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姿を消した陽菜は、どこに行ってしまったのかー。

健二は必死に陽菜のことを探し回った。


けれどー

陽菜を見つけることはできなかったー。


健二は、困惑したー。

3日ー

5日ー

1週間。

どんどん、時間だけが経過していく。


だがー

2週間が経過したタイミングで、

それは起きたー


「--お前たち愚かな人類に宣戦布告するー」

宇宙人に乗っ取られた陽菜が謎の力でテレビを乗っ取り、

全世界に向けて宣戦布告したー。


「陽菜…!」

健二は驚くー


紫色になった巫女服のような

禍々しい服装で、

堂々とした強気な表情で、陽菜は全世界に宣戦布告したのだった


「下等生物どもよ、

 私は宇宙からやってきた****だ。


 この人間の肉体を支配し、

 貴様らに宣戦布告する」


陽菜は、聞いたことのない発音で、

自己紹介をすると、高らかに笑い出した。


普段のおとなしい陽菜のイメージとは、

全く違うー。

陽菜の表情をテレビ越しに見つめる健二。


陽菜はこんなことをする子じゃない。


「陽菜…!陽菜!」

健二は泣きそうになりながらテレビに向かって叫ぶ。


テレビに映る陽菜の体からはクラゲのような

宇宙人が半分飛び出すー


飛び出している間、陽菜はうつろな目になっていた。


宇宙人が、人類に対して

メッセージを放っているー


だがー

その時だった。


虚ろな目をしている

陽菜の口が無造作に動く


その口の動きで健二はハッとした


「けんじ・・・ けんじ・・・」

と、陽菜が呟いているように見えるー


必死に、助けを求めているのかもしれないー


”助けなくちゃ!”

健二はそう思った。


でもー

陽菜を見つけ出すことはできなかった。


どこにいるのかもわからない。


既に、ネット上でも様々な憶測がなされているほか、

国も対策に動き出しているー。


世間の大半は

”一人の女子高生による悪質ないたずら”と

騒いでおり、陽菜は猛バッシングされていたー。


これではーー

仮に陽菜が助かったとしても、

陽菜が今まで通りに普通の生活を送ることのできる

保証は、もうない。


そしてー

何もできないまま、半月が経過する。


事件は起きた。

陽菜率いる謎の集団が、都心部で暴走したのだー。


被害者は多数。


陽菜の周囲には、

5、6人の暴徒がいた。

その人間たちは、おそらく陽菜と同じく宇宙人に支配されてしまった

ものたちだったのだろう。


その暴動でー

宇宙人に支配されたままの陽菜は

あっけなく逮捕されたー。


大々的に宣戦布告したわりには

かなり小規模な暴動を起こしただけで

逮捕された陽菜ー。


そのことに、健二は違和感を感じる。


そしてー

陽菜たちは国の研究機関に

捕えられた。


治療という名目だが、

本当は宇宙人の研究が目的だという


事実、陽菜以外の一人は拷問のような行為を

受けた末、死んでしまった。

宇宙人もろともだ。


健二は関係者に必死に頼み込み、

陽菜との面会を許された。


陽菜と再会する健二ー。


陽菜はボロボロになった姿で

拘束されていたー


「ひ、、陽菜…」

健二はその場で泣き叫びそうになる。


陽菜は被害者なのにー

どうしてこんな目に遭わなくちゃいけないんだー


とー。


「----お前は・・・

 フフッ・・・めでたいヤツだわ・・・」


陽菜は捕えられながらも、

挑発的な視線で健二を見た。


「・・・・・・陽菜」

健二が言うと、

陽菜は少し笑った。


「この女・・・私にずっと封印されながらも 

 心の奥底でお前のこと、ずっと

 叫んでいるよ・・・

 こんなしぶといヤツ、初めてだ」


「な、、、何だって!」


健二は叫ぶー。


「--ひ、、陽菜を返せ!返せ!」

健二が陽菜が隔離されている部屋の窓を

必死に叩く。


だが、陽菜は不気味に笑うだけだった。


「---ふふふふ…

 ふふふふふふふふふふふ…」


「陽菜!陽菜を返せ!!!」

窓ガラスを割る勢いで叩く健二ー


「きみ!落ち着きなさい」

健二は、研究機関の職員に止められ、

そのまま強制退去させられた。


連れ去られていく健二を見つめながら

陽菜は笑うー


「-ーーー”偵察”は完了したーー…

 わが任務はここまで…

 あとは、同胞がーーー」


陽菜の口元が不気味に歪むー。


小規模な暴動であっけなく捕まって見せたのはー

”自分の任務”を終えたからー。


真の侵略は、ここから始まるー

陽菜は、不気味な笑みを浮かべるのだったー


”仲間への連絡”は既についている。

本格的な侵略が、ここから始まるー


そしてーーー


既に、”女王”はこの星にやってきているー。


・・・・・・・・・・・・・


後日ーーー

陽菜は死んだ。


研究機関による研究中の事故だと。


健二にはわかっていた。

強引な手段での研究が、陽菜を犠牲に

したのだと・・・。


僕には何もできなかったーー

僕には何もーーーー

陽菜の笑顔は、、、もう、、、戻らない・・・。


健二は、悔しそうに涙を流した…

何もできなかった自分の無力さをかみしめながらー


・・・・・・・・・・・・・・・・・


職員室ー


図書室で陽菜が乗っ取られた際に

健二に呼ばれた女性教師ー、藤松先生が

立ち上がるー


「---制圧作戦、開始よ…」

藤松先生の表情が歪むー。


彼女こそー

この星に潜り込んでいた侵略者の”女王”-


5年前から、地球を侵略するため、

地球の調査や下準備を女王自らが

藤松先生の身体に憑依して、

行い続けてきたー


宇宙人たちの”侵略”が始まろうとしていたー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


原作がとても短く、

打ち切りエンドみたくなってたので、

色々付け足してみましたー!


原作だと、ただ暴動を起こして

捕まった間抜けな宇宙人に

なってしまってたので

(どうしてそうしたのか私も覚えてません~笑)

計画のうち、という内容に変えてみました!


本格的な侵略スタート!後は…

別のお話になっちゃいそうなので、

ここまでで完結にしておきます~笑


ありがとうございました!

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