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面接会場ではー

5人の面接官と、2人の就活生が唖然としていたー。


部屋にいる人間ー

8人の中で唯一笑みを浮かべていたのはー

たった今、面接会場で、信じられない行動をした女子大生ー、

美姫だけだったー。


美姫のスカートは濡れー

足元には、水が垂れているー。


美姫は、人生の今後を左右するであろう

大事な面接の最中に、放尿したのだー。


ごく普通の就活生だった美姫ー。

地獄のような家庭で育ち、

父親は暴力、母親は浮気を繰り返したー

そんな中、美姫の希望だったのは、兄の健治だけー。

今は、健治と共に、実家を離れて暮らしているー


そんな健治に応援されて、今日、企業の面接にやってきた美姫ー。

しかし、美姫は面接の最中に、突然豹変したー。


まさか、こんなことになるとは、美姫本人も、夢にも思っていなかっただろうー。


この面接会場に向かう最中、

公園のベンチでコーヒーを飲んでいた怪しげな男・沢村順太郎に

睨まれていたことなど、美姫は全く知らないー。

就職活動に苦い思い出のあるその男は、就活生を憎んでいたー

そして、その男は”憑依薬”をネットで手に入れて、

就活生の人生を滅茶苦茶にしようと思っていたー


その結果、犠牲になったのはーー


・・・・・・・・・・・


「---ーーーっ… っ」

左隣の女性就活生・純恋は、先ほどから美姫の奇行に

極力反応しないようにしていたが、さすがに限界なのか、

顔が引きつっているー。


「--ちょ!?やばっ!?もしかしてずっと、我慢しながら面接を…?!」

右隣に座っている男性就活生の創は戸惑いながらそう、口を開くー


美姫の奇行は、”トイレを我慢していたからだ”と、

自分で自分を無理やり納得させるかのように、創は、

美姫の方を見て、ひたすら困惑していたー


「は~~~~!お漏らししちゃった!えへっ♡」

美姫がスカートを濡らしたまま、ピースをするー。


5人の面接官も、もはや

”開いた口がふさがらない”という状況だったー。


「---」

真ん中に座る比較的若めの眼鏡をかけた男性面接官も、

さすがに動揺しているのか、顔が引きつっているー。


「----面接」

美姫が、イスに座って足を組むと、笑みを浮かべながらそう呟いたー


「あ?」

年配の面接官が怒りの形相で美姫を見るー。


数々の面接に携わってきたこの年配の面接官は、

今までにも色々な”問題児”を見てはきたがー

そんな彼ですら、今の美姫のような”超・問題児”と

遭遇したことはなかったー


「--続けましょうよ、面接」

美姫が足を組みながら、面接官に言い放つー。


「---君ーーいい加減にー」

端の方の座席に座っている”目立たないおじさん”という感じの

面接官が、声をあげるー。


「--面接続けろってんだよ!!!!あぁぁ??こら!!」

まるでヤンキーのような大声を出す美姫ー。


急な美姫の”豹変”にー

面接官の方が、萎縮してしまうー


眼鏡の若い面接官が咳払いをすると

美姫の方を睨むようにして、次の質問を続けたー。


「-コホン…学生時代で、一番印象に残っていることはー?」

若い眼鏡の面接官も、”表”に出さないようにしてはいたものの

動揺していたー。


やっとの思いで、絞り出した”質問”は

テンプレートのようなものになってしまい、

元々しようとしていた質問を忘れてしまっていたー。


「---」

最初に指名された純恋が、無難な回答をするー。


「--い、、いやいや、まずいでしょ?

 ちょ、え?一体何考えてるんですか?」

男性就活生の創は、お漏らしした美姫を

指さしながら、「いやいやいや、こいつふざけすぎだろ!」と

怒りの形相で叫んだー。


さすがに我慢の限界だったー


「こいつ、つまみ出してくださいよ!

 一体なんなんですか?

 俺と、そっちの子は、今日のために頑張って来たんですよ!」

創が、純恋の方を指さしながら言うー


「それがなんなんすかこの女!

 こいつのせいで、俺たちペース乱されて…」

面接官の方を、半泣きで見つめる創ー


”絶対にこのおかしな女の巻き添えで俺は落ちるー”

と、創は、絶望してしまっていたー。


「ふざけんじゃねぇよ!」

創が、足を組んで座っている美姫に向かって怒鳴り声をあげるー。


美姫は鼻をほじりながら、馬鹿にした様子で

創を見つめるー


”なんだこの女”-

創はそう思いながらも、怒りの形相で美姫に「出てけ!」と叫ぶー。


”ククククー

 醜悪すぎる女だろ?へへへへへへ”

美姫は、邪悪な笑みを浮かべるー


これで、美姫の”就活”は失敗だー。

美姫が、希望していたこの会社に入社することは

まず無理だろうし、

美姫自身、再起不能なダメージを受けたはずだー


「--出てくのはテメェだよ」

美姫は男言葉で叫びながらイスから立ち上がるとー

創を無理やり押して、面接会場から追い出そうとし始めたー


面接官が「いい加減にしろ!」と騒ぐー。

美姫はそれを無視して、創を外に追い出すと、

「--お前、意外と可愛いなぁ」と、もう一人の就活生・純恋に

絡み始めたー


純恋は、怯えていたー

あまりにも美姫の行動が”おかしい”からだー。


純恋は、美姫とは何の面識もないからー

”普段の美姫”のことは全く知らないー


だがー

面接会場に入るまでー

控室にいた段階ではー

こんな子には見えなかったー


「--えへへ 女のコどうしなんだから、逃げるなって」

グフグフ言いながら、美姫が純恋に無理やりキスをし始めるー


もはや、5人の面接官は唖然としたままー。


「-学生時代で一番印象に残ってることは~!

 仲良しの女の子と~こうして毎日キスをしていたことで~す♡」

美姫が笑いながら言うと、悲鳴をあげる純恋に何度も何度もキスをし始めたー


やがてー

「へへっ脱げよ!ほら、全部晒せよ」

美姫が、純恋を押し倒して、そのまま上に乗るとー

純恋のスーツを破くようにして、脱がせ始めたー


年配の面接官が「なんなんだお前は!」と机を叩いて大声で叫ぶー。


もう一人の面接官と共に、美姫を取り押さえるとー。

美姫はゲラゲラと笑ったままー


”完全に狂っている”

5人の面接官はそう思ったー。


眼鏡をかけた若い面接官の男が、

純恋に「別室でお待ちください。面接は仕切り直ししますので」と、

説明し始めたー。


泣きながら部屋から退出する純恋ー


部屋にはー

面接官5人と、美姫だけが残されたー


美姫は、スーツを脱ぎ捨てながら笑うー


「おら!!お前らもドキドキしてたんだろ?

 就活生の女が、こんなことしてさぁ!」

胸を触りまくる美姫ー。


面接官たちは、完全に唖然としているー。


「ーーほら!!ぁっ♡ ほらぁ、、わたしの色っぽい声!

 聞かせてやるぜぇ~~!」


下着姿になって、スカートを若い眼鏡の男性面接官に

投げ付けるー


”警察を呼ぼう”

面接官のひとりが、そう提案するもー


”待て”

と別の面接官がそれを静止するー。


”こんなことがニュースになったら、我が社のイメージもダウンするかも”

とー。


そうこうしているうちに、美姫は、面接会場の机の角で

一人、アソコを刺激して気持ちよさそうに身体を動かしているー


年配の男性面接官が、激怒しているー。


「--ーそういやさ、面接で最後に”何か質問ありますか?”って

 やつ、あるよな?

 それ、しなくていいの?」


美姫が、ゲラゲラ笑いながら言うー。

下着姿で面接会場をウロウロしながら、美姫は椅子に座ると、

「おら!わたしに言えよ!何か質問はありますか?ってよぉ!」

と、叫んだー。


もはや、乱暴な口調を隠すつもりもないー。


「--質問は、、あるのか?」

面接官も怒りの形相で言うー。


「--あぁ。あるよ。」

美姫はヘラヘラ笑いながら、

「-痴女を目の前にして、お前ら興奮とかしねぇのか?」と、

面接官たちに質問したー。


「-----」

面接官5人は、唖然としているー


美姫は”もう十分だな、就活大失敗”と笑みを浮かべると、

そのまま乱暴に脱ぎ捨てた服を拾い、乱したまま着ると、

鼻歌を歌いながら堂々と面接会場を後にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「----ぁ……」

美姫は、公園で意識を取り戻したー


「--え…え…?」

美姫が周囲を見渡すー。


自分の服が乱れているー

いやー

それだけじゃ、濡れているー?


「--な、、なに…これ…?」

美姫は状況を理解できずに戸惑うー

自分は、面接直前だったはずー。


時計を見る美姫ー

面接時間が既に終わっているー。


「---え」

美姫が慌てて会社の方に走っていくー。


しかしー


「-ふざけんな!あんたのせいで!ふざけんなっ!」

同じ面接グループだった純恋が、怒りの形相で、

美姫の方を睨むー


もう一人の創も、ちょうど面接会場から出てきて

美姫を睨んだー。


「え…え…?」


「--この痴女野郎!」

創がそう叫ぶー


美姫は訳が分からなくなって公園の方に逃げ帰って、

そのままベンチで頭を抱えたー。


「-----きみも、就活に失敗したのか?」

ベンチの隣でうなだれていた男ー

就活生を憎む、沢村順太郎が、美姫に声を掛けたー。


「---え」

美姫が順太郎の方を見るー。


順太郎はすぐに「あぁ、いや、頑張れよ」と呟いて、

目を逸らすと、その場から歩き出すー。


「--はぁぁ~~」

深くため息をつく順太郎ー。


就活生への憎しみから、憑依薬を手に入れた順太郎は、

就活生を滅茶苦茶にしてやろう、と今日、この場に

やってきていたのだが、結局、小心者の彼は

憑依薬を使うことはできなかったー。


憑依薬の容器を放り投げて、踏みつぶす順太郎ー。


彼は、美姫に憑依した人間ではなかったー。


・・・・・・・・・・・・・・


美姫が泣きながら帰宅するー

兄の健治は、”美姫が面接に失敗したこと”を悟るー


無言で美姫を抱きしめて、なぐさめる健治ー。


健治は、美姫のことを可愛そうと思いつつも、

少しだけ笑みを浮かべたー


”就職してちゃんとお金を稼げるようになるまで”


美姫は、健治にそう言っていたー。

ちゃんとお金を稼げるようになったら

”お兄ちゃんに迷惑をかけないように”と

別々で暮らす、とそう言っていたー。


だがー

面接に失敗した、ということはー


”美姫とまだ一緒にいることができるー”


「--美姫のことは、俺が守るからー」

健治はそう呟くと、静かに笑みを浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・


「---はははははっ! ははははははははっ!」


面接直前の美姫に憑依して

美姫を滅茶苦茶にした男が笑っていたー


「ははははははは!テメェの人生、滅茶苦茶にしてやったぜ!」


憑依薬の容器が、床に転がっているー

汚らしい部屋で、美姫の写真を見つめながら笑う男ー


彼こそがー

面接直前の美姫に憑依して、

美姫を滅茶苦茶にした張本人だー。


「ひゃはははははははははは!

 俺を裏切った、罰だー!」


その男ー

美姫と兄・健治の父親は、

そう叫びながら、

美姫の写真をぐしゃぐしゃに丸めて、

ごみ箱に放り投げたー


”俺を裏切って、実家を出た、罰だー!”


美姫の父親は嬉しそうに、そう叫んだー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


面接中に憑依されてしまうお話でした~!


「あんなことをしたのに、実は面接官のひとりが社長で

 合格です!」エンドも、考えていたのですが

さすがに放尿して合格はないですネ、ということで、

この結末にしました!笑


お読み下さりありがとうございました~!

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