＜憑依＞男子高校生の遺した日記～憑依された彼女との日々～3/31-4/6 (Pixiv Fanbox)

これはー

とある男子高校生の日記。

彼女が憑依されてしまったことにより、人生が激変しー

最後には破滅してしまった

悲運の男子高校生の戦いの記録である。（第7話）

★前回はこちら↓★

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発生した事件の重要な証拠品として、

現在、警察がこの男子高校生の遺した日記の解析を進めているのだというー。

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3月31日

春休みの真っ最中ー。

でも、正直、僕は春休みを楽しむどころでは

ない状況が続いている。

香里を何とか助けたい。

そんな思いから、今日も僕は香里を助けるための

1日を過ごすことになるのだろう。

ーー昨日、零夜くん経由で、

零夜くんの友人の先輩が少し前に

”憑依薬がどうこう”と話をしていた、という

情報を手に入れることができた。

先輩⇒零夜くんの友人⇒零夜くん⇒僕と

伝わって来た情報だから、

信憑性はかなり薄い気がするし、

そもそも香里の”憑依”とは関係ない気もするけど、

それでも手がかりがない以上、

僕は、こういう小さな情報にすがるしかなかった。

なんとかして香里を取り戻す。

ただ、その目的ひとつのために－

でも、とりあえず今日はどうすることもできない。

何故なら僕は「零夜くんの友人の先輩」が誰なのか

知らないからだ。

何も知らない状況では、どうすることもできないし…。

零夜くんも、直接その”先輩”と面識がないみたいだし、

とりあえずは連絡待ちかなぁ…

4月1日

朝、零夜くんから連絡があった。

どうやら、昨日のうちに、友人から

”その先輩”は誰なのか、聞いてくれたみたいだったー。

零夜くんの友人の先輩は、

現在大学生の島村　紀明（しまむら　のりあき）という

人物であることが判明した。

当然、僕は、まったく知らない人物だったー。

けれど、零夜くんの親友によれば、

この島村紀明なる人物が、少し前に、憑依薬が

どうのこうのと騒いでいたのだという。

だとすれば、やっぱり、この人が何か関係があるかもしれない。

通っている大学は、”東王大学”という大学で

あることも判明した。

早速僕は、お昼にその大学に足を運んだのだけれど…

残念ながら、島村紀明に会うことはできなかったー。

最近は、大学に来ていないのだとか…。

4月2日

昨日の夜から、喉がいたいな…と思っていたら

残念ながら風邪だったー。

今日も、香里のために色々調べ事をしようと思っていたのに…。

でも、妹の優季にも怒られてしまったし、

今日は安静にしていよう…

風邪薬も飲んだし、まずは早く風邪が治ってくれるといいな…

4月3日

香里が、新しく作ったと思われる”裏垢”で僕の

ツイッターのアカウントをフォローしてきたー。

その裏垢では、香里は、平気で顔を晒して、

エッチな自撮りを何枚も何枚もツイートしていた。

「今から会える人　募集♡」

「ヤリたくてうずうずしちゃう」

「男の人の立派なアレ…しゃぶりたいな…♡」

そんな、香里とは思えないツイートの数々が

そこには並んでいたー。

それを見てたら余計に気分が悪くなってきてしまったー。

風邪はまだ治らないー

どうすることもできないのは分かっているけれど、

それでも、気持ちだけが焦ってしまうー。

こうしている間にも、香里はどんどんどんどん、

”悪いこと”に使われてしまうー。

香里が知らないおじさんと一緒に…

そんな光景が、僕の頭に…

もういやだ！

今日は寝よう…。

4月4日

風邪は大体治ったみたい…

だけど、妹の優季から「お兄ちゃんはまだ寝てなさい！」と

きつくしかられてしまったー。

仕方がないので、ネットで購入しておいた

僕の大好きな漫画の最新刊を読みながら、

僕は家で1日を過ごした。

天坂さんや零夜くんが、色々調べてくれているみたいだし、

優季の言う通り、僕は今日は、安静にしていよう。

晩御飯は、久しぶりのカレーライス。

僕の大好物だ。

でも…

気持ちが沈んでいると、

カレーもなんだかおいしく感じられないや…。

4月5日

衝撃の事実が判明してしまったー。

”憑依薬がどうこう騒いでいた、零夜くんの親友の先輩”－

島村紀明と、

香里の接点が分かってしまったー。

島村紀明はー

香里のバイト先の先輩でもあったー。

香里とは、バイトの話も色々したことはあったけれど、

わざわざバイト先の人の名前まではあまり聞いたことが

なかったし、気づかなかったー。

”憑依薬がどうこう騒いでいた”という点、

”香里と同じバイト先にいた”という点、

”最近、島村紀明は大学に来ていない”という点ー

こいつだー。

僕は怒りに震えたー

島村紀明ー

島村紀明ー

許さないー。

僕は、絶対にこいつを許さないー。

4月6日

僕は、”僕を挑発するために”作られたと思われる

香里の裏垢に対して、ＤＭを送ったー。

”僕の彼女を返せ　島村紀明！”とー。

けどー

僕は返事で送られてきたメッセージを見て、

唖然としてしまったー。

香里に憑依した島村紀明は、

全裸で中指を突き立てた香里の写真を送って来たのだー

僕はすんでのところで、スマホの画面を

叩き割るところだったー。

僕に向かって中指を突き立てている香里の写真を見て

僕は怒りに震えたー。

香里の身体は、お前のおもちゃじゃないー

僕は

”お前を絶対に許さない”と送ると、

島村紀明のことを徹底的に調べることを決意した。

今日のうちに、僕は香里と島村紀明のバイト先にも

足を運んだー

香里は、既にバイトを無断でバックレしてやめていたー。

憑依されたあとに、やめたのだろうー。

そして、島村紀明も、当然バイト先には来ていなかったー。

そのお店の店長に話を聞くと、

島村紀明は真面目な性格で、香里の指導役として、

香里が新人の頃は、よく香里に色々教えていたのだというー。

そっかー。

こいつ、香里のことが好きだったんだー。

僕はお前を許さないぞー。

島村紀明ー。

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”事件”捜査中の警察官の記録

本当に、彼女のことを大事にしていたのだろう。

友達が力を貸してくれているとはいえ、

一人でここまで事件の深いところに、切り込んでいくとは…

だが、それはー

同時に彼が、自ら危険に身を晒していることを意味している。

彼は、破滅に進んでしまう。

今更我々が悔やんでも仕方がないのだが、

こうなる前に、気づくことができていれば…

何かが違っていたのかもしれないー。

＜次週に続く＞

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コメント

今月最初の「男子高校生の遺した日記」でした～！

先月までと同じく、毎日1日分ずつ、リアルタイムで

書いて、火曜日に公開しています★！

（火曜日は書く時間があまり取れないので、

　こういう形で、更新が途切れないようにしてます～☆）

せっかくなので、「何も更新のない日」は寂しいですし、

少しでもお楽しみ頂ければ‥！

※いつものお話より少し短いので、

　このシリーズは100円プランでも読めるようになっています！