＜憑依＞男子高校生の遺した日記～憑依された彼女との日々～4/7-4/13 (Pixiv Fanbox)

とある男子高校生の日記。

彼女が憑依されてしまったことにより、人生が激変しー

最後には破滅してしまった

悲運の男子高校生の戦いの記録である。（第８週）

★前回はこちら↓★

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発生した事件の重要な証拠品として、

現在、警察がこの男子高校生の遺した日記の解析を進めているのだというー。

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4月7日

昨日から始まった新学年。

香里の姿は、学校にはない。

乗っ取られた香里は、自ら退学届けを出してしまったからだ。

新しいクラスには、まだあまり馴染めていないー。

零夜くんや天坂さんとも別のクラスになってしまった。

しかも”厄介な”生徒が二人も、僕の新しいクラスに

いることになってしまった。

一人は、”江夏　梨紗（えなつ　りさ）”

お金持ちの娘で、他人を思いやることが出来ないお嬢様タイプ。

超がつくほど陰険なタイプで、

正直、僕は関わりたくない。

もう一人は、”清水　恒夫（しみず　つねお）”

イケメンで優等生風な男子なんだけど、

”女癖”が非常に悪く、

下心丸出しの男子生徒だ。

これまで、二人とはクラスが違ったから

ほとんど関りがなかったけれど、

今年からはクラスが同じ…

面倒なことになりそうな気がする。

4月8日

香里のバイト先の先輩だった”島村　紀明”

香里に憑依して、香里の身体で好き放題

やっていると考えただけで腹が立つ。

そんな中、天坂さんが、

”香里があるお店に出入りしている”のを

目撃したと連絡してきてくれた。

天坂さんも香里に声を掛けようと

してくれたみたいだけれど、

柄の悪い男たちと一緒で

危ない雰囲気だったから、

お店に入り込むことができなかったみたいだ。

僕は、天坂さんに「ありがとう」と返事を出して、

明日、学校が終わったら、

そのお店に足を運ぶことに決めた。

お店の名前は「デビル・エンジェル」

とてもイヤな予感がするー。

4月9日

お嬢様育ちの江夏さんが

同じくクラスメイトの子をいじめているのを

偶然目撃してしまった。

”見て見ぬふり”

それが、出来るならー

そうした方が賢いのかもしれないー

でも、僕にはそれはできなかった。

江夏さんを注意した僕は、

江夏さんに睨まれてしまったー。

香里のことで、ただでさえ大変なのに、

僕はまた、新たな問題を抱えることに

なってしまうのかもしれないー。

はぁ…と

ため息ばっかりついていたら

妹の優季にまた心配されてしまった。

とにかく、

僕は、僕にできることをやらないと。

夜は「デビル・エンジェル」に

足を運んでみるつもりだー。

4月10日

昨日の夜ー

僕は「デビル・エンジェル」に足を運んだー

お店の中に入ると、

そこには…

その…エッチな格好をした女の子たちが

何人もいるようなお店だったー。

そしてー

奥から香里が出て来たー。

男の人を誘惑するような、

バニーガールの格好をした香里がーー…。

僕は、もう怒りに震えて、訳が分からないまま、

叫んだ。

何を叫んだかは覚えていないー

香里は笑いながら

”そんなにわたしとヤリたいの？”と

言っていたー。

僕は男たちに囲まれて

無理やり拘束されて、

どうすることもできなかったー

香里にエッチなことをいっぱいされてー

僕は…

僕は…

香里の口の中に……

無理矢理、出さされてしまったー。

香里は笑っていたー。

僕を馬鹿にするかのようにー

許せないー

僕は島村紀明を許さない。

4月11日

不思議な気持ちだー。

僕はあまりの怒りに

”恐怖”を通り越してしまったー。

今までの僕なら”デビル・エンジェル”での

出来事に恐怖を感じて

もう、何もできなかったかもしれないー。

でも、香里があんな風に利用されている

理不尽な姿を見て、僕は怖いというよりも、

強い怒りを覚えていた。

もう僕は、何が何でも

あいつらを懲らしめて

香里を取り戻してやる、ということしか

考えられなかったー。

香里のあの姿は、忘れられない。

でも、あれは香里じゃないー

島村紀明の姿だー。

僕は、本物の香里を必ず取り戻すー。

4月12日

江夏さんの”いじめ”が、始まったー

僕に対してー。

零夜くんや天坂さんも別のクラスに

なってしまったし、あまり迷惑を

掛けるわけにもいかないー。

僕が、耐えればいいんだー。

放課後ー

僕は、香里のバイト先の先輩だった大学生、

島村紀明を探すために、

今日も出かけようとしていたー。

最近は滅茶苦茶疲れているけれど…

でも、僕は止まるわけにはいかない。

これから、僕は出かける。

今日も「デビル・エンジェル」に足を運ぶ。

もし、僕が戻らないようなことがあれば、

－ーこの日記を誰か読むようなことがあれば、

どうか、香里を助けてほしい。

4月13日

昨日ー

あんなことを書いたけれど、

僕は、デビルエンジェルには行かなかったー

出かける直前、リビングで流れていたテレビの

ニュースで…

僕は信じられないものを見たからだー。

それはー

”山中で遺体が発見された”というニュース。

その遺体はー

僕が探している”島村　紀明”だったー。

香里のバイト先の先輩で、

直前に、”憑依薬がどうこう”言っていた大学生ー。

恐らくは、香里に憑依した…はずだった男子大学生ー

でも、その島村紀明が遺体で見つかったー。

”憑依薬”と呼ばれるものが、

どんなものかは分からないー。

使うと、使った人の身体は”死ぬ”のかもしれないー。

でも、そうだとしても、

おかしいー

何故なら、見つかった島村紀明の遺体は、

頭部が陥没するほどに、暴行を受けていたー、と

報じられていたからー。

そして午後ー

学校帰りに”香里”から写真が届いたー

その写真にはー

”拉致された優季”の姿ー

やつらの、報復ー。

僕は慌てて”デビル・エンジェル”に走ったー

そこにはーー

チャイナドレスを着た優季の姿ー

僕を見下し、あざ笑う優季の姿ー

香里は僕に言ったー

”妹ちゃんも”わたし”と同じになっちゃった♡”

とー。

優季も憑依されてしまったー

僕のせいだー

許さないー

香里に憑依してるやつを、引きずりだして、八つ裂きにしてやるー。

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”事件”捜査中の警察官の記録

ここから、彼は急速に破滅に向って行くー。

”警察に相談する”

それが、彼にはできなかったのだろうー。

”憑依”というあまりにも非現実的な出来事を

信じてもらえない、

そう思ったのだろう－

＜次週に続く＞

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コメント

急速に、闇に飲み込まれていく日常…

タイトルが「男子高校生の”遺した”日記」な理由とは…？

続きはまた来週デス～！

※「男子高校生の遺した日記」は、

　いつものお話より短いので、100円プランでも

　読めるようになっています！