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「~~~♪」


 画面の中で、黛冬優子は軽快な鼻唄を奏でている。


 サークルの部室の中は、今、冬優子ともう一人の男子の二人きりだ。


 彼は、あなたが名前を知っている程度の存在。大所帯というわけではないが、家族同然の親密さでもないのだ。同級生であることと、彼の学部程度は知っているが――

 あなたにとって、さほど関係性はない相手であるのだが――

 彼にとってのあなたは、まるで違うのだろう。


 黛冬優子というのは、何度も繰り返すが極上の美少女だ。


 99センチのJカップというそれは、どんな衣服を着用したところで、胸元の膨らみを完全に隠しきることは出来ない。生半可にダボダボの、手指が袖で隠れるオーバーサイズのコートを着用すれば「それを脱いだ後にお披露目される、セーター越しに身体のラインがくっきりと浮かび上がったJカップ」の破壊力が倍増してしまうのだ。

 大学構内の男子達のオナペットになるな、という方が無理な話であり――


 あなたは、そんな黛冬優子を──


「幼馴染だから」という理由だけで、好き放題に出来る立場にいるのだ。


 小学生同士のカップルならばいざ知らず、あなたと冬優子が、交尾をしていないはずもない。異性不純交遊を取り締まる校則すらないのが、大学生という存在だ。あなたと冬優子が手を繋いで帰って、自宅で濃厚な交尾に耽っていたところで、それは誰に咎められるものでもない。「オタサーの姫の黛さん」は、男子達に可能性を与えて、内心で”そんなはずはない”と思わせながらも”いや、もしかしたら処女かもしれない……”と思わせる女神でなければいけないのに――


 あなたが、その女神の羽根をもぎ取ってしまったのだ。


 だからあなたは、昔から、大勢の男子達に殺意のこもった視線を向けられる。


 黛冬優子がもっと頭の悪く、力の強い野蛮な男子に惚れる、野生動物のような存在ならば、あなたをいじめ殺せばいいだけだが――あなたという矮小な存在にベタ惚れしている辺り、彼女の価値観は力では動かすことが出来ない。彼らが出来ることは「あなたと冬優子が別れたときに、傷心の黛さんを慰められる第一候補にいること」であり――

 そのために、あなたを堂々と排斥することが出来る男子はいなかったのだ。

 それすらも冬優子の計算の範疇であるのか、判断は付かないが――


 とにかく、そのオタク男子くんは、あなたに並々ならぬ感情を抱いていたはずだ。


「ねえ?――くんさぁ?


 オタクくんって、呼ばれるの好き?」


 冬優子は――


 唐突に、彼に話しかける。


 オタクくんと呼ばれた彼は、一瞬、冬優子が誰に話しかけたかわからなかったのだろう。

 夜道をブツブツと呟きながら歩く人間が、ワイヤレスイヤホン越しに通話をしている――というのが日常的にある時代なのだ。反射的に返事をして、恥をさらしたとき、黛冬優子に笑われるのは致命傷であり――だから彼も、スルーしようとしたのだろうが――


「……ねえ?


 オタクくんって呼ばれるの……いや?」


 黛冬優子は――


”オタクくん”の隣に、腰掛けていくのだ。


 三人掛けのソファに座っていた彼の隣で――ピタリと、肩を寄せるのだ。

 カメラは最初から、そこをベストポジションとして捉えていたのだろう。

 三つの角度から、冬優子とオタクくんを映し出している。

 あなたは、それを見ていることしか出来ないのだ。


「……へぇ~?いやじゃないんだ♪


 ……んふふっ♡オタクくん♡オタクく~ん♡……呼んだだけだよ?」


 冬優子はにゃんにゃんと媚びを売りながら、オタクくんにすりすりと肩を擦りつける。

 あなたと二人きりの際の冬優子ではなく――それはまるで、外行きの格好をしているような”ふゆ”であるのだ。今の彼女は、オタクくんには絶対に抗うことが出来ない、ストライクゾーンど真ん中の雰囲気を醸し出しているのだ。

 冬優子に恋人がいなければ、きっと彼女はオタサーの姫として――

 同時にサークルクラッシャーとして、その才能を遺憾なく発揮していただろう。

 勿論、あなたという恋人がいなければ、彼女は専門学校に通っていたのだろうが――そういう話ではない。黛冬優子というのは普通にしているだけでも、大勢の男子を惹き付ける魅力があり――それがオタサーともなれば、規格外の破壊力で全てを灰燼に帰すことが出来るのだ。

 だが、今の冬優子にはあなたという恋人がいる。

 それがどれだけに不釣り合いであっても――「彼氏とラブラブな女の子を口説いてはいけない」というのは大前提だ。女性の扱い方に自信があるヤリチン男子ならば、そのルールを無視して口説くことも出来るだろうが――オタサーに所属している男子に、その気概を求めることは出来ない。だからこそ、ヤリサーの噂があったり、飲み会で睡眠薬を盛ることに罪悪感がなさそうな危険なサークルを避けたのだが――


 冬優子は――


「オタクくん?


 ふゆねぇ?……実はぁ、ちょっとお金に困ってるんだぁ~……♪」


 今、自らアプローチをかけているのだ。


 彼氏持ちの女の子を口説くことは出来なくても――彼氏持ちの女の子から近寄ってくれば、それを断れる男というのはほとんど存在しない。しかも――そこにいるのが、99センチJカップの、超絶美少女である黛冬優子ならば殊更だ。

 彼女の恋人であるあなたが、男としては”しょうもない”というのは公然の事実であるのだ。

「あなた程度の矮小な存在でもチャンスがある」という事実は、男の子の気持ちを奮い立たせるものであるのだ。八宮めぐるや櫻木真乃のような、現役トップアイドルと同レベルの美少女である黛冬優子に、凡人の彼氏がいるという事実。

 それは即ち――


「……ねっ?


 ちょっとだけ……援助してくれないかな~?」


「黛冬優子がお金欲しさに、同じサークルの男子に色仕掛けで誘惑してくる」というのが――


 自慰行為中の妄想だけではない、ということなのだ。


 オタクくんの彼は、困惑をしている様子。

「オタサーの姫の超絶美少女が、一般オタサー部員にお金を貢がせようとしてくる」という展開は――彼らがオタサーに所属している限り、定番の代物だ。「知っているから、罠にはかからない」というのが通常の思考になるのだが――そこにいるのが、35点の顔面で、服装と媚びを売る態度だけで男を虜にする”オタサーの姫”であらばともかく――


 オタクくんは今、黛冬優子と部室で二人きりなのだ。


 アイドルになっていればきっと、W.I.N.G.で優勝してもおかしくないような極上の美少女。「黛冬優子の貢ぎマゾ」というのは、男の子にとっては、文字どおり全財産を差し出してでも求めるような垂涎のポジションであるのだ。「彼氏持ちの冬優子に、小悪魔のように翻弄されて、お財布代わりに大学四年間を過ごす」というそれは――冬優子のパンチラやブラチラがあれば、おつりが来るほどに幸せな人生であるのだ。


「行きたいライブのチケットとか、遠征費とかが嵩んじゃって……あと欲しいフィギュアも同時期に一杯発売してね?も~、ふゆ困っちゃってるんだ~……


 だからぁ……ちょっとだけお金貸してくれない?……ねっ?」


 普段の冬優子は、金銭関係には厳しい価値観を持っている。

「財布を忘れた」程度ならばともかく、娯楽関係の借金や前借りをあなたに許してはくれないのだ。一度、冬優子のお願いを聞いて「クズ彼氏に乱暴に翻弄される黛冬優子」というごっこ遊びをしたことはあるのだが――「それが異常であり、本来の冬優子にはあり得ないことだ」という自覚がある程度には、彼女はまともな金銭感覚をしており――

 そんな冬優子が、同級生で同じサークルというだけのオタクくんに、お金を貢がせようとしているのだ。

 彼の頭の中は、今頃ぐちゃぐちゃであるに違いない。

 彼氏持ちで、しかもラブラブな黛冬優子というのは、正攻法であっては絶対に手に入れることが出来ない存在。仮に、幼馴染というだけのしょうもない彼氏と別れたところで、ゴールポストから弾かれたこぼれ球を手にするのは別の優秀な雄であるのだ。

 今、この機会を逃せば黛冬優子を手に入れるチャンスはなく――

 同時にこの機会を活かせば、黛冬優子で筆下ろしが出来るかもしれないのだ。

 彼は上擦った声で”き、金額によるけど……”と返すことしか出来ない。冬優子は多岐に渡るパターンを想定していたのだろう。「う~ん……五万円くらい?」と首を傾げながら、彼に答える。オタクくんがバイトをしていることも、給料日直後であることも、黛冬優子の想定内であるのだろう。貧乏大学生においてその金額は「無理をすれば、まあ、出せないこともない」という絶妙なものであり――


「ねえ?……オタクくんってさぁ?


 もしかして……童貞なの?」


 冬優子は――

 彼の隣にピタッと腰掛けて、耳元で尋ねてくるのだ。

 どれほどに鈍感な男であっても――人生でAVを見たことがあれば、その次の展開は容易に想像が付くのだ。冬優子はオタクくんの腕をすりすりと撫でていく。彼女と幾度となく肉体を重ね合わせたあなたであっても――黛冬優子による誘惑には、勝つことが出来ないのだ。彼女の身体でたっぷりと射精して、金玉が空っぽになって、繋がりあったまま冬優子に倒れ込んで眠りに就きたいと思っても――冬優子が耳元でぽしょぽしょと「え~……♡なっさけな~……♪女の子一人満足させられない……よわよわ男子なんだ~……っ♡」と煽ってくれば、あなたの金玉の中身は簡単に補充されてしまうのだ。

 オタクくんが、その言葉に抗うことが出来るはずもなく――

 しかし彼は、どう答えれば正解に近づくのかわからないようで――


「もぉ~……っ♡顔真っ赤にして……答えられないってことはぁ、それが正解じゃないの~?


 ……か・わ・い・いっ♪」


 冬優子は――

 いとも容易く、オタクくんを手玉に取っていくのだ。


「ふゆもね?働かないでお金欲しいな~なんて思わないよ?手っ取り早いのはえっちなお店でしょ?……ふゆがぁ……この身体を、えっちなおじさんに抱かせるの……っ♡


 ほら……っ♡ふゆ、可愛くて……おっぱい大きくて……すっごいえっちでしょ♡


 これねぇ……♡99センチのJカップなんだよ……っ♡


 いひひ~っ♡おっきいでしょ~?……ふゆのおっぱい……っ♡真っ白でぇ、もちもちでぇ……すべすべなんだよ?お風呂から上がったらね?乾燥しないようにぃ♡おっぱいに保湿クリーム塗るんだけどぉ……っ♡ふゆ、おっぱい大きいから……クリームすぐになくなって大変なんだよぉ……?おっぱい重たいからね?……持ち上げてぇ♡おっぱいの裏側にもぬりぬり♡ぬ~りぬり……っ♡いっぱい塗り塗りしなきゃなんだけどぉ……っ♡


 えっちなお店で働いたら……っ♡


 えっちなおじさんに……♡ふゆのおっぱい、食べられちゃうでしょ?


 ねっ♡ねっ♡想像してみて?ふゆのおっぱいがぁ……♡よだれの糸引いちゃう、おじさんのベロで……っ♡舐め回されるの……っ♡甘噛みされるの……っ♡ふゆちゃんのおっぱいは俺のもんだ~って……っ♡マーキングするみたいにぃ……♡くっちゃ~い唾液でべっとべとにされるのぉ……っ♡


 いやでしょ?オタクくん……ふひひっ♪」


 今、オタクくんの脳細胞は粉々に砕かれているのだろう。

「黛冬優子を寝取られる」というのは、恋人であるあなただけの特権だと思っていたのだが――冬優子レベルの美少女ともなれば、付き合っていない男に「NTR」を感じさせる演技力があるらしい。冬優子は楽しそうに、ニヤニヤと笑みを浮かべながらオタクくんの表情を観察している。鼻の下を伸ばして、乳房を眺める彼に「あ~……っ♪やらしいんだぁ♡」と挑発をして、胸元を隠す余裕すらもあるのだ。

”あっ、それは俺がやられたかったやつだ!”と思ったのも束の間――


「ねぇ?……オタクくんって、童貞さんなの?


 ……お小遣いくれるんならぁ……


 ふゆ、えっちしてあげよっか?」


 冬優子は――

 オタクくんの唇に、ピトッと人差し指を触れさせるのだ。

 状況としては「オタサーの姫が金欠であり、童貞男子に援交を提案している」でしかないのだが――今頃彼の頭の中では、自分がラブコメ漫画の主人公になっているのだろう。

 彼は何度も激しく、ぶんぶんと縦に頷く。

 怒りが湧かないのは――それが不可避の誘惑であると知っているからだ。

 あなたの恋人が35点の女であり、それでも「穴は穴だから」と女に困っていないヤリチン男子が口説きにくるのならば、包丁を持って応報せねばならないが――黛冬優子という美少女で筆を下ろすチャンスがある状況で、首を横に振るというのは、それがインポであっても不可能な話なのだ。

 彼が首肯したのを見計らってから、冬優子は「あっ!でも本番はダメだよ?キスもダメ♪ふゆ、彼氏がいるからぁ……浮気しちゃだめだし……っ♡」と可愛らしく囁いてくる。

 これが契約の話であれば、彼は「いやいや、それは聞いていないし、というか本番なしで5万は高いだろ」と否定できたのだろうが――今、彼は、黛冬優子に相応しい貢ぎマゾになれるのかという”面接”を受けているのだ。そこでゴネて、文句を言って、冬優子が気分を害して「じゃあいいよ、ふゆとえっちなことしたい男子、他にもい~っぱいいるから」と言えば――それは切腹物の大失態であるのだ。


「ふゆの彼氏ね?独占欲強いからぁ……ふゆが他の男子とえっちしたって言ったら怒っちゃうから……っ♡


 だからぁ……内緒にしてくれる?」


 オタクくんは、膝の上で両手を硬く握り、緊張のままに激しく頷くばかりだ。

 実際は寝取られマゾのあなたのお願いなのだが――今の彼が、そんなことを知るはずもない。冬優子が相手ならば「適当なおざなり手コキ」「指輪っか作るから、そこにヘコヘコして」「スマホを触りながら、単調にお手手を上下にするだけの運動」であっても、十分すぎるほどの幸せであるわけで――


「……じゃあ、ズボン脱いで♡」


 冬優子に命令されるがままに――


 彼はいそいそと、ズボンとパンツを脱いでいく。


「わぁ~……っ♪おっきいねぇ~♡……うんっ♡お世辞じゃないよ~っ♡


 ……ふゆの彼氏より……おっきいかも……っ♡」


 露わになった肉棒は、あなたを遥かに凌駕した代物だ。

 先端が包皮で包まれている仮性包茎なのは同じだが――彼のそれは、雄としての立派な逞しさを持っているもの。彼はきっと、人生のどこかで――近所のお姉さんであるとか、友達の彼女であるとか、女性主導の性経験を持っていればまるで違う人生を歩めたのだろう。股間にぶら下がっている大きな肉棒が、少なくとも、経験豊富なヤリマン女にとってのご馳走であると知っていれば――容姿を整えたり、会話術を磨いたり、自己研鑽に余念はなくなったはずだ。

 冬優子もまた、それが露わになった瞬間に――


”ごくり……っ♡”


 と、生唾を飲み込んでしまうのだ。

 ズボン越しに肉棒のサイズを知ることは、いくら黛冬優子が雌として優れていても不可能な話だ。彼女がオタクくんを「巨根」であると思ったのか、それとも「短小」であると思ったのかは判断が付かないが――

 目の前に現れた肉棒が、冬優子の想像を遥かに凌駕していたことだけは紛れもない事実だ。

 大きな肉棒は、冬優子の雌の本能を刺激してしまうらしい。

 あなたにだけ見える角度で――”ぺろっ♡”と舌舐めずりをしてから――


「オタクくん……?


 ふゆに……手コキしてほしい?」


 彼女はオタクくんの耳元で――


 雄に媚びるような声色を、流し込んでくるのだ。


 普段、同衾していた冬優子が寝起きに、眠気を吹き飛ばすために「んにゃぁ……っ、んぐっ……うううう゛~……っ」と珍妙な奇声を発するだけでも”うっわ、かわいすぎるだろ俺の彼女……”となってしまうのだ。それなのに冬優子が、精一杯声色を取り繕って、「男の子って、こういうのが好きなんでしょ?(笑)」と色仕掛けをしてきて、まさか、耐えられるはずもない。

 彼は激しく頷くのだが――


「でもぉ~……


 ふゆは……彼氏以外のおちんちん触りたくないな~……っ♪」


 冬優子は男を挑発するように、耳元で煽っていく。


「だけどね?お金もらうんならぁ……ふゆ、ちゃんと労働しなきゃだめでしょ?


 ……だからぁ♡ふゆ、天才だから、いいこと考えたんだ~……っ♪


 ……これぇ……いいでしょ?」


 ごそごそと冬優子は、私物の鞄の中を漁り――


「じゃっじゃ~ん♪


 ……そうだよ?ラップだよ?


 このラップでぇ……おちんちん巻いたら、直接触らなくて済むでしょ?」


 一本のラップフィルムを、取り出してくるのだ。

 食品を包装するラップというのは、当然ではあるが破れてしまっては話にならない。

 食品を包むに際して「穴が空いてたから漏れちゃった、てへぺろ♪」では許されずに、自主回収を余儀なくされる程度には信頼性が高い代物。勿論、必死に引っ張れば破ることも出来なくはないが――少なくとも、普通に使っている分には、そこから液体が漏れることはないわけであり――


 冬優子は一メートルほど引っ張って、ラップを千切った後で――


「こ・れ・でぇ……♡


 オタクくんのおちんちん……直接触らなくて済むでしょ……?」


 オタクくんの肉棒を、そのラップで包み込んでくるのだ。

 性行為用に作られたコンドームとは違い、食品包装用のラップであれば当然、その触り心地はまるで違うと言える。だが――そこにあるのは、黛冬優子の体温と、黛冬優子の体臭と、黛冬優子のお手手の感触であるのだ。あなたの肉棒を何度も何度も手でシゴきあげてきた彼女にとっては、童貞男子のオタクくんを搾り取ることくらい、朝飯前であるらしく――


”にっぢゅっ♡ぐぢゅ♡ぶぢゅっ♡ぐぶっ♡じゅぶっ♡ばぢゅっ♡ぐぢゅぢゅ~っ♡”


「わぁ~……っ♪オタクくん、おちんちん敏感なの?


 ……へぇ~♡


 おちんちん……よわよわなんだぁ……っ♡」


 冬優子は99センチJカップを、オタクくんの二の腕に押しつけながら――

 ラップ越しに、彼の陰茎をシゴいていくのだ。

 いつもあなたは、正面から冬優子の手コキを眺めるばかりだった。自分のおちんぽというものは、取り外して俯瞰で眺めることは出来ない(いや、ある意味では常に俯瞰で見ているのだが)。だから、冬優子の手コキを第三者の立場で見るのは初めてであり――


 それは──


「ああ、なるほど、俺がいつも耐えられないわけだ」と、あなたに感じさせる熟練の手付き。


 あなたと付き合っていない世界線があれば、黛冬優子は熟練手コキ嬢として、オタ活に必要な資金を捻出していたのかもしれない。思わずそんな想像が出る程度には、冬優子は、雄の肉棒の弱点を理解している。彼の亀頭を激しく撫で回して、裏筋を爪で優しくカリカリと引っかき、ずっしりと詰まった玉袋の凝りをほぐすように揉みしだいていくのだ。

 セックスを長く楽しむときの手コキとは違い――雄の金玉を空っぽにするよな、搾精とも呼べる手付き。恋人であるあなたでも、それに”慣れる”ということはあり得ないのだ。冬優子が本気で手コキをすれば、一分も我慢できないわけであり――


”びぐびぐびぐ~~~っ”


「あはっ♪どーしたのぉ?


 ……ふゆのお手手……そんなに気持ちいいんですか~……っ♡おーい……っ♡」


 初体験のオタクくんは、10秒も我慢出来ないのだろう。

 歯を必死に食いしばり、彼は射精を我慢している。

 黛冬優子のラップ越し手コキに五万円を払うことは高くなくても――流石に、ただの10秒で吐精して「はい終わり」となれば、男の子には絶望でしかないのだ。射精を我慢するために、全身に力を込めて、ぷるぷると耐えている状況。男の子は本能的に、それを”ダサい”と感じてしまう。射精を我慢する行為は、別にダサくもなんともないのだが――男の子として産まれて、股間の性欲に支配されて生きていると、それはどうしようもない感覚であり――


「あはっ♡


 我慢してるのぉ?ふゆのお手手が気持ち良すぎて……?


 かわいい~……っ♪」


 冬優子はそのコンプレックスを――

 わざと、こちょこちょとくすぐってくるのだ。

 オタクくんの腰がビクンと弾む。そのまま射精をすればどれほどに気持ちいいだろうか。だが――射精をした直後には「黛冬優子の手コキ」と「五万円」を両方同時に失う、莫大な喪失感が襲ってくるのだ。簡単に射精をしていいわけがなく――まるで、拷問に耐えるかのように、オタクくんは必死に射精我慢をさせられている。

 アニメの主人公を応援するかの如く――あなたにも、彼の気持ちは理解が出来てしまうのだ。冬優子はオタクくんの目を、じいっと見つめている。彼女と幼馴染であり、交際をして、幾度となくハレンチな行動に勤しんできたあなたであっても――冬優子の琥珀の瞳に見つめられると、思わず照れて、視線を逸らしてしまうのだ。自身の顔面が美少女過ぎるので、兵器として使えることを自覚している女による色仕掛けは、雄には絶対に抗うことが出来ないものであり――


「ねぇ?オタクくん……っ♡


 ふゆのおっぱい、揉んでみたい?」


 彼女の囁きに――

 オタクくんは、もう、ただただ頷く他にないのだ。


 冬優子は手付きを緩めて、彼の肉棒を優しく愛撫していく。

「五万円」が目当てならば、ただ射精をさせればいいだけだが――彼女の目的は、この映像を盗撮カメラ越しに眺めている、情けない寝取られマゾ彼氏を挑発することであるのだ。

 冬優子は今、桃色のブラウスを着用している。

 胸元がパンパンに張り詰めているのは、黛冬優子の肢体にあった既製品が殆ど存在しないからだ。彼女の胸元にぶら下がった99センチのJカップに合わせれば、「太った女性専用のブランド」を着る必要があり――彼女の59センチのくびれたウエストに合わせれば、中学生少女用のブランドがぴったりになってしまうのだ。オシャレが好きな冬優子にとっては、乳房の窮屈を犠牲にしてでも、自分の好きな服を着る方が大事だ。その結果、胸元でギチギチのパンパンに張り詰められた爆乳がアピールされる格好であり、大学中の男達の金玉をイラつかせているのだが――

 とにかく彼は、今、冬優子の99センチJカップを揉んでみたいかと聞かれているわけであり――


「ん~……っ♡直接触ったらぁ……♡ふゆの彼氏ね?嫉妬して怒っちゃうから……っ♡


 服の上からなら、いいよっ♡」


 冬優子の提案に――


”がしっ♡むっぎゅ~~~っ♡♡”


「やんっ♡やんやんっ♡……んふふぅ~っ♡


 ふゆのおっぱい……そんなに揉みたかったんだぁ~……っ♡」


 オタクくんは容赦なく、彼女の乳房を揉みしだいていくのだ。 

 直接触れば、冬優子の乳房は柔らかく、どこまでも指が沈み込んでいくのだが――今は衣服とブラジャー越しに、揉みしだいている状況。「柔らかい」と感じるよりも「硬い」と言う感触の方が強いのだろうが――それでも、ずっと遠巻きに盗み見るしか出来なかった、彼氏持ち黛冬優子の99センチJカップを掌の中に収めることが出来ているのだ。彼にとっては、それで「柔らかくない」なわけもなく――

 感動の余り、涙まで流して、乳揉みを堪能しているのだ。


「んんっ♡んふぅ♡……上手だよ~っ♡凄いね~っ♡おっぱい揉んだの、はじめてでしょ?……なのにぃ、ふゆのおっぱい……っ♡気持ち良く出来てるよ~っ♡すごいすご~いっ♡」


 冬優子は男をからかうように”あっ♡んんっ♡”と、嘘の嬌声を奏でていく。

 童貞男子であっても、知識だけは十分に持っているのだ。自身の揉み方で女の子が喘ぐはずはないと、理解は出来ていても――「やんやんっ♡ふゆ……っ♡おっぱい揉んでる男の子の……かっこよすぎるお顔しゅきぃ……っ♡」と挑発をされれば、彼女に翻弄されるばかりなのだ。

 冬優子はやがて、オタクくんの股間から手を離す。

 まだ射精もしていないのに、手コキを途中で中断される絶望と――「ふゆ、手が疲れちゃったぁ……♡指輪っか作ってあげるから……っ♡そこに腰振って……?」と、手コキよりも凄まじい快楽が待ち受けている希望が、彼には両方あるのだろう。絶望すればいいのか、歓喜すればいいのか、わからないようだが――


 冬優子は――


「ね……っ♡


 柔らかい方が好きだよね……っ♡」


 自身の服の中に手を突っ込んでいき――


”ぷち……っ♡ぷち……っ♡しゅるるるる~……っ♡”


”むっわぁ~…………っ♡♡♡”


「は~い……っ♪


 ふゆのノーブラおっぱい……できあがり~……っ♡」


 圧倒的なサイズのデカブラを、服の中から引き抜いていくのだ。

 湯気が立ちそうなほどに、ほかほかの熱を帯びているそれは――

 冬優子のファンシーな雰囲気には似合わない、漆黒を模した代物。

「冬優子の黒髪には、やっぱり黒いブラジャーが似合う」とあなたの言葉を大事にして、彼女が持っている下着の九割は黒色なのだが――それはオタクくんにとっては、これ以上ないほどのギャップになるのだろう。黛冬優子のキツい雰囲気を漂わせる黒色のデカブラに――しかし、甘ったるくて、虫歯になりそうなほどのミルクの香りを漂わせるパッドが付いているのだ。顔を覆って深呼吸するだけで、誇張抜きで、あなたはびゅるびゅると暴発射精をしてしまったこともあるほどで――


「ごめんね~♪ふゆのブラジャー……♪海外から輸入しなきゃ可愛いのないから~、お金かかってるし……これはあげられないけどぉ……っ♡


 代わりに……服の上からなら……


 ふゆのやっわらか~い……っ♡ノーブラおっぱい……♡


 もみもみしていいんだよ~♡オタクく~ん……ふひひっ♡」


”むっぎゅ~~~っ♡♡♡”


 と、オタクくんは冬優子の乳房を揉みしだいていくのだ。


 料理漫画で、先攻が出した料理を大絶賛した後で、後攻がそれを遥かに上回っていて「先攻の料理はこれに比べたらカスだ……」と下げる展開には納得が行っていなかったが――

 黛冬優子のブラ付きおっぱいと、ノーブラおっぱいの比較であれば、あなたはなるほどと合点が行くのだ。

 黛冬優子のブラジャー越しのおっぱいが、どれほどに最高の触り心地であっても――

 彼女の99センチJカップの肉果実が、一切の拘束から解放されたそれには、まるで及ばないのだ。

 冬優子の恋人にしかすることが出来ない、ノーブラ着衣乳揉みを出来るというのは――それは即ち、彼は自分が冬優子の彼氏になったのだと、脳味噌が誤認しているに違いない。違法薬物を使ったとしても放出できない量の快楽物質が、きっと、彼の脳味噌を支配しているのだろう。夢から覚めた後では、廃人になりかねない快楽は――故に、絶対に抵抗することが出来ないのだ。衣服越しに乳房を揉んでいくと、冬優子の声色にも艶が混じっていく。「やんやん♪乳揉み上手すぎ~っ♡」と煽っていたのが「やん……っ♡やんっ♡……乳揉み、んっ♡上手すぎ……っ♡」となれば、男の子は益々興奮していく。「男の子を煽るために嘘喘ぎしていたのに、乳揉みが上手すぎて、演技が出来なくなって本当に喘いじゃう」というのは、男の子の大好物と呼べるものなのだ。

 彼は鼻息を荒げながら、冬優子の乳房を揉み続けていく。

 彼女の胸を揉んでいれば、肉棒はそれだけでギンギンになるのだろうが――冬優子は敢えて、男の肉棒を優しく、ゆっくりと撫で回す。爪でカリカリと引っかくことすらせずに、指の腹で肉棒を優しくなぞるような手付きだ。胸を揉んで暴発射精させるのではなく、射精のタイミングを、自らコントロールしたいという手付きであり――あなたはその映像を見つめながら、肉棒を硬く隆起させるばかり。画面越しの冬優子は、オタクくんが快楽に夢中になって、気が付かないと判断したのだろう。

 盗撮カメラへと、視線を向けて――


”にやぁ……っ♡”


 と、笑みを浮かべるのだ。


「ねえ、オタクくん……♡


 ふゆと、ちゅーしたい?」


 彼女の言葉に――

 今度は、動揺するのはあなたの方だ。

 冬優子が他の男と関係を持つと言っても――

 それは飽くまで、遊びに過ぎないと思っていたのだ。

 あなたにベタ惚れの冬優子にとって、自身の胸元を見ながら告白している軽薄な雄は、ヤリチンの雄猿に他ならないのだ。肉棒をギンギンに隆起させながら、冬優子に告白をしても、そこに活路はない。「世界を敵に回しても、冬優子を守る」と臭い台詞を吐く権利があるのは――いじめられていた彼女と、二人きりの世界を構築していたあなただけであり――

 だから、冬優子の粘膜接触を想像して、あなたの肉棒はギンギンになってしまうのだが――


「ラップキス……っ♡って、知ってる?」


 冬優子は再度、ラップを顔の大きさほどに千切るのだ。


「ほらほら……っ♡これ、持って?……あっ♡ちゅーしたらだめだからね?ほんとのちゅーしたらぁ、罰金もらってそこで即終了……っ♡おちんちんの切ないの解消できないまま……おしまいになっちゃうからぁ……っ♡


 彼氏持ちの女の子と……♡本気のちゅーしちゃだめだからね……っ♡」


 オタクくんは冬優子の手から、ラップを受け取る。

 彼女の乳を揉みしだくことが出来ないそれは、多大な喪失感と隣り合わせだが――

 ラップを両手で持つことにより、今度は「黛冬優子とのラブラブベロチュー手コキ」を経験することが出来るのだ。

 補ってなお余りある幸福感に、鼻息が荒くなり、ラップがひらひらと揺れてる。「んふふ~……っ♡ラップずれたらぁ……本当のちゅーになるから……気をつけてね?」と冬優子は小悪魔を見せつけながらオタクくんに囁き――


「…………じゃあ、するね?」


”…………んちゅっ♡”


 彼の唇に――


 ラップ越しに、キスを捧げるのだ。


 黛冬優子のガチ恋顔を見ることが出来るのは、あなただけの特権だ。

 冬優子は人前でも、あなたとイチャラブバカップルアピールを欠かすことはないが――それは「見てわかるとおり、私は毒を持っていますよ~」と、野生動物が蛍光色でアピールをするのと同じことだ。本気のラブラブではなく「黛さんには彼氏がいるから、余計な期待をしないように」「黛さんがラブラブなのは皆知っているから、勘違いする余地はない」「黛さんは綺麗で可愛くてムカつくけど、まあ、彼氏があのレベルのしょうもない男なら別にいいでしょ(笑)」と様々な事情を周囲に押しつけるためのアピールであり――

 だから冬優子のガチ恋顔を見ることが出来るのは、二人きりのときだけなのだ。

 ベッドの上であなたに押し倒されて、あなたに腰を振られながら――優しく両頬に手を添えて、口付けをした後に、冬優子が”…………っ♡”と向けるガチ恋顔は――

 世界中の雄で、あなただけしか見てはいけないと思っていたのに――


”…………っ♡♡♡”


 冬優子は――


 オタクくんへと、そのガチ恋顔を向けるのだ。


 そんなものを見せられて、我慢が出来ていれば男ではない。


 彼の肉棒を強く撫で回して、冬優子はオタクくんと何度も何度も濃厚に唇を重ね合わせる。舌を絡めればラップを巻き込んでしまうので、舐めるだけの単調なキスだが――黛冬優子の、真っ赤で、舌苔が欠片も乗っていないベロ肉が目の前にあるのだ。「あの黛冬優子でも、舌を絡めるお下品なキスをするときはブス面にならざるを得ない」という事実を、オタクくんは独占した気でいるのだろう。そのまま何度も何度もラップキスを重ねていき――


「……そろそろ、射精したい……?」


 冬優子は、手付きを激しくしていくのだ。

 元々肉棒は、延々と「射精一秒前」の状態を維持されていたのだ。黛冬優子のゆっくりとした手付きで、射精ギリギリまで焦らされた状況であったのだが――ようやく冬優子は、手付きの激しさを増していく。ラップの中では我慢汁がドロドロと溢れて、ぐぶぐぶと淫らな泡を立たせている。それもまた潤滑油としての役割を果たすのだろう。亀頭をシゴく”合掌コキ”はあなたにも耐えられるものではないのだ。

 何度も繰り返すが――

 ラップフィルムというのは、食品包装の為に、一滴の水も漏らさないように作られているのだ。

 歯を立てて噛み千切るのならばともかく、舌と舌を重ね合わせるだけで、互いの唾液が触れ合うことがあるはずもない。

 冬優子は今、彼と一滴の体液交換もしていないのだ。

 互いの粘膜が接触していないのにも関わらず――ある意味では、中出しセックスよりも濃厚な交尾に耽っている黛冬優子。あなた以外の男には少しも靡かず、興味も持たない彼女が――あなたのお願いで、他の男に奉仕をしている状況だ。脳細胞が粉々になるような、優越感と背徳感に満ちあふれた状況であり――やがてオタクくんは我慢できなくなるのだろう。”まゆずみさん……”と小さく声を漏らすが「……ふゆって呼んで?」と言われたあとは”ふゆ……ふゆちゃん……っ♡”と、甲高く上擦った声を響かせるばかりだ。「……いいよっ♡出して♡」と冬優子は命令をして――最後に一度、肉棒にぎゅ~っと力を込める。肉棒単体に与えられる快楽は、普段の自慰行為となんら変わりはなくても――脳味噌で感じる幸福感はまるで別物であるのだ。冬優子の瞳に見つめられながら、冬優子と濃厚なベロキスをして、彼は――


”びゅるびゅるびゅる~っ♡びゅるるる~っ♡びゅぐびゅぐっ♡びゅるる~っ♡”


”びゅ~っ♡どぴゅどぴゅっ♡びゅるる~っ♡びゅくんっ♡びゅ~っ♡”


”びゅるびゅる……っ♡びゅぐびゅぐ……っ♡びゅ~……っ♡どぴゅっ♡びゅるるっ♡”


”…………っ♡”


「……ふふっ♪いっぱい出たねぇ~……っ♡溜まってたのかな?」


 冬優子の手の中へと、精液を解き放っていくのだ。

 勿論、ラップ越しであるのだから、黛冬優子の手には一片の精液も付着することはない。

 冬優子の手に、ザーメンのイカ臭い匂いが残ることすらないだろう。

 だが――

 火傷しそうなほどに熱を帯びた、精液の温度だけは、そこにしっかりと伝わってくるのだ。

 冬優子は愛おしそうに男を見つめながら、肉棒を優しくシゴき、尿道に残った最後の一滴まで搾り取ろうとしている。彼女の表情も、全ては演技。女優になっていれば、海外にも通用していそうな極上の美少女による”射精、お疲れ様♡”な表情に耐えられるはずもなく――オタクくんは、とぷとぷと精液を吐き出す他にないのだ。


「お疲れ様~♪射精してる姿ぁ、かっこよかったよ?……ほんとだってばぁ♡ふゆ……ちょっと濡れちゃったし……っ♡


 ……え?


 ……もう一回って……合わせて十万円だよ?


 ……へぇ~♪大丈夫なんだぁ♡すごいね~っ♡……うんっ♡ほんとは予定になかったけどぉ……っ♡……あっ、こっちの話♪


 ……大丈夫だよ♡


 ふゆがもっかい……た~っぷり楽しませてあげるから……っ♪」


 冬優子はカメラに視線を向けて、宣言をしてきて――


「ほんっと……♡


 こんなのがいいとか……あんた、変態過ぎない?」


 あなたの隣にいる”冬優子”は――


 我慢汁でドロドロになった肉棒をカリカリと引っかきながら、耳元で囁いてくるのだ。



――――



 それから黛冬優子は、オタクくんとたっぷりの性交渉に浸っていた。

 とは言えど、彼女は飽くまで”ラップ越し”しか許してくれないのだ。

 粘膜同士を接触させればそれは浮気であっても――粘膜が絡まなければ、それはただの”性欲処理”だ。恋人がバイブやローターやウーマナイザーを持っていたところで、それを浮気であると考える人間は誰もいないわけであり――


『あはっ♡オタクくん……っ♡いっぱい舐めてたね~……っ♡ワンちゃんみたいでぇ……すっごい可愛かったよ~っ♡』


”ラップ越し手マン”や、”ラップ越し乳首舐め”や、”ラップ越しクンニ”をされる黛冬優子を眺めながら――


「……へ~んたいっ♡


 ふゆがあんな酷い目にあって……っ♡レイプされてるのに……っ♡な~んで興奮してるのかしら……?」


 あなたは隣で、黛冬優子に煽られる他にないのだ。


「まあ、仕方ないわよね~?寝取られマゾのあんたのために、このふゆが、わざわざ遊んできてあげたんだから……っ♡どうだった?あいつの手マン……っ♡童貞丸出しの手付きだったけどぉ、意外と悪くなかったのよ?ふゆのことを本気で気持ち良くするんだ~……っ♡ふゆのことを俺の女にするんだ~って……っ♡ふゆを快楽堕ちさせるためにぃ、ほんの少しも見逃さないぞ~って、ケダモノ丸出しで手マンしてくる雄……っ♡乱暴だけど、ちょっと濡れちゃったもの……っ♡


 ラップ越しの乳首舐めも凄かったわね~……っ♡ふゆのおっぱい……♡彼氏のあんたからすればぁ、映画見てるときに、手持ち無沙汰だからふゆのおっぱい揉めるし……っ♡お風呂に一緒に入ったときはぁ、馬鹿の一つ覚えみたいにおっぱいスポンジさせたがるけど……っ♡オタクくんからしたらぁ、人生の……最初で最後のふゆのおっぱい……っ♡ラップ貫通させる気でぇ♡本気でベロベロ舐めてたのよ……っ♡


 クンニも……ひひっ♡最近のあんた、適当にやってるでしょ?……そりゃ~、ふゆが教え込んだんだから♡ふゆのおまんこがぁ、どうやって舐めたら喜ぶのか……っ♡ふゆが手取り足取り仕込んであげたから当然だけどぉ……っ♡クンニのやり方すらわからずにね?おまんこいっぱい舐めて、ふゆのこと喜ばせようとしてくれる……っ♡大型犬みたいに献身的なご奉仕……っ♡


 女の子ならぁ……嬉しいに決まってるでしょ?」


 冬優子はあなたの耳元で煽りながら――


 肉棒をカリカリと、爪で引っ掻いてくるのだ。


 画面越しのオタクくんとは違い、あなたは冬優子と幾度となく性交渉を重ねてきた。

 冬優子のおまんこやアナルの締め付けに勝利することは出来なくても、冬優子の”チンカリ”には勝たなければいけない立場であるのだ。

 だが、画面の中で、自身の最愛の恋人が寝取られているのを見ながら――


「……我慢汁やっば♡」


 冬優子に肉棒を引っかかれて、耐えられるはずもないのだ。

 射精したいのに出来ないのは、画面の中のオタクくんと同じであり――いや、むしろ、一度射精している分だけ、彼の方が上であるのかもしれない。あなたが無理やり冬優子を押し倒せば、彼女はそれを簡単に受け入れてくれるだろう。オタサーの部室に冬優子と二人きりであり、冬優子が大声を出せば人生が終わってしまう、オタクくんとはまるで違うのだ。あなたのことが大好きである冬優子は、今すぐ、このギンギンに隆起した肉棒を生膣ににゅっぷん♡しても「あ゛~……っ♡もう、中に出すなって言ったのに……っ!」とブチ切れるだけで、簡単に許してくれると知っているのに――


「……ねぇ?


 こっから面白いから……見てて?」


 あなたは冬優子に、翻弄されてばかりなのだ。


『え~?お尻?……もぉ、変態だな~……っ♡


 ……ん~っ♡追加料金?……え~、じゃあ……♡


 彼氏には絶対に内緒だよ~……?


 こんなのバレたら……ふゆ、恥ずかしくて生きてけないから……っ♡』


 画面の中で黛冬優子は――


 オタクくんの尻を前に、舌舐めずりをしているのだ。


 壁に手を付いて尻を突き出したオタクくんの尻穴に――冬優子はラップを被せる。『もぉ~……っ♡オタクくんのお尻舐めたお口で……ふゆ、彼氏とちゅーしなきゃだめなのぉ……?』と彼女はノリノリであり――カメラが彼の死角にあると気が付き、あなたに向けてピースサインを浮かべながら――


”んれぇ~……っ♡れろれろれろ……っ♡”


 オタクくんの尻穴に、舌を這わせていくのだ。

 アダルトビデオとは違い、盗撮カメラは定点の位置にある。尻穴がラップで覆われているというのは、”冬優子がそう言っているから”以上の根拠があるわけではないのだ。あなたのドキドキに気が付いたのだろう。「当たり前でしょ?あんた以外の男の尻穴……直に舐めるのなんて、絶対嫌だから……っ♡」と冬優子は耳元で囁いて、あなたの唇にキスをして――


「ねぇ……


 お尻、突き出してよ……っ♡」


 冬優子に言われるがままに――


 あなたはベッドの上で、四つん這いになるのだ。


 冬優子と身体を重ね合わせるので、事前にシャワーは浴びていたが――尻の穴を徹底的に洗浄したわけではない。勿論、基本的なマナーとして、全身を隅々まで磨いてはいたのだが――本格的にお尻で遊ぶ際のように、浣腸をして腸内を空っぽにしたわけではなく――

 それなのに――


”れろぉ……っ♡んっれぇ~…………っ♡れるれるれるれる……っ♡”


「んん……っ♡んちゅっ♡ちゅ~……っ♡あはっ♡あんた……ふゆにお尻舐められるの……ほんと大好きだもんねぇ~……っ♡」


 冬優子はあなたの尻穴に、情熱的に舌を這わせてくるのだ。

 あなたが冬優子の尻穴ならば、例え排便の直後でも舐めしゃぶれるのと同じ程度には――冬優子もまた、あなたのことが大好きでたまらないのだ。尻の穴に直接キスをされたり、舌を這わされる感触に、全身で鳥肌がゾクゾクと浮かぶ。

 冬優子のテクニックに骨抜きにされながら、あなたは画面を眺める。

 ラップ越しに行われるその全ては――

 冬優子にとっては、何の意味も持たない代物だ。

 他の男の尻穴とキスをした唇ならば、抵抗はあるかもしれないが――ラップ越しであれば、オタクくんの尻穴は微粒子単位に至るまで、冬優子の唇に触れてはいないのだ。ラップで包まれれば、破れない限りは、一滴たりとも水が漏れないのは当然の話。冬優子のラップ越しのアナル舐めは、ただの擬似的な行為であるわけなのだが――


”じゅるるるるっ♡はむっ♡むっちゅ~……っ♡ちゅっ♡ちゅっ♡ぶちゅ~~~っ♡♡♡”


 あなたは冬優子から、直接尻穴を舐めてもらえる存在なのだ。 

 雄としての優越感と背徳感で、精神はぐちゃぐちゃになっている。尻穴を舐められるそれは、ゾクゾクが強く、快楽自体は大したことがないのだが――あなたの尻の谷間に高い鼻先まで埋めて、黛冬優子がケツ穴を舐めしゃぶっているという事実に、金玉は我慢をすることが出来ないのだ。先ほどのチンカリで性欲はたっぷりと焦らされている。暴発が間近と見てか、冬優子は胸元を緩めて――


「……最後はぁ♡あんたの好きなの……やってあげる……っ♡」


”むっにゅ~~~っ♡♡♡”


 と、自身の爆乳であなたの肉棒を挟み込んでくるのだ。

 99センチJカップの爆乳黛冬優子によるアナル舐めパイズリに――まさか、雄として産まれて我慢が出来るはずもない。冬優子の乳内に、我慢汁でドロドロの肉棒が挟み込まれる感触だけで、あなたはいとも容易く――


”びゅるびゅるびゅる~っ♡びゅるる~っ♡びゅくびゅくっ♡びゅっびゅ~っ♡”


「…………っ♡」


 冬優子の乳内に、精液を解き放っていくのだ。

 尿道が焼けるような、たっぷりの熱がこもった精液が吐き出されていき――最後の一滴まで搾り取って、冬優子は乳肉と唇を離す。振り返るとそこには、アナル舐めで口元を涎まみれにしながら、谷間を広げてザーメンブリッジを見せつけてくれる、黛冬優子の姿があるのだ。

 寝取られマゾというのは、本質的には純愛セックスが好きな存在だ。

 冬優子のことが好きで、好きで、大好きでたまらないからこそ――その愛情を再確認するために、彼女が他の男に抱かれて欲しいと思うのが寝取られマゾであるのだ。今、あなたは冬優子への愛情を再確認している。尻穴を舐めて、乳房をパイズリオナホに捧げて、あなたからの”ご褒美”を待っている冬優子は――女の子座りの、物欲しそうな顔であなたを見つめているのだ。画面越しでは『え~?三回戦?……お金もらえるならいいけど、破産しちゃうよ~?』と冬優子が言っているが、今、あなたにはそちらに意識をやっている余裕はない。自身の粗末な肉棒も、黛冬優子が好きだと言うのならば、全てのコンプレックスから解き放たれていくのだ。冬優子が”にや……っ♡”と笑みを浮かべて、ごろんと寝転がって仰向けになり、股を開くので――だからあなたは本能のままに、冬優子の膣肉へと腰を振り続けた。

Comments

バレット

地雷系ファッション、オタサー、冬優子の組み合わせがラーメン、餃子、炒飯並みにかみ合いが良くて最高です。 オタク君にエッチなことしてあげる冬優子、ハチャメチャにエロくてシコれました。その後、自分が上位互換のご奉仕をしてもらえるのも良い……。 NTRだけどWin-Winなプレイなのも良いですね。

谷澤晴夫

ラップがあるから大丈夫という建前での最高の煽りでした。

カツ

先生のアイマス系作品の中で過去一で1番やべー噺(良い意味で)かもしれない、ラップってそう使うんだ

wws2jsh7

ありがとうございます!誰も不幸にならないみんな幸せなエッチ、ほんと好き

wws2jsh7

ありがとうございます!ラップ、ラップキスのためのもの