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クラスでは目立たない存在の男子高校生・駿平ー。

そんな彼は、クラスメイトの奥村 杏美に好意を抱いていたものの、

友達の誠司からも「絶対無理だ!」などと揶揄われていたー


しかしー、クリスマスイブの日の夜、”なんとなく”、サンタさんに

”奥村さんをください”とお願いしたところー

翌日の朝には”皮になった杏美”が、部屋に置かれていたー。


まさか”本物の杏美が皮にされた姿”とは夢にも思っていなかった駿平ー。


だがー

杏美が行方不明であることや、

杏美の皮を”着る”ことができてしまい、駿平の混乱は深まっていく…。


★前回はこちら↓★

<皮>サンタがあの子を皮にした①~驚きのプレゼント~

男子高校生の菅井 駿平(すがい しゅんぺい)は、 クラスでは目立たないタイプの地味な存在ー そんな駿平には、”好きな子”がいたー。 同じクラスの奥村 杏美(おくむら あずみ)ー 「あ~~~奥村さん可愛いなぁ…」 昼休みー 駿平が、数少ない友達の一人、紀本 誠司(きもと せいじ)に 笑いながらそう呟くー。 「...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


新年を迎えたー。


既にー

”奥村 杏美”が消えたことは、ニュースにもなっているー。


「ーーーーー」

自分の部屋の中に隠してある”杏美の皮”ー


「ーーーそんなはずー…そんなはずないー」

駿平は、頭を抱えるー。


”奥村さんが失踪した”のは、偶然だー。

”この奥村さんの着ぐるみ”は関係ないー。


駿平は、そんなことを考えながら、

スマホのニュースを見つめるー。


クリスマスイブの夜からクリスマスの朝にかけて

消息を絶った杏美は、新年を迎えた今でも見つかっていないー。


「ーそんなこと…そんなことありえないー」

駿平は、”着ぐるみのようになった杏美が本物なのではないか”と、

心のどこかでそう思ってしまっていたー。


けどー

”人間がこんな風にペラペラになるなんてありえないー”と、

何度も何度も自分に言い聞かせるー。


それにー

「これが本当に奥村さんだったとしてもー

 僕…僕は、何もしてないしー」

そう、自分に言い聞かせる駿平ー。


”本物の杏美がこんな姿になっている”の、だとしてもー

駿平は”何も”していないー。

サンタクロースが勝手に持ってきただけなのだー。


「ー僕は悪くないー僕は悪くないー僕は悪くないー」

何度も何度も何度も、そう呟きながら、

駿平は、杏美の皮を再びベッドの下に隠して、ため息をつくのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


モヤモヤしたまま、新学期が始まるー。


「ーーー奥村さん、どうしちゃったんだろうなー」

杏美が失踪したことは、誠司も知っているー。

そもそも、最初に駿平に教えてくれたのは誠司だったー。


「ーーーほ、本当に、どうしちゃったんだろうね…?」

駿平は青ざめながらそう呟くー


「どうした菅井~?なんか顔色悪いぞ?」

誠司が「じーっ」と、駿平のほうを見つめるー


駿平が目を逸らすと、誠司は

「まさか、菅井、お前が犯人か!?」と、真顔で呟いたー


「えっ!?ちがっ、ちが、、ちがう!僕は何もしてない!

 僕は何も悪くない!」


駿平が慌ててそう否定するとー

誠司は「ははは、冗談冗談ー、そんな驚くなって!」と、笑ったー


そして、誠司は”好きな子がいなくなったからって

この世の終わりみたいな顔するなよ”と、肩をポンポンと叩くと、

教室の自分の座席の方に立ち去っていくー。


「ーーぼ、、僕はーーー」

駿平は、真っ青になっていたー。


言えないー

僕の家に、奥村さんがいるなんてー


言えないー

”もしかしたら”僕がサンタさんにお願いしたせいで、

奥村さんがあんな風になっているかもしれないなんてー


言えないー


僕がーーーー


僕がーーーーーーーーーー


帰宅した駿平は、部屋に駆け込むと、部屋の鍵を閉めてー

そのまま、興奮した様子で、ベッドの下に隠してある杏美の皮を

取り出したー


僕がーーーーーーー


「ーーわたしは…奥村 杏美ーー うふふふ♡」


僕が”奥村さんの皮を着て、毎日こっそり楽しんでいるなんてー”


顔を真っ赤にしながら、ニヤァ、と笑みを浮かべる杏美ー。


駿平は、あの日、

偶然”杏美の皮を着て杏美になってしまった”日からー

杏美の皮を着ることに、はまってしまったのだー。


あれからは、罪悪感や、後ろめたさを感じながらも

毎日のように、こっそりと杏美の皮を身に着けては、

杏美になりきっていたー。


”僕が奥村さんになれるんだ”

そのことを知ってしまった駿平は、

もう”それを知る前”に戻ることはできなかったー。


「ーーー菅井くん…大好きだよ…♡」

鏡の前でそう呟く杏美ー。


「ーーーあぁぁぁぁ……あぁぁぁぁぁぁっ」

奇声を上げながら、杏美の姿のまま、足をバタバタとさせる駿平ー。


「ーーあぁぁぁぁ…奥村さんが、僕のこと好きだって」

ベッドの上で足をバタバタさせながら転がりまわる杏美ー。


自分が杏美の姿のまま、ベッドの上で転がっていることも忘れて

駿平は、この上ない幸せを味わっていたー


「ーーー菅井くん…大好き…

 菅井くん…愛してるー


 うふっ…うほっほほほほほほほほほほほっ!」


あまりの嬉しさに、笑いが止まらなくなるー。

興奮を抑えきれなくなった駿平は、杏美の皮をその場に脱ぎ捨ててー

脱ぎ捨てた杏美の皮に向かって、射精してしまったー。


「えへへへ…えへへへへへへ…たまんないや…すごいや…!」


杏美の皮を着て”杏美になる”

そんなことに、駿平はすっかりはまってしまっていたー。


杏美の皮を手に入れたことに対する”不安”は

いつしか、快感に塗りつぶされていたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


それからも、”奥村 杏美”は失踪したままだったー。


どこかで見つかるようなこともなくー

杏美が姿を現すこともなかったー。


本物の杏美が姿を現せば、

駿平が持っているのは”杏美を模した着ぐるみ”であり、

杏美本人ではないことが証明されるー。


あまり良いことではないけれど、

杏美が何か事件に巻き込まれていて、どこかで遺体で

見つかったりするようなことがあってもー、

やはり、駿平が持っている杏美は、”本人ではない”ことが

証明されるー。


だがー

1月が半分過ぎたこの時期になっても、

杏美の無事が確認されることも、逆に不幸な状態で見つかることもなかったー。


日に日に駿平の中で

”やっぱり、僕の家にいる奥村さんはー”本物”なのかもしれない”と

いう気持ちが強くなると同時にー

”もしー…もし、見つかったらどうなるんだろうー?”という

不安が強まっていくー


世間では”女子高生の失踪事件”として

大々的にニュースで騒がれているー。


「ーー僕が、”奥村さんの皮”を持ってるってー

 誰かに知られたらー

 僕…逮捕されちゃうのかなー…」


そんな不安を口にする駿平ー。


でもー、と駿平は

いつも通り、自分に言い聞かせるー。


「僕はサンタさんにお願いしただけだー。

 もし、これが本当の奥村さんだとしても、僕は悪くないー」


とー。


そしてー

駿平の”杏美の皮”を使った欲望の時間は、

さらにエスカレートしていたー。


杏美の姿で毎日毎日、”菅井くん、大好き”と

言わせているだけでは、もはや、物足りなくなってしまったのだー。


「ーーはぁ…はぁ…はぁ…」

駿平は、コンビニ着に指定しておいたネットの荷物を回収して

学校から帰宅するとー


それを開いて、顔を真っ赤にしたー。


ダンボールの中には、メイド服やチャイナドレスー、

エッチな服が入っていたー


「ーーふふふ…ふふふふふ…奥村さんが、これを着たら…」

駿平は、心臓をバクバクさせながら、

メイド服とチャイナドレスの封をそれぞれ開けていくー。


「ーーーはぁ‥はぁ…はぁ…」

喉がカラカラに乾くのを感じながら、駿平は

杏美の皮を身に着けるー


そしてー

ドキドキバクバクと心臓を鳴らしながらー

杏美の姿で、メイド服を身に着けたーーー。


「ーーふあああああああっ!かわいい!かわいい…

 あぁぁあああぅうぉぉぉぉぉ!」


意味不明な奇声を杏美の声のまま上げてしまう駿平ー。


「ーーはぁ…はぁはぁはぁやばいやばいやばい」

杏美の顔は、真っ赤になっているー


あまりの興奮に、自分を抱きしめて、自分の手にキスをしまくる杏美ー


メイド服姿の杏美を見て、駿平は、

今までの人生で感じたこともないぐらいに、

激しくドキドキしてー

激しく興奮したー。


少しして、チャイナドレスに着替えた杏美は、

メイド服の時と同じように、再び奇声を上げて、

ひとり、ベッドの上を転がりまわったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”奥村 杏美さんの安否は依然として不明の状態が続き、

 警察は事件・事故、その両方の可能性から、

 奥村 杏美さんの行方を捜していますー”


杏美のニュースが報じられているー。


既に、2月に入り、杏美は1か月以上も消息不明の状態が続いているー。


今、もしも杏美が見つかるようなことがあれば、

大ニュースになるだろうー。


だがー

そんなタイミングで駿平は”更なる欲求”に支配されつつあったー。


それはー…


「ーーはぁ…はぁ…はぁ…♡」

顔を真っ赤にしながら、杏美の姿のまま、廊下を覗く駿平ー


”奥村さんの身体でー

 女子高生として、外に出てみたいー”


そんな欲求に、駿平は支配されていたー。


最初は、杏美の皮を着て

”菅井くん…だいすき”と言葉を口にしたり、

”わたしは…杏美…”と呟いているだけで、

激しく興奮したー。

もちろん、今もしているー


けれどー

人間とは、欲深い生き物ー。


駿平の欲望は次第に、膨らんでいきー、

今では杏美の皮を着て、エッチな格好をすることが

何よりの楽しみになっていたし、

胸を揉んだり、

鏡の前でセクシーなポーズを取ったり、

色々な欲望を満たしていたー


姿見も買ってしまったぐらいで、

母親から”なんであんたがこんな…?”と、疑問に

思われたものの、適当にごまかしたー。


そして、今ー

駿平は、杏美の姿のまま、外出をしようと考えていたー。


部屋の扉を一度閉めて、深呼吸をする駿平ー。


今日は、父親は仕事で夜遅く、

母親は学生時代からの親友が久しぶりにこちらの地方に

帰ってきているため、夜までその人と一緒に

食事したり、遊びに行ったりする予定で、外出中だー


「ーへへへへ…僕は…僕は…杏美なんだー」

そんな風に呟きながら、部屋で髪を整えて見たりー

購入したミニスカートと黒タイツを身に着けて

”外出モード”に変身していくー。


もちろん”世間では杏美は消息不明”であることは

理解しているー


だから、髪型は”元々の杏美”とは変えたー。

ニュースで報じられている杏美の顔写真や映像と

できる限り遠い容姿にして、マスクも身に着けるー。


普通に外出するだけなら、特に問題はないだろうー


「はぁぁぁ…女の子してるって感じでーー

 うへへ…えへへへへへへ」


杏美の声でそう呟くと、駿平は出かけようとしてー

そのまま部屋の扉を開けて、廊下に出たー。


「ーーわたしは杏美…わたしは杏美…わたしは杏美…」

呪文のようにそう呟くー。


自分の名前を呟いているだけだがー

”そう呟かせている”と思うとー、

本来は、自分は杏美じゃないのに、わたしは杏美と呟いていると思うと

興奮するー


後頭部のあたりを洗面台の鏡の前で確認するー。


”杏美の皮”をしっかりと着込んでいることを

今一度確認すると、

杏美は、自分の頬を引っ張ってー

「本当に、奥村さんになり切れてるー」と、嬉しそうに微笑んだー。


台所に置いたマスクを手に、それを身に着けて、

外出しようとしたその時だったー


突然ーー

玄関が、ガチャガチャと音を立てたー


玄関の鍵を開ける音だー。


「ーーーえ」

杏美は表情を歪めるー


父親は仕事中ー

母親は学生時代の友人に会いに行っているはずー


それなのにー


「ーー…!!!」


玄関がガチャガチャ音を立てたその直後ー

玄関の扉が開きー

母親が家の中に入ってきたー


「うん、ごめんね、体調不良なら仕方ないよ。

 うん、また、機会があったらね」


母親はスマホでそう電話しながらー

家の中に入ってきてー


そしてーー


「ーーーえ」


「ーーーーあ」


台所にいた”奥村 杏美”の姿を見つけてー

唖然とした表情を浮かべるー


「ーーえ…あ…え、、、えっと…」

杏美の皮を着たままの駿平は、激しく心臓をバクバクとさせるー


”杏美として人前に立つ”のはこれが初めてー


いやー

そんなことを言ってる場合じゃないーー


「ーー…あなた…駿平の同級生の…

 ニュースでやってた子…?」


母親は、唖然とした様子でそう呟くー。


「ーーなんで…ここにいるの…?まさか、、駿平が…?」

母親は、そんな風に呟きながら、呆然と

杏美のほうを見つめたー



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


意中の子の皮を着た状態で

母親に見つかってしまった駿平くんの運命は…!?


続きはまた次回デス~!

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