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幻想万華鏡17話、宴会のシーンの冒頭、早苗が目を覚ますとチルノと大妖精が走り去っていくというカットです。

原画担当はかりょさん。


まずはるなむーさんの作監修正から。

かりょさんのラフ原画の時点でかわいい&上手いので、ほぼ顔しか修正がのっていません。






これだけ見てもあんまりわかりませんね。


ここから早苗の作監修正。

顔と、服の模様が修正されています。

設定とは違う(!)ので、これは原画担当では無理ですね。



ここから大妖精。





かりょさんが清書した原画がこれ。

寝ていた早苗を覗き込むチルノからスタート。


早苗が起きたせいか、単に飽きたのか、チルノはそのまま走り去っていきます。








このAセル9番の絵だけ、るなむーさんの作監修正が一枚乗っています。




ジャンプしつつ去っていくチルノがかわいいですね。

子供らしい無邪気な動きで、地味にすごくよくできたアニメーションなのではないでしょうか。


ここから早苗の原画。











寝ているところから身を起こし、あたりを見回す動き。

実は身を起こすところの動きがうまくいってないかもという懸念もありましたが、できあがった映像だと全く問題ないと思います。

こういう日常芝居が実は一番大変なんですよ。


早苗は怪我していたところに絆創膏が貼られていたりして、手当てされていたことがわかります。

本人は戦闘中に気を失ったので、現在の状況が全くつかめていません。


赤い輪郭線しか描かれていない絵は、その部分は前の番号の原画を使うという指示です。

「引き写し」とか「合成」とか呼ばれる手法ですね。

「引き写し」はアナログ動画時代は実際に鉛筆で同じ絵を描き写していたのですが、

デジタルに以降してからはコピー&ペーストでできるので、

「合成」と意味が同じになってしまいました。

(この原画自体はアナログで、紙に鉛筆で描かれています)


ここから大妖精。










チルノが走っていったのを見て、大妖精は飛んでいきます。

チルノと演技が違っていて、おっとりした性格でチルノについていっているのがうかがえるのがいいですね。


東方の世界のキャラはみんな飛べるので、歩く意味があるのかとか思わないでもないですが、歩いて芝居したほうが面白い&わかりやすいので、だいたいいつも歩かせます。

ただし飛んだほうが作画枚数が少ないので、重要でない動きは作業量の省略のために飛ばせたりしています。

この大妖精の場合はどっちでもよかったので飛ばせたというかんじです。

もちろん、戦闘中は飛びます。

たぶん飛行のほうが機動性は上がるけどエネルギー消費が増えるとか、神経を使うからめんどくさくて普段はやらないとかなのかもしれません。


完成した映像がこちら。









大変かわいくできあがってると思います。

きょとんとしてる早苗もいい味出してますね。

何が起きたのか全くわからないというシーンで、この後の突然の宴会に視聴者も早苗と同じ気持ちで入っていくという導入になっています。


チルノと大妖精は本編に全く関係ないというか、そもそも本来は風神録に登場していないキャラなんですが、せっかくなので登場させました。

(原作書籍によると、妖怪の山中腹にある大蝦蟇の池でカエルを凍らせて遊んだりしているので、妖怪の山自体には普通に出入りしているようです)


では次回もお楽しみに。

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