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最近、オンラインゲームで”ナナ”というプレイヤーと

仲良くなった俊樹ー。


俊樹は、毎日のように”ナナ”とゲームをしながら、

楽しい時間を過ごす日々を送るー…。


しかし、俊樹は知らないー。

”ナナ”の秘密をー。


ナナは、引きこもりのニートである彼女自身の兄・慎太郎に

皮にされているということをー…。


★前回はこちら↓★

<皮>オンラインゲームで知り合ったあの子の闇①~対戦~

「ーーーそれにしても、上手ですよね~」 重森 俊樹(しげもり としき)は、 今日も、オンラインゲームをプレイしながら、そんな言葉を口にしていたー。 彼は、近くの大学に通っている男子大学生ー。 今日も、大学が終わった後にバイトを終え、 家に帰宅したあと、こうして、最近ハマっている オンラインゲームを楽し...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”へ~、じゃあトッシーさんは一人暮らしされてるんですね~”


今日も、俊樹は”ナナ”とオンラインゲームを楽しみながら

ボイスチャットで色々と雑談をしていたー。


「ーナナさんはー…実家でしたっけ?」

俊樹がそう言葉を口にしながら、

ゲームの画面のほうを見つめー、

しっかりと手を抜かずに相手との戦いを続けているー。


”はいー。

 親と、あとー、兄の3人と暮らしてますー”


”ナナ”が、そんな言葉を口にすると、

俊樹は「お兄さんもいるんですね」などと、答えながら

楽しそうに笑うー。


今遊んでいるこのゲーム自体はもちろん楽しいー。

だが、今の俊樹にとってはこの”ナナ”と話をできる時間が

何よりも楽しかったー


”ーはい!とっても優しくて、かっこよくてー、

 尊敬するお兄ちゃんなんです!”


”ナナ”が声を弾ませながらそう言葉を口にするー。


口から、”兄”を自慢する言葉を

まるでマシンガンのように連続で口にしていくナナー


”あ、あははー…ナナさんは本当に

 お兄さんのことが好きなんですねー”


ナナ=菜々美は、

画面の向こう側から聞こえて来る”トッシー”=俊樹の

声を聞きながら


「はい!大好きですー!」

と、邪悪な笑みを浮かべながら答えるー。


”ぐふふふー…

 僕のことを嫌ってた菜々美のやつに、

 こんなこと言わせることができるなんてー…


 こんな風に菜々美を思い通りにできるならー

 もっと早くこうすればよかったー”


菜々美は、兄・慎太郎を褒める言葉を何度も何度も

口にすると、

”そう言わせている”ことに激しく興奮しながらー

甘い息を吐き出すー。


画面の向こうの”トッシー”には聞こえないはずだー。


そう思いながら、菜々美は言葉を続けるー。


「ーーそうだ!今度お兄ちゃんとも一緒にゲーム

 やってみませんかー?

 きっと、トッシーさんにも気に入って貰えると思うんで!


 お兄ちゃんは、わたしなんかよりも、

 も~っと、もっと、このゲーム、上手なんですよ?」


菜々美の言葉に、

”トッシー”は、困惑したような笑い声を出してから

”じゃあー、機会があればー”と、

そう言葉を口にしたー


”あまり乗り気じゃない”というのが伝わってくるー。


「ーー(へへーお前は”菜々美”が好きなんだろー?)」

菜々美はニヤリと笑いながら、心の中でそう呟くー。


”トッシー”は、恐らく菜々美に好意的な感情を抱いているー。


”兄”の自慢を繰り返している途中から、

トッシーのテンションが落ちてきているのが、菜々美を着ている

慎太郎にも露骨に理解できたー


”ふふー、面白いやつー”

菜々美は邪悪な笑みを浮かべると、

「あ!トッシーさん!後ろ!」と、

ゲーム内の状況を見ながら、そう言葉を口にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”兄が、今夜一緒に遊びたいそうです”


SNSで、”ナナ”からそう連絡を貰った俊樹は、

「ナナさんのお兄さんだし、失礼のないようにしないと」

と、そう言葉を口にしたー。


だがーーー


”ナナ”の狙いはーーーー

”トッシーとの実力差を誇示するため”だったー。


”ナナ”としてゲームをプレイしている慎太郎は、

”いつもより穏やかに”チームメンバーとの協調性を大事にしながら

プレイをしているー。

その方が”他のプレイヤーから守って貰える”気がしたし、

事実”女性プレイヤー”というステータスだけで

慎太郎からしてみれば”得”だと感じるようなことが

これまでにも何回もあったー。


がーーー

普段の”慎太郎”のこのゲームにおける戦術はー

”味方の犠牲など完全無視、あらゆる汚い手段を使ってでも勝つ”

という戦術だー。


「ーーークククー」

菜々美は笑みを浮かべながら、”トッシー”がログインしてくるのを確認すると、

自分の爪をかじりながら言葉を続けるー。


菜々美は、この前他のプレイヤーから

”トッシーさん、上手いですね”と言われていたことにカチンと来たー。


”トッシー”も、きっと自分の方が”ナナ”より上手いと思っているー。

そんな感じを受けた菜々美は、

”本当は僕のほうが上手いんだー”ということを

”証明”するために、今日、”兄”との対戦をトッシーに約束させたー。


ニヤッと笑みを浮かべる菜々美ー。

後頭部に手を触れー、菜々美の顔の部分を”脱ぐ”とー、

その中から慎太郎が姿を現したー。


胸のあたりから下は、”着た”ままー、

上半身の一部と顔だけを、菜々美の皮から出した状態の

慎太郎は「はじめましてー。僕がナナの兄です」と、

”SIN”というアカウントでログインして、言葉を口にしたー。


”あ、よ、宜しくお願いしますー”

緊張した様子の”トッシー”ー。


少し雑談をしているうちに、ゲームが始まり、

慎太郎は”いきなり”隣でスタートした”トッシー”のキャラクターに、

銃撃を加えたー。


”ーーーえっ!?!?そ、それ俺です!”

トッシーが狼狽えた声を出すー。


「ーお前の武器が欲しくてさぁ…へへー

 お前が使うより、僕が使った方が勝つ確率が上がるからな」


慎太郎はそう言うと、

自分と違う種類のキャラを使っていた俊樹のキャラを

開始早々、始末してその武器を奪い取るー。


「ククー僕の持つ武器と、お前の武器を組み合わせればこんな

 コンボもできるんだぜ!」

慎太郎は自慢げにそう言いながら、さらにチームメイトの

他のプレイヤーを抹殺し、最強装備を完成させると、

相手プレイヤーチームに突撃を仕掛けていくー。


圧倒的な強さで相手を蹴散らす慎太郎ー


「ーへへっ!どうかな?僕の強さはー?」

得意気にそう言い放つ慎太郎ー。


”は…はははは、すごいですねー…流石、ナナさんが

 褒めていただけはありますねー”


”トッシー”がそんな言葉を口にしたー。


確かに”慎太郎”は強いー。

このゲームの最高ランク間近まで迫っていたほどの実力者であることには

間違いない。

俊樹より、実力もあるだろうー。


しかしー、慎太郎には協調性がまるでないー。

味方プレイヤーであっても、状況に応じて躊躇なく始末しー

自分だけが戦果を挙げようとするー…

オンラインのチームプレイ型の対戦ゲームでは

”嫌われるタイプ”のプレイヤーだ。


そんなことお構いなしに”トッシー”と対戦を繰り返す慎太郎ー。


”トッシー”のキャラを平気で殺し、自分の力にして、

自分が敵を蹴散らすー。


そんなバトルを何試合か続けたー


するとー…

”すみませんー…俺、明日大学が早いのでー

 これで失礼します”

と、トッシーがそんな言葉を口にしたー


「ーーーへ~~それは残念だなぁ~

 じゃあ、また遊びましょうねぇ」


慎太郎はそれだけ言うと、

そのままボイスチャットを終了して、

笑みを浮かべたー。


”ーーー嘘つけー。いつもあと2時間ぐらい遊んでるじゃねぇかー”


慎太郎は知っているー。

”ナナ”も、慎太郎自身なのだから、”いつも”俊樹がどういう時間帯まで

プレイしているかをよく知っているのだー。


「ーーーへへへーーー

 ”次”はお前に決めたよー ”トッシー”さんー」

慎太郎はニヤニヤしながらそう呟くと、

半分脱いでいた”菜々美”の皮を再び着てー、

邪悪な笑みを浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


数日後ー。


俊樹は今日も帰宅すると、

いつものオンラインゲームを起動したー。


そして、いつものように”ナナ”と、チームを組んで

ゲームを遊び始めるー


”トッシーさん、この前はごめんなさいー。”

ナナが、ふいにそんな言葉を口にするー。


その言葉に、俊樹は

「あ、いえー…俺も楽しかったですー」と、そう答えるー。


がー…それは、”ナナ”に気遣っての言葉ー。

正直、俊樹は”SIN”というアカウント名を使っている

ナナの兄のことは、1回対戦しただけで苦手になったー。


平気で味方の命を奪い、自分だけで勝とうとする

自分勝手な戦闘スタイルにー、

煽るような口調ー…どうにも好きになれなかったー。


が、それを言えば、妹である”ナナ”に嫌われるかもしれないし、

何より、申し訳ない気持ちがあって、言えなかったー。


しかしーーーー


”お世辞は、言わなくてもいいですよー、トッシーさん”

ナナは、申し訳なさそうに言うー。


”ーー実はわたしも、お兄ちゃんのゲームの遊び方ー

 好きじゃないんですー。

 だってー…すっごく自分勝手だしー…

 トッシーさんが不愉快な思いをするのも、

 当たり前だと思うんですー”


ナナの言葉に、俊樹は「え…あ、いやー」と、

戸惑いながらゲームのプレイを続けるー。


がー、ナナはさらに続けるー


”ーーこの前は、お兄ちゃんが横にいるので、

 褒めることばっかり言いましたけど、

 わたしも本当はー…嫌でー…”


ナナのそんな言葉に、俊樹は少しだけ間を置いてから

「ーーー…そ、そうなんですねー」と、呟くー。


「ーーーじ、実は俺もー…

 お兄さんのことはあまり得意じゃない…かな…」

俊樹は”油断”して、ナナに本心を口にしてしまうー。


まさかー、”ナナ”とその兄・”SIN"が、

今は”同一人物である”などとは夢にも思わずにー。


”ナナ”は、皮にされて”SIN”に乗っ取られた状態ー。

つまり、二人は”中身は同一人物”だー。


がー、そんなこと夢にも思わずー、

”ナナ”に対して不満を口にしてしまう俊樹ー


”あははー…お兄ちゃん、いっつもああいうやり方なんでー…

 わたしも苦手なんですー”


ナナはそんな言葉を口にしながらー

画面の向こうで邪悪な笑みを浮かべていたー


「ーーはいーお前、地獄行き決定ねー」

ボソッと呟く”ナナ”=菜々美ー。


マイクはオフにした状態で、

「ーー”菜々美の身体だと、本心を聞ける”から便利だよー」と、

そう言葉を口にすると、

画面に表示された”トッシー”の文字を見つめながら、

「ー僕の足元にも及ばないクズの癖にー」と、

菜々美はそう言葉を口にしたー。


慎太郎が”菜々美”の皮を着て、

オンラインゲームをやっている理由はー、

”周囲が優しくしてくれるから”ー。

それを利用して、成績を上げようとしているー。


そしてーーー


”可愛い声”に騙された、トッシーのようなプレイヤーの反応を

見るのが、とっても楽しいからーーーー


「ーーーんふっ♡」

悪だくみをしながら、笑いを堪えられなくなった菜々美は

こぼれた笑い声を慌てて口で塞ぐー。


”ーーーどうかしましたか?”

トッシーがそんな言葉を掛けて来るー。


どうもしないー。

”お前”を壊すのが楽しみだー。


菜々美は、”これもまた、ゲーム”と、邪悪な笑みを浮かべたー…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”もし良ければ、お会いしませんかー?”


そんな連絡が”ナナ”から届いたのは

数日後のことだったー。


「ーーえ…俺とーですか?」

俊樹が少し戸惑いながら言うー。


確かに、”ナナ”とはもっと仲良くなりたいという気持ちはあったし、

ナナから誘ってもらえて嬉しかったー。


がー、ネットの向こうの相手と会う、となると

俊樹にとっては初めての経験で緊張するのも確かだったー


”あ…えっと…嫌でしたらー…”

俊樹の反応から、戸惑いを感じ取ったのか、ナナが申し訳

無さそうにそう言葉を口にするー


そんなナナの悲しそうな声を聞いて、俊樹はすぐに

「あぁ、いや、そういうことじゃないんですー!

 ただ、ネットで知り合った人と会うの、はじめてでー…」

と、事情を素直に説明するー。


すると”ナナ”も

”あははーそうでしたかー。わたしも始めてみたいなものなので、

 大丈夫ですよ!一度、同性の子にあったことがあるぐらいですし”

と、そんな言葉を口にしたー。


俊樹は、照れくさそうに笑うと、

「じゃあー……いつ頃にしますか?」と、具体的な話をし始めたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーー明日は楽しみですねー」

”ナナ”=菜々美は、そう言葉を口にしながら、

今日も一緒に遊んでいる”俊樹”=トッシーに

そんな言葉を投げかけるー。


”はいー。何か遠足に行く前みたいな気分ですー”

トッシーがそんな言葉を口にするー。


「ーーーえへへへへー」

菜々美はニヤニヤしながら、ゲームを続けるー。


”菜々美”を皮にしたあとー、

慎太郎はある遊びにはまっていたー。


それはー”ナナ”という可愛い女性プレイヤーを演じながら、

男たちを騙しー、

最後にー”ナナ”の正体を見せ付けてー、”絶望”させるー。


「ーーーあぁ……早くー

 お前の絶望した顔が見たいー」


”ナナ”としてゲームを遊びながら

”反応が面白そうな男”を見つけると、慎太郎は

”ナナ”としてその男と仲良くなっていきー

最後にはーー

相手が十分に”ナナ”と仲良くなったら、

相手の目の前で、ナナの皮を脱いで見せるのだー。


中から”慎太郎”が姿を現したときの

男どもの絶望するツラー…


それを見るのが、たまらなくー快感ーー…


そうー、

相手プレイヤーを弄ぶのも、

彼にとっては、”ゲーム”なのだー


「ーえへへへへ…えへへへへへへ

 トッシーの野郎の驚くツラを見るのが

 楽しみだぜ!


 げへへへへへへぇっ!」


マイクを切った状態で菜々美は笑うー。


菜々美の皮の上半分だけ着てー、

下半分はチャックを開いて、脱いでいる状態の彼はー、

菜々美の顔・声のまま、自分の棒をその手で刺激すると、

女の顔と声のまま、男としての快感を味わいー、

気持ちよさそうに不気味な笑みを浮かべたー


”ーナナさんー?大丈夫ですか?”


あまりの興奮に、マイクを切ったまま沈黙していた菜々美を

心配する”トッシー”


そんな”トッシー”に対して、

「ー明日、会うのが楽しみですねー」と、

菜々美は改めて、笑みを浮かべながらそう言葉を口にしたー…



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


第2話でした~!☆!

このまま親しくなっていくと、

もっと恐ろしいことになってしまいそうですネ~!


でも、俊樹くんは完全に浮かれていて、

今のところ、何の疑いも持っていないのデス…★


また次回も楽しんでくださいネ~!

今日もありがとうございました~!

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