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パワハラに苦しむ会社員・基之の妹・史香と

基之のパワハラ上司である根本部長の身体が入れ替わってしまった!


妹の身体になってしまったパワハラ上司と、

パワハラ上司の身体になってしまった妹の史香ー。


そんな二人との日々が続く中ー

”二人が入れ替わった理由”が明らかになるー


そしてー…!


※「俺の妹がパワハラ上司に!?」の後日談・「if」のお話デス!

 先に本編をお読みください!

(私のFANBOXページのトップのところに「作品一覧」へのリンクが

 あるので、そこからご覧ください~!)


☆本編を最初から読む場合はこちら★↓

<入れ替わり>俺の妹がパワハラ上司に!?①~転落~

「おい!葉山!」 会社の上司、根本(ねもと)部長から声を掛けられた 彼は、イヤな予感を覚えながら立ち止まるー。 「これ、頼むぞ」 書類を面倒臭そうに机に叩きつけた根本部長は、 それだけ言うと、そのまま立ち去って行こうとするー。 困惑した表情を浮かべる彼ー、 入社2年目の男性会社員 葉山 基之(はやま も...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


もしもーーー


もしも”元”に戻れなかったらー?


史香と、上司の根本部長は、無事に元に戻ることができたー


あれから数か月が経過して、再び基之の家に遊びに来ていた史香は

楽しそうにテレビを見つめているー。


「ーーーでも、本当に史香が元に戻ってよかったよ」

基之が言うと、史香は微笑むー


「史香、入れ替わってもあんま気にしてる様子もなくて

 正直、俺の方が焦ってたぐらいだしー」


あれからー

根本部長は異動したが、結局似たような気質の、今度は女性部長が

やってきて、基之の苦難の日々は続いているー。


とはいえ、何とかうまくやっていけているのも事実だったー。


「ーーわたしだって、焦ってはいたんだよ~?

 だって、部長さんになったままじゃ、わたし、お兄ちゃんに

 くっつけないし!」


その言葉に、基之は苦笑いしながら

「ーー史香は部長の身体のままでも平気で

 くっついてきそうな気もするけどー」


と、そう呟いたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


これはー

”もしも”の物語ー


もしもー

根本部長と史香が、元に戻ることができなかった場合はー?


”同じだけど、ちょっと違う”

並行世界(パラレルワールド)が、この世には無数に存在すると言われているー


これはー

そんな、ひとつの可能性”パラレルワールド”の物語ー


根本部長と史香を陥れた張本人である

烏丸先輩が警察に連行されているー


根本部長と、史香が入れ替わってしまった原因はー

烏丸先輩が根本部長への復讐を目論んだためだったー。

史香は”偶然”巻き込まれた形だー。


だが、その烏丸先輩から、入れ替わり薬を受け取ったことでー

2人が元に戻る方法は手に入れたー


あとは、元に戻るだけー


しかしー


「あっー」


「ーーあっ…」


史香(根本部長)と、基之が唖然とするー


うっかりー

基之が入れ替わり薬の容器を落としてー

そのまま、転がり落ちてー

林の中にある穴のようなところに落ちてしまったー


その結果ーーー


「ーーーも~~~~~~~~…」

根本部長(史香)が頬を膨らませながら呟くー


史香(部長)と、基之は、基之の家で、

正座をさせられて謝罪モードに入っていたー


「ーー元に戻るための薬を落としたなんて…はぁ~~~」

部長(史香)がため息をつきながら首を振るー


「ーそれじゃあ、わたしも、ゴリスメント部長さんもー

 元の身体に戻れないってことだよね。」


部長(史香)は、そう言いながら基之を見るー


「そ、、それは…その………ご、、ごめん」

基之が頭を下げるー。


史香(部長)も、あまりの出来事に困惑してしまい

「ー申し訳ないー」と、頭を下げたー。


烏丸から受け取った入れ替わり薬を落としてしまったのは

基之だが、史香(部長)も近くにいたわけだし、

自分にも責任がある、と、強い責任を感じていたー


「ーー謝って済むなら、警察はいらないしー」

部長(史香)は、元の身体に戻れなくなってしまったことにー

泣き出したり、取り乱したりすることはなかったが、

部長の身体のまま頬を膨らませながら二人を見つめるー


「ーーお兄ちゃんにも、ハラスメントさんにもー

 ”責任”とってもらいますからー」


その言葉に、基之と史香(部長)はお互いに顔を見合わせたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


1週間後ー


「ーーは~~!温泉温泉~♪」

部長(史香)が嬉しそうに張り切っているー。


中年男性の奇妙な張り切り方に、周囲の視線を集めているが、

部長(史香)はあまり気にしていない様子だったー


そして、その近くには、基之と

髪を短く切って、ショートパンツに黒タイツ姿の史香(部長)も

一緒にいたー。


ここはー

旅館ー

温泉が有名な旅館だー


「ーは、、葉山…どうして、こんなことに…?」

史香(部長)が言うと、

基之は「ーーま、、まぁ…仕方ないです」と、呟くー


「ーーお兄ちゃんにも、ハラスメントさんにもー

 ”責任”とってもらいますからー」


その言葉通り、二人は責任を取らされる形で、

休暇を合わせて、旅行に来ることになってしまったのだー。


”女子大生の私が部長さんと入れ替わったままってことはー

 ”20年以上”わたし、損をしてるってことだからー

 その失われた20年分ー、お兄ちゃんと部長さんには、

 しっかりわたしを楽しませてもらうから!”


あの日、部長(史香)はそう言い放ったー。


そしてー

”20年分損した補填”の第1弾として今日は旅行に3人で来たのだー。


史香(部長)まで連れて来られているのは、

”ひとりだとわたしの身体で何をするか分からないので”という

部長になった史香の希望によるものだったー


「ーーー…タイム!」

部長(史香)が叫ぶー。


温泉の入口でで立ち止まる三人ー


「ー部長さんは、そっちです」

部長(史香)が指を指したのは「女湯」のほうー。


史香(部長)は顔を赤くしながらー

「え、、い、、いや、でも…」と、戸惑うー


「ーー部長さん!今の自分の身体を

 そろそろちゃんと自覚してくださいー!


 髪は切ってもー

 胸、ありますよね?

 そこ、ないですよね?

 部長さんは女子なんです!


 だから、入るのは、こっちじゃなくて、そっちです!」


部長(史香)の言葉に、史香(部長)は

「の、、の、覗きみたいでちょっと…」と小声で呟くー


史香と入れ替わってから、

根本部長は史香の身体でエッチなことは一度たりともしていないー。


理由は分からないがー

かつて、部下に妻を奪われた苦い経験が影響しているのかもしれないー


「ーー”女”としての自覚をもってください!

 部長さんは、もう女なんです!」


部長(史香)の言葉に気圧されてー

史香(部長)はそのまま苦笑いして、女湯の方に足を運んだー。


男湯に入る二人ー

基之は、部長(史香)を見ながらー

「なんか…部長と旅行に来てるみたいで違和感がやばい」と呟くー


「ーーわたしだって、違和感すごいけど…

 ほら…男の人の…ここ洗うのだって、いまだに直視できないしー」


部長(史香)は正面の鏡を見つめながら

アレを見ないようにして洗っているー


「本当に、ごめんなー。俺のミスで」

基之が申し訳なさそうに言うと、部長(史香)は

「ーー…いいの、だってーーー」と、

震えながら呟くー


やっぱり、史香もこんなことになってしまってー

落ち込んでいるのだろうー


そんな風に思っているとー


「ーーーだって、お兄ちゃんと一緒に合法的に温泉にー」

顔を真っ赤にしながらそう呟く部長(史香)ー


「ーーお、、おい!?な、なんかヤバいオーラを感じるんだけど!?

 っていうか、部長の身体でそんな仕草をされてもアレなんだけど!?」


基之がツッコミを入れると、

部長(史香)は顔を真っ赤にしながら、基之のほうを見つめたー


「ーーーお兄ちゃんの身体ー…思ったより鍛えられてるー」

部長(史香)が口元に手を当てて恥ずかしそうに言うー


「ーーいや、ぶ、部長の姿で乙女っぽい仕草しないで!?!?」

基之は困惑するー。


しかもー

部長(史香)は、兄の裸を見て興奮しているのか、

アソコが勃起していたー


「ーちょ!?ちょ!?さすがに変態だと思われる!!

 見つかる前に、お風呂にー!」


基之がそう言うと、部長(史香)は

「こ、これ、うまくコントロールできないんだから仕方ないでしょ!」と

恥ずかしそうに叫んだー。


お風呂に入る二人ー


「ーー…っていうかさ…史香、

 そのさ…おっさんの身体になって、抵抗とかないのか?」

基之が言うと、部長(史香)は


「それはー…もちろんあるけど、男同士になったからこそ

 こうしてお兄ちゃんと一緒に過ごせたり、

 今までできなかったこともあるわけじゃない?


 だから、まぁ、おあいこかな…っていうか、

 良いところもあれば、悪いところもある…って感じかなー。


 幸い、部長さんは一人暮らしだから、まぁ…

 お母さんとかお父さんに会えないのは寂しいけど

 事情を知ってるお兄ちゃんにはこうして会えるわけだしー


 う~ん……あまりにも急だったから、

 気持ちの整理はついてないけど、色々新鮮味もあって

 まぁこれはこれで、っていう感じかな」


と、答えたー


「すごいなぁ…」

基之はそう呟きながら温泉の湯に身を委ねながら

「俺が史香の立場だったら、絶対もう、

 わたしの身体~~~!ってなってるよ」

と、苦笑いするー。


「ーーーーまぁ、一番思うのはーー

 20代から一気に40代とか、人生損してる!ってこと!」


部長(史香)の言葉に、基之は

「わ、悪かったってば!」と呟くと、

「その分ー、これからの20年をー俺が60年分楽しませてあげるからー」

と、兄として力強く答えたー。


「ーーふふふ…ま、お兄ちゃんは、女子大生の身体相手の

 ほうが良かったかもね~~?」


笑う部長(史香)ー


「ーーば、ばかっ!妹を性的な目で見たりしないし!」

基之はそう言うと、恥ずかしそうに部長(史香)から

目を逸らしたー


・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーーーそれで、なんですか、そのザマはー?」

部長(史香)があきれ顔で言うー。


部屋に戻ると、鼻血でティッシュを真っ赤に染めた史香(部長)が

あぐらをかいて座っていたー。


「ーーー……女性のお風呂に入るのは、少し刺激がー」

史香(部長)が言うと、

部長(史香)は「だ~め~で~す!だんだん慣れていかないと

いけないんですから!」と、叫ぶー


「ーーわ、分かってるってー

 少しずつ、少しずつ頑張るからー」

史香(部長)の言葉にー

基之は、チラッと、史香(部長)を見つめながら

「ところで部長、なんでそんな服装なんです?」と呟くー。


史香になった部長は史香として生きていくためー

長かった髪を切りー、短髪にして、服装もなるべく

男であった自分でも動きやすいようにしているー


それなのに、史香(部長)は、外出時はいつも黒タイツに

ショートパンツ姿が多いー


「ひょっとして、あれですか?」

基之が小声で史香(部長)に囁くー。


「ーータイツフェt-ーーー


 ぐほっ!」


部長(史香)のチョップを食らい、

基之はそのまま引きずられていくー


史香(部長)はそんな様子を見つめながら

「ーーこれは…単に動きやすいからでー」と、笑うー。


「ー暖かいしなー」

と、黒タイツを触る史香(部長)ー


部長(史香)は「ですよねー!」と、笑いながら史香(部長)と

雑談を始めるー


タイツの暖かさとありがたみトークを始める二人ー。


「ーーーところで、あの…」

史帆(部長)が部長(史帆)に小声で何かを相談し始めるー。


「ーーーーあれって、どうにかこう…少しでも楽に乗り越える方法は…」

史香(部長)が顔を赤らめながらそう呟くー。


「ーーあ~…部長さんはそういう経験ないですもんね~」

部長(史香)が小声で答えるー。


「ーー正直、予想よりキツいしどうすればいいかも全然ー

 なんか攻略法っていうか…そういうのがあればー」

史香(部長)が呟くー。


基之は、何の話をしているのか分からず、「え?なんの話ですか?」と

質問をすると、史香(部長)は顔を赤くしながら言いにくそうに呟いたー


「ーーその、、なんだ、あれだ…

 ほら、俺、お、、女の人の身体になっただろ?だからほら、」


史香(部長)がとても言いにくそうにしているのを見て

部長(史香)は「生理の話!!」と

察しの悪い基之にそう叫んだー


「ーーぶ、部長が生理!?!?」

と、基之は叫ぶもー

”ま、まぁ…入れ替わってるんだし当然かー”と、

「ーじ、じゃあ、俺は飲み物買ってくるのでー」と言いながら

気を遣って部屋の外へと歩を進めたー。


旅館内を歩きながら基之は

”なんでこんなことになってしまったんだ”と

心の中でとほほ、と思いながらも、

姿はどうあれ、これからも妹の史帆のことを大事にしていこう、

と、そう考えるのだったー。


もちろん、いつか元に戻れるかもしれないしー

”身体”の方も含めてー


「ーーーもしも、ちゃんと元に戻れてたらー

 今頃、どうなってたんだろうなー」


”二人が元に戻れなかった世界”の基之は

そんな風に呟きながら、自販機の前までたどり着いたー。


・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーどうしたの?ニヤニヤして?」

史香が首をかしげながら兄・基之を見つめるー


「あ、いやー

 ”もしも”元に戻れなかったら、どうだったのかな?ってさー」

基之が言うと、史香は

「変な妄想してない~?」と笑いながら、

「あ、じゃあ先にお風呂に入っちゃうね~」と、そのまま

浴室の方に向かったー


もしもー

もしも、元に戻れなかったらー


それは、それでうまくやってるのかもしれないー



この世に”無数”に存在すると言われる並行世界ー

”ちょっとした違い”で、その先の未来は、大きく変わるー



”元に戻ることができた”基之は

”もしも、戻れなかったら”を空想するー


そしてー

”元に戻ることのできなかった世界”の基之はー

”もしも、二人が元に戻れたら”を空想するー


けれどー

異なる世界同士が交わることは、決してないー。


どちらの世界の基之にとっても、

自分のいる世界が唯一無二の世界でありー

たったひとつの、自分の人生なのだからー



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


どうしても「元に戻らなかったら」ルートを見たい!

というお声をちょうど頂いていたので、

たまたまスケジュールの都合が合ったことと、

私の中でお話がちょうど浮かんできたこともあり、

普段はあまり書かないif系を書いてみました~!

(私がif系を書くときは無理やり本編にも絡めるので、こんな感じで…笑)


どっちの世界のその後が好きかは、人によって異なりそうですネ~!


お読みくださりありがとうございました~!☆

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