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集団入れ替わりが発生し、

朝から混沌とした状況が続いている2年C組の教室ー。


2時間目~4時間目をなんとか突破し、

昼休みも終えて、次の授業は5時間目の音楽ー。


元に戻るための方法に着々と近づきながらも、

2年C組の混乱はまだ、収まるところを知らなかったー。


☆前回はこちら↓☆

<入れ替わり>入れ替わりクラス④~昼休み~

集団入れ替わりが発生してしまった2年C組ー クラスの一部が元に戻る方法を模索する中ー、 授業を受けないわけにもいかず、 C組の生徒たちはそれぞれ、他人の身体で授業を受けることにー。 3時間目の体育に、4時間目の英語ー、 ドタバタしながらも何とか午前中を乗り越えたー。 しかし、元に戻る方法は未だ見つかっていな...

☆クラス名簿・入れ替わり組み合わせ一覧はこちら↓☆

<人物紹介>入れ替わりクラス~入れ替わり組み合わせ一覧~

集団入れ替わりモノ「入れ替わりクラス」の 2年C組の生徒たちと入れ替わった組み合わせの一覧デス~!☆ 第1話を読む前に読むと、若干ネタバレするので、 できれば①を読んだ後にご覧ください~!☆ (※先に読んでも組み合わせ以外のネタバレはないので、  見ても大丈夫と言えば大丈夫ですが…★) ★本編はこちら↓★ ※入れ替...

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5時間目の授業が始まりー

音楽室に集まっていた2年C組の面々ー


「へへへ…へへへへへへ…」

ポニーテールの少女・麻紀と入れ替わった

エロ男爵こと良一は、先ほどからニヤニヤしているー


音楽の授業で使うリコーダー。


「く…ふへ…へへへへへへ…」

それを妄想しながら、麻紀(良一)は、

麻紀とは思えないような下品な笑みを浮かべているー。


「ーーおいおいおいおいおい」

「あれ、やばすぎだろー…」

お調子者男子の三郎(昭雄)と昭雄(三郎)が、

そんな麻紀(良一)の方に気付いて、

そんな言葉を呟くー。


とてもではないが、年頃の女子高生が浮かべるような表情ではなくー、

欲望まみれの危険な表情を浮かべているー。


「ーうわっ…あいつと入れ替わるよりはマシだったかもー」

オタク男子の清志と入れ替わったギャルの加恋はー、

”エロ男爵と入れ替わるよりは、まだコイツの方がマシかも”

などと思いながら、

”自分の座席”に誰もいないことを確認するー。


加恋は今、清志の身体だー。

だから、清志の座席に座らなくてはいけないー。


そしてー

清志は本来、加恋の身体で加恋の座席に座らなくては

いけないのだがー


5時間目が始まる直前のことを思い出すー


”僕はここで、元に戻るための方法をもう少し探ってみる”


加恋(清志)が、未だに”眼鏡の位置をずらす癖”が抜けないのか

眼鏡がないのにエア眼鏡を触ってるかのような手の動きを

させながらそう呟くー


「は…?お、音楽の授業はどうするんだ?」

幼馴染の文香と入れ替わった翔太が困惑しながら言うと、

「ーどうせよくサボってるんだし、1時間ぐらい問題ないだろ?」と

加恋(清志)が、清志(加恋)に確認するー


「ーーは…はァ!?何よその言い方!」

清志(加恋)が、清志の身体であることを無視して

普通にいつもの口調で叫ぶー。


「ーー僕みたいなキモイ奴と入れ替わった状態ー

 早く元に戻りたいだろ?」


加恋(清志)がそう言うと、

「ーそ、それは確かにそうだけどー」と、清志(加恋)は

イライラした様子で呟くー


「ーーーだったら、5時間目の音楽に僕は出ないー

 普段から不真面目にしてるんだし、

 君の身体なら1時間ぐらいサボっても問題ないー。」


そこまで言うと、加恋(清志)は、

少しだけ笑みを浮かべながら

「今日、僕が君と入れ替わって初めてメリットを感じた瞬間だ」と、

得意気な表情で言い放ったー


「ーむ…む…むかつくぅ~…!

 眼鏡割るよ!」


清志(加恋)がカッとなって、今は”自分の”眼鏡を手にかけると

「キッチリ弁償してもらうし、僕の身体は視力が低いから

 今日1日中、ほとんど何も見えないと思うけど、

 まぁ、それでもいいならー」

と、水晶玉を見つめながらスマホを手に、静かに笑みを浮かべたー


結局ー、清志(加恋)は何もできないままー

音楽室にやってきて、今に至るー。


音楽室ー


先生がやってくるまでの間にもー

既に、リコーダーを見て、はぁはぁと荒い息をしている

麻紀(良一)ー。


エロ男爵などとあだ名をつけられてしまうぐらいはあるー。

スカートの上から、麻紀の身体にはないはずのアレが

勃起してるような”錯覚”を覚えて、もじもじと奇妙な

動きをしているー


「ーーーーー………」

”男の娘”・薫と入れ替わった達平も、

”こいつやべぇな”と、思いながら近くの座席で、

エロ親父のような笑みを浮かべている麻紀(良一)から

目を逸らすー。


だがー

”リコーダー”は、良一と麻紀のペアだけの問題ではなかったー。


入れ替わった組み合わせのうち、

一部のメンバーは授業を受けることすら困難な状態に

陥りかけていたー。


何故ならー。


スポーツ好き男子・喜朗と

自分のことをお姫様だと思っている女子生徒、莉々の二人の場合ー。


莉々になった喜朗が、

”喜朗”のリコーダーを使えば、莉々の口で喜朗と間接キスをすることに

なってしまうー。


だからと言って莉々のリコーダーを莉々の身体で使おうとすれば

莉々が”莉々ちゃんのリコーダー、口つけないで!”とそれを止めるー。


深く考えれば”莉々の身体になった喜朗が、莉々のリコーダーを使う”

という選択をすれば少なくとも間接キスにはならないし、

口も、舌も、唾液も莉々のものであるためー、

元に戻ったあとのダメージは少ないー。


しかし、莉々からすれば、”中身が喜朗の自分”に

自分のリコーダーを咥えられることは、許せないことであり、

想像しただけで吐きそうだったー。


入れ替わった相手と折り合いがつかない生徒たちは、

”頼むから今日の授業でリコーダーを使わないでくれ!”と

心の中で願うことしかできなかったー


「えへへへへ…ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ」

麻紀(良一)は、先生が来る前に我慢できなくなり、

麻紀の身体で麻紀のリコーダーを舐め始めているー。


その光景は異様な光景で、

良一(麻紀)は顔を真っ赤にして、目を逸らすことしか

できなかったー。


「ーーー…」

エロ少女と化してしまった麻紀(良一)に困惑する周囲ー。


そんな中、ようやく音楽の先生・井守先生がやってきたー。


30代ぐらいの穏やかそうな雰囲気の女性教師だー。

時々、他の先生の音楽の授業ではあまりやらないような

奇抜なことをやることもあり、

今日みたいな状況においては”できれば避けたい”先生の一人だったー


「え~っと、今日はー」

井守先生が、生徒たちを見つめながら言うー。


リコーダーをペロペロなめ続けている麻紀(良一)や、

大人しい女子・加奈子と入れ替わって、未だに胸を

揉み続けている加奈子(円香)の様子が視界に入り、

井守先生は困惑の表情を浮かべるー。


「ーーー…あれー…」

生徒会副会長の詩織が授業に来ていないー。

しかもなぜかその代わりにほとんどサボっている不良の基樹が、

背筋を伸ばして真面目そうな表情で座っているー。


「ーーーー…なんか今日みんな、変じゃない?

 っていうかー、厚谷さん、何でリコーダー舐めてるの?」


首を傾げる井守先生ー。


「あ、え、えっと、それはー」

幼馴染と入れ替わった翔太(文香)がフォローの言葉を口にしようとするー


だが、井守先生はさらに異変に気付くー。


「安藤さんも、欠席?」

さらに首を傾げる井守先生ー。


”安藤さん”とは

教室の金魚と入れ替わってしまった美穂のことだー。

未だに、2年C組の教室でピチピチと跳ね続けているー。


「ーーあ、え~っと、安藤さんはー金魚にー」

翔太(文香)が思わずそう言葉を口にしてしまうと

「え???金魚???」と、井守先生は混乱した様子だったー


「ーー白井さんはーーーー いつものことねー」

”白井さん”とは、ギャルの加恋のことー。

加恋がいないことを”いつものこと”と、何も気にする様子を見せない

井守先生を見て、清志(加恋)は思わず机を叩く。


”あたしはここにいるっての!”と、心の中で思いながらー


だがー、それは流されて

そのまま授業が始まるー


「ー今日は、みんなに歌のテストをしてもらおうと思います」

井守先生がそう言うと、

「ーー歌っ!?」

と、リコーダーを夢中で舐めまくっていた麻紀(良一)が

残念そうに顔を上げるー。


「ーうん。歌ー。

 でも今日はー、歌い方の部分とか、そういうところを見ようと

 思ってるから、曲は何でもいいことにしますー。


 みんなの好きな曲ー

 学校で習った曲でも、好きなアイドルの歌でも、 

 アニソンでも何でもいいのでー

 1曲ずつ、歌ってもらいますー」


その言葉にー

”井守先生の変な思いつきが今日に限ってー!”と、

半分ぐらいの生徒が表情を歪めたー


”他人の身体で1曲歌う”


そんな、奇妙な授業が始まってしまったー。



翔太(文香)が、無難に去年の行事で歌った曲を歌うー。

文香(翔太)は、思い浮かばず校歌を歌ってしまうー


”文香ー…やっぱ声、綺麗だなー”

そんな風に、”自分の口から幼馴染の彼女の声”が

出ていることにドキドキしてしまうー。


無口な静雄と静香が続けて順番に歌いー、

影の薄い三沢と、名前が長いことに悩む純一郎も、

それぞれ入れ替わった状態のまま歌い終えるー。


お調子者の昭雄と三郎ペアはー

入れ替わっていてもほとんど問題のない様子で

歌を歌い終えたー。


だがー

問題のある生徒もいたー。


オタク男子・清志の身体になったギャルの加恋は

”自分の口から清志の声”が出ていることに耐えられず、

歌の最中で全身に鳥肌が立ってしまい、

「あ、も、もう無理ーー」と、机の方に戻ってしまったー。


”お姫様”こと莉々ちゃんと入れ替わったスポーツ好き男子・喜朗は

莉々の身体で好きなロックバンドの歌を熱唱しようとしたところ、

喜朗(莉々)が「莉々ちゃんの身体で歌わないで!」と

涙目で叫んだため、歌うこと自体が中止になったー。


続けて受験命の美桜が大食いの恵美の身体で無難に歌いー、

大食いの恵美は、美桜の身体で「こ、声が出にくいー」と、

肺活量の違いに驚きながら、戸惑った表情で1曲歌ったー


そしてー

5時間目の授業が半分ほど過ぎた頃だったー


バン!

と、音楽室の扉が開いたー


井守先生が思わず「ひっ!?」と声を上げるー。


そこには、髪を乱し、制服を乱し、

顔にあざを作り、綺麗な手を血で濡らし、

スカートから覗く足に、ナイフで切られたような

切り傷のある状態のー

生徒会副会長・詩織が入ってきたのだったー


「ーーうぉぉぉい!?何してんだお前!」

お調子者男子の三郎(昭雄)が叫ぶー。


生徒会副会長・詩織の中身は不良の基樹ー。

昼休みの終了時に、屋上で先輩たちとトラブルになり、

盛大に喧嘩をした結果が、これだー


「ーうっせぇよ」

詩織(基樹)に睨まれた三郎(昭雄)は

「うぇぇぇ…藤川さんなのに怖いー…」と、

”詩織の身体でも睨まれること”に恐怖心を覚え、

そのまま黙り込むー


しかし、基樹(詩織)は困惑しながら、

”ボロボロの自分の身体”に近付くと

「な、何をしてきたのー!?」と、ハッキリと質問をしたー


「ーーーーー」

流石に少し申し訳ないと思ったのか、詩織(基樹)は

基樹(詩織)を睨みつけるとー

「保健室に行きゃいいんだろ」と、不貞腐れた様子で

立ち上がるー


「ーーそ、そんなことは言ってないけどー… 

 って、ちょっと待って!」


音楽室から血を垂らしながら出て行った

詩織(基樹)を追って音楽室から出ていく基樹(詩織)ー


だがー

どこか感覚のおかしい井守先生は、

何故かそのまま歌のテストを続けていたー。


中性的な雰囲気で愛想を振りまくのが苦手な女子・梓の

身体になった弟を溺愛している萌奈が、

弟に溢れる愛を叫ぶ歌を熱唱しているー。


梓の普段とは別人のような”ヤバいお姉ちゃん”っぷりに

周囲は困惑するー。


一方、萌奈(梓)は淡々と、民謡を歌ったー。


エロ男爵こと、良一は麻紀の身体で

アニメソングを熱唱ー

アイドルみたいな振りつけをしながら

ノリノリで”女子の身体で歌うこと”を楽しんだー。


その仕返しなのか、良一(麻紀)は、

良一の身体で一人、演歌を大げさなリアクションを

交えて歌ってみせたー。


麻紀(良一)が「お…俺の身体で熱唱しないでくれー!」と、

少しだけ恥ずかしそうにしているー。


やがてー

井守先生による”歌のテスト”は終わりー、

5時間目の音楽の授業が終わるー。


リコーダーを使わずに喜んだ者ー、

ガッカリした者ー。

それぞれ色々なことを思いながら

教室へと戻ったー


教室に戻るとー

相変わらず、美穂(金魚)は後ろの方でピチピチしたままー

加恋(清志)は、一人笑みを浮かべていたが

クラスメイトたちが戻ってきたのを見て

「ーこれでほぼ確実に元に戻れるー材料さえ、

 田代先生が持ってきてくれればな」と、

得意気な表情で呟いたー


だがー

文香(翔太)は少しだけ不安そうに教室を見渡すー。


”ちょっと色々なポーズしてくる!”と嬉しそうに

教室を飛び出して行った加奈子の身体になったHな女子、円香やー

麻紀の身体で欲望の限りを尽くしているエロ男爵こと良一たちは

”素直に元に戻る”だろうかー。


それにー

理科室の薬品を混ぜて作られたと、清志が言っている

水晶玉の中に入っていた”入れ替わりの原因となった煙”は、

”誰が何のために”2年C組の教室に置いたのかー


あんなものが勝手に出現するわけがないし、

誰かが作って、誰かがーー

今、金魚と入れ替わっている美穂の机に置いたはずなのだー。


「ーーーー……」

文香(翔太)が険しい表情を浮かべるー。


しかしー

答えは出ないまま、6時間目のホームルームの時間の開始を

知らせるチャイムが鳴りー、

担任の田代先生が教室にやってきたー。


⑥へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回が最終回デス~!

混沌とした教室に平穏は取り戻されるのかどうか、

ぜひ見届けて下さいネ~!


今日もお読み下さりありがとうございました~!

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