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これはー、

”不潔”扱いされた男子が書き残した

”復讐”の記録ー。


学園のアイドル的存在である彼女に憑依しー、

その子を”汚していく”ー

そんな、悪魔の記録ー。


(第8週)


☆前回はこちら↓☆

<憑依>復讐に燃える男の日記⑦~11/1-11/7~

これはー、 ”不潔”扱いされた男子が書き残した ”復讐”の記録ー。 学園のアイドル的存在である彼女に憑依しー、 その子を”汚していく”ー そんな、悪魔の記録ー。 (第7週) ☆前回はこちら↓☆ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11月1日(水曜日) 北島のやつが、約束通り、僕の幼馴染の 五十嵐さんに憑依して...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


11月8日(水曜日)


僕は、完全に孤立したー。

友人だと思っていた北島のやつの裏切りによってー。


僕に憑依されて汚された花森本人も、

その友人の美馬明梨も、

僕の幼馴染の五十嵐さんも、

みんな、みんな、僕のことを白い目で見るー。


大学側は、既に僕を退学させることを検討し始めているようだし、

花森が、友人の美馬明梨と共に警察に相談にまで

行きやがったー。


くそっー…

しかも、憑依薬はもう手に入らないー。

いったい、いったい、僕はどうすればいいんだー。


このままじゃ、僕はー。



11月9日(木曜日)


警察が僕の大学にやってきたー。


け、けどー…

”憑依”をしてはいけない法律なんてないんだー。

それに、憑依したとどうやって証明するー?


僕は、ひたすらにとぼけ続けたー。


その結果ー…

警察の奴らは、僕のことを疑いつつも、

”逮捕することができない”という様子で

そのまま今日は引き下がって行ったー。


でも、やっぱ時間の問題だー

くそっ…北島めー

僕のことを裏切りやがってー!



11月10日(金曜日)


僕は、北島を呼び出して、北島と話をしたー。


だが、北島のやつは綺麗事を言うばかりで、

裏切ったことを何も悪びれる様子もなかったー


”ー他人に憑依するなんて、俺にはできないし、

 それを平然とやってるお前を見て、

 唖然としたー

 だからー、みんなにそのことを伝えたんだー”


と、僕が手渡してやった憑依薬を

花森の異変について調べていた五十嵐さんに証拠として

手渡して、僕を裏切った理由を明かしたー


くそっ!綺麗事めー!

お前だって”憑依”を好きだったくせにー


いいや、チキンだ!

そう、北島はチキンだ!

きっと、本物の憑依薬を手に、ビビったに違いないんだー!


北島のやつはチキンなんだ!



11月11日(土曜日)


花森のやつは、僕が憑依していた影響で、

今も元通りには戻れていないー。


すっかり、不潔な女になっちまったー。


僕のことを笑っていたのも、僕の勘違いだと分かったけどー、

そもそも、僕に勘違いされるような振る舞いをするから

いけないんだー


僕は悪くないー。

悪いのは、花森、お前だー。


そうだー。

そもそもの原因を作ったのは花森なんだー。


僕が”花森に復讐したい”って思ったりしなければ

こんなことにはならなかったー。


そして、僕がそう誤解したのは、

花森が美馬と一緒に笑いながら話していたからだー。


そう、だから悪いのは花森だ。

あの日、花森があの場所で笑ってたからこんなことになったんだー。


僕は、僕は悪くない。

悪いのは花森だ。



11月12日(日曜日)


北島のやつとは、絶縁したー。

今日も警察から色々聞かれたが、僕は何とか誤魔化したー。


しかも、実家の両親にも話が行ったようで、

両親からも色々と聞かれちまったー。

くそー…このままだと本当に逮捕されちまうー。


悪いのは、花森なんだー。

僕じゃないー。


くそっ…花森めー。



11月13日(月曜日)


今日も、大学で花森のやつと会った僕は

”お前のせいだ!このクズ女!”と、叫んでやったー


がー、そんなことをしていたら、午後に

五十嵐さんから呼び出されたー。


”本当のことを話してほしい”

とー。


僕は当然拒否したー。


「僕は何も悪くないー。悪いのは花森だー」

とー。


僕をばい菌扱いしたーー…と、僕に誤解されるような

振る舞いをしていたのがいけないんだし、

これは、人を不潔扱いした罰なのだとー

僕は、そう五十嵐さんに伝えたー。


けどー…


くそっ…!くそくそくそくそくそくそくそっ!!!

思い出しただけでもキレそうだー


”ーー今の本村くんは、汚いよー”


五十嵐さんは、僕にそう言ったー。


”どうして、そんなに”心”が汚れちゃったのー?”

とー。


く…く、くそおおおおおおおおおおお!!!!


幼馴染の五十嵐さんは、

心底ガッカリした顔で僕を見ていたー。


そして、彼女はこう言ったー。


”昔の、本村くんに戻ってー。お願いー。”

とー。


帰宅した僕は、鏡に映る自分を見て絶望したー。


”僕は、汚いー…”


いつの間にか、僕はクズになってしまったー…

僕は、僕はー…



11月14日(火曜日)


”どうして、そんなに”心”が汚れちゃったのー?”

”昔の、本村くんに戻ってー。お願いー。”


……自首しよう。

もう、疲れたー。


花森が悪いー…

花森が悪いー。


そう、思うー。


でもー…


昔の僕だったら、こうは思わなかったかもしれないー。

自首、しようー。


僕は、僕の心はいつの間にか”不潔”になってしまっていたのかもしれない。

自首すればーまた、もしかしたらー…


今日で日記は最後だー。

僕は、自首をするー。


また、いつか、これを書くことができる日が来たら、

その時はー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ーー11月14日ーー


五十嵐 紗枝と、美馬 明梨が

憑依されていた”花森さん”のことで、

大学まで話をしにきた警察官と色々と話をしていると、

ふと、紗枝があることに気付いたー


「あれー…?花森さんはー?」

紗枝のそんな言葉に、

明梨は首を傾げながら

「さっきまで、そこにいたけどー?」と、

言葉を口にするー。


そこで、警察官が表情を歪めるー。


「ーー”憑依薬”が消えたー!?」


花森 恵梨香に憑依していた学から

親友の北島の手に渡り、北島から学の幼馴染・五十嵐紗枝の手に

渡っていた憑依薬は、

証拠として警察官の手に渡り、管理されていたー。


今日は、その憑依薬の現物を手に、色々関係者たちから

話を聞くために大学にやってきていた警察官だったが、

一瞬、目を離した隙に、憑依薬が”消えた”のだー。


「ーーーまさか…!」

紗枝がそう叫ぶと、警察官が表情を歪めたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ー許せないー」

憑依薬を持ち出した”花森 恵梨香”は、

表情を歪めるー。


ボサボサの髪に、汚らしい制服ー。

すっかり”不潔な女”になってしまった彼女は、

自分が憑依されていたことを知っても、

そう簡単に元に戻ることはできなかったー。


開き直って、”花森が悪い!”を繰り返す学を

この数日間、見続けて来た花森 恵梨香は、

”わたしをこんな風にした”ことに、強い憎しみを抱いていたー。


そしてーーー


「ーー許せないー…許せないー」

恵梨香はその場で憑依薬を飲み干すとー

”憎き相手”に向かって一直線に霊体の状態で移動し始めたー。


そこにいたのはー

”憑依薬を使って、花森恵梨香に憑依した学”ー。


満足そうな表情で日記のようなものを閉じて、

穏やかな表情で出かけようとする学ー。


”ーーわたしをこんな風にしてー…

 平然と、どこかに遊びに行くのねー?”


恵梨香の霊体は、怒りを感じながらそう呟くー。


しかし、これは、”勘違い”ー

学はようやく改心し、今から警察に自首するつもりだったー。


がー、憑依は

”花森 恵梨香”の心も歪め、汚してしまったー。

学の心が汚れているように、恵梨香の心もー。


そんな恵梨香は、

”ばい菌扱いされて笑われている”と誤解した学と同じようにー

”誤解”して、


ーーー学に、憑依したー


「ーーうっ…」

憑依された学は、笑うー。


「ーーー絶対に、許さないからー」

そう呟く学ー。


この十分後ー、

学は近所の交差点に笑いながら飛び出しー

”大惨事”が起きるのだったー。


心の汚れから、憑依という行為に走り、

学園のアイドル的存在だった子を汚してしまったー。


そして、最後の最後で、自らの”汚れ”に気付き、改心しようとした彼は

自らが汚した学園の花によって、葬られてしまったのだったー。


おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


最終回でした~!☆

最後は破滅してしまうエンドに…!

憑依の使い方には気を付けないと、ですネ~!☆


来週からはまた新しい日記シリーズが始まるので

楽しみにしていて下さいネ~!

今日もお読み下さりありがとうございました~!


※毎週火曜日の更新(コンパクト枠)とは?

(いつもと同じ説明デス↓ 既に知ってる方は読まなくて大丈夫デス!!)

毎週火曜日(以前は土曜日でしたが、また火曜日に戻りました!)は、

私が仕事の都合で書く時間を確保できないので、

本来更新は難しいのですが

皆様にご恩返しということで、他の6日間で毎日

少しずつ執筆して、火曜日にも、作品をお届けしています!

そのため、いつもより少し文章量が少ないため

毎週火曜日の作品は、100円プランでも読めるようにしてあります!

(※火曜日枠のお話は必ず完結まで100円プランで読めるようにします!

  途中から上がったりはしませんので、安心してください

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