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寧音と汐織ー。

入れ替わってしまった黒ギャルとナースの二人は、

そのままの状態で一晩を過ごすことになったー。


翌日の朝、公園で合流して、元に戻ることを約束してー。


そして、翌朝ー

寧音と汐織は、それぞれ相手の身体で、目を覚ますー。


あとは、元に戻るだけー。


☆前回はこちら↓☆

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーー」

ビジネスホテルで目を覚ました汐織(寧音)は

汐織の顔を鏡で見つめながら

”ホント、人を見下してる感じで嫌な女”と

汐織の声で呟いたー。


だがー

不思議と昨日よりは腹立たしく思わなかったー。


「ー中身があたしだからかな」

そんな風に言いながら汐織(寧音)は、

寧音になった汐織に連絡を入れる。


今日、病院裏の公園で、朝早くに合流して、

元に戻るために色々試しー、

戻れなかった場合は打ち合わせをすることになっているー


その確認をする汐織(寧音)ー


「ーーー」

爪を見つめながら汐織(寧音)は、ため息をつくー。


「こうしてみると、なんか、あたしの爪、ちょっと

 やりすぎな感じもするかも」

汐織(寧音)は、

自分の身体の派手なネイルを思い出すー。


こうして、ナースの汐織の身体になって、

汐織のごく普通な綺麗に整った爪を見ていると、

自分の…黒ギャルな寧音の爪とは、大違いだー


そして、自分のネイルは派手すぎるかな?と

ちょっと思うのだったー。


「ってか返事来ないじゃん!面倒くさ~~~!」


そう呟きながら、即興で用意したメイク用品で

とりあえず、病院に出勤する準備を整えるー


「ーーっていうか…なんか自然と手が動くんだけど…!」

汐織(寧音)は不思議そうに呟くー。


汐織になっている寧音ー。

しかし、寧音は汐織の身体になっていても、汐織の記憶を

読み取ったりすることはできなかったー。

記憶はあくまでも”寧音”としてのもので、

この生意気なナース…汐織が普段どんな生活を送っているのか、

どんな人生を過ごしてきたのか、そういうことは分からなかったー。


「ーーちょっと…ビビらせてやろうかな」

汐織(寧音)がニヤリと笑うー。

普段、汐織が浮かべることのないような下品な笑みー。


「ーちょ~っと、髪型とか、メイクとか、あたしっぽく

 アレンジしちゃおっかな」


ニヤッと笑いながら、汐織(寧音)は、

そのまま部屋の奥の方に歩き始めたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーはぁ~~~…♡」

寧音(汐織)は、ラブホの一室でようやく目を覚ますと、

連れ込んだ男と別れ、近くの喫茶店で時間をつぶしたー


「ーどうせバカな女なんだし、男と寝ても、全然問題ないでしょ」

寧音になった汐織は、いかにもギャルな寧音の姿を見て、笑うー。


汐織は、男性と恋愛関係になることも避けているようなタイプで、

普段はこんなことは絶対にしないー。

だが、男好きで、性欲も強い寧音の身体に引っ張られる形で、

昨晩は、存分に楽しんだー。


”ちょっと、病みつきになっちゃうかも”

昨日の夜の激しい快感を思い出す寧音(汐織)ー


「ーまぁ…わたしはこういう子とは違って

 あんな性欲に溺れるようなことはしないけど」


そう呟きながら寧音(汐織)は、

ようやく汐織(寧音)から届いていた

”公園で合流”のメッセージに返事をするー。


「ーーーそれにしても、わたし、いつもこういう

 連絡はすぐに返事するんだけどなぁ…」

寧音(汐織)は、ホテルでメイクを済ませた自分の

顔を見つめるー。


”手が勝手に動いて”

気づいたら、しっかり寧音らしいメイクができていたのだー


「ー身体が覚えてるってこのことね」

そう呟きながら、寧音(汐織)は、汐織(寧音)と

待ち合わせている病院裏の公園へと向かうー。


それで、終わりだー。

こんな、頭からっぽな子の身体とは、おさらばできるー。


「ーーー」

だが、そうは思いながらも、寧音(汐織)は

”男のこと”ばかりを考えていたー。

身体が、男を求めているー

昨夜の快感を思い出して、身体が少し熱くなるー。


”あぁ、もう、バカが移りそうー”


こんなみっともないギャルの思考に汚染されるなんてお断りよー。


そんな風に思い、足早に寧音(汐織)は

公園へと向かったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーあ、汐織ちゃん おはよ~」

病院の入院患者だろうか。

おばあさんが、汐織(寧音)に挨拶をしてくるー


「ーおはようございます」

汐織(寧音)は無意識のうちに、微笑みながら挨拶を返したー。


病院を見ると

”職場にやってきた”という気分になるー。


だがー

すぐに”いやいや、違うし。あたしはこんなとこで働く気ないし!”

と首を振るー


寧音は、将来的にアパレル業界で有名になることを夢見て、

今は見習いとして働き続けているー。

ナースの世界などに、興味はないー。


そう思いながら公園にやってきた汐織(寧音)は、

時計を見つめて少しイライラしたー。


「ーー…おそっ…約束の時間ぐらい守れないの?」

汐織(寧音)はいら立つー。

寧音(汐織)と約束した時間にー

寧音(汐織)が現れなかったからだー。


”いつも”寧音は、遅刻癖があるー。

職場でも時々遅刻をするし、プライベートではほぼ遅刻するー。


そんな自分が、今日は逆に待たされてイライラしている側ー。


「ーーお待たせ」

背後から声がしたー

振り返ると、そこには”派手な容姿”の黒ギャルー

寧音(汐織)がいたー。


「ーー遅い!あたしの身体で何をー」

そう言いかけて汐織(寧音)は表情を歪めるー。


”元・自分の身体”を見て、激しい嫌悪感を抱いたからだー。


「ーー少しぐらいいいじゃん」

寧音(汐織)は、そう呟くー。


「ーー(何このいい加減な態度ー…)」

汐織(寧音)はいら立ちを覚えながら、

「ーーってか、あんた、よくそんな恰好で外歩けるよね?」

と、見下すような口調で言い放つー


寧音(汐織)は不愉快そうに「は?」と、汐織(寧音)を睨みつけるー。


いかにもギャルです、と言わんばかりの派手なメイクやネイルー

堂々と生足を晒した服装ー


汐織(寧音)は、嫌悪感を覚えてしまうー


「ーーあたしだったらーそんな恥ずかしい格好ー」

そこまで言いかけて、汐織(寧音)は言葉を止めたー


”あたしだったらー?”

汐織(寧音)はもう一度目の前にいる

”元・自分の身体”

寧音(汐織)の方を見つめたー


”あたし…何言ってるのー?”

汐織(寧音)は、表情を曇らせるー。


目の前に立っているのは”自分の身体”だー。

そして、そのギャルっぽい服装やメイクは

”ほぼ、いつも通り”だー。


それなのに、今、自分は、自分の身体に対して

激しい嫌悪感と、”見下すような感情”を覚えてしまっているー


「ーーーー…あ、、あれ…?あたし…」

汐織(寧音)は、表情を歪めながら、

突然周囲の視線が気になって、周囲を見渡したー


”あたしが、こんな恥ずかしいギャルと話しているところを

 見られるなんて、恥ずかしい”


そんな風に思ってしまったのだー


「ーー…ちょっと、何よ!?」

汐織(寧音)が戸惑っているのを見て

寧音(汐織)が叫ぶー。


”何なのこの態度ー

 ホントムカつく…

 自分を優秀なナースだと思ってるような態度ー”


寧音になっている汐織もまたー

汐織になっている寧音と同じだったー


”元・自分”を見て腹立たしい気持ちになっていたー。


そしてー


「ーーー」

病院脇の道を歩いているイケメンな男を見て

ドキドキし始めていたー。


「ーー(また男とヤリたいーこのバカ女の身体なら、いくらでもー)」


二人は、入れ替わった相手の身体の影響を強く受けて

しまっていたのだー


「ーーー…」

だが、それでも寧音(汐織)は、汐織(寧音)のほうを見つめたー


「と、とにかく、元に戻るためのことを色々試すんでしょ?

 昨日みたく喧嘩して転倒すれば、元に戻れるかも」

寧音(汐織)は、男のほうをちらちら見ながらそう言い放ったー


真面目な性格で、男とのそういう関係も”汚らわしい”と思っていた

ナースの汐織ー。

しかし今は寧音の身体で男を求めてしまっているー


「ーーーね、、ねぇ!」

汐織(寧音)は、待って!と、叫ぶー。


「ーーなによ」

寧音(汐織)の言葉に、

汐織(寧音)は、言い放ったー。


「ーーあたし……ううん、」

”あたし”というのも恥ずかしくなって、汐織(寧音)は

「わ、、わたし…そんな恥ずかしい身体に戻りたくないんだけど」

と、言い放ったー


「ーーはぁ!?この身体はあんたのー」

寧音(汐織)も、そう言いかけてー

改めて自分の身体を見つめるー


”真面目で、つまらなそうな女ー”


そう、思ってしまったー


そしてー

病院での勤務も”つまらない”と、そう思ってしまったー


男と寝たいし、アパレル関係の仕事への興味も急速に

湧いてくるー。


「ーー………わたしも…別に、このままでもいいけど」

寧音(汐織)が呟くー


家族や友人もお互いにいるー。


だが、それでも、

別にいい、と何故だか思ってしまうー。


「ーーー」

お互いに”自分はどうしてしまったんだろう…?”と不安を覚えるー


嫌悪していた相手の身体から、元に戻るチャンスなのにー

何故だか、それを拒んでしまうー。


汐織になった寧音は、

自分のギャルな身体を見て、激しく嫌悪し、今は見下しているー

アパレル関係の世界への興味も失せて、

さっき、おばあさんから挨拶されたときには、穏やかな気持ちになったー。

今では、黒ギャルと話しているこの瞬間を恥ずかしくすら思うー。


寧音になった汐織は、

元自分の姿を見て「いやな女」だと思ってしまったー。

男とヤリたい気持ちも強いし、身体がゾクゾクしているー。

真面目にやるなんて、ごめんだと、思ってしまうー。


「ーーそれで、いいの?」

寧音(汐織)が言うと、

汐織(寧音)は「あた…わたし、戻りたくないし、そっちも

戻りたくないなら…いいんじゃない?」と、不思議そうにしながら答えたー。


そして、二人はそのままー

”元に戻ろうとせず”に、公園から立ち去って行ったー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1か月後ー


「ーーじゃあ、よろしく」

Dr富山に言われて、汐織(寧音)が「わかりました」と、

てきぱき仕事をこなしていくー。


今やー

汐織になった寧音は、完全にナースとしての仕事を

こなしていたー。


ナースとして、働いている自分のことが

気に入っていたし、患者さんからお礼を言われることには

一種の快感のようなものを覚えていたー。


最初は戸惑ったけれど”汐織の身体”が仕事を覚えていて、

汐織になっている寧音は、無意識のうちに仕事が

こなせるようになったー。

人間関係も無意識のうちに把握できてー

今では、完全に汐織として振る舞えるようになったー


”それにしても、わたしが病院で働いてるなんて”

汐織(寧音)はそんな風に思いながら、

病院での仕事を終えて、家へと向かうー。


帰宅中に、ギャルとすれ違った汐織(寧音)は

”よくあんな恰好で外出できるなぁ”と、

見下すような視線を送るー。


「ーーー…まぁ、わたしもそうだったんだけど」

汐織(寧音)は、

”自分が寧音だった”ことをちゃんと自覚はしているものの、

今やすっかり、汐織になってしまっていたー。


男に飢えていた寧音は、汐織の身体になってからは

一切そういう行為もしておらず、

男との恋愛要素も嫌悪しー、避けていたー


「ーー身体が違えば、こんなに違うってことかな」

汐織(寧音)は、ギャルのような振る舞いの面影も

まるでないまま、自分の家の玄関の扉を開くのだったー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


寧音になった汐織は、

彼氏と激しくイチャイチャしていたー。


寧音(汐織)も、汐織になった寧音同様、

”自分が汐織だった”ことを自覚しながら

完全に寧音そのものになってしまっていてー

あれから、彼氏もできたー


彼氏と毎日のようにエッチを繰り返す寧音(汐織)ー


「ーーあぁぁぁ…マジで最高…♡」

身も心もギャルになり果てた寧音(汐織)は、

身体からあふれ出る性欲を、彼氏にぶつけて

嬉しそうに微笑んだー。


・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーー残念」


男は、静かに呟いたー。


あのギャルを見たときー

男好きであることはピンときたー


ナースの汐織が好きだった男は、

ギャルの寧音と、ナースの汐織を”さりげなく”入れ替えたー

二人の喧嘩に乗じて、”あること”をしたー。


そこまではよかったー。


中身がギャルになった汐織とヤレると思ったー


「ーでも、まさかー

 こんな結果になるなんて、なー」


”わずかな違い”から、男は汐織の中身がまだ寧音であることを

悟っているー。

だが、汐織(寧音)は、まるで汐織本人かのように、

真面目で高飛車な女になってしまいー

これでは食事にも誘えないし、エッチもできないだろうー。


「ーーー残念」

全く無関係ー、無害なフリをして病室で狼狽えていた

Dr富山は、残念そうに微笑むと、

「ーーやっぱり君は、高峰の花ってことかー」

と、密かに好意を抱いているナース・汐織のほうを見て、

静かにそう呟いたー



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


高飛車なナースと黒ギャルの入れ替わりモノでした~!


普段あまり書かない組み合わせだったので、

色々頭を悩ませつつ、新鮮な気持ちで執筆できました!


お読みくださりありがとうございました~~!

(Fanbox)


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