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久しぶりに学生時代の友人たちと集まり、

楽しいひと時を過ごした10人。


しかし、その翌日ー、

プチ同窓会に参加した10人は、バラバラに身体が入れ替わってしまっていたー…!


混乱する10人の運命は…!?


★前回はこちら↓★

<入れ替わり>二日酔いの朝①~混乱~

「ーーーーう~ん…」 朝ー、いつものように目を覚ますと、 そこは”見慣れない”部屋だったー。 ”ーーえっ… えぇっ!?!?” 彼女は思わず驚いて身体を起こすー。 そして、周囲をキョロキョロと見回すー。 だがー。 どう見てもその部屋に見覚えはないー。 部屋の中には、学生時代に獲得したトロフィーのようなものが 並ん...

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★登場人物★


立花 宗司(たちばな そうじ)⇒オタク系の男子

青沼 修一(あおぬま しゅういち)⇒大学生の頃に4億当選した男子

小山 雄介(こやま ゆうすけ)⇒元イケメン男子。

小野寺 健太(おのでら けんた)⇒お調子者。現在は既婚者。

宇野 茂(うの しげる)⇒無口な男子


白石 咲(しらいし さき)⇒一応主人公(?)

伊達 葵(だて あおい)⇒のんびりした口調で喋る穏やかな子

藤川 萌々香(ふじかわ ももか)⇒みんなに信頼されるしっかり者

森永 梨沙(もりなが りさ)⇒気の強い性格の持ち主

篠崎 優里(しのざき ゆうり)⇒奥手な子。


★中身と身体★ ( ) が中身


宗司(梨沙)

修一(優里)

雄介(咲)

健太(萌々香)

茂(雄介)


咲(健太)

葵(宗司)

萌々香(茂)

梨沙(葵)

優里(修一)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


オタク男子・宗司になった梨沙は、

苛立った様子で、

”宝くじに当たった”強運の男子・青沼修一の家にいたー


宗司(梨沙)と、この家の持ち主である修一…今は優里の身体の

優里(修一)、そして、パソコンを必死に操作している

葵(宗司)の三人がこの場所に留まっていたー。


「あ~~~…!声も!顔も!何もかもが不愉快!」

宗司(梨沙)が、イライラした様子でウロウロしながら言うー。


「ははははーまぁ、そう言うなよ」

優里になった修一は、笑いながらそう言うと、

「ー何であんたはそんなに落ち着いていられるの!?」と、

不快そうに、宗司(梨沙)が叫ぶー。


「もし、このまま元に戻れなかったら、

 あんただって、財産失うんだよ!?」


宗司(梨沙)の言葉に、

優里(修一)は「それはマジで困る!身体はいいけど、俺の4億!」と、

困惑した様子で叫ぶー。


大学時代にふざけて購入した宝くじが当選し、

青沼修一は1億で豪邸を買い、悠々自適に暮らしているー。


「ーってか、宝くじ当たるとかずるくない!?」

宗司(梨沙)の言葉に、優里(修一)は「えぇっ!?そこ!?」と、

困惑の表情を浮かべるー。


「ーー二人とも、少しは静かにできないのか?」

普段、穏やかな口調で喋る葵が、

早口でイライラしたような口ぶりで、そう言葉を口にするー。


それもそのはず、今の葵の中身はオタク男子の宗司ー。

根本的に性格も、話し方も違うのだー。


「あ~~も~~!さっきから色々パソコンいじってるけど

 全然元に戻る方法、見つかってないじゃん!

 この役立たず!」


宗司(梨沙)が叫ぶと、

葵(宗司)は、振り返りながら

”元自分”の身体をじっと見つめたー。


「ー中身が変わるだけで、僕も随分”バカ”に見えるなー」

とー。


「ーな、な、な、なんですって!?」

顔を真っ赤にして、怒りを露わにする宗司(梨沙)ー。


そして、葵(宗司)の腕をガッと掴むー


「おいおいおい、やめろって」

優里(修一)が困惑した表情で叫ぶと、

葵(宗司)はニヤッと笑ったー。


「ー僕に暴力を振るったらー、伊達さんを傷つけることになるけど?」

とー。


自分の身体ー…”伊達 葵”の身体を指差しながらそう呟く

葵(宗司)ー。


「僕は今、色々調べてるんだー

 君が役に立たないのは分かってるけど、少しは静かにしててくれるかな」


葵(宗司)が早口でそう言うー。


優里(修一)はそんな様子を見ながらー、

”中身が宗司のやつの、伊達さんー、すっげぇ嫌な感じが溢れててたまんねぇ!”と、

内心で興奮するー。


スカートの上から、思わずアソコのあたりを触りそうになってしまったもののー

今の修一に、”勃起”するようなものはないー。


”うへぇ…変な気分だなー”

そう思いながらも、再び言い合いを続ける二人のほうを見つめると、

宗司(梨沙)が、突然、自分のポコッ!と叩いたー


「へ?」

葵(宗司)が困惑するー


「ーだったら、あんたの身体叩いてやるから!」

梨沙は、今”宗司”の身体ー。

宗司にムカついていた梨沙は、”自分”の顔をポコポコと叩き始めたー


「うわっ!おい!やめろ!それは僕の身体だぞ!」

葵(宗司)がそう叫びながら、

宗司(梨沙)を追いかけ始めるー。


「べーっ!」

宗司(梨沙)はそう言いながら、さらに逃げながら

自分の頭をポコポコと叩くー


「こらっ!やめろ!僕を叩くな!」

葵(宗司)のそんな絶叫を聞きながら

優里(葵)は「ダメだこりゃ」と、静かに呆れ顔で呟いたー。


そしてー、しばらくその様子を見つめていたものの、

やがて、優里(葵)は、ふと、家の金庫の中にある大量の現金を

手に、それを紙袋に入れ始めたー。


「ーーーえ?何してんの?」

宗司(梨沙)がそれに気づくー。


「ーん?いやー

 家に現金置いたままだと、もしも元に戻れなかったとき、

 俺の身体になった篠崎さんに、お金も取られちゃうかもしれないじゃん?

 だから、金、移動しておこうと思ってー」


優里(修一)がそんなことを呟きながら

紙袋にお金を入れ終えると、

「っていうか、あんた、家にそんな大金置いてるのヤバくない?

 ネットでも”宝くじ当たった~!”とか騒いでるしー、

 みんなにも普通に報告してきたしー」と

と、呆れ顔で宗司(梨沙)が言うー。


「ーーーへへへへへー

 大丈夫大丈夫ー

 そんな、宝くじに当選したら狙われる!とか、妄想の世界の話だぜ!」


優里(修一)はそう言うと、

「じゃあ、ちょっと金、移動してくるわー。

 あ、ここはテキトーに使っていいけど、もしみんな帰るなら

 カギ閉めて、鍵はポストに入れといてくれよ」と、

そのまま立ち去って行ったー。


「ーーーー…警戒心なさすぎだろ」

再びパソコンをいじりはじめていた葵(宗司)が呆れ顔でそう呟くと、

「あんたは早く、元に戻る方法、見つけなさいよ!」と、

宗司(梨沙)が叫んだー。


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お調子者・健太の身体になった

しっかり者のお姉さん・萌々香と、

咲の身体になった元お調子者・健太は

共に”昨日”利用したお店を訪れていたー。


「ーーーすみません、変なことをお聞きするのですがー…」


「ーーん?どうしたんだいー?」

昨日のプチ同窓会の際に利用したお店の店長が振り返るー。


「ーーー昨日、利用したお客さんから、何かクレームとか

 問い合わせってありませんでしたかー?」

健太(萌々香)が、そんな言葉を口にするー。


”健太としての声の出し方”があまりよく分かっていないのか、

その喋り方は、少しぎこちなく、活舌が悪いー。


”健太”は別に活舌は悪くないのだがー、

”他人の身体で喋る”ということは、想像以上に難しいのだー。


「ーーーいや、ないけどー?」

店主のおじさんが少し不審そうな表情を浮かべるー。


「ー君たち、昨日集まってたグループだよね?

 なんかあったのかい?」

店主のおじさんのそんな言葉に、

咲(健太)は「あ、いえいえいえー、何もないならいいんですー

失礼しましたー」と、ぺこりと頭を下げて、

そのまま、健太(萌々香)を連れて外に出るー。


二人はー、

”昨日利用したお店”に何か原因があるのではないかと踏んで、

こうして二人でお店にやってきていたがー、

店主の反応は本当に”は?”という感じだったしー、

他のお客さんからクレームが入っていない、ということは

このお店に何か原因があった可能性は低いかもしれないー。


「ーーーなんか、ごめんねー」

歩きながら健太(萌々香)が言うー。


「ーえぇ?別に謝るようなこと、してないだろ?」

咲(健太)が言うと、


「ーーううんー…なんか”身体の持ち主”が目の前にいると、

 勝手に身体を使ってる申し訳なくてー」


健太(萌々香)がそんな言葉を口にするー。


”萌々香”にとっては、今使っている身体の本来の持ち主ー

”健太”がすぐ側にいる状況ー。


一方、咲の身体を使っている健太からすればー

”身体の持ち主”は今はすぐ側にはいないー。


「あ~~…その気持ちは分かるわー

 さっき、俺も白石さんと話してる時、

 なんか申し訳ない気持ちになったしー」


咲(健太)は、午前中、この身体の持ち主ー

”白石 咲”と話した時のことを思い出しながら笑うー。


「ーでしょ?

 なんか、本人の前でその身体を使うの、すっごく緊張するっていうかー」

健太(萌々香)はそんなことを口にしながらー、

「一応、昨日、解散するまでに寄った場所とかで情報集めてみよっか」

と、微笑みながら言葉を口にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大学時代に宝くじが当選した修一の身体になった優里は、

一旦、自分のー、

”優里”の家に戻ってきていたー。


”ーーーーーー”

顔を真っ赤にしながら、自分の家に入る修一(優里)ー


”自分の家に帰って来ただけなのにー

 なんだか、不法侵入しているような気分”を味わいながら、

修一(優里)は、家の中をキョロキョロと見回すー。


「ーーは~~~…」

修一(優里)は、”家の中の様子”が心配でいても立ってもいられず、

こうして一時帰宅していたのだー。


今朝ー、目を覚ましたら全員入れ替わっていたー。

つまり、今日の朝、”優里の家”には、優里の身体をした修一がいたのだー。


勝手に部屋がいじられたりしていないかどうか、

どうしても心配になって、こうして慌てて戻って来た

修一(優里)は「ふ~~~」と、今一度ため息をつくとー

ふと、鏡のほうを見つめたー。


「ーーーーー…」

”自分が男”になっている姿を見て、

少しニヤニヤしてしまう修一(優里)ー。


普段から物静かな優里だが、

優里はイケメン好きで、修一もそれなりにイケメンだったー


そんな修一になった優里はーー

ニヤニヤが止まらなくなってしまいー、

「ち、ち、ちょっとだけー」と、意味深な言葉を口にして

一人、何かをし始めたー。


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気の強い女子・梨沙の身体になった天然お姉さん・葵と、

しっかり者の萌々香の身体になった無口な茂は、

二人で病院にやってきていたー。


と、言うのもー、葵の親が診療所を開業していてー、

”入れ替わり”のことを、病院に相談してみようと提案したのだー。


それに、萌々香(茂)も何となくついてきてー、

隣町にある葵の実家ー、”伊達医院”にやってきていたのだー。


「ーーー本当に、葵なのか?」

葵の父親が、梨沙(葵)を見つめながら戸惑うー。


「うん~…信じられないと思うけどー」

梨沙(葵)がそう言うと、

葵の父親は「まぁ…正直、戸惑ってるー」と、だけ呟くー。


梨沙(葵)は、少しだけ笑うと、父親に近付いて行って

何かを耳打ちするー。


「ーーー!」

その途端、葵の父親は表情を変えてー、

「ー間違いなく葵だ。」と、突然納得したような表情を浮かべたー


「ーー”えぇっ?”」

萌々香の身体になった無口な茂は、内心で戸惑いながらも、

「ーー俺はー伊達さんの同級生のー」と、自己紹介をするー


「ーえぇっ!?!?」

すると、葵の父親が驚きの表情を浮かべるー。


「えっ…」

萌々香(茂)は、一瞬何か失礼なことをしてしまったのではないかと

困惑の表情を浮かべると、

すぐに、葵の父親は苦笑いしながらー

「え…君、中身は男なの?」と、言葉を口にするー


「ーーえ…?あ、は、はいー。」

萌々香(茂)は、恥ずかしそうにそう言うと、

「ーーーーーーへぇ… いいなぁ」と、葵の父親が

ボソッと言葉を口にしたー


「こら!お父さん!」

梨沙(葵)がそう叫ぶと、葵の父親は

「いやいや、ごめんごめん」と言いながら

二人の診察を始めたー。


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イケメン男子・雄介の身体になってしまった咲は、

雄介の家で、仕事上の連絡などをしながら、

困惑の表情を浮かべていたー。


今日は幸い仕事は土曜日のため、休みだったが

連絡を取り合う必要のある作業が少し残っていて、

”雄介の身体で”咲は、その対応をしていたー。


”メールとかLINEがあってよかったー”

そんなことを思う雄介(咲)ー。


咲のスマホさえ持っていれば、

身体は雄介でも、”咲”として連絡を取り合うことができるー。


”声”と”姿”さえ見えなければ、相手から、

異変を察知される心配はないー。



そんなことを思っていたその時だったー


♪~~~


「あ、瑞穂(みずほ)ちゃんー」

後輩から電話がかかってきたのを見て、

”うっかり”雄介(咲)は、いつもの癖で

”はい、もしもしー?”と、電話に出てしまうー


”え”

後輩の瑞穂が、驚いた声を出すー


「ーーーあ」

雄介(咲)はスマホを握りしめたまま

汗をタラタラと流し始めるー


”やばっー…わたし、今、”メールがあってよかった”とか

 考えてたばっかなのにー

 いつもの癖でつい電話に出ちゃってー

 あぁ、どうしようー…瑞穂ちゃんからすれば

 先輩のわたしに電話をかけたら男の人が出てーって

 状態だよねー…

 え~っと、えっとー”


雄介(咲)がそんなことを思っていると、

瑞穂が”し、失礼しました!間違えました!”と、慌てて電話を切ったー


「ーーーーーーー」

雄介(咲)は、少し安心しながらもー

”通話履歴で絶対、わたしの電話にかけたってバレるじゃんー”と、

困惑の表情を浮かべたー。


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無口な茂の身体になってしまったイケメン男子・雄介は、

駅前を歩きながらー、

「よりによって、俺だけ何で男の身体なんだよー」と、

苦笑いするー。


他の男子は、全員、女子の身体になっているー。

同性と入れ替わったのは”茂”になった自分とー、

”梨沙”になった葵だけだー。


「ーーーはぁー」

茂(雄介)がそんな風にため息を吐き出すとー、

ふと、スマホに連絡が入ったー


”原因が分かったかもしれないー

 僕たちの身体の中に、”普通の人間にはない成分”が

 確認されたー”


葵の身体になったオタク男子・宗司からの連絡ー。


宗司によれば

入れ替わり原因は”薬”ー。


何者かが、意図的に引き起こしたかもしれない入れ替わりかもしれないー

とのことだったー。


茂(雄介)もー、

他のメンバーも、その連絡を受け取り、困惑の表情を浮かべるのだったー。



③へ続く


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コメント


次回はまた、みんなが集まって色々起きていきます~!☆


題名が「二日酔いの朝」なのに、

あまり二日酔いになっていない気がするのは

ここだけの秘密デス!笑


今日も、お読み下さりありがとうございました~!

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