば、いつでも逃げ出せる形であり――それは即ち「じゃあ、逃げないってことは合意なんだろう?」というレイプ犯の発想なのだが――

 三玖は起き上がり、あなたの隣にピタリと身体をくっつけて――


「ねえ、お兄ちゃん……っ♡


 ズボン、脱いで?」


 真っ白な102センチLカップが、形を”むっにゅ♡”と歪めてくるのだ。

 仮に「今すぐ死んで」と言われても、あなたはこの状況で、愛しい義妹のお願いを拒むことは出来なかったに違いない。無様なほどに慌てて、バタバタと、あなたはズボンを脱ぎ捨てる。パンツまで脱ごうとしたのだが――それは、三玖に止められたので――


「……ふふっ♪


 これ、テント張ってるって言うんだよね……っ♡」


 あなたの肉棒は、ボクサーパンツの布地を押し上げて――

 先端に我慢汁をダラダラと垂らしながら、その形を主張しているのだ。


 元々、あなたの下着はほとんどがトランクスであった。


 中野五姉妹が着用する下着というのは、重要な価値が存在する。彼女達は、夏服の制服越しに透けているブラジャーや――あるいは突風が吹いて、急にスカートがめくれ上がった際に、油断をした下着を着用することが許されない立場。熊さんパンツとスポーツブラを着用していそうな四葉ですら、他の姉妹達の入れ知恵によって、ヒップをキュッと押し上げて、乳房の形を綺麗に保つブラジャーとショーツを着用しているわけだが――

 あなたという雄の下着は、極論、ちんちんと肛門さえ守れればそれでいいのだ。

 だから特に拘りもなく、彼女達が服を買う際の”ついで”で、ワゴンセールの安物を買ってきて貰う立場であったのだ。トランクスもボクサーパンツも、あなたにとって大差はない存在。トランクスの通気性も、ボクサーパンツの密着感も、結局の所は「まあ、どうでもいいか」というものに過ぎないわけで――

 だから、大して意識をしたこともなかったのだが――


”カリカリ……ッ♡カリカリ……っ♡カリカリ♡カリカリ……っ♡カリカリ……っ♡”


「お兄ちゃん……


 これ、されるの好きなんだよね……っ♡


 カリカリ♡カリカリ♡女の子の爪で……おちんちん、下着越しにカリカリ引っかかれると……っ♡気持ち良くて♡情けない声出ちゃうんだよね……っ♡


 うんっ♡いいんだよ……っ♡私達は……お兄ちゃんが情けなくても、幻滅しないから……っ♡私達のためにいつも頑張っていること、知ってるから……っ♡


 ねっ、だから……っ♡


 ちんちんカリカリされて……♡情けなく喘いじゃう姿……♡もっと見せて……?」


 三玖に肉棒を、下着越しにカリカリと引っかかれると――

”あっ、彼女達はこのために、自分の下着を少しずつ入れ替えていたのか”とまで、考えてしまうのだ。

 空間に余裕があって、通風性に長けたトランクスと違い――ボクサーパンツでは、肉棒に一切の逃げ場がないのだ。下着越しに染みた我慢汁が、最早、糸を引きそうなほどにねっとりと溢れてきて、あなたは射精寸前だ。

 肉棒が精液を吐き出すには――

 それはさながら、拳銃における引き金を引くような力が必要なのだ。

 三玖のカリカリと引っかかれるだけのもどかしさでは、おそらく、一生経験しても暴発することは出来ずに――同時に、彼女が一度肉棒を掴んで”ごしっ♡”と上から下まで、一シゴきをするだけで、あなたは簡単に射精をしてしまうのだろう。


「あ~あ……っ♡寝取られ物ばっかり見てるから……っ♡こうやって……おちんちんをイジメられて……興奮しちゃうんだよ、お兄ちゃん……っ♡男の子は……っ♡おちんちんをいじめられるんじゃなくて♡おまんこをいじめて……♡興奮しないとだめなんだよ……っ♡


 寝取られだ~い好きなお兄ちゃん……っ♡私が告白されたって聞いて……っ♡おちんちんギンギンにしちゃう……わっる~いお兄ちゃん……っ♡言っておくけど……っ♡他の四人も、毎日のように告白されてるからね……?全部断ってるけど……っ♡


 もし、一回でも頷いちゃったら……っ♡


 み~んな……他の男の子のおちんちんで……処女膜、破られちゃってたんだよ……っ♡


 一花も、二乃も、四葉も、五月も……もちろん私も……っ♡


 他の男の子に……♡おっぱいぐにぐに揉まれながら……っ♡


 おまんこに……っ♡ぶっといおちんぽにゅっぷんして……っ♡


 処女……卒業しちゃうんだよ……っ♡」


 三玖の言葉に――

 あなたの本能は、どうしようもなく興奮をするのだ。

「それが絶対に避けたい、嫌な未来である」と「しかし故に、めちゃくちゃ興奮をする」というのが、寝取られ性癖の本能であるのだ。寝取られマゾの性質が強めなあなたにとって、三玖の言葉はたまらない興奮があり――それなのに、ちんちんがカリカリと引っかかれるだけで、いつまで経っても解放には至らない。

 あるいは、寝取られ性癖を持っているあなたへの拷問か――矯正であるのかもしれない。

 あなたの目の前には、三玖の102センチLカップの真っ白な爆乳がある。

 張りがあって、ツンと上を向いている真っ白な乳肉に――思わず、あなたは手を伸ばしてしまう。たぷたぷと掌で乳肉を支えて、ずっしりとした重みを感じたり――先端の桃色の突起を、指の腹でこねくりまわしたり――わしわしと、半身麻痺の患者がリハビリをするように、掌を開閉して乳肉を揉みしだくのだ。学校の中で、中野三玖の乳房を正面から鷲掴みをすれば――それをした生徒はただでは済まないだろう。高校生男子というのは、彼女達をレイプして、彼女達で童貞を捨てられるならば退学も厭わないが――「童貞を捨てられずに、前戯止まりで退学」というのは認められないところがあるのだ。

 三玖の周囲の男子では絶対に許されていないそれを――

 あなたは、彼女の許可の下で堂々と行うことが出来る。

 三玖も、あなたの首筋や乳首にキスを落としながらも「ん……っ♡はぁ……ん、きゅ……っ♡」と少しずつ、甘い声色を響かせてくる。あなたのテクニックがどれだけに下手くそであり、独りよがりの自分勝手でも――

 彼女達は極上の美少女であり、最高の感度をしているのだ。

「自分が三玖の乳首をこねくり回して、彼女がそこに快感を感じている」という事実に、肉棒はもう、限界を迎えている。快楽を超えた”痛み”が股間に広がるのだ。ギンギンに勃起した肉棒の内側で、血管が破裂してしまいそうなそれに――


「ねえ、お兄ちゃん……♡


 意地悪言って、ごめんね……?


 お詫びに……好きな方法で……射精させてあげる……っ♡」


 彼女は――


 三玖はからかうように、囁いてくるのだ。


「本当に悪いと思っていたら、そんな明るい声色じゃないだろ」と言いたくなるが――それを言って、彼女の機嫌を損ねて『やっぱりやめた』と言われたら、あなたは幼子のように泣きじゃくりながら赦しを請う他にないのだ。

 彼女はきっと、ある程度のラインは許してくれるのだろう。

 これが恋人との初体験であれば、あなたは手コキか、精々フェラチオを懇願するので精一杯。パイズリより先の変態プレイをお願いすることは絶対に出来ないのだが――

 中野三玖というのは、あなたの変態性をすっかりと理解しているのだ。

「姉妹が不在の内に、トイレにこもって、寝取られAVを見ながらシコシコしている」というのがバレている状況であり――彼女もきっと、変態プレイを受け入れた上で、あなたに提案しているのだろう。そこで日和った提案をするのは、逆に三玖に失礼になる――という言い訳だけは、一丁前に浮かび上がってくるので――


”~~~~っ!!!”

 

 あなたは――


 心の底からの欲望を、三玖に懇願するのだ。


「…………っ♡


 いいよ、お兄ちゃん……っ♡」


 三玖は――


”ごくりっ♡”と、唾を飲み込む。


 彼女がどれだけ、男を誘惑するテクニックに長けていて、男心をくすぐることが出来ても――絶対的な性知識で劣っている部分は、どうしようもないのだ。男の子の性欲というのは、初めての精通のときからずっと、留まることを知らない代物だ。ましてや現代では、スマートフォンが一台あれば、世界中のエロ動画にアクセスすることが出来るのだ。あなたが提案したそれは、三玖にはまるで理解が出来ないものであったようで――

 同時に、彼女は極上のメスの本能で、即座に意味を理解したのだろう。

 だからこそ、生唾をごっくんと飲み込み――

 だからこそ、あなたに簡単に快諾したのだ。


”ぎし……っ♡”


「……んっ♡すんすん……っ♡す~……っ♡すはすは……っ♡


 ふぅ♡んん……っ♡


 くっさ……っ♡」


 三玖は――

 あなたの前で、四つん這いになり股間に顔を寄せてくる。

 女豹のように尻を突き出した体位であり、彼女の背中が描く真っ白な曲線に、思わず魅了されてしまう。

 三玖はあなたの股間に鼻を寄せて、その匂いを嗅いでくる。

 例えばあなたにとって、三玖の股間というのは――それが小尿の直後であっても、むしゃぶりついてクンニが出来る存在だ。三玖にとってのあなたの股間も、それと同じであるようだ。我慢汁がべっとりとこびりつき、更に、あなたはまだお風呂に入っていないのだ。汗臭くて、雄臭いそれに、三玖は鼻を寄せて匂いを嗅いでくる。彼女の高い鼻が、あなたの股間にぐりぐりと押しつけられる。時折、勘違いしそうになるが――中野三玖の鼻にはしっかりと骨があり、そこからは鼻水も出るのだ。ファンタジーの存在ではなく、彼女は目の前に存在しており――鼻の骨の感触を股間で感じるだけでも、あなたの肉棒はビグビグと弾んでしまう。


”す~……っ♡ふがふが……っ♡すんすんっ♡すはすは……っ♡ふぅ~……っ♡んん……っ♡”


「ほんっと……くっさい、おちんぽ……っ♡こんなの……嗅がせちゃ、ダメだからね……っ♡お兄ちゃんのパンツ、洗うとき……っ♡みんな、匂い嗅いでるんだよ……っ♡私達にはない……っ♡女の子からは絶対に出せない、雄臭いの……っ♡


 すぅ~……っ♡んん……っ♡我慢汁……っ♡お鼻についちゃう……っ♡お兄ちゃんの子種なんだよね……っ♡……このパンツの、染みのついたところ……っ♡おまんこにぐりぐりしたら……っ♡それだけで♡女の子は赤ちゃん出来ちゃうんだよね……っ♡


 すごいよね、女の子って……っ♡


 簡単に……♡五人とも、お兄ちゃんの赤ちゃん……孕ませられちゃうんだよ……?


 私達が、五人兄弟で……お兄ちゃんがお姉ちゃんだったら……っ♡一回で孕ませられるの、一人だけだから……そんなの、絶対無理だよね……っ♡


 お兄ちゃんがお兄ちゃんで……♡私達が女の子だから……っ♡


 その気になれば……五人全員同時に孕ませることも……出来るんだよね……っ♡


 このくっさいおちんぽで……っ♡」


 三玖の言葉は、おそらく、あなたを興奮させるためのものだ。 

 生きていく上で最大のコンプレックスとも言える、五人の美少女義妹を全員孕ませて娶るというそれは――自慰行為の際の妄想でも、流石に、突拍子がなさすぎるものだ。

 男の子の性欲というのは、どうしようもなく鈍感ではあるくせに、細かいところの拘りが大事になってしまう。「中野四葉のパンチラを見れた」であるとか「中野一花の演技の練習台にさせられる」であるとか、そうした妄想ならば簡単に行うことが出来ても――

 何の突拍子もなく、彼女達五人全員に惚れられて、ハーレム婚をして欲しいと言われる妄想は自慰行為のオカズとしては質が低いものであり――


 それなのに――


”すぅ~……っ♡ふがふが……っ♡すんすん……っ♡すはすはすは……っ♡”


 今――

 

 あなたの目の前で、中野三玖が股間の臭いを、パンツ越しに嗅いでくれているのだ。


 頭の中は既にぐちゃぐちゃであり――これが、今際の際に見ている夢であると言われても「ええ!?そんなぁ!?」よりも「あ~、やっぱり」という実感の方が強く沸き上がるに違いない。パンツ越しに感じる、中野三玖の顔ズリと頬コキ。彼女の美しすぎる顔面に押しつけられているのが――コンプレックスと向き合わなくてはいけない、醜悪な肉棒であるというそれは――

 何か、美しい美術品を汚しているような背徳感があるのだ。


「お兄ちゃん……っ♡


 咥えるね……っ♡」


 三玖は――


 下着越しのあなたの肉棒に”ちゅっ♡”と短いキスをする。


 彼女が他の男とキスをした経験があるか――というのを、あなたが知る由もない。

 家に彼氏を連れ込んだことはないし、彼氏がいそうな雰囲気を見せたこともないが――所詮、あなたは彼女達の義兄にすぎないのだ。邪魔されたくないからという理由で、外に彼氏がいたとしても、あなたが気が付くはずもなく――

 だから、こそ――


「……これ


 ファーストキスだよ、お兄ちゃん……っ♡」


 三玖の言葉に――

 股間が”びぐびぐ~っ♡”と弾むのだ。

 あなたが童貞雑魚男子であることを、五人の妹はとっくに理解しているのだ。

 今更見栄を張ったところで、それは「童貞雑魚男子が必死に頑張ってる(笑)」でしかないわけだが――それでも、男の子のプライドが邪魔をして、あなたはベッドのシーツを掴んで、力を込めて、必死に射精を我慢するのだ。手の甲に青筋が浮かび上がるほどに、全力で力を込めて、肛門を引き締めて――尿道を狭めるのだが――


”……はもっ♡”


 三玖が――


 あなたの肉棒を、パンツ越しに咥えてくれば――おしまいだ。

 直接的な粘膜接触はなくても――

 彼女の口内の暖かさが、あなたの肉棒を覆っているのだ。

 我慢汁でドロドロになった下着というのは、ある意味では、あなたの直接的な肉棒よりも汚れているのかもしれない。股間から放たれる尿や精液や汗の、全てを吸水してくれるパンツというのは、繊維の芯に濃厚な雄のフェロモンが染みこんでいるのだ。彼女達が普段履いている下着が、脱ぎ立てではなく、洗濯後であっても強い価値があるのは――それは即ち、布地の芯にフェロモンが染みこんでいるからだ。男の子が、彼女達の下着に興奮をするのと全く同様の理屈で――あなた自身のパンツは汚らしいものであるのに――

 三玖は、それを”はもっ♡”と咥え込んでくれるのだ。

 ちんちんをカリカリと引っかかれて、三玖の乳房を揉みしだき、暴発寸前の肉棒は――それを発射するための引き金を待っていた。自身の汚れの象徴を、下着越しに咥えられるというそれは――今のあなたにとって、どうしようもないものだ。太腿を強く抓り、痛みで誤魔化そうとするのだが――前髪が片目にかかった状態で、上目遣いで、あなたを見つめてくる三玖がいるのだ。下着越しに咥えるだけで、男の子の股間に痛みがあるはずもないが――「おちんちんは敏感であり、だから、もしかしたら痛いのかもしれない」と心配になってあなたを見ているのだろう。中野三玖の上目遣いは、オナ禁一週間目であれば、それだけでノーハンド射精まで出来るほどの破壊力であり――


”じゅじゅじゅじゅ~~~っ♡”


 と――


 彼女は、我慢汁の染みこんだ下着に吸い付いてくるのだ。


「避妊具を装着して、口でくわえられればフェラチオであるし、膣内に挿入すれば本番セックスである」という理屈が、男の子の脳内には存在している。だから――布越しであっても「咥えて、吸い付いたら、それはもう本物のフェラチオ」であるのだ。更には、あなたの吐き出した我慢汁が染みこんだ布地に吸い付くというのは――最早、精液をごっくんするのと何が違うのだろうか。冷静に考えれば、簡単に破綻した論理であるのだが――

 中野三玖に、パンツ越しハモハモフェラチオをされて、我慢汁を吸われて冷静であるはずもなく――

 そのまま限界を迎えて、ビクビクと下半身を弾ませて――


”びゅるるるるる~っ♡びゅるるる~っ♡びゅ~っ♡びゅくびゅくっ♡びゅっくんっ♡”


”どびゅどびゅ♡びゅるるる~っ♡びゅ~っ♡びゅくんっ♡ぶびゅるる……っ♡びゅくっ♡”


”びゅるる……っ♡びゅくん……っ♡びくびく……っ♡とぷ……びゅる……ぴゅっ♡”


「んんんん……っ♡


 んぁ……っ♡んん……っ♡ふぅ、ぅうん……っ♡


 ……いっぱい……れた……?」


 あなたは――


 無様に、パンツの中で射精をしてしまうのだ。

 本来ならばそれは、男の子としてはあまりにも惨めなものなのだが――

 実質的には、三玖への「口内射精」であるのだ。

 男の子の自尊心は、ただのそれだけで平衡を保つことが出来る。彼女が股間から口を離すと”つつ~……っ♡”と唾液の橋が、三玖の唇とあなたの下着に架かるのだ。義兄と義妹としての立場を、今はまるで忘れて――あなたの心は、とんでもない優越感を抱くのだ。「中野三玖にパンツ越しにおちんぽを咥えてもらって、射精をした」というそれは――将来、彼女のつがいになる雄の次、世界で二番目に幸福な雄にだけ許された権利であり――


「ねえ……お兄ちゃん?


 お風呂……一緒に入る?」


 三玖は――

 軽く首を傾げて、あなたに尋ねてくるのだ。

 互いに性欲が芽生えていない幼い頃は、全員で一緒にお風呂に入ったこともあるが――当然、今のあなたにそれが出来るはずはない。彼女達の胸が膨らみ始める以前に、あなたの方から「もう一緒に入るべきではない」とその一線を断ち切ったわけであり――

 だから三玖が、どこまでを考えて提案したのか、あなたにはわからないのだ。

 射精直後の気まずさを誤魔化すために、なんとなく口走っただけであり、あなたが肯定して「え?本気で?流石にそれはないでしょ……」と拒絶されれば、耐えることは出来ないのだ。だが――、三玖も三玖で、あなたが返答をせずにフリーズしたことが耐えられないらしく――


「……えいっ♡」


”ずぼ……っ♡”


 と――


 彼女はあなたのパンツの隙間から、手を突っ込んでくるのだ。

 密着しているボクサーパンツというのは、股間からの逃げ場がない。

 それは基本的には、メリットの方が多い。急な暴発射精や尿漏れ自体は避けられないとしても、二次被害として「ズボンを濡らす」ということは避けたいのだ。パンツが全てを吸収して受け止めれば、その上にあるズボンが汚れることはない。下着自体のダメージは、トランクスよりも遥かに大きくなるが――所詮は、男の子の、誰に見せることもない3枚990円のパンツであるのだ。駄目になれば捨てればいいだけだと――あなたはずっとそう思っていたのだが――


”ぬちぬち……っ♡にちゅっ♡にちゃにちゃ……っ♡ぬっちゅにゅっちゅ……っ♡”


「ふふ……っ♡


 お兄ちゃんのおちんちん……小さくなってる……っ♡


 精液……すごい量だね……っ♡パンツの中……にゅるにゅるのぐちょぐちょ……っ♡

 お兄ちゃん……こんなに興奮してくれたんだ……っ♡」


 中野三玖が、ボクサーパンツの内側に手を突っ込んできて――

 精液まみれの股間を、優しく撫で回してくれば話は別なのだ。 

 通気性に欠けるパンツの中は、精液の海のようになっており――彼女はそこに手を突っ込んで、指先を動かしてくるのだ。あなたという雄の汚い精子で、彼女の手指を汚してはならないという背徳感に加えて――彼女は弄ぶように、小さくなったあなたの陰茎を、優しく揉みしだいてくるのだ。射精直後の敏感な肉棒に――生乳丸出しの極上美少女義妹が、愛撫をしてくる状況。我慢が出来るはずもなく、肉棒は簡単に勃起して――


「……お兄ちゃん?」


”ずるる……っ♡”と彼女は、あなたのパンツ内から手を引き抜き――

 

”むっわぁ……っ♡”


 精液まみれになった、自身の指を見せつけてくるのだ。

 すらっと長い手指は、手タレ”としても活動できそうなほどの美しさであるのに――

 今はそこに、白濁とした精液の糸が引いているのだ。

 背徳的な光景に、それが自分の精液であることも忘れて、むしゃぶりつきたくなるが――


「こんなに汚れたらさ……っ♡洗面所じゃ無理だし……それに、他の皆に見つかったら危ないから……っ♡


 だから……ねっ?


 一緒に……お風呂に入ろ……っ♡」


 三玖が囁いてくる言葉に「ああ、これは義兄と義妹で親睦を深めるためではなく、二匹の雄と雌の関係であり――そして、三玖は勝負をかけているのだな」と考えると同時に――あなたの心臓は、バクバクと弾んでしまう。目の前にいる超絶に可愛い美少女は、絶対に手を出してはいけない義妹であるのに――「もしかしたら童貞を捨てられるかも……っ♡」という興奮が、身体の内側で沸き上がってくるのだ。自分自身の汚らしさに、心底侮蔑をしながらも――この状況で、あなたは止まることが出来ず――だから三玖に手を引かれるがままに、他の四人には見つからないように、お風呂場へとコソコソと向かっていった。



Comments

谷澤晴夫

今は、じっとりとした”湿度”感じさせる濃い水色をしているのだ。この部分に凄いエロを感じれて良かったです。 三玖に小悪魔的に煽られるの最高にエロかったです。そして、話の端々に出る他の姉妹の事を考えるだけでも興奮しました。

カツ

「ああ、これは超絶美少女の中野五姉妹が浸かって、たっぷりと出汁が出ているお湯なのか この部分最高に変態的よかったです

wws2jsh7

ありがとうございます!五人が浸かった後のお湯、美味しい料理が出来そう

wws2jsh7

ありがとうございます!お風呂上がりを感じさせるむわむわを意識して書いたのでうれしい!