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「んふふ~っ♪汗の香り……っ♡すんすん♡すんすん……っ♡あ~っ♡あたし……男の子の汗の匂いって、好きかも……っ♡」


「私も嗅いでいいかな?……んっ♥先輩の……男の子の匂い……っ♥凄いわね……っ♥これでぇ……女の子のこと、トロトロにしちゃうんでしょ……っ♥ふふっ♥……ヤリチンさん……っ♥」


「ん~……っ♡♥すぅ♡♥す~……っ♡♥ふが……ふが……っ♡♥……ふえっ?あっ、ごめんなさい……♡♥夢中になってましたぁ……♡♥」


「もぉ~、愛梨ちゃん、先輩の匂い好きすぎ♪……んまぁ、あたしも……すんすんっ♡んふふっ♡耳の裏嗅いでぇ……トリップしちゃうけどぉ……っ♡」


「友紀ちゃん……?こっちも、腋の臭いも……すんすんっ♥すごく濃厚で……んん~……っ♥頭、トロトロになっちゃいそう……っ♥」


「美波ちゃん……♡♥足の臭いも……んん……っ♡♥ふぅ……ふぅ……♡♥この足でぇ……いっつも……私のおっぱい、踏んでくるんだぁ……っ♡♥」


 三人の美少女が――

 今、あなたの全身の匂いを夢中になって嗅いでいるのだ。

 三人の美少女はそれぞれが、あなたと同じ学校の制服を着用している。

 白を基調にした清楚で清純なセーラー服であり、普段、彼女達はそれに袖を通している。

 涼風が吹き髪が棚引けば「美しすぎる……」と、周囲の人間を虜にする熱量を秘めている美少女達。

 あなたにとってもまた、彼女達は不可侵な神域に存在する、神様や天使の類いだと思っていたのだが――


 そんな美少女達が――


”すんすん……っ♡す~っ♡すはぁ……すんすん……っ♡”


 あなたの耳の裏と――


”す~……っ♥ふがふが……っ♥すぅ♥す~……っ♥……んはぁ……♥”


 あなたの腋の窪みと――


”すんすん……っ♡♥す~~~っ♡♥……ちゅっ♡♥……あむあむ……っ♡♥”


 あなたの足の臭いを嗅ぎながら、恍惚に浸っているのだ。


 あなたは自身の匂いにケアを行っているが――

 それは、運動部の男子高校生にとっては焼け石に水に過ぎないのだ。

 一日中激しく運動を行い、汗をかけば、悪臭が漂うのは自明の理。それを「汗臭くてキモいんだけどw」と笑う人間がいれば「ああ、この人は何かに本気になって打ち込んだことがないんだな」と哀れみの視線を向けることが出来るのだが――

 その青春の勲章は少しも汚くない、どころか、いい匂いなので一杯嗅ぎたいと言われると――

 それはそれで、あなたの心臓はバクバクと弾んでくるのだ。

 あなたのことを「先輩」と呼んでくる極上の美少女が三人。

 世界を救うためにチート能力を与えられたなろうハーレム主人公ならば、当然の待遇だが──あなたは所属している野球部のベンチに入れるか否か、ギリギリのラインにいる一般男子高校生なのだ。それが――アイドル級――いや、「346プロに所属していたら、シンデレラガール総選挙一桁や、あるいは1位も普通に狙える」というレベルの極上の美少女×三人に、恍惚としながら匂いを嗅がれるという事実は――

 あなたの脳味噌を混乱させるものであり――

 だから、どうしてこうなったかを思い出していた。



――――


「ねえねえ!?きみも野球やってるの!?」


 最初の出会いは、あなたが小学二年生で、彼女が一年生のときだった。

 親が熱心な野球ファン、というわけではなく――ただ、近所に野球チームのグラウンドがあっただけ。

 休みの昼間は練習させておけば育児が楽、程度の思惑であったのだろう。月謝も安く、プールや英会話教室に通わせるよりは、野球でもやって適当に動かしておけばいい――程度の親の考えであり――あなたもどちらかというとインドア派なので、いやいや少年野球チームに所属したのだが――


「あたし?あたしは勿論ピッチャー!……あっ、じゃあきみがキャッチャーになってよ!そしたら最強バッテリーの完成だよ!すごいじゃん!」


 彼女は――

 あなたに少しも臆することなく、まくし立てるように話しかけてきたのだ。

 聞けば、当時はあなたのことを同学年だと思い込んでいたらしい。この先の人生に輝かしい未来が待ち受けていると、信じてやまないのが小学生低学年というものだ。あなたですらも、彼女に煽てられている内に「自分はどうしようもないほどに天才であり、ああ、目の前の彼女と史上初の男女バッテリーを組んでメジャーリーグに殴り込むのだ」と夢と希望に胸を膨らませて――


 そこで――

 

 彼女、姫川友紀と出会ったのだ、


 勢いが良く人を振り回す性質の彼女にとっては――

 主体性に欠けて、振り回しやすいあなたは凸凹のようにぴったりであったらしい。

 当時は互いに幼く、あなたも、一歳年下の彼女に性欲を抱いたこともなかった。中学生に上がるころには意識をするようになったが――どうやらそれが、当時の友紀には丁度良かったらしい。可愛くて、元気で、「女の子が運動するのはいいけど、でも野球でしょ?将来が……ねぇ?」と周囲から勝手な責任を押しつけられている状況で――

 鬱憤晴らしに最適なあなたという存在は、さながら玩具か奴隷と言った有様であり――


「大きくなったらぁ、先輩と結婚するんだぁ~っ♪


 そしたら、先輩がお仕事して、家事をして、あたし一日中野球見てられるでしょ~?」


 と――

 幼い姫川友紀は、あなたに結婚の約束を取り付けてきたのだ。 

 あなたにとっては、現在に至るまで心を頑強な鎖のように縛り付けて「あれ?もしかして?友紀は忘れたふりをしているだけで、まだ覚えているのでは?」と、恋人が出来ない責任転嫁を出来る言葉であるのだが――

 とにかく、あなたと姫川友紀は幼馴染であるのだ。



――――



「あの……ありがとうございます……!」


 彼女との出会いは、あなたが中学生のときだった。

 生徒会長は三年生が務める――という常識を覆して、二年生で立候補して当選した美少女がいたのだ。

 友紀と彼女は同じクラスであったので、当然、その存在は認知していたが――彼女にとってのあなたは「同級生Dの幼馴染の先輩」くらいの存在に過ぎない──

 つまり、知られてはいない存在と言うことだ。

 自慰行為に耽る際の幼稚な妄想では、彼女と恋人になることを懸想したりもするが――

 しかし現実に関係性を結ぶことは、まるで求めていなかった。


 彼女は、あまりにも光り輝いていたのだ。


 生徒会長が「生徒達に寄り添い、教師達との対立を恐れず、よりよい学校運営をしていくため」というものではなく「うちの中学で生徒会長をすれば、名門進学校に推薦入試が殆ど決まる」という腐敗したそれに、彼女は耐えられなかったのだろう。責任感が強く、いじめを見過ごせないタイプ。普通の物語ならば「そういう正義ヅラが一番嫌われて、いじめられるんだよね」となるのだが――優秀な彼女は、しっかりとTPOに合わせた立ち居振る舞いが出来るのだ。いじめをしている人間は、物語の中のぽっと出の悪役ではなく、いじめをするに至る理由があると理解をして――円満な解決を結果に出せるような美少女。「顔がいい」だとか「おっぱいがデカい」だとか「頭が良くて、推薦入試を必要とせずに、普通に受験で合格できそう」だとか――そうした諸々の雑音とはまるで異なる、人間としての芯の太さはあなたにとって憧れるものであり――

 同時に――


 圧倒的な光量で世界を照らす彼女は──

 日陰の人間にとっては厄介に他ならないのだ。


 太陽から逃げたくて日陰に隠れたのに、わざわざそれを照らしてくる彼女。「直接、接することで嫌われるかもしれない」を彼女は予想していたのだろうが「なんか、二年生で生徒会長だし、顔もいいし、生意気そうじゃない?」という――人間の悪意をことことと煮詰めて、鍋にこびりついた悪意というのは想像すらしたこともなかったのだろう。

 海洋学者の父を持ち、裕福な家庭でまっすぐに育ってきた彼女は「人間の悪意」というものを軽視していたらしく――

 だから、彼女は床に落ちたプリントを拾い集めながら泣いており――


「……美波ちゃんは悪くないよ!絶対!絶対に美波ちゃんは悪くないから!!」


 と――


 あなたの隣の姫川友紀が、彼女を――

 新田美波を、強く慰めていたのだ。


 無記名アンケートに書かれていた悪口に心を痛める新田美波と――それを慰めて、悪口を書くのは暇人だからだと強く熱弁をしている姫川友紀。中学では染髪は許されていないが、地毛が栗色であってまさか、怒られる理由もない。新田美波と姫川友紀は、明るさは違うがどちらも栗色の茶髪であり――無邪気な友紀と比べると、目尻がおっとりと下がった垂れ目の、大人びた雰囲気の新田美波はまるで別物だ。

 勿論――

 どちらも最高峰ではあるのだが、全く違った夏山と冬山の頂上のようなもの。

 目の前で肩を落としている新田美波が、あなたより一歳年下(姫川友紀とは同級生)であるという事実が。彼女の大人びた雰囲気に、あなたは信じられなくなる。

 そんな、未亡人風生徒会長にとって──

 あなたは「友紀ちゃんの付き添い」に過ぎなかったのだ。

「姫川友紀のおまけ」という風評は――しかし意外と、あなたにとっては嫌いではない言葉。姫川友紀は最上級の美少女であり、大勢の男達にいとも容易く狙われるのだ。せめて新田美波のように、告白する前から「いや、可能性があまりにも低すぎるので、玉砕して恥をかきたくない」と思われればいいのだが――

 野球部マネージャーで距離の近い美少女というのは、男の子にとって”イかない方が恥”な存在であるのだ。

 誇張を抜きにして、一年に百回は告白されて――その全てを断っているのが姫川友紀。一方で新田美波は、その十分の一程度だろうが――その告白の全ては、熱意がこもっている代物。「ワンチャン狙えそう」という姫川友紀と異なり――、四六時中、寝ても覚めても新田美波のことを考えて、どうしようもなく、絶対に結ばれることがないと理解していながらに、一生の後悔をしないための告白であるわけで――

 最上級の栗色の髪の美少女二人が、今、あなたの目の前にいるのだ。

 心臓はバクバクと弾んでいるが――

 友紀のおかげで、あなたには耐えることが出来た。

 中学生になってからは流石にないが――小学生の時は友紀と一緒の布団で寝たり、彼女とお風呂に入ったことも多々あったのだ。通常の男が新田美波を前にして、萎縮して、動揺をして、自身の魅力を一割も発揮できないのに比べると――

 あなたには、圧倒的なアドバンテージがあるのだ。

 だから――


「先輩がいてくれて、私、とても助かっているんです……


 ……本当ですよ?」


 あなたは、新田美波の唯一の男友達になることが出来たのだ。 

 彼女と近い距離で接していると――

 普通の男はどうしたところで、新田美波を前に性欲猿になってしまうのだ。

 生徒会の副会長も、書記も――顧問の教師ですらどうやら、美波に告白して玉砕したのが、友紀が聞いてきた噂話だ。あなたには隣に姫川友紀がいて――勿論、友紀とは彼氏彼女の関係ではないのだが――

 幼い頃から、劇薬をちょっとずつ摂取していると――

 ある程度強く、溜まった量の毒を一気に摂取しても、身体に抗体が出来るようになるのだ。

 この説明をすると、友紀が怒りそうなので口にしたことはないし――「新田美波の唯一の男友達」という関係性は、男の子にとってはたまらなく嬉しい僥倖なのだ。時折、美波からの視線がやけに熱っぽく感じることもあるが――そこで昂揚して、浮かれ上がって勘違いをすることもない。周囲の男友達から揶揄されることは多々あったが――あなたには何ら、恥じ入ることはなく――だから、姫川友紀と新田美波の男友達として、中学校を卒業したのだ。



――――



「ありがとうございます~っ♪あの……お名前を聞いても……?」


 彼女を助けたのは、高校の入学式初日での出来事だった。

 あなたが進学した高校は、地域では一番の進学校。

 あなたの本来のレベルよりも、遥かに背伸びした代物ではあるのだが――新田美波という一歳年下の家庭教師に、勉強を教えられて、怠けた態度を取れるはずもない。「格好を付けたい」「見栄を張りたい」「新田美波に(うわっ……この人、頭悪いんだ……)って思われたくない」という強がりでどうにか合格をしたのだが――

 美波と友紀も同様に、あなたの一年後輩として同じ学校に進学することになったのだ。

 友紀もまた――美波という家庭教師の、徹底的に効率よく、詰め込む指導に脳味噌をパンパンに埋められているのだ。彼女は勉強は嫌いだし、自由な発想をしているが――決して、頭が悪いというわけではない。詰め込んだ知識は受験を終えると、サラサラ、脳味噌から耳を通じて流れ去っていくのだが――それでも「あなたと美波ちゃんと一緒の学校に行きたい」という強い意思で、どうにか補欠合格を手に入れて――


「んふふ~っ♪先輩?……今日から同じ学校だね~っ♪」


「ふふっ♪これからも……ご指導のほど宜しくお願いします、先輩♪」


 二人の美少女と――

 あなたは、同じ学校に通うことになったのだ。

 二人が制服姿を最初に見せたのが――親ではなく、あなたであるというたまらない事実。

 理性は一瞬で蒸発するのだが――

 友紀と美波の男友達をやっていて、リカバリが出来ないようにはなっていない。

「お前、今のその一瞬の性欲に身を任せて、二人の胸を触れば全部失うんだぞ」という恐怖が、背骨の随にまで刻み込まれているのだ。二人があなたにベタ惚れの、ラブコメハーレム少年漫画であれば情けない代物であっても――ただの男友達であるあなたには、それをする権利がないので、二人に隠れてこっそりと太腿を抓って、痛みを脳味噌に叩き込んでやる。

 そうして――居心地が良すぎるが故に、自分という矮小な存在がここに居ていいのか疑問を呈して、居心地が悪くなっていると――


 反対ホームで電車を待っている、同じ制服の美少女がいたのだ。


 学校へ向かう電車とは、全く正反対。


 あるいは、あなたの知らない通学経路があるのかもしれない。


 そうではなく、急遽親が倒れて、家に帰る必要があったのかもしれない。入学初日に「あれ?そういえば合格してなかったわ」と気が付いて帰宅をするのかもしれない。考えられる可能性は多岐に渡り、普通の人間ならば見て見ぬ振りをしただろう。

 あなたの隣には姫川友紀と新田美波がいて――

 友紀が寝坊したので、目の前の、数十秒後にやってくる電車に乗らなければ遅刻確定であり――

 大勢がいる駅で、見ず知らずの相手に大声をかけるほどに恥も許容できず――


「――あっ!?」


「ちょ、ちょっとどこに行くの!?」


 あなたは美波と友紀をその場において――


 全力で、駆けだしていた。


 駅の反対側のホームまで、全力疾走して――

 戻ってきたときには、とっくに列車は通過しているだろう。

 そもそも――自分が駆けだしたところで、電車に間に合わないのだから遅刻は確定している。合理的に考えるのならば「彼女は何らかの理由があって帰宅する途中、と自分に言い聞かせて、見て見ぬ振りをする」以外には一つとして選択肢がないのだが――


「……ふぇっ?」


 その瞬間、あなたの頭の中には──

「やばい、やばい、やばい」しか浮かんでいなかったのだ。

 反対側のホームに到着した途端に電車が到着して――彼女がいる場所までは間に合わないと直感的に察する。先頭車両に乗り込むと「え~、駆け込み乗車はご遠慮ください」と車掌の苛立ちのアナウンスが響いてくる。ごもっともで、反省する以外に何もなく――

 そのまま車両を移動すると――


「あっ……同じ高校ですか?えへへっ、新入生同士ですねぇ~♪」


 彼女は――

 それが当然と言わんばかりに、席に座っていたのだ。

「彼女が選んだ電車こそが正しい」と――、一瞬、あなたの脳味噌はバグを起こす。

 駅のホームを丸々挟んで対面にいたので、先ほどは気が付かなかったのだが――目の前に居るのは、途方もないほどの美少女。ふわふわで健康的な茶髪をツインテールに結んでいる子供っぽさも――目の前の彼女の愛らしい顔立ちであると、いとも容易くそれが”正解”になるのだ。

 自分の選んだ選択が、全て正解に変わるような美少女。

 この世界にもしも誰か主人公がいて、あなたはその主人公の世界を形成するモブであったら。子供の頃は誰しもが一度は考えるような哲学であり――大きくなると「そんなくだらないことを考えるよりも、英単語を一つ覚えた方が建設的である」と気にしなくなるようなそれを――


「…………?」


 彼女を――

 十時愛梨を目の前にすると、思い出してしまうのだ。

 あなたはまだ知らず、後々友紀と美波から「愛梨ちゃんはグラビアアイドルとかモデルとかもやってる、若い子に大人気のインフルエンサー」だと知るのだが――そんなことを知らないあなたにとっては「これは何らかのライトノベルの幕開けであり、あなたはこの美少女と見知らぬ秘境駅で降りて壮大な物語を繰り広げるのだ」とまで思考に浮かんでしまうのだ。

 本来ならば、動揺を露わにしてまともな言葉も口に出せないのだが――


「……えっ!?これ反対側の電車だったんですか!?


 うう~……ママに気をつけなさいって言われたのに~……っ」


 あなたは――

 姫川友紀と新田美波の”男友達”であるのだ。

 本来ならば動揺して、キョドって、まともな会話が出来るはずもない。

 目の前でちょこんと座っている十時愛梨は、そういう存在だ。

 新入生ということは高校一年生であるのに――彼女の今の身体にぴったりな制服を選んだはずなのに――胸元の部分は大きく膨らみ、男を誘惑するような”パツパツ”が出来上がっているのだ。周囲の男達も、流石に制服姿の女子高生に声をかけるのはアウトだと知っているが――視線は愛梨に向いている。ほわほわして、おっとりして、そのくせ豊満な爆乳それを脳内で鷲掴みにしても、そこには一切の刑罰は存在しないのだ。視姦が法で規制されていないのは、おかしいのではないか――と思うほどの、目の前の極上の美少女に――


「次の駅で降りて、反対側に乗って――

 そうだ、その前に学校に先に連絡しておくから、キミ、名前は?」と――


「あ……っ、十時愛梨って言います~っ♪」


 あなたは、平常心で対応することが出来たのだ。

「日頃から少量の毒を摂取していると、抗体が出来上がって、美少女を相手にもキョドらずに接することが出来る」という思考は――以前にもしたことがあるな、と気が付く。あなたのテキパキとした態度は、十時愛梨という美少女を前にしたときの、心地の良いプレッシャーによるものだ。普段のあなたは、二年生でも野球部の補欠で、公式試合に出たこともなく、勉強も大して冴えない――”取り柄のない凡人”であるのに――

 姫川友紀と新田美波のおかげで、十時愛梨の前でも平然とすることが出来るのだ。

 愛梨はどうやら――その反応が新鮮であったのだろう。

 世界中の全ての雄は十時愛梨を前にすると、キョドって、童貞丸出しの態度を露わにする他にない。美女や美少女と慣れているヤリチンくんの、紳士的な態度の裏に打算が張り巡らされたものとも違うそれに――何を感じたのか、愛梨はあなたに懐き始めて──

 一学年上のあなたの教室にも、頻繁にやってくるようになったのだ。

 勿論――それは、姫川友紀と新田美波との交友関係も介在しているのだろう。

 彼女達は新一年生で、当然のように仲良くなり――愛梨にとってあなたは「大親友の幼馴染」という、この世界が少女漫画ならばギリギリフラグが立ってもおかしくない存在だ。

 あなた自身は、当然のように何かを期待したことはなかったが――

 自分の身体を性的に見て、アプローチしてくる男達とは違う――

「素直な気持ちで接することが出来る異性」というのは、彼女にとって新鮮な存在だったのだろう。

 だからあなたも、最初は十時愛梨がすぐに飽きると思っていた。

 コンビニに並ぶ漫画雑誌や、電車の吊り広告ですら十時愛梨の姿を目にすることがあるのだ。彼女は芸能界を生きている存在であり――学校にいるときの十時愛梨こそ”普段は見せない顔”であるのだ。世界中の全ての男から、自分の惚れる相手を選べるとあって、十時愛梨があなたを選ぶことは絶対にないのだ。彼女のように可愛すぎて、おっぱいが大きくて、雄を欲情させる極上の魅力があるグラビアアイドルにとっては”男友達”という響きが新鮮なだけだと、思っていた。

 いや――

 正確には、姫川友紀と新田美波もそうだ。

 今はまだ、彼女達の人生に相応しい「王子様」が現れていないだけ。

 あなたはこの世界において、自分が主人公であると思ったことは一度もなく――

 一方で、この世界において友紀や美波が主人公であると――

 彼女達が受験勉強の合間に頬杖を突いて、窓の外を眺めたり――

 待ち合わせの場所で、スマホを見るでもなく、物思いに耽って景色を見つめていたり――

 そんな、何気ない日常シーンごとに感じてしまうのだ。

 この世界の主人公が、友紀であり、美波であり、愛梨であるのならば――

 あなたは「主人公の友人」という立場だ。

 自分という矮小な存在においてそれは、あまりにも十分過ぎる役柄であるとあなたは理解している。おそらくは友紀や美波や愛梨は、あなたの想像も出来ないような大恋愛の末に、彼女達に相応しい男達にもらわれていくので――そのときにあなたは、絶望をするのではなく、拍手を持って暖かく送り出すのだと――

 毎日、そうした決意を抱えていたのだが――


「姫川友紀です!あたしがマネージャーになったからには、ビシビシ行くからね!みんな頑張ってね!」


「新田美波ですっ♪あの、生徒会との兼務になるんですけど……野球部のマネージャーも頑張りますので、よろしくおねがいしますっ♪」


「十時愛梨です!……わわっ!?え?……は、はいっ!グラビアアイドルやってます!……わぁ~、ファンなんですか?ありがとうございますっ♪……握手会はまた後で……えっと……私、撮影とかあって、出られない日もあると思いますけど、迷惑掛けないように雑用頑張れたらいいなって思いますっ♪」


 三人の美少女は――


 あなたの野球部の、マネージャーへと立候補をしたのだ。


「あなたを驚かせるためのサプライズだ」と彼女達は語っていたが――

 あなたの動揺は隠せる代物ではない。

 元々強豪と呼べるような野球部ではなく、地区大会のベスト16を目標としているようなチーム。高校の人数が多い上に、部活動の所属が強制されているのだ。その中でも「運動部のマネージャー」というのは、女子にとっては「絶好のサボり場」であるらしい。

 プレイヤーとして所属すれば毎日の練習は欠かせないが、人数の多いマネージャーが何人か欠席したところで、全体への影響はほとんどないのだ。新入生だけでも、10人近いマネージャーが応募してきていたので、美波の生徒会兼務や、愛梨のグラビア撮影との兼ね合いも認められた(友紀だけは、本気で甲子園でベンチ入りするつもりらしい)のだが――


 少しでも、常識的な頭をしていればわかると思うのだが――


「野球部のマネージャーに、姫川友紀と新田美波と十時愛梨がやってくる」という状況であるのだ。


 三年間、泥まみれになって白球を追い続けて汗を流す――

 という青春とは無縁なのが、進学校の野球部だ。

 部活強制であるくせに「学生の本文は勉強」という進学校的価値観を押しつけて、週に二日は休養日であるのだ。有名私立大学の付属校であり、多くの生徒は内部進学でそのまま進んでいくわけで――


 つまりは、野球部男子は暇を持て余しており――


 そんな中で、マネージャーに友紀と美波と愛梨がやってくるのだ。


 人生において絶対に本気を出さなければいけない瞬間があるとすれば、それは受験勉強でも就職活動でもなく、今、この瞬間であると言えるだろう。飢えた肉食獣の群れに、極上の媚肉を放り込まれるのだ。普段であれば、あなたも自身の大切な友達が奪われる危険に怒りを抱くし――テレビの無責任なおじさんコメンテーターのように「いやあ、襲われた女性側も無警戒で非があると思いますよぉ?」なんて言いたくないのだが――


 この状況に関しては、間違いなく――

『いやあ、襲われた女性側も無警戒で非があると思いますよぉ?』なのだ。

 

 友紀と美波と愛梨は、大勢の男子達に口説かれて、狙われている。

 それは野球部以外の部活動に所属する男子も同様だ。彼女達はどうにか、男達の欲望をかわして――あなたもどうにか、それを撥ね除けさせて――徹底的に、三人をガードしていく。野球の練習は欠かすことはない上に――、美波も愛梨も、あなたの頑張っている姿が見たいからと、野球部のマネージャーを希望したらしいのだ。時折「自分の恋人ではないのに、何故こんなに頑張って他の男子からガードしているのだろうか」「そもそも彼女達の出会いを邪魔する理由は何もなく、そこから真実の愛が芽生える可能性もあるのではないだろうか」と理屈が脳裏をよぎるのだが――

 姫川友紀も、新田美波も、十時愛梨も――

 男子高校生の滾った性欲を恋愛感情と間違える猿共と、付き合ってはならないのだと、内心でたった一人の親衛団を作り出して我慢して――


 そうして――


 あなたは三年生に――


 姫川友紀と、新田美波と、十時愛梨は二年生になった。



――――



「よっしゃ~っ!あたしの勝ち~っ!……えへへ~っ!野球ばっかやってパ○プロ弱くなってない~?」


「おおぉ~、友紀ちゃん強いですね~♪」


「もう、三人とも……ちゃんと勉強もしないとダメよ……?……特に先輩、今年受験生なんだから……わかってるの?」


「もぉ~、美波ちゃんったらぁ♪今はいいんだよ、ねぇ先輩?息抜きだって大事なんだから~っ♪」


「そうですよぉ、先輩……っ♪私も今日と明日は撮影ないので……ゆっくり出来ますよ~……っ♪」


「……ねっ、先輩?今の成績なら、受験も大丈夫だと思いますけど……油断したらダメですからね?」


 あなたの部屋には、今――

 姫川友紀と、十時愛梨と、新田美波がいる。

 それはまるで、彼女達の同級生の欲張り男子が、自慰行為で手淫する際に浮かべる妄想のようなものだが――あなたの隣でピタリと座って、コントローラーを握る姫川友紀の体温も――あなた達の背後でベッドに座りながら、野球ゲームの画面を眺めている十時愛梨の鼻息も――あなたの勉強机に座りながら、月末に行われる資格試験の勉強をしている新田美波の鼓動も――

 全てが、そこに存在しているのだ。

 理性はとっくに、終わっている。

 部活の休養日であっても、自主練を欠かすことはなく、一通りを終えると午後になっていた。

 時折、現実逃避のように忘れるのだが――今の自分は、高校三年生の受験生であるのだ。

 新三年生になったばかりだが、受験勉強に「早すぎる」というのは存在しない。あなたの周りが姫川友紀と十時愛梨だけであれば、彼女達の楽観に従って、だらしなく、夏休みが終わってようやく本腰を入れたのだろうが――新田美波という、盤石の事前準備を好む彼女がすぐそばにいたのだ。だから、というわけでもないが「お風呂に入ったら眠たくなって昼寝しそうだし、先に勉強をしてから汗を流せばいい」と考えて――少し、勉強をして――ようやく、自分自身でも汗の匂いが気になり始めたころに――


『やっほ~っ♪遊びに来たよ~っ!』


『おじゃまします……ふわぁ~、ここが先輩のお部屋ですかぁ……』


『ごめんなさいね?先輩、受験生なのに……邪魔だったらこっそり言ってくださいね?


 二人のこと、無理やりでも連れて帰りますから……っ♪』


 三人の美少女が――

 あなたの部屋に、遊びにやってきたのだ。

 友紀に関しては、未だにあなたのことをただの男友達だと思っている節が多分にある。

「男女の友情は成立するか」という定番の問題に対しては「っていうか、成立しないって思う理由ってあるの?」と根底からの疑問を抱くような、竹を割った単純な性格なのだ。

 その一方で、美波はしっかりと線引きが出来ている。

「あなたに勘違いされないように」と言えば、自意識過剰すぎるのかもしれないが――

 新田美波は、あなたのことをしっかり、男として捉えているのだ。

 彼女達と近い距離で接していれば、自然に胸や尻に視線が行き――手が偶然触れ合えば、それだけで恋が芽生えて――自慰行為の際に、自身の姿を妄想されて処理されるのだ――

 と、理解をしている距離感。

 勿論、美波は上手な立ち居振る舞いが出来るので、それを露骨に見せつけることはないのだが――

 むしろ、あなたにとってはその方が気楽であるのだ。

 十時愛梨に関しては――

 あなたは、未だに理解が出来ていない。

 彼女のゆるふわな距離感は、他の男子にも同じであるように思えるし――同時に、自分だけが特別であるようにも感じる。「自分だけが特別ということは、愛梨ちゃんは俺のことが好きなのでは?」という――性犯罪に繋がる勘違いを抱くことはないが、それでも、愛梨の内心はわかりやすい友紀とも、隠し上手の美波とも違って、まるで想像すら出来ないのだ。

 三人の美少女がそれぞれ、あなたの部屋で定位置に陣取っている状況。

 小学生のときに友紀と部屋で日本シリーズを見て――中学生のときに、友紀と美波と部屋で勉強会を行ったときとはまるで違うのだ。子供の頃はあれだけ広かった部屋も、今ではぎゅうぎゅう詰めの状態。あなたは――極上の美少女三人の肢体から漂う、甘い花の香りを味わえるので幸福だ。彼女達のそれは、すれ違うだけでも男の子を前屈みにしてしまうもの。野球部の部室の中で「姫川と新田と十時、誰の匂いが一番濃い精液が出るか」という話題を語っているときに、文句を言って邪魔が出来ないのは「男の子だから、気持ちはわかる」というものであり――、三人の耳に入らない限りは、好きにさせてやるべきだと思っていたのだが――閑話休題。

 彼女達の匂いは、たまらなく最高であるのだが――

 あなたは今、全身から激しく汗をかいているのだ。

 午前中は野球の自主練習をしていたので、全身を心地よい疲労感と発汗が覆っている。

 親にうるさく言われるので、普段は先にシャワーを浴びるのだが――

 今日は両親が共に、親戚の家に出かけているので不在なのだ。

 だからこその油断であるのだが――


「……んっ」


 彼女達が、少しでも喉から音を発するだけで――

 あなたの心臓は、バクバクと弾むのだ。

 あなたにとっての彼女達の匂いは、甘く蕩けて、無限に嗅いでいたくなるのだが――その逆は成立しないだろう。「押しかけてきた以上、部屋が汗臭いからって立ち去るわけにはいかないけど――でも、我慢の限界が近づいている」と考えていたらどうするべきか。そんな思考すらも、あなたの心臓をバクバクと弾ませて、更なる発汗を滾らせていく。

 悪循環に苦しみを感じていると――


「ねえ?どうしたの?……具合悪いの?」


 隣に座った姫川友紀が――

 あなたの顔をのぞき込んで、尋ねてくるのだ。

 今日の友紀は、タンクトップにホットパンツという軽装だ。

 春の日でも、太陽が燦々と照っているので暑く、幼馴染であるので家も近いのだ。

 大した距離を移動しないからこその油断であるのだが――

 彼女のその格好は、人通りの多い街並みであれば男達が放っておかないもの。

 昔は可愛らしかったので、モデルや子役のスカウトだったのだが――今の姫川友紀は、豊満でワガママな肢体をしている。それこそ――十時愛梨と共演するグラビアアイドルすら、遥かに凌駕したサイズだろう。彼女のタンクトップは中学時代から着用しているものであり――バストサイズが大きくなっても「でもまあ、タンクトップって元々きついじゃん?」と着用し続けているので――今は乳房が布地を押し上げて、臍が見えるほどであり――

 そんな格好で、あなたの顔をのぞき込んでいるのだ。

 視線はどうしても、姫川友紀の谷間へと向かってしまう。

 彼女達の乳房や臀部を、淫猥な視線で眺める男達には殺意を感じていたのだが――

「それはそうと、男の子の肉体と精神を持って生まれて、アレは見ない方が無理だろ」と、男達に抗弁をされる前に自分で考えてしまうのだ。

 今も、そうだ。

 姫川友紀があなたの顔を、下からのぞき込めば――

 当然のように、彼女の豊満な乳房の谷間が丸見えに――


 丸、見え、に――


「……ん~?大丈夫?じゃあもう一戦ね!いやぁ~、最近みんなパ○プロの純粋な対戦ってやらないじゃん?でもあたし的にはさぁ~、せっかくeスポーツにもなってるんだから、ここらで真剣に対人での対戦の価値を追究したいって言うか……あっ、もしかしてキャッツ使いたくて悩んでたの!?だめだよ!キャッツはあたしのだってずっと決まってるじゃん!!」


 姫川友紀は――

 ノーブラ、なのだ。

 嘘だ、嘘だ、見間違いだ――と、心臓をバクバクと弾ませるのだが――

 あなたの網膜にはしっかりと、彼女の乳房と――

 その先端の桃色の突起が焼き付いている。

 AVでは頻繁に目にする光景であっても――それが、あなたの部屋にいる幼馴染であると話は別だ。理性がグズグズに蕩けていく。友紀は何故、ノーブラなのだ。どうせ、着けるのを忘れたのだろう。部活も学校も休みだから、午後遅くに起きて、美波と愛梨に誘われるがままにあなたの部屋に来たのだ。爆乳を抑え込むナイトブラもしないというのは、あなたの思う友紀の姿にはぴったりだ。ああっ、そうだ――ここが街中ならば、あなたはもっと激しく動揺して「お前はマジで可愛くてエロくて、男子に狙われているんだから自覚を持てよ」とお説教をするのが友紀の為だが――幼馴染で、男友達で――「絶対に、そういうことをするはずのない無害な男」が隣では、ノーブラでも問題があるはずはない、のに――


「ああ~っ……これ、先輩がエラーしちゃったんですかぁ?」


 あなたの動揺は、手の震えとなって現れて――

 愛梨の指摘通り、簡単なピッチャーフライすらも落球してしまうのだ。

 頭の中には、友紀の「タンクトップ越しに見える、ノーブラの乳房」がまだ浮かんでいるのだ。

 最後に友紀の裸を見たのは、彼女の乳房が未だに膨らみを迎えていなかった、小学生の頃。それからも友紀は一緒にお風呂に入りたがっていたのだが――あなたの側から「友紀がいつか、大きくなってから嫌な思いをするかもしれないから」と、彼女の両親を通じて警告を出したのだ。友紀は当初は納得していなかったようだが、中学生にもなるとそれは理解出来たようで、お風呂に入りたがることはなく――

 あなたの記憶にある姫川友紀の胸というのは、つるぺたで、乳首がぽっちのように付いているだけなのに――

 AVでよく見る――いや、AVでも見ることが出来ない爆乳であると思うと――


「ああ~っ!先輩!またエラーして……情けないですよぉ……」


「んふふ~っ♪愛梨ちゃんごめんねぇ、これも威圧感ってやつだからさ♪」


 あなたはまたしても、簡単にエラーをしてしまうのだ。

 

「先輩?……かっこいいところ、見せてほしいなぁ……?」


 背後から――

 十時愛梨が、あなたの耳元で囁いてくる。

 彼女もまた、タンクトップにホットパンツという格好だ。

 汗ばんでいるのだろう。彼女から漂うフェロモンは――あなたの下半身に直接響いてくる。姫川友紀も新田美波も最上級の美少女ではあるのだが――彼女達は、大した肩書きを持っていない。勿論、「幼馴染」や「中学からの親友」というのは、気安いお遊びのセックスにおいては、最高の響きとなるのだが――

「現役グラビアアイドル・十時愛梨」というのは――

 男子高校生にとっては、絶対に抗がえない代物だ。

 愛梨はあなたの後頭部に”ぷにゅ……っ♡♥”と、乳房を押し当ててくる。ブラジャーをしているので硬い感触なのだが――あなたの後頭部は「十時愛梨の乳房」ということを認識して、それを「柔らかくて素敵なものだった」と電気信号を改竄して脳に伝えていくのだ。

 十時愛梨は、普段は露出が少ない格好をしている。

 いや――勿論、一般女子高生に比べると圧倒的に露出が多いのだが、それでも「暑がりで、すぐに脱ぎたがる代謝の良さ」を考慮すれば、十分に肌を隠した格好をしている。彼女は自分の身体が、男の子の欲情を煽るとどこまで理解しているのだろうか。大勢の人間は、人目があるところでは良識的な思考と判断をしているが――それは絶対というものではない。仮に街中であっても、すれ違った愛梨の首元に包丁を突きつけて、押し倒してレイプすれば――「近づいたらこの女を殺すぞ!」と叫べば――

 十時愛梨の貞操というものは、簡単に奪われてしまうのだ。

 彼女が今(少なくとも、あなたの知る限りでは)恋人がおらず、貞操を守って居続けているのは偶然に他ならず――

 それなのに、あなたの部屋でホットパンツにタンクトップと、「幼馴染で、あなたが絶対に手を出さないと十年以上の付き合いで知っているから」な友紀と同じ格好をしているのだ。

 男の子の部屋で、爆乳グラビアアイドル美少女がタンクトップにホットパンツで、ベッドの上で膝を曲げているのだ。

 ここで愛梨に襲いかかって、彼女を押し倒して、公称102センチのJカップを鷲掴みにしても――裁判長が男であれば「でも愛梨ちゃんも悪いよ」と情状酌量の余地を引き出してくれるに違いない。学校側も「いやでも、愛梨ちゃんがそんな格好してたら襲うよ」と、あなたを退学処分ではなく無期停学で済ませてくれるに違いない。十時愛梨というのはそういう最上級の存在であり――あなたは今、自分が愛梨をレイプしていないことを誰かに、頭を撫でて、優しく褒めてもらいたいくらいなのだ。


「先輩?私達……本当にお邪魔じゃないですか?」


 新田美波は――

 勉強机に座りながら、あなたに尋ねている。

 プリーツが入った黒のスカートに、水色のブラウスを着用している彼女は――

 友紀や愛梨の痴女スタイルとは違って、至って普通に、健全で、健康的な格好なのだが――

 それを着用しているのが新田美波というだけで、簡単に理性がドロドロになってしまうのだ。

「歩くセックス」と野球部の男子部員が揶揄しているそれが、あなたには「悪口」ではなく「神々しい存在を讃える祝詞」であると思えてしまうほどだ。美波は校則の関係ない校外においても、ミニスカートを滅多に履くことはないのだが――今日は、いつもよりも短く詰めているのだろう。あなたと友紀は床に座り、美波は椅子に座っているからなのだろうが――彼女の真っ白な生足が浮かび上がる光景に「もーっ!早く投げてよ~!」と友紀に怒られる程度には、見惚れてしまうのだ。


「ねぇ~、美波ちゃん……冷房つけちゃだめ~?」


「もぉ、愛梨ちゃん?マネージャーさんに怒られたのよ?愛梨ちゃんのおねだり通りに冷房下げたら、身体冷えちゃって大変だって……」


「うう~……すっごく暑いんだも~ん……っ」


「……ねぇ?美波ちゃん?」


「どうしたの?友紀ちゃん?」


「……美波ちゃんは、えっと……


 暑く、ないの……?」


「あっ♪……そうそうっ♪


 美波ちゃんも暑くないんですかぁ~?」


 友紀と愛梨は――

 美波に、何かを尋ねている。

 それはおそらく「身内ノリ」と呼ばれるものだ。

 女の子同士で、かつマネージャー同士の彼女達の親交には、あなたが不可侵な部分が多々あるのだ。彼女達の「暑くないか」という質問が、お決まりのノリであれば――わざわざ掘り下げて、尋ねて、空気を悪くすることもないのだが――


”ごきゅり……っ”と、美波は唾を飲み込んで――


「そう……ね……っ


 ちょっと……暑い、かも……っ♪」


”ぷちぷち……っ”と――


 美波はブラウスのボタンを、外していくのだ。


 そうして、美波がブラウスを脱ぐと――


「あはっ♪美波ちゃんもタンクトップだったの~?」


「わぁ~っ♪美波ちゃん、すっごく綺麗……っ♪」


「んっ……ごめんなさいね、先輩……っ


 見苦しかったら、許してね?」


 彼女は、内側にタンクトップを着用しているのだ。

 黒のタンクトップ姿に、あなたが思い描くのは”スポーツブラ”だ。

 友紀が小学生のときに、ぺたんこの胸に着用していたそれを、あなたは彷彿とさせられるが――今の美波は、当時の友紀とはまるで違う豊満な乳房をしているのだ。ぴっちりと制服を、校則に従って着こなしていても「胸の部分が大きく張りすぎて、淫らになってしまうのだ」と教職員に言われて――学校の制服規定が改訂されるほどであり――

 新田美波の黒のタンクトップは、男を殺せる破壊力をしているのだ。

 勿論、美波自身は”そもそも、インナーを人に見せることはない”と言い訳が出来るのだ。

 彼女の性格的には、暑い春の日に透けてもいいように”白”を選びそうだが――別に、法律で黒のインナーを着てはいけないというルールもない。それで困るのは――「美波は大丈夫だろう」と油断していたあなただけであり――

 肉棒は、もう痛いくらいに勃起している。

 床に座っているので、姿勢でどうにか誤魔化すことが出来る。下半身が大きめのハーフパンツで幸いしたのだが――それはそうと、全身に滴る汗はもう、誤魔化すことが出来ないのだ。

 肩が触れ合う距離の友紀には、全てがバレているのかもしれない。

 男の子の生理現象というものに、理解を示してくれてはいるが――

 姫川友紀というのは、内側に巨大な乙女を飼っている少女なのだ。

『えへへ~、こんだけ可愛い美少女に囲まれたらぁ……童貞男子高校生はぁ、我慢できないよねぇ~っ♪』とからかってくれるのは、姫川友紀を彼氏に出来た男だけの特権。男友達であるだけのあなたのそれは、彼女も見ない振りをするのがマナーのはず――だったの、だが――


「……ねぇ?


 あたし達のせいで……大きくなっちゃったの……?」


 友紀は――

 あなたの耳元に顔を寄せて、尋ねてくる。

 二の腕に触れる”むにゅっ♡”――

 二の腕に触れる”むにゅっ♡”だ。

 背後の愛梨っぱいは、ブラジャーで窮屈に締め付けられているので、そこには硬さが存在する。勿論、ブラジャー越しの乳房の硬さにも興奮はあるが、童貞男子高校生のあなたには少し、難しい領域にあるというのに――

 姫川友紀のタンクトップ越しのノーブラおっぱいには、そのまんま、柔らかさがあるのだ。

 数秒も触れていないのに――あなたの二の腕にはしっかりと、その熱と感触が残っている。「自分は死ぬまで、姫川友紀のおっぱいが当たった感触でシコり続けるのだろうな」と直感が確信を与えてくるのだが――


「あ~っ……今度は友紀ちゃんがぁ……」


 画面の中では――

 友紀の操作するセカンドが、簡単なフライを落球する。

 何千、何万球と掴んできたのかはわからないが――

 太陽の光が目に入らない、薄曇りのデーゲームなのだ。

 あなたならば絶対に落球をしないとわかっていても――所詮はゲームだ。

 友紀は落球した後も、キャラクターを操作しない。

 ならばあなたも、それに付け入ってはならないと思い、走者をストップさせて――

 最終回の一点差で、ツーアウト満塁になるのだ。

 勿論、あなたが負けている側であり――

 裏の攻撃であるので、これが最後だ。

 延長戦は最初から存在しない設定。

 このバッターの打席が凡退に終われば、友紀との試合も終わるわけで――


「……ねえ?


 一つだけ、賭けない?


 ……お金じゃないってばぁ~っ♪野球賭博じゃないって……んふふっ♪


 あたしが勝ったら、先輩はあたしの命令、なんでも一つ聞くのっ♪


 え~?卑怯じゃないってばぁ……1点差で勝ってるけどぉ、最終回のツーアウト満塁……一打逆転サヨナラの大チャンスじゃん……っ♪ね~っ、いいでしょ、先輩?


 ……なんでもだよ、なーんでも……っ♪


 えっちなお願いでもぉ……絶対NGなし……っ♪


 ……あ~っ♪先輩やらしい目ぇしたぁ……♡……バレてないと思った?


 ……さっきから、あたしのおっぱいジロジロ見てたの……いひひっ♡


 ……んっ、先輩?


 ……あたしね?


 先輩のこと……ずっと好きだったんだ……っ♪」


 友紀は――

 あなたの横顔をまっすぐに見つめて、尋ねてきて――


”ボール!”


 画面の中で友紀は、敬遠のボタンを押しながら――

 あなたのバットが絶対に届かないところに、ボールを投げる。


「……あたしが負けたらさ、先輩……


 先輩の彼女になってあげる……っ♪」


 あなたの耳元で囁かれる彼女の言葉と――

”ボールツー!”と、画面の中で叫んでいる球審。


 全身が冷たく、凍えそうになっているのがわかる。


 愛梨と美波が何か、言葉を交ぜてくれればいいのだ。止まった時を動かしてくれればいいのだ。唐突な告白。十時愛梨はそれを「きゃ~っ♪友紀ちゃん大胆!」と囃し立ててくれればいいし、新田美波は「えっ……ほ、本気なの……?」と動揺を露わにしてくれればいいのだ。それだけであなたは、簡単に思考が出来て――この状況を簡単に打破出来ると言うのに――


”ボールスリー!”


「…………っ」


「…………」


 美波も愛梨も、全くの無言であるのだ。

 唾を飲む音すらも響かない空間。

 友紀はあなたの返答を待ってはいない。あなたが普段からどれだけ――友紀に羨望と、ついでにいやらしくスケベな視線を向けていたかは、彼女自身が一番知っているのだ。

 友紀に無理やり押しつけられて、肯定の意を示していないとは言え――

 その賭けが、絶対的に有効であることを友紀は間違いなく知っていて――

 そうして――友紀が、バットの届かないところに投じた四球目に――


”ストラーイク!”


 あなたは――


「……へぇ?


 やっぱり……本命は、美波ちゃんか愛梨ちゃん?」


 空振りのスイングを、選手にさせるのだ。

 絶対にバットが届かない距離でのスイングは、ただ、あなたを敗北に導くことであり――

 それは友紀にとっては「告白への拒絶」だと感じたのだろう。 

 彼女達は――数多の男達の慕情を、打ち砕いてきた身だ。

 大勢の男の子達が、姫川友紀と新田美波と十時愛梨に告白をするのは、総じて”性欲”に寄るものだ。彼女達の豊満な肢体を自分だけのものにしたい――真っ白な肌にむしゃぶりついて、唾液まみれにして、とろとろの膣肉に自身の陰茎をぶち込んで――最奥で子種を吐き出したいという、性欲を恋愛感情と誤って錯覚したものによる告白だ。

 勿論、それを悪いと言うつもりはない。

 人類がここまで発展と繁栄を成し遂げたのは、万年発情期であり、一年中どこであっても性行為が出来るからに他ならないわけだ。男の子達のその性欲は、決して忌むべき証ではなく、むしろ誇らしいのだと主張するべき。友紀と美波と愛梨の最上級の遺伝子に、一分一秒でも早く子作りをさせて、彼女達の子宮がへたるまで赤子をぽんぽんと産ませるのは世界の幸福であり――それを邪魔しているあなたこそが、むしろ、この世界においては邪魔者であるわけだ。

 友紀は、今までにどれほどの回数告白されてきたのだろうか。 

 あなたが知っている限りでも数百回なので――あなたの知らない分と、同一人物によるしつこい告白も含めると、一千回は軽く超えているのかもしれない。

 一日最大、七人に告白をされたことのある美少女。新田美波のように隙がなかったり、十時愛梨のように肩書きを持っているのとは違う――クラスの冴えない男の子にも、親友のような距離感で接する美少女なのだ。「好きになるな」と言う方が無理な話であり「ワンチャン狙うな」と言う方が不可能な話。姫川友紀に告白をするというのは、彼女のような美少女を前にした男の子にとって、当然のことであり――

 友紀はその一千回を、全て断ってきたのだ。

 彼女にとってそれは、最早流れ作業のようなもの。

「勘違いをさせないように」と最初は自戒をしても、すぐにそれを忘れてしまうのが彼女の魅力なのだ。男子達も元より、絶対的な可能性を持って告白しているわけではない。「ダメで元々」「ワンチャンあるかも」「もし姫川がその気になれば、あの身体を好きに出来るのだ」とあらば、可能性を追わざるを得ないだけの話であり――

 だからこそ、彼女が告白を拒絶する行為に慣れていても――


「そっか~っ♪あたし、振られたんだぁ……あははっ♪振ったことは一杯あったけど……んっ……振られたの、あはっ、人生で初めてかもなぁ~……っ♪」


 姫川友紀は、振られることに慣れていないのだ。

 冗談めかした口調で、友紀は天井を見上げている。

 彼女の大きな瞳からは、堪えようとしても大粒の涙がボロボロとこぼれてくるのだ。

「万死に値する」という言葉が相応しいとすれば、それは友紀を泣かせたあなたに違いない。


「ねっ……あたしの可能性は消えたけどさぁ……ここまで来たら聞かせて?


 ……美波ちゃんと愛梨ちゃん……


 どっちが、本命なの?」


 あなたの背後で――

 二人の美少女が、息を呑む音が聞こえてくる。


 ああ、そうだ――


 こんな都合のいい状況が、あるはずもないのだ。


 ノーブラの姫川友紀に告白をされて、それを断り――あなたの背後には軽装の十時愛梨と新田美波が、それも、あなたの部屋に居座っているのだ。

 友紀の口ぶりから察するに、美波も愛梨もあなたのことを憎からず思っているのだろう。

 あなたが「好きだ」と告白をすれば、ただのそれだけで彼女が出来るという事実。

 友紀の告白には条件反射で拒絶をしてしまったが――冷静な思考になった今のあなたは、美波と愛梨をどちらか選ぶことが出来るのだ。生徒会役員としての肩書きを持ち、立派で賢く、結婚をしたら少し束縛気味だが、間違いなく幸せな家庭を築ける新田美波と――現役トップグラビアアイドルとして、日本中の男の子のオナペットになり、少しふわふわしているが、それでもあなたのことをたっぷり甘やかして幸せにさせてくれる十時愛梨――いや、ここで「男の俺から告白させて欲しい」と軌道修正をすれば、幼馴染で、男友達の親友のような距離感で――だらしなく遊ぶような、スポーツ感覚のセックスでイチャラブ出来る姫川友紀と――あなたは付き合えるわけで――

 だからこれは、夢なのだ。

 嗚呼、何を自分は悩んでいたのか――

 と、深呼吸をして一息つく。

 所詮は夢の中の出来事。

 何を口にしたところで、目が覚めれば現実の彼女達には僅かな影響も存在しないのだ。

 それならば――

 素直な本心を吐露した方がいいわけで――


「……ふぇっ?」


 友紀が素っ頓狂な声をあげるのも、当然な結論――


”三人とも大好きだ”と、あなたは告げる。


 姫川友紀も、新田美波も、十時愛梨も――

 あなたは等しく平等に、愛しているのだ。


 誰か一人を特別視することは出来ずに――誰か一人と付き合うことなぞ出来るはずもない。目の前で三人が崖から落ちそうで、誰か一人しか助けられないとあらば――あなたは、三人の誰も助けずに、みんなが崖に落ちた後で自分も飛び込んで自殺をするという選択肢を取る。間違っていることは重々承知しているが――これは、夢の中の出来事。自分の脳内の妄想が作り出した都合の良すぎる夢の前では、間違っていても本心しか口に出すことが出来ず――ああ、そうだ――

 友紀と、美波と、愛梨と誰か一人と付き合って、セックスが出来るとあっても──

 あなたはそれを選ぶことが出来ず――


 本気で全員が大好きだからこそ、4Pしかしたくないのだ。


 あなたが吐露した言葉に――


「…………っ」


 彼女達は、無言を貫いている。

 自分の中でモヤモヤしていた感情を、あなたは今、ようやく言語化することが出来た。

 彼女達の男友達という立場に甘んじて、その恩恵を享受していたのは――”振られるのが怖いから”ではなく”誰か一人を選びたくないから”であるのだと、自分自身でもようやく気が付いたのだ。

 大前提として、彼女達があなたに振り向くはずはないのだが――

 友紀と美波と愛梨と4P出来ずに――誰か一人を選び、残りの二人を選ばなかった後悔として生きていくのならば――

 最初から何もなかったものとして生きれば、それでいいのだ。


 あなたは今、夢から覚めるのを待っている。


 流石に都合が良すぎる夢であり――

 きっと、三人はあなたの情けない欲望を受け入れてくれるのだろう。

 どうせ夢であるので、それを受け入れてハーレム射精をするべきか――いや、夢から覚めた後の夢精で惨めすぎて、死にたくなるからやめるべきか――なぞと、考えていると――


「……ねぇ?もしかしてだけど……」


「……夢だと思ってるんですかぁ~?」


「う、ん……っ、私もね?逆の立場なら……夢だと思って、ほっぺ抓るけど……」


「……えいっ!」


”ぎゅぎゅ~っ!”


「……これ、現実だよ?」


 あなたは友紀に頬を抓られて――


 そこには、鋭い痛みが走るのだ。


「嗚呼、なんとリアルな夢なんだ」と――

「いや、まさかそんな」が同時に胸の内に湧き上がる。

 激しい絶望は、全ての責任から逃れるための衝動的な自殺と何が違うのだろうか。

 そもそも、元より自分の本心はそれなのだから――感情をごまかして、誰かと付き合って不幸にするよりも――彼女達は彼女達に相応しい、優秀な雄と付き合うべきだから、それでいいのではないかと――思考が――ぐるぐる──めぐるわけだが――


「え~いっ♡」


「わあ……友紀ちゃん、大胆……っ♪」


「ちょ、ちょっと友紀ちゃん!?……あっ……ん、んん……っ♥」


 あなたの顔面に――

 何か、柔らかいものが押し当てられるのだ。

 状況に気が付いたのは即座のことであり――


”ふにゅんっ♡”


 あなたの顔面は、友紀の胸で抱きしめられているのだ。

”夢だ、こんな都合のいいことが現実なはずはない、夢に決まっているのだ――”

 と脳味噌が必死に考えても、下半身で激しく灯った熱が、これを現実だとあなたの本能に訴えかけているのだ。

 いや――

 正確には「こんな幸せなことが、夢であってはならない」と――

 あなたの睾丸で激しく、精液が製造されている状況。

 友紀のタンクトップ越しのふかふかで、ふわふわなおっぱい。女の子のおっぱいというのは、天使の羽根が生えたように軽く、質量の存在しないものだと思っていたのだが――

 ずっしりと媚肉が詰まり、汗の香りも漂うそれは――

 まさしく、肉饅頭と形容するに相応しいものだ。


「ほら……っ♪落ち着いて……深呼吸して?……ねっ?……吸ってぇ~……吐いてぇ~……吸って、吐いて……っ♪


 ……んふふっ、落ち着いた?」


「あのぉ……友紀ちゃん?」


「むしろ……悪化しているような……っ」


 友紀の指示通りにあなたが呼吸をすると――

 彼女の爆乳越しの酸素を、取り込むことになるのだ。

 あなたが汗をかいているのと同様に――姫川友紀もまた、日射の暑い外を歩き、汗をかいているのだ。露出が多い彼女達の身体を冷やさないように、冷房は最低限の28度。狭い一室に四人の人間がいて、それで満足出来るはずもない。友紀のタンクトップにはしっかりと、汗が染みこんでいる。そこにいるのがむさ苦しい男であれば、あなたは命がけの全力で抵抗するのだが――

 男友達のような距離感の幼馴染であり、小学生の時には野球に打ち込み――身体の問題が起きてからはマネージャーに転身して、一番近いところで、満面の笑みで、あなたの努力を見守り続けていた――超絶美少女の姫川友紀の汗が染みこんだタンクトップは――


「うわぁ~……っ♪……気持ちいいですかぁ……友紀ちゃんのおっぱい……っ♡♥」


「んっ……ね、ねぇ?その辺にしないと……あっ♥」


”すぅ~……っ♡ふすぅ♡ふぅ♡ふぅ♡ふす~……っ♡ふがふが……っ♡すんすんっ♡”


「んっ♡もぉ~……くすぐったいよぉ……っ♡」


 あなたの理性を、いとも容易く蕩かしてしまうのだ。

 愛梨と美波は遠巻きに眺めていたのだが――

 あなたが友紀の汗ばみタンクトップをアイマスクにしている間に、隣に近づいてくる。

 ただでさえ狭い男の子の部屋で、四人の存在が密着しているのだ。

 どれだけ細く、ウエストがくびれて、顎に余分な脂肪が付いていなくても――、三十六度前後の数十キロの肉塊が密着しているのだ。熱を帯びないわけがなく――あなたは彼女達の身体から発せられるフェロモンに、脳味噌を溶かされていく。


「……ねっ?実はさぁ……知ってたんだよ?


 あたしと……美波ちゃんと愛梨ちゃん、全員のこと好きなの……っ♪


 え~?……だって、昔からそうでしょ?……優しいのか優柔不断なのかはわからないけどぉ……♪何かを選択するの、すっごい苦手で……っ♪受験勉強も流されるまま……野球だって、あたしがいなかったら続けてないでしょ?


 ……誰か一人を選ぶとかぁ、出来ないだろうな~とは……思っていたんだけど……んふふっ♪


 ……4P、したいの?」


 友紀が囁く言葉に、あなたは縦に頷くだけだ。

「姫川友紀の汗ばみタンクトップ越しデカパイ」をフィルターにして酸素を吸引して、嘘を吐ける知能が健在なはずもない。あなたの言葉に、美波と愛梨が唾を飲み込む音が聞こえてくる。考え得る限り最低のあなたの発言は、百年の恋であっても一瞬で冷めるもの。その上で、あなたは彼女達のただの男友達であるので――

 だから、軽蔑されて全て終わるのならば、痛みを感じずに首を切り落として欲しかったのだが――


「……あのぉ~……


 ……私は、いいですよぉ……先輩……っ♡♥」


 十時愛梨は――

 背後から”むっぎゅ~っ♡♥”と、あなたの頭を抱きしめてくる。

 前門の友紀に後門の愛梨という状態であり――

 あなたの頭は、彼女達の爆乳に両側からサンドイッチされる状態だ。

 男の子が自慰行為にする際の妄想だが――今は、それが現実のものとなっている。ブラジャーで締め付けられた、愛梨の乳房の硬さ。今となってはそれすらも、あなたの興奮を煽るものだ。


「私が先輩を好きになったの、一番最後ですし……友紀ちゃんも美波ちゃんも、すっごく可愛いからぁ……


 多分、正攻法だと私にチャンスないので……


 みんな一緒なら……それはそれで……いいですけどぉ……♪」


「え~……愛梨ちゃん、4Pしちゃっていいの?」


「4P?……って、なんですかぁ?」


「うっわ~っ♪先輩、悪い男の子だなぁ……っ♪何にも知らない愛梨ちゃんとぉ……えっちなこと出来るって思って……興奮してるんだぁ……っ♪」


「えへへっ♪先輩?……えっちなこと、したいんですかぁ……?」


 二人の美少女があなたの頭部を、胸元でギュ~っと抱きしめてくる。

「やはりこれは夢では」「痛みを感じて、めちゃくちゃ鮮明だが、結局夢なのでは」「いやむしろ、自分は今トラックにはねられて生死の境目を彷徨っていて、これは今際の際に見るものなのでは」と思考が浮かんでくるのだが――


「……ねぇ?美波ちゃんは……?」


「あのぉ~……四人で一緒だと……嬉しいんだけどぉ……」


 新田美波は――

 友紀と愛梨のようには、甘えてこないのだ。

 どうにかあなたは、横目で美波の姿を眺める。

 黒のタンクトップ姿で、唇を噛んでいる彼女。責任感が強く真面目な美波は、芸能人の不倫や夜遊び報道ですら眉をしかめるのだ。「好きだから結婚したんじゃないのかなぁ……」と小さく、独り言を漏らしているのも聞いたことがある。彼女の思い浮かべている「清く健全な交際」とはまるで異なるのが、4Pの提案であり――

 美波は絶対に受け入れるはずがないと――

 あなたは、そう思っていたのだが――


「……先輩?


 わかっていますよ?先輩は誰も選べないって言ってますけど……


 もし、本当に、誰か一人選ぶなら……


 それは、ずっと一緒にいた友紀ちゃんで……


 ……正攻法では、私には……可能性がないんですよね……?」


 美波は――

 タンクトップの下に、手を突っ込むのだ。

 友紀はあなたの顔面を乳房で押し潰すことを辞めて、顔を離させる。

 あなたという雄にとって、友紀に見限られるのは自分の死よりも辛いものだが――


”ぷち……ぷち……しゅるるる……っ♥”


「……ごめんなさい、本当は知っていたの……っ


 先輩のパソコン、その……パスワードかかってなかったから……っ♥」


 美波は――

 タンクトップの腋の部分から、ブラジャーを取り出すのだ。

”むっわぁ……っ♥”と湯気が立ちそうなほどに熱を帯びているそれは――

 全校生徒の男子が憧れている「新田美波の生脱ぎ下着」というものだ。

 愛梨や友紀とは違い、美波は自身の大きな乳房を恥ずかしいと思っているのか。ワンサイズは小さなブラジャーをしていたらしい。窮屈に締め付けていた拘束具がなくなると、豊満な乳房は大きく存在を主張してきて――

 タンクトップ越しに”つんっ♥”とポッチを浮かせて――


「……女の子のブラジャー……


 好きなんですよね、先輩……っ♥」


「わぁ~……♡美波ちゃん、大胆……っ♡」


 美波は、あなたの顔の前に近づいてきて――

”むっぎゅ~っ♥”と、そのブラジャーを押しつけてくるのだ。

”ふぅ、ふぅ”とあなたの鼻息は、激しくなっている。

 人を殺したときよりもきっと、心臓は激しく動いて、心拍数は高まっているに違いない。

 美波のブラジャーの内側のパットは、汗で濡れている。

 熱がこもったそこから漂うのは――紛れもなく、悪臭と呼べるもの。勿論それは――同じ女性同士で嗅げば、の話だ。新田美波の汗とフェロモンをたっぷりと吸収した、ブラジャーのパッド部分は――男の子にとっては、脳味噌を焼き尽くす蠱惑的な香りなのだ。


「あぁ~……出遅れちゃった……


 ……んしょ、んしょ……


 ……先輩、愛梨のも嗅いでください……っ♪」


 愛梨は、美波と同じようにブラジャーをタンクトップの内側から取り出す。

 あなたが大好きな「衣服の下でブラジャーを外して、それを取り出して、服を着たままノーブラになる」というそれは――あなたのパソコンの中の、秘蔵フォルダを覗けば誰でも簡単にわかるものだ。機械音痴の両親が、あなたのパソコンの隠しフォルダを覗くはずもないと確信を持っていた。覗く人間がいなければ、パスワードはかけるだけ無駄だと思っていたのだが――


「いっひっひ~っ♪


 怪盗ユッキの手にかかればぁ~……留守中のお部屋に入り込むことも簡単なんだぞ~っ♪」


 幼馴染である姫川友紀は――

 あなたのそうした習性を、把握していたらしい。

 友紀の手によって拡散されたあなたの性癖を、美波と愛梨は受け取っている。美波は白の清楚なブラジャーであるのだが――愛梨が着用しているのは紫の、少しおばさん臭さを感じさせる代物。だが――耳年増の童貞男子高校生のあなたにとっては「可愛い下着を作っているメーカーでは、日本人離れした愛梨のサイズはないのだ」と容易に理解が出来るので――それすらも、あなたの興奮を煽るものであり――


「え~いっ♪」


”むっぎゅ~~~っ♡♥♡♥”


 あなたは、愛梨のブラジャーも顔面に押しつけられるのだ。

 豊満な乳房を持った二人のブラジャーは、一個分のくぼみで十分にあなたの顔面を覆えるのだ。それなのに――今、あなたの顔面には四つの窪みが押しつけられている。美波も愛梨もどちらも汗臭くあり――更には、極上のフェロモンを放っている。あなたの肉棒はビンビンに勃起して、我慢汁でパンツが濡れて気持ち悪いほどだ。

 美波と愛梨のブラジャーに包まれて、彼女達のフェロモンを吸引している状態。

 あなたの性癖を掌握している三人にとって――その姿はむしろ、望んだものであるらしい。

 あなたの頭や首筋を優しく撫でて、甘やかしてくる手付き。雄としてのプライドをぐちゃぐちゃにしてくるそれは――しかし、決して嫌いなわけではない。母の母乳を飲んで育っていたときを彷彿とさせられる、母性の洪水であり――


「むむむ~……っ!ノーブラ好きだと思って、家から着けてこなかったのに……失敗した……っ!」


 最初からブラジャーを外していた友紀が、頬をぷくぅと膨らませる。

 美波と愛梨による下着の誘惑に、混ざれないことが悔しいのだろう。彼女は少し、悩んだ様子を見せるが――元々、姫川友紀に”悩む”という行為は似合わないのだ。

 友紀はすぐに、気が付いたようで――

 ホットパンツを脱いで、あなたの前にキャッツカラーのオレンジのショーツを見せつけて――


「あ……っ♪友紀ちゃん……っ♡♥」


「そ、それはまだ早くないかな……っ?」


 友紀はショーツをするすると脱いで――


「えいっ!」と勢いよく、あなたの頭に被せてくるのだ。


「むふふ~っ♪これでぇ……どこからどう見ても変態さんだね……っ♡」


「んっ……私達も……同じようにしてほしいですかぁ♪?」


「もう……本当に変態さんなんだから……っ♥」


 愛梨と美波も、同様にしてショーツを脱いでいく。

 彼女達は至近距離で密着している上に――豊満な媚肉が全身にたっぷりと付いているのだ。更には、あなたの顔面は二人分のデカブラで視界を覆われていて、普段の十分の一程度しか見えていない。彼女達は――ショーツを脱いでも、肝心な箇所を見せるのは恥ずかしいのだろう。前屈みになり、あなたに下半身を見せることはなく――


「うわぁ~……なんだか凄い格好ですねぇ♪」


「ふふっ♪……女の子の下着を頭に被って喜ぶの……?テレビドラマの変態さんみたい……っ♥」


 あなたの頭に、三枚のショーツを被せてくるのだ。

 彼女達は、勢いよくあなたへと誘惑と挑発を重ねてくる。

 あなたは今、脳味噌がトロトロで、まともな判断が出来ず――

 更には濃厚な雌の匂いで腰が抜けてしまっているのだが――

 それは飽くまで、あなただけが知っている事情だ。

 彼女達がしている挑発は、あなたを獣に変えてもおかしくない代物であり――

 いやむしろ、あなたが特別にヘタレで、臆病で、脳味噌がトロトロになっているだけで――

 普通の男ならば、この遥か前の段階で彼女達を押し倒しているに違いない。

 据え膳を食わないと我慢が出来るのは、妄想の中でだけ。姫川友紀と新田美波と十時愛梨という極上の美少女が、現状ではノーブラにノーパンであなたの部屋にいて、下着を被せてきているのだ。この状態でいきり立った逸物は、彼女達の身体の中で熱を発散させる他にないのだが――

 彼女達は、それを甘んじて受け入れる覚悟があるようで――


「……んふふ~っ♪ねぇ?もしかして……今頃気が付いた……?」


「そうですよぉ……っ♪私たち、実はぁ……♡♥」


「もう……とっくに処女じゃないのよ……っ♥」


 あなたの耳元で――


 脳味噌を破壊するための囁きを、注ぎ込んでくるのだ。


 先ほどまでの誘惑で脳味噌をトロトロにしたのは――あるいはこうして、破壊しやすくするためだったのだろうか。彼女達の囁きに、あなたの全身は激しく緊張して――心臓は胸骨を砕いて、身体の外に飛び出す勢いで暴れている。


「あはっ♪流石に処女でこんなこと出来ないってばぁ~……


 ……ん~?初体験の相手……知りたいの?


 ……いいよっ♪


 あたしはぁ……野球部の先輩……っ♪


 去年までねぇ?必死に守ってきたんだよ?……あたし、幼馴染一筋だったからぁ……っ♪ユッキは簡単に股を開く、軽い女じゃないんだぞ~って……


 でもぉ……♪


 ……無理やり……ごーいんに、レイプされちゃった……っ♪


 あはっ♡大好きな幼馴染くん、虐められたくなかったら~って脅されて……っ♪放課後の部室で無理やり……っ♡痛かったらさぁ?訴えれたんだけどぉ……


 すっごい気持ち良かったんだぁ~っ♪


 そのままセフレにされてぇ……そうだよ?


 先輩がいないときに、毎日毎日……っ♪


 身体の相性抜群でさぁ~……っ♪


 あたし……何回もイかされちゃって~……っ♪


 今日もね、先輩の命令で来たんだよ……っ♡


 一回、あの幼馴染に抱かれてきて……


 粗チンに幻滅して……現実見てこいってさぁ~っ♡」


「私はぁ、業界のお偉いさんが相手ですよぉ~……っ♪


 ふふっ♡♥つい最近のことですよ?……枕営業はやだぁ~って拒んでたんですけどぉ……♡♥いつまでも、そうするわけには行かなくてぇ……♡♥


 お仕事欲しいならって……言われて……♡♥


 お爺ちゃんくらいの年齢のお偉いさんにぃ……♡♥撮影後のホテルで……っ♡♥あはっ♪知ってますか?……グラビア撮影の後って、身体がすっごく火照るんですよ?


 現場の男の子達にジロジロ見られてぇ……♡♥しかも、これって男の子のオナペットにされるんだぁ~って思うと……っ♡♥身体の内側からすっごく熱くなってきてぇ……っ♡♥


 初めてなのに……い~っぱいイかされちゃったんですよ……っ♡♥


 ふふっ♪おじさまがぁ……♡♥他の男の子とも経験してこいって……っ♡♥


 色気がある方がぁ、ワシ好みじゃ~って言うからぁ……っ♪


 先輩と……えっちなこと、したいんです……っ♡♥」


「わ、私も言うの?……え、えっとぉ~……


 ……私はね?というか、その……


 普通に、彼氏いると言いますか……っ♪


 ……あっ?……ねぇ?動揺しちゃったの?……ふふっ♪


 ううん?雑誌にはね……女友達が彼氏作るだけで……男の子って、すごく動揺しちゃうんだって書いてて……っ♪なんでも、男の子はいつでもどこでも……ワンチャン、狙ってるって書いてて……


 嘘だと、思ってたんだけど……へぇ~……♪


 ほんとに、私に彼氏いるって知って……ドキドキしてるんだぁ……っ♥


 そうよ……♥生徒会副会長の彼……っ♪


 ずっと私のこと、好きだったみたいでね?……その子、先輩に凄く似てるんですよ?……だからぁ、私も……告白されたとき……断る理由、思いつかなくて……


 そのまま……生徒会室でしちゃった……っ♪


 二人みたいに、ヤリチンさん相手じゃないから……あんまり気持ち良くはなかったけどね……?……でもでもぉ……♥愛情はすっごく一杯で……っ♥


 私が……まだ、先輩に未練があるって知って……っ♥


 一回えっちして……どっちが上か、確かめてほしいって言われたの……っ♥


 だから……ねぇ、先輩……?


 彼の方が上だって、私の身体に刻み込みたいから……


 一回だけ……セックスしてくれませんか……?」


 三人の美少女は――

 ドロドロになったあなたの脳味噌を、徹底的にかき混ぜてくるのだ。

 先ほどまでの夢のような状況が一転して――地獄まで、叩き落とされている状況。

 彼女達のような極上の美少女が、まさか永遠に処女を守り続けているはずもない。あなたが「男友達であることへの、居心地の良さ」に安寧としている間に――彼女達の周囲の男達は、肉食獣が如き勢いでその媚体を狙っていたのだ。

 彼女達の貞操を守り続けることに必死になり――それを奪おうとしなかったあなたに、今更、何か一つとして後悔をする権利なぞないのだが――


”くすくすくす……っ♡♥”と、あなたの醜態を笑う彼女達に――


 生きていることすらも困難な、絶望が全身を駆け巡るのだ。


 鈍重な置物になったような肉体に――、友紀と美波と愛梨は顔を近づけてくる。

 友紀が右隣で、美波が左隣。あなたの頭の後ろでは、ベッドに座った愛梨がいる。最上級の極上美少女三人に囲まれて、その下着で顔面を覆われながら絶望している――おそらくは、人類史上で唯一の光景なのだろう。彼女達の股間についた、その穴っぽこに肉棒を挿入して、処女膜をぶちぶちとかき分けて征服欲を満たした雄がいるという事実。

 そして――

 それが、あなたではないという事実に絶望していると――


”ちゅ……っ♡”


”ちゅぷ……っ♥”


”ちゅ……はむはむ……っ♡♥”


 三人の美少女は――

 あなたの顔に、キスをしてくるのだ。

 顔面はデカブラで覆われているので、僅かに空いた隙間を狙って――右頬と左頬に、友紀と美波がキスをしてくる。あなたの後頭部の汗臭い匂いを嗅いだ後で、愛梨は、あなたのうなじにキスを落として甘噛みをしてくるのだ。

 彼女達は全員が、ノーブラにノーパンであるのだ。

 他の雄の所有物である寝取られた雌が――あなたへと、愛情たっぷりのキスを行ってくる事実。肉棒が千切れそうなほどの痛みで隆起しているのは、複雑な男心によるものだ。彼女達の身体の所有権が、他の誰かのものであっても、今、あなたを興奮させているのは事実であるし――これから、あなたはセックスが出来るというのだ。男の子にとっては、及第点を遥かに超えた悦びと幸福があるわけで――

 嗚呼――

 後はこれで、友紀と美波と愛梨が処女だったら、どれほど良いかと考えたところで――


「ね~え……っ♪あたし達で言っておいて、アレだけどさぁ……♪」


「流石に……信じられると悲しいと言うか……っ♪」


「……私たちがぁ……ほんとに、そんな簡単にえっちするって思ったんですかぁ?先輩……っ♪」


 三人の美少女は――

 あなたに接吻をしながら、囁きかけてくる。


「嘘だってばぁ~……♪んふふっ♪信じられない?……先輩のだ~いすきなユッキが処女だって……そんなに疑わしい?」


「ふふっ♪私も、経験はないんですよ先輩……っ♪……告白されたのは本当だけどぉ……ちゃんと、断りましたから……っ♥」


「私もですよぉ~♪グラビアのお仕事でムラムラしちゃうのは本当ですけどぉ~……♡♥枕営業するくらいなら……グラビアやめるって決めてるんですよ~?……好きな人……いるので……っ♪」


 三人が囁いてくる言葉は――

 粉々になった脳味噌を、再構築してくる代物だ。

「骨は骨折して治った箇所が、一番強靱になる」という理屈は聞いたことがあるが――

 あなたの脳味噌はまるで別物であり――

 ほっと胸をなで下ろした瞬間に――緊張が解けたのだ。

 元々――あなたの肉棒は、徹底的な我慢を強いられていた。

 今までの人生で”ノーハンド射精”というものを経験したことはないが――姫川友紀と新田美波と十時愛梨の、生脱ぎ立ての下着を五枚分顔面に押しつけられているのだ。彼女達の濃厚なフェロモンに加えて――両頬とうなじにキスをされている状況。むしろ”必死に耐えて、よく頑張った”と自分を褒めてやりたいほどであるのだが――

 全身の力が抜けて、あなたは――


”びゅるるるるる~っ♡♥どぴゅどぴゅ♡♥びゅるるる~っ♡♥びゅ~っ♡♥”


「わっ!?……ふぇっ?えっ?……こ、これって……」


「きゃっ!……しゃ、射精したの……?……なんで……?」


「わぁ~……っ♪男の子の射精って……すごいですねぇ……♪」


 ズボンの中で、射精してしまったのだ。

 彼女達にとっては、想定外もいいところだろう。

 あなたが女性器の詳しい形状や、クリトリスの場所を知らないのと同様に――彼女達の性知識も、モザイク越しのアダルトビデオが精一杯のはずだ。「おちんちんを上下にシゴけばいい」とは理解していても、どういった手付きが正しいのかまでわかるはずもない。細かいところは実践の中で詰めていけばいいと思っていたのだろうが――

 清純な彼女達の性知識においては──

 囁かれる興奮だけで男が射精するというのは、無警戒であったのだろう。

 ズボン越しのビクビクに、三人の少女は息を呑んで驚くばかりであり――

 それは、彼女達が言っていた「経験のある非処女」では絶対にあり得ないものだ。


「……あのね?意地悪しようとしたんじゃなくてぇ……♡


 ……あたし達がさ?処女じゃないって……他の男子とヤってたって聞いて……


 すっごく……嫌な気持ちになったでしょ?」


「ふふっ♪先輩は優しいから……4人一緒じゃないと嫌なのに、4人一緒もいいのかな~?って……不安になっちゃうでしょ……?


 だから……先輩の身体に聞こうって打ち合わせしたの……


 ……ねぇ?


 誰か一人を選んでも……残りの二人の処女が、他の男の子に奪われるの……


 いやでしょ……?」


「んふふ~っ♪先輩?私たち、一杯考えたんですよ~?


 ……三人で、話し合って……決めたんです……っ♪


 先輩が全員一緒がいいならぁ……一緒になろうって……っ♪」


「んふふ~っ♡あたしに感謝してよね!」


「一人に絞られると……友紀ちゃんが圧勝しちゃいますからね……っ♪ねっ、先輩……?ほんとは……ほんとは嫌ですよ?……でも……


 先輩じゃない男の子とえっちするくらいなら……


 4人一緒でも……美波は、先輩と一緒がいいの……っ♥」


「私もですよ~……っ♪ねぇ?先輩?芸能界ではぁ、そういうの結構あるんですよ?大御所俳優さんがぁ、正妻さん一人と、愛人さん一杯って言うの……っ♪この前、20人くらい愛人さんいる人とも共演しましたし~っ♪


 ……それにぃ……


 私達……正妻の座は諦めていませんよ~……♪」


 三匹の雌猫たちは――

 あなたの股間を優しく撫で回しながら、囁いてくる。

 射精という重労働を終えた肉幹と睾丸を、優しく労るような彼女達の手付き。

 普段、あなたは彼女達の掌が肩や腰に触れるだけで、ビクビクと緊張するのだ。距離感の近い幼馴染の友紀が、夏祭りの浴衣姿、セクシーなうなじを晒して『うにゃぁ~……人多いからはぐれないように、手ぇ繋ご~?』と手を繋いできたとき。あなたはその日、帰ってから、友紀の掌の感触を思い出して四回は自慰行為に耽ったのだ。純粋で自由であるが故に、性知識は皆無であるのが、姫川友紀だ。「彼女がいつか、恋人が出来て、その男のちんぽを怖がりながらもおずおずと、舌を突き出してペロペロ舐めることを想像すると――死にたくなるほどの寝取られ感を抱く」とまで思っていたのに――


”すりすり……っ♡さわさわ……っ♡なでなで♡ぐにぐに……っ♡”


「うっわぁ……♡なんか……ベタベタしてる……っ♡」


 今――

 姫川友紀は、あなたの射精直後の股間を撫で回しているのだ。 

 お風呂で皮を剥いて丁寧に洗った後であれば、あるいは悪臭も薄いのかもしれないが――あなたは大量の汗臭さを発しているし、更には「そういう清潔さは、彼女が出来てから考えればいい」と思っていたのだ。腋や股間や肛門には余分な毛がたっぷりと生えている。「好きな人が出来て、距離を縮めて、告白をして、三回目のデートを終えてから準備しても間に合う」と考えていたのに──


「ねぇ……あたし、脱がせてもいい……?」


 あなたは今――

 姫川友紀と新田美波と十時愛梨に、囲まれて逃げ場をなくしているのだ。

 友紀がズボンに手をかけても、あなたには抵抗することは出来ない。

 いとも容易く、下着ごと脱がされて肉棒を露わにされると――


「わぁ……っ♡」


「きゃ……っ♥」


「……んふふ~っ♡♥」


 三人の美少女は――

 興味津々に、あなたの肉棒を見つめているのだ。

 先ほどまで、彼女達は美少女過ぎる顔面をあなたの瞳に捧げていた。

 それぞれが「顔の良さ」だけで、アイドル業界のてっぺんに立てるような美少女顔をしているのだ。彼女達の顔でシコるだけで、濃厚な精液がドクドクと吐き出される。極上の肢体ですらもおまけになるような顔の良さが、三人の美少女であり――

 彼女達は今、あなたの顔ではなく――

 射精直後の、半勃起した肉棒を夢中で見つめているのだ。

 画面越しに映し出されるそれは、モザイクから避けて逃れることは出来ない。三人はそれぞれ「陰茎 医療用 無修正」というワードで検索する悪知恵は持っていないのだろう。

 おそらくは、彼女達が初めて見る、大人の雄の肉棒であり――


「……な、なんかグロいね……芋虫みたい……」


「ねえ?痛くなかった?……んっ、ならいいけど……っ♥」


「興奮してくれたんですか~?私たちでぇ~……♡♥」


 三人の美少女は夢中になって、ペニスを見つめてきて――


「……あたしたちのも、見たい?」


「……そうよね♥見せてもらったら……見せないと、不公平よね……っ♥」


「えへへ~っ♡♥……誰にでも見せるわけじゃないですからね~?」


 あなたの顔の前で、立ち上がる。


 彼女達は――


 先ほど、自らのショーツを脱いだ際に、ホットパンツとスカートも一緒に脱いでいる。


 豊満な上半身の媚体とタンクトップに――更には、あなたの顔を覆う五枚の下着が存在したのだ。そのときには見えなかったが――立ち上がってしまえば、隠すものは何もなく――

 あなたは、ネットで見ることしか出来なかった「女性の、モザイクがかかってない生の膣」を――


「うっわぁ~……っ♪流石に……ちょっと恥ずいかも……っ♡」


「ん……っ♥へ、変な形じゃないかしら……っ?」


「…………っ♪」


 三人同時に、眺めることが出来るのだ。


 頭がおかしくなりそうな、目の前の光景。


 学校中の男子の視線を集めていた、極上の美少女三人。それぞれタイプが異なれど、一人一人が頂点を極めていることは間違いのない彼女達が――

 あなたを前に”おまんこクパァ”をしている事実。

 友紀は赤く充血した膣肉を、片手の人差し指と中指で広げている。美波は少し色が沈着した膣肉を、両手の親指で割り広げている。愛梨は――そうした誘惑に慣れているのかもしれない。愛梨自身と同じ、ふわふわで緩やかな雰囲気を纏った桃色のお肉を――両手の、親指と人差し指を使って、内側を見せつけているのだ。

 女性の股間に――

 膣が付いているという事実に、あなたは耐えきれなくなる。

 男の子の肉体には、穴と呼べるものがほとんど付いておらず――しかもそれは、耳や鼻や口と言った、自分では見えない箇所だ。肛門は鏡が複数枚必要な上に、わざわざ見る理由もない。唯一と言っていい鈴口も普段はすぼんでいて――尿道を広げるには、何かを出さねばならないので、顔に直撃してしまうのだが――

 女性の膣というのは、違うのだ。

 雄の股間から生やした、数センチから二十数センチの肉の棒を挿入されるためだけに作られた――彼女達の股間の穴。あなたには彼女達の赤色や桃色が、まるで、内臓の色のように感じられる。おまんこくぱぁをしながら、三人の美少女は息を呑んで顔を真っ赤に染めている。膣肉というのは、身体の外側から見ることが出来ても、カテゴリとしては”内臓”に分類されるのだろう。身体の”内側”を見つめられている状況に加えて――


「これ……ブライダルチェックって言うのよね……っ♥」


 美波の言葉の通り、これはまるでブライダルチェックなのだ。 

 雄のつがいの妻となる雌が、果たして子を孕む機能を有しているのか――というチェックをするような代物。友紀と愛梨は頭にクエスチョンマークを浮かべるが――すぐに、言葉の意味をなんとなく察したらしい。顔はもう、完熟リンゴのように真っ赤に染まり――”ぽと……っ♡ぽた……っ♡♥”と、彼女達の下半身から熱を帯びた愛液が垂れてくる。

 AVでは滅多に見ることが出来ない、現役女子高生の無修正の膣だ。 

 健全な男子高校生なので、合法や違法と言った垣根を越えて――無修正の膣を見たことは多々ある。インターネットには世界の全てが転がっているのだ。「意外とグロいな」「気持ち良くなさそう」「モザイク付いてる方がシコれるな」とあなたは思っていたのだが――

 目の前に存在する、幼馴染美少女達の膣肉に――

”ヘコヘコ、ヘコヘコ”とあなたは、思わず空腰を振ってしまう。

 少し汗臭い友紀の膣肉と、柑橘系の香りが漂う美波の膣肉と――甘く、フルーツのような匂いがする愛梨の膣肉。それぞれが別物であり、同時に全てを舐めしゃぶりたくなる代物。床に座ったあなたが、腰をヘコヘコとしながら彼女達の膣に顔を近づけているのだ。荒くなった鼻息が吹きかけられて、反射して「極上美少女のまんこお肉を経由した鼻息」へと変換されて吸い込まれる距離。彼女達もまた、もじもじと腰を動かしだす。恥ずかしさのあまり、どうにか逃げ出したいのだろうが――ここでやめてしまえば、あなたという雄に一生モノのトラウマを残すと思っているのだろう。愛情が故の献身であり、あなたはそれにつけこんで――彼女達のおまんこを眺め続ける。

 だが――


「……ねえ~……もう、恥ずかしいんだけど……っ♡」


「……ずっと見ているだけでいいの?先輩……っ♥」


「私は……ず~っと見ててもいいですよぉ~……♡♥」


 あなたが、彼女達の膣肉を眺めて、勃起して、腰をヘコヘコしながら頭の悪いバカ犬のように盛るのと同様に――

 彼女達にも性欲が存在して、あなたの肉棒の勃起を前に発情しているようだ。

 膣肉がうごうごと、触手のように蠢いているのは――あなたの劣情が故の錯覚が、全ての原因とは言い切れない。雄の逸物をもてなすための、最上級の膣肉。友紀と美波と愛梨が、最上級の容姿を持ち、極上のデカパイとデカケツをしているのは――単純に言ってしまうと”繁殖のため”であるのだ。人が生きる意味は哲学になるが――人類が生きる意味は、後世にその子孫を残すため。そうなったときに、最上級の容姿と肉体で雄を惹き付けている彼女達が――

 まさか、子孫を残す能力に欠けているはずもないのだ。

 一点の非が存在しないからこそ、”完璧美少女”を名乗ることが出来るのだ。

 いますぐに押し倒して、ヘコヘコと腰を振ればどれだけ気持ちいいだろうか。幼少期から運動していた友紀の処女膜は、きっと張りがあってすぐに破れるのだろう。一方で、ほわほわしている愛梨の処女膜は、きっと弾力性があって簡単には破れずに、肉棒と一緒に押し込まれていくのかもしれない。全ては適当な推測の、血液型占いよりも信憑性の薄い童貞の妄想ではあるが――

 あなたには、それが事実かを確かめる”権利”があるわけで――


 それ、なのに――


「あ……っ♪言っとくけどぉ……


 本番は禁止、だかんね?」


「……今年、最後の夏なんですよね先輩?


 ……それなのに、本番しちゃったら……お猿さんになっちゃうでしょ?」


「あくまでもぉ~……先輩がムラムラして……


 野球と受験勉強に集中出来ないとき用のお手伝いですよぉ~……っ♪」


 彼女達は――

 あなたにまるで、死刑宣告のような言葉を告げてくるのだ。

 肉棒は、絶望のあまりに”びぐんっ♡”と弾み、暴発しかける。

 どうにか根元を引き締めてキャンセルをするのだが――

 その分、心臓はバグバグと弾んでいる。


 あなたには――彼女達の処女膜を破る権利があるのだ。


 最初から何も持っていない男が、十年後の同窓会で、赤ちゃんを連れた友紀と再会をして「あーごめん、おっぱいの時間だ」と言われて、授乳服越しに赤ちゃんにおっぱいを吸わせる後ろ姿を眺めて――寝取られた気分に浸るのとは、まるで意味合いが違う。

 あなたは、目の前の三枚の処女膜を、自身の股間から生やした穢れた逸物でぶちぶちと破る権利が与えられているのだ。

 それなのに――

 彼女達は、頭の悪いバカ犬を躾けるように”待て”と言ってきている。


 勿論、あなたが強引に押し倒せば彼女達はそれを受け入れるだろう。


 あなたのことを大好きだ――と、彼女達は言ってくれているのだ。あなたの欲望を発散させる為ならば、少しくらいは許してくれるに違いない。一度でも身体を重ね合わせれば、後はなし崩しに――とまで、ヤリチン様のように考えることは出来ないが――

 友紀も美波も愛梨も、結局はあなたに甘いわけで――

 それをお願いすれば、受け入れてくれると知っているのだが――


「……んふふ~っ♪ごめんね、先輩♡


 あたし達……期待させちゃった?」


「ほ、本番はだめだけどね?……その……お手手とか、お口とか……恥ずかしいけど、おっぱいとかならいいのよ?」


「せんぱ~い……っ♪我慢しないでくださいね~?


 ……私達に……おねだりしたいこと、言ってくださいね……?


 なんでもいいですよぉ?……おまんこ使うこと以外ならぁ~……っ♪


 先輩がずーっと考えてた……えっちな欲望……っ♪我慢しちゃだめですよぉ~……


 ……せっかく4Pするんですからぁ……


 ……一番したいこと……ねっ?」


「うわぁ……♡愛梨ちゃん、大胆……っ♡」


「ほんとに……すごいわね……見習わないと……♥」


 愛梨は――

 上体を仰け反らせて、下半身を突き出してくる。

 鼻先が”にゅる……っ♡♥”と触れ合う距離。このおまんこを食べられないという事実に絶望をしながらも――同時に――「あと数ヶ月我慢すればいいのだ」という事実が、ムクムクと湧き上がってくる。三人には内緒にしているが、あなたが「大学は受験を考えていたが、絶対に指定校推薦かAO入試にしよう」と決めたのはその瞬間であり――


”~~~~~~~!!!”


 あなたは――


 心の底に溜まっていた欲望を、彼女達にさらけ出す。


 それは、男の子であれば誰しもが一度は願う夢だ。


 だが――現実的には、たった一人の巨乳の彼女を作ることすら男の子には容易ではない。

 しかも――複数人とあらば、それは夢のまた夢。

 時折思い出しては、風俗サイトを検索して――多額の費用がかかることを知り、体験レポやアダルトビデオで妥協するほかにない欲望を――


「うわ……っ♡ちょっと変態すぎな~い?」


「ふふっ♪……先輩?……いいですよ?」


「じゃあ……誰を選ぶか、決めてください……っ♪」


”三人のおっぱいを吸いながら、おっぱいを揉んで、パイズリしたい”と――


 あなたは、彼女達を見つめてまっすぐに告げるのだ。


 通常であれば、一発で幻滅されるような代物であっても――

 彼女達の好感度がカンストしている限りでは、それは”男らしさ”として変換されるらしい。

 三人はもじもじと内腿を擦り合わせながら、あなたを見つめていて――

 あなたが顔をあげると、三人の爆乳に見下されているのだ。

「おっぱいがデカすぎるから、乳の真下は影になる」という――普通の男が生涯知らないであろう知識に、脳味噌は喜んでいる。下から見上げる彼女達の生乳。細くくびれたウエストからは考えられないほどの、圧倒的に巨大な肉饅頭があなたを見下していて――

 愛梨に至っては、乳が邪魔で顔が見えなくなってしまうのだ。


「……誰のおっぱい揉んでぇ……♡」


「誰のおっぱい……吸って……っ♥」


「誰のおっぱいで挟んでもらうか……決めましたか~?」


 彼女達は――

 前屈みのセクシーポーズで、あなたを誘惑してくる。

 普段はカラッとした声色の友紀ですらも――

 今は濃密に、耳の中でへばりつく粘液のような声色で挑発してくるのだ。


 あなたは当然ではあるが、決めることは出来ない。


 自慰行為の際に脳内で描いていた妄想は――まるで、絵心のない人間の出力と同じように、際どいところには強い補正がかかっているのだ。脳内で彼女達の3人6個のおっぱいに囲まれたとしても――実際に、順番や役割を決めたことは一度もない。 

 そんなあなたの態度は、幻滅されてもおかしくないものだが――


”す……っ♡”と彼女達は態勢を低くして――


「ほらぁ~……っ♪あたしにパイズリ、させたいよねぇ……♡」


「……私ね?あんまり大きくないし、したことないけど……でも、頑張るわよ?」


「んふふ~……っ♪現役ジェーケーの~……グ・ラ・ド・ル……っ♪」


「あ~っ!ずるいよ愛梨ちゃん!あたしだって……幼馴染だぞ~……っ♪」


「JKなのは全員一緒でしょ?……ねっ……せ、生徒会長のパイズリって……響き、弱いかしら?」


「ほらほら~……っ♪選んでくださいよ~……っ♡♥」


「ちなみにぃ……あたしが、100センチ丁度の……Jカップ……っ♡」


「私は、その……二人より小さくて……93のGカップ……っ♥」


「……は~いっ♪106センチのKカップで~す……っ♪」


 彼女達は――

 三人とも、示し合わせたように蹲踞となる。

 大股を開いて、つま先立ちになるそれは――優れた体幹を必要とするもの。

 だが――あなたの目の前にいる極上の美少女達は、それぞれが最高の肉体をしているわけで――身体の内側も同様に、優れているらしい。つま先立ちのがに股という、クソお下品なポーズに加えて――彼女達はノーパンにノーブラ。

 大股開きになった膣肉を見せつけて、頭の後ろで両手を組むそれは――

 妄想の中ですら「いや、流石に清純なあの娘達が、そんな下品な真似をするわけがないだろう」と――自慰行為の没入感を損ねるので、出来ない代物であるのだ。

 彼女達も本来であれば、そんなことは絶対にしないだろう。

 だが――変態にして健全である、男子高校生のあなたの欲望を満たすためには躊躇している余裕はないらしい。友紀と愛梨はノリノリであるが、美波は恥ずかしそうに顔を真っ赤に染めている。その違いですらも、今のあなたの海綿体にはビンビンに響いていくのだ。

 彼女達は自身の乳房を無防備に、あなたの前にさらけ出してきて――


「……あっ♥……もう……私のおっぱい、吸いたいの……?」


 あなたは、美波の乳房の前で彼女にそれを告げる。

 二人よりは圧倒的に小さな乳房であるのだが――

 93センチのGカップというのは、圧倒的な存在感を秘めている。

 普通の男の子にとって、恋人というのはBカップもあれば十分に幸せで「うおっ!おっぱいが揉める!」という悦びを抱くのに――新田美波のバストは、93センチのGカップも存在しているのだ。

 あなたの目の前で、呼吸の度にふるふると揺れている極上の肉饅頭。

”複数球団競合ドラフト1位”とでも言うべき存在が、両側に存在しているだけで――美波のスレンダーな肢体には、その93センチがたまらなく魅力的であるのだ。先端のぷっくりと膨らんだ乳首は、”新田美波の乳首”に相応しい、桜色で慎ましい代物。眼球をギンギンに見開いていると――”ぷにゅっ♥”と眼の粘膜に触れて、そこでようやく、あなたは近づきすぎていたことに気が付く。「普段は華の香りしか漂わない、新田美波であっても――ブラジャーを剥いだ乳は、ちょっと汗臭いのだな」という実感に興奮しながら――あなたは美波の乳を吸いたいのだと伝えて――


「え~……っ♡♥私の、揉むだけでいいんですかぁ~……?


 ……むぅ……負けた気分……っ♡♥」


 あなたは、愛梨の乳房へと直接それを告げる。

 彼女の爆乳は――圧倒的な存在感を持っている。

 勿論、本来ならばあなたは真っ先に”パイズリして欲しい”と土下座をして、額を床にぐりぐりと擦りつけながら頼むべきだ。奇跡的な幸運で十時愛梨の唯一の男友達になってから、あなたは彼女のイメージビデオを購入したのだが――そのどれもが、男の子を圧倒的に惹き付ける魅力に溢れていたのだ。愛梨はAVのように過激な撮影は、絶対的なNGとしているようで――そのイメージビデオは、本当にグラドル十時愛梨の可愛らしさをアピールするだけだが――

 十時愛梨という存在は、そもそもがエロすぎるのだ。

 水着姿でビーチを走り、乳をぶるんぶるんと揺らすだけで――男の子にとっては勝てるはずもない存在だ。砂場に寝転がって、立ち上がり、乳に付いた細かい砂の粒子をパラパラと払う光景を見て――嗚呼、今すぐ死んで生まれ変わって砂粒になりたい、と願わない雄はいないだろう。水着姿でシャワーを浴びたとき、彼女の身体の曲線美を這いずり回るお湯に嫉妬をするのは、雄の本能によるものなのだ。

 最初に愛梨を助けたときに、下心は存在しなかったが今は違う。

 愛梨と接して、普段の柔らかく穏やかな彼女の態度と――イメージビデオの中で妖艶に男を誘惑する姿が、あなたの中で重なり合うのだ。事務所の社長が「愛梨のプロデューサーを男にしたら、過ちが起きるから、絶対に女性のプロデュンヌにしろ」と言っていた言葉の意味が、あなたには重々に理解が出来る。

 そんな愛梨の乳房で――

 パイズリ、をしてもらえるという興奮があなたには存在したのだが――


「あ~っ、わかるよ、わかる!愛梨ちゃんのおっぱい……凄すぎて、現実味なくて……っ♪いきなりパイズリおねだりする勇気、ないんでしょ?……んふふ~っ♡わかるよぉ♡……幼馴染なんだから、ねっ?」


「むぅ~……おっぱいがえっちすぎるから……だったら、許しますけどぉ……っ♡♥」


「あははっ♪ということで、ご苦労二人とも……っ♪


 ……メインディッシュは……ユッキのものだよね……っ♡」


 姫川友紀が告げるとおり――

 あなたは、十時愛梨のパイズリに気後れしてしまったのだ。

「愛梨にパイズリされる!!」という興奮よりも「自分のような矮小な羽虫が、果たして、十時愛梨という極上グラドルのパイズリを受けるに足る存在であるのか」という不安が、あなたの脳内を支配しているのだ。それに比べて――姫川友紀のパイズリは気軽に受けられるわけで――

 と、あなたの脳味噌は完全に間違いを引き起こしている。

 だが――

 十時愛梨の、ずっと、画面越しに眺めていた106センチKカップの生パイを拝んだ後で、友紀の乳房を前にするとあなたには安心感が漂うのだ。

 彼女とは小学二年生の頃からの付き合いであり――あなたはその間ずっと、友紀と親友関係を繋いでいたのだ。それはまるで、忍者が木を飛び越える跳躍力を手に入れる訓練のようなものであり――

 毎日、毎日、友紀の乳房の成長を眺めてきたので――

 どれだけのサイズになっても、友紀の乳房は適正サイズに感じられてしまうのだ。


「これねぇ~……毎日い~っぱいオナニーして大きくしたんだよ……?雑誌にね?オナニーしたらぁ……女性ホルモンいっぱい出て、えっちな身体になれるって……っ♡


 そしたらぁ……大好きな男の子が振り向いてくれるって……雑誌に書いてたからぁ……♡


 毎晩……毎晩……


 あたし……先輩のこと考えてぇ……オナニーしてたらぁ……♡


 一メーター丁度のJカップ……っ♡大きくなっちゃった……っ♡」


 友紀は――

 あなたを見下ろしながら、囁いてくる。

 彼女があなたに好意を抱いていたのは――

 飽くまでも、男友達の距離感だと思っていたのだが――

 実際には、それが違ったのならば。

 男の子というのは贅沢であり、かつ愚かな存在だ。あなたの頭に浮かんでいるのは「じゃあ、もっと早くに――中学時代の、友紀の膨らみかけのおっぱいも堪能できたのでは?」という後悔だ。だが――友紀にとっては”遅すぎる”というものは存在しないらしい。


「んじゃんじゃ……


 幼馴染のユッキのパイズリで……気持ち良くなろうか……っ♡」


 彼女は蠱惑的な笑みを浮かべて――

 あなたの顔に、乳房を押しつけてくる。


「あ……っ♪私も……っ♥」


「ずるいですよ~、友紀ちゃん……っ♡♥」


 そのまま、美波と愛梨もあなたの顔面に乳房を押しつけてくる。

 93センチGカップと、100センチJカップと、106センチKカップ――、六つの肉饅頭があなたの顔面を覆っているのだ。彼女達はそれぞれ、頭の後ろで腕を組んでいるので――乳房の体積と質量に依存して、顔に乳を押しつけているわけであり――呼吸が出来るギリギリのラインのそれは、生き地獄と呼んでも問題はないだろう。誰かが一人「おしくらまんじゅう……押されて泣くな……っ♡」と言い出せば、後はもう、勝てるわけがないのだ。まるで幼子が暖を取るような態度で――極上のデカパイを押しつけられて、気が付けばあなたは理性をなくして――ベッドに寝かされていた。



――――



”ぬちゅっ♡ぱちゅんっ♡どちゅっ♡にゅぶぶぶ~っ♡ぶちゅっ♡ぐぶっ♡”


「あっは~っ♪敏感すぎだよ先輩~っ♪……うわうわっ♡なんか白い泡立ってきたぁ……ぐぶぐぶして……んふふ~っ♡気持ちいいの?……ユッキのパイズリがぁ~、そんなにいいんだぁ~……っ♡」


”もにゅもにゅっ♡♥ふにふにっ♡♥ずっし~んっ♡♥たぷたぷっ♡♥ゆさゆさ……♡♥”


「やんやん……っ♡♥えっちな触り方しちゃ、だめですよ~……っ♪現役JKのぉ……人気グラドル……♡♥十時愛梨のおっぱいはぁ……んん……っ♡♥すっごく敏感なんですからぁ~っ♡♥」


”ちゅぱちゅぱっ♥ちゅ~っ♥れろれろっ♥むちゅ~……っ♥ちゅっ♥ちゅっ♥”


「んっ……おっぱい、吸うの好き?……ふふっ♪いいわよ……っ♥私のおっぱい……え~っと……新田美波の、生徒会長おっぱい……っ♥たっぷり味わって……大きく育ってね……っ?」


 あなたは今――


 姫川友紀にパイズリされながら、十時愛梨の乳を揉み、新田美波の乳首を吸っているのだ。


 他人から「そういう体験をした」と言われれば「いい夢を見たんだな」と返してやれるが――

 今、あなたの目の前にはその現実があるのだ。


「ほらほら……っ♥もっといっぱい、んっ♥赤ちゃんみたいに、吸っていいからね……?……んんっ♥ふぅ♥ふぅ♥……ごめんなさい、ほんとは……んんっ♥おっぱい、ねっ♥乱暴にされて……吸われたらぁ、痛いって、んっ♥言わなきゃ、かもだけど……んん……っ♥


 おっぱい、吸われて……


 気持ち良くなっちゃって……ごめんなさい……っ♥」


 美波は、あなたを膝枕で抱きしめている。

 片手で頭を持ち上げて――反対側の手で、あなたのお腹を優しくスリスリ、ポンポンと撫でてくれるのだ。母親が、腹を痛めて産んだ幼子を愛するような、母性に満ちあふれた手付き。美波の慎ましく小さな桜色の乳首は――どうやら、彼女の性感帯であるらしい。

 あなたが舌を這わせる度に、彼女は身体をビクビクと弾ませていくのだ。


「んん……っ♡♥どうですかぁ……現役グラドルのおっぱい……っ♡♥……いっつも、これ……見てましたよね……っ♡♥女の子はぁ~……視線に敏感だから……気が付くんですよ……っ♡♥


 ……ねっ♡♥


 もっと……強く……揉み込んでもいいですよぉ~♡♥」


 愛梨は、添い寝をしながら乳房を揉ませてくれている。

「全裸の十時愛梨が、隣で寝転がっている」というだけでも、彼女の全ての写真集とイメージビデオを足して合わせたものよりも、強い興奮が存在しているのだ。それなのに――彼女はあなたの掌に、乳房を押しつけてくれる。柔らかくて、掌をたっぷりと広げても手中に収めることが出来ない爆乳。更には今、彼女は寝転がっているので――愛梨自身の体重も、あなたの掌にはかかってくるのだ。


「あはっ♪おちんちんビクビクしてるぅ~っ♪情けないなぁ、おーい……っ♡


 そんなに、んっ♡ユッキのパイズリが気持ちいいのぉ~?だらしないなぁ、んふふっ♪」


 友紀は――あなたの勃起した肉棒を、乳房で挟み込んでくれる。

 彼女のテクニックは、至って平均的だと言えるだろう。

 勿論、あなた自身もパイズリはAVで見たことしかない代物であり、あれこれ語れるほどの経験値もないのだが――

 友紀のパイズリは、単調に上下にシゴきあげるだけのものだ。 

 先ほどの暴発射精と、我慢汁でドロドロになった肉棒を――彼女は乳房の谷間で挟み込み込み、シゴきあげてくる。勿論、あなたの興奮を激しく煽って、簡単に射精に導くようなものであるのだが――

 それはあなたが、友紀のことが大好きすぎる上に――

 美波と愛梨からもご奉仕を受けているからであり――


「あ~っ♪あたし、パイズリめ~っちゃ上手いかも……いひひっ♡ほらほらぁ♡男の子も潮噴けるんでしょ~?いいよぉ、出しちゃって……っ♡ユッキの♡パイズリで、潮噴いちゃえ~っ♡」


 友紀は、調子に乗ってパイズリの勢いを加速させていくのだ。 

 男の子の威厳を保つためには、友紀にガツンと言ってやる必要がある。この先、彼女が誤った勘違いをしないように「お前のは、乳がデカい上にギチギチだから気持ちいいだけで、テクニックは大したことないぞ」と言ってやるべきなのに――


「ほらほら……っ♪おっぱいに集中して……っ♥


 ……ママのおっぱいでぇ……気持ち良くなりましょうねぇ……♥」


 美波があなたの頭を撫でながら、乳を吸わせてくるので――

 男としての威厳は、いとも容易く崩れ落ちていくのだ。

 普段は凛としていて、背筋をピンと伸ばして、だらしないところを滅多に見ることが出来ない極上の美少女が――目尻を普段よりもトロンと落とした、恍惚に浸たった垂れ目であなたを見下ろしているのだ。

 ちゅぱちゅぱと吸っても、当然ではあるが、美波の乳首からは何も出てこずに――

 同時に、あなたには彼女を孕ませて母乳を出させる権利があるのだ。

 舌先で乳首をコロコロと転がして、あなたは美波の顔を見つめる。鼻の下を伸ばして乳首を吸っているので、きっとたまらなく無様な顔なのだろうが――


”にこ……っ♥”


 美波は、あなたに優しい笑みを浮かべ返してくれる。

「頑張っている男の子の姿は、どんなに無様でも笑ってはいけない」という正統派ヒロインのような価値観を持っているのが新田美波だが――乳首を吸うために無様な顔をしている男の子は、笑ってやるのが道理であるのだ。自身の無様すらも肯定されて、雄として持ち上げられるムズムズは――股間に満ちて、あなたの精液を充填させていく。

 そのまま、美波のおっぱいを吸い続けていると――


「あっ……♪美波ちゃん?


 あたしの鞄に~、いいもの入ってるよ~……っ♪」


 友紀は美波にアドバイスをして――

 両手が塞がってる美波の代わりに、愛梨が「~~♪」と鞄を漁ると――


「あ……っ♪コーヒーのミルクだ~っ♪」


 愛梨の手には、珈琲用のポーションが三つ握られている。

 苦いのがあまり好きではない友紀が、いざというときの為に鞄に忍ばせていた様子であり――賞味期限は気になるが、今はそんなことはどうでもいいのだ。

 愛梨はきょとんとしているが、美波はすぐに理解したのだろう。


「…………飲みたい?」


 と、あなたに一言だけ告げてくる。

 

「いや、いいです」と言える男が――

 極上の美少女三人のおっぱいハーレムご奉仕を受けている状況で、一人として存在するのだろうか。

 あなたは美波の乳首を甘噛みして「きゃんっ♥」と声を響かせさせて――それが返答。「もう……意地悪な赤ちゃんなんだから……っ♥」と、あなたに熱っぽい視線を向けてきて――瞳を潤わせて――


「愛梨ちゃん……♥


 私のおっぱいに……それ、垂らして……?」


「あ……っ♪


 は~いっ、美波ちゃん……♡♥」


 美波は――

 自身の乳房に、コーヒーミルクを垂らしていくのだ。

 彼女の豊満な乳房の上乳に垂れたミルクは――重力に従って、彼女の乳房の曲線を這っていく。最後に到達するのは先端の乳首であり――

 あなたの舌には、ミルクの甘みが広がっていく。

 本物の母乳の味は、調べたことすらないが――美波ママに頭とお腹を撫でられながら、ミルクの甘みを感じていれば――それは即ち、本物の母乳であるのだ。あなたは今、母の腕の中で揺られて、何一つ不安を抱えていなかった幼子に戻った気分だ。三つのコーヒーミルクはすぐに空になるが――美波の「母乳味の乳首」というのは、永遠にむしゃぶりついても、味が消えることはないのだろう。”れろれろ♥ちゅぱちゅぱ♥”とあなたは激しく乳首に吸い付いていき――「んん……っ♥」と美波は、艶っぽい声を奏でていく。

 乳首だけで彼女を絶頂に導くことが、果たして出来るのか。

 乳房と乳首が性感帯であっても――最低限の開発をしていなければ、難関であることに間違いはない。そして――その一方で、美波が自身の乳首を開発している姿を想像すると、海綿体に強い熱が灯っていく。あなたの舌使いの激しさに「んっ♥きゅふ……っ♥」と、切なそうな声を響かせてきて――

 それが――


「もぉ~……っ♪美波ちゃんばっかりずるいですよ~……っ♡♥」


 愛梨には、嫉妬の対象となるのだろう。

 頬を”ぷっく~っ♡♥”と膨らませて、彼女はあなたの掌を乳房で押し潰してくる。

 正面や背後からではなく――添い寝をしながら、あなたに乳房を揉ませてくる愛梨。美波の両手はあなたの頭と腹に伸びて――友紀の両手は自身の乳房を覆っている。あなたの両手は当然、愛梨の乳房を弄んでいるわけで――

 この場において、愛梨の手だけが自由なわけであり――


”カリカリカリ……っ♡♥くにくに……っ♡♥こりこり……っ♡♥”


「んふふ~……っ♡♥私のことも構ってください~……先輩……っ♡♥」


 愛梨は――

 あなたの乳首を、カリカリと引っ掻いてくるのだ。

 あなたは自身のそれを、性感帯であると捉えたことはない。

 あるいはマゾ性癖があったり、恋人がいれば話は別だったのかもしれないが――乳首をカリカリと引っかかれて、あんあんと喘ぐようなことは、少なくとも自分の身には存在していないと思っていた。だから、自分の指では決して快楽を感じないのだろうが――


”びぐびぐ……っ♡♥”


「あ~……っ♪乳首弱いんですねぇ~……っ♡♥」


 十時愛梨に乳首を責められるのは、話が違うのだ。

 彼女の106センチKカップというデカパイを鷲掴み、揉みしだきながら――あなたの乳首をカリカリと引っ掻かれる光景。あなたの顔の前には、愛梨の極上美少女顔が存在している。世の中の全ての悪意や邪気とは無縁にあるような、ブラウンの瞳があなたを見つめ返してくるのに――


「かりかり~っ♡♥かりかり~っ♡♥……ふふっ♪


 私~……こうやって乳首いじめられると……


 すぐイっちゃうから……覚えててくださいね~……っ♡♥」


 愛梨は、無邪気にあなたの乳首を愛撫してくるのだ。

 痛みを感じる寸前の力強さは――常日頃から、それを触っているという証拠だ。十時愛梨という極上のグラドル美少女が――夜な夜な、身体の火照りを鎮めるために、そうして乳房を愛撫している光景。想像するだけで、喉の奥から生唾が溢れてくるものであり――愛梨の愛撫に、ビクビクと身体を弾ませていると――


”くちゅり……っ♡♥”


 あなたの手には――

 生暖かい感触が、広がるのだ。


「……こっちもぉ……


 触り方……覚えてくださいね~……っ♡♥」


 愛梨に片手を掴まれて、引っ張られて誘導された箇所に――

 最初は、思い当たる節がまるでなかった。

 人間の身体の一部であることはわかるが――少なくともあなたは、今、手に触れている生暖かい感触が自分にないことはわかっている。何だ、何だ――と、あなたの頭の中では思考が巡っている。勿論――本当ならば真っ先に気が付くはずだが――

 あなたの脳味噌は、現実逃避をしているらしい。

「そんなことがあってはならない」と、目の前の答えを遠ざけようとしているのだ。

 中指の先に広がる、ぬるぬるとした感触。熱を帯びたそれを何か考えると――思考で思い当たるのは「口の中」であり――


「……どうですかぁ~……っ♪


 私の……お・ま・ん・こ……っ♡♥」


 愛梨の言葉に――


「――きゃっ♡」


 あなたの肉棒は”びぐびぐびぐ~っ♡”と弾む。

 友紀の乳房で窮屈に締め付けられているのに――それを押しのけるような、激しい勢いだ。肉棒の根元をギュ~っと引き締めて、どうにか射精を我慢するが――心臓はバクバクと弾み――


「あ……っ♪膜は破っちゃだめですよ~……っ♡♥


 優しく……大切に……っ♡♥丁寧にさわってくださいねぇ……っ♡♥」


 あなたの中指は――

 愛梨の膣肉を、堪能するのだ。

 ぬめぬめでとろとろで――そのくせ、あなたの肉棒よりも遥かに細い中指を、ギチギチに締め付けてくる膣肉。”トップグラドル、十時愛梨の処女まんこに手マンをする”という、童貞の妄想のそれを――あなたは今、現実に行うことが出来るのだ。

 女性の生膣を見るのも、今日が初めてなのだ。中指の先に触れる感触が、果たして処女膜のそれであるのか――それすらもわからない未知の興奮に、鼻血を出しそうになっていると――


「あっ……♥それ、ありなんだ……っ♥


 ……あの、先輩……♥


 美波のおまんこ……触ってみたいですか……っ?♥」


 美波は下半身を屈めて――

 あなたの反対側の手を、自身の太腿で挟み込んでくる。

 腹を撫でられていた手で、あなたは彼女達の膣口に誘導されるのだ。童貞くんあるあるの「入れる穴がわからない」というそれすらも、彼女達は経験させてくれずに――


”にゅっぷ……っ♥”


「……んっ♥」


「あはっ♪贅沢ですねぇ~、先輩……っ♡♥


 後輩女子のおまんこ……両手で味わうなんて……っ♡♥」


「んん……っ♥ふ、きゅ……っ♥大丈夫、だけど……んん……っ♥ちょ、ちょっと……優しく、おねがい……っ♥」


 あなたの両手の中指は――

 愛梨と美波の膣肉に、挿入させられる。

 顔面は、相変わらず美波のデカパイで覆われているのだ。

 指先に広がるぬめぬめと、ぬるぬるの感触。あなたは彼女達の膣肉を手マンしながらも、それが本物であることが信じられないのだ。彼女達はあなたを弄んでいるだけで、実は、これは膣を模したオナホールが相手なのではないか。そうだ、彼女達はあなたをからかうことが大好きなので――それが大人のオモチャでない保証は、どこにもないぞと――

 脳内が理屈として浮かべた、くだらないそれを――


”にちゅっ♡♥にちゃ……っ♥にゅるっ♡♥ぬぷっ♥にちゅにちゅ……っ♡♥♥”


「んん……っ♡♥あっ♡♥……もっとぉ……優しく、んん……っ♡♥処女膜……破れちゃいますよぉ~……っ♡♥」


「ああ……っ♥だめ、よぉ……っ♥処女、んん……っ♥破る、ならぁ……ペ、ペニスが、いいの……っ♥」


 彼女達の腹の奥から発せられる本気の嬌声で――

 あなたは本能的に、これが本物の膣であると感じさせられるのだ。

 指をほとんど動かしていないのに――彼女達は腰を弾ませて、快楽に悶える嬌声を響かせる。あなたの肉棒が、三人の美少女の吐息だけで射精できるように――彼女達はあなたの太い指で、簡単に絶頂が近づくのかもしれない。

 処女膜を破ってはならないと、囁かれながらの手マン。

 本能は「強引に破ってしまえば、後はなし崩し的に、今すぐ童貞卒業が出来るだろう」と思っているのだが――理性は「三人に嫌われたくない」とあなたに訴えかけているのだ。あなたの性欲というのは――姫川友紀と新田美波と十時愛梨の処女膜と比べると、優先順位は遥かに底辺であるのだ。理性が本能にマウントを取って、フルボッコにして――指の関節を僅かに動かす臆病な手マンしか出来ず――

 それなのに「あっ♥」「んんっ♡♥」と、美波と愛梨は嬌声を響かせてくれて――


「むぅ~……っ♡あたしだけ仲間はずれなんだけど~?」


 友紀は――

 あなたの手マンが、気に入らなかったのだろう。

 頬を膨らまして、ジト目であなたを見つめてくる友紀。

 彼女は先ほどから、延々とパイズリ奉仕をしている。

 彼女達の雌というのは、底が深く、器が大きく、あなた程度の矮小な人間には永遠に計り知れないものであるが――逆に、友紀から見たあなたというのは、そこらの水たまりよりも浅い存在なのだ。肉棒の弱点をすぐに把握して、彼女のパイズリは柔らかく穏やかな代物。100時間続けても、射精できない微弱な快楽は――同時に、100時間連続であなたの肉棒を勃起させられる代物だ。

 AVを見ながら、フィニッシュに合わせて手の動きを弱めるそれを――

 姫川友紀の、100センチJカップのデカパイで代わりにしてもらえる、最大級の贅沢。

 友紀はあなたの肉棒を乳房で挟み込みながら、先っちょに涎を垂らしてくる。初めて出会った頃ならば「きたねえ」としか思えなかったそれも――高校生になって、性知識を得て性欲が昂ぶり――友紀の魅力がわかれば話は別だ。彼女達は自分が使っていたマスクですら、簡単に盗難される魅力を誇っているのだ。濃厚にベロ肉を絡めたキスをして、その涎を飲みたいと大勢の男達は思っていることだろう。「姫川友紀と、抱き合って胸と尻を揉みながら、愛情たっぷりのベロチューする権利」をオークションすれば、全校生徒の男子は全財産を注ぎ込むに違いなく――

 そんな、プレミア物である友紀の唾液が――


”つつつ~……っ♡れぇ……♡”


「んふふ……っ♡あったかい?」


 あなたの肉棒に、垂らされていくのだ。

 友紀の口でぐぶぐぶと泡立てられた唾液が――あなたの肉棒を覆って――それを、彼女は乳房で摩擦していくのだ。美波と愛梨の膣肉を手マンしながら、友紀の唾液に夢中になるという最大の贅沢であり――あなたの視線は、友紀に奪われるのだが――


「ねぇ~……っ♡♥ちゅーしたくないですかぁ~……?


 ……グラビアアイドルのぉ……おっぱい揉みながらぁ……♡♥


 おまんこに指入れて……手マンしながらぁ……ベロチュー……むみゅ……っ♡♥」


”じゅるるるるる~っ♡♥れろれろれろ……っ♡♥はむっ♡♥むっちゅ~っ♡♥”


 十時愛梨という最上級美少女が、ベロ肉を”れろれろれろ~っ♡♥”と突き出してディープキスを懇願すると――

 男の子に産まれて、抵抗できるはずもないのだ。

 舌と舌を濃厚に絡め合わせながら――あなたは、美波に優しく頭を撫でられる。

 彼女の乳首を、愛梨と二人で両側から舐めているようなベロチューだ。

 二人の美少女の膣肉が、あなたの指を”ぎゅ~っ♡♥”と締め付けてくる。極上の雌が快楽を感じると、こうして肉棒を締め付けるのかと想像して――股間で逸物が”びくんっ♡”と弾み――


「あ~……もう怒ったぞ……っ♡」


 友紀はそれが、気にくわなかったのだろう。

 両側から乳房を”むっぎゅ~~~っ♡”と、力を込めて押し潰してくる。

 インターネットでは「パイズリは気持ち良くない」というのが定番の言説になっているが――

 それはおそらく、姫川友紀の100センチJカップによる乳圧ギチギチパイズリを受けたことのない男の、嫉妬のような意見なのだろう。

 高校二年生になったばかりの姫川友紀の乳肉は、指が沈み込む柔らかさと同じだけ、ピチピチの張りが存在しているのだ。肉饅頭にも肉ボールにもなる彼女のデカパイが――”ぎゅ~っ♡”と、その形が崩れることも気にせずに、押しつけられている状況。友紀の本気パイズリに勝てる男は一人として存在していいはずがなく――更には、あなたの指は愛梨と美波のおまんこをぬちぬちと擦り、美波の乳首を吸いながら愛梨とディープキスをしているのだ。

 第三次世界大戦を未然に防いで、命を落とした英雄ですらも――死後には到達できない極楽。それを――あなたという、平凡な一匹の、汗臭い野球部男子高校生が体験しているのだ。彼女達の愛情を受けるに値する存在ではないと、自分自身が一番知っているのに――あなたはそれを、背徳感として興奮の材料にしているのだ。我慢をしなければならない――最低な雄でもいいから、せめて、性欲の上では彼女達を凌駕して征服せねばならないと――足の指をぴーんと伸ばして我慢するのだが――


「えへへ~……っ♪先っちょ、くぱくぱしてぇ……♡射精したいんだぁ……びゅるびゅるしたいんだぁ~……っ♡


 ねぇ、先輩?フェラチオされたことある?……んふふ~っ♪ないよねぇ♡……んじゃぁ……


 先輩のフェラチオ童貞……いただきま~す……っ♡」


”ぱくりっ♡”


「あ~……っ♪友紀ちゃん、ずるいわよ……っ♥」


「うう~……じゃんけんで決めたかったのに~……っ♡♥」


 友紀は――

 あなたの亀頭を、ぱくっと咥え込むのだ。

 ぬめぬめでぬるぬる――

 美波と愛梨の膣を彷彿とさせる、友紀の口内だ。

 普段、彼女がおしゃべりをしているそのお口――可愛らしい八重歯がチャームポイントであり、顔が小さいので可動域が広くても、そもそもが小さなお口なのだ。最初に友紀とキスすることを想像したのが、いつだったのかはもう思い出せない。性欲が芽生えて精通をするよりも早く、あなたは友紀に恋をしていた。彼女の唇を奪う男が自分でありたいと思っていたし――中学生になる頃には、クラスのイケメン男子や野球部の顧問と友紀が濃厚に舌を絡めるキスをする姿を妄想して、寝てもないのに寝取られた気分になって鬱シコをしたりしていた――

 あなたの憧れの友紀の唇が――


「んふふ~……っ♡んれぇ……♡へんなあじ……っ♡」


 肉棒の先端をぱくっと咥え込んでいるのだ。

 いつ、どのタイミングで「あごがつかれた~」と言い出すのか、まるで想像も付かないのだ。あなたの内側の雄は「早漏暴発射精をして、三人に小馬鹿にされたくない」と感じていたのに――即座に感情が反転して――

「友紀の口に、精液をどぴゅどぴゅと注ぎ込みたい」と訴えかけてくるのだ。

 元々、尿道の根元をギチギチに引き締めていただけであり――金玉の中ではグツグツと煮込まれた精液が、激しい勢いで解放を待ち望んでいたのだ。肛門に込めていた力をふっと緩めると――そこで限界を迎える。尿道を激しい勢いで遡上していく熱に、背骨を貫くような快楽が走り――「んん……っ♡」と友紀は声を漏らしながら、パイズリフェラであなたの肉棒を”ぎゅ~っ♡♡♡”と抱きしめて――


”びゅるるるるるる~~~っ♡びゅるるるる♡どぴゅどぴゅ♡びゅるるる~っ♡”


”びゅくびゅく♡びゅ~っ♡びゅっくんっ♡どぴゅっ♡びゅるるる~っ♡”


”びゅ~っ♡びゅくんっ♡どぴゅっ♡びゅるるるる~っ♡びゅ~……っ♡”


”…………っ♡♡♡”


「んぶ……っ♡んぐ……っ♡ふぅ……ふぅ……んぎゅ……っ♡」


「わっ……♥凄いわね……ビクビクして……んふふっ♪気持ち良かったかしら、僕ちゃん……っ♥」


「あ~……いいなぁ、友紀ちゃん……っ♡♥ねっ、ねっ……次はぁ……私のおっぱい使いたくないですか~?」


 あなたは――

 友紀のパイズリフェラで、射精した。

 肉棒から吐き出された精液は全て、友紀の口腔へと注ぎ込まれていく。

 つい数時間前までは、妄想の中でしか処理することが出来なかったのだ。これから先、あなたが友紀と喋るときは――「あなたの肉棒をフェラしてくれた唇」であるのだと思うと――興奮は留まるところを知らず――


「……先輩?


 友紀ちゃん……どうすればいいですか……っ♥」


「ふふ~っ♪何回も言ってるじゃないですか~……っ♡♥


 先輩がやりたいこと……言ってください?」


「…………っ♡」


 友紀は――

 口に精液を溜めながら、あなたを見つめている。

 前屈みになると、彼女の乳房が重力に従って下を向くのだ。

 釣り鐘型の豊満な乳肉の、パイズリ処女を奪ったのが自分だという最大の欲望。彼女の谷間に射精して『じゃじゃ~んっ♪ユッキのザーメンブリッジ~っ♪』と披露してもらう権利を、敢えて捨てるという最高の贅沢に――生唾を飲み込むと――


「……ふぁ~い……っ♡」


 友紀は、それが答えだと思ったのだろう。

 顔を近づけて、あなたの瞳をじいっと見つめてくる。

 鼻先が触れ合う距離であり――友紀の口から僅かな精臭が漂ってくる。他の雄を経由していれば、そこに存在するのは脳味噌をぐちゃぐちゃに破壊する胸くそ鬱NTRであるのだが――

 彼女の口から漂う雄の香りは、全てあなたのものである――イチャラブドロドロ濃厚純愛であるのだ。

 友紀は、嬉しそうにあなたを見つめて――


「………………んんっ♡」


”ご…………っきゅんっ♡”


 と――


 喉を鳴らして、精液を飲み込んでくる。


「んへぇ~……っ♡全部飲んだよ……っ♡」


 嬉しそうに満面の笑みを浮かべて――

 友紀は、あなたを見つめてくる。

 芸を披露した後で、頭を撫でて欲しがる犬のような笑顔に――思わずあなたは、友紀の髪をわしゃわしゃと撫でてやる。ボリュームがたっぷりで、撫で応えのある極上の手触りを堪能していると――「……ねぇ、私も……♥」「友紀ちゃんだけずるいですよ~……っ♡♥」と、美波と愛梨があなたに顔を近づけてくる。三人の乳を揉み比べて、頭を撫でることが出来るという最大の贅沢であり――彼女達は、射精直後のあなたの肉棒を優しく撫で回してくる。「新田美波の指で亀頭を撫でられる」「十時愛梨の指で睾丸を揉まれる」というのは、三流のブスをによるローションガーゼよりも激しく強い快楽が待ち受けているのだ。あなたの肉棒は即座に隆起して――彼女達は、嬉しそうにあなたの顔にキスの雨を降らせてくる。誰が最初にあなたの額にキスをしたのか――鼻の頭のファーストキスを奪ったのが誰か――なぞということが、まるで関係なくなるほどのキスの連打であり――あなたは三人に押し倒されて――

 この三人の処女を、夏が終わるまで奪えないという絶望と――

”逆に言えば、それ以外の全部が出来る”という最大の希望に、肉棒をバキバキに勃起させるばかりであった。


Comments

ねむまる

世間一般からすると巨乳なのに好きな相手の周囲だと小さいので相対的に貧乳というね。 美波、愛梨で定番のJDトリオ文香ではなく幼馴染ユッキという変化球がアクセントとして効いてくる。

wws2jsh7

へへへ!ありがとうございます!巨乳ハーレムにおける一番小さい娘って良いですよね

谷澤晴夫

最高の濃厚ハーレムで良かったです。前世で一体どんな徳を積んだら、こんな最高のハーレムができるのか。美波が胸が小さいという相対的評価も良かったです。

wws2jsh7

ありがとうございます!おっぱいハーレムはいいよね