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残忍な犯罪組織”デビル・コブラ”への潜入に成功した

警察内の秘密対策チーム”オメガ”に所属する潜入捜査官の正樹ー。


正樹はデビルコブラのボス・九条 王牙の妻、繭の姿に変身し、

繭として、デビルコブラ壊滅のための情報を探っていくー。


しかしー

繭に変身した正樹が目にしたのは、

想像以上に残忍なデビルコブラの実態だったー。


そんな中、正樹はさらに恐ろしい事実を知ることになるー


☆前回はこちら↓☆

<他者変身>メタモル・ミッション②~組織~

正体不明の犯罪組織・デビルコブラを追う 秘密対策チームの”オメガ”ー。 そんなオメガに所属する潜入捜査官の正樹は、 犯罪組織デビルコブラのボスの”妻”である、九条 繭に 特殊な装置を使って変身ー 犯罪組織デビルコブラの全容を暴き、 組織を壊滅に追い込むため、”命がけの潜入捜査”を 始めたのだったー。 繭の姿で...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


繭に変身してデビルコブラ本部に潜入して

2日目の夜ー。

妻である繭は、ボス・九条王牙の部屋に

呼び出されていたー。


金色の禍々しい蛇のオブジェが飾られているその部屋はー

豪華でありながら、九条王牙の残虐性も現しているー

そんな、光景の広がる部屋だったー。


「ーーー警察が、私たちのことを探っているのは、

 知っているな?」


デビルコブラのボス・九条 王牙が笑みを浮かべながら言うー。


「ーーーえぇ」

色っぽく足を組みながら、繭に変身した正樹は言うー。


足を組んでいるのも

”本物の繭”の行動パターンをしっかりと分析した正樹が

”より自然な繭”を演じるためにやっている行動だー。


「ーークククククー

 ”お前にだけ”教えてやろうー」

王牙は繭に向かってそう耳打ちをすると、

部屋の奥の方にあるスクリーンに向かって、リモコンを向けると

スクリーンに何かが表示されたー


「ーー”毒の牙”計画ー」

九条 王牙が邪悪な笑みを浮かべるー


「ーーーーー」

繭は一瞬目を見開いて、すぐに「ーー素敵だわ」とほほ笑んだー。


正樹の正体がバレればー

目の前にいる”妻”が、偽物だと気づかれたらー

正樹はおそらく、二度とこの施設から出ることはできないだろうー。


「ーーそうだろう?

 勝利の美酒を味わう日は、近いー」


そう言うと、九条王牙は笑みを浮かべたー


”毒の牙計画”を実行に移すために、

デビルコブラは入念に下準備をしてきたのだと言うー。


あらゆる”情報”を調べあげーー

デビルコブラは突き止めたのだー。

”自分たちを捜査している警察関係者全員の名前と、その家族の名前を”


「ーーネズミが毒蛇の巣の周りをコソコソしていれば

 どうなるかー

 それを”牙”を持って教えてやるのだ。

 

 奴らが、二度と我々に手出しできないようにー」


王牙は、そう言うと「ーー今宵は二人で狂おうじゃないかー」と、

笑みを浮かべながら、繭に近付き、そしてキスをしたー


繭に変身している正樹は、心の中で強い衝撃を受けながらも

それを表には絶対に出さないようにしてー

甘い息を吐きながら「ーわたしを、滅茶苦茶にしてくれるの…?」と囁くー


王牙と妻・繭の欲望の夜が始まるー


”女として、男とエッチをするー”

などという経験は、正樹には当然なかったが

正樹は、潜入捜査のプロだー。


調査のためなら、

好きでもない女だって抱くし、

男同士でキスだってするし、

自分が女になって男と抱き合うことだってするー


なんでもするのだー


王牙と、繭の

蛇が絡み合うようなー

激しく、ディープな身体の交わりが始まるー。


繭に変身している正樹は、

”女”としての激しい快感を味わいながらもー

これが”任務”であることは決して忘れなかったー


気持ちよさそうに喘ぎながらー

繭の姿をした正樹は、鋭い目つきでモニターに

映し出されたままの

”毒の牙作戦”の概要を見つめたー


そこにはー

”デビルコブラの捜査に関わった人間と

その家族を一人残らず”皆殺し”にすると表示されているー


”お前たちの好きになんてさせないー

 絶対にーーー”


心の中で強くそう思いながらー

正樹は”繭”として喘いだー。


デビルコブラのボス・王牙は、喘ぐ繭を見てー

静かに笑みを浮かべると、再び繭に激しいキスをし始めたー。


欲望の夜は、まだ始まったばかりだー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


「”毒の牙”作戦ー?」

デビルコブラの捜査を進めている秘密捜査班”オメガ”の

班長である我妻が、呟くー


”はいー。

 捜査関係者を家族含めて皆殺しにすると

 九条王牙は言っていましたー”


繭に変身した正樹が、繭の部屋から

特殊な無線機で本部に連絡を入れているー。


「ーーそのような…作戦がー」

我妻班長は表情を歪めるー。


「その方法は?」

我妻班長の言葉に、正樹は繭の声で

”まだ分かりませんー。

 何かわかりましたら、すぐにー”と、言葉を返すー。


「ーーー……わかった。

 俺たちはそう簡単にやられたりはしないが、

 各捜査員の家族については、警護を強化しようー」


我妻班長の言葉に、

正樹は”はいー”と答えたー。


潜入捜査の主目的である、

”デビルコブラの全容解明”の進捗を報告する正樹ー。


「ーーわかった。くれぐれも九条王牙にバレないようになー。

 それとー…

 ずいぶん声が疲れているが、大丈夫か?」


我妻班長が言うと、繭に変身している正樹は少しため息をついたー


”昨日ー、ボスの王牙と…その、夜の営みをさせられましてねー

 だいぶ、激しかったものでー”


と、正樹は、繭の声で報告したー


「ーーえっ!?マジ!?お前、女の身体でセックs-ー」

お調子者の捜査官・鷲見(わしみ)が、横から口を挟もうとしたのを

我妻班長が手を上げて”黙れ”と合図するとー、


「ーそれは大変だったなー…」と、

我妻班長は呟いたー


”えぇ、ですがこれも捜査のためですから”

正樹は繭の声でそう報告すると”ではまた”と、

通信を遮断したー


「ーーへへへ~、アイツは真面目だなぁ

 俺だったら女の身体に飲み込まれちまいそうだぜ」

捜査官・鷲見の言葉に、我妻班長は

「だから、腕っぷしだけならお前の方が上だが

 今回はアイツに頼んだんだ」と、笑うー。


「ーー皆さんおはようございます~」

”ハニートラップの魔女”の異名を持つ女性捜査官・那奈が

出勤してきて、挨拶をするー


「ーー今、近藤から連絡があったー」

我妻班長が正樹から連絡があったことを告げると、

那奈は「あ、すみません。わたしが応対しないといけないのに」と

出勤前だったことを詫びるー。


「いや、いいさー。今日はいつもより連絡が早かったからなー」

我妻班長がそう言うと、那奈は

「あ、これ、妹が旅行に行ってきて

おみやげ滅茶苦茶たくさん買ってきて食べきれないので、皆さんもどうぞ!」と

持ってきていた大量の紙袋を、机の上に置くー


「ーーお~~!うまそうじゃねぇか」

男性捜査官の鷲見の言葉に、

我妻班長は表情を険しくするー


”妹”ー

那奈の言葉で、表情を変えたのだー。


”家族も含めて、皆殺しー”

デビル・コブラはいったい何を考えているのだろうかー。


「ーーー聞いてくれ」

我妻班長は意を決して呟くー


「ーーお前たちも含めて、家族の身に危険が迫るかもしれないー」


我妻班長の深刻そうな言葉にー

那奈も、鷲見も、表情を歪めたー


そして、我妻班長は、正樹から報告を受けた内容を

二人の捜査官に話すのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーー」

繭の姿をした正樹は、会話を終了すると、

なんとかして、デビルコブラの情報収集を続けるー


組織の全容を暴きー、

デビルコブラ本部への突入ルートの調査や、

本部内の警備の突破方法ー

あらゆる情報を収集するー。


全貌すら不明のデビルコブラー。

非常に危険な存在であるデビルコブラを壊滅させるためには

”一気に”壊滅状態にする必要があるー。


中途半端なダメージを与えるだけでは、

報復や、暴走などのリスクも懸念されるー。

そのようなことはあってはならないー。


繭は廊下に出ると、

本部内の探索を続けるー。


”本部の警備の隙”

そういったものを、見つけ出そうとしているのだー。


だがー

犯罪組織の根城となっている”暗黒地帯”の奥深くに

存在するこの本部を簡単に突破することは、

”困難”なのだー

内部から調査をしても、攻略の糸口は見つからないー。


正樹はデビルコブラ本部内のサーバーに保存された

データを捜査本部に送る方法も検討するー。

それはなんとかなりそうだが、”隙”を見つけるには

なかなか難しい状況だったー


”毒の牙作戦”なる計画の全貌も不明ー。

早くしないと、捜査本部とその家族が

”皆殺し”にされてしまう危険もあるー。


「ーーー」

”繭”として振る舞いながら、デビルコブラの調査を進めていく正樹ー。


「ーーーーーー」

女の姿で、シャワーを浴びる繭ー。

綺麗な長い髪が濡れていくー


”潜入捜査のためとは言え、こんな経験をすることになるとはー”

正樹はそんなことを

”あること”を突き止めていたー


”ボス”ー

デビル・コブラのボスである九条王牙に対する

”依存”がこの組織では非常に強いことが分かったー。

今まで、構成員を何人か確保してきた中でも、”ボス”に対する

忠誠心は非常に強かったがー

内部に潜入してみて、想像以上にそれは強く、

九条王牙が強いカリスマ性を持って、組織を支配していることが

よく伝わってきたー。


しかしー

裏を返せば、”九条王牙”さえ排除することができればー

”デビルコブラの牙”さえ、抜いてしまうことができればー

犯罪組織デビルコブラは、瓦解する可能性が高いー

それを、意味していたー。


「ーーーーー」

だがー

九条王牙には”隙”がないー。

夜の営みをしている最中に分かったことだがー

仮に、繭の姿をした正樹が、突然襲い掛かったとしても、

殺害できるかどうかは、分からないー。


もしも、九条王牙を始末するのであればー

もっと、油断を誘う方法をーーー


繭の姿をした正樹は、髪から滴り落ちる水を見つめながらー

険しい表情を浮かべたー



その夜ー


正樹は、ワインを飲んでいる王牙の背後から

王牙に抱き着いたー。


「ーーどうした?酔っているのか?」

王牙はワインを飲みながら微笑むー。


繭の姿をした正樹は「いいえ」と、静かに笑みを浮かべたー。


「ーーわたしたちの邪魔をするやつらが、

 苦しむ様子をわたしも見たいのー。


 いつ、やるの?」


繭の姿をした正樹が、それとなく”毒の牙作戦”とやらの

決行の日時を確認するー


事前情報で、繭は”人が苦しむ様子を見るのが好き”という情報を

確認しているー。

よって、”毒の牙作戦”の日時を確認することは、

何も不自然なことではないー。


「ーーーククク 相変わらず悪趣味な女だー

 だがー

 それが、いいー

 ワインとお前は、私を等しく酔わせてくれるー」


そう言って王牙は繭にキスをすると

笑みを浮かべたー


「”決行は明後日”」

王牙が小声で囁くー


正樹は表情を歪めるー。

明後日には、”毒の牙作戦”が決行されるというのかー?


「ーーそれで…どんな方法なの?

 わたし、楽しみでゾクゾクしちゃうー」


”これ以上聞いて大丈夫か…?”と繭の姿をした正樹は不安に

思いながらもそう、言葉を口にしたー


「それは、当日のお楽しみだー」


王牙はそう呟くと、

「さァ、今日も素敵な夜にしようじゃないかー」と、笑みを浮かべたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌朝ー


「ーーーー」

欲望の夜を楽しんだ王牙が、繭の姿をした正樹の横で目を逸らすー。


王牙が静かに囁くー


「そういえばー今日は何月何日だ?」

とー。


「ーー今日は…10月14日ね」

繭の姿をした正樹が言うと、王牙は「そうかー」と、微笑みながら

立ち上がったー。


「ーーーーー!」

繭の姿をした正樹は、その直後ー

”自分が獰猛な肉食動物の縄張りに足を踏み入れてしまった”

かのような、悪寒を感じたー


「ーーーーー」

王牙が静かに微笑んでいるー。


だがーー

王牙は何もしてこなかったー。


繭の姿をした正樹は自然な様子で振る舞いつつー

部屋の外に出たー


そして、手を動かしながら自分の部屋に戻ると、

正樹はすぐに本部に連絡を入れたー


「ーー我妻班長ー

 今すぐにーーーーーー」


その時だったー


背後から王牙が姿を現したー

目を見開く繭の姿をした正樹ー。


「ー誰と、話をしているんだー?」

ワインを一つ手にしたまま、王牙が微笑むー。


「ーーー…ふふ、これは、お店のー」

繭のフリを続けようとする正樹ー


しかしー


王牙は笑ったー


「今一度問うー

 今日は、何月何日だ?」


王牙の言葉に、繭の姿をした正樹は、笑みを浮かべたー


「今日は10月14日ーーさっきも言ったでしょ?」

とー。


すると王牙は頷いてから、ワインを開封してー

そのままーーー

ワインを繭の姿をした正樹の頭からかけたーーー


「ーーー残念ーー

 ゲームオーバーだ」


繭の姿をした正樹にワインをかけ終えると、

九条王牙は、邪悪な笑みを浮かべたー


潜入捜査が、露呈してしまったーーーー


”用済みになった構成員を”脱皮”と称して切り捨てる残忍さを持つ一方、

 九条王牙は、妻の九条繭を心から愛しているー”

潜入捜査の最中、正樹は、王牙の振る舞いから、そう感じていたー


で、あればーーーー


繭の姿をした正樹は、

目を見開いて九条王牙のほうを見つめながらーーーー

”覚悟”を決めるのだったー


④へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ミッションのラストスパートへ…☆!

潜入捜査の結末をぜひお楽しみくださいネ~!


今日もありがとうございました~~!

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