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失恋のショックから自暴自棄になり

”入れ替わりバイト”に手を出してしまった紀香ー。


そんな紀香に、自分が傷つけてしまったことを詫び、

改めて学校で話をする約束をした茂ー。


全てが解決に向かうかと思われたその時ー、

紀香は、入れ替わりカフェの客に”身体を持ち逃げ”されてしまい、

紀香が学校を休んだことを知り、

茂が入れ替わりカフェに駆け付けた時には

”中年の男”の身体になった紀香の姿があったー…。


☆前回はこちら↓☆

<入れ替わり>失恋少女③~傷ついた後輩~

後輩の紀香から告白された際に、 恥ずかしさのあまり、否定の言葉を口にしてしまった茂。 自暴自棄になった紀香が”他人に身体を貸す” 入れ替わりバイトを始めたことを知った茂は、 責任を感じて、何とか紀香を立ち直らせようとするー。 しかし、学校では話を聞いてくれない紀香ー。 困った末に、茂は”客”として、入れ替...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーへへへへ…たまんねぇぜー…」

入れ替わったまま紀香の身体を持ち逃げした男は、

紀香の髪型を変えて笑みを浮かべていたー。


「髪型にー…化粧に…服装ー…

 まるで別人みたいじゃねぇか…」


”ふへへ…”と、気味の悪い笑みを浮かべながら

”まるで別人のように”大変身を遂げた紀香の姿を見て、

紀香(男)は笑みを浮かべるー


「やっぱ、女ってすげぇー…!」

紀香(男)は嬉しそうに叫ぶー。


「ーしかも、大人しそうだったこの女に、こんな格好を

 させてるなんてー…へへっ…へへへへー」


肩を出した紀香の姿を見ながら、

紀香の手で、肩をニヤニヤしながら触るー


「ーーたまんねぇよぉ…♡」

紀香(男)は、さっきから男を何人か誘惑しているがー、

なかなかホテルに連れ込もうとすると、

びびって逃げてしまう男ばかりで上手くいかないー。


「ーーまぁ、確かにJKみたいだしなぁ」

”警戒”されているのだろうかー。

そんな風に思いながらも、紀香(男)は、

慣れない手つきで、手に入れた口紅を唇に塗っていくー


「ーーはぁぁ…やべぇ…口紅を塗るJKとか…

 興奮して、身体が千切れちまいそうだぜ!

 ひははははははははっ」


女子トイレの鏡の前で紀香(男)はそう呟くとー

後から入ってきて、一人で笑っている紀香(男)を見て、

不安そうな表情を浮かべた小さな女の子に、

紀香(男)はニヤニヤしながら声を掛けたー。


「ーーふふふふ

 お姉さん 身体を持ち逃げされちゃったの♡」


少女に意味が伝わらないことなど、百も承知でそう呟く

紀香(男)ー


小さな少女は「え……」と、紀香(男)を見て

怖がっているような表情を浮かべるー。

それを見た紀香(男)は笑みを浮かべたー


「ーーそういう顔ーーー最高♡

 やばいお姉ちゃんを見たら、誰だってそうなるよね」


”大人しそうな女子高生”を

”やばいお姉さん”に変身させたー。


その事実だけで、男は激しく興奮したー。


しかもー

興奮するのは、男の身体ではなく、紀香の身体だー。


”俺の欲望で、女子高生を興奮させているー”

そう、考えただけで、紀香(男)は、今この場でイってしまいたい

ぐらいに興奮したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーー先輩ー…ごめんなさい…迷惑ばかりかけてー」


中年男の身体になってしまった紀香と、

茂、そして入れ替わりカフェ”夢の花園”の店長の三人はー、

夢の花園店内の一室で話を続けていたー。


「ーいいえ…あなたのせいじゃないわ。

 まさか、こんなことが起きるなんて」

女店長が、戸惑いながら呟くー。


当然、”入れ替わりカフェ”側も、

”身体が持ち逃げされる可能性”は想定していた。


そのため、対策は何重にも練っていたし、

今までにそういった”持ち逃げ”の事例はないのだというー。


紀香の身体を奪った男は、入れ替わりカフェにこれまでも

通っていた男で、店内の構造やシステムに非常に詳しく

上手く”抜け穴”をつかれた形になってしまったー、と

女店長は説明したー。


「ーそ…それで…水島さんの身体はー…」

茂が心配そうに、中年男に身体を持ち逃げされて

途方に暮れる紀香のほうを見つめるー。


「ーーー大丈夫。心配ないわー。

 今、じきにスタッフの方で”追跡”が終わるからー」


女店長の言葉に、「追跡ー?」と、茂が首を傾げるー。


「ー身体を入れ替える、なんて店を経営してるんだからー

 当然、こういうことが起きる可能性も”想定”はしてたわー。

 利用時に、身分証明書の確認をお願いしているのもそのため。

 それにー…

 ”入れ替わっている最中”には、ある”細工”もしてあるのー」


茂は”そういえば、俺も学生証は出したなー”と、思いながら

「細工ってー…?」と首を傾げると、

「ー入れ替わりの装置で入れ替わる際に、

 特殊な発信信号も植え付けているからー、

 それを利用すればー

 万が一、持ち逃げされても、ほらー」


そこまで女店長が話をしたタイミングでちょうどスタッフが

部屋に入ってきて、タブレットを店長に手渡すー。


タブレットには地図が表示されていて、

そこには”紀香の身体”の居場所が表示されているー


”入れ替わっている間”だけ、信号を発する超小型の装置を

入れ替わるそれぞれの身体に仕込んでいるのだというー。


「ーー…良かったな…水島さん!」

茂が言うと、男(紀香)は不安そうに頷いたー


”井川 雅彦(いがわ まさひこ)”


女店長が、身分証明書から照合した客の個人情報が

表示されたタブレットを茂に見せるー。


その画面に表示されている男は、

今、目の前にいる男と、顔写真は一致するー。


つまりこの井川 雅彦という男が

紀香の身体を持ち逃げした客だー。


「ーー…どうするんですかー?」

茂が言うと、女店長は「店のモノを盗まれたら回収しにいくに

決まってるでしょ」と立ち上がったー。


男性スタッフを呼ぶと店長は、「今から回収に行くわよ!準備してー」と、

部屋から立ち去って行こうとするー。


「ーーあ、あの!」

茂が、部屋から立ち去ろうとした女店長を呼び止めるとー

彼女が振り返るー


「ーお、俺も…!俺も連れて行って下さいー…!

 水島さんが、ここでバイトを始めるきっかけを作ってしまったのはー

 その…俺なのでー」


告白されたときに、恥ずかしさのあまり、

酷いことを紀香に言ってしまったことを思い出すー。


「ーーーー…これは、私たちの店の問題。だからあなたたちはー」

女店長の言葉に、男性客・雅彦の身体になってしまった紀香も

立ち上がったー


「ーーいえ…も、元はと言えば、わたしが一人で

 落ち込んで、先輩に心配をかけるようなことを

 してしまったからなんですー。

 だから、わたしもー」


”俺も”

”わたしもー”

二人に連れて行ってほしいと言われた女店長は

「はぁ~~~」と、ため息をついてから、

「ーーやっぱ、ガキって面倒くさいわねー」と、首を横に振るー。


「ーーーーー」

茂と、雅彦(紀香)は、困惑の表情を浮かべるー。


そんな二人を見て、女店長は少しだけ笑うと、


「ーでもまぁ、わたしもガキの頃は面倒なガキだったしー

 いいわ。ついてきなさいー。」


と、だけ呟いて、そのまま部屋の外に出たー。


茂と雅彦(紀香)は顔を見合わせて頷くとー

「ーーやっぱー…入れ替わりって不思議だなぁ…」と、

苦笑いしながら、茂はそのまま雅彦(紀香)と共に部屋の外に出たー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーー乗って!」

男性スタッフ二人を連れて、車に乗り込む女店長ー


高級なイタリア車に乗り込んだ女店長と男性スタッフ二名ー


男性スタッフ一人が助手席に、

もう一人が後部座席の端にー

そして、雅彦(紀香)と茂も後部座席に座るー


「ーーってー、店長が運転するんですか?」

茂が言うと、女店長は「ーーしっかり掴まってなさいー」とだけ

叫んで、爆速で車を発信させたー


「ーひっ!?!?!」

茂が思わず声を上げるー。


雅彦(紀香)は、ぎゅっと茂にしがみつくー。


「ーちょ!!店長!スピード違反!スピード違反!」

茂が思わず叫ぶと、

「ーそんなの問題ないわ!」と、なぜか持っていたパトカーの

パトランプを車の窓から上につけて、

サイレンを鳴らしながら爆走し始めたー


”絶対やべぇやつだー”


”問題あるでしょー…”


茂と雅彦(紀香)はそれぞれそんなことを思いながらー


あっという間にー

紀香(雅彦)がいる場所へとたどり着いたー。


「ーーーあ~~~最低」

女店長は、”持ち逃げ客”の居場所が表示されたタブレットと

現在地を見比べるー。


その場所はー

ラブホだったー。


「ーー……そんな…」

雅彦(紀香)が、おじさんの身体で目に涙を浮かべるー。


おじさんの涙には正直戸惑いながらも、

茂は「ーー大丈夫ー」と、雅彦(紀香)のごつい手を握るー。


「ーーはいー…」

雅彦(紀香)は泣きながら頷くー


”周囲から見れば、泣いている中年おじさんと男子高校生が

 手を繋いでいる”

そんな、奇妙な光景ー。


「ーーーーーーふぅ」

女店長はため息をついてから、

雅彦(紀香)のほうを振り返ると、

「ーー紀香ちゃんは、ここで待っていた方がいいかもしれない」と、

雅彦(紀香)に対して言い放つー。


「ーーえ」

涙目のまま、雅彦(紀香)が言うー。


茂はそんな会話を聞きながら、

”水島さんの身体を持ち逃げして、こんなところに入るなんてー”と

激しい怒りを感じながらラブホテルを見つめるー。


茂自身、ラブホテルなどは、まだ利用したことはないー。

中がどんな風になっているのかは知らないし、

具体的にどんな風に利用するのかも、知らないー


だが、ここが”そういうことをする場所”なのは分かるー。


紀香の身体を奪った男は、今頃紀香の身体でー。


それを思っただけで茂の中に激しい怒りが吹き上がるー。


「ーーー見たくないものを、あなたは見ることになるかも」

女店長は、そう言うと、雅彦(紀香)が不安そうな表情を浮かべるー。


雅彦(紀香)が戸惑っているのを見て、女店長は

単刀直入に呟いたー。


「ーーーあなたの身体で、エッチなことをしているかもしれないー

 そんな光景ー、見たくないでしょ?」

女店長がそれだけ言うと、男性スタッフ二人のうちの一人に、

「彼女とここで待ってて」とだけ呟くと、

茂の方に向かって言い放つー


「ー後輩ちゃんが、そういうことしてたとしてもー

 あなたは耐えられる?

 無理なら、あなたもここにー」


女店長の言葉に、茂は「いえ。俺は、行きますー」と頷くー


「ー俺が水島さんを傷つけてしまったことで

 始まったことですから、最後まで俺は向き合います」


茂の言葉に、女店長は「そう」と、だけ呟くと

「なら、ついてきなさいー」と、そのままラブホの入口の方に

向かっていくー


「ーーーあ、あの!」

背後から、雅彦(紀香)が叫んだー


「ーーわたしも…わたしも、何があってもー…

 ちゃんと…向き合います…!」


茂の言葉に感化されたのか、雅彦(紀香)も

勇気を振り絞ってそう呟くー。


女店長は、静かに頷くと、

茂、雅彦(紀香)、男性スタッフ2名で、

紀香の身体を持ち逃げした人物がいるラブホの中へと

向かっていったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーは~~~~~♡ たまんない…♡」


ラブホの一室でうっとりとした表情の紀香(雅彦)が、

小太りのおじさんとエッチなことを繰り返しては

嬉しそうな表情を浮かべていたー。


紀香の身体で、ようやく男をラブホに連れ込むことに

成功した紀香(雅彦)は、男と欲望の時間を過ごしていたー


「ーーねぇ…もっと激しくイきましょ?」

紀香(雅彦)が甘い声を出しながら言うー。


「ーーえ…え、、でも…?」

おじさんが戸惑いの表情を浮かべるー


「ーーふふ…中に出しちゃっても…いいんだよ?

 それともー…おじさんのそれ、わたしの口でしゃぶっちゃうー?」

紀香(雅彦)が甘い声で囁くと、

おじさんは流石にまずいと感じたのか、青ざめた表情で

紀香(雅彦)を見つめるー


「ーさ、さすがにそれはー…」

戸惑うおじさんに対して紀香(雅彦)は、

「ーほら…もっとこの身体をゾクゾクさせてよ…ほら…♡」と、

危険な表情で、おじさんを壁際に追い込むと、

クスクス笑いながら、紀香とは思えないような、不気味な笑みを浮かべたー


⑤へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回が最終回デス~!

無事に後輩の身体を取り戻すことはできるのでしょうか~?


今日もお読みくださりありがとうございました!!

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