＜憑依＞男子高校生の遺した日記～憑依された彼女との日々～2/24-3/2 (Pixiv Fanbox)

これはー

とある男子高校生の日記。

彼女が憑依されてしまったことにより、人生が激変しー

最後には破滅してしまった

悲運の男子高校生の戦いの記録である。

★前回はこちら↓★

fanbox post: creator/29593080/post/1919599

発生した事件の重要な証拠品として、

現在、警察がこの男子高校生の遺した日記の解析を進めているのだというー。

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2月24日

昨日は結局、香里からLINEの返事が

来ることはなかった。

なんだか、派手な感じの自撮りを

ツイッターに載せたりもしていたから

何か良いことがあって忘れちゃったのかな…？

なんて、思いながら

登校したまでは良かったけれど、

学校でも少し香里に違和感を感じた。

何だか僕のことを避けているような気がするし…

なんというか、こう…

変な感じだった。

昼休みには零夜くんにも相談してみたけれど、

「女の子ってのは難しいからな」と笑うだけで

特に解決策はなかった。

無意識のうちに、何か悪いことをしてしまったのかな…？と

思って色々考えてみたけれど、

特に何も思いつかない。

結局、今日は一言も香里と話すことができなかった。

付き合う前も、付き合い始めたあとも

こんなのは初めてだー。

放課後ー

昇降口付近で香里と目が合った時に、

まるで、香里が僕をあざ笑うかのように

鼻で笑ったー

…ような気がした。

僕の考えすぎだといいのだけれど、

僕は何かを見落としているのかもしれない。

2月25日

…今日は、日記を書く気力も正直、ない…

でも、今後、何かの役に立つかもしれないし、

日記はちゃんと書き残しておこうと思う。

香里の様子は、

昨日と同じだ。

香里の様子がおかしいまま。

思えば、一昨日の祝日から、

香里の様子はおかしかった。

LINEの返事も結局はないままだし、

23日送ったLINEの返事がないということは

”無視”されているということなのだろう。

学校でも、僕は香里と話すことが出来ないまま。

きっと、僕が何か香里を怒らせるようなことを

無意識にしてしまったのだろう。

このままじゃダメだ。

僕はそう思って

昼休みに思い切って香里に聞いてみた。

”僕、何か悪いことしちゃったかな？”

とー。

けれどー

香里は答えてくれなかったー。

それどころかー

香里は、僕を誘惑し始めたー。

「－わたしとエッチしよ？」なんて

信じられない台詞を香里の口から

聞かされるなんて思わなかった。

僕は咄嗟に断ったー。

咄嗟じゃなくても学校の中だし、断るに決まってる。

でもー

香里は不機嫌そうに僕に言ったんだ。

「つまんない男」

とー。

2月26日

”つまんない男”

僕は、そうなのだろうか。

昨日の夜から激しく落ち込んでいるのを見かねた

妹の優季にも今朝、怒られてしまった。

そうだ…

うじうじなんてしてられない…

香里の様子がここ数日おかしい。

きっと、何か理由があるはずだ。

学校では、相変わらず香里との会話は生まれないー。

最初は”たまたま機嫌が悪いのかな”

なんて思っていたけれど、

火曜日からずっと変なままだし、

そうじゃないと思う。

昼休みには天坂さんにも確認してみた。

驚いたことに、天坂さんも”同じ”だったー。

やっぱり火曜日頃から、香里の様子が変わった、と

言っていた。

と、いうことはー、

香里は僕に怒っているわけではないのかもしれない。

でも、だとすると、香里の身にいったい何が？

2月27日

結局、香里の様子がおかしい理由は

分からないまま土曜日になってしまった。

実は、2月のはじめに、一緒に映画を見に行く

約束をしていたのだけれど、

やっぱり…というべきか、

何の連絡もないままー

約束も破られてしまった。

連絡はないとは言え、香里が来てくれる可能性は

０じゃなかったし、

待ち合わせの時間に

映画館の前に行ったけれどー

結局、香里が姿を現すことはなかった。

僕も楽しみにしていた映画…

だったのだけど

なんだか…見る気力すらなくなってしまって

そのまま僕は帰宅した。

香里…本当にどうしてしまったのだろう…？

2月28日

日曜日…

何かをしようとしても、力が湧いてこない。

香里のことばかりが頭に浮かびー

香里のことを考えるたびに、心が痛むー。

約束を何も言わずに破るような子じゃないし、

僕のことを意図的に無視するような子でもない。

ツイッターでは、楽しそうに

自撮りや、遊びに行った写真を投稿しているし

何がなんだか、もう、さっぱり分からない。

何かの解決になるわけではないのだけれど、

僕は零夜くんや、天坂さんとLINEをすることで

気を紛らわせた。

二人も、僕と同じように香里の異変に戸惑っている様子だ。

”僕にだけ”じゃないー

”誰に対しても”様子がおかしいー

まるで、

香里が香里でなくなっているかのようにー。

夜、妹の優季に、

そのことを打ち明けてみた。

優季も、香里と面識があるし、

香里にも懐いていた。

けれど、やっぱり、優季にも

答えが分かるはずなんてなかった。

僕は、どうすればいいんだろう…。

3月1日

週明けー。

香里の様子がさらに変わったー

どことなく、派手になったー

髪を少し染めている気がするし

スカートも短くなった気がするー。

恐らく、メイクも濃くなっているー

香里は相変わらず僕に口を聞いてくれないー。

僕の方を見て、勝ち誇ったように、鼻で僕を笑ったー…

落ち込んでいる僕を励まそうと、

昼休みには零夜くんも、僕と一緒に

香里の異変について考えてくれた。

”香里ちゃんの様子がおかしくなった日の前後、

　何か変わったことはなかったか？”

零夜くんのその言葉を、僕は何度も何度も考えた。

思い当たることとすればー

香里に嫌がらせをしていた不良、貝塚くんと

僕がトラブルになり、貝塚くんが退学になったことだー。

…もしかすると、

貝塚くんが何か関係しているのかもしれない。

3月2日

もしもー

退学になった貝塚くんが

逆恨みをして

学校の外で香里と接触し、

香里を脅したりしているとしたらー？

僕は、そんな答えにたどり着いた。

他にも色々な可能性を考えたー。

けれど、それが一番しっくり来る。

香里に嫌われるようなことをした覚えもないし、

学校で香里が何かトラブルを起こしたわけでもない。

色々考えた末に、

僕は

①退学になった貝塚くんが香里に接触し、

　脅された香里が僕を守るために僕を避けている

　…あるいは、貝塚くんに命令された通りに

　振舞っている

②香里の家庭で何か事件が起きて、

　それで香里の様子がおかしい

このどちらかであると考えた。

今日も、学校での香里の振る舞いは

変わらない。

やっぱりー

やっぱり、何かあるはずなんだ。

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”事件”捜査中の警察官の記録

被害者の男子高校生・森山　晴夫（もりやま　はるお）は

この時点では、彼女が”憑依”されているなどと

夢にも思っていなかったことが

彼の遺した日記から読み取れる。

捜査している私自身も、いまだに信じることが出来ない。

他人が他人の身体を乗っ取り、

好きなように操ることが出来る、などと…。

＜次週に続く＞

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コメント

彼女が憑依されてしまった

男子高校生の日記第2週目でした～！

（この作品は、通常のお話より短めなので、完結まで100円プランで読めます！）

実際に、1日分を、毎日

この晴夫くんになったつもりで

毎日コツコツ書いています～笑