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予想外の出来事が起きてしまったー。


男子高校生・宏樹の幼馴染であり、彼女でもある麻梨が、

宏樹が自分の部屋に置いていた”叔父が買ってきたおみやげ”の

”モアイの置物”と入れ替わってしまったのだー。


最初は、宏樹によくドッキリを仕掛けてくる麻梨の”ドッキリ”だと

思っていた宏樹も、

モアイになってしまった麻梨と、麻梨になったモアイー、

その入れ替わりを信じざるを得なかったー…。


★前回はこちら↓★

<入れ替わり>モアイ彼女①~予想外の出来事~

「だ、大丈夫かー?」 男子高校生の宏樹(ひろき)が、幼馴染の彼女のほうを見て そう呟くー だが、彼女は口を半開きにしたまま、 真っすぐと虚空を見つめているー。 起き上がってはいるものの、床に膝をついたまま、 呼吸や瞬きなど、最低限必要なこと以外、一切微動だにしないー。 「ーーお、、お~い!麻梨(まり)…...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


麻梨(モアイ)が口を半開きのまま、平然と

お漏らしをしているー。


自分の膝のあたりやスカートを濡らしながら、

それでも麻梨(モアイ)は、表情を変えず、

瞬きと呼吸だけを続けているー。


”え…まって…ど、どうすればいいのー?”

モアイの置物になってしまった麻梨の声が聞こえるー。


「ーど、、ど、、どうすればってー」


そう言っていると、再び麻梨の身体から水滴が

零れ落ちるー。


「ーちょ、ちょっと!モ、、モアイさんー?

 お、、俺の言葉、わかるー?」

麻梨(モアイ)に対して語り掛けるがー

そのまま残っていた尿も出し切ってー、

相変わらず無表情のままー。


”モ、モアイさんってー”

呼び方にツッコミを入れるモアイの置物になってしまった麻梨ー。


”って…!わ、わたしの身体をどうにかして…!

 ま、まず、その…それ…止めて…!お願い!”

モアイの置物になった麻梨の言葉に、

「ーと、止めてって言われてもー!?どうすればー?」

と、宏樹はあたふたしながら振り返るー。


”ーーーーーーーー”

モアイの置物になった麻梨がしばらく沈黙するー。


そして、しばらく沈黙してからー

”ごめん!わかんない!”と、いつもの調子の声が聞こえてきたー


「ーっていうか、麻梨、意外と馴染んでるじゃん!」

宏樹がモアイの置物に向かってそう叫ぶと、

”な、馴染んではないよー”と、戸惑いの声を上げるー。


”と、とにかくー…その状況ーどうにかできないかな…?

 例えばう~ん…おむつとか”


モアイの置物になった麻梨のとんでもない提案に

「お、、お、、おむつぅ!?」と、宏樹が叫ぶー。


「ーお、俺が麻梨におむつ履かせるのか!?」

そう言いながら麻梨(モアイ)のほうを見つめるー。


変わらずの無表情ー。

一応、今、排尿を済ませてしまったということは、

当分の間は持つだろうー。

おむつを履かせるとか、履かせないとか以前に、

元の身体に戻る方法を見つけた方が早そうだー。


「ーーーっていうか、おむつなんて今、うちにないし!」

宏樹が突っ込むー。


”宏樹、履いてるかなって”

モアイの置物から麻梨の声が響くー


「履かねーよ!」

思わず笑いながら叫んでしまう宏樹ー


「どんなイメージなんだ俺はー」


”ごめんごめん冗談冗談ー…

 でも、この状況、いったい何なのー?”


モアイの置物になってしまった麻梨が、ようやく真面目な話に

切り替えると、宏樹は「わからないー」と、呟くー。


麻梨と入れ替わってしまったモアイの置物は、

叔父がイースター島に旅行に行った際に買ってきたもので

あることを説明するー


渡されたときに”イースター島のモアイの魂が込められてるって話だぞ”

みたいなことを叔父は言っていた気がするが、

詳しいことは分からないー。


”ーーー宏樹にも分からないってことねー”

モアイの置物になってしまった麻梨が戸惑いながらそう呟くと、

宏樹は「ごめん…」と、申し訳なさそうに呟くー。


その言葉に”宏樹が悪いんじゃないんでしょー?”と、

モアイの置物から麻梨の声が聞こえてくるー


”宏樹の叔父さんだって、こんな風になるとは思わなかったんだろうしー、

 宏樹も、叔父さんも悪くないよ!

 でもー…このままじゃわたしも困っちゃうからー

 一緒に元に戻る方法、探してくれるー?”


その言葉に、宏樹は「ありがとうー…麻梨が彼女で本当によかったー」と

微笑んだー。


そしてー、麻梨(モアイ)のほうを見つめてー

「まず…とりあえず床の掃除とー…」と、呟いたところでーー

宏樹の部屋の扉が突然開いたー。


「ーーー!?」


「ーーーー!!?」


宏樹がビクッとして、扉のほうを見るー。

モアイの置物になった麻梨も少し驚いた様子だったー。


「ーーー姉さん!?どうしてここに!?」

宏樹がそう叫ぶー。


「どうしてって?実家だから、いつ帰ってきてもいいでしょ?」

部屋に入ってきたのはー

おしゃれな感じの女子大生ー

宏樹の姉・静葉(しずは)だー。


静葉は、「あ、麻梨ちゃんも来てたんだね~!」と、

笑いながら手を振るー。


「ーー!?!?!?!?!?」

宏樹は、表情を歪めたー


”まずいー”

最悪のタイミングで”姉さん”が帰ってきてしまったー。


部屋にはー

宏樹と麻梨が二人きりー。

しかも、麻梨(モアイ)はお漏らしをして、

床には、”明らかに麻梨から漏れた”のが分かる状態の

水たまりができているー。


「ーーやっほ~!」

静葉が、麻梨(モアイ)に向かって手を振るー。


だが、当然、麻梨(モアイ)は膝をついたまま、

瞬きと呼吸をしているだけー


”ーし、静葉さんー!”

モアイの置物になった麻梨が叫ぶー。


小さいころからの付き合いであるためー

当然、宏樹の姉・静葉と麻梨にも面識があるー。

今でこそ、静葉は大学生になって一人暮らしをしているが、

実家にいた頃はよく、麻梨と姉妹のように仲良くしていたー。


「ーーあれれ~?麻梨ちゃんってば、またドッキリ~?」

静葉が笑いながら部屋に入ってくるー。


「あ、ちょっと!姉さん!今はー!」

そう叫ぶ宏樹ー


だが、静葉は、麻梨(モアイ)の目の前までやってくるとー

「相変わらず、麻梨ちゃんは可愛いね~!」と微笑むー。


麻梨は、宏樹の姉・静葉にもよく”ドッキリ”を仕掛けていたのだー。


ドッキリだと思い込んだ静葉は「ぷにぷにしちゃうぞ~!」と

言いながら無表情の麻梨(モアイ)の頬を掴んで、

変顔にして遊んでいるー


(つーか、姉さん、なんで床のおしっこに気付かないんだよー)

宏樹は心の中でそう突っ込むー


いや、むしろ既に静葉は麻梨の尿を踏んでいるが、気づいている様子がないー


(姉さん、天然すぎだろー)

そう思いながら困惑していると

”ど、どうするのー?”と、モアイの置物になった麻梨から

声が聞こえてきたー。


「ーーね、姉さん!あのさ!」

宏樹が言うと、静葉は突然下を見て「って、なにこれ!?」と叫ぶー


今更、麻梨(モアイ)のお漏らしに気付いた様子だー。


「ーーーーーこ、、これってー…」

麻梨(モアイ)のスカートや足が濡れていることに気付いて、

静葉は宏樹のほうをバッと向くー。


「ーーえ…何…?これ、どういう状況ー?」

静葉が宏樹のほうを見つめるー。


「ーあんた、いったい、麻梨ちゃんに何させてるのー?」

静葉の言葉に、宏樹は「いや、違う!姉さん!違うんだ!」と

慌てた様子で叫ぶー。


「ー彼女にお漏らしさせる性癖ー?」

静葉の言葉に「ち、違うって!!」と叫ぶ宏樹ー。


「ーー麻梨は、モアイと入れ替わっちゃってー!

 今、麻梨の中身はモアイなんだ!」

宏樹は慌ててそう説明するー。


「ーはぁ?」

静葉が表情を歪めるー。


「ーあんた、ついに頭おかしくーー」


”静葉さん!宏樹の言ってることは本当なんです!”

モアイの置物から、麻梨の声が響くー。


「ほ、ほら!麻梨の声がするだろ!?

 麻梨は今、叔父さんがくれたこのモアイの置物の中にー!」


そう叫ぶ宏樹ー


だがー

静葉は表情をさらに曇らせていたー。


「ーー…何も、聞こえないけどー…?」

とー。


「ーえ…なんで!」

宏樹が慌てて叫ぶー。


しかし、静葉の表情は”嘘”をついている表情ではなかったー。

”本当に”聞こえていないー。


「ーーま、まぁ~、宏樹と麻梨ちゃんが、それでいいなら、いいけどー」

静葉は少し顔を赤らめながら、

「ーーじゃ、お漏らしプレイ、楽しんでー」

と、ニヤニヤしながらそのまま部屋の外へと立ち去っていくー。


「ーち、違うって!姉さん!」

宏樹が叫ぶも、既に、静葉は部屋の外に出て行ってしまっていたー。


「ーーーあ~~~!もう!」

宏樹は思わず叫ぶー。


姉の静葉に、幼馴染で今は彼女の麻梨ー

そういえば、小さいころからよく二人に揶揄われてー…


自分は天然なくせに、よく宏樹を揶揄ってくる姉・静葉ー

そして、ドッキリを楽しそうにしかけてくる彼女・麻梨ー。


”どうして俺の周りにはこういう女の子ばっかりなんだー!?”


そんなことを考えているとー

”光、浴びたから宏樹にはわたしの言葉が聞こえるのかなー?”と、

モアイの置物から麻梨の声がしたー


「ーーあ~…そうなのかもな」

宏樹はそう呟くと”とにかく、元に戻れそうな方法を試してみよう”と、

色々試してみることにしたー。


”あ、…ちょっと待って!”

モアイの置物になった麻梨が言うー。


”さっきから、見たことない場所の光景が何だか浮かぶのー。

 モアイがたくさんある島の光景ー”


その言葉に、宏樹は「それ、イースター島じゃないか?」と、呟くー。


”モアイがある島だったよねー…

 なんかだんだん鮮明にー”


モアイの置物の”記憶”を麻梨が読み取れるようになってきているー…

と、いうことだろうかー。


そんな風に思いながら麻梨(モアイ)のほうを見ると、

さっきまで瞬きと呼吸しかしてなかった麻梨(モアイ)が、

首をゆっくり動かして無表情のまま宏樹のほうを見たー


「ーひっ!?」

宏樹が思わず変な声を出してしまうと、

”ちょっと!わたしを見て怯えないで!”と、

モアイの置物から声がするー


「だ、だってー!」

宏樹が言うー。


”たぶん、わたしの身体になったこの子も、

 わたしの…人間の記憶が少し流れて来てるのかな…?”

と、モアイの置物になった麻梨の声がしたー。


「ーそ、それで、だんだん人間らしい動作ができるように…」

宏樹が、首を宏樹に合わせて動かすようになった

麻梨(モアイ)を見て、

「なんか無表情だと怖いんだけど」と、麻梨(モアイ)に対して言うー。


すると、突然ー

麻梨(モアイ)が、にこっと笑ったー

にこっ、としたまま無言で宏樹のほうを見る麻梨(モアイ)ー


「ひぃっ!?!?余計怖い!」

宏樹はそう叫ぶと、

少し間を置いてから深呼吸してー、

「とにかくまず、掃除しちゃうか…」と、困惑しながら呟いたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


あれから数時間が経過したー。


叔父に連絡を入れて、モアイの置物と麻梨が入れ替わっちゃった件に

ついて確認しようとするも、叔父に連絡はつかず、

麻梨の身体とモアイの置物をキスさせてみたり、

元に戻るように念じて見たり、

麻梨の身体とモアイの置物の目を見つめ合わせてみたり、

色々なことをしてみたもののー

結局、二人の身体が元に戻ることはなかったー


”ーーもう、元に戻れないのかなー…?”

流石に不安になってきたのか、モアイの置物になった麻梨から

不安の声がこぼれるー。


「ーい、いや、そんなことないよ!叔父さんから

 連絡が来れば解決すると思うしー!」

宏樹がそう呟くと、モアイの置物になった麻梨は

”そうだといいけど…”と、不安そうに呟くー。


イースター島の風景が、しっかり浮かぶようになり、

麻梨はモアイの置物の記憶をかなり読み取れるようになっていたー。

自分がいくらで販売されていたお土産なのかも理解できるー


「ーーー宏樹…ひろ、き、 ひろきー」

麻梨(モアイ)は、ぎこちない言葉を喋るようになったー


「なんか、不気味だなぁ…」

宏樹はそう呟きながらも、時計を見つめるー。


既に、外は暗くなっている時間ー

宏樹も麻梨も高校生ー。

流石に、麻梨を一泊させるわけにはいかないー。


早く、早くなんとかしないとー


そう思いながら宏樹は焦る心をなんとか落ち着かせながらー

麻梨(モアイ)のほうを見つめたー。


その時だったー


♪~~~!


スマホが鳴るー


「ー叔父さん!!!!」

スマホに表示されている名前を見て、宏樹は

そう叫ぶと、「よかった!」と言いながら

叔父さんからの電話に出るのだったー。



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


モアイになってしまった彼女の運命は…!?

続きはまた次回デス~!


今日もお読みくださりありがとうございました~!!

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