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とあるコンビニー。


柄の悪い男が、女性アルバイトに絡んでいたー。


女子大生アルバイトの清美(きよみ)は、

柄の悪い男の期限を悪くしないよう、

必死に対応を行っているー


しかし、その男ー美智雄(みちお)は、

清美の肩をつかみながら笑った。


「--ちょっとぐらい、触ったっていいだろぉ~?」

美智雄が言う。


とんでもない客だ。


周囲の客も、白い目で美智雄のことを見ている。


だがー

誰も助けようとはしない。

それが、今の世の中だ。

美智雄に絡まれている清美は

「や、やめてください!」と声をあげた。


「あ~?」

美智雄が不満そうに舌打ちをする。


「--生意気な女だな!

 お客様の言うことが聞けねぇのか~?」

美智雄が店内で怒鳴り声をあげる。


「も、申し訳ございません…」

清美は、びくびくしながら

謝罪の言葉を口にした。


”クレーマー”


美智雄は、まさにそれだった。

清美の対応には何の問題もない。


だが、一方的に美智雄が理不尽な言葉を投げかけ、

挙句の果てに謝罪を要求している。


「その身体で男を誘ってんだろ~?

 エッチな胸とケツしやがって~」

美智雄がニヤニヤしながら言う。


そしてー

清美の胸を触ろうとする。


「お客様のお願い、聞けるよなぁ~?」


美智雄の言葉に

清美は震えているー

怒りも感じているがー

それ以上に、恐怖を感じているー


「--や、、やめて…下さい」

清美が言うと、

美智雄が表情を歪めた。


「女の癖に生意気だぞ!このヤロー!」


美智雄が、怒りの形相でそう叫ぶー


どこのお店にも

理不尽な客はいるものだー。


美智雄がイライラした様子で

足を床にたたきつける。

腕をポキポキならし、

「おい、調子乗ってんじゃねぇよ」と

清美を脅すー


清美はー

泣きながら「申し訳ありません」

と呟くー


「--へへ…だったら、どこに

 土下座しろってんだ」

美智雄は言う。


「--ど、、土下座…」

清美がやっとの思いで声を振り絞ると、

美智雄は笑いながら

「そうだよ。お客様、申し訳ございませんでしたって言ってみろ」

と床を指さす。


「……」

返事をしない清美に腹を立てて、

美智雄は清美のきれいな黒髪を

無理やり引っ張る。


「い、いたい…!やめて!」

清美が泣き叫ぶ。


美智雄は笑いながら

「女の髪は引っ張るためにあるんだぜぇ~!」と

意味不明なことを呟きながら

けらけらと笑った。


その時だったー


「はい、そこまでー」

優男、と称するにふさわしい男がコンビニに入ってきた。


用事で外出していた、

このコンビニの店長・磯野(いその)だー。


磯野店長は、泣いている清美のほうを見ると、

「あとは僕が」とやさしく微笑んだ。


そしてー

美智雄の前に立ちはだかる磯野店長。


「--お客様、何かうちのスタッフが

 ご迷惑をおかけしたでしょうか?」


磯野店長の言葉に、美智雄が言う。


「あぁ、したね。

 あの女、生意気なんだよ」


美智雄が理不尽なクレームをつける。

清美がその会話を聞きながら震えている。


「--どのように、生意気なのでしょうか?」

磯野店長が言うと、

美智雄は言い返した。


「店員なら客にサービスするのがふつうだろ?

 あの女、俺が触ろうとしたら

 まるで俺がばい菌かのように

 振り払いやがったんだぜ?


 店員が客の手を振り払うなんて

 許されるのかよ?え?」


美智雄が言うー。


磯野店長はため息をついたー


”モンスタークレーマー”だ。

人間に非ざる、怪物ー。


クレームがついた理由を聞き、

美智雄がモンスタークレーマーであると判断した

磯野店長は失笑したー。


そしてー


「…すみません、お客様。奥でお話しましょう」と

磯野店長は呟いた。


「あ?んなこといいからここで土下座しろよ!

 あの女と一緒に!」


美智雄が叫ぶー。


「---お客様、奥でお話させていただきます」

磯野店長ははっきりとした口調でそう言うと、

強引に美智雄をつかんで、

そして奥の事務所に引きずり込んだ。


”スタッフオンリー”と書かれた部屋の扉が閉まる。


「----…」

清美はその様子を不安そうに見つめながら

後からやってきたお客さんの応対を始めたー。



「--な、なにすんだてめぇ!」

磯野店長に乱暴な手つきで

事務所に引きずりこまれた美智雄が叫ぶ。


「ーーークレーマーへの指導ですよ」

磯野店長は笑みを浮かべながら言う。


「指導だぁ?調子乗ってんじゃねぇぞ!」

美智雄が叫ぶ。


「なんだったらこの店の評判

 ボロボロにしてやってもいいんだぜ?」


美智雄が磯野店長を睨みながら言う。


磯野店長の周りを歩き回りながら

美智雄は磯野店長を睨んだり、

舌打ちしたりしながら、威圧していく。


「--あ~いててててて…」

美智雄がニヤニヤしながら言う。


「さっき、あんたにつかまれた肩、

 痛みが出てきちまったぜ~?

 どうするんだよ!?え?

 お客様を傷つけて、どうするんだよ?

 なぁ!」


美智雄は、事務所に連れ込まれてからも

執拗なクレームをつけ続けている。


にこにこしながら黙っていた磯野店長だったが、

ようやく、口を開いた。


「僕はね、クレーマーが死ぬほど大嫌いだ」


磯野店長が、さっきまでとは違う、

威圧的な口調でしゃべり始める。


「な、なんだとてめぇ…」

美智雄が不満そうに言う。


「--だから、クレーマーには容赦しない」

磯野店長が美智雄を睨むと、

美智雄は怒り狂った表情で叫んだ。


「お客様を舐めやがって!」

美智雄は磯野店長のほうに向かって

走っていくー


そしてー

磯野店長の顔面をグーで殴りつけた。


磯野店長は無抵抗で吹き飛ばされる。


「はっははは~!

 調子に乗りやがって!」


美智雄が磯野店長の胸倉をつかみ、

1発、2発、3発と、拳を叩きつけていくー。


美智雄は、喧嘩の腕っぷしには自信があった。

こんな、もやしみたいにひょろひょろな店長に

負けたりはしないー


「---!」


だがー

美智雄は驚いたー。


磯野店長に、拳をつかまれたのだ。


「---!?」

驚く美智雄。


こんな貧弱そうな店長に

自分の拳を止めるほどの力がー


「---どうした?さっきまでの威勢は」

磯野店長が言う。


「ふ…ふざけやが…!?」

美智雄はそこまで口を開いて目を見開いたー


顔が、青ざめているー


自分の口から出た声がーーー

いつもの自分の声ではなくー

かわいらしい女の子の声になっていたからだー


「---な、、、」

驚く美智雄。


美智雄が、自分の手にも異変が起きていることに気づく。


ごつごつした色黒の手ではなくー

そこにはきれいな白い手があったー。


「---な、な、、なんだこれは!?」

美智雄がかわいらしい声で叫ぶ。


磯野店長は美智雄の白くなった手を掴みながら、笑った。


「クレーマーには容赦しないと言ったはずだ」


そう言うと、美智雄の手を思いきり、引っ張り、

そして、美智雄の髪を引っ張ったー


「あっ!?あ、、いてててててて!?」

美智雄が叫ぶ。


どういうことだー?

美智雄はそう思うー。


自分は短髪のはずなのにー


いつの間にか、

長い茶髪になっているー?


「いて…いててててててててて!」

美智雄がかわいらしい悲鳴を上げる。


「どうした?さっき、うちのバイトに同じことしてただろ?」

磯野店長がそう言う。


美智雄は「ふ…ふざけんじゃねぇ…」と低い声で

叫びながら、無理やり振り返り、

磯野店長に拳を叩きつけようとしたー。


だがー

身体が思うように動かないー。


磯野店長に足を引っかけられて、

美智雄は「ふぇっ!?」と情けない声を出して

そのまま転倒したー。


磯野店長は、ゆっくりと移動すると、

事務所にあった姿見を、美智雄の前に置いた。


「---!?!?!?!?」

美智雄は驚きのあまり、悲鳴をあげたー。


鏡に映ったのは

自分ではなくー

可愛い雰囲気の、ちょっときつい表情をした、女の子ー。


「---な、、な、、なんで俺が女に!?」

可愛い声で叫ぶ。


すると、磯野店長が笑いながら

近づいてきて、美智雄の胸を触った。


「な、、な、なにするんだテメっ…あぁ♡」

美智雄が胸を触られて

今までに感じたことのない感覚を味わい、

そして、甘い声を出したー


「---「その身体で男を誘ってんだろ~?

 エッチな胸とケツしやがって~」」


磯野店長がそう言った。

さっき、美智雄が女性アルバイトの清美に

言い放ったセリフだ。


「な…ち、ちがう…」

顔を赤くして叫ぶ美智雄。


だがー磯野店長はそのまま美智雄のお尻を

撫で始めた。


「や、、やめろぉおおお!俺は男だ…!」

美智雄が必死に叫ぶー。


磯野店長の手は止まらない。


「誘ってるんだろ?

 さっき、自分で同じこと言ってよな?」


磯野店長の言葉に、

美智雄が「い、、い、言ってねーよ!」と反論する。


しかしー

「女のくせに生意気だなぁ!」と大声で威圧するように叫んだ。


「ひぃっ!?」

美智雄が悲鳴を上げる。


美智雄自身がさっき清美に言った言葉を

磯野店長はすべて、女体化した美智雄に投げかけた。


「ーークレーマーってのはな、

 自分が同じ目に遭わなきゃわかんねぇんだよ」

磯野店長は笑みを浮かべながら言う。


優男ーに見えるが

実は違うのかもしれない。


「な、な、なんなんだてめぇは!」

口から出るのは可愛い声。

美智雄は、自分が女体化してしまったことに

恐怖しながら叫んだ。


「-ーーーむか~しむかし…あるところに

 コンビニを経営する男がいました」


磯野店長がふざけた調子で語りだす。


「その男は、クレーマーに日々悩まされていました。

 繰り返される理不尽なクレーム。

 追い詰められていく精神…


 そしてー

 一人の粘着質なクレーマーによって

 その店長はついに、度重なるストレスによって

 倒れてーそのまま死んでしまいましたとさ」


磯野店長の話の意図が分からず、

美智雄は叫ぶ。


「な、なんなんだよいったい!」


とー。


「めでたし…めでたし」

磯野店長が不気味な笑みを浮かべたー


美智雄は、本能的に

恐怖を感じたー


こいつー

やばいー!


とー。


「僕はね…クレーマーに対する憎しみを

 抱いたまま、死んだんだ。

 そして、地獄でクレーマーに復讐するための力を

 身に着けてー

 この世に、戻ってきたー」


ーーーー!?!?!?


美智雄は震えるー

何を言っているのか、まったくわからないー


「この”身体”は、僕の店に

 粘着質なクレームをつけていた若者の身体だー。


 ”お前の全部を奪ってやるよ”って僕に言い放って

 僕を精神的に追い詰めたクレーマーの…な」


磯野店長はそう言うと、

にっこりとほほ笑んだ。


「クレーマーは同じことをされなきゃわからないー。


 だからー、僕は”お前の全部を奪ってやるよ”って言ってきた

 この男の全部を逆に奪ってやった。

 憑依してー、身体を乗っ取ってな。


 そしてー

 女性スタッフを馬鹿にした君には、

 女体化してもらった」


美智雄の震えは止まらないー


この男の話が本当ならー

この男はクレーマーが原因で倒れて死んだ男で、

今、目の前にいるのは、その男に

身体を乗っ取られている男ー?


そして、自分はこの男によって

女にされてしまったー?


「----と、いうのは嘘だ」

磯野店長はにっこりとほほ笑んだー


”ほ、本当にウソなのか?”

そう思いながら、美智雄は磯野店長を見る。


「さて…君には罰を与えようー」


クレーマーを誰よりも憎む磯野店長は、

静かにそう呟いたー



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・


コメント


今日は女体化モノでした~


実は更新している環境を数日前から

少し変えたので

今まで「女体化」が一度で変換できていたのに

できなくなってしまって、ちょっと不便デス(笑)


覚えさせてあげないと…笑

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