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人生を諦めていた40代独身男性の達平は、

自殺未遂の女子高生・仁美から突然”入れ替わり”を持ちかけられたー。


何か裏があるのでは?と思いつつも実際に入れ替わりを承諾した達平ー。


仁美になった達平は、充実した女子高生ライフを送り、

ついには、メイドカフェでバイトを始めることにー。


しかし、そんな仁美(達平)を見つめながら

仁美の弟・健吾は複雑そうな表情を浮かべていたー。


☆前回はこちら↓☆

<入れ替わり>病み☆闇②~少女の提案~

”つまらない人生”を送っていた40代男性ー。 ”ある理由”から病んで不登校になり、ついに自殺未遂に至ってしまった少女ー 仁美が入院中だった病院で偶然出会った二人は、 ”身体を交換”したー。 仁美になった40代独身の男・達平は、 仁美として、充実した日々を送り始めるー。 急に”元気になった”仁美に戸惑う家族ー。 その...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーはぁ~~~やっべぇ…」


メイドカフェでの初日のバイトを終えた仁美(達平)は

ゾクゾクしながら帰路についていたー。


「ーーバイトしながら自分に興奮できるなんてー

 くふふ…夢みたいだなぁ…

 今までバイトとか仕事とか面白いなんて一度も思ったことないけどー…」


可愛い子の身体で、メイド服を着て、

可愛い振る舞いを意識的にするー。

達平からしてみれば、これほどの快感はなかったしー、

バイト中もずっとゾクゾクしていたー。


「ーーーはぁぁぁ…たまんねぇ…

 しかもーーー」


仁美(達平)は帰宅すると、自分で購入したメイド服を着て、

鏡の前で笑みを浮かべるー。


「ー仁美ちゃんを独り占めだ…♡」

今や、自分が仁美ー。

だから、こうして、メイド姿の仁美を独り占めすることができるー。


メイド服を着た仁美(達平)が、部屋の鏡に向かってキスをするー。

バイト先のメイド服とはデザインが異なるが、

どっちの仁美も可愛いー。


「ーあぁぁぁ…可愛いよ…わたし…♡」

キスをしながら、笑みを浮かべる仁美(達平)ー


少し前まで、病んでいたとは思えないほどの豹変ぶりー

元々、両親を含め”周囲とのコミュニケーション”をここ最近は

全くと言っていいほど、まともに取っていなかったためー

”急に元気になったねー”

”別人みたいー”

などと言われはしても、”中身が入れ替わっている”とは

思われないし、”中身が本当に別人になっている”とも

思われないー。


そもそも、誰もー

”仁美”のことを知らないのだからー。


「ーーうふふふふ♡…

 たっぷり気持ちよくしてあげるー」

小声で鏡に向かってそう呟いて見せる仁美(達平)ー


今の状態では”自分で自分を誘惑している”状態に過ぎないがー、

仁美(達平)からしてみると、

まるで”達平が仁美に誘惑されているような”そんな錯覚を覚えるー。


「ーーはぁぁぁ…お前は最高の彼女だー」

仁美の声で、鏡の中の仁美に向かってそう呟くと、

仁美(達平)は「達平…だいすき♡」と呟くー


”鏡の中の自分と会話する女子高生”

そんな、危険な光景が、仁美の部屋に広がるー。


”両親も喜んでいるー”

”この子も喜んでいる”

”俺も喜んでいる”


これはー


「ーへへへ…winwinどころか、

 winwinwnじゃねぇか」

ニヤニヤと笑う仁美(達平)ー


やがてー


「ご主人様…今日はわたしのおっぱい、揉み放題でぇ~す♡」と、

嬉しそうに鏡の前で呟くと、仁美(達平)は自分の胸を

狂ったように揉み始めたー。


「えへへへへへ…えへへへへへへへ…♡」

仁美の身体になってから

既に1か月近くー。


だいぶ”女”としての生活に慣れて来て、

当初のような新鮮味は既になくなってきてはいるものの、

未だに”毎日が夢のよう”だったー。


そのうち、完全に飽きるかもしれないがー

今は、こうしてコスプレをして、胸を揉んでいるこの瞬間が

たまたないー


「えへへへへ…気持ちよすぎるだろぉ…♡」

あまりの気持ちよさに鏡の前で膝をついて、

メイド服の上からさらに胸を揉んでいくー


胸の感触も、

メイド服の感触もー、

メイド服の上から胸を揉んでいることによって

響き渡る”音”もー

何もかもが心地よいー。


「うぁぁぁぁ…♡ たまんなぁぁぁい…♡」

うっとりしながら、仁美(達平)がそう呟いているとー

背後から「ーー姉さん」と声が聞こえたー


「ーー!?!?!?!?!?!?」

胸を揉むのをやめて、顔を真っ赤にしながら振り返るとー

そこには、弟の健吾がいたー。


弟の健吾がどんな性格かは知らないが、

口数が少なく、あまり仁美(達平)には絡んでこなかったー。


別にそれでもいいかなー?と思いつつ、

この1か月近く過ごしてきていたもののー

突然、部屋に入ってきたことに驚く仁美(達平)ー


「ーーあ、、あ、、こ、これは、バイトの練習でー」

顔を真っ赤にしながらメイド服を着ている弁明をする

仁美(達平)ー


しかしー

弟の健吾は、静かに口を開いたー


「姉さんー…いえ…あなたは、誰ですかー?」

とー。


「ーーー…な、、な、、何を言ってー」

仁美(達平)が背筋の凍るような思いをしながら

健吾を見つめると、

健吾は「ーー姉さんじゃ、ありませんよねー?」と、

言葉を続けたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーなんか、イキイキしてるな?

 楽しいことでもあったのか?」


達平(仁美)のバイト先であるコンビニの店長が言うー。


「ーーえ?そ、そう見えますー?」

達平(仁美)が言うー。


達平の容姿は、清潔感が増した容姿に変わっていて、

表情も生き生きとしているー。


「ーーあぁ…それにー

 正直、少し前まで、お前ー…全然仕事やる気ないと思ってたけどー

 なんか最近は…やる気にみなぎっているというかー」


店長の言葉に、達平(仁美)は「ありがとうございます」と

頭を下げるー


達平の評価は低かったのか、バイト先でも冷遇されている状態で、

若いバイトの子にも、馬鹿にされていたような状態ー。


しかし、入れ替わってから1か月ー

達平(仁美)は、”頼れるバイト先のおじさん”に早変わりしていたー。


「ーーは~~…」

帰宅した達平(仁美)は、カップラーメンを食べながら

笑みを浮かべるー


「ーーーは~~~~~~…生きてるって感じがするー」

達平(仁美)はそう呟くと、狭いアパートの部屋の掃除をしながら

嬉しそうに、家事もこなしていくー。


まるで、”ボロアパート”での生活を楽しそうにー。


”もうちょっと、女の子らしくしないとー”

”仁美は、可愛いんだからー”


「ーーー…」

達平(仁美)は、両親に言われた言葉を思い出すー。


「ーーわたし…好きで可愛くなったんじゃないしー」

不満そうに呟く達平(仁美)ー


両親は、仁美をとても大切にしていたー。


しかしー

両親の強すぎる愛情がー

仁美には、苦痛だったー


”仁美ってかわいいよね”

”仁美はいいなぁ~ホント可愛いし”

”仁美にはこっちの服のほうが似合うよ”

”これ、喜ぶと思って!仁美も可愛いの、好きでしょ?”


「ーーかわいいかわいいかわいいかわいいーーー…

 そればっかり…」


仁美はー

いつしか、

何もしていないのに”可愛い”と言われてしまう

自分に嫌気が刺してしまったー


”可愛いんだから、こうして当然”

”可愛いんだから、これが似合う”


そういう、押し付けがー

仁美にとっては、苦痛だったー。


そして、ある日ー

”男子に媚を売ってるよねー?”と、友達から言われたことー

そして、”彼氏ぐらい、仁美ならすぐにできるだろ~?”と

家族から冗談を言われたことー


耐え切れなくなって、仁美は、不登校になってしまったー


他人から見れば些細なことなのかもしれないー。

だが、仁美は”自分が大嫌い”だったー。


いつしかー

仁美は自分と正反対の”おじさん”に憧れるようになったー


”放っておいてほしい”

そんな願いー。


仁美は”自分の身体から逃げる方法”を不登校になってから

ずっと探していたー。


”可愛い仁美”を育てたい両親ー

”可愛くなりたい”なんて望んでいない仁美ー。

そのすれ違いを、埋めることは最後までできなかったー。


仁美はついに入れ替わり薬を手に入れてー、

弟の健吾に”入れ替わり”を持ちかけたー


だがー


”そんなの、イヤに決まってるだろー?”


健吾から、入れ替わりを拒まれたー。


不登校になって、周囲から距離を置いた仁美に

既に友達はいなかったー。


”わたしは、ずっと、このまま生きていくー”

入れ替わることもできないー。


そう、絶望してー

仁美は自殺未遂を引き起こしたー。


だがーー

結果的にーーー

入院先で、達平と出会いー

”入れ替わり”に成功したー。


「ーーーもう…可愛い可愛いなんて言われなくていいのー…

 おじさん…最高…」


達平(仁美)は、一人嬉しそうにそう呟いたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーそっかー」

胡坐をかきながら、仁美(達平)は頷くー。


メイド服で胡坐という格好に、

弟の健吾は戸惑いながらも続けるー。


健吾は、姉・仁美がどうして自殺未遂を起こしたのか、

そして、どうして達平と入れ替わりたがったのか、

姉が自殺未遂に至る前に、自分が入れ替わりの話を

持ち掛けられて拒んだことも、全て仁美(達平)に

向かって説明していたー。


「ー俺…姉さんが何でそんなに苦しむのかー

 全然理解できなかったー。

 可愛いって言われたくないー、

 女の子だからどうのこうのって言われたくないー。

 そんなことー…

 そんなことで悩むなんて、ってそう思ってたー


 だから入れ替わりの話を持ち掛けられた時も、

 は?って感じで断っちゃったんですー」


健吾はそう言うとー


「ーでもー」

と、続けたー。


「俺にとっては”そんなこと”でも、

 姉さんにとっては”そんなこと”じゃなかったんだってー

 やっと、気づいたんですー」


健吾はそこまで言うとー

「ーーーもう、姉さんに会えなくなるならー…

 入れ替わってあげればよかったー…」と、

一人呟くー。


健吾は、仁美から持ち掛けられた入れ替わりの話も

そもそも”また変な話に騙されてる”ぐらいにしか

思わなかったものの、

自殺未遂を起こして”まるで別人のように明るくなって”

退院してきら姉をこの1か月ほど見続けて、

”俺が断ったから、別の誰かと入れ替わっちゃったんだ”と、

そう、確信したー


しばらく迷っていたが、ようやく今日、こうして

声をかける決意ができたー


「ーーー…………」

仁美(達平)はメイド服の端のほうを握りしめるー。


”くそっ…俺の女子高生ライフも…ここで終わりかー…”


そんな風に、思いながらー。


もちろんー

この弟の言うことは理解できるし、

自分がこの弟の立場なら

”姉さんを返せ”となるだろうー。


だからー


「ーーー……バレちゃったならー…俺はー」

仁美(達平)が呟くとー

「お願いがありますー」

と、弟の健吾は呟いたー


「ーーー姉さんが、何をしてもいいって言ったならー

 俺はーー…あなたを責めるつもりはありませんー

 そういう格好をすることもー

 さっきみたいなこともー」


健吾は複雑そうな表情のままそう呟くと、さらに続けたー


「ーーでも、どうかー

 どうかー、姉さんの身体を、大切にしてあげて下さいー

 犯罪とか…そういう…姉さんの名誉とか、身体を傷つけることだけはー

 やめてあげて下さいー」


健吾が頭を下げるー


そして、その上でー


「”今”の姉さんにはー

 父さんも母さんも喜んでますー

 そして、あなたの身体になった姉さんも、きっと喜んでますー


 だから、入れ替わったことはー

 俺と、あなたと、姉さんだけの秘密ー…

 3人で墓場まで持っていくー…

 そうして、欲しいんですー。


 それが、父さん、母さん、姉さん、そしてあなたの幸せに

 なるはずですからー」


健吾は、そこまで言うと頭を深々と下げたー


仁美(達平)はそんな健吾を見つめると、

少し間をおいてから微笑んだー


「ーーー……わかったー。

 君は本当に姉さんが好きなんだなー。


 俺もー

 君の姉さんの身体で犯罪とか、そういうことをするつもりは 

 全然ないしー

 安心してくれー。」


仁美(達平)は、そう言いながら弟・健吾に向かって微笑むとー

ふと、健吾のズボンが膨らんでー

勃起しているのが見えたー


”姉さんがメイド服着てたら…そっかー”


少しだけ苦笑いすると、仁美になった達平は

”このまま人生を生きていける”ことに喜びを感じるのだったー



④へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回が最終回デス~!

それぞれの進む未来は、どうなるのでしょうか~?


今日もお読みくださりありがとうございました!!

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